JP2004169358A - 車輌用窓ガラス装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車1のリアウィンドウには薄膜太陽電池2を有する窓ガラス3が嵌め込まれており、この窓ガラス3の太陽電池2により発電した電力は制御回路5を介して、バッテリ6に蓄電されるようになっている。晴天時には太陽光を受光し、太陽電池2により発電を行い、車輌用電力に使用したり、バッテリ6に蓄電しながら、窓ガラス3から太陽光を車内に採光することができる。また、窓ガラス3が曇ったり氷雪が付着した際には、バッテリ6から太陽電池2に電流を流すことにより、太陽電池2を発熱させて、曇りや結露を除去し、氷雪を溶解し視界を確保する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車、バス、電車等の車輌の窓に用いる車輌用窓ガラス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車の車輌用窓ガラスでは、曇りや結露が発生すると、窓ガラスに貼り付けた熱線ヒータに通電したり、窓ガラスに温風を吹き付けて曇りや結露を解消している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の窓ガラスに設けた熱線ヒータは、曇りや結露の生じ易い冬季などにおいては必要であるが、夏季などの曇りや結露の生じ難い条件では不要な装置であり、必要不可決であるが、付加価値が低いものである。
【0004】
また、温風装置による風量を使用すると、風切り音も耳障りとなることもある。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決し、晴天時においては太陽電池により発電をして太陽エネルギを有効に利用すると共に、太陽電池を通電して発熱させることにより、ガラス窓の曇りや結露を防止し得る車輌用窓ガラス装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る車輌用窓ガラス装置は、透光性を有する平面状の太陽電池を取り付けた窓ガラスにおいて、前記太陽電池に通電することにより前記太陽電池を発熱させ前記窓ガラスを加熱する手段を有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は自動車の車輌用窓ガラス装置の概略図を示しており、例えば車1のリアウィンドウには太陽電池2を貼り付けた窓ガラス3が嵌め込まれている。そして、太陽電池2により発電した電力は、電線4、制御回路5を介してバッテリ6に蓄電されるようになっている。
【0008】
図2は窓ガラス3の断面図を示しており、透明な2枚の板ガラス11間に、例えば膜厚数μmのアモルファスや多結晶や単結晶から成る薄膜太陽電池13を成膜したものが用いられている。この薄膜太陽電池13は膜厚が数μmと薄いため、薄膜太陽電池13自体が透光性を有しており、窓ガラス3に太陽電池2として使用しても、全体として半透光性となり、太陽光を車1内に採光することができる。
【0009】
この薄膜太陽電池13はシリコン系、シリコン合金系、化合物系等の種々のものが知られているが、何れを用いてもよい。
【0010】
このような太陽電池2を有する窓ガラス3を用いることにより、晴天時には太陽光を受光して、太陽電池2により発電を行い、車輌用電力に使用したり、バッテリ6に蓄電しながら、窓ガラス3から太陽光を車1内に採光することができる。
【0011】
また、この窓ガラス3は一般的には半透光性となるため、車1内を適度に遮光することができ、外部から室内が見え難くする遮光効果や、車1内の温度の上昇を防止する断熱効果も得られる。
【0012】
窓ガラス3が曇ったり、氷雪が付着した際には、制御回路5を切換えてバッテリ6から電線4を介して太陽電池2に電流を流すことにより、太陽電池2を抵抗体として使用して、曇りを防止したり、氷雪を溶解し、視界を確保することができる。
【0013】
冬季などにおいて、太陽電池2からの発電量が殆どないときには、窓ガラス3に曇り等が発生する可能性が大きいことから、制御回路5が太陽電池2の発電量を検出して、自動的に発熱のために太陽電池2に通電するようにしてもよい。
【0014】
また、本実施の形態においては薄膜太陽電池13を用いたが、図3に示すように、例えば2枚の透明な板ガラス11、12の間に板厚1mm程度のアモルファスや多結晶や単結晶の結晶系の太陽電池パネル14を適宜配置したものを用いることもできる。
【0015】
この結晶系の太陽電池パネル14自体は、住宅の屋根等に用いられている太陽光発電に用いられているものと同様のものであり透光性はない。しかし、図3に示すように分割した太陽電池パネル14を間隔を隔てて配置することにより、窓ガラス3全体としては半透光性を有し、窓ガラス3から採光することができ、窓の役割を果たすことができる。
【0016】
また、この場合の窓ガラス3の透光率は、窓ガラス3の面積に対する太陽電池パネル14の面積を調整することにより適宜に設計することができる。
【0017】
本実施の形態においては、リアウィンドウについて説明したが、フロントウィンドウ、サイドウィンドウ、サンルーフ等に用いることもできる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る車輌用窓ガラス装置は、晴天時には、太陽電池により発電し、必要に応じて太陽電池に電流を流して太陽電池を発熱させることにより、窓ガラスの曇りや結露を防止したり、窓ガラスに付着した氷雪を溶解することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の車輌用窓ガラス装置の概略図である。
【図2】窓ガラスの断面図である。
【図3】窓ガラスの断面図である。
【符号の説明】
1 車
2 太陽電池
3 窓ガラス
4 電線
5 制御回路
6 バッテリ
11、12 板ガラス
13 薄膜太陽電池
14 太陽電池パネル
Claims (3)
- 透光性を有する平面状の太陽電池を取り付けた窓ガラスにおいて、前記太陽電池に通電することにより前記太陽電池を発熱させ前記窓ガラスを加熱する手段を有することを特徴とする車輌用窓ガラス装置。
- 前記太陽電池による発電した電力を蓄電するバッテリを備え、前記太陽電池への通電は前記バッテリの蓄電エネルギを用いる請求項1に記載の車輌用窓ガラス装置。
- 前記太陽電池は薄膜太陽電池とした請求項1に記載の車輌用窓ガラス装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002334874A JP2004169358A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | 車輌用窓ガラス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002334874A JP2004169358A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | 車輌用窓ガラス装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004169358A true JP2004169358A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32699148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002334874A Pending JP2004169358A (ja) | 2002-11-19 | 2002-11-19 | 車輌用窓ガラス装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004169358A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009056903A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Toyota Motor Corp | 透光板の加熱装置 |
KR100974020B1 (ko) * | 2007-12-21 | 2010-08-05 | 신무환 | 태양 전지 필름과 썬바이저 및 태양 전지 차량 |
JP2012103082A (ja) * | 2010-11-10 | 2012-05-31 | Irf:Kk | 太陽光発電パネルの診断装置、遮音壁、建造物用窓ガラス設備、乗物用窓ガラス設備及び太陽光発電パネルの保守管理システム |
JP2012124237A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Irf:Kk | 太陽光発電パネル、及び太陽光発電パネルを備える遮音壁、建造物用窓パネル設備、乗物用窓パネル設備、並びに太陽光発電パネルの診断装置、太陽光発電パネルの保守管理システム |
KR101282696B1 (ko) * | 2011-07-28 | 2013-07-05 | 현대자동차주식회사 | 발전형 차양을 갖는 자동차용 복층유리 |
US8569609B2 (en) | 2005-07-25 | 2013-10-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Electric generation system |
-
2002
- 2002-11-19 JP JP2002334874A patent/JP2004169358A/ja active Pending
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