JP4903423B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents
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Description
マスタはサーマルヘッドにより製版されつつプラテンローラ及び各マスタ搬送ローラ対によって搬送され、各ガイド板により案内されて版胴の開放されたクランパへと送られる。そして、ステッピングモータのステップ数によりマスタの先端がクランパに挟持される所定位置まで到達したと判断されると、開閉手段が作動してクランパが閉じられて版胴の外周面に製版されたマスタの先端が保持される。
また、特許文献2に記載の従来技術は、画像読取部(スキャナ)を有効活用するために印刷出力を停止するものであり、排版動作や給版(製版)動作のタイミングについては開示されていない。
また、本発明は上記の目的に加え、画像読取や製版動作の作業効率を改善し、ファーストプリントタイム(FPT)を短縮することができる構成の孔版印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の手段は、原稿画像を読取る画像読取部と、該画像読取部で読取られた画像データを格納することができるメモリと、前記画像データに基づいてマスタに製版を行い製版されたマスタを版胴に給版する製版部と、前記マスタが巻装される版胴を有し印刷用紙に印刷を行う印刷部と、前記印刷部に印刷用紙を給紙する給紙部と、印刷後の印刷用紙を排紙する排紙部と、印刷済みのマスタを版胴から剥離し排版する排版部とを備えた孔版印刷装置において、前記画像読取部による画像読取動作は、版胴の回動が停止している状態で行い、排版動作及び給版動作とは同時に行わず、前記画像読取部に画像読取動作指示が入り前記画像読取部のキャリッジが原稿面を走査するためにホームポジションから原稿面の終端まで移動し、画像データの読取が終わり逆方向に移動して前記ホームポジションに戻り始める画像読取動作の終了までの間、排版動作を停止させるために前記版胴の回動を停止させるとともに、画像読取時の読取速度を、製版時の書込速度よりも高速にし、前記画像読取動作が終了して前記キャリッジが前記ホームポジションに戻り始めたときに前記版胴を回動させ、排版動作を開始することを特徴とする(請求項1)。
さらに本発明の第3の手段は、第2の手段の孔版印刷装置において、画像読取動作以外の動作時または待機時は、画像読取動作時のクロックよりも低速クロックにすることを特徴とする(請求項3)。
また、本発明の第5の手段は、第4の手段の孔版印刷装置において、前記エラー処置後には、製版スタートキーを押下せずに、自動で製版動作を行うことができることを特徴とする(請求項5)。
また、本発明の第8の手段は、第6の手段の孔版印刷装置において、前もって画像読取部による画像読取動作を行った時と、製版スタートキーの押下時で、製版モードの内容が変更されていないかを比較する手段を有し、製版スタートキーの押下時に、前もって画像読取した時の製版モードの内容が変更されていない場合は、前記メモリ内の画像データに基づいて、画像読取動作以降の動作に移ることを特徴とする(請求項8)。
より具体的には、画像読取部に画像読取動作指示が入った直後から画像読取動作終了までの間、排版動作を停止させるために版胴の回動を停止させ、その停止期間中に画像データの読取りを行い、画像読取動作終了後に版胴を回動させ、排版動作を行うことにより、版胴の回動や排版動作で発生する振動による画像データへの悪影響を防ぐことができる。
なお、装置の待機時に高速クロックのままにしておくと、電磁ノイズが外部に放射して他の機器への悪影響が懸念されるが、第3の手段のように、画像読取動作以外の動作時または待機時は、画像読取動作時のクロックよりも低速クロックにすることにより、他の機器への悪影響を低減することができる。
また、第5の手段の孔版印刷装置では、第4の手段の構成に加え、前記エラー処置後には、製版スタートキーを押下せずに、自動で製版動作を行うことができることにより、作業効率を向上させることができ、FPTを短縮することができる。
多数の発熱素子を有するサーマルヘッド22は印刷装置本体1の図示しない側板に取付けられており、図示しない付勢手段の付勢力によってプラテンローラ21に圧接されている。サーマルヘッド22は、マスタ26の熱可塑性樹脂フィルム面に接触しつつ発熱素子を選択的に発熱させ、マスタ26に対して熱溶融穿孔製版を行う。
マスタ搬送ローラ対24,25は、図示しない駆動手段によって同期して回転駆動される駆動ローラ24a,25aと、図示しない付勢手段によって各駆動ローラ24a,25aに圧接された従動ローラ24b,25bとから構成されている。
また、ガイド板8は印刷装置本体の図示しない側板に固定されており、各マスタ搬送ローラ対24,25によって搬送されるマスタ26をガイドし、マスタ26の先端を版胴8の外周面へと案内する。
給紙トレイ30の上方には、表面にそれぞれ高摩擦抵抗部材を有する給紙ローラ31、分離ローラ32、分離パッド33が配置されている。給紙ローラ31及び分離ローラ32は、給紙トレイ30上の印刷用紙Pと所定の圧力で圧接し、ギヤやベルト等の図示しない駆動力伝達手段を介して、共通のステッピングモータによって、互いに同期して回転駆動される。分離パッド33は所定の圧力で分離ローラ32に圧接されるように配置されている。この分離ローラ32及び分離パッド33の用紙搬送方向下流側にはレジストローラ対34が配置されている。駆動ローラ34aと従動ローラ34bとからなるレジストローラ対34は、図示しない版胴駆動手段からの回転駆動力をギヤやカム等の駆動伝達手段で伝達されることにより、駆動ローラ34aが版胴8の回転と同期した所定のタイミングで回転し、この駆動ローラ34aに圧接された従動ローラ34bによって印刷用紙Pを印刷部2に向けて給送する。
上排版部40は、駆動ローラ44、従動ローラ45等を有し、図示しない駆動手段によって駆動ローラ44が図1において時計回り方向に回転する。下排版部41は、駆動ローラ46、従動ローラ47等を有し、駆動ローラ46を回転駆動する図示しない駆動手段の駆動力をギヤやベルト等の駆動伝達手段によって伝達されることで、駆動ローラ47が図1において反時計回り方向に回転する。
内部に使用済みマスタ26aを貯容する排版ボックス42は。印刷装置本体に対して着脱自在に設けられている。上排版部材40、下排版部材41とによって運ばれた使用済みマスタ26aを排版ボックス42の内部に押し込む圧縮板43は、図示しない昇降手段によって上下動自在に支持されている。
排紙搬送部材51によって搬送される印刷済みの印刷用紙Pをその上面に積載する排紙トレイ52は、用紙巾方向に移動自在な一対のサイドフェンス57と用紙搬送方向に移動自在な1つのエンドフェンス58とを有している。
図1に示すADFタイプ7aは、原稿60を積載する原稿受け台61、原稿60を載置するコンタクトガラス(原稿台)62、原稿60を搬送する原稿ローラ対63及び原稿搬送ローラ64、搬送される原稿60をガイドするガイド板65,66、読取られた原稿60を積載する原稿トレイ68、原稿の有無を検知する原稿有無センサ78等を有し、ADFはコンタクトガラス62を除く上記各部材を一体に支持し、コンタクガラス62に対して接離自在に設けられている。
また、図2に示す圧板タイプ7bは、図1のADFに代えてコンタクトガラス(原稿台)62の全面を覆う圧板69を設けたものであり、この圧板69がコンタクガラス62に対して接離自在に設けられている。なお、図2の孔版印刷装置は、ADFに代えて圧板69を設けた以外は図1と同じ構成である。
まず孔版印刷装置の動作例1を図2、図3、図7に基づいて説明する。オペレータにより画像読取部7のコンタクトガラス62上に原稿60がセットされ、操作パネル106上の製版スタートキーが押下されると、メイン制御部100による画像読取部7の制御が開始され、画像読取部7のキャリッジ74が図示しない駆動手段により原稿面に沿って副走査方向(図2の紙面に沿って右方向)に移動され原稿画像の読取動作が行われる。この読取動作では、主走査方向(図2の紙面に垂直方向)の画像は、画像読取ユニット75の撮像素子(CCD等)により1ライン分ずつ一括して読取られ光電変換されて1ライン分の画像データ信号として出力され、この撮像素子による読取りを行いながらキャリッジ74を副走査方向に移動することにより、原稿面全体の読取りが行われる。
画像読取部7の画像読取ユニット75で読取られた画像は画像処理ASIC114で画像処理され、画像データ信号として順次出力され、画像メモリ部のページメモリ110内に1ページ分の画像データが格納される。なお、この画像読取部7による読取動作が行われているときは、版胴8は停止したままであり、排版動作や、製版・給版動作は行われない。
マスタ26はサーマルヘッド22により製版されつつプラテンローラ21及び各マスタ搬送ローラ対24,25によって搬送され、各ガイド板28に案内されて、版胴8の開放されたクランパへと送られる。そして、ステッピングモータのステップ数によりマスタ26の先端がクランプ13に挟持される所定位置まで到達したと判断されると、図示しない開閉手段が作動してクランパ13が閉じられて版胴8の外周面に製版されたマスタの先端が保持される。
この試し刷りによって画像位置や画像濃度等が決定されると、オペレータにより操作パネル106上でこれらの印刷条件及び印刷枚数が設定された後に、オペレータによって操作パネル106上の試し刷りキーが押下されることにより、メイン制御部100により印刷部2、給紙部4及び排紙部6が制御され、上記のような印刷動作により設定した印刷枚数の印刷が行われる。
次に孔版印刷装置の動作例2を図2、図4、図7に基づいて説明する。オペレータにより画像読取部7のコンタクトガラス62上に原稿60がセットされ、操作パネル106上の製版スタートキーが押下されると、まずメイン制御部100により印刷部2と排版部5が制御され、版胴8が回転を開始し、排版部5で版胴上からの使用済みマスタの排版動作が行われる。すなわち、排版部5の各排版部材によって版胴8上から使用済みマスタが剥離され、剥離された使用済みマスタ26aは、排版ボックス42内に廃棄された後に圧縮板43によって圧縮される。排版動作完了後、版胴8は再び回転して図2に示す給版待機位置で停止し、クランパ13が開放されて孔版印刷装置は給版待機状態となる。
画像読取部7の画像読取ユニット75で読取られた画像は画像処理ASIC114で画像処理され、画像データ信号として順次出力され、画像メモリ部のページメモリ110内に1ページ分の画像データが格納される。なお、この画像読取部7による読取動作が行われているときは、版胴8は停止したままであり、製版・給版動作は行われない。
マスタ26はサーマルヘッド22により製版されつつプラテンローラ21及び各マスタ搬送ローラ対24,25によって搬送され、各ガイド板28に案内されて、版胴8の開放されたクランパへと送られる。そして、ステッピングモータのステップ数によりマスタ26の先端がクランプ13に挟持される所定位置まで到達したと判断されると、図示しない開閉手段が作動してクランパ13が閉じられて版胴8の外周面に製版されたマスタの先端が保持される。
次に孔版印刷装置の動作例3を図5のタイムチャートに基づいて説明する。
この動作例3は基本的には動作例1と同様の動作を行うものであるが、画像読取部7のキャリッジ74が原稿面を走査して画像データを読取り、キャリッジ74がホームポジションへ戻り始めたときに、排版動作を開始することを特徴とするものである。
画像読取部7の画像読取ユニット75で読取られた画像は画像処理ASIC114で画像処理され、画像データ信号として順次出力され、画像メモリ部のページメモリ110内に1ページ分の画像データが格納される。なお、この画像読取部7による読取動作が行われているときは、版胴8は停止したままであり、排版動作や、製版・給版動作は行われないので、版胴の回転等による振動は発生せず、画像データに振動等の悪影響が及ぼされることがない。
排版動作終了後は、動作例1と同様に製版、給版、巻装動作を行い、続いて版付け、試し刷り、印刷の各動作が行われる。
次に孔版印刷装置の動作例4を図6のタイムチャートに基づいて説明する。
この動作例4は基本的には動作例2と同様の動作を行うものであるが、画像読取部7のキャリッジ74が原稿面を走査して画像データを読取り、キャリッジ74がホームポジションへ戻り始めたときに、給版動作を開始することを特徴とするものである。
画像読取部7の画像読取ユニット75で読取られた画像は画像処理ASIC114で画像処理され、画像データ信号として順次出力され、画像メモリ部のページメモリ110内に1ページ分の画像データが格納される。なお、この画像読取部7による読取動作が行われているときは、版胴8は停止したままであり、製版・給版動作は行われない。
給版動作、巻装動作の終了後は、動作例2と同様に版付け、試し刷り、印刷の各動作が行われる。
ところで、以上の動作例1〜4のように、画像読取部7による画像読取動作時は、版胴8の回動を停止させ、排版動作や給版動作を停止した状態で画像データの読取りを行うことにより、版胴8の回動や排版動作、給版動作で発生する振動による画像データへの悪影響を防ぐことができるが、画像データの読取りと、版胴8の回動や排版動作、給版動作を分けて行う場合、図8に示すように、製版スタートキーを押下してから、1枚目の印刷開始までの時間(ファーストプリントタイム:FPT)が、従来の画像読取と排版、給版動作を並行して行う場合(図11、図12)に比べて増加する。このFPTの増加分は、例えば先の動作例4(図6)のような制御を行うことによりある程度は短縮できるが、さらに短縮することが望まれている。
このように先の動作例1〜4の場合にも、読取処理速度が速くなればFPTの増加を抑えることができる。従って、画像読取部7に高速のスキャナを使用すれば、FPTを短縮することができる。
画像読取部での画像読取動作と、製版画像を形成する書込動作とが同タイムで進められる場合、画像読取動作中の排版動作、製版・給版動作において、何らかのエラーが発生した場合、読取動作が停止し、エラー処置後に原稿の読取を初めから行わなければならず、画像読取のタイムロスが発生し、作業効率が悪いという問題がある。
すなわち、排版動作時において、排版ジャム等の何らかのエラーが発生した場合、画像読取部での読取動作が停止し、排版ジャム等のエラー処置後、原稿の読取を初めから再開することになり、読取のタイムロスが発生してしまう。また、給版動作においても、同様に給版ジャム等の何らかのエラーが発生した場合、画像読取部での読取動作が停止し、給版ジャム等のエラー処置後、原稿の読取を初めから再開することになり、読取のタイムロスが発生し、作業効率が悪くなってしまう。
オペレータにより画像読取部7のコンタクトガラス62上に原稿60がセットされ、操作パネル106上の製版スタートキーが押下されると、メイン制御部100による画像読取部7の制御が開始され、画像読取部7のキャリッジ74が図示しない駆動手段により原稿面に沿って副走査方向(図2の紙面に沿って右方向)に移動され原稿画像の読取動作が行われる(T1)。この読取動作では、主走査方向(図2の紙面に垂直方向)の画像は、画像読取ユニット75の撮像素子(CCD等)により1ライン分ずつ一括して読取られ光電変換されて1ライン分の画像データ信号として出力され、この撮像素子による読取りを行いながらキャリッジ74を副走査方向に移動することにより、原稿面全体の読取りが行われる。
画像読取部7の画像読取ユニット75で読取られた画像は画像処理ASIC114で画像処理され、画像データ信号として順次出力され、画像メモリ部のページメモリ110内に1ページ分の画像データが格納される。なお、この画像読取部7による読取動作が行われているときは、版胴8は停止したままであり、排版動作や、製版・給版動作は行われない。
マスタ26はサーマルヘッド22により製版されつつプラテンローラ21及び各マスタ搬送ローラ対24,25によって搬送され、各ガイド板28に案内されて、版胴8の開放されたクランパへと送られる。そして、ステッピングモータのステップ数によりマスタ26の先端がクランプ13に挟持される所定位置まで到達したと判断されると、図示しない開閉手段が作動してクランパ13が閉じられて版胴8の外周面に製版されたマスタの先端が保持される。
この試し刷りによって画像位置や画像濃度等が決定されると、オペレータにより操作パネル106上でこれらの印刷条件及び印刷枚数が設定された後に、オペレータによって操作パネル106上の試し刷りキーが押下されることにより、メイン制御部100により印刷部2、給紙部4及び排紙部6が制御され、上記のような印刷動作により設定した印刷枚数の印刷が行われる。
しかしながら、エラー処置後にオペレータが製版スタートキーを押下することなく、自動で製版・給版動作等を再開するような制御としても良い。
図15はその制御動作の一例を示すものであり、排版部または給版部のエラー処置(T6またはT12)を行った後、ジャムの有無を検知するジャムセンサや、ドアの開閉を検知するドアセンサ等で、エラー処置の完了を検知し(T7’またはT13’)、エラー処置完了と判断された場合は、自動で製版・給版動作等を再開する。このようにすることにより、エラー処置後には、製版スタートキーを押下せずに、自動で製版動作を行うことができるので、作業効率をさらに向上させることができ、FPTを短縮することができる。
実施例1の孔版印刷装置のように、画像読取部7による画像読取動作時は、版胴8の回動を停止させ、排版動作や給版動作を停止した状態で原稿の画像データの読取りを行うことにより、版胴8の回動や排版動作、給版動作で発生する振動による画像データへの悪影響を防ぐことができるが、画像データの読取りと、版胴8の回動や排版動作、給版動作を分けて行う場合、製版スタートキーを押下してから、1枚目の印刷開始までの時間(ファーストプリントタイム:FPT)がかかり生産性が悪い。
そして、このシーケンスの場合、画像読取を独立に行う分割動作のため、従来の画像読取と排版、給版動作を並行して行う場合(図11、図12)に比べてFPTが増加する。
図16は、実施例1の動作例1で述べた通常の操作フローと、本実施例の新操作フローを比較した図である。また、図17、図18は、図16の通常の操作フローと新操作フローのタイムチャートであり、横軸は時間であり、左側から順に実行される。
なお、図17のタイムチャート1と図18のタイムチャート2の違いは、製版スタートキー押下のタイミングの差(圧板閉から製版スタートキー押下までの時間の差)である。
ここで、製版モードとは、画像読取に影響を与える項目であり、例えば、変倍率(71%、141%・・・)、製版濃度(薄く、標準、濃く・・・)、製版モード(文字、写真、・・・)などである。
次に、オペレータにより製版スタートキーが押下されると、シーケンス1が行われ、設定された「製版モード」が確定され、原稿画像の読取り(スキャン)が開始される。そして、実施例1の動作例1で述べたように、原稿画像を読取り、ページメモリ上への画像データの格納を行う。次に排版動作、製版・給版動作を行い、印刷動作(版付、印刷)を行う。
また、実施例1の動作例5のように、画像読取りと書込みのクロックを変更することによりFPTの短縮は図れるが、シーケンス1のような分割動作では製版スタートキーを押下してから順番に処理されるので、FPTは長くなる。
図6(b)に示す新操作フローでは、まずオペレータによる「製版モードのセット」が行われ、次に「原稿セット」が行われる。そして、「原稿セット」後、原稿検知センサ等により原稿台上の原稿有りが検知され、開閉検知センサにより圧板閉が検知されると、原稿有り信号と圧板閉信号が起動信号となり、メイン制御部100によりシーケンス2の原稿画像の読取(スキャン)動作が実行され、製版スタートキーの押下前に自動で原稿画像の読取と画像処理を開始し、ページメモリ上への画像データの格納を行う。
なお、図17のタイムチャート1に示すように、上記のシーケンス2(原稿画像の読取(スキャン)動作)の開始直後に製版スタートキーが押下される場合があるが、製版スタートキーが押下されても、原稿画像の読取中は次のシーケンス3の動作は行われず、画像読取終了直後にシーケンス3の動作が開始されるので、版胴8の回動や排版動作、給版動作で発生する振動による画像データへの悪影響を防ぐことができる。
すなわち、FPTは、製版スタートキーの押下から、1枚目の印刷用紙が排出されるまでの時間なので、新操作フローでは、シーケンス3の時間に該当し、シーケンス2の原稿画像読取動作の時間が含まれないので、通常操作フローのシーケンス1に比べて、FPTが短縮されたことになり、生産性が向上する。
例えば図2に示すような孔版印刷装置の場合、画素密度が300dpi、読取処理速度が423μs/lで、B4サイズ(364mm)の原稿画像の読取(スキャン)を行うのに必要な時間は、約1.8秒かかるが、新操作フローのように動作をシーケンス2とシーケンス3に分割し、シーケンス2の原稿画像読取動作を先行して行うことにより、この約1.8秒の時間が短縮されることになる。
2:印刷部
3:製版部
4:給紙部
5:排版部
6:排紙部
7:画像読取部
8:版胴
9:インキ供給手段
10:プレスローラ
11:支軸
12:ステージ
13:クランパ
14:インキローラ
15:ドクターローラ
20:マスタ貯容手段
21:プラテンローラ
22:サーマルヘッド
23:切断手段
24,25:マスタ搬送ローラ対
26:マスタ
27:マスタロール
28:ガイド板
30:給紙トレイ
31:給紙ローラ
32:分離ローラ
33:分離パッド
34:レジストローラ対
40:上排版部材
41:下排版部材
42:排版ボックス
43:圧縮板
50:剥離爪
51:排紙搬送部材
52:排紙トレイ
60:原稿
61:原稿受け台
62:コンタクトガラス(原稿台)
63:原稿ローラ対
64:原稿搬送ローラ
68:原稿トレイ
69:圧板
74:キャリッジ
75:画像読取ユニット
76:画像読取装置(スキャナ)
Claims (8)
- 原稿画像を読取る画像読取部と、該画像読取部で読取られた画像データを格納することができるメモリと、前記画像データに基づいてマスタに製版を行い製版されたマスタを版胴に給版する製版部と、前記マスタが巻装される版胴を有し印刷用紙に印刷を行う印刷部と、前記印刷部に印刷用紙を給紙する給紙部と、印刷後の印刷用紙を排紙する排紙部と、印刷済みのマスタを版胴から剥離し排版する排版部とを備えた孔版印刷装置において、
前記画像読取部による画像読取動作は、版胴の回動が停止している状態で行い、排版動作及び給版動作とは同時に行わず、
前記画像読取部に画像読取動作指示が入り前記画像読取部のキャリッジが原稿面を走査するためにホームポジションから原稿面の終端まで移動し、画像データの読取が終わり逆方向に移動して前記ホームポジションに戻り始める画像読取動作の終了までの間、排版動作を停止させるために前記版胴の回動を停止させるとともに、画像読取時の読取速度を、製版時の書込速度よりも高速にし、前記画像読取動作が終了して前記キャリッジが前記ホームポジションに戻り始めたときに前記版胴を回動させ、排版動作を開始することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置において、
画像読取時の読取速度と、製版時の書込速度の切り替えは、制御部がクロックの切り替えにより速度変換を実施して行うことを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項2記載の孔版印刷装置において、
画像読取動作以外の動作時または待機時は、画像読取動作時のクロックよりも低速クロックにすることを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置において、
排版動作または給版動作時にエラーが発生した場合、このエラー処置後の製版動作では、再び画像読取動作することなく、すでに画像読取部で読取られた前記メモリ内の画像データを基に製版することを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項4記載の孔版印刷装置において、
前記エラー処置後には、製版スタートキーを押下せずに、自動で製版動作を行うことができることを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置において、
原稿台を覆う圧板もしくは自動原稿搬送装置の開閉を検知する手段と、原稿の有無を検知する手段を有し、圧板もしくは自動原稿搬送装置を閉じた状態で、原稿が有ると判断した場合には、製版スタートキーの押下前に、前もって画像読取部による画像読取動作を行うことを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項6記載の孔版印刷装置において、
前もって画像読取部による画像読取動作を行った時と、製版スタートキーの押下時で、製版モードの内容が変更されていないかを比較する手段を有し、
製版スタートキーの押下時に、前もって画像読取した時の製版モードの内容が変更された場合は、再度、画像読取動作を行うことを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項6記載の孔版印刷装置において、
前もって画像読取部による画像読取動作を行った時と、製版スタートキーの押下時で、製版モードの内容が変更されていないかを比較する手段を有し、
製版スタートキーの押下時に、前もって画像読取した時の製版モードの内容が変更されていない場合は、前記メモリ内の画像データに基づいて、画像読取動作以降の動作に移ることを特徴とする孔版印刷装置。
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