JP4905482B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、スキャン画像に対して画像処理を施す画像処理技術に関する。
原稿を印刷出力する際に、印刷出力物の印刷面に適宜の情報等を付加して印刷する技術が存在する。
例えば、特許文献1には、入力されたデータをバーコードパターン画像(単にバーコードパターンとも称する)に変換し、原稿画像と当該バーコードパターンとを合成して印刷出力する技術が記載されている。換言すれば、デジタル情報をバーコードパターンとして埋め込んだ印刷出力物を生成する技術が記載されている。
特開平8−16689号公報
ところで、一般に、コピー装置においては、スキャン画像全体に画像補正処理が施され、画像補正処理後のスキャン画像がコピー画像として印刷出力されることが多い。このような画像補正処理としては、例えば、モアレ発生防止等を目的とする処理、具体的には、平滑化処理(スムージング処理)およびエッジ強調処理などが施される。
ここにおいて、上述のような技術によりデジタル情報が埋め込まれた印刷出力物を、コピー装置でコピーする状況を想定する。このような状況においても、当該印刷出力物に関するスキャン画像に対して平滑化処理等の画像補正処理が実行され得る。
しかしながら、コピー時における画像補正処理においてスキャン画像に対して上述のような平滑化処理等が施されると、スキャン画像内のバーコードパターンは当該平滑化処理等によって劣化した状態で印刷出力される。そのため、コピー動作において印刷出力された物(すなわちコピー出力物)をさらにコピーする際には、バーコードパターン内のデジタル情報の読取率が低下してしまう。すなわち、次の世代以降のコピー時におけるデジタル情報の読取率が低下してしまう。
そこで、この発明は、デジタル情報を含む特定形式パターン(バーコードパターン等)が印刷された印刷出力物をコピーないしスキャンするに際して、当該特定形式パターンの劣化を抑制することが可能な画像処理技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、画像処理装置であって、原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、特定の画像加工処理を、互いにその加工度合いが異なるように施す画像処理手段と、を備え、前記特定の画像加工処理は、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含み、前記特定の画像加工処理において、前記第1の領域に対する加工度合いは、前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さく、前記画像処理手段は、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて、第1の領域に対する加工度合いを変更することを特徴とする。
請求項2の発明は、画像処理装置であって、原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように施す画像処理手段と、を備え、前記デジタル情報は、前記特定の画像加工処理に関する加工度合いの許容範囲を示す加工度合い制限情報を含み、前記画像処理手段は、前記第2の領域に対しては前記特定の画像加工処理を第1の加工度合いで実行する一方、前記第1の加工度合いが前記許容範囲から外れることを条件として、前記第1の領域に対する加工度合いを前記許容範囲内の第2の加工度合いに変更して、前記第1の領域に対する前記特定の画像加工処理を実行することを特徴とする。
請求項3の発明は、画像処理装置であって、原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように施す画像処理手段と、前記特定の画像加工処理における加工度合いの許容範囲を前記原稿の出力元の印刷出力装置の機種ごとに規定した加工度合い制限情報を格納する格納手段と、を備え、前記デジタル情報は、前記原稿を印刷出力した印刷出力装置の機種情報を含み、前記画像処理手段は、前記デジタル情報に含まれる前記機種情報と前記格納手段に格納される前記加工度合い制限情報とに基づいて、前記特定の画像加工処理における前記第1の領域に対する加工度合いの許容範囲を求め、前記第2の領域に対しては前記特定の画像加工処理を第1の加工度合いで実行し、前記第1の加工度合いが前記許容範囲から外れることを条件として、前記第1の領域に対する加工度合いを前記許容範囲内の第2の加工度合いに変更して、前記第1の領域に対する前記特定の画像加工処理を実行することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る画像処理装置において、前記特定形式パターンは、1次元バーコードパターンおよび2次元バーコードパターンの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る画像処理装置において、前記特定形式パターンは、地紋パターンを含むことを特徴とする。
請求項6の発明は、画像処理方法であって、a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、c)平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、を備え、前記ステップc)は、c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、を有することを特徴とする。
請求項7の発明は、a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、c)平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記ステップc)は、c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、を有することを特徴とする。
請求項8の発明は、画像処理装置であって、原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、特定の画像加工処理を、互いにその加工度合いが異なるように施す画像処理手段と、を備え、前記特定の画像加工処理は、エッジ強調処理を含み、前記特定の画像加工処理において、前記第1の領域に対する加工度合いは、前記第2の領域に対する加工度合いよりも大きく、前記画像処理手段は、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて、第1の領域に対する加工度合いを変更することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8の発明に係る画像処理装置において、前記特定形式パターンは、1次元バーコードパターンおよび2次元バーコードパターンの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項8の発明に係る画像処理装置において、前記特定形式パターンは、地紋パターンを含むことを特徴とする。
請求項11の発明は、画像処理方法であって、a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、c)エッジ強調処理を含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも大きくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、を備え、前記ステップc)は、c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、を有することを特徴とする。
請求項12の発明は、a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、c)エッジ強調処理を含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも大きくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記ステップc)は、c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、を有することを特徴とする。
請求項13の発明は、画像処理装置であって、原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、前記スキャン画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、を備え、前記画像処理手段は、前記画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうち特定の画像加工処理を前記第2の領域に対して実行する一方で、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として、前記特定の画像加工処理を前記第1の領域に対して禁止し、前記特定の画像加工処理は、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含むことを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項13の発明に係る画像処理装置において、前記特定形式パターンは、1次元バーコードパターンおよび2次元バーコードパターンの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項13の発明に係る画像処理装置において、前記特定形式パターンは、地紋パターンを含むことを特徴とする。
請求項16の発明は、画像処理方法であって、a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、c)前記第2の領域に対しては、前記スキャン画像に対する画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの特定の画像加工処理であって平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を施し、前記第1の領域に対しては、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として前記特定の画像加工処理を禁止するステップと、を含むことを特徴とする。
請求項17の発明は、a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、c)前記第2の領域に対しては、前記スキャン画像に対する画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの特定の画像加工処理であって平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を施し、前記第1の領域に対しては、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として前記特定の画像加工処理を禁止するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
請求項1ないし請求項7に記載の発明によれば、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理において、第1の領域に対する加工度合いは、第2の領域に対する加工度合いよりも小さいので、第2の領域に適宜の処理を施しつつ、第1の領域内の特定形式パターンの劣化を抑制することができる。また、第1の領域に対する加工度合いがデジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて変更されるので、スキャン画像における特定形式パターンの劣化状態を適切に反映させることが可能である。
また、請求項8ないし請求項12に記載の発明によれば、エッジ強調処理を含む特定の画像加工処理において、第1の領域に対する加工度合いは、第2の領域に対する加工度合いよりも大きいので、第1の領域内の特定形式パターンのエッジをさらに強調することにより、当該特定形式パターンの劣化を抑制することが可能である。
また、請求項13ないし請求項17に記載の発明によれば、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理が第2の領域に対して実行される一方で、デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として、当該特定の画像加工処理が第1の領域に対して禁止される。そのため、第2の領域に適宜の処理を施しつつ、第1の領域内の特定形式パターンの劣化を抑制することができる。
また特に、請求項2に記載の発明によれば、特定形式パターンに含まれる加工度合い制限情報に基づいて、特定の画像加工処理に関する第1の領域に対する加工度合いをより柔軟に変更することができる。
また特に、請求項3に記載の発明によれば、特定形式パターンに含まれる機種情報に基づいて、特定の画像加工処理に関する第1の領域に対する加工度合いをより柔軟に変更することができる。
システム構成を示す概略図である。 コピー処理の対象原稿を示す図である。 スキャン画像全体に対して比較的強い平滑化処理が施された状態を示す図である。 本発明に係る画像処理結果の例を示す図である。 MFPの詳細構成を示す機能ブロック図である。 MFPの動作を示すフローチャートである。 画像処理前のスキャン画像を示す図である。 パリティチェック動作を示す図である。 パリティチェック動作を示す図である。 図6の一部の動作を詳細に示すフローチャートである。 スキャン画像全体に対して比較的強い濃度低減処理が施された状態を示す図である。 本発明に係る画像処理結果の例を示す図である。 スキャン画像全体に対してベースカラー付与処理が施された状態を示す図である。 本発明に係る画像処理結果の例を示す図である。 スキャン画像全体に対して縮小処理が施された状態を示す図である。 本発明に係る画像処理結果の例を示す図である。 第2実施形態に係る動作の一部を示すフローチャートである。 各画像加工処理の加工度合いの許容範囲等を示す図である。 第3実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 MFP内に含まれるデータテーブルを示す図である。 第4実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る動作を示すフローチャートである。 変形例における処理対象原稿(地紋を含む画像)を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.システム概要>
図1は、システム100の構成を示す概略図である。本システム100は、複数のマルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)10(詳細にはMFP10a,10b等)を備える。
MFP10は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびファクシミリ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)である。MFP10は、画像形成装置とも称される。また、MFP10(特にMFP10a)は、スキャン画像等に対する画像処理を実行する装置であることから、画像処理装置とも称される。
このシステム100においては、例えばMFP10bにより印刷出力された印刷出力物GAがMFP10aによって複写(コピー)され、複写出力物GBが出力される。換言すれば、MFP10bの印刷出力機能を用いて印刷出力物GA(コピー処理の対象原稿)が生成されるとともに、MFP10aのコピー機能を用いて複写出力物GBが生成される。この実施形態においては、MFP10bによるコピー動作を中心に説明する。
印刷出力物GAは、図2に示すように、その印刷出力面において、原稿の内容(ここでは画面中央に三段に配列された10個の矩形で表現される)を有するのみならず二次元バーコードパターンPTをも有している。ここでは、印刷出力物GAの四隅に二次元バーコードパターンがそれぞれ配置されている。各二次元バーコードパターンには種々の情報を埋め込むことが可能である。例えば当該印刷出力物GAに関する著作権情報等が二次元バーコードパターンに埋め込まれる。
上述のように、コピー(複写)の際には、画像補正処理がスキャン画像に対して実行されることが多い。例えば、モアレ発生防止等を目的として、平滑化処理(スムージング処理)およびエッジ強調処理などが施される。特に、MFP10aの画像読取部(スキャナ部)12の読取性能(読取解像度等)が低い場合には、MFP10aの画像読取部12の性能が高い場合に比べて、比較的強い平滑化処理が実行される。図3の画像GCは、仮に、このような比較的強い平滑化処理が施された状態を示す概念図である。
ところが、図3に示すように、原稿の内容(中央の三段に配置された10個の矩形)のみならず、バーコードパターンPTにも比較的強い平滑化処理が施された結果、画像GCのバーコードパターンPTが潰れてしまうことがある。この結果、この画像GCをさらにコピーしようとする際には、バーコードパターンPTを読み取れなくなる、という問題が生じる。
そこで、この実施形態においては、後述するように、特定形式パターン(二次元バーコード等)が印刷された印刷出力物をコピーするに際して、スキャン画像GS(図7)において、特定形式パターンを含む第1の領域RG1と当該特定形式パターンを含まない第2の領域RG2とが特定される。なお、図7のスキャン画像GSは、画像処理前のスキャン画像である。そして、両領域RG1,RG2に対して互いに異なる画像処理が施される。具体的には、MFP10aは、特定の画像加工処理(平滑化処理)を第2の領域RG2に対して施す一方で、当該特定の画像加工処理(平滑化処理)を第1の領域RG1に対しては施さない。このようにして印刷出力用の画像GP(画像処理後のスキャン画像とも称される)が生成される(図4参照)。図4においては、領域RG2に対しては平滑化処理が施されている一方で、領域RG1内の二次元バーコードパターンPTに対しては平滑化処理が施されず、当該二次元バーコードパターンPTが鮮明な状態で維持される様子が示されている。このような画像処理によれば、平滑化処理による二次元バーコードパターンPTの劣化を回避できる。
このような動作を実行するMFP10について、以下ではさらに詳細に説明する。
<1−2.MFP10の詳細構成>
図5を参照しながら、各MFP10の詳細構成について説明する。図5は、各MFP10の機能構成を示す機能ブロック図である。
MFP10は、図5に示すように、画像読取部12と、印刷出力部13と、通信部14と、格納部15と、入出力部16と、コントローラ19とを備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、上記の各機能を実現する。
画像読取部12は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
印刷出力部13は、対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部14は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部14は、通信ネットワークを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種のプロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
格納部15は、ハードディスクドライブ(HDD)等の格納装置で構成される。この格納部15には、画像読取部12等により生成された原稿画像が格納される。また、この格納部15には、各種の画像加工処理(平滑化処理等)の加工度合い等を規定するパラメータも格納される。
入出力部16は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部16aと、各種情報の表示出力を行う表示部16bとを備えている。
コントローラ19は、MFP10を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。コントローラ19の制御下において各種の処理部が動作することによって、MFP10の各種の機能が実現される。例えば、コントローラ19の制御下において、画像読取部12を用いて所望の原稿を光学的に読み取ることによって、原稿をスキャニングした画像(スキャン画像)が取得され、スキャナ機能が実現される。さらに、印刷出力部13を用いて当該スキャン画像を印刷出力することによって、コピー機能が実現される。また、コントローラ19は、次述するような各種の処理をも制御する。
コントローラ19は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。
具体的には、コントローラ19は、取得部21と領域特定部23と情報抽出部25と画像処理部27と出力制御部29とを含む各種の処理部を実現する。
取得部21は、印刷出力物(原稿)GAに関するスキャン画像GS、例えば画像読取部12により生成されたスキャン画像GS、を取得する処理部である。
領域特定部23は、スキャン画像GS(図7参照)において、第1の領域RG1と第2の領域RG2とを特定する処理部である。上述したように、第1の領域RG1は、デジタル情報が埋め込まれた二次元バーコードパターンPTを含む領域である。領域RG1は、ここでは、二次元バーコードパターンPTを含むとともに、当該二次元バーコードパターンPTから左右上下方向において外側に向けて若干の余裕領域(例えば、0.1mm〜数mm程度)をも含む領域である。また、第2の領域RG2は、二次元バーコードパターンを含まない領域である。この領域RG2は、ここでは、スキャン画像GSにおいて、領域RG1を除く全領域である。
情報抽出部25は、二次元バーコードパターンPTを解析して、当該二次元バーコードパターンに埋め込まれているデジタル情報を抽出する処理部である。
画像処理部27は、スキャン画像GSに対して画像処理を施す処理部である。
出力制御部29は、スキャン画像GSに対して所定の画像処理を施した画像GPに関する出力動作(印刷出力動作等)を制御する処理部である。なお、出力制御部29は、出力動作として、印刷出力動作を制御するだけでなく、ネットワーク通信等を介した出力動作(データ転送出力動作)等をも制御する。
<1−3.MFP10aの動作>
つぎに、MFP10aの動作について、図6を参照しながら詳細に説明する。図6は、MFP10aの動作を示すフローチャートである。ここでは、画像読取部12および取得部21によって、印刷出力物(原稿)GAに関するスキャン画像GSが既に取得されているものとする。
その後、ステップS1において、スキャン画像GSにおける二次元バーコードパターンPTが検出され、その検出結果に基づいて、スキャン画像内における両領域RG1,RG2がそれぞれ特定される。詳細には、領域特定部23による上述のような動作が実行されることによって、各領域RG1,RG2が特定される。ここでは、4つの領域RG1(RG11〜RG14)と単一の領域RG2との合計5つの領域がMFP10aによって認識される(図7参照)。
つぎに、ステップS2において、ステップS1での検出結果に基づいて、二次元バーコードパターンPTがスキャン画像GSに含まれているか否かが判定される。
二次元バーコードパターンPTがスキャン画像GSに含まれていないと判定されると、ステップS11に進み、通常の画像処理が施される。たとえば、平滑化処理とエッジ強調処理とがそれぞれ通常の加工度合い(デフォルトパラメータ)で実行される。その後、ステップS12に進む。ステップS12では後述するステップS9と同様の処理が施される。
一方、二次元バーコードパターンPTがスキャン画像GSに含まれていると判定されると、ステップS3に進む。
ステップS3では、二次元バーコードパターンPTに埋め込まれたデジタル情報が抽出される。例えば、著作権情報等のデジタル情報が二次元バーコードパターンPTから抽出される。
そして、ステップS4においては、ステップS3でのデジタル情報抽出時における誤り検出率Reが算出される。ここで、誤り検出率Reは、パリティビット付与等による符号誤り検出(いわゆるパリティチェック)処理等において検出された誤りの検出割合である。なお、後述するように、この第1実施形態においては、誤り検出率Reをも用いて画像処理の内容(詳細には、特定の画像加工処理の有無)を変更する場合を例示する。
図8および図9は、このような誤り検出処理の原理を説明する概略図である。ここでは、図8および図9を参照しながら、1ビットの誤りを検出するパリティチェック動作について説明する。
図8は、8ビットのデータに対して1ビットのパリティビットを追加する様子を示す図である。ここでは偶数パリティチェックについて説明する。
偶数パリティチェックにおいては、パリティビットを加えたデータ(D1等)におけるビットの総和が偶数になるようにパリティビットが設定される。例えば、データD1内の元の8つのビットの総和は、0+0+1+0+0+1+1+0=3、すなわち奇数である。偶数パリティチェックでは、元のデータとパリティビットとの総和が偶数になるようにパリティビットが設定されるため、パリティビットは「1」に設定される。なお、ここでは、簡単化のため、他のデータD2〜D4も同様のデータ列として構成されている。
一方、図9は、二次元バーコードパターンPTから抽出されたデジタルデータの例を示す図である。
抽出後のデータD1,D4に関しては、それぞれ、元のデータとパリティビットとの総和が4、すなわち偶数であるので、データに誤りがないことが確認される。これに対して、抽出後のデータD2に関しては、元のデータとパリティビットのとの総和が3(=(0+0+0+0+0+1+1+0)+1)、すなわち奇数であるので、データに誤りが存在することが検出される。同様に、抽出後のデータD3に関しては、元のデータとパリティビットのとの総和が5(=(0+0+1+1+0+1+1+0)+1)、すなわち奇数であるので、データに誤りが存在することが検出される。
このようにして、4つのデータD1〜D4を検出する際に、2つのデータD2,D3から誤りが検出される。このとき、全データ数TN(=4)のうち2つのデータから誤りが検出されるため、誤り検出率Reは、Re=2/4、すなわち50%として検出される。これを一般化すると、誤り検出率Reは、Re=EN/TN、として表現される。ただし、値ENは、検出された誤りの数(誤り検出数)である。
ステップS3,S4においては、以上のような原理で、誤り検出処理が行われるとともに、誤り検出率Reが算出される。なお、上記においては、1ビットの誤りを検出することが可能なパリティチェックについて説明したが、これに限定されず、2ビット以上の誤りをも検出することが可能なパリティチェック等を行うようにしてもよい。例えば、リード・ソロモン符号を用いた誤り検出処理を行うようにしてもよい。
なお、ここでは、ステップS4において、複数の領域RG11〜RG14の全体に関する誤り検出率Reが取得されるものとする。
次に、ステップS5において、これら5つの領域が処理対象領域として順次に設定される。具体的には、ステップS10で全ての領域についての処理が終了したと判定されるまで、ステップS5において各領域RG11,RG2,RG12,RG13,RG14が、例えばこの順序で処理対象領域に設定される。
ステップS6においては、処理対象領域が二次元バーコードパターンPTを含む領域であるか否かが判定される。
処理対象領域が二次元バーコードパターンPTを含む領域でない、すなわち処理対象領域が領域RG2であると判定されると、ステップS8に進む。ステップS8では、第2の領域RG2用の画像加工処理が施される。ここでは、領域RG2用の画像加工処理として、いわゆる通常の画像補正処理(平滑化処理)が施されるものとする。詳細には、強めの加工度合いによる平滑化処理、より具体的には、「強」、「中」、「弱」の3段階で表現される平滑化の程度(加工度合い)のうち、最も大きな度合いの「強」の平滑化処理が施される。なお、ここでは、ステップS8における平滑化処理の加工度合いは、ステップS11における平滑化処理の加工度合いと同じである。このように、中央の領域RG2が処理対象領域に設定されているときには、ステップS8において第2の領域RG2用の画像加工処理が実行される。そして、ステップS8の処理が終了すると、ステップS9に進む。
一方、処理対象領域が二次元バーコードパターンPTを含む領域である、すなわち、処理対象領域が領域RG1であると判定されると、ステップS6からステップS7に進む。例えば、領域RG11が処理対象領域として設定されているときにはステップS7に進む。
ステップS7においては、第1の領域RG1用の画像加工処理が実行される。
図10は、ステップS7の詳細動作を示す図である。図10に示すように、まず、ステップS21において、誤り検出率Reが所定値R1(例えば数パーセント)より大きいか否かが判定される。
誤り検出率Reが所定値R1以下である場合には、スキャン画像GSの劣化が許容範囲内に収まる程度であると判定され、ステップS28に進む。ステップS28では、ステップS8と同じ強度の平滑化処理が実行される。これにより、ステップS7の処理が終了する。
一方、誤り検出率Reが所定値R1よりも大きい場合には、スキャン画像GSの劣化が所定程度よりも大きいと判定され、ステップS27に進む。ステップS27では、平滑化処理の実行が禁止される。この結果、平滑化処理が実行されないまま、ステップS7の処理が終了する。これにより、例えば、領域RG1(RG11〜RG14)の誤り検出率Reが所定値R1よりも大きいときには、各領域RG11〜RG14に対しては特定の画像加工処理(平滑化処理)が施されない。
ステップS7の処理が終了すると、ステップS9に進む。
ステップS9においては、他の画像加工処理(ここではエッジ強調処理)が実行される。ここでは、当該他の画像加工処理(エッジ強調処理)は、処理対象領域が領域RG1であるか領域RG2であるか否かにかかわらず、常に実行されるものとする。換言すれば、ステップS9での画像加工処理(エッジ強調処理)はスキャン画像GSの全体に対して実行される。また、ステップS9での画像加工処理は、領域RG1と領域RG2とに対していずれも同じパラメータ(加工度合い)で実行される。
ステップS10では、複数の領域RG11〜RG14,RG2の全てに関して上記の各処理(ステップS5〜ステップS9)が終了したか否かが判定される。未終了の領域が存在する場合には、再びステップS5に戻り、同様の動作が実行される。全ての領域について上記の処理(ステップS5〜ステップS9)が終了している場合には、スキャン画像GSに対する画像処理は終了し画像GP(図1および図4参照)が生成される。その後、出力制御部29の制御下において、画像処理済みの画像GPが印刷出力部13を用いて印刷出力され、複写出力物GBが生成される。
以上のような動作によれば、第1の領域RG1と第2の領域RG2とに対して互いに異なる処理が施される。詳細には、スキャン画像GSに対する画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの一部の画像加工処理(平滑化処理)が、第2の領域RG2に対して実行される一方で、第1の領域RG1に対しては禁止され実行されない。換言すれば、第1の領域RG1と第2の領域RG2との両領域のうちの一方の領域RG2に対して施される特定の画像加工処理(平滑化処理)は、当該両領域のうちの他方の領域RG1に対しては施されない。したがって、第2の領域RG2には適宜の処理を施しつつ、第1の領域RG1内の特定形式パターン(二次元バーコードパターン)の劣化を回避ないし抑制することができる。ひいては、次の世代以降のコピーないしスキャン時におけるデジタル情報の読取率の低下を抑制することが可能である。
また、ここでは所定条件が充足されるときにのみ、特定の画像加工処理(平滑化処理)が領域RG1に対して施されない。そのため、特定の画像加工処理の必要性等に応じて、当該特定の画像加工処理を領域RG1に対して施すか否かを変更することが可能である。特に、ここでは所定条件として、誤り検出率Reが所定値R1よりも大きいこと、が採用されているため、スキャン画像GSにおける二次元バーコードパターンPTの劣化状態を適切に反映させることができる。
<1−4.第1実施形態に対する変形例>
なお、上記第1実施形態では、誤り検出率Reが所定値R1よりも大きい旨の条件が充足されるときにのみ、領域RG1に対する特定の画像加工処理(平滑化処理)を禁止する場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、その他の条件も充足される場合に、領域RG1に対する特定の画像加工処理(平滑化処理)を禁止するようにしてもよい。あるいは、所定条件の充足を条件とせず、領域RG1に対する特定の画像加工処理(平滑化処理)を常に禁止するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、領域RG1に含まれる複数の領域RG11〜RG14の全体の誤り検出率Re(いわば平均値)に基づいて、領域RG1(RG11〜RG14)に対する特定の画像加工処理を実行するか否かを判定する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、各領域RG11〜RG14ごとの誤り検出率Reに基づいて、各領域RG11〜RG14ごとに特定の画像加工処理(平滑化処理等)を実行するか否かを判定するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、誤り検出率Reと所定値R1との比較における等号成立時には、ステップS28(図10)に進む場合を例示しているが、これに限定されず、ステップS27に進むようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、エッジ強調処理が平滑化処理の後に実行される場合を例示しているが、逆に、エッジ強調処理が平滑化処理の前に実行されるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、画像処理として、平滑化処理とエッジ強調処理との2つの画像加工処理が実行され、且つ、両画像加工処理のうち平滑化処理のみが両領域RG1,RG2に対して選択的に実行される場合を例示しているが、これに限定されない。
例えば、ステップS9(図6)を削除し、平滑化処理のみが画像処理として実行されるようにしてもよい。より具体的には、エッジ強調処理は両領域RG1,RG2のいずれに対しても実行されず、画像処理として平滑化処理のみが両領域RG1,RG2に対して選択的に実行されるようにしてもよい。
また、両領域RG1,RG2に対して選択的に実行される画像加工処理は、上記の平滑化処理に限定されない。
例えば、濃度調整処理(特に濃度低減処理)に関して上記の思想を適用するようにしてもよい。
仮に、比較的強い濃度低減処理がスキャン画像GS(図7)の全領域に対して施されるものとすると、複写出力物において、バーコードパターンPTが所定程度よりもさらに薄くなることがある(図11の処理後画像GC参照)。そして、当該複写出力物をさらにコピーしようとする際には、バーコードパターンPTを読み取れなくなる、という問題が生じる。
これに対して、上記の思想を濃度低減処理に適用し、濃度低減処理を第2の領域RG2に対して施す一方で、当該濃度低減処理を第1の領域RG1に対しては施すことなく、印刷出力用の画像GPを生成するようにしてもよい。図12においては、領域RG1(二次元バーコードパターンPTを含む)には濃度低減処理が施されず、領域RG2にのみ濃度低減処理が施されている様子が示されている。これによれば、濃度低減処理による二次元バーコードパターンPTの劣化を回避できる。
あるいは、ベースカラー付与処理に関して上記の思想を適用するようにしてもよい。
仮に、ベースカラー付与処理がスキャン画像GSの全領域に対して施されるものとすると、バーコードパターンPTの色とベースカラーの色とが近い場合には、複写出力物において、バーコードパターンPTを背景に対して識別できなくなることがある(図13の処理後画像GC参照)。そのため、当該複写出力物をさらにコピーしようとする際には、バーコードパターンPTを読み取れなくなる、という問題が生じる。
これに対して、上記の思想をベースカラー付与処理に適用し、特定の画像加工処理(ベースカラー付与処理)を第2の領域RG2に対して施す一方で、当該特定の画像加工処理(ベースカラー付与処理)を第1の領域RG1に対しては施さないようにしてもよい。図14においては、領域RG1(二次元バーコードパターンPTを含む)にはベースカラー付与処理が施されず、領域RG2にのみベースカラー付与処理が施されている様子が示されている。これによれば、ベースカラー付与処理による二次元バーコードパターンPTの劣化を回避できる。
あるいは、変倍処理(特に縮小処理)に関して上記の思想を適用するようにしてもよい。
仮に、図15に示すように、縮小処理がスキャン画像GS(図7)の全領域に対して施されるものとすると、複写出力物において、バーコードパターンPTが潰れて識別できなくなることがある。そのため、複写出力物をさらにコピーしようとする際には、バーコードパターンPTを読み取れなくなる、という問題が生じる。
これに対して、上記の思想を縮小処理に適用し、特定の画像加工処理(縮小処理)を第2の領域RG2に対して施す一方で、当該特定の画像加工処理(縮小処理)を第1の領域RG1に対しては施さないようにしてもよい。図16においては、領域RG1(二次元バーコードパターンPTを含む)には縮小処理が施されず、領域RG2にのみ縮小処理が施されている様子が示されている。これによれば、縮小処理による二次元バーコードパターンPTの劣化を回避できる。なお、変倍処理は、画素数変換処理ないし解像度変換処理とも称される。
また、その他の画像加工処理に関しても上記の思想を適用するようにしてもよい。例えば、下地飛ばし処理等に対しても上記の思想を適用することが可能である。
さらに、複数の画像加工処理についてそれぞれ、上記の思想を適用するようにしてもよい。たとえば、平滑化処理と濃度低減処理との双方を、領域RG2に対して施し且つ領域RG1に対しては施さないようにしてもよい。
<2.第2実施形態>
上記第1実施形態においては、第1の領域RG1に対しては特定の画像加工処理を禁止する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。この第2実施形態においては、特定の画像加工処理に関して、第1の領域RG1に対する加工度合い(平滑化処理における平滑化の度合い)を、第2の領域RG2に対する加工度合いよりも小さく設定する場合を例示する。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図17は、第2実施形態に係る動作の一部を示すフローチャートである。第2実施形態においても、第1実施形態と同様に図6と同様の動作が実行される。ただし、第2実施形態においては、ステップS7の動作が第1実施形態とは異なる。図17は、第2実施形態に係るステップS7(S7b)の詳細動作を示すフローチャートである。
図17に示すように、ステップS7bでは、まずステップS31において、誤り検出率Reが所定値R3(例えば1パーセント)より大きいか否かが判定される。
誤り検出率Reが所定値R3以下である場合には、スキャン画像GSの劣化が許容範囲内に収まる程度であると判定され、ステップS33に進む。ステップS33では、ステップS8と同じ強度(加工度合い)DG1の平滑化処理が実行される。
一方、誤り検出率Reが所定値R3よりも大きい場合には、さらに誤り検出率Reが所定値R4(例えば数パーセント)よりも大きいか否かが判定される。ここで、値R4は値R3よりも大きな値(R4>R3)である。
そして、誤り検出率Reが所定値R3よりも大きく且つ所定値R4以下であると判定されるときにはステップS34に進む。ステップS34では、ステップS8における加工度合いDG1(「強」)よりも小さな加工度合いDG2(「中」)の平滑化処理が実行される。すなわち、DG2<DG1、である。このように領域RG1に対する平滑化処理の度合いが小さくなることによって、更なる画像劣化を抑制することができる。
また、誤り検出率Reが所定値R4よりも大きいと判定されるときにはステップS35に進む。ステップS35では、ステップS34における加工度合いDG2(「中」よりも更に小さな加工度合いDG3(「弱」)の平滑化処理が実行される。すなわち、DG3<DG2、である。このように領域RG1に対する平滑化処理の度合いが更に小さくなることによって、更なる画像劣化を抑制することができる。
以上のような動作によれば、第1の領域RG1と第2の領域RG2とに対して互いに異なる画像処理が施される。詳細には、スキャン画像GSに対する画像処理に含まれる特定の画像加工処理(平滑化処理)において、第1の領域RG1と第2の領域RG2とに対する加工度合いが互いに異なる。詳細には、第1の領域RG1に対する加工度合い(DG2あるいはDG3)は、第2の領域RG2に対する加工度合い(DG1)よりも小さい。したがって、第2の領域RG2には適宜の処理を施しつつ、第1の領域RG1内の特定形式パターン(二次元バーコードパターン)の劣化を回避ないし抑制することができる。ひいては、次の世代以降のコピーないしスキャン時におけるデジタル情報の読取率の低下を抑制することが可能である。
また、この実施形態においては、誤り検出率Reに応じて、第1の領域RG1に対する加工度合いが変更される。詳細には、誤り検出率Reが大きくなるにつれて平滑化処理における加工度合いDGが小さくなる。これによれば、スキャン画像GSの画像劣化が大きくなるにつれて、領域RG1の平滑化の度合いを小さくすることによって、更なる画像劣化を適切に抑制することができる。
なお、この第2実施形態に対しても、上記第1実施形態に対する変形例と同様の改変が可能である。
例えば、特定の画像加工処理(平滑化処理)における領域RG11〜RG14ごとの加工度合いを、各領域RG11〜RG14のそれぞれの誤り検出率Reに応じて変更するようにしてもよい。
また、エッジ処理と平滑化処理との順序は逆であってもよく、あるいは、単一の画像加工処理(平滑化処理)のみがスキャン画像GSに対する画像処理として実行されるようにしてもよい。
また、両領域RG1,RG2に対して異なる態様で実行される画像加工処理は、上記の平滑化処理に限定されない。濃度調整処理、ベースカラー付与処理、および変倍処理等に関して上記第2実施形態と同様の思想を適用するようにしてもよい。
より詳細には、濃度低減処理を第2の領域RG2に対しては所定の加工度合いDG11で施す一方で、第1の領域RG1に対する加工度合いを誤り検出率Reに応じて変更した上で当該濃度低減処理を第1の領域RG1に施すようにしてもよい。より具体的には、上述のように、誤り検出率Reが大きくなるにつれて各画像加工処理における第1の領域RG1に対する加工度合いDGを、より小さい値(DG12,DG13等)に設定するようにすればよい。なお、値DG12は値DG11よりも小さい値であり、値DG13は値DG12よりも小さい値である(DG11>DG12>DG13)。
その他の種類の画像加工処理についても同様である。
また、複数の画像加工処理についてそれぞれ、上記の思想を適用するようにしてもよい。たとえば、或る画像加工処理(平滑化処理等)を領域RG1と領域RG2とに対して互いに異なる加工度合いで施すとともに、別の画像加工処理(濃度低減処理等)を領域RG1と領域RG2とに対して互いに異なる加工度合いで施すようにしてもよい。
さらには、複数の画像加工処理のうち或る画像加工処理については第1実施形態と同様の動作を実行するとともに、別の画像加工処理については第2実施形態と同様の動作を実行するようにしてもよい。たとえば、或る画像加工処理(変倍処理等)については領域RG1には施さず領域RG2にのみ施し、且つ、別の画像加工処理(平滑化処理等)については領域RG1と領域RG2とに対して互いに異なる加工度合いで施すようにしてもよい。
<3.第3実施形態>
上記各実施形態においては、二次元バーコードパターンPTに著作権情報等が埋め込まれる場合を例示した。この第3実施形態においては、当該著作権情報等に加えて、各画像加工処理の加工度合いの許容範囲を示す情報(加工度合い制限情報ないし処理パラメータ制限情報とも称する)が二次元バーコードパターンPTに埋め込まれる場合を例示する。また、上記各実施形態においては、誤り検出率Reに基づいて第1の領域RG1に対する画像加工処理の内容等を変更する場合を例示したが、この第3実施形態においては、二次元バーコードパターンPTに埋め込まれた「加工度合い制限情報」に基づいて、第1の領域RG1に対する画像加工処理の内容等を変更する場合を例示する。この第3実施形態は、第2実施形態に対する変形例である。以下では、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
図18は、各画像加工処理の加工度合いの許容範囲等を示す図である。第3実施形態に係る二次元バーコードパターンPTには、図18にて破線矩形で囲まれた領域内のデータTB1が含まれているものとする。
例えば、処理種類番号を示す「P01」と、当該処理の加工度合いに関する許容範囲の「下限値:0.5」および「上限値:1.2」とが二次元バーコードパターンPTには含まれている。MFP10aは、この処理種類番号「P01」が「明度」に関する画像加工処理(明度調整処理)であることを認識するとともに、当該画像加工処理の加工度合いに関する許容範囲の下限値が0.5であり且つ上限値が1.2であることをも認識する。
同様に、処理種類番号を示す「P02」と、当該処理の加工度合いに関する許容範囲の「下限値:弱」および「上限値:中」とが二次元バーコードパターンPTには含まれている。MFP10aは、この処理種類番号「P02」が「スムージング(平滑化処理)」に関する画像加工処理(明度調整処理)であることを認識するとともに、当該処理に関する加工度合いの許容範囲の下限値が「弱」であり且つ上限値が「中」であることをも認識する。
また同様に、処理種類番号を示す「P03」と、当該処理の加工度合いに関する許容範囲の「下限値:1.00」および「上限値:4.00」とが二次元バーコードパターンPTには含まれている。MFP10aは、この処理種類番号「P03」が「変倍」に関する画像加工処理(変倍処理)であることを認識するとともに、当該処理に関する加工度合いの許容範囲の下限値が「1.00」であり且つ上限値が「4.00」であることをも認識する。
その他の画像加工処理についても同様であり、二次元バーコードパターンPTには、各画像加工処理の処理種類番号と当該各画像加工処理における加工度合いの許容範囲を示す情報とが含まれている。
なお、このような許容範囲は、例えば、印刷出力物GAを印刷出力する印刷出力装置(ここではMFP10b)の性能等に基づいて定められればよい。具体的には、当該印刷出力装置の印刷出力性能が比較的高いものであるときには上記許容範囲は比較的広く設定され、当該印刷出力装置の印刷出力性能が比較的低いものであるときには上記許容範囲は比較的狭く設定されればよい。
ここで、MFP10aは、各画像加工処理における処理パラメータ(加工度合い)を自動的に設定、もしくはユーザからの指定に基づいて設定する。例えば、MFP10aは、「明度」に関する画像加工処理を通常値「1.0」のパラメータで行うべき旨を決定する。あるいは、MFP10aは、ユーザからの明示の指示に基づき、当該ユーザからの指示値「1.5」のパラメータで当該明度調整処理を行うべき旨を決定してもよい。なお、ユーザからの指示値は、操作入力部16a等を用いて、MFP10aでの設定可能範囲内の任意の値に設定され得る。図18では、明度に関する画像加工処理において、MFP10aでの設定可能範囲は、0.5以上4.0以下の範囲であることが示されている。
その他の各画像加工処理についても同様である。例えば、MFP10aは、「スムージング」に関する画像加工処理を通常値「強」のパラメータで行うべき旨を決定する。
ただし、上記の自動設定値(通常値等)およびユーザからの指示値は、画像加工処理における処理パラメータの候補値に過ぎない。当該画像加工処理における領域RG1に対する処理パラメータ(加工度合い)は、二次元バーコードパターンPTに含まれるデータTB1に基づき、当該候補値に対する修正が適宜加えられて決定される。一方、第2の領域RG2に対しては、この候補値がそのまま利用される。換言すれば、上記の候補値(候補パラメータ)は、第2の領域RG2に対する加工度合いを示すパラメータと同一の値である。
図19および図20は、第3実施形態に係る動作を示すフローチャートである。図19に示すように、ステップS3の次に、ステップS4に代えて、ステップS44が実行される点で、第2実施形態の動作(図6)と相違する。また、ステップS7の動作も図20に示すように、第2実施形態の動作(図17)と相違する。なお、図19において、図6と同じ参照符号(ステップ番号)が付されたステップでは、図6と同様の動作が実行される。
具体的には、ステップS3の次のステップS44においては、加工度合い制限情報(データTB1)が二次元バーコードパターンPTから取得される。詳細には、ステップS3で抽出されたデジタル情報に含まれる加工度合い制限情報がこのステップS44で改めて取得される。
また、ステップS7(S7c)においては、図20に示すように、まず、ステップS71において、特定の画像加工処理(例えば平滑化処理)における処理パラメータの候補値が、ステップS44で取得された対応画像加工処理における許容範囲内の値であるか否かが判定される。
当該候補値が許容範囲内の値である場合には、ステップS52に進む。ステップS52では、ステップS8と同じ強度で特定の画像加工処理が実行される。
一方、当該候補値が許容範囲外の値である場合には、ステップS53に進む。ステップS53では、特定の画像加工処理におけるパラメータ(加工度合い)が変更されて、当該特定の画像加工処理が実行される。例えば、変更後のパラメータ(加工度合い)は、許容範囲内の値(詳細には上限値および下限値のうち候補値に近い値)に変更される。詳細には、平滑化処理における候補値が「強」である一方、許容範囲が「弱」から「中」までであるときには、当該許容範囲の上限値および下限値のうち、当該候補値に近い値「中」が選択される。
上述のように、上記の候補値(候補パラメータ)は、第2の領域RG2に対する加工度合いを示すパラメータと同一の値であるため、ステップS51での判定処理は、第2の領域RG2に対する加工度合いが上述の許容範囲から外れるか否かを判定する処理であるとも表現される。
また、ここでは、複数の画像加工処理Piが実行される場合を例示する。そのため、複数の画像加工処理Piについてそれぞれ上述のような処理が実行される。具体的には、ステップS54において全処理Piが終了したと判定されるまで、ステップS51からステップS54までの処理が繰り返し実行される。なお、各画像加工処理Piとしては、上述のように、平滑化処理、濃度調整処理、変倍処理などの各種の処理が例示される。
以上のような動作によれば、第1の領域RG1と第2の領域RG2とに対して互いに異なる処理が施される。したがって、第2の領域RG2には適宜の処理を施しつつ、第1の領域RG1内の特定形式パターン(二次元バーコードパターン)の劣化を回避ないし抑制することができる。ひいては、次の世代以降のコピーないしスキャン時におけるデジタル情報の読取率の低下を抑制することが可能である。
また、この第3実施形態では、二次元バーコードパターンPT内に含まれる加工度合い制限情報に基づいて、第1の領域RG1に対する加工度合いが調整される。具体的には、第2の領域RG2に対する加工度合い(補正度合いとも称する)が、加工度合い制限情報で規定される許容範囲から外れることを条件として、第1の領域RG1に対する加工度合いが「許容範囲」内の値に変更され、第1の領域RG1に対する特定の画像加工処理が実行される。したがって、印刷出力装置の性能等を考慮して、第1の領域RG1に対する加工度合いをより柔軟に変更することができる。
なお、ここでは、第2の領域RG2に対する加工度合いが許容範囲から外れることを条件として、第1の領域RG1に対する加工度合いを許容範囲内の値に設定して、当該第1の領域RG1に対する特定の画像加工処理を実行する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、特定の画像加工処理において、第2の領域RG2に対する加工度合い(第1の領域に対する加工度合いの候補値とも表現される)が「許容範囲」から外れる場合には、第1の領域RG1に対しては当該特定の画像加工処理(平滑化処理等)を禁止するようにしてもよい。
また、この第3実施形態に対しても、上記第1および第2実施形態に対する変形例と同様の改変が可能である。
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、第3実施形態に対する変形例である。以下では、第3実施形態との相違点を中心に説明する。
この第4実施形態においては、各画像加工処理の加工度合いの許容範囲を示す情報(加工度合い制限情報)は、二次元バーコードパターンPTには埋め込まれていない。ただし、二次元バーコードパターンPTには、印刷出力物GAを生成した印刷出力装置の「機種コード」が埋め込まれているものとする。さらに、この第4実施形態においては、次述するデータテーブルTB2が、当該印刷出力物GAを複写する装置(MFP10a)の格納部15(図5参照)に格納されている。このデータテーブルTB2は、各画像加工処理の加工度合いの許容範囲を、原稿(印刷出力物GA等)の出力元の印刷出力装置の機種毎(機種コードごと)に定めたデータテーブルである。端的に言えば、機種別の加工度合い制限情報である。そして、MFP10aは、データテーブルTB2と二次元バーコードパターンPTから抽出した機種コードとに基づいて、各画像加工処理に関する加工度合いの許容範囲を決定し、第1の領域RG1に対しては当該許容範囲内の加工度合いで各画像加工処理を実行する。
図21は、データテーブルTB2を示す図である。図21に示すように、複数の機種コード(M001、M002,M003,...)のそれぞれについて、各画像加工処理の加工度合いの許容範囲が規定されている。
例えば、機種コード「M001」に関しては、明度調整処理の許容範囲は「0.5」以上「1.2」以下であり、スムージング処理の許容範囲は「弱」以上「弱」以下であり、変倍処理の許容範囲は、「1.00」以上「4.00」以下であることなどが規定されている。
同様に、機種コード「M002」に関しては、明度調整処理の許容範囲は「0.4」以上「1.5」以下であり、スムージング処理の許容範囲は「弱」以上「中」以下であり、変倍処理の許容範囲は、「0.8」以上「4.00」以下であることなどが規定されている。
また、機種コード「M003」に関しては、明度調整処理の許容範囲は「0.3」以上「1.5」以下であり、スムージング処理の許容範囲は「弱」以上「強」以下であり、変倍処理の許容範囲は、「0.6」以上「4.00」以下であることなどが規定されている。
その他の機種についても同様である。
このように、データテーブルTB2においては、印刷出力物GAを生成する印刷出力装置の種類に応じて、各画像加工処理における加工度合いの許容範囲が定められている。なお、上記データテーブルTB2における許容範囲は、印刷出力物GAを印刷出力する印刷出力装置(ここではMFP10b)の性能等に基づいて定められればよい。例えば、当該印刷出力装置の印刷出力性能が比較的高いものであるときには上記許容範囲は比較的広く設定され、当該印刷出力装置の印刷出力性能が比較的低いものであるときには上記許容範囲は比較的狭く設定されればよい。詳細には、比較的高級な装置「M003」(1200dpi出力)で出力された印刷出力物GAに対するスキャン処理における平滑化処理(スムージング処理)の許容範囲は比較的広い範囲(「弱」〜「強」)に設定されればよい。一方、比較的低級な装置「M001」(300dpi出力)で出力された印刷出力物GAに対するスキャン処理における平滑化処理(スムージング処理)の許容範囲は比較的狭い範囲(「弱」のみ)に設定されればよい。これによれば、特に低級機種において、二次元バーコードパターンPTの潰れが平滑化処理に起因して発生することを回避ないし抑制することができる。他の画像加工処理等についても同様である。
図22および図23は、第4実施形態に係る動作を示すフローチャートである。図22に示すように、ステップS3の次に、ステップS44に代えて、ステップS64が実行される点で、第3実施形態の動作(図19)と相違する。また、ステップS7の動作も図23に示すように、第3実施形態の動作(図20)と相違する。なお、図22において、図19と同じ参照符号(ステップ番号)が付されたステップでは、図19と同様の動作が実行される。
具体的には、ステップS3の次のステップS64においては、機種コード(機種情報とも称する)が二次元バーコードパターンPTから取得される。詳細には、ステップS3で抽出されたデジタル情報に含まれる「機種コード」がこのステップS64で改めて取得される。
また、ステップS7(S7d)においては、図23に示すように、まず、ステップS71において、自機(MFP10a)内のデータテーブルTB2と二次元バーコードパターンPTからステップS64で抽出した機種コードとに基づいて、各画像加工処理に関する加工度合いの許容範囲を決定する。例えば、二次元バーコードパターンPTから抽出した機種コードが「M001」である場合には、データテーブルTB2に基づいて次のような内容が決定される。具体的には、明度調整処理の許容範囲は「0.5」以上「1.2」以下であり、スムージング処理の許容範囲は「弱」以上「弱」以下(すなわち「弱」のみ)であり、変倍処理の許容範囲は「1.00」以上「4.00」以下であることなどが決定される。
次に、ステップS72において、特定の画像加工処理(例えば平滑化処理)における処理パラメータの候補値が、ステップS71で決定された許容範囲内の値であるか否かが判定される。
当該候補値が許容範囲内の値である場合には、ステップS73に進む。ステップS73では、ステップS8と同じ強度の画像加工処理が実行される。
一方、当該候補値が許容範囲外の値である場合には、ステップS74に進む。ステップS74では、特定の画像加工処理におけるパラメータ(加工度合い)が変更され、当該特定の画像加工処理が実行される。例えば、変更後のパラメータ(加工度合い)は、許容範囲の上限値および下限値のうち候補値に近い値に変更される。詳細には、平滑化処理における候補値が「強」である一方、許容範囲が「弱」のみである場合には、当該許容範囲の上限値および下限値(ただしこの場合は上限値と下限値とが同一)のうち当該候補値に近い値「弱」が選択される。
以後、各画像加工処理Piについて同様の処理が実行される。具体的には、ステップS75において全処理Piが終了したと判定されるまで、ステップS72からステップS75までの処理が繰り返し実行される。
このような処理によれば、第2の領域RG2に対する加工度合い(補正度合い)が、加工度合い制限情報で規定される許容範囲から外れることを条件として、第1の領域RG1に対する加工度合いが許容範囲内の値に変更され、第1の領域RG1に対する特定の画像加工処理が実行される。したがって、第1の領域RG1内の二次元バーコードパターンPTの劣化を回避もしくは抑制することができる。
また、特に、この第4実施形態においては、データテーブルTB2が各画像加工処理における加工度合い制限情報を印刷出力装置の種類(すなわち機種)ごとに規定するため、第3実施形態と比較すると、各画像加工処理における加工度合いをさらに柔軟に調整することができる。
具体的には、第3実施形態においては、各処理番号P01〜P20とその処理内容との関係が固定されていることを前提としているが、この第4実施形態においては、各処理番号P01〜P20とその処理内容との関係がデータテーブルTB2において任意に規定され得る。すなわち、データテーブルTB2は、印刷出力装置の種類(すなわち機種)ごとに、異なる種類の画像加工処理に関する加工度合い制限情報を規定することができる。例えば、機種「M003」に関して、機種「M001」とは異なる種類の画像加工処理を含む複数の画像加工処理に関する加工度合い制限情報を規定することができる。これによれば、各機種に応じた適切な加工度合い制限情報をさらに柔軟に規定することが可能である。
また、この第4実施形態においては、二次元バーコードパターンPTは、複数の画像加工処理のそれぞれについての加工度合い制限情報を有することを要さず、印刷出力物GAを生成した印刷出力装置の機種コードを有すればよい。そのため、二次元バーコードパターンPTに埋め込む情報量を抑制することができる。
なお、ここでは、第2の領域RG2に対する加工度合いが許容範囲から外れることを条件として、第1の領域RG1に対する加工度合いを許容範囲内の値に設定して、当該第1の領域RG1に対する特定の画像加工処理を実行する場合を例示した。ただし、これに限定されず、特定の画像加工処理において、第2の領域RG2に対する加工度合いが許容範囲から外れる場合には、第1の領域RG1に対しては当該特定の画像加工処理(平滑化処理等)を禁止するようにしてもよい。
また、この第4実施形態に対しても、上記第1および第2実施形態に対する変形例と同様の改変が可能である。
<5.第5実施形態>
この第5実施形態においては、二次元バーコードパターンPTにパスワード情報が埋め込まれる場合を例示する。この第5実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図24および図25は、第5実施形態に係る動作を示すフローチャートである。図24および図25において、図6と同じ参照符号(ステップ番号)が付されたステップでは、図6と同様の動作が実行される。以下では、図6との相違点を中心に説明する。
ステップS81では、ステップS3の情報抽出処理において、二次元バーコードパターンPTからパスワード情報が抽出されたか否かが判定される。
ここにおいて、この第5実施形態においては、二次元バーコードパターンPTには常にパスワード情報が埋め込まれていることを前提とする。そのため、ステップS2で二次元バーコードパターンPTの存在が確認されたにもかかわらずステップS81でパスワード情報が抽出されない場合には、二次元バーコードパターンPTからのパスワード情報の読み出しに失敗していることを意味する。
そして、MFP10aは、パスワード情報の読出失敗を認識する場合には、ステップS86(図25)に進み、スキャン画像GSに基づく画像GPの出力が禁止される。これによれば、パスワードを二次元バーコードパターンPTから読み出せなくなった場合に、以後の不適切なコピー動作を防止することが可能である。
一方、パスワード情報が抽出される場合には、ステップS4の処理を実行した後、ステップS82に進む。
ステップS82では、誤り検出率Reが所定値Rthよりも小さいか否かが判定される。そして、誤り検出率Reが所定値Rthよりも大きいときには、(ステップS83の処理を行うことなく)直ちにステップS86に進み、スキャン画像GSに基づく画像GPの出力が禁止される。これによれば、二次元バーコードパターンPTの画像劣化が所定程度にまで到達している場合などにおいて、以後の不適切なコピー動作を回避することが可能である。
一方、誤り検出率Reが所定値Rthよりも小さいときには、ステップS83に進む。ステップS83では、ユーザに対してパスワード入力が要求され、入力されたパスワードの正当性がステップS84で判定される。そして、入力パスワードが正規のパスワードと一致することが確認されるときのみステップS5に進む。一方、入力パスワードが正規のパスワードと一致しない場合には、ステップS86に進み、スキャン画像GSに基づく画像GPの出力が禁止される。これによれば、以後の不適切なコピー動作を防止することが可能である。
ステップS5以後の処理は第1実施形態と同様である。また、ステップS85では、対象画像GPの出力が許可される。
また、ステップS2において、二次元バーコードパターンPTがスキャン画像GSに含まれていないと判定される場合は、ステップS11の処理を実行した後、ステップS12(=ステップS9)を経由して、さらにステップS87に進む。ステップS87では、対象画像GPの出力が許可される。
以上のような動作では、二次元バーコードパターンPTからパスワード情報が抽出される(ステップS81)場合であっても、誤り検出率Reが所定値Rthよりも大きい(ステップS82)ときには、直ちにスキャン画像GSに基づく画像GPの出力が禁止される(ステップS86)。これによれば、コピーを繰り返すことなどにより二次元バーコードパターンPTの画像が劣化している場合には、パスワード自体の信頼性が低下している可能性をも考慮して、印刷出力動作(コピー動作)等を禁止することが可能である。これによれば、原稿に関するセキュリティを維持することが可能である。
なお、この第5実施形態に対しても、上記第1〜第4実施形態に対する変形例と同様の改変が可能である。
<6.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
たとえば、上記第1実施形態においては、特定の画像加工処理(平滑化処理等)を、第1の領域RG1に対して実行しない一方で、第2の領域RG2に対して実行する場合を例示したが、これに限定されない。具体的には、逆に、特定の画像加工処理を、第1の領域RG1に対して実行する一方で、第2の領域RG2に対して実行しないようにしてもよい。当該特定の画像加工処理(画像劣化予防処理)としては、例えばエッジ強調処理が採用されればよい。これによれば、領域RG2に対してはエッジ強調処理を実行しない一方で領域RG1内の二次元バーコードパターンPTのエッジを強調することができる。そのため、二次元バーコードパターンPTの画像劣化を予防し、二次元バーコードパターンPTの読み取り易さを維持することが可能である。また、無用な画像加工処理を領域RG2に施すことを要しない。なお、当該特定の画像加工処理は、画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの一部の処理であってもよく、あるいは、画像処理に含まれる単一(唯一)の画像加工処理であってもよい。
また、上記第2実施形態においては、画像処理に含まれる特定の画像加工処理(平滑化処理等)に関して、第1の領域RG1に対する加工度合いを、第2の領域に対する加工度合いよりも小さく設定する場合を例示したが、これに限定されない。逆に、画像処理に含まれる特定の画像加工処理(例えばエッジ強調処理)に関して、第1の領域RG1に対する加工度合いを、第2の領域に対する加工度合いよりも大きく設定して、両領域RG1,RG2に対する画像加工処理を施すようにしてもよい。当該一部の画像加工処理(画像劣化予防処理)としては、例えばエッジ強調処理が採用されればよい。これによれば、領域RG1内の二次元バーコードパターンPTのエッジをさらに強調することにより、二次元バーコードパターンPTの画像劣化を予防し、二次元バーコードパターンPTの読み取り易さを維持することなどが可能である。なお、当該特定の画像加工処理は、画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの一部の処理であってもよく、あるいは、画像処理に含まれる単一(唯一)の画像加工処理であってもよい。
また、上記各実施形態においては、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンとして、二次元バーコードパターンを例示したが、これに限定されない。例えば、一次元バーコードパターンであってもよい。あるいは、当該特定形式パターンは、バーコードパターンではなく、地紋パターンであってもよい。図26は、このような変形例を示す図である。
図26は、文書領域RDと写真領域RPとを有する原稿をスキャンしたスキャン画像を示す図である。文書領域RDには地紋パターンPJが埋め込まれている。この地紋パターンPJには、上記の2次元バーコードパターンPTに含まれるデジタル情報と同様のデジタル情報が含まれている。一方、写真領域RPには地紋パターンが埋め込まれていない。このようなスキャン画像において、地紋パターンPJが埋め込まれた文書領域RDを上記の領域RG1として決定し、地紋パターンを有しない写真領域RPを上記の領域RG2として決定し、上記各実施形態と同様の処理を実行するようにすればよい。これによれば、地紋パターンPJを含む領域RG1の劣化を回避ないし抑制することが可能である。ひいては、次の世代以降のコピーないしスキャン時におけるデジタル情報の読取率の低下を抑制することが可能である。
また、上記各実施形態においては、コピーする際の画像処理に本発明を適用する場合を中心に説明したが、これに限定されない。例えば、印刷出力部GAをスキャンする際の画像処理に本発明を適用するようにしてもよい。換言すれば、印刷出力処理がスキャン処理終了後に直ちに実行されることを要さず、スキャン画像GSに対して上記のような画像処理のみを実行するものであってもよい。
また、上記各実施形態においては、本発明をMFPに適用する場合を中心に説明したが、これに限定されない。例えば、画像処理装置として機能するコンピュータシステム(単にコンピュータとも称する)に本発明を適用するようにしてもよい。
具体的には、CPUおよび半導体メモリー等を備えるコンピュータに対して、スキャナ装置とプリンタ装置(印刷出力装置)とを接続する。そして、当該コンピュータは、スキャナ装置により生成されるスキャン画像GSを取得し、当該スキャン画像GSに対して画像処理を施して画像処理後のスキャン画像GPを生成する。また、当該コンピュータは、当該画像GPをプリンタ装置へと出力し、当該プリンタ装置を用いて印刷出力物を生成させる。このような一連の処理において、当該コンピュータ内で実行される画像処理に上記の思想を適用するようにすればよい。詳細には、当該コンピュータのCPU等を用いて所定のプログラムを実行することによって、当該コンピュータを上記の思想を有する画像処理装置として機能させるようにすればよい。
10,10a,10b MFP
GA 印刷出力物
GB 複写出力物
GP 処理後画像
GS スキャン画像
PT 二次元バーコードパターン
PJ 地紋パターン
Re 誤り検出率
RG1,RG11〜RG14 (第1の)領域
RG2 (第2の)領域
TB1 (二次元バーコードパターンPT内の)データ
TB2 (格納部15内の)データテーブル

Claims (17)

  1. 画像処理装置であって、
    原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、
    前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、
    前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、
    前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、特定の画像加工処理を、互いにその加工度合いが異なるように施す画像処理手段と、
    を備え、
    前記特定の画像加工処理は、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含み、
    前記特定の画像加工処理において、前記第1の領域に対する加工度合いは、前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さく、
    前記画像処理手段は、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて、第1の領域に対する加工度合いを変更することを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像処理装置であって、
    原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、
    前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、
    前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、
    前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように施す画像処理手段と、
    を備え、
    前記デジタル情報は、前記特定の画像加工処理に関する加工度合いの許容範囲を示す加工度合い制限情報を含み、
    前記画像処理手段は、
    前記第2の領域に対しては前記特定の画像加工処理を第1の加工度合いで実行する一方、
    前記第1の加工度合いが前記許容範囲から外れることを条件として、前記第1の領域に対する加工度合いを前記許容範囲内の第2の加工度合いに変更して、前記第1の領域に対する前記特定の画像加工処理を実行することを特徴とする画像処理装置。
  3. 画像処理装置であって、
    原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、
    前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、
    前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、
    前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように施す画像処理手段と、
    前記特定の画像加工処理における加工度合いの許容範囲を前記原稿の出力元の印刷出力装置の機種ごとに規定した加工度合い制限情報を格納する格納手段と、
    を備え、
    前記デジタル情報は、前記原稿を印刷出力した印刷出力装置の機種情報を含み、
    前記画像処理手段は、
    前記デジタル情報に含まれる前記機種情報と前記格納手段に格納される前記加工度合い制限情報とに基づいて、前記特定の画像加工処理における前記第1の領域に対する加工度合いの許容範囲を求め、
    前記第2の領域に対しては前記特定の画像加工処理を第1の加工度合いで実行し、
    前記第1の加工度合いが前記許容範囲から外れることを条件として、前記第1の領域に対する加工度合いを前記許容範囲内の第2の加工度合いに変更して、前記第1の領域に対する前記特定の画像加工処理を実行することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、
    前記特定形式パターンは、1次元バーコードパターンおよび2次元バーコードパターンの少なくとも一方を含むことを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、
    前記特定形式パターンは、地紋パターンを含むことを特徴とする画像処理装置。
  6. 画像処理方法であって、
    a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、
    b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、
    c)平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、
    を備え、
    前記ステップc)は、
    c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  7. a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、
    b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、
    c)平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも小さくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記ステップc)は、
    c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、
    を有することを特徴とするプログラム。
  8. 画像処理装置であって、
    原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、
    前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、
    前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、
    前記第1の領域と前記第2の領域とに対して、特定の画像加工処理を、互いにその加工度合いが異なるように施す画像処理手段と、
    を備え、
    前記特定の画像加工処理は、エッジ強調処理を含み、
    前記特定の画像加工処理において、前記第1の領域に対する加工度合いは、前記第2の領域に対する加工度合いよりも大きく、
    前記画像処理手段は、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて、第1の領域に対する加工度合いを変更することを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項8に記載の画像処理装置において、
    前記特定形式パターンは、1次元バーコードパターンおよび2次元バーコードパターンの少なくとも一方を含むことを特徴とする画像処理装置。
  10. 請求項8に記載の画像処理装置において、
    前記特定形式パターンは、地紋パターンを含むことを特徴とする画像処理装置。
  11. 画像処理方法であって、
    a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、
    b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、
    c)エッジ強調処理を含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも大きくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、
    を備え、
    前記ステップc)は、
    c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  12. a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、
    b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、
    c)エッジ強調処理を含む特定の画像加工処理を、前記第1の領域に対する加工度合いが前記第2の領域に対する加工度合いよりも大きくなるように、前記第1の領域と前記第2の領域とにそれぞれ施すステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記ステップc)は、
    c−1)前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率に応じて第1の領域に対する加工度合いを変更するステップ、
    を有することを特徴とするプログラム。
  13. 画像処理装置であって、
    原稿のスキャン画像を取得する取得手段と、
    前記スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定する特定手段と、
    前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出する抽出手段と、
    前記スキャン画像に対して画像処理を施す画像処理手段と、
    を備え、
    前記画像処理手段は、前記画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうち特定の画像加工処理を前記第2の領域に対して実行する一方で、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として、前記特定の画像加工処理を前記第1の領域に対して禁止し、
    前記特定の画像加工処理は、平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含むことを特徴とする画像処理装置。
  14. 請求項13に記載の画像処理装置において、
    前記特定形式パターンは、1次元バーコードパターンおよび2次元バーコードパターンの少なくとも一方を含むことを特徴とする画像処理装置。
  15. 請求項13に記載の画像処理装置において、
    前記特定形式パターンは、地紋パターンを含むことを特徴とする画像処理装置。
  16. 画像処理方法であって、
    a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、
    b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、
    c)前記第2の領域に対しては、前記スキャン画像に対する画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの特定の画像加工処理であって平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を施し、前記第1の領域に対しては、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として前記特定の画像加工処理を禁止するステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  17. a)スキャン画像において、デジタル情報が埋め込まれた特定形式パターンを含む第1の領域と前記特定形式パターンを含まない第2の領域とを特定するステップと、
    b)前記特定形式パターンを解析して前記デジタル情報を抽出するステップと、
    c)前記第2の領域に対しては、前記スキャン画像に対する画像処理に含まれる複数の画像加工処理のうちの特定の画像加工処理であって平滑化処理、変倍処理、および濃度調整処理のいずれかを含む特定の画像加工処理を施し、前記第1の領域に対しては、前記デジタル情報の抽出時の誤り検出率が所定値よりも大きいことを条件として前記特定の画像加工処理を禁止するステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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