JP4903953B2 - エレベータの緩衝装置 - Google Patents

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    • B66B5/00Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators
    • B66B5/28Buffer-stops for cars, cages, or skips
    • B66B5/282Structure thereof

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエレベータの緩衝装置に関し、より詳しくは、緩衝ストロークが大きい場合でも復帰確認スイッチを確実に作動させることができるとともにプランジャが傾くことを防止できるように改良されたエレベータの緩衝装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレベータの乗りかごが昇降する昇降路の底部には、乗りかごが何らかの理由により所定位置を越えて降下したときに乗りかごを安全に減速させて停止させるための緩衝装置が設けられている。
【0003】
このようなエレベータの緩衝装置の構造を図11を参照して概説すると、従来の緩衝装置1は、乗りかご2が昇降する昇降路の底部3に垂設されたシリンダ4と、このシリンダ4内に出没自在に設けられて上下動可能なプランジャ5とを有している。
乗りかご2が何らかの理由により所定位置を越えて降下すると、乗りかご2の底部2aがプランジャ5の上面5aに当接し、プランジャ5を押し下げる。
押し下げられたプランジャ5がシリンダ4内に没入すると、シリンダ4内に封入された油がオリフィスを通過して油圧抵抗力が生じるので、降下しつつある乗りかご2を安全に減速させて停止させることができる。
その後、乗りかご2が所定位置まで上昇してプランジャ5から離間すると、緩衝装置1に内蔵されたばね6の作用により、プランジャ5はシリンダ4から突出してその上端5aが最上方位置に復帰する。
【0004】
一方、シリンダ4の上部から側方に延びるスイッチ取付腕7の先端には、プランジャ5の上端が最上方位置に復帰したことを確認するための復帰確認スイッチ8が取り付られている。
さらに、プランジャ5の上端から側方に延びるカム取付腕9の先端には、下方に延びるカム10が取り付けられている。
これにより、乗りかご2が所定位置を越えて降下しプランジャ5を押し下げると、カム10もまた下方に変位して復帰確認スイッチ8の揺動レバー8aに当接し、この揺動レバー8aを揺動させる。
すると、復帰確認スイッチ8がOFF状態となり、乗りかご2を昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断される。
【0005】
その後、乗りかご2が所定位置まで上昇したことに伴いプランジャ5がシリンダ4から突出し、その上端が最上方位置に復帰すると、復帰確認スイッチ8の揺動レバー8aからカム10が離間するので復帰確認スイッチ8がON状態となり、乗りかご2を昇降させる駆動モータへの電力供給が再開される。
これに対して、何らかの理由によりプランジャ5の上端が最上方位置に復帰しない場合には、復帰確認スイッチ8がOFF状態のままとなるから、乗りかご2の運転を再開させることができない。
これにより、乗りかご2を運転する際には、乗りかご2を減速させて停止させるのに必要な緩衝装置1の緩衝ストロークを常に確保することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、エレベータの乗りかごの昇降速度が飛躍的に増加しており、乗りかごを減速させて停止させるために必要な緩衝装置の緩衝ストロークも大幅に増大している。
これに伴い、近年の緩衝装置には複数のプランジャを互いに入れ子状に組み合わせた複段式のプランジャが用いられており、プランジャ全体の上下方向長さがシリンダの上下方向長さを大きく上回る状況となっている。
【0007】
このとき、図11に示した従来の緩衝装置1のようにカム10を用いて復帰確認スイッチ8をON/OFFさせる機構を用いたのでは、乗りかご2が複段式のプランジャを押し下げたときにカム10の下端が昇降路の底部3に当接して破損するため、必要な機能を果たすことができない。
【0008】
これに対して特開平3−18578号公報に記載されたエレベータ用緩衝装置においては、図12に示したように、緩衝装置11のシリンダ4側に設けたスイッチ12の作動子12aに、柔軟紐状材料からなる作動部材13の一端が固定されている。
そして、プランジャ5の頂部から側方に延びるブラケット14の先端に設けた紐掛け部14aに、作動部材13の他端が接続されている。
【0009】
プランジャ5の上端5aが最上方位置にあるときには、作動部材13がピンと張って復帰確認スイッチ12の作動子12aを引っ張り上げるので、復帰確認スイッチ12はON状態に維持される。
これに対して、プランジャ5が乗りかご2によって押し下げられてシリンダ4内に没入すると、作動部材13の張力が失われて作動子12aが変位するので復帰確認スイッチ12がOFF状態に切り替わり、乗りかご2を昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断される。
また、作動部材13が柔軟紐状材料から形成されているので、プランジャ5が押し下げられたときに作動部材13が昇降路の底部3に当接し破損することがない。
【0010】
しかしながら、このエレベータ用緩衝装置11においては、乗りかご2が所定位置よりも下方に降下した異常時を除いて、作動部材13には常に張力が作用している。
これにより、時間の経過や水分の吸収等により作動部材13が次第に伸びると、乗りかご2がプランジャ5を押し下げていないにもかかわらず復帰確認スイッチ12がOFF状態に切り替わり、乗りかご2を昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断され、通常走行している乗りかご2が突然停止するおそれがある。
【0011】
また、作動部材13が柔軟紐状材料から形成されているので、乗りかご2がプランジャ5を押し下げたときに作動部材13が変位する方向を制御することができず、緩衝装置11の周囲に存在する他の部品に作動部材13が絡み付くおそれがある。
そして、緩衝装置11の周囲に存在する他の部品に作動部材13が絡み付くと、プランジャ5の上端が最上方位置に復帰していないにも関わらず作動部材13に張力が作用し、復帰確認スイッチ12をON状態に切り換えてしまうおそれがある。
【0012】
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、緩衝ストロークが大きくとも復帰確認スイッチを確実に作動させることができるとともに、プランジャに傾きを生じさせることのないエレベータの緩衝装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する請求項1に記載の手段は、エレベータの乗りかごが所定位置を越えて降下したときに前記乗りかごを減速し停止させるためのエレベータの緩衝装置であって、
昇降路の底部に配設されたシリンダと、
前記シリンダから最上方位置まで突出した状態と前記乗りかごにより押し下げられて前記シリンダ内に没入した位置との間で上下動可能なプランジャと、
第1の状態および第2の状態の間で往復変位可能であるとともに前記第2の状態を取るように常に付勢された作動子を有するスイッチと、
前記プランジャの上端部に設けられた支持部材にその上端が係止されるとともに前記作動子にその下端が係止され、かつ前記プランジャが最上方位置まで突出したときに前記作動子を前記第1の状態に保持するようにその長さが定められた金属製テープと、を備えたものである。
なお、前記スイッチは、前記作動子が第1の状態にあるときにON状態となるとともに第2の状態にあるときにOFF状態となるようにし、若しくは前記作動子が第1の状態にあるときにOFF状態となるとともに第2の状態にあるときにON状態となるようにすることもできる。
そして、前記スイッチの作動子の第1の状態と第2の状態との間での往復変位に合わせて、乗りかごを昇降させる駆動モータへ電力を供給し若しくは遮断することができる。
また、昇降路とはエレベータがその内部を走行する囲まれた空間をさす。
【0014】
このように構成された請求項1に記載のエレベータの緩衝装置においては、乗りかごが所定位置よりも降下してプランジャを押し下げると金属製テープの張力が失われるので、作動子は付勢力によって第1の状態から第2の状態に変位する。これにより、スイッチが切り替わるから、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給を遮断することができる。
また、乗りかごが所定位置まで上昇した後にプランジャの上端が最上方位置に復帰すると、金属製テープが作動子を引っ張って第2の状態から第1の状態に変位させる。これにより、スイッチが切り替わるから、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給を再開することができる。
このとき、金属製テープは期間の経過や水分の吸収等により容易に伸びることがない。これにより、乗りかごがプランジャを押し下げていないにもかかわらずスイッチが切り替わり、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断されて通常走行している乗りかごが突然停止することを防止できる。
また、金属製テープはその厚み方向に自在に湾曲することができるから、金属製テープが昇降路の底面に当接して破損することがない。
また、金属製テープはその幅方向には湾曲することができないから、金属製テープの向きを定めることにより金属製テープが湾曲する方向を制御し、金属製テープがプランジャ等の周囲に存在する他の部品に絡み付くことを防止できる。したがって、絡み付きに起因して金属製テープに張力が作用し、プランジャが最上方位置まで突出していないにもかかわらずスイッチが切り替わることを確実に防止できる。
【0015】
また、上記の課題を解決する請求項2に記載の手段は、エレベータの乗りかごが所定位置を越えて降下したときに前記乗りかごを減速し停止させるためのエレベータの緩衝装置であって、
昇降路の底部に配設されたシリンダと、
前記シリンダから最上方位置まで突出した状態と前記乗りかごにより押し下げられて前記シリンダ内に没入した位置との間で上下動可能なプランジャと、
第1の状態および第2の状態の間で往復変位可能であるとともに各状態をそれぞれ保持可能な作動子を有するスイッチと、
前記プランジャの上端部に設けられた支持部材にその上端が係止されて垂下される金属製テープと、
前記金属製テープの下端部を下方に付勢する付勢手段と、
前記金属製テープが前記プランジャと共に降下したときに前記作動子に係合して前記作動子を第1の状態から第2の状態に変位させる、前記金属製テープに設けられた係合手段と、を備えたものである。
なお、前記スイッチは、前記作動子が第1の状態にあるときにON状態となるとともに第2の状態にあるときにOFF状態となるようにし、若しくは前記作動子が第1の状態にあるときにOFF状態となるとともに第2の状態にあるときにON状態となるようにすることもできる。
そして、前記スイッチの作動子の第1の状態と第2の状態との間での往復変位に合わせて、乗りかごを昇降させる駆動モータへ電力を供給し若しくは遮断することができる。
【0016】
このように構成された請求項2に記載のエレベータの緩衝装置においては、プランジャの上端が最上方位置にある通常時には、金属製テープに設けた係合手段がスイッチの第1の状態にある作動子よりも上方に位置している。これにより、作動子は第1の状態を保持するから、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給を継続することができる。
これに対して、乗りかごが所定位置よりも降下してプランジャを押し下げると、その下端が付勢手段により付勢されている金属製テープがプランジャと共に降下し、係合手段がスイッチの作動子と係合して第1の状態から第2の状態に変位させる。これにより、スイッチが切り替わるから、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給を遮断することができる。
このとき、金属製テープは期間の経過や水分の吸収等により容易に伸びることがない。これにより、乗りかごがプランジャを押し下げていないにもかかわらずスイッチが切り替わり、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断されて通常走行している乗りかごが突然停止することを防止できる。
また、金属製テープはその厚み方向には自在に湾曲することができるから、プランジャと共に降下した金属製テープが昇降路の底部に当接して破損することがない。
また、金属製テープはその幅方向には湾曲することができないから、金属製テープの向きを定めることにより金属製テープが湾曲する方向を制御し、金属製テープがプランジャ等の周囲に存在する他の部品に絡み付くことを防止できる。したがって、絡み付きに起因して金属製テープに張力が作用し、プランジャが最上方位置まで突出していないにもかかわらずスイッチが切り替わることを確実に防止できる。
なお、プランジャの上端が最上方位置に復帰した後に、スイッチの作動子を手動操作によって第2の状態から第1の状態に復帰させることにより、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給を再開することができる。
また、金属製テープに設ける係合手段は、金属製テープを加工して設けた突出部としたり、金属製テープに着脱自在に取り付ける別部品としたりすることができる。
【0017】
また、請求項3に記載の手段は、請求項2に記載のエレベータの緩衝装置において、前記付勢手段が、前記金属製テープの下端部に取り付けられた錘であることを特徴としている。
【0018】
このように構成された請求項3に記載のエレベータの緩衝装置においては、金属製テープの下端部に取り付ける錘の重量を調整することにより、金属製テープに作用する張力の大きさを自在に制御することができる。
これにより、金属製テープが降下するときに金属製テープに設けた係合手段がスイッチの作動子を確実に変位させるようにして、スイッチ作動の信頼性を高めることができる。
【0019】
また、請求項4に記載の手段は、請求項3に記載のエレベータの緩衝装置において、降下する前記錘を受け止めて前記昇降路の底部に当接することを防止するストッパをさらに設けたものである。
【0020】
このように構成された請求項4に記載のエレベータの緩衝装置によれば、金属製テープの下端に取り付けた錘がストッパにより受け止められて昇降路の底部に当接することがないから、昇降路の底部に設けられている周辺機器に錘が接触してこれらの周辺機器が損傷することを確実に防止できる。
【0021】
また、請求項5に記載の手段は、請求項2に記載のエレベータの緩衝装置において、前記付勢手段を、前記金属製テープの下端部にその上端が係止されるとともに前記昇降路の底部側にその下端が係止される付勢ばねとしたものである。
なお、昇降路の底部側とは上下方向に変位しない部分を指し、昇降路の底面や側壁、若しくはシリンダに設けたブラケットとすることができる。
【0022】
このように構成された請求項5に記載のエレベータの緩衝装置によれば、極めて簡単な構造でありながら金属製テープの下端に下向きの付勢力を確実に付与することができる。
また、ばね定数を調整することにより金属製テープに付与する張力の大きさを自在に制御することができるから、金属製テープが降下するときに金属製テープに設けた係合手段がスイッチの作動子を確実に変位させるようにして、スイッチ作動の信頼性を高めることができる。
【0023】
また、エレベータの緩衝装置において、前記支持部材を、前記プランジャの上端部近傍に集中させて配設してもよい
【0024】
すなわち、昇降速度が大きい高速エレベータにおいては、空気抵抗を減少させる整流カバーが乗りかごの下部に設けられている。
このとき、プランジャの上端部に設けた支持部材がシリンダの軸線に対し半径方向外側に長く延びていたのでは、整流カバーを大きく切り欠く必要があるため空気抵抗を減少させる効果が乏しくなる。
また、半径方向の外側に長く延びる支持部材の先端に金属製テープの上端を係止したのでは、金属製テープの張力がプランジャに及ぼす曲げモーメントも大きくなる。
このとき、上記記載のエレベータの緩衝装置においては、支持部材がプランジャの上端部近傍に集中して配設されるから、このような問題が生じることがない。
【0025】
また、エレベータの緩衝装置において、前記支持部材が、鉛直方向に延びる前記シリンダの軸線に対して半径方向に延びる天秤状に形成されるとともに前記金属製テープが取り付けられた側とは反対側に釣合錘を有し、かつ前記釣合錘が、前記金属製テープが前記支持部材を介して前記プランジャに及ぼす曲げモーメントを相殺する曲げモーメントを前記支持部材を介して前記プランジャに付与する重量を有していてもよい
【0026】
すなわち、複数のプランジャが入れ子状に組み合わされた複段式のプランジャにおいては、各プランジャ同士が互いに嵌合する部分に微少な隙間が存在している。これにより、下方に付勢されている金属製テープが支持部材を介してプランジャに曲げモーメントを及ぼすと、複段式のプランジャ全体が鉛直方向に延びるシリンダ軸線に対して傾くおそれがある。
このとき、上記記載のエレベータの緩衝装置においては、金属製テープの張力がプランジャに及ぼす曲げモーメントを、釣合錘の重量がプランジャに及ぼす曲げモーメントにより打ち消すことができる。
したがって、プランジャの傾きを防止することができるから、乗りかごがプランジャを押し下げるときのプランジャの作動を滑らかなものとして、信頼性の高い緩衝装置とするとができる。
【0027】
また、エレベータの緩衝装置において、
前記支持部材が、鉛直方向に延びるプランジャの軸線に対して半径方向に延びる天秤状に形成されるとともに前記金属製テープが取り付けられた側とは反対側にその上端が係止されて垂下された第2の金属製テープを有していてもよい
また、前記第2の金属製テープの下端部にその上端が係止されるとともに前記昇降路の底部側にその下端が係止された釣合ばねをさらに備えていてもよい
そして、前記釣合ばねは、前記金属製テープが前記支持部材を介して前記プランジャに及ぼす曲げモーメントを相殺する曲げモーメントを、前記第2の金属製テープおよび前記支持部材を介して前記プランジャに付与するばね力を有するものであってもよい
【0028】
このように構成された上記記載のエレベータの緩衝装置によれば、金属製テープの張力がプランジャに及ぼす曲げモーメントを、釣合ばねの付勢力が第2の金属製テープおよび支持部材を介してプランジャに及ぼす曲げモーメントにより打ち消すことができる。
したがって、プランジャの傾きを防止することができるから、乗りかごがプランジャを押し下げるときのプランジャの作動を滑らかなものとして、信頼性の高い緩衝装置とするとができる。
【0029】
また、請求項に記載の手段は、請求項1乃至のいずれかに記載のエレベータの緩衝装置において、前記金属製テープを巻き取るテープ巻取手段をさらに設けたものである。
なお、テープ巻取手段は、スイッチを作動させるために設けた金属製テープを巻取るために設けるとともに、曲げモーメントを打ち消すために第2の金属製テープが設けられている場合にはこの第2の金属製テープを巻取るために設けることもできる。
また、テープ巻取手段は、プランジャの上端部に設けた支持部材に取り付けたり、昇降路の底部側、特にシリンダに直接取り付けたりすることができる。
なお、請求項1に記載のエレベータの緩衝装置にこのテープ巻取手段を設ける場合には、金属製テープの長さを所定の長さに定める必要があるため、金属製テープをテープ巻取手段から一杯に引き出した状態とする。
また、テープ巻取手段が金属製テープを巻き取るときに金属製テープに及ぼす張力を、金属製テープを下方に付勢するための付勢力して用いることもできる。
【0030】
このように構成された請求項に記載のエレベータの緩衝装置によれば、乗りかごがプランジャを押し下げると同時に、テープ巻取手段が金属製テープを巻き取っていく。
これにより、金属製テープに弛みが生じることがないから、金属製テープがプランジャの周囲に存在する他の部品に絡み付くことを確実に防止することができる。
【0031】
また、請求項に記載の手段は、請求項1乃至のいずれかに記載のエレベータの緩衝装置において、前記金属製テープが、その幅方向に切断したときの断面形状がその厚み方向に凸となるように円弧状に湾曲していることを特徴としている。
【0032】
このように構成された請求項に記載のエレベータの緩衝装置によれば、金属製テープが長手方向に湾曲する際に、幅方向断面形状の凸側の側面が湾曲の外周面となるように湾曲する傾向が生じる。
これにより、プランジャが押し下げられて金属製テープが長手方向に湾曲する際に、湾曲する方向を積極的に制御することができるから、金属製テープがプランジャの周囲に存在する他の部品に絡み付くことを防止できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るエレベータの緩衝装置の各実施形態を、図1乃至図10を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、同一の部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0034】
第1実施形態
まず最初に図1および図2を参照し、第1実施形態のエレベータの緩衝装置20について詳細に説明する。
【0035】
図1に示したエレベータの緩衝装置20は、エレベータの乗りかご2が所定位置を越えて降下したときに乗りかご2を減速し停止させるためのもので、昇降路の底部3に配設されたシリンダ21と、このシリンダ21に対して出没し上下動する複段式のプランジャ22とを備えている。
【0036】
複段式のプランジャ22は、外径が徐々に小さくなる複数のプランジャ22a,22b,22cを互いに入れ子状に嵌合させたものである。
そして、その上端22dに乗りかご2の底面2aが当接して押し下げられると、各プランジャ22a,22b,22cは、それぞれ内嵌するプランジャ22b,22c若しくはシリンダ21内にほぼ均等に没入する。
すると、プランジャ22b,22cおよびシリンダ21内にそれぞれ設けられた図示されないオリフィスを作動油が通過する際に油圧抵抗が生じるので、降下する乗りかご2を徐々に減速して停止させることができる。
また、乗りかご2が所定位置まで上昇すると、各プランジャ22a,22b,22cは図示されない内蔵スプリング若しくはガス反力の作用により上昇し、その上端22dが最上方位置に復帰する。
【0037】
一方、シリンダ21に設けられたブラケット23には、プランジャ22の上端22dが最上方位置に復帰したことを確認するためのスイッチ24が取り付けられている。
このスイッチ24の揺動レバー(作動子)24aは、支軸24bの回りに揺動可能であり、図1に示したようにその先端が支軸24bよりも上方にあるON状態(第1の状態)と、その先端が支軸24bよりも下方にあるOFF状態(第2の状態)との間で往復変位可能である。
また、この揺動レバー24aは、スイッチ24に内蔵されたばねによって、OFF状態を取るように常に付勢されている。
さらに、この揺動レバー24aの先端には、ピン25によって金属製テープ26の下端が係止されている。
【0038】
金属製テープ26は、線膨張係数が小さい合金鋼、例えばステンレス材から製造された、0.1ミリメートル程度の厚みと30ミリメートル程度の幅を有するテープである。
そして、この金属製テープ26の上端は、プランジャ22の上端22dに取り付けられてシリンダ21の軸線に対し半径方向外側に延びる支持アーム(支持部材)の先端にピン28によって係止されている。
さらに、この金属製テープ26は、プランジャ22の上端22dが最上方位置にあるときに、スイッチ24の揺動レバー24aを上方一杯に引っ張り上げてON状態に保持できるようにその全長が定められている。
【0039】
さらに、この金属製テープ26は、図2に示したように、その幅方向に切断したときの断面形状がその厚み方向に凸となるように円弧状に湾曲している。
より詳しく説明すると、金属製テープ26の一方の側面26aが幅方向に凹状となり、かつ他方の側面26bが幅方向に凸状となっている。
【0040】
このように構成された第1実施形態のエレベータの緩衝装置20においては、乗りかご2が所定位置を越えて降下しプランジャ22を押し下げると、金属製テープ26もまたプランジャ22と一体に降下する。
これに伴い、金属製テープ26の張力が失われるので、スイッチ24の揺動レバー24aは内蔵されているばねの作用により支軸24bの回りに図示時計方向に揺動し、ON状態からOFF状態に変位する。
これにより、スイッチ24が切り替わるので、乗りかご2を昇降させる駆動モータ(図示せず)への電力供給を遮断することができる。
【0041】
これに対して、乗りかご2が所定位置まで上昇すると、プランジャ22はシリンダ21から上方に突出し、その上端22dが最上方位置に復帰する。
これに伴い、金属製テープ26がプランジャ22と共に上昇するので、スイッチ24の揺動レバー24aはOFF状態からON状態に変位する。
これにより、乗りかご2を昇降させる駆動モータへの電力供給を再開することができる。
【0042】
このとき、金属製テープ26は合金鋼若しくはステンレスから製造されており、期間の経過や水分の吸収等により容易に伸びることがない。
これにより、乗りかご2がプランジャ22を押し下げていないにもかかわらずスイッチ24が切り替わり、乗りかご2を昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断され、通常走行している乗りかご2が突然停止することを防止できる。
【0043】
また、金属製テープ36はその厚み方向には自在に湾曲することができるから、プランジャ22が押し下げられたときに金属製テープ26が昇降路の底部3に当接して破損することがない。
【0044】
また、金属製テープ26は、その幅方向に切断したときの断面形状がその厚み方向に凸となるように円弧状に湾曲しているから、一方の側面26aが湾曲の内側となり、かつ他方の側面26bが湾曲の外側となるように湾曲する。
言い換えると、図1において、金属製テープ26の長手方向(図示上下方向)の中央部が、図示する紙面に対して垂直な方向の向こう側に変位するように湾曲する。
これにより、金属製テープ26が湾曲する方向を制御し、金属製テープ26がシリンダ21やプランジャ22等の周囲に存在する他の部品に絡み付くことを防止できる。
したがって、絡み付きに起因して金属製テープ26に張力が作用し、プランジャ22の上端が最上方位置に復帰していないにもかかわらず、スイッチ24がON状態に切り替わることを防止できる。
【0045】
第2実施形態
次に図3を参照し、第2実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0046】
第2実施形態のエレベータの緩衝装置30は、プランジャ22の上端22dに設けた支持部材31がプランジャ22の上端22dの近傍に集中して配設されている点において、第1実施形態と異なっている。
言い換えると、第1実施形態においては、金属製テープ26が鉛直方向に延びるように、シリンダ21の鉛直方向に延びる軸線に対して支持部材27が半径方向外側に充分に長く延びていた。
これに対して、第2実施形態においては、シリンダ21の軸線に対して支持部材31が半径方向外側に延びる長さが極めて短い。
【0047】
これにより、乗りかご2の下部2aに空気抵抗減少用の整流カバー(図示せず)が設けられている場合に、整流カバーと支持部材31との干渉を防止するために整流カバーを大きく切り欠く必要がないから、空気抵抗減少効果を損なうことがない。
また、支持部材31がプランジャ22の上端22dの近傍に集中して配設されているので、乗りかご2の下部2aの設計の自由度を高めることができる。
さらに、金属製テープ26の上端を支持部材31に係止する位置が、シリンダ21の上端22dに近いから、金属製テープ26の張力がプランジャ22に及ぼす曲げモーメントを小さくすることもできる。
【0048】
第3実施形態
次に図4を参照し、第3実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0049】
第3実施形態のエレベータの緩衝装置40は、金属製テープ26の上端が、支持部材27に設けられたテープ巻取器(テープ巻取手段)41を介して支持部材27に係止される点において第1実施形態と異なっている。
【0050】
テープ巻取器41は、例えばその内部に回転自在に収納された巻取ドラムをねじりばねによって回転駆動する形式のもので、巻取ドラムの外周面に金属製テープ26を巻き付けることにより金属製テープ26を巻取ることができる。
なお、このテープ巻取器41が金属製テープ26を巻き取る際に金属製テープ26に付与する張力の大きさは、スイッチ24が揺動レバー24aをOFF位置に向かって付勢する動作を妨げない程度に設定される。
【0051】
また、プランジャ22の上端22dが最上方位置にあるときには、金属製テープ26はテープ巻取器41から一杯に引き出され、スイッチ24の揺動レバー24aを上方一杯に引き上げている。
これにより、スイッチ24の揺動レバー24aをON位置に保持し、乗りかご2を昇降させる駆動モータに対する電力供給を継続することができる。
【0052】
これに対して、乗りかごによってプランジャ22が押し下げられると同時に、スイッチ24の揺動レバー24aがOFF位置に変位する。
また、テープ巻取器41が金属製テープ26を順次巻き取るので、金属製テープ26に弛みが生じることがない。
これにより、金属製テープ26がプランジャ22等の周囲の部品に絡み付いたり損傷したりすることを確実に防止できる。
【0053】
第4実施形態
次に図5を参照し、第4実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0054】
第4実施形態のエレベータの緩衝装置50は、前述した第1〜第3実施形態のエレベータの緩衝装置に対し、復帰確認スイッチを作動させるための構造が異なっている。
【0055】
すなわち、シリンダ21に設けられたブラケット51には、プランジャ22の上端22dが最上方位置に復帰したことを確認するためのスイッチ52が取り付けられている。
このスイッチ52の揺動レバー(作動子)52aは支軸52bの回りに揺動可能であり、図5に示したように水平に延びるON状態(第1の状態)と、その先端が支軸52bよりも下方となるように傾斜するOFF状態(第2の状態)との間で往復変位可能である。
また、この揺動レバー52aは、ON状態とOFF状態とをそれぞれ個別に保持することができる。言い換えると、揺動レバー52aに外力を加えない限り、揺動レバー52aはON状態若しくはOFF状態を維持し続ける。
【0056】
一方、プランジャ22の上端22dに設けられた支持部材27の先端には、金属製テープ53の上端がピン28によって係止されている。
この金属製テープ53は、前述した第1〜第3実施形態のエレベータの緩衝装置においた用いた金属製テープに対し、係合部53aが一体的に設けられている点が異なっている。
この係合部53aは、金属製テープ53の一部をプレス加工することにより突出させた突起であり、ON状態にあるスイッチ52の揺動レバー52aと係合してOFF状態に変位させるのに充分な形状および寸法となっている。
【0057】
さらに、シリンダ21に設けられたブラケット51には、金属製テープ53を下端側から巻き取るためのテープ巻取器(テープ巻取手段)54が設けられている。
このテープ巻取器54は、その内部に回転自在に収納された巻取ドラムをねじりばねによって回転駆動する形式のもので、巻取ドラムの外周面に金属製テープ53を巻き付けることにより金属製テープ53を巻取る。
なお、金属製テープ53は、プランジャ22の上端22dが最上方位置にあるときにもテープ巻取器54から一杯に引き出されない。
すなわち、テープ巻取器54は金属製テープ53を下方に付勢する付勢手段の役割をも果たしている。
【0058】
このように構成された第4実施形態のエレベータの緩衝装置50においては、乗りかごが所定位置を越えて降下しプランジャ22を押し下げると、金属製テープ53もまたプランジャ22と一体に降下する。
そして、金属製テープ53に設けた係合部53aが降下してスイッチ52の揺動レバー52aと係合すると、揺動レバー52aはON状態からOFF状態に変位する。
これにより、スイッチ52が切り替わるので、乗りかごを昇降させる駆動モータ(図示せず)への電力供給を遮断することができる。
【0059】
また、テープ巻取器54が金属製テープ53の下端部を順次巻き取るので、金属製テープ53に弛みが生じることがない。
これにより、金属製テープ53がプランジャ22の周囲に存在する他の部品に絡み付いたり、昇降路の底部3に当接して破損したりすることを確実に防止することができる。
【0060】
第5実施形態
次に図6を参照し、第5実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0061】
第5実施形態のエレベータの緩衝装置60は、前述した第4実施形態のエレベータの緩衝装置50に対し、金属製テープを下方に付勢するための構造が異なっている。
【0062】
すなわち、金属製テープ61は、プランジャ22の上端22dに設けられた支持部材27に対してテープ巻取器41を介して取り付けられている。
また、金属製テープ61の下端には錘62が取り付けられ、金属製テープ61を下方に付勢している。
さらに、シリンダ21に設けられたブラケット51には、錘62の揺動を防止するためのガイド63が設けられている。
なお、プランジャ22の上端22dが最上方位置にあるときには、金属製テープ61は錘62によってテープ巻取器41から一杯に引き出されている。
【0063】
このように構成された第5実施形態のエレベータの緩衝装置60においては、乗りかごが所定位置を越えて降下しプランジャ22を押し下げると、金属製テープ61もまたプランジャ22と一体に降下する。
そして、金属製テープ61に設けた係合部61aが降下してスイッチ52の揺動レバー52aと係合すると、揺動レバー52aはON状態からOFF状態に変位する。
これにより、スイッチ52が切り替わるので、乗りかごを昇降させる駆動モータ(図示せず)への電力供給を遮断することができる。
【0064】
また、金属製テープ61が降下して錘62が昇降路の底部3に当接し、金属製テープ61に弛みが生じると同時にテープ巻取器41が金属製テープ61の上端部を順次巻き取るので、金属製テープ61に弛みが生じることを防止できる。
これにより、金属製テープ61がシリンダ21やプランジャ22の周囲に存在する他の部品に絡み付いたり、昇降路の底部3に当接して破損したりすることを確実に防止することができる。
【0065】
また、金属製テープ61の下端に取り付けた錘62の重量を調整することにより、金属製テープ61に作用する張力の大きさを自在に制御することができる。
これにより、乗りかごがプランジャ22を押し下げたときに金属製テープ61に設けた係合部61aがスイッチ52の揺動レバー52aを確実に変位させるようにして、スイッチ52の作動の信頼性を高めることができる。
さらに、ガイド63が錘62の揺動を防止するので、金属製テープ61に設けた係合部61aをスイッチ52の揺動レバー52aに対して確実に係合させることができる。
【0066】
第6実施形態
次に図7を参照し、第6実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0067】
第6実施形態のエレベータの緩衝装置70は、前述した第5実施形態のエレベータの緩衝装置60に対し、金属製テープ61を下方に付勢する錘62を受け止めるストッパが設けられている点で異なっている。
【0068】
すなわち、シリンダ21に設けられたブラケット71の下端には、プランジャ22が押し下げられたときに金属製テープ61と共に降下する錘62を受け止めて、錘63が昇降路の底部3に当接することを防止するストッパ72が設けられている。
これにより、昇降路の底部3に設けられている周辺機器に錘62が当接し、これらの周辺機器損傷がすることを確実に防止できるから、エレベータの緩衝装置70の信頼性をより一層高めることができる。
【0069】
第7実施形態
次に図8を参照し、第7実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0070】
第7実施形態のエレベータの緩衝装置80は、前述した第6実施形態のエレベータの緩衝装置70に対し、金属製テープ61を下方に付勢する構造が異なっている。
【0071】
すなわち、金属製テープ61の下端61bとシリンダ21に設けられたブラケット81の係止部82との間には、金属製テープ61を下方に付勢するためのコイルばね(付勢ばね)83が介装されている。
これにより、第6実施形態に比較してより簡単な構造でありながら、金属製テープ61の下端に下向きの付勢力を確実に付与することができる。
また、コイルばね83のばね定数を調整することにより、金属製テープ61に付与する張力の大きさを自在に制御することができる。
【0072】
第8実施形態
次に図9を参照し、第8実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0073】
第8実施形態のエレベータの緩衝装置90は、前述した第5実施形態のエレベータの緩衝装置60に対し、プランジャ22の傾斜を防止する機構が設けられている点において異なっている。
【0074】
すなわち、プランジャ22の上端22dに設けられた支持部材91は、シリンダ21の鉛直方向に延びる軸線に対して半径方向に延びる天秤状に形成されている。
この支持部材91の一方の端部には、テープ巻取器41を介して金属製テープ61が垂下されている。
これに対して、支持部材91の他方の端部には釣合錘92が設けられている。
【0075】
釣合錘92は、金属製テープ61の張力が支持部材91を介してプランジャ22に及ぼす曲げモーメントを相殺する曲げモーメントを、支持部材91を介してプランジャ22に付与可能な重量を有している。
これにより、本第8実施形態のエレベータの緩衝装置90においては、金属製テープ61の張力がプランジャ22に及ぼす曲げモーメントを、釣合錘92の重量がプランジャ22に及ぼす曲げモーメントにより打ち消すことができる。
したがって、プランジャ22の傾きを防止することができるから、乗りかごがプランジャ22を押し下げるときのプランジャ22の作動を滑らかなものとして、信頼性の高い緩衝装置とすることができる。
【0076】
第9実施形態
次に図10を参照し、第9実施形態のエレベータの緩衝装置について詳細に説明する。
【0077】
第9実施形態のエレベータの緩衝装置100は、前述した第7実施形態のエレベータの緩衝装置80に対し、プランジャ22の傾斜を防止する機構が設けられている点において異なっている。
【0078】
すなわち、プランジャ22の上端22dに設けられた支持部材101は、シリンダ21の鉛直方向に延びる軸線に対して半径方向に延びる天秤状に形成されている。
そして、この支持部材101の一方の端部には、テープ巻取器41を介して金属製テープ61が垂下されている。
また、この支持部材101の他方の端部には、テープ巻取器102を介して第2の金属製テープ103が垂下されている。
【0079】
さらに、第2の金属製テープ103の下端とシリンダ21に設けられたブラケット104との間にはコイルばね(釣合ばね)105が介装され、第2の金属製テープ103を下方に付勢する張力を負荷している。
このコイルばね105が第2の金属製テープ103に負荷する張力は、金属製テープ61が支持部材101を介してプランジャ22に及ぼす曲げモーメントを相殺する曲げモーメントを、第2の金属製テープ103および支持部材101を介してプランジャ22に付与可能な大きさに設定される。
【0080】
これにより、本第9実施形態のエレベータの緩衝装置100においては、金属製テープ61の張力が支持部材101を介してプランジャ22に及ぼす曲げモーメントを、コイルばね105のばね力が第2の金属製テープ103および支持部材101を介してプランジャ22に及ぼす曲げモーメントにより打ち消すことができる。
したがって、プランジャ22の傾きを防止することができるから、乗りかごがプランジャ22を押し下げるときのプランジャ22の作動を滑らかなものとして、信頼性の高い緩衝装置とすることができる。
【0081】
以上、本発明に係るエレベータの緩衝装置の各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した第1〜第4実施形態のエレベータの緩衝装置20,30,40,50に、第8実施形態および第9実施形態において説明したプランジャ22の傾きを防止する機構を設けることもできる。
【0082】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のエレベータの緩衝装置は、プランジャの上端が最上方位置に復帰したことを確認するスイッチの作動子を、期間の経過や水分の吸収等により容易に伸びることがない金属製テープを用いて変位させる構造としたものである。
これにより、乗りかごがプランジャを押し下げていないにもかかわらずスイッチが切り替わり、乗りかごを昇降させる駆動モータへの電力供給が遮断されて通常走行している乗りかごが突然停止することを確実に防止できる。
また、金属製テープはその厚み方向に自在に湾曲することができるから、金属製テープが昇降路の底面に当接して破損することがない。
さらに、金属製テープはその幅方向には湾曲することができないから、その湾曲方向を制御することができる。加えて、金属製テープを巻取る巻取手段を用いるので、金属製テープがプランジャやシリンダの周囲に存在する他の部品に絡み付くことを確実に防止できる。
【0083】
また、本発明のエレベータの緩衝装置は、金属製テープの張力がプランジャに及ぼす曲げモーメントを、釣合錘若しくは釣合ばねを用いて打ち消す構造としたものである。
これにより、高速度で昇降する乗りかごを減速させ停止させるために複段式のプランジャを用いて緩衝ストロークを非常に大きく取る場合でも、プランジャの傾きを防止できるから、乗りかごがプランジャを押し下げるときのプランジャの作動を滑らかなものとして、信頼性の高い緩衝装置とするとができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図2】図1中に示した金属製テープの要部を破断して示す拡大図。
【図3】本発明に係る第2実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図4】本発明に係る第3実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図5】本発明に係る第4実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図6】本発明に係る第5実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図7】本発明に係る第6実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図8】本発明に係る第7実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図9】本発明に係る第8実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図10】本発明に係る第9実施形態の緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図11】従来のエレベータの緩衝装置を模式的に示す正面図。
【図12】特開平3−18578号公報に示されたエレベータ用緩衝装置を模式的に示す正面図。
【符号の説明】
1 従来の緩衝装置
2 乗りかご
3 昇降路の底部
4 シリンダ
5 プランジャ
6 ばね
7 スイッチ取付腕
8 復帰確認スイッチ
8a 揺動レバー
9 カム取付腕
10 カム
11 特開平3−18578号公報に開示された緩衝装置
12 スイッチ
12a 作動子
13 作動部材
14 ブラケット
20 第1実施形態のエレベータの緩衝装置
21 シリンダ
22 プランジャ
23 ブラケット
24 スイッチ
24a 揺動レバー(作動子)
24b 支軸
25 ピン
26 金属製テープ
27 支持部材
28 ピン
29 カム取付腕
30 第2実施形態のエレベータの緩衝装置
31 支持部材
36 金属製テープ
40 第3実施形態のエレベータの緩衝装置
41 テープ巻取器(テープ巻取手段)
50 第4実施形態のエレベータの緩衝装置
51 ブラケット
52 スイッチ
52a 揺動レバー(作動子)
52b 支軸
53 金属製テープ
54 テープ巻取器(テープ巻取手段)
60 第5実施形態のエレベータの緩衝装置
61 金属製テープ
62 錘
63 ガイド
70 第6実施形態のエレベータの緩衝装置
71 ブラケット
72 ストッパ
80 第7実施形態のエレベータの緩衝装置
81 ブラケット
82 係止部
83 コイルばね
90 第8実施形態のエレベータの緩衝装置
91 支持部材
92 釣合錘
100 第9実施形態のエレベータの緩衝装置
101 支持部材
102 テープ巻取器
103 第2の金属製テープ
104 ブラケット
105 コイルばね(釣合ばね)

Claims (7)

  1. エレベータの乗りかごが所定位置を越えて降下したときに前記乗りかごを減速し停止させるための緩衝装置であって、
    昇降路の底部に配設されたシリンダと、
    前記シリンダから最上方位置まで突出した状態と前記乗りかごにより押し下げられて前記シリンダ内に没入した位置との間で上下動可能なプランジャと、
    第1の状態および第2の状態の間で往復変位可能であるとともに前記第2の状態を取るように常に付勢された作動子を有するスイッチと、
    前記プランジャの上端部に設けられた支持部材にその上端が係止されるとともに前記作動子にその下端が係止され、かつ前記プランジャが最上方位置まで突出したときに前記作動子を前記第1の状態に保持するようにその長さが定められた金属製テープと、を具備し、
    前記支持部材は、鉛直方向に延びるプランジャの軸線に対して半径方向に延びる天秤状に形成されるとともに前記金属製テープが取り付けられた側とは反対側にその上端が係止されて垂下された第2の金属製テープを有し、
    前記第2の金属製テープの下端部にその上端が係止されるとともに前記昇降路の底部側にその下端が係止された釣合ばねをさらに具備し、
    前記釣合ばねは、前記金属製テープが前記支持部材を介して前記プランジャに及ぼす曲げモーメントを相殺する曲げモーメントを、前記第2の金属製テープおよび前記支持部材を介して前記プランジャに付与するばね力を有することを特徴とするエレベータの緩衝装置。
  2. エレベータの乗りかごが所定位置を越えて降下したときに前記乗りかごを減速し停止させるための緩衝装置であって、
    昇降路の底部に配設されたシリンダと、
    前記シリンダから最上方位置まで突出した状態と前記乗りかごにより押し下げられて前記シリンダ内に没入した位置との間で上下動可能なプランジャと、
    第1の状態および第2の状態の間で往復変位可能であるとともに各状態をそれぞれ保持可能な作動子を有するスイッチと、
    前記プランジャの上端部に設けられた支持部材にその上端が係止されて垂下される金属製テープと、
    前記金属製テープの下端部を下方に付勢する付勢手段と、
    前記金属製テープが前記プランジャと共に降下したときに前記作動子に係合して前記作動子を第1の状態から第2の状態に変位させる、前記金属製テープに設けられた係合手段と、を具備し、
    前記支持部材は、鉛直方向に延びるプランジャの軸線に対して半径方向に延びる天秤状に形成されるとともに前記金属製テープが取り付けられた側とは反対側にその上端が係止されて垂下された第2の金属製テープを有し、
    前記第2の金属製テープの下端部にその上端が係止されるとともに前記昇降路の底部側にその下端が係止された釣合ばねをさらに具備し、
    前記釣合ばねは、前記金属製テープが前記支持部材を介して前記プランジャに及ぼす曲げモーメントを相殺する曲げモーメントを、前記第2の金属製テープおよび前記支持部材を介して前記プランジャに付与するばね力を有することを特徴とするエレベータの緩衝装置。
  3. 前記付勢手段は、前記金属製テープの下端部に取り付けられた錘であることを特徴とする請求項2に記載したエレベータの緩衝装置。
  4. 降下する前記錘を受け止めて前記昇降路の底部に当接することを防止するストッパをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載したエレベータの緩衝装置。
  5. 前記付勢手段は、前記金属製テープの下端部にその上端が係止されるとともに前記昇降路の底部側にその下端が係止される付勢ばねであることを特徴とする請求項2に記載したエレベータの緩衝装置。
  6. 前記金属製テープを巻き取るテープ巻取手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載したエレベータの緩衝装置。
  7. 前記金属製テープは、その幅方向に切断したときの断面形状がその厚み方向に凸となるように円弧状に湾曲していることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載したエレベータの緩衝装置。
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