JP4905298B2 - 透光板の加熱装置 - Google Patents

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Description

この発明は、空間の内部と外部の温度差により透光板に生じる霜を解消するための装置に関するものである。
透光板の両面に温度差が生じると、透光板に霜や結露が生じるため、これが原因で視界が遮られることがある。このような不都合を解消するために、導電性の配線を透光板に貼り付けて、この配線に電気エネルギーを与えることにより、霜や結露を取りのぞく発明が知られている。しかしながら、この発明では透光板に配線が取り付けられるため、視認性が阻害される。
また、透光板に生じた霜や結露を取り除くために、エンジン冷却水熱を用いたヒーター風をこの透光板に向けたデフロスタから吹き出すことにより、霜や結露を取りのぞく発明が知られている。しかしながら、この発明ではエンジンスタート直後においてはエンジン冷却水熱が充分に暖められていないため、ヒーター風を充分に暖められることができない。そのために、霜や結露を取り除く際にヒーター風を長時間当てる必要がある。また、ヒーター風は透光板全体に均一に当てることが困難なため、ヒーター風の当たりにくいところでは霜や結露を取り除くためにヒーター風を長時間当てることが必要となる。
上記の視認性の向上及び霜や結露を取り除く時間の短縮を可能とした装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された装置は、ヒータのデフロスタ手前に熱電素子やPTCヒータが配置されている。この熱電素子やPTCヒータに通電させることにより熱エネルギーが生じ、この熱エネルギーにより装置内部を流通しているヒータ風が暖められる。そして、暖められた風がデフロスタから透光板に向けて吹き出される。
特開2000−108655号公報
上記の特許文献1に記載された装置は、ヒータ風がデフロスタから透光板に向けて吹き出されているため、デフロスタと透光板との位置関係により、ヒータ風が透光板の全体に当たらないことがある。このため、透光板に生じた霜や結露の除去が有効にできない場合がある。また、ヒータ風を透光板全体に当てるためには、デフロスタと透光板との距離を遠くする必要があり、このときはヒータ風の熱エネルギーが透光板に当たるまでに失われて、霜や結露を有効に除去することができない。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、透光板の透明性を担保しつつ、透光板に生じた霜や結露を容易に除去することができる透光板の加熱装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、最近になって開発された透光性のある熱電素子を利用して、上記の目的を達成するように構成されたものであり、具体的には、請求項1の発明は、所定の空間を仕切る透光板の加熱装置において、スタート操作により動作を開始する駆動装置に前記透光板が設けられるとともに、ペルチェ効果を生じる透光性のある熱電素子が前記透光板に取り付けられ、前記スタート操作に基づいて熱電素子への通電を制御する熱電素子制御手段が更に設けられていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記スタート操作の前に行われるスタート予備動作によって前記駆動装置の動作が開始され、前記熱電素子制御手段は前記スタート操作が行われた後所定時間内に前記駆動装置が動作しない場合には前記熱電素子への通電を行わない手段を含むことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記熱電素子制御手段は外部端末からの制御信号に基づいて制御され、かつ前記熱電素子制御手段は前記制御信号に基づいて動作する前記熱電素子の状態を前記外部端末に返信する手段を含むことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかの発明において、前記熱電素子制御手段は、ゼーベック効果を利用して測定された前記透光板の温度に基づく制御を含むことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、透光板全体に満遍なく熱が生じるため、透光板に生じた霜や結露を透光板全体において均一に除去することが可能となる。また、透光板全体に満遍なく熱が生じるため、透光板に生じた霜や結露を除去する時間を短縮することができる。そのため、透光板全体に生じた霜や結露を取り除く際の熱エネルギーの消費を少なくすることができる。したがって、熱エネルギーの発生に用いられるバッテリの消費量を抑えることが可能となり、熱エネルギーの発生に伴うバッテリ切れを防ぐことが可能となる。さらに、透光板に生じた霜や結露を除去するための手段として風力を使用しないため、使用者に風が当たることがなく、またファン等の音も発生しない。
また、駆動装置の動作開始に伴い熱電素子への通電が制御されるため、透光板に生じた霜や結露を除去する際の熱電素子への通電が自動でおこなわれる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果に加えて、駆動装置の動作開始以前に熱電素子に通電させることが可能となる。そのため、駆動装置の走行前における透光板に生じた霜や結露を除去する時間を短縮することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明による効果に加えて、熱電素子の作動状態が外部端末に発信されるため、熱電素子の作動状態を認知することが容易となる。
請求項4の発明によれば、請求項1から3のいずれかの発明による効果に加えて、ゼーベック効果に基づいて透光板の表面付近の温度を測定することができるため、熱電素子に印加させる電流を効率よく印加させることが可能となり、エネルギー効率を向上させることが可能となる。
つぎにこの発明をより具体的に説明する。この発明は、所定の空間を仕切る透光板1に適用することができる。その空間は、車両の車室や建物の室内が典型的な例であるが、これらに限らずショーケースの内部や屋外設置のカメラなどの光学機器を収容するケースの内部などであってよい。また、透光板1は、要は、光を透過するものであればよく、したがって完全に透明である必要なく、いわゆるスモークガラスなどの所定の波長の光を遮断するものであってもよい。さらに、基質はガラス以外に合成樹脂であってもよい。さらにまた、この発明における駆動装置は、車両、産業機械、運搬機械などに用いることが可能である。そしてまた、車両には、乗用車、運搬車、トラック、バスなどが含まれる。
その透光板1に、ペルチェ効果を生じる熱電素子を備えた透光フィルムが取り付けられている。その熱電素子2の原理的な構造の一例を図1の(a)に示し、他の例を図1の(b)に示してある。先ず、図1の(a)の構造について説明すると、P型半導体3a,3bとN型半導体4aとが、銅などの良導体からなる電極板5,6,7,8によってπ字型あるいは逆π字型に接続されている。すなわち、これらの電極板5,6,7,8は各半導体3a,3b,4aを直列に接続するものであって、第一の電極板5は、第一のP型半導体3aとN型半導体4aとを接続し、その第一のP型半導体3aに第二の電極板6が接続されている。さらに第三の電極板7はN型半導体4aと第二のP型半導体3bとを接続し、その第二のP型半導体3bに第四の電極板8が接続されている。そして、図1の(a)における下側の第二の電極板6と第三の電極板7とに対して直流電源9aを接続でき、また上側の第一の電極板5と第四の電極板8とに対して直流電源9bを接続できるようになっている。そして、これら半導体3a,3b,4aおよび電極板5,6,7,8が絶縁板10,11によって挟み込まれている。
また、図1の(b)に示す構造は、二つのN型半導体4b,4cの間にP型半導体3cを配置したものであって、N型半導体4b,4cとP型半導体3cとが、銅などの良導体からなる電極板12,13,14,15によってπ字型あるいは逆π字型に接続されている。すなわち、これらの電極板12,13,14,15は各半導体3c,4b,4cを直列に接続するものであって、第一の電極板12は、第一のN型半導体4bとP型半導体3cとを接続し、その第一のN型半導体4bに第二の電極板13が接続されている。さらに第三の電極板14はP型半導体3cと第二のN型半導体4cとを接続し、その第二のN型半導体4cに第四の電極板15が接続されている。そして、図1の(b)における下側の第二の電極板13と第三の電極板14とに対して直流電源9cを接続でき、また上側の第一の電極板12と第四の電極板15とに対して直流電源9dを接続できるようになっている。そして、これら半導体3c,4b,4cおよび電極板12,13,14,15が絶縁板16,17によって挟み込まれている。
したがって、図1の(a)に示す構造では、N型半導体4aを直流電源9aの陽極に接続し、かつP型半導体3aを直流電源9aの陰極に接続すると、各半導体3a,4aを接続している電極板5側の温度が低くなって冷却側となり、これとは反対の各電極6,7側の温度が高くなって加熱側となる。また、N型半導体4aを直流電源9bの陽極に接続し、かつP型半導体3bを直流電源9bの陰極に接続すると、各半導体3b,4aを接続している電極板7側の温度が低くなって冷却側となり、これとは反対の各電極5,8側の温度が高くなって加熱側となる。
また、図1の(b)に示す構造では、N型半導体4bを直流電源9cの陽極に接続し、かつP型半導体3cを直流電源9cの陰極に接続すると、各半導体4b,3cを接続している電極板12側の温度が低くなって冷却側となり、これとは反対の各電極13,14側の温度が高くなって加熱側となる。また、N型半導体4cを直流電源9dの陽極に接続し、かつP型半導体3cを直流電源9dの陰極に接続すると、各半導体4c,3cを接続している電極板14側の温度が低くなって冷却側となり、これとは反対の各電極12,15側の温度が高くなって加熱側となる。
この発明における上記の熱電素子2が透光性を有しており、前記透光板1と重ね合わせた場合であっても光が特には遮られないようになっている。この種の透光性のある熱電素子2は近年開発されている。この熱電素子2の取り付け位置は、透光板1における光を透過させるべき領域の全面である。言い換えれば、透光板1を支持するために枠に嵌め込む周辺部分には、熱電素子2を設けなくてよい。また、透光フィルムは、光を透過させることのできる合成樹脂製の薄膜であり、可撓性を有している。
図2には、透光板1が合わせガラスの場合の合わせガラスの内部に熱電素子を取り付けた構成を模式的に示した断面図が示されている。このときは、半導体3,4がガラス板の間に挟み込まれ、駆動装置の内部側に冷却面18が設けられて、一方の合わせガラスと接合されている。また、冷却面18と熱電素子2を挟んだ反対側の面に放熱面19が形成されて、他方の合わせガラスと接合されている。この透光板1は、図示しない所定の空間に該当する車両の内部と外部とを仕切るように設けられ、車両の内部側に冷却面18が設けられ、車両の外部側に放熱面19が設けられている。このため、車両の外部側の温度が低く、透光板1に霜や結露が生じている場合において、この霜や結露が放熱面19から生じる熱により融解され、あるいは除去される。
図3には、熱電素子2が透光板1の一方の面に貼り付けられた構成を模式的に示した断面図が記載されている。この時、所定の空間の内部、換言すれば駆動装置の内部側が透光板1となるように配置されている。図3には、透光板1と冷却面18とが接合され、冷却面18と熱電素子2を挟んで反対側に設けられた面に放熱面19が形成されている。
図4には、熱電素子2が透光板1の一方の面に貼り付けられた構成を模式的に示した他の断面図が記載されている。この時、所定の空間の内部、換言すれば駆動装置の外部側が透光板1となるように配置されている。図4には、透光板1と放熱面19とが接合され、放熱面19と熱電素子2を挟んで反対側に設けられた面に冷却面18が形成されている。
このようにして透光板1に取り付けられた熱電素子2に直流電源9a,9b,9c,9dが接続されている。その模式的な回路図を図5に記す。熱電素子2と直流電源9a,9b,9c,9dとの間にはスイッチ20が設けられている。その回路を制御するコントローラ(制御装置)21は、電流量を制御するように構成された電気回路であり、一例としてマイクロコンピュータを主体とする電子制御装置として構成され、後述する各種の要求信号によって電流を制御するように構成されている。
熱電素子2は、図6に示すように、コントローラ21に接続されている。このコントローラ21は、熱電素子2に対する電流量や電流を流す方向を制御する電気回路および電子制御装置を主体とするものであり、使用者からの要求信号22をコントローラ21に伝達することができるように構成されている。具体的には、要求信号22に基づいて、コントローラ21が熱電素子2に通電の可否に該当する制御信号23を送信することにより、熱電素子2に電流が印加される。この制御信号23に基づく熱電素子2の制御手段が熱電素子制御手段に該当する。また、この熱電素子2の印加時間はカウンタ24により測定されている。
図7は、透光板1の加熱装置に関する熱電素子2の制御例を説明するためのフローチャートである。ステップS01において、先ず作動要求の有無が判断される。作動要求については、例えば加熱装置に取り付けられている透光板1の霜取り用のスイッチのオン、またはオフとすることによりコントローラ21に伝達することができる。作動要求がないことによりこのステップS01で否定的に判断された場合には、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。
これに対して作動要求があることによりステップS01で肯定的に判断された場合には、熱電素子2に電流が印加されて、熱電素子2の冷却面18の温度が下降し、放熱面19の温度が上昇する(ステップS02)。換言すれば、コントローラ21から直流電源9への通電の指示が制御信号23に基づいてなされて、熱電素子2に電流が印加される。その後、熱電素子2に電流を印加している時間(作動時間)Aがカウンタ24により測定される(ステップS03)。この作動時間Aの長さが所定時間αよりも短いときは、ステップS01に戻り、再度作動要求の有無が判断される(ステップS04)。一方で、作動時間Aが所定時間αよりも長いときは、熱電素子2への電流の印加が終了する(ステップS05)。即ち、熱電素子2への電流の印加は所定期間αの経過により、自動的に終了する。そのため、駆動装置のバッテリの消費を抑えることができる。
透光板1の加熱装置の他の制御例を、図8に記す。この時は、熱電素子2は、図6と同様にコントローラ21に接続されている。このコントローラ21は、熱電素子2に対する電流量や電流を流す方向を制御する電気回路および電子制御装置を主体とするものであり、イグニッションスイッチの点火の状態を示すイグニッション信号25またはドアカーテシランプの点灯状態を示すドアカーテシ信号26が外部信号としてコントローラ21に入力される。このイグニッションスイッチの点火が駆動装置のスタート操作に該当し、ドアカーテシランプの点灯が駆動装置のスタート予備動作に該当する。また、外気温センサに基づいて測定される駆動装置の外部の温度の情報である外部温度情報27または交通情報等のインフラ情報28とがコントローラ21に入力され、さらにバッテリの残量に当たるバッテリ情報29がコントローラ21に入力される。このコントローラ21に入力された各情報に基づいて、コントローラ21から熱電素子2に制御信号23が送信されて、熱電素子2に電流が印加される。さらに、この熱電素子2の印加時間はカウンタ24により測定されている。
イグニッション信号や外気温の情報やインフラ情報を利用する場合の制御例を図9にフローチャートで示してある。ここに示す制御例においては、コントローラ21にバッテリ情報29を読み込み(ステップS11)、その読み込んだ情報に基づいて熱電素子2に電流を印加させることが可能であるかが否かがコントローラ21で判断される(ステップS12)。その結果、駆動装置に搭載されているバッテリのバッテリ情報29に基づいて、熱電素子2を印加させることができない場合、換言すればバッテリの残量が不足している場合は、ステップS12で否定的に判断され、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。これとは反対に熱電素子2に電流を印加させることが可能である場合、換言すれば駆動装置に搭載されているバッテリの残量が充足している場合は、ステップS13において、イグニッション信号25がコントローラ21に読み込まれ、さらにステップS14において、外部温度情報27またはインフラ情報28がコントローラ21に読み込まれる。そして、次のステップS15で、使用者からの作動要求の有無がコントローラ21で判断される。
ステップS15で否定的に判断された場合、つまり、作動要求がないと判断されたときは、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。一方で、作動要求があると判断された時は、熱電素子2に電流が印加されて、熱電素子2の冷却面18の温度が下降し、放熱面19の温度が上昇する(ステップS16)。そして、熱電素子2に電流が印加されている時間(作動時間)Cがカウンタ24により測定される(ステップS17)。この作動時間Cの長さが所定時間γよりも短いときは、ステップS11に戻り、再度バッテリ情報29がコントローラ21に読み込まれる。一方で、作動時間Cが所定時間γよりも長いときは、熱電素子2への電流の印加が終了する。即ち、熱電素子2への電流の印加は所定期間γの経過により、自動的に終了する(ステップS19)。そのため、駆動装置のバッテリの消費を抑えることができる。
駆動装置の外部からの信号や外気温の情報やインフラ情報を利用する場合の他の制御例を図10にフローチャートで示してある。ここに示す制御例においては、バッテリ情報29がコントローラ21に読み込まれ(ステップS21)、その読み込まれた情報に基づいて熱電素子2に電流を印加させることが可能であるかが否かがコントローラ21で判断される(ステップS22)。駆動装置に搭載されているバッテリのバッテリ情報29に基づいて、熱電素子2を印加させることができない場合、換言すればバッテリの残量が不足している場合は、ステップS22で否定的に判断され、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。これとは反対に熱電素子2に電流を印加させることが可能である場合、換言すれば駆動装置に搭載されているバッテリの残量が充足している場合は、ドアカーテシ信号26を読み込む場合には次のステップS23においてドアカーテシ信号26がコントローラ21に読み込まれる。さらに、次のステップS24では、イグニッション信号25の有無についてコントローラ21で判断される。イグニッション信号25が無い場合は、イグニッション信号25の有無の判断時からイグニッション信号25が生じるまでの時間Bがカウンタ24により測定される(ステップS25)。そして、この時間Bが所定時間βよりも長くなった時は、運転開始まで待機する時間が長いと考えられるため、ステップS26で否定的に判断され、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。
時間Bが所定時間βよりも短い時間でイグニッション信号25が生じた場合、またはステップS24においてすでにイグニッション信号25が生じている場合は、外部温度情報27又はインフラ情報28とがコントローラ21に読み込まれる(ステップS27)。その次に、熱電素子2に電流を印加させる要求である作動要求の有無について判断される(ステップS28)。作動要求が無い時は、ステップS28で否定的に判断され、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。また、作動要求が有る時は、ステップS28で肯定的に判断され、熱電素子2に電流が印加されて、熱電素子2の冷却面18の温度が下降し、放熱面19の温度が上昇する(ステップS29)。そして、熱電素子2に電流が印加されている時間(作動時間)Cがカウンタ24により測定される(ステップS210)。この作動時間Cの長さがステップS211で判断され、作動時間Cが所定時間γよりも短いときは、ステップS21に戻り、再度バッテリ情報29がコントローラ21に読み込まれる。一方で、作動時間Cが所定時間γよりも長いときは、熱電素子2への電流の印加が終了する。即ち、熱電素子2への電流の印加は所定期間γの経過により、自動的に終了する(ステップS212)。そのため、駆動装置のバッテリの消費を抑えることができる。
透光板1の加熱装置の他の制御例を、図11に記す。この時、熱電素子2は図6と同様にコントローラ21に接続されている。このコントローラ21は、外部温度情報27またはインフラ情報28とがコントローラ21に入力され、バッテリ情報29がコントローラ21に入力され、外部端末からの制御信号である外部端末情報30がコントローラ21に入力されている。また、コントローラ21に入力された各情報に基づく熱電素子2への電流の印加についての情報が、外部端末情報30としてコントローラ21から外部端末へと伝達される。コントローラ21とカウンタ24との関係、コントローラ21と熱電素子2との関係は、図8に記した制御例と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
駆動装置の外部からの端末や外気温の情報やインフラ情報を利用する場合の他の制御例を図12にフローチャートで示してある。ここに示す制御例においては、バッテリ情報29と外部端末情報30がコントローラ21に読み込まれ(ステップS31)、その読み込んだ情報に基づいて熱電素子2に電流を印加させることが可能であるかが否かがコントローラ21で判断される(ステップS32)。駆動装置に搭載されているバッテリのバッテリ情報29に基づいて、熱電素子2を印加させることができない場合、換言すればバッテリの残量が不足している場合は、ステップS32で否定的に判断され、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。これとは反対に熱電素子2に電流を印加させることが可能である場合、換言すれば駆動装置に搭載されているバッテリの残量が充足している場合は、次のステップS33において熱電素子2の作動が可能であることを外部端末へ伝達する。そして、外部温度情報27またはインフラ情報28とがコントローラ21に読み込まれる(ステップS34)。
次に熱電素子2に電流を印加させる要求である作動要求の有無について判断される(ステップS35)。作動要求が無い時は、ステップS35で否定的に判断され、特に制御を行うことなくこのルーチンを一旦終了する。また、作動要求が有る時は、ステップS35で肯定的に判断され、ステップS36において熱電素子2に電流が印加される。そして、ステップS37において、熱電素子2に電流が印加されている時間にあたる作動時間Cがカウンタ24により測定される。
この通電時間Cが所定時間γよりも短いときは、ステップS38で否定的に判断され、ステップS31において、バッテリ情報29と外部端末から受信される外部端末情報30が読み込まれる。また、この通電時間Cが所定時間γよりも長いときは、透光板1に生じている霜や結露が取れていると考えられ、このために熱電素子2への電流の印加が終了する。さらに、この制御により駆動装置のバッテリの消費を抑えることができる。そして、熱電素子2への電流の印加の終了について、外部端末への送信がなされて、この制御例における制御を終了する(ステップS39,S310)。この所定時間γの設定は、変更することができる。
透光板1の加熱装置の他の制御例を、図13に記す。この時は、熱電素子2は、図6と同様にコントローラ21に接続されている。この制御例では、外部温度情報27またはインフラ情報28とがコントローラ21に入力され、さらにバッテリ情報29と外部端末情報30とが制御装置に入力される。さらに、熱電素子2の温度をゼーベック効果を用いて測定することにより熱電素子2と接している透光板1の温度が透光板温度情報31としてコントローラ21に入力される。コントローラ21とカウンタ24との関係、コントローラ21と熱電素子2との関係は、図8に記した制御例と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
透光板1の温度による制御をする際の回路図が図14に示されている。この回路では、直流電源9に対して熱電素子2と電流計32が並列に配置されている。また、この回路にはバッテリと熱電素子2との間に設けられているスイッチ33aと、電流計と熱電素子2との間に設けられているスイッチ33bとが通電の可否を選択可能に設けられている。透光板1に生じた霜や結露を除去する際には、熱電素子2をペルチェ効果により発熱させる必要があるため、スイッチ33aを接続させて通電させる。また、透光板1の温度を測定する際には、熱電素子2で生じるゼーベック効果により温度を測定するため、スイッチ33bを接続させて通電させる。スイッチ33a,33bは選択的に通電可能となるように設定され、両方が通電可能となるようにに設定されることはない。
熱電素子2の電流印加について、通電時間による制御の代わりに透光板1の温度による制御をする場合の制御例を図15にフローチャートで示してある。ステップS41からS43は前述したステップS31からS33と同一であるため、番号を付して説明を省略する。
ステップS43の次に、イグニッション信号25またはドアカーテシ信号26がコントローラ21に読み込まれる(ステップS44)。また、ステップS44の次のステップS45において、外部温度情報27またはインフラ情報28がコントローラ21に読み込まれる。そして、次のステップS46において、熱電素子2の温度をゼーベック効果を用いて測定することにより熱電素子2と接している透光板1の温度を透光板温度情報31として測定することが可能となる。
次に熱電素子2に電流を印加させる要求である作動要求の有無について判断される(ステップS47)。作動要求が有る時は、ステップS47で肯定的に判断され、ステップS48において熱電素子2に電流が印加される。その後、ステップS41に戻り、再度バッテリ情報29がコントローラ21に読み込まれる。また、作動要求が無い時は、ステップS47で否定的に判断され、熱電素子2に電流が印加されているときはステップS49で電流の印加が停止され、ステップS410において前記熱電素子2の作動停止の信号が外部端末に伝達される。
なお、この発明における所定期間α,γは手動により期間を調節することが可能である。そして、この発明における外部端末は携帯電話やリモートコントロールなど、無線による送受信可能な端末が含まれる。
ペルチェ効果を生じる熱電素子の原理的な構成を示す模式図である。 合わせガラスの内部に熱電素子を取り付けた構成を模式的に示した断面図である。 透光板の一方の面に熱電素子を貼り付けられた構成を模式的に示した断面図である。 透光板の一方の面に熱電素子が貼り付けられた構成を模式的に示した他の断面図である。 熱電素子と直流電源との接続を模式的に示した回路図である。 熱電素子の制御のための構成を示すブロック図である。 その制御例を説明するためのフローチャートである。 熱電素子の制御のための他の構成を示すブロック図である。 その制御例を説明するためのフローチャートである。 その制御例を説明するための他のフローチャートである。 熱電素子の制御のための他の構成を示すブロック図である。 その制御例を説明するための他のフローチャートである。 熱電素子の制御のための他の構成を示すブロック図である。 その制御例を実施するための熱電素子と直流電源との接続を模式的に示した回路図である。 その制御例を説明するための他のフローチャートである。
符号の説明
1…透光板、 2…熱電素子、 3a,3b,3c…P型半導体、 4a,4b,4c…N型半導体、 5…電極板、 9a,9b,9c,9d…直流電源、 18…冷却面、 19…放熱面、 21…コントローラ(制御装置)、 22…要求信号、 23…制御信号、 24…カウンタ、 25…イグニッション信号、 26…ドアカーテシ信号、 27…外部温度情報、 28…インフラ情報、 29…バッテリ情報、 30…外部端末情報、 31…透光板温度情報。

Claims (4)

  1. 所定の空間を仕切る透光板の加熱装置において
    スタート操作により動作を開始する駆動装置に前記透光板が設けられるとともに、
    ルチェ効果を生じる透光性のある熱電素子が前記透光板に取り付けられ
    前記スタート操作に基づいて熱電素子への通電を制御する熱電素子制御手段が更に設けられている
    とを特徴とする透光板の加熱装置。
  2. 前記スタート操作の前に行われるスタート予備動作によって前記駆動装置の動作が開始され、前記熱電素子制御手段は前記スタート操作が行われた後所定時間内に前記駆動装置が動作しない場合には前記熱電素子への通電を行わない手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の透光板の加熱装置。
  3. 前記熱電素子制御手段は外部端末からの制御信号に基づいて制御され、かつ前記熱電素子制御手段は前記制御信号に基づいて動作する前記熱電素子の状態を前記外部端末に返信する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の透光板の加熱装置。
  4. 前記熱電素子制御手段は、ゼーベック効果を利用して測定された前記透光板の温度に基づく制御を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の透光板の加熱装置。
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