JP4902346B2 - Snメッキ用電極支持体及びその使用方法 - Google Patents

Snメッキ用電極支持体及びその使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、Snメッキ用電極支持体及びその使用方法に関する。
特許第3514238号公報
従来、例えば鋼帯にSn(又はSn合金)を連続的にメッキする方法の一つとして、消耗性Sn電極(本明細書では「消耗性Sn電極ブロック」あるいは単に「Sn電極ブロック」と称する)を使用する方法が知られている。メッキ浴としてはハロゲン浴やメタルスルホン酸浴等が使用されている。該方法では、Sn電極ブロックを支持するための電極支持体として、Sn鋳造体からなる心材周囲をゴムライニングで覆い、Sn鋳造体にボルト止めされるカーボン板材で電極支持面を形成したものが用いられていた(特許文献1)。
上記従来の電極支持体にて電極支持面を形成するカーボン板材は、一般には耐食性が良好とみなされている。ところが、消耗性Sn電極が適用される上記のメッキ浴はカーボンへのアタック作用が強く、特に浴pHが低くなってきた場合に、カーボン板材が少なからず侵食される問題がある。この侵食は、電極支持面の一部で局所的に発生すると、その発生個所から急速に進展する傾向があり、また、Sn電極裏面の対応する領域の腐食も起こりやすくなるので、速やかな修理が必要である。また、こうしたメッキ浴からの侵食以外にも、Sn電極ブロックとの間でスパーク等が発生すれば、カーボン板材が深くえぐれるように損傷することがあり、この場合も同様に修理が必要である。しかし、カーボン板材は脆く機械加工が困難であり、損傷個所を研磨等により手軽に補修できない。結局、高価なカーボン板材を丸ごと交換するしか方法がなく、メンテナンス費用が非常に高くつく問題がある。
本発明の課題は、消耗性Sn電極ブロックの支持面が侵食されにくく、かつ、研磨等による補修にも容易に対応できるSnメッキ用電極支持体及びその使用方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の課題を解決するために、本発明のSnメッキ用電極支持体は、電解Snメッキの消耗性Sn電極ブロックを被メッキ物と対向させて支持するとともに、消耗性Sn電極ブロックを支持するための電極支持面をTi系金属にて構成したことを前提とする。該前提構成によると、消耗性Sn電極ブロックを支持するための電極支持面をTi系金属にて構成したので、ハロゲン浴やメタルスルホン酸浴などpHの比較的低いSnメッキ浴中でも侵食を受け難く、電極支持体のさらなる長寿命化を図ることができる。そして、電極支持面が仮に侵食や損傷を受けても、後述の研磨等による補修対応が容易であり、メンテナンス費用を大幅に削減することができる。また、スパーク等によりやや深い局部損傷が生じた場合も、損傷部分に金属材料を肉盛溶接等により充填することで、部分補修も簡単に行なうことができる。
本発明のメッキ用電極支持体は、消耗性Sn電極ブロックを電極支持面に沿って摺動可能に配置して使用することができる。Ti系金属は表面に不動態被膜が形成されやすく、消耗性Sn電極ブロックを支持させたときの接触抵抗が増大し、メッキ通電時の電流密度低下や通電ムラの原因となる場合がある。しかし、消耗性Sn電極ブロックを電極支持面に沿って摺動可能に配置すれば、消耗性Sn電極ブロックを摺動させたときに不動態被膜が擦れて剥離し、消耗性Sn電極ブロックと電極支持面をなすTi系金属との、金属バルク間での直接接触状態が形成されやすくなるので、接触抵抗の低減に寄与する。
Ti系金属は、はJIS:H4600(2001)に規定されたTi又はTi合金を採用可能である。本発明においては、該Ti系金属として、例えばTi−6Al−4VやTi−0.15PdなどのTi系合金を使用することも可能である。しかし、より望ましくは上記JISに1種〜4種として規定された工業用純Tiを使用するのがよい。工業用純Tiは多くのTi系合金よりも耐食性が良好で固有電気抵抗値も低く、また、安価で電極形状への加工も容易な利点がある。また、消耗性Sn電極ブロックを電極支持面に沿って摺動可能に配置する場合、摺動面での不動態被膜の剥離も生じやすく、消耗性Sn電極ブロックとの接触抵抗の低減も図りやすい。
次に、本発明のSnメッキ用電極支持体は、電極支持面をメッキ浴中に浸漬した状態で使用することができる。電極支持面をTi系金属で構成することで、常時メッキ浴中に浸漬された状態であっても電極支持面の侵食が進み難く、耐久性を十分に確保することができる。この場合、電極支持面を含むメッキ浴中に浸漬される部分がTi系金属にて構成されていることが、電極支持体全体の耐食性を確保する観点で望ましい。
そして、本発明のSnメッキ用電極支持体は、Ti系金属の中実ムク材からなり電極支持面が形成される支持面形成部材と、該支持面形成部材が溶接接合される本体部とを有することを特徴とする。これにより、電極支持面の摩耗や侵食、あるいは補修による消耗代が本体部から分離された支持面形成部材に生じるので、消耗が進んだ場合でも支持面形成部材を交換するか、後述のごとく新たに継ぎ足すことことで、補修の繰り返しに耐えることができる。
次に、本発明のSnメッキ用電極支持体は、支持面形成部材及び本体部がメッキ浴中に浸漬された状態で、消耗性Sn電極ブロックを電極支持面にて下側から支持する形で使用することができる。このようにすることで、メッキ浴中への電極のセッティングや引き上げも容易に行なうことができる。この場合、本体部は、Cu系心材と、該Cu系心材の表面を覆うTi系金属からなる耐食性被覆材とを有し、支持面形成部材を該耐食性被覆材に溶接接合することができる。Cu系心材の採用により、高価なTi系金属の使用量を大幅に削減することができる。また、Cu系心材は、従来のSn心材よりも強度が高いので心材体積削減によりメッキ用電極支持体全体の軽量化を図ることができる。また、導電性も良好なのでメッキ効率の向上にも寄与する。
支持面形成部材は、主表面に電極支持面が形成され、主裏面が本体部に密着配置される板状に形成でき、該主裏面の周縁部にて本体部に溶接接合することができる。支持面形成部材は本体部から分離されているにも拘わらず、その接触導通状態を良好に確保でき、消耗性Sn電極ブロックも安定的に支持できる。また、支持面形成部材の主裏面の周縁部にて本体部に溶接接合することで、比較的少ない溶接金属量にて支持面形成部材を本体部に確実に接合できる。
支持面形成部材は、電極支持面上にて複数の消耗性Sn電極ブロックを板面長手方向に密接配列させた形で支持するとともに、該消耗性Sn電極ブロックの配列方向に長手方向を一致させた長尺形態を有するものとして構成できる。また、本体部は、支持面形成部材に対応した長尺形態を有するものとして構成できる。耐食性被覆材は、支持面形成部材よりも広幅に形成されCu系心材の上面に密着配置されるベース板材と、該ベース板材よりも薄く形成されCu系心材の側面及び下面を覆うライニング層とからなるものとして構成できる。支持面形成部材は、該支持面形成部材の幅方向両側面がベース板材の幅方向両側面よりも内側に位置するように該ベース板材の主表面上に密着配置でき、かつ該支持面形成部材の主裏面両縁に沿って各々形成される溶接部によりベース板材の主表面に接合することができる。耐食性被覆材のCu系心材の上面を被覆する部分を、Ti系金属からなる支持面形成部材よりも広幅のベース板材とすることで、同じTi系金属からなる支持面形成部材を、その主裏面の幅方向両縁にて容易に溶接接合できる。
ベース板材は、Sn電極ブロックからの荷重が比較的大きく付加されるほか、支持面形成部材を溶接するために比較的肉厚に形成できるので、多少加工性が低くとも問題はなく、安価で高強度な、JIS:H4600(2001)に規定された工業用純チタン2種、すなわちJIS2種工業用純チタンにより構成することが望ましい。一方、Cu系心材の残余部分を覆うライニング層は、ベース板材よりも薄肉に形成する必要があるので、展伸加工が比較的容易な、JIS:H4600(2001)に規定された工業用純チタン1種、すなわちJIS1種工業用純チタンにより構成するとよい。
Ti系金属からなるライニング層は、Cu系心材の側面を覆う部分の上縁に沿って形成される溶接部により、同じTi系金属からなるベース板材の側面に接合することで、異種金属であるCu系心材側に溶接部が形成されず、接合強度(及びCu系心材の密封性)を高めることができる。
次に、本発明のSnメッキ用電極支持体の使用方法は、支持面形成部材、電極支持面が損傷した場合に研磨補修して使用されることを特徴とする。Ti系金属(特に工業用純Ti)は研磨加工性が良好であり、補修時の研磨代が小さくても電極支持面を簡単に平滑化できる利点がある。その結果、電極支持面に対する補修・平滑化を繰り返し行なうことができ、耐食性支持部の大幅な長寿命化を図ることができる。
研磨補修により支持面形成部材の厚みが減じられた場合、本体部に一旦溶接接合された古い支持面形成部材を除去することは面倒であるし、また、その除去に伴い発生するバリなどを補修する必要も生ずる。そこで、その厚みの減じた古い支持面形成部材上に重ね合わせて溶接する形で新しい支持面形成部材を継ぎ足し補充して使用すれば、古い支持面形成部材の除去が不要となり、補修の手間も大幅に削減できる。
なお、新しい支持面形成部材を古い支持面形成部材に重ね合わせて溶接する場合、新しい支持面形成部材は側面下縁に沿って形成される溶接部により古い支持面形成部材の側面上縁に接合すると、支持面形成部材を確実にかつ少ない溶接金属量で継ぎ足し補充することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のメッキ用電極支持体を用いたSnメッキ用電極の一実施形態を示す正面図である。Snメッキ用電極1においてSnメッキ用電極支持体5には電極支持面2が形成され、複数の消耗性Sn電極ブロック20が該電極支持面2上に密接配置されている。消耗性Sn電極ブロック20は各々Sn又はSn合金にて構成され、電極支持面2と当接する表面を第一面、これと反対の表面を第二面として、第二面側が被メッキ板材と平行に対向する放電面FPとされている。また、図5はSnメッキ用電極支持体5の斜視図である。
このSnメッキ用電極1は鋼帯SへのSnメッキを行なうためのものであって、上記Snメッキ用電極1を、Snメッキ液中にて、長手方向に連続搬送される鋼帯Sに対し、被メッキ面となる板面に放電面FPが対向する形で配置し、電極1側を陽極、鋼帯S側を陰極としてメッキ浴(例えば、ハロゲン浴もしくはメタルスルホン酸浴)を介して通電することにより、消耗性Sn電極ブロック20をメッキ金属源として鋼帯Sの表面に連続Snメッキ処理する。鋼帯Sの搬送方向は図面中にて紙面に直角な向きである。
複数の消耗性Sn電極ブロック20は、第一面と第二面との一方の群が配列方向に互いに連なる基準平面SPをなす一方、他方の群が当該基準平面SPに対し配列方向に傾斜する形で互いに連なる傾斜平面GPを形成するように、配列方向に順次厚みを減ずるものとして構成されている。図3の工程1に示すように、それら複数のブロック20の第二面側が規定厚さ消耗した場合、工程2に示すごとく、配列末端の厚み最小のブロック20e’を取り除く。そして、工程3に示すように、取り除いた該ブロック位置に配列後続のブロック20eが位置するように、残余のブロック群20mを電極支持面2上にて配列方向に滑り摺動形態で移動させる。そして、工程4に示すように、当該移動に伴い配列他端側に生ずる電極支持面2上の空きスペースに、第一面及び第二面が基準平面SP及び傾斜平面GPの対応するものに各々連なる厚みを有した新しい消耗性Sn電極ブロック20fを補充する。これにより、傾斜平面GPに沿うブロック20移動長に対応した各ブロック20の厚さ方向移動量t0だけ、それらブロック群20mの第二面が連なって形成する放電面FPを被メッキ板材側にかさ上げすることが可能となる。
図2は図1のC−C断面を示す。Snメッキ用電極支持体5は、Ti系金属(本実施形態では工業用純Ti)の中実ムク材からなり電極支持面2が形成される支持面形成部材3Aと、該支持面形成部材3Aが溶接接合される本体部11とを有する。本体部11は、Cu系心材(本実施形態では無酸素Cuにて構成されている)6と、該Cu系心材6の表面を覆うTi系金属からなる耐食性被覆材3B,7とを有し、支持面形成部材3Aが該耐食性被覆材3B,7に溶接接合されている。
ハロゲン法Snメッキ浴中では、従来のカーボン製の耐食性支持部では、メッキ浴のpH低下時に侵食を生じる場合があった。しかし、これをTi系金属製にすることで該溶解による消耗は生じにくくなる。また、図3のように、消耗性Sn電極ブロック20を電極支持面2上にて滑り摺動させることで、該電極支持面2を形成するTi系金属表面の不動態被膜が剥離して、消耗性Sn電極ブロック20と支持面形成部材3Aとの間でバルク金属同士の直接接触が確保しやすくなり、接触抵抗が減じられる。
ただし、支持面形成部材3Aも長期間のメッキ浴中での使用に伴い徐々には消耗するし、消耗性Sn電極ブロック20との間でのスパークや電食により電極支持面2に損傷が生ずることもある。電極支持面2が損傷又は消耗した場合は、消耗性Sn電極ブロック20を取り除いて該電極支持面2を研磨することにより平滑化し、その後消耗性Sn電極ブロック20を電極支持面2上に再載置するメンテナンス作業を行なう。Ti系金属からなる電極支持面2は、メッキ液からのアタックによる侵食が小さく、面荒れの進行は従来のカーボン板などと比べればはるかに遅い。また、面が荒れても研磨による再平滑化の仕上げ加工が容易である。また、スパーク等により電極支持面2にえぐれ等のやや深い局部損傷が生じた場合も、損傷部分に金属材料を肉盛溶接等により充填し、その後、研磨により平滑化することで、部分補修も簡単に行なうことができる。
図1に示すように、支持面形成部材3Aは、電極支持面2上にて複数の消耗性Sn電極ブロック20を板面長手方向に密接配列させた形で支持するとともに、該消耗性Sn電極ブロック20の配列方向に長手方向を一致させた長尺形態を有する。本体部11は支持面形成部材3Aに対応した長尺形態を有するとともに、図2に示すように、耐食性被覆材3B,7は、支持面形成部材3Aよりも広幅に形成されCu系心材6の上面に密着配置されるベース板材3Bと、該ベース板材3Bよりも薄く形成されCu系心材6の側面及び下面を覆うライニング層7とからなる。支持面形成部材3Aは、該支持面形成部材3Aの幅方向両側面がベース板材3Bの幅方向両側面よりも内側に位置するように該ベース板材3Bの主表面上に密着配置され、かつ該支持面形成部材3Aの主裏面両縁に沿って各々形成される溶接部3w(TIG溶接等による)によりベース板材3Bの主表面に接合される。
ベース板材3BはJIS:H4600(2001)に規定された工業用純チタン2種により構成され、ライニング層7が同じく工業用純チタン1種により構成されている。ライニング層7は、Cu系心材6の側面を覆う部分の上縁に沿って形成される溶接部4wにより、ベース板材3Bの側面に接合されている。
図1に示すように、本体部11の長手方向の一端から上方に延出する形で給電延出部12が設けられ、当該給電延出部12の末端にメッキ用給電部8が形成されている。給電延出部12により本体部11を片持ち支持形態とすることで、図3に示すように、給電延出部12が形成されている側と反対側から消耗性Sn電極ブロック20の取り出し又は供給も容易に行なうことができる。
本体部11は、給電延出部12の下端から下向きに傾斜する形態で形成されている。そして、複数の消耗性Sn電極ブロック20の第二面により上記の傾斜平面GPが形成されている。この構造の採用により、給電延出部12が形成されている側と反対側から、新しい消耗性Sn電極ブロック20fの供給を行なうことができ、また、傾斜した電極支持面2上でブロック20列を押し上げ形態で摺動できるので、消耗性Sn電極ブロック20の交換補充作業が一層容易である。各消耗性Sn電極ブロック20は第一面が水平面をなし、配列方向の両側面が該第一面と直交する平面になっている。
図1に戻り、Cu系心材6は、ベース板材3Bに沿う心材本体部6Aと、該心材本体部6Aの長手方向の一端から上方に延出するとともに給電延出部12の心材を構成する給電心材部6Bとを有するものとして構成されている。ライニング層7は心材本体部6Aとともに給電延出部12のメッキ用給電部8を除く周側面を覆うものとして構成されている。心材本体部6Aを給電心材部6Bとともに耐食性ライニングで覆うことにより、Cu系心材6を効果的に保護でき、また、メッキ液外に露出する給電延出部12において、Cu製の給電心材部6Bを露出させることで電極への電源供給点の接触抵抗を減ずることができる。Cu系心材6とベース板材3Bとは、ロールクラッド接合、拡散接合、爆発圧接法、ろう付けあるいはシーム溶接など、種々の方法で接合することができる。
また、本体部11の長手方向に沿って、該本体部11の底面BLと該底面BLの長手方向先端縁を通る水平基準線HLと給電延出部12の軸線の下側への延長線QLとが囲む三角形状の領域を埋める形態で、本体部11の底面部に下向きに延出する形で一体化される中空のベースフレーム部9が設けられている。従来の電極のSnメッキ用電極支持体5は、上記三角形状の領域も含めて中実のSn心材部が設けられていたから、Snメッキ用電極支持体5全体の重量が非常に大きくなり、Snメッキ用電極支持体5の運搬やラインへの着脱に大きな労力を要した。しかし、上記のように上記三角形状の領域を中空のベースフレーム部9で構成することで、Snメッキ用電極支持体5の大幅な軽量化を図ることができる。本実施形態では、ベースフレーム部9は給電延出部12と垂直な底面部9Bを有する。また、ベースフレーム部9の上縁が本体部11の底部に溶接部9wにより接合されている。
ベースフレーム部9は、Ti系金属からなる耐食性合金板材にて構成すれば、メッキ浴中での化学的安定性も確保でき、かつ板金加工により製造も容易である。この場合、本体部11の幅方向にベースフレーム部9を貫通する形態でメッキ液流通孔10を形成できる。これにより、メッキ操業中においては、被メッキ板材の搬送によりメッキ浴中に生ずる液流がベースフレーム部9を貫通して流れるので、電極が液流にあおられ難くなり、メッキ浴中の電極位置の安定化を図ることができる。また、メッキ液流通孔10から中空のベースフレーム部9内にメッキ液が流れ込むので、ベースフレームに浮力が生じにくく、Snメッキ用電極支持体5をメッキ浴中にセットする作業を行ないやすい。また、Snメッキ用電極支持体5をメッキ浴から引き上げる際にはメッキ液流通孔10から内部のメッキ液が速やかに流れ出し、液切りも容易である。
次に、支持面形成部材3Aは電極支持面2が損傷した場合に研磨補修して使用される。そして、研磨補修により支持面形成部材3Aの厚みが減じられた場合に、その厚みの減じた古い支持面形成部材3A上に重ね合わせて溶接する形で新しい支持面形成部材3Aが継ぎ足し補充して使用される。また、ライニング層7の縁部はベース板材3B側に溶接接合されているから、電極支持面2を補修する際の影響がライニング層7に全く及ばず、従来のように電極支持面2を削りすぎて(ゴム)ライニングを損傷させたりする惧れもない。
具体的には、図4の工程11に示すように、研磨を繰り返すことにより、該支持面形成部材3Aの厚みが予め定められた限界位置以下に消耗した場合に、工程12に示すように、該消耗した旧支持面形成部材3Aの電極支持面2を研磨により平滑化する(研磨後の面を符号に「p」をつけて表わす)。また、工程13に示すように、当該電極支持面2上に裏面側を研磨仕上げした新支持面形成部材3A’を重ね合わせ、それら旧支持面形成部材3Aと新支持面形成部材3A’とを溶接により接合する。工程14に示すように、その接合後の新支持面形成部材3A’の上面を研磨して新しい電極支持面2(2p’)として使用すればよい。新支持面形成部材3A’と旧支持面形成部材3Aとの接触面(2p,2p’)が研磨により平滑化されているので接触抵抗も低く、溶接接合により両者の導通を確実に取ることができる。
図4において、上記の溶接は、旧支持面形成部材3Aと新支持面形成部材3A’との重ね合わせ面の幅方向両縁に沿って開先部2jを形成し、当該開先部2jを溶接ビード2wで充填する形で行なわれている。メンテナンス用に用意する支持面形成部材3Aは形状及び寸法をそろえておくことが、支持面形成部材3Aの製造及び管理を容易化する上で当然望ましい。すると、旧支持面形成部材3Aと新支持面形成部材3A’とは重ね合わせたときに幅方向の側面が面一となる。そこで、上記のように重ね合わせ面の幅方向両縁に開先部2jを作って肉盛形態で溶接ビードを形成することで、旧支持面形成部材3Aと新支持面形成部材3A’との溶接接合をより確実に行なうことができる。
なお、以上説明した実施形態において、消耗性Sn電極ブロックは、メッキ浴中にてSnメッキ用電極支持体により下側から支持されるようになっていたが、図6に示すように、メッキ浴外に配置されたSnメッキ用電極支持体203に消耗性Sn電極ブロック220の上端を懸架状態にて支持させるようにしてもよい。図6は、鋼帯Sの両面にSnメッキを連続的に施すラインの一例を示すもので、鋼帯Sが、コンダクタロール201(メッキ浴外)及びシンクロール202(メッキ浴内)により、つづら折れ状に方向転換されつつ、メッキ槽200内のメッキ浴EL(例えば、フェロスタン浴である)中を長手方向に連続搬送される。また、メッキ槽200の下流側にはドラッグアウト210が設けられている。図7に示すように、Snメッキ用電極支持体は、メッキ槽200の上方にて鋼帯Sの幅方向に配置された長尺のアノードブリッジ203であり、Cu系心材203Cの表面をTi又はTi合金製のライニング203Lにて覆ったものである。消耗性Sn電極ブロック220の上端には、アノードブリッジ203への懸架部220hが突出形成されており、図8に示すように、各消耗性Sn電極ブロック220は、新しい電極ブロック220nの補充に伴い、該懸架部220hにてアノードブリッジ203上を摺動形態で移動する。また、各消耗性Sn電極ブロック220の下端部は、メッキ浴中に配置される補助支持部204にて支持される(本実施形態では、補助支持部204は、Ti又はTi合金製の板材にて構成されるとともに、消耗性Sn電極ブロック220の下端部が上方から挿入される挿入支持孔204hを有している)。
本発明のSnメッキ用電極の一例を示す正面図。 図1のC−C断面図。 図1のSnメッキ用電極における消耗性Sn電極ブロックの交換工程を説明する図。 図1のSnメッキ用電極のメンテナンス作業に係る工程説明図。 図1のメッキ用電極支持体の斜視図。 メッキ浴外にSnメッキ用電極支持体を配置する実施形態を示す模式図。 図6のSnメッキ用電極支持体に対する消耗性Sn電極ブロックの懸架支持形態を示す模式図。 図7の支持形態を平面視にて示す模式図。
符号の説明
1 Snメッキ用電極
2 電極支持面
3A 支持面形成部材
3B ベース板材
3w 溶接部
5 メッキ用電極支持体
6 Cu系心材
6A 心材本体部
6B 給電心材部
7 ライニング層
8 メッキ用給電部
9 ベースフレーム部
10 メッキ液流通孔
11 本体部
12 給電延出部
20 消耗性Sn電極ブロック
SP 基準平面
GP 傾斜平面
200 メッキ槽
201 コンダクタロール
202 シンクロール
203 アノードブリッジ(Snメッキ用電極支持体)
204 補助支持部
204h 挿入支持孔
203C Cu系心材
203L ライニング
220 消耗性Sn電極ブロック
220h 懸架部
EL メッキ浴

Claims (13)

  1. 電解Snメッキの消耗性Sn電極ブロックを被メッキ物と対向させて支持するとともに、前記消耗性Sn電極ブロックを支持するための電極支持面をTi系金属にて構成し
    前記Ti系金属の中実ムク材からなり前記電極支持面が形成される支持面形成部材と、該支持面形成部材が溶接接合される本体部とを有することを特徴とするSnメッキ用電極支持体。
  2. 前記消耗性Sn電極ブロックを前記電極支持面に沿って摺動可能に配置して使用される請求項1記載のSnメッキ用電極支持体。
  3. 前記Ti系金属はJIS:H4600(2001)に規定されたTi又はTi合金である請求項1又は請求項2に記載のSnメッキ用電極支持体。
  4. 前記電極支持面が前記メッキ浴中に浸漬された状態で使用される請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のSnメッキ用電極支持体。
  5. 前記電極支持面を含む前記メッキ浴中に浸漬される部分がTi系金属にて構成されている請求項4に記載のSnメッキ用電極支持体。
  6. 前記支持面形成部材及び前記本体部がメッキ浴中に浸漬された状態で、前記消耗性Sn電極ブロックを前記電極支持面にて下側から支持する形で使用され、
    前記本体部は、Cu系心材と、該Cu系心材の表面を覆うTi系金属からなる耐食性被覆材とを有し、前記支持面形成部材が該耐食性被覆材に溶接接合されてなる請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のSnメッキ用電極支持体。
  7. 前記支持面形成部材は、主表面に前記電極支持面が形成され、主裏面が前記本体部に密着配置される板状に形成され、該主裏面の周縁部にて前記本体部に溶接接合されている請求項6記載のSnメッキ用電極支持体。
  8. 前記支持面形成部材は、前記電極支持面上にて複数の前記消耗性Sn電極ブロックを板面長手方向に密接配列させた形で支持するとともに、該消耗性Sn電極ブロックの配列方向に長手方向を一致させた長尺形態を有し、
    前記本体部は前記支持面形成部材に対応した長尺形態を有するとともに、前記耐食性被覆材は、前記支持面形成部材よりも広幅に形成され前記Cu系心材の上面に密着配置されるベース板材と、該ベース板材よりも薄く形成され前記Cu系心材の側面及び下面を覆うライニング層とからなり、
    前記支持面形成部材は、該支持面形成部材の幅方向両側面が前記ベース板材の幅方向両側面よりも内側に位置するように該ベース板材の主表面上に密着配置され、かつ該支持面形成部材の主裏面両縁に沿って各々形成される溶接部により前記ベース板材の前記主表面に接合される請求項7記載のSnメッキ用電極支持体。
  9. 前記ベース板材がJIS:H4600(2001)に規定されたJIS2種工業用純チタンにより構成され、前記ライニング層がJIS:H4600(2001)に規定されたJIS1種工業用純チタンにより構成される請求項8記載のSnメッキ用電極支持体。
  10. 前記ライニング層は、前記Cu系心材の側面を覆う部分の上縁に沿って形成される溶接部により、前記ベース板材の側面に接合されている請求項9記載のSnメッキ用電極支持体。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のSnメッキ用電極支持体の使用方法であって、
    前記支持面形成部材は前記電極支持面が損傷した場合に研磨補修して使用されることを特徴とするSnメッキ用電極支持体の使用方法
  12. 前記研磨補修により前記支持面形成部材の厚みが減じられた場合に、その厚みの減じた古い支持面形成部材上に重ね合わせて溶接する形で新しい支持面形成部材が継ぎ足し補充して使用される請求項11記載のSnメッキ用電極支持体の使用方法
  13. 前記新しい支持面形成部材は側面下縁に沿って形成される溶接部により前記古い支持面形成部材の側面上縁に接合される請求項12記載のSnメッキ用電極支持体の使用方法
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