JP2008064647A - 3軸加速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性、信頼性に優れ、薄型化を図ることができる3軸加速度センサを提供する。
【解決手段】基板40上に搭載固定された支持部51と、その支持部51を囲む方形枠状の質量部52と、その質量部52の方形の各辺と支持部51とを連結して質量部52を変位自在に支持する4つのヒンジ53と、質量部52の各辺の外側面とそれぞれ対向して基板40上に搭載された4つの固定電極541〜544と、基板40に質量部52の下面と対向して設けられた固定電極42とを具備する。ヒンジ53は質量部52の辺の内側面と平行対向されてその辺方向に延伸され、両端が質量部52に接続された第1のダイアフラム53aと、第1のダイアフラム53aと平行対向されて両端が支持部51に接続された第2のダイアフラム53bと、それらダイアフラム53a,53bの中央同士を連結する梁53cとを備える。
【選択図】図1
【解決手段】基板40上に搭載固定された支持部51と、その支持部51を囲む方形枠状の質量部52と、その質量部52の方形の各辺と支持部51とを連結して質量部52を変位自在に支持する4つのヒンジ53と、質量部52の各辺の外側面とそれぞれ対向して基板40上に搭載された4つの固定電極541〜544と、基板40に質量部52の下面と対向して設けられた固定電極42とを具備する。ヒンジ53は質量部52の辺の内側面と平行対向されてその辺方向に延伸され、両端が質量部52に接続された第1のダイアフラム53aと、第1のダイアフラム53aと平行対向されて両端が支持部51に接続された第2のダイアフラム53bと、それらダイアフラム53a,53bの中央同士を連結する梁53cとを備える。
【選択図】図1
Description
この発明はX,Y,Z直交3軸の入力加速度を検出することができる静電容量検出型の3軸加速度センサに関する。
図12はこの種の3軸加速度センサの従来例として特許文献1に記載されている構成を示したものであり、この例では方形枠状をなす質量部11の枠の中心に中心部12が位置され、枠の外側に枠部13が位置されて、中心部12と質量部11とが梁14及びダイアフラム15によって継がれ、枠部13と質量部11とがダイアフラム16によって継がれた構造となっている。これら質量部11、中心部12、枠部13、梁14及びダイアフラム15,16は単結晶シリコン板を加工することにより、一体形成されている。
中心部12及び枠部13はガラス板17上に搭載固定されており、ガラス板17上には方形枠状をなす質量部11の4ヶ所のコーナー部と対向する位置にそれぞれ電極部(固定電極)18が設けられている。図12A中、19は電極部18と配線接続されている端子部を示す。
中心部12及び枠部13はガラス板17上に搭載固定されており、ガラス板17上には方形枠状をなす質量部11の4ヶ所のコーナー部と対向する位置にそれぞれ電極部(固定電極)18が設けられている。図12A中、19は電極部18と配線接続されている端子部を示す。
この構造では入力加速度に応じて質量部11が変位し、その変位を静電容量の変化として検出するものとなっている。質量部11は可動電極として機能する。
加速度の入力方向は4ヶ所の電極部18の静電容量の変化状態によって判断することができ、例えば4ヶ所の静電容量C1〜C4が同じ様に変化した時は加速度の入力方向はZ軸方向(上下方向)となり、左側の2ヶ所C1,C2と右側の2ヶ所C3,C4とで変化が異なる場合(一方が増、他方が減の場合)は加速度の入力方向はX軸方向となる。また、C1,C3とC2,C4とで変化が異なる場合は加速度の入力方向はY軸方向となり、このようにしてX,Y,Z直交3軸方向の加速度を検出することができるものとなっている。
加速度の入力方向は4ヶ所の電極部18の静電容量の変化状態によって判断することができ、例えば4ヶ所の静電容量C1〜C4が同じ様に変化した時は加速度の入力方向はZ軸方向(上下方向)となり、左側の2ヶ所C1,C2と右側の2ヶ所C3,C4とで変化が異なる場合(一方が増、他方が減の場合)は加速度の入力方向はX軸方向となる。また、C1,C3とC2,C4とで変化が異なる場合は加速度の入力方向はY軸方向となり、このようにしてX,Y,Z直交3軸方向の加速度を検出することができるものとなっている。
この図12に示した3軸加速度センサでは質量部11を変位自在に支持するダイアフラム15,16及び梁14は単結晶シリコン板をエッチング加工して板厚を減少させることにより形成されており、単結晶シリコン板の板面と平行なX,Y2軸の加速度は質量部11の支持部と重心との距離を腕の長さとして支持部の回りの回転モーメントによって検出するものとなっている。
これに対し、質量部を回転変位させず、平行移動させる(並進動作させる)ことでX,Y2軸の加速度を検出する加速度センサが特許文献2に記載されている。図13はその構成を示したものであり、この加速度センサは第1シリコン基板21と第2シリコン基板22との間に絶縁層としての酸化膜23を有するSOI(Silicon on Insulator)基板20を用いて形成されている。
これに対し、質量部を回転変位させず、平行移動させる(並進動作させる)ことでX,Y2軸の加速度を検出する加速度センサが特許文献2に記載されている。図13はその構成を示したものであり、この加速度センサは第1シリコン基板21と第2シリコン基板22との間に絶縁層としての酸化膜23を有するSOI(Silicon on Insulator)基板20を用いて形成されている。
第2シリコン基板22には可動電極をなす質量部31が形成されており、質量部31はその四隅の突出部分がそれぞれ梁部32,33を介して支持部34に支持されている。支持部34は第1シリコン基板21及び酸化膜23に形成された開口部35の縁部において酸化膜23を介して第1シリコン基板21に固定支持されている。
各梁部32,33は複数の梁が折り返し形状に連結されたものであり、これら梁部32,33がたわむことにより質量部31は第2シリコン基板22の板面と平行な面内で変位可能とされている。即ち、X軸方向の加速度が入力すると、質量部31はX軸方向に平行移動し、Y軸方向の加速度が入力すると、Y軸方向に平行移動する。
各梁部32,33は複数の梁が折り返し形状に連結されたものであり、これら梁部32,33がたわむことにより質量部31は第2シリコン基板22の板面と平行な面内で変位可能とされている。即ち、X軸方向の加速度が入力すると、質量部31はX軸方向に平行移動し、Y軸方向の加速度が入力すると、Y軸方向に平行移動する。
質量部31のX軸方向両端及びY軸方向両端にはそれぞれ櫛歯電極(可動櫛歯電極)36が形成されており、これら可動櫛歯電極36と噛み合う固定櫛歯電極37が開口部35に臨むように第2シリコン基板22に形成されている。
加速度入力による質量部31のX軸方向及びY軸方向の変位はこれら可動櫛歯電極36及び固定櫛歯電極37間の静電容量の変化によって検出することができ、これにより入力加速度が検出される。なお、図13中、38は各固定櫛歯電極37、質量部31(可動櫛歯電極36)及び第2シリコン基板22の周辺部に対してそれぞれ設けられているパッド部を示す。
特開平5−142249号公報
特開2002−71708号公報
加速度入力による質量部31のX軸方向及びY軸方向の変位はこれら可動櫛歯電極36及び固定櫛歯電極37間の静電容量の変化によって検出することができ、これにより入力加速度が検出される。なお、図13中、38は各固定櫛歯電極37、質量部31(可動櫛歯電極36)及び第2シリコン基板22の周辺部に対してそれぞれ設けられているパッド部を示す。
ところで、図12に示したような構造を有する3軸加速度センサではX,Y2軸の加速度は質量部に作用する回転モーメントによって検出しており、つまりZ軸方向の回転モーメントの腕の長さが必要であるため、感度を損うことなく、Z軸方向の薄型化を図ることは困難となっていた。
一方、図13に示した加速度センサでは質量部は回転変位せず、Z軸方向の腕の長さは不要であって、その分Z軸方向(基板厚さ方向)の薄型化については有利な構造となっているものの、XY面内で平行移動する質量部をその外側から梁部で支持する構造のため、限られた空間で十分な静電容量を得るために質量部の変位検出用の電極は櫛歯電極を採用しており、また限られた空間で梁部に十分な柔らかさを持たせるために複雑に折り返した形状を採用している。
一方、図13に示した加速度センサでは質量部は回転変位せず、Z軸方向の腕の長さは不要であって、その分Z軸方向(基板厚さ方向)の薄型化については有利な構造となっているものの、XY面内で平行移動する質量部をその外側から梁部で支持する構造のため、限られた空間で十分な静電容量を得るために質量部の変位検出用の電極は櫛歯電極を採用しており、また限られた空間で梁部に十分な柔らかさを持たせるために複雑に折り返した形状を採用している。
よって、これらの点で図13に示した構造の加速度センサでは込み入った微細構造が避けられないものとなっており、高い加工精度を必要とする点で生産性に難があり、また例えば異物混入や結露等に起因して損傷や電気的短絡が発生する危険が大であって信頼性面で劣るものとなっていた。
この発明の目的はこのような状況に鑑み、簡素な構造で生産性、信頼性に優れ、かつ感度を損うことなく、薄型化を図ることができる3軸加速度センサを提供することにある。
この発明の目的はこのような状況に鑑み、簡素な構造で生産性、信頼性に優れ、かつ感度を損うことなく、薄型化を図ることができる3軸加速度センサを提供することにある。
請求項1の発明によれば、基板上に形成され、その基板面と平行なX,Y直交2軸及び基板面と垂直なZ軸の3軸方向の加速度を検出する3軸加速度センサは、基板上に搭載固定された支持部と、その支持部を囲む方形枠状とされ、その方形の隣接2辺がX軸及びY軸とそれぞれ平行とされた質量部と、その質量部の方形の各辺と支持部とをそれぞれ連結し、支持部に対して質量部を変位自在に支持する4つのヒンジと、基板上に搭載され、方形枠状をなす質量部の枠の外側に、各辺の外側面とそれぞれ対向するように位置された4つの第1固定電極と、基板に質量部の下面と対向して設けられた第2固定電極とを具備し、4つのヒンジはそれぞれ、そのヒンジが位置する質量部の辺の内側面と平行対向されてその辺方向に延伸され、両端が質量部に接続された第1のダイアフラムと、その第1のダイアフラムと平行対向されて両端が支持部に接続された第2のダイアフラムと、それら第1及び第2のダイアフラムの延伸方向中央同士を連結する梁とによって構成される。
請求項2の発明では請求項1の発明において、支持部、質量部、ヒンジ及び第1固定電極は同一シリコンウエハからエッチング形成され、基板はガラス基板とされて、そのガラス基板の上面に形成された凹部に第2固定電極が形成され、支持部及び第1固定電極とガラス基板とは陽極接合される。
請求項3の発明では請求項1の発明において、支持部、質量部、ヒンジ及び第1固定電極は単結晶シリコンよりなるデバイス層とハンドル層とで絶縁中間層を挟んだ3層構造のSOIウエハのデバイス層からエッチング形成され、基板はハンドル層で構成され、そのハンドル層自体によって第2固定電極が構成される。
請求項3の発明では請求項1の発明において、支持部、質量部、ヒンジ及び第1固定電極は単結晶シリコンよりなるデバイス層とハンドル層とで絶縁中間層を挟んだ3層構造のSOIウエハのデバイス層からエッチング形成され、基板はハンドル層で構成され、そのハンドル層自体によって第2固定電極が構成される。
請求項4の発明では請求項1乃至3のいずれかの発明において、第1のダイアフラムはその両端が質量部に突設された一対の接続部を介して質量部に接続され、第2のダイアフラムはその両端が支持部に突設された一対の接続部を介して支持部に接続される。
請求項5の発明では請求項1乃至3のいずれかの発明において、第1のダイアフラムは質量部に、前記内側面に沿ってスリットを設けることにより、そのスリットと前記内側面との間に形成される薄肉部によって構成され、第2のダイアフラムは前記内側面と対向する支持部の側面に沿ってスリットを設けることにより、そのスリットと前記側面との間に形成される薄肉部によって構成される。
請求項5の発明では請求項1乃至3のいずれかの発明において、第1のダイアフラムは質量部に、前記内側面に沿ってスリットを設けることにより、そのスリットと前記内側面との間に形成される薄肉部によって構成され、第2のダイアフラムは前記内側面と対向する支持部の側面に沿ってスリットを設けることにより、そのスリットと前記側面との間に形成される薄肉部によって構成される。
請求項6の発明では請求項1乃至5のいずれかの発明において、質量部を挟んで基板と反対側に第2の基板が支持部及び第1固定電極上に搭載されて配置され、第2の基板に質量部の上面と対向する第3固定電極が設けられる。
この発明によれば、互いに平行対向する一対のダイアフラムを梁で連結した構造のヒンジで方形枠状の質量部の内側4辺をそれぞれ支持することにより、質量部の基板面と平行なXY面内での平行移動及び基板面と垂直なZ軸方向の変位を可能としており、よって従来のようにX軸、Y軸方向の入力加速度に対して質量部を変位させるためのZ軸方向の腕の長さは不要なため、感度を維持しつつ、薄型化を図ることができる。
また、質量部をその内側から支持する構成のため、質量部の外側面に対向して固定電極を設けることにより静電容量の検出を行うことができ、つまり静電容量を検出する電極の簡素化を図ることができ、かつヒンジも比較的簡素な構造であるため、これらの点で生産性に優れ、さらに信頼性に優れた3軸加速度センサを得ることができる。
また、質量部をその内側から支持する構成のため、質量部の外側面に対向して固定電極を設けることにより静電容量の検出を行うことができ、つまり静電容量を検出する電極の簡素化を図ることができ、かつヒンジも比較的簡素な構造であるため、これらの点で生産性に優れ、さらに信頼性に優れた3軸加速度センサを得ることができる。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1はこの発明による3軸加速度センサの第1の実施例の構成を示したものであり、この例では基板40上に支持部51が搭載固定され、支持部51を囲む方形枠状とされた質量部52が4つのヒンジ53を介して支持部51に支持されている。
質量部52のなす方形枠は正方形とされ、その正方形の隣接2辺は基板40の板面と平行なX,Y直交2軸とそれぞれ平行とされている。一方、支持部51は四角柱状をなし、その平面形状は正方形とされており、質量部52の枠内中心に位置して正方形の各辺が質量部52の各辺と平行とされている。
図1はこの発明による3軸加速度センサの第1の実施例の構成を示したものであり、この例では基板40上に支持部51が搭載固定され、支持部51を囲む方形枠状とされた質量部52が4つのヒンジ53を介して支持部51に支持されている。
質量部52のなす方形枠は正方形とされ、その正方形の隣接2辺は基板40の板面と平行なX,Y直交2軸とそれぞれ平行とされている。一方、支持部51は四角柱状をなし、その平面形状は正方形とされており、質量部52の枠内中心に位置して正方形の各辺が質量部52の各辺と平行とされている。
ヒンジ53は質量部52の正方形の各辺と支持部51の対向する辺との間にそれぞれ位置して、それらを連結している。図2はこのヒンジ53を拡大して示したものであり、
ヒンジ53はこの例では第1のダイアフラム53aと第2のダイアフラム53bと梁53cと接続部53d,53eとによって構成されている。
第1のダイアフラム53aは質量部52の辺の内側面52aと平行対向されてその辺方向に延伸されており、両端が質量部52の内側面52aに突設された一対の接続部53dを介して質量部52に接続されている。
ヒンジ53はこの例では第1のダイアフラム53aと第2のダイアフラム53bと梁53cと接続部53d,53eとによって構成されている。
第1のダイアフラム53aは質量部52の辺の内側面52aと平行対向されてその辺方向に延伸されており、両端が質量部52の内側面52aに突設された一対の接続部53dを介して質量部52に接続されている。
第2のダイアフラム53bは第1のダイアフラム53aと平行対向されており、両端が支持部51の側面51aに突設された一対の接続部53eを介して支持部51に接続されている。
梁53cはダイアフラム53a,53b間に位置してダイアフラム53a,53bの延伸方向中央同士を連結しており、肉薄とされて弾性変形可能なダイアフラム53a,53bに対し、梁53cはこの例では相対的に高剛性とされている。質量部52はこのような4つのヒンジ53に支持されることにより、支持部51に対して変位自在とされている。なお、ヒンジ53は質量部52のX軸と平行な中心線及びY軸と平行な中心線上に、それぞれその中心線が一致されて位置されている。
梁53cはダイアフラム53a,53b間に位置してダイアフラム53a,53bの延伸方向中央同士を連結しており、肉薄とされて弾性変形可能なダイアフラム53a,53bに対し、梁53cはこの例では相対的に高剛性とされている。質量部52はこのような4つのヒンジ53に支持されることにより、支持部51に対して変位自在とされている。なお、ヒンジ53は質量部52のX軸と平行な中心線及びY軸と平行な中心線上に、それぞれその中心線が一致されて位置されている。
方形枠状をなす質量部52の枠の外側には各辺の外側面とそれぞれ所定の間隙を介して平行対向するようにブロック状をなす4つの固定電極(第1固定電極)541〜544が配置され、これら固定電極541〜544はそれぞれ基板40上に搭載されて固定されている。
固定電極541〜544及び支持部51、質量部52、4つのヒンジ53はこの例では同一シリコンウエハから一括エッチングされて形成されており、基板40の板面と垂直なZ軸方向の高さは同一とされている。質量部52は可動電極として機能する。
固定電極541〜544及び支持部51、質量部52、4つのヒンジ53はこの例では同一シリコンウエハから一括エッチングされて形成されており、基板40の板面と垂直なZ軸方向の高さは同一とされている。質量部52は可動電極として機能する。
一方、基板40はこの例ではガラス基板とされており、その上面には凹部41が形成され、その凹部41の底面に質量部52の下面と所定の間隙を介して対向するように固定電極(第2固定電極)42が形成されている。凹部41は基板40の上面において支持部51及び4つの固定電極541〜544搭載部分を除いて形成されており、固定電極42は方形枠状をなす質量部52と対向して方形枠状に形成されている。なお、基板40と、その上に固定されている支持部51及び固定電極541〜544とはこの例では陽極接合されている。
上記のような構成を有する3軸加速度センサでは加速度が入力すると、その加速度に応じて質量部52が変位し、その質量部52の変位を静電容量の変化によって検出するものとなっている。
図3は一例として、X軸方向に加速度が入力した場合の様子を示したものであり、加速度入力により質量部52には慣性力が働き、この例では質量部52は図における右方向(X軸正方向)に変位している。この質量部52の変位は4つのヒンジ53の各第1及び第2のダイアフラム53a,53bが図3に示したように弾性変形することによって実現される。
図3は一例として、X軸方向に加速度が入力した場合の様子を示したものであり、加速度入力により質量部52には慣性力が働き、この例では質量部52は図における右方向(X軸正方向)に変位している。この質量部52の変位は4つのヒンジ53の各第1及び第2のダイアフラム53a,53bが図3に示したように弾性変形することによって実現される。
ここで、図3において支持部51の左右に位置するヒンジ53を531,532とし、支持部51の上下に位置するヒンジ53を533,534とすると、ヒンジ531にはX軸方向の圧縮力が働き、ヒンジ532にはX軸方向の引張力が働く。これにより、これらヒンジ531,532のダイアフラム53a,53bにはその厚さ方向に力が加わるので図3に示したように変形する。なお、ヒンジ531,532の各梁53cはX軸に対して傾くことなく、右方向に変位する。
一方、ヒンジ533のダイアフラム53a,53b及びヒンジ534のダイアフラム53a,53bにはそれぞれ右回り及び左回りのモーメントが働くのでこれらダイアフラム53a,53bは図3に示したように変形し、梁53cもY軸に対して傾く。
一方、ヒンジ533のダイアフラム53a,53b及びヒンジ534のダイアフラム53a,53bにはそれぞれ右回り及び左回りのモーメントが働くのでこれらダイアフラム53a,53bは図3に示したように変形し、梁53cもY軸に対して傾く。
このように4つのヒンジ531〜534が弾性変形することにより、質量部52はZ軸に対して傾くことなく、XY面内で平行移動し、質量部52と固定電極541,542間の間隙が入力加速度に応じて変化するため、その静電容量の変化を検出することにより、入力加速度を検出することができる。なお、X軸方向の入力加速度は固定電極541,542の静電容量を差動検出することによって検出することができる。
以上、X軸方向に加速度が入力した場合について説明したが、Y軸方向に加速度が入力した場合も同様に説明することができ、この場合には固定電極543,544の静電容量を差動検出することによってY軸方向の入力加速度を検出することができる。
以上、X軸方向に加速度が入力した場合について説明したが、Y軸方向に加速度が入力した場合も同様に説明することができ、この場合には固定電極543,544の静電容量を差動検出することによってY軸方向の入力加速度を検出することができる。
次に、Z軸方向に加速度が入力した場合について説明する。
図4はZ軸方向に加速度が入力した場合の様子を図1AにおけるDD断面で示したものであり、加速度入力により質量部52には慣性力が働き、この例では質量部52は図における上方向(Z軸正方向)に変位している。この時、図4に示したヒンジ531,532にはY軸と平行な中心軸回りにモーメントが働き、残る2つのヒンジ533,534にはX軸と平行な中心軸回りにモーメントが働く。
図5は一例としてヒンジ531の変形の様子を示したものであり、ダイアフラム53a,53bの上部、下部は図に示したように変形し、上部と下部とで逆向きに湾曲する。4つのヒンジ531〜534は同一構造であって、同様に弾性変形するため、質量部52はZ軸に対して傾くことなく変位し、質量部52と固定電極42間の間隙が入力加速度に応じて変化するため、その静電容量の変化を検出することにより、Z軸方向の入力加速度を検出することができる。
図4はZ軸方向に加速度が入力した場合の様子を図1AにおけるDD断面で示したものであり、加速度入力により質量部52には慣性力が働き、この例では質量部52は図における上方向(Z軸正方向)に変位している。この時、図4に示したヒンジ531,532にはY軸と平行な中心軸回りにモーメントが働き、残る2つのヒンジ533,534にはX軸と平行な中心軸回りにモーメントが働く。
図5は一例としてヒンジ531の変形の様子を示したものであり、ダイアフラム53a,53bの上部、下部は図に示したように変形し、上部と下部とで逆向きに湾曲する。4つのヒンジ531〜534は同一構造であって、同様に弾性変形するため、質量部52はZ軸に対して傾くことなく変位し、質量部52と固定電極42間の間隙が入力加速度に応じて変化するため、その静電容量の変化を検出することにより、Z軸方向の入力加速度を検出することができる。
以上説明したように、この例によれば互いに平行対向する一対のダイアフラム53a,53bを梁53cで連結してヒンジ53を構成し、そのヒンジ53によって方形枠状をなす質量部52の内側4辺を支持するものとなっており、このような構成を採用したことにより、質量部52は基板面と平行なX軸方向、Y軸方向の加速度が入力すると、XY面内で平行移動(並進動作)し、また基板面と垂直なZ軸方向の入力加速度に対してはZ軸方向に平行移動するものとなっている。
従って、図12に示した従来の3軸加速度センサのような質量部を変位させるためのZ軸方向の腕の長さは不要なため、感度を損うことなく、薄型化を図ることができる。
従って、図12に示した従来の3軸加速度センサのような質量部を変位させるためのZ軸方向の腕の長さは不要なため、感度を損うことなく、薄型化を図ることができる。
また、方形枠状の質量部52をその内側から支持する構成のため、質量部52の外側に、その外側面と対向してブロック状の単純な固定電極を設けるだけで静電容量の検出を行うことができ、つまり図13に示した従来の加速度センサのような微細な櫛歯電極は不要であり、加えてヒンジ53も図13に示した従来の加速度センサのような複雑な折り返し形状と比べて簡素な構造であり、よってこれらの点で作製が容易で、かつ信頼性も高い3軸加速度センサを得ることができる。
図6はこの発明の第2の実施例を示したものであり、この例では質量部52を挟んで基板40と反対側に第2の基板60が配置され、その基板60の下面(質量部52と対向する面)に凹部61が形成されて、その凹部61の底面に質量部52の上面と所定の間隙を介して対向するように固定電極(第3固定電極)62が形成されているものである。
図6はこの発明の第2の実施例を示したものであり、この例では質量部52を挟んで基板40と反対側に第2の基板60が配置され、その基板60の下面(質量部52と対向する面)に凹部61が形成されて、その凹部61の底面に質量部52の上面と所定の間隙を介して対向するように固定電極(第3固定電極)62が形成されているものである。
基板60はこの例ではガラス基板とされ、その支持部51及び4つの固定電極541〜544上の搭載部分は陽極接合されて固定されており、これら搭載部分を除いて凹部61が形成されている。
固定電極62は基板40の固定電極42と同様に方形枠状に形成されており、この例によればこれら固定電極42,62の静電容量を差動検出することによってZ軸方向の入力加速度を検出することができ、つまりX,Y,Z3軸共、入力加速度を差動で検出することができる。なお、図6中、63は支持部51上に端子部を形成するために基板60に設けられた貫通穴を示す。
固定電極62は基板40の固定電極42と同様に方形枠状に形成されており、この例によればこれら固定電極42,62の静電容量を差動検出することによってZ軸方向の入力加速度を検出することができ、つまりX,Y,Z3軸共、入力加速度を差動で検出することができる。なお、図6中、63は支持部51上に端子部を形成するために基板60に設けられた貫通穴を示す。
次に、上述した3軸加速度センサの作製方法について説明する。
図7−1〜7−3は図1に示した構造の3軸加速度センサの作製方法を工程順に示したものであり、以下各工程(1)〜(8)について説明する。
(1)シリコンウエハ50を用意する。
(2)シリコンウエハ50上にフォトリソグラフィにより支持部51、質量部52、ヒンジ53、固定電極541〜544等の各構造物の形状(平面形状)に対応したマスクを形成し、そのマスクをマスクとしてシリコンウエハ50を垂直にエッチングする。エッチングはICP(Inductively Coupled Plasma)を用いたRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)により行い、シリコンウエハ50の厚さ方向途中までエッチングする。
(3)一方、ガラス基板40を用意する。
(4)ガラス基板40上にフォトリソグラフィにより凹部41の形状に対応したマスクを形成し、そのマスクをマスクとしてガラス基板40をエッチングして凹部41を形成する。
(5)凹部41に固定電極42を形成する。固定電極42の形成は例えばAu等をスパッタすることにより行われる。この際、端子部43を固定電極42の各角部より導出して図に示したように一体に形成する。
(6)工程(2)のシリコンウエハ50と工程(5)のガラス基板40とを図に示したように向き合わせて陽極接合する。
(7)シリコンウエハ50を工程(2)のエッチングと反対面から垂直方向に全面エッチングし、各構造物を切り離して完成させる。エッチングはICPを用いたRIEにより行う。
(8)最後に、支持部51上及び各固定電極541〜544上にAu等のスパッタにより端子部55及び561〜564を形成して3軸加速度センサが完成する。なお、質量部52はヒンジ53を介して支持部51と導通しており、端子部55はGND端子とされる。
図7−1〜7−3は図1に示した構造の3軸加速度センサの作製方法を工程順に示したものであり、以下各工程(1)〜(8)について説明する。
(1)シリコンウエハ50を用意する。
(2)シリコンウエハ50上にフォトリソグラフィにより支持部51、質量部52、ヒンジ53、固定電極541〜544等の各構造物の形状(平面形状)に対応したマスクを形成し、そのマスクをマスクとしてシリコンウエハ50を垂直にエッチングする。エッチングはICP(Inductively Coupled Plasma)を用いたRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)により行い、シリコンウエハ50の厚さ方向途中までエッチングする。
(3)一方、ガラス基板40を用意する。
(4)ガラス基板40上にフォトリソグラフィにより凹部41の形状に対応したマスクを形成し、そのマスクをマスクとしてガラス基板40をエッチングして凹部41を形成する。
(5)凹部41に固定電極42を形成する。固定電極42の形成は例えばAu等をスパッタすることにより行われる。この際、端子部43を固定電極42の各角部より導出して図に示したように一体に形成する。
(6)工程(2)のシリコンウエハ50と工程(5)のガラス基板40とを図に示したように向き合わせて陽極接合する。
(7)シリコンウエハ50を工程(2)のエッチングと反対面から垂直方向に全面エッチングし、各構造物を切り離して完成させる。エッチングはICPを用いたRIEにより行う。
(8)最後に、支持部51上及び各固定電極541〜544上にAu等のスパッタにより端子部55及び561〜564を形成して3軸加速度センサが完成する。なお、質量部52はヒンジ53を介して支持部51と導通しており、端子部55はGND端子とされる。
次に、図6に示した構造の3軸加速度センサの作製方法を説明する。図8−1,8−2は図7−1〜7−3に示した工程に対し、追加となる(変更となる)工程(ア)〜(カ)を示したものであり、以下、各工程(ア)〜(カ)について説明する。
(ア)貫通電極64が形成されている貫通電極付きガラス基板60を用意する。このような貫通電極付きガラス基板60は市販のものを用いることができる。
(イ)ガラス基板60上にフォトリソグラフィにより凹部61の形状に対応したマスクを形成し、そのマスクをマスクとしてガラス基板60をエッチングして凹部61を形成する。
(ウ)凹部61に固定電極62を形成する。固定電極62の形成はAu等のスパッタにより行われ、固定電極62は図に示したように貫通電極64上に位置して貫通電極64と接続導通される。
(エ)工程(ウ)のガラス基板60を前述の図7−3に示した工程(7)の構造の上に図に示したように搭載し、陽極接合する。
(オ)支持部51上に端子部55を形成するための貫通穴63をガラス基板60に形成し、また固定電極541〜544上に端子部561〜564を形成するために固定電極541〜544の上面を一部露出させるべく、ガラス基板60の周縁部を取り除く。このガラス基板60に対する加工はエッチングもしくはブラストによって行うことができる。
(カ)最後に、Au等のスパッタにより端子部55及び561〜564を図に示したように形成して図6に示した構造の3軸加速度センサが完成する。ガラス基板60に形成されている貫通電極64は固定電極62に対する端子部として機能する。
図9はこの発明の第3の実施例を示したものであり、この例ではヒンジ53の構成要素である第1及び第2のダイアフラム53a,53bを上述した例のように質量部52及び支持部51からそれぞれ突出させて設けるのではなく、質量部52及び支持部51自体にダイアフラムとして機能する部分を形成したものであり、図9Bはそのヒンジ53’を拡大して示したものである。
(ア)貫通電極64が形成されている貫通電極付きガラス基板60を用意する。このような貫通電極付きガラス基板60は市販のものを用いることができる。
(イ)ガラス基板60上にフォトリソグラフィにより凹部61の形状に対応したマスクを形成し、そのマスクをマスクとしてガラス基板60をエッチングして凹部61を形成する。
(ウ)凹部61に固定電極62を形成する。固定電極62の形成はAu等のスパッタにより行われ、固定電極62は図に示したように貫通電極64上に位置して貫通電極64と接続導通される。
(エ)工程(ウ)のガラス基板60を前述の図7−3に示した工程(7)の構造の上に図に示したように搭載し、陽極接合する。
(オ)支持部51上に端子部55を形成するための貫通穴63をガラス基板60に形成し、また固定電極541〜544上に端子部561〜564を形成するために固定電極541〜544の上面を一部露出させるべく、ガラス基板60の周縁部を取り除く。このガラス基板60に対する加工はエッチングもしくはブラストによって行うことができる。
(カ)最後に、Au等のスパッタにより端子部55及び561〜564を図に示したように形成して図6に示した構造の3軸加速度センサが完成する。ガラス基板60に形成されている貫通電極64は固定電極62に対する端子部として機能する。
図9はこの発明の第3の実施例を示したものであり、この例ではヒンジ53の構成要素である第1及び第2のダイアフラム53a,53bを上述した例のように質量部52及び支持部51からそれぞれ突出させて設けるのではなく、質量部52及び支持部51自体にダイアフラムとして機能する部分を形成したものであり、図9Bはそのヒンジ53’を拡大して示したものである。
第1のダイアフラム53aは質量部52に、その内側面52aに沿ってスリット57を設けることにより、そのスリット57と内側面52aとの間に形成される薄肉部によって構成され、第2のダイアフラム53bは支持部51の側面51aに沿ってスリット58を設けることにより、そのスリット58と側面51aとの間に形成される薄肉部によって構成されている。図2に示したヒンジ53の構造に替えてこの図9に示したようなヒンジ53’の構造を採用してもよい。
次に、図10に示したこの発明の第4の実施例について説明する。
この例では単結晶シリコンよりなるデバイス層71とハンドル層72とで酸化膜よりなる絶縁中間層73を挟んだ3層構造のSOIウエハ70を使用して3軸加速度センサが形成されている。
支持部51、質量部52、ヒンジ53及び固定電極(第1固定電極)541〜544はデバイス層71をエッチングすることにより形成されている。ハンドル層72は基板として機能し、つまり図1における基板40に対応し、支持部51及び固定電極541〜544は図10Bに示したように絶縁中間層73を介してこのハンドル層72上に搭載固定されている。なお、この例ではハンドル層72自体が質量部52のZ軸方向の変位を検出する固定電極(第2固定電極)として機能する。
この例では単結晶シリコンよりなるデバイス層71とハンドル層72とで酸化膜よりなる絶縁中間層73を挟んだ3層構造のSOIウエハ70を使用して3軸加速度センサが形成されている。
支持部51、質量部52、ヒンジ53及び固定電極(第1固定電極)541〜544はデバイス層71をエッチングすることにより形成されている。ハンドル層72は基板として機能し、つまり図1における基板40に対応し、支持部51及び固定電極541〜544は図10Bに示したように絶縁中間層73を介してこのハンドル層72上に搭載固定されている。なお、この例ではハンドル層72自体が質量部52のZ軸方向の変位を検出する固定電極(第2固定電極)として機能する。
デバイス層71のエッチングは前述の図1に示した構造の3軸加速度センサの作製方法と同様、ICPを用いたRIEにより行われる。そして、デバイス層71のエッチング後、絶縁中間層73をウェットエッチングすることによって露出部分及び可動部(質量部52、ヒンジ53)下の絶縁中間層73が除去され、間隙が形成されて可動部が可動可能とされる。質量部52に格子状に配列形成されている貫通穴59は質量部52下の絶縁中間層73を良好にエッチング除去するための穴である。
図11はこの発明の第5の実施例を示したものであり、この例では図10に示した3軸加速度センサに対し、図6に示した構成と同様、固定電極62を設けた基板60をハンドル層72と反対側に搭載配置し、Z軸方向の入力加速度を差動検出できるようにしたものである。
図11はこの発明の第5の実施例を示したものであり、この例では図10に示した3軸加速度センサに対し、図6に示した構成と同様、固定電極62を設けた基板60をハンドル層72と反対側に搭載配置し、Z軸方向の入力加速度を差動検出できるようにしたものである。
以上、各種実施例について説明したが、この発明による3軸加速度センサは生産性を損うことなく、高感度化を容易に図ることができるものとなっており、以下、この点について説明する。
感度の向上はヒンジ53の構成要素である第1及び第2のダイアフラム53a,53bの、質量部52の辺方向の延伸長さを例えば長くすることによって実現することができる。長さを長くすることにより、ダイアフラム53a,53bのバネ定数は小さくなり、質量部52の変位量が大きくなるためである。
感度の向上はヒンジ53の構成要素である第1及び第2のダイアフラム53a,53bの、質量部52の辺方向の延伸長さを例えば長くすることによって実現することができる。長さを長くすることにより、ダイアフラム53a,53bのバネ定数は小さくなり、質量部52の変位量が大きくなるためである。
一方、ヒンジ53は前述したようにフォトリソグラフィ及びエッチングによって作製され、よってダイアフラム53a,53bの長さを長くする場合、マスクパターンの精度が同じであってもダイアフラム53a,53bの長さに対するマスクパターンの誤差の比は小さくなる。つまり、マスクパターン自体の精度を上げる必要がないので高感度化を図るべく、ダイアフラム53a,53bの長さを長くしたとしても生産性が落ちることはない。
このようにこの発明による3軸加速度センサのヒンジ53の構造は高感度化を容易に図ることができ、その際、生産性が落ちることはない。
このようにこの発明による3軸加速度センサのヒンジ53の構造は高感度化を容易に図ることができ、その際、生産性が落ちることはない。
Claims (6)
- 基板上に形成され、その基板面と平行なX,Y直交2軸及び基板面と垂直なZ軸の3軸方向の加速度を検出する3軸加速度センサであって、
前記基板上に搭載固定された支持部と、
その支持部を囲む方形枠状とされ、その方形の隣接2辺がX軸及びY軸とそれぞれ平行とされた質量部と、
その質量部の前記方形の各辺と前記支持部とをそれぞれ連結し、前記支持部に対して前記質量部を変位自在に支持する4つのヒンジと、
前記基板上に搭載され、前記方形枠状をなす質量部の枠の外側に、前記各辺の外側面とそれぞれ対向するように位置された4つの第1固定電極と、
前記基板に、前記質量部の下面と対向して設けられた第2固定電極とを具備し、
前記4つのヒンジはそれぞれ、そのヒンジが位置する前記質量部の辺の内側面と平行対向されてその辺方向に延伸され、両端が前記質量部に接続された第1のダイアフラムと、その第1のダイアフラムと平行対向されて両端が前記支持部に接続された第2のダイアフラムと、それら第1及び第2のダイアフラムの延伸方向中央同士を連結する梁とによって構成されていることを特徴とする3軸加速度センサ。 - 請求項1記載の3軸加速度センサにおいて、
前記支持部、質量部、ヒンジ及び第1固定電極は同一シリコンウエハからエッチング形成されてなり、
前記基板はガラス基板とされて、そのガラス基板の上面に形成された凹部に前記第2固定電極が形成されており、
前記支持部及び第1固定電極と前記ガラス基板とは陽極接合されていることを特徴とする3軸加速度センサ。 - 請求項1記載の3軸加速度センサにおいて、
前記支持部、質量部、ヒンジ及び第1固定電極は単結晶シリコンよりなるデバイス層とハンドル層とで絶縁中間層を挟んだ3層構造のSOIウエハのデバイス層からエッチング形成されてなり、
前記基板は前記ハンドル層で構成され、そのハンドル層自体によって前記第2固定電極が構成されていることを特徴とする3軸加速度センサ。 - 請求項1乃至3記載のいずれかの3軸加速度センサにおいて、
前記第1のダイアフラムはその両端が前記質量部に突設された一対の接続部を介して前記質量部に接続され、
前記第2のダイアフラムはその両端が前記支持部に突設された一対の接続部を介して前記支持部に接続されていることを特徴とする3軸加速度センサ。 - 請求項1乃至3記載のいずれかの3軸加速度センサにおいて、
前記第1のダイアフラムは前記質量部に、前記内側面に沿ってスリットを設けることにより、そのスリットと前記内側面との間に形成される薄肉部によって構成され、
前記第2のダイアフラムは前記内側面と対向する前記支持部の側面に沿ってスリットを設けることにより、そのスリットと前記側面との間に形成される薄肉部によって構成されていることを特徴とする3軸加速度センサ。 - 請求項1乃至5記載のいずれかの3軸加速度センサにおいて、
前記質量部を挟んで前記基板と反対側に第2の基板が前記支持部及び第1固定電極上に搭載されて配置され、
前記第2の基板に、前記質量部の上面と対向する第3固定電極が設けられていることを特徴とする3軸加速度センサ。
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JP2006243771A JP2008064647A (ja) | 2006-09-08 | 2006-09-08 | 3軸加速度センサ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102298073A (zh) * | 2011-04-01 | 2011-12-28 | 北京大学 | 一种mems微加速度传感器及其应用 |
CN102435776A (zh) * | 2011-10-20 | 2012-05-02 | 中北大学 | 单片集成八梁臂三轴加速度计 |
JP2015061737A (ja) * | 2008-10-10 | 2015-04-02 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | Memsデバイスのねじり懸垂のための取付けシステム |
CN116143062A (zh) * | 2023-04-21 | 2023-05-23 | 中北大学 | 一种“h”型单晶薄膜压电振动传感器及其制备方法 |
-
2006
- 2006-09-08 JP JP2006243771A patent/JP2008064647A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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