JP4900940B2 - 液晶プロジェクタ装置およびその制御方法 - Google Patents
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●装置概要
図1は、本実施形態に係るプロジェクタとして動作する画像処理装置の構成を示すブロック図である。同図において、101はCPU、102はメインメモリ、103はSCSIインタフェース、105はHDD、104はネットワークインタフェース、113はローカルエリアネットワークである。また、106はグラフィックアクセラレータ、107はプロジェクタ、108はRC232Cユニット、109〜112は温度計、115はキーボード/マウスコントローラ、116はキーボード、117はマウス、118はタイマーである。上記構成は、メインバス114によって互いに接続されている。
以下、本実施形態における補正プロファイル作成処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。本実施形態における補正プロファイル作成アプリケーションは、以下の6つの処理を経て、色再現補正用プロファイルを作成する。すなわち、光源ランプ(以下、単にランプと称する)の温度測定、液晶パネルの温度測定、測定温度に基づくランプの分光分布算出、RGB反射率算出、プロジェクタの色再現情報推定、色再現補正用プロファイル作成、である。
YW=YR+YG+YB ・・・(1)
ZW=ZR+ZG+ZB
すなわち、RGBの合計としての最大信号値が、Wの三刺激値として得られる。
図3は、本実施形態における補正プロファイル作成アプリケーションUIのダイアログウィンドウである。同図において、301は補正を実行する時間間隔を設定するテキストボックスであり、ボックス内に数値(min)を入力する。302は維持すべき設定色温度を設定するテキストボックスであり、ボックス内に数値(K)を入力する。303は経時変化の許容ずれ量を設定するテキストボックスであり、ボックス内に数値(K)を入力する。304は補正プロファイルの適用タイミングについて、手動で適用させるか自動で適用させるかを選択するためのチェックボックスであり、手動で適用させる場合にはチェックを入れる。305は処理開始ボタンであり、このボタンを押下すると補正プロファイル作成処理を開始する。306は終了ボタンであり、このボタンを押下すると補正プロファイル作成アプリケーションを終了する。
以下、図2のステップS206における、ランプ温度からランプの分光分布を算出する処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
以下、図2のステップS207,S208,S209のそれぞれにおける、R,G,Bの各液晶パネルの反射率情報を算出する処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
以下、図2のステップS210におけるRGBの三刺激値算出処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
以下、図2のステップS212におけるプロジェクタの色再現情報作成処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。
(G)≡SG{xG(X)+yG(Y)+zG(Z)} ・・・(3)
(B)≡SB{xB(X)+yB(Y)+zB(Z)}
また、ステップS211で算出された(W)の三刺激値については、以下の(4)式のように表せる。
≡SW{xW(X)+yW(Y)+zW(Z)} ・・・(4)
ここで、(3)式を(4)式に代入すると、(5)式の関係が成り立つ。
SRyR+SGyG+SByB=SWyW ・・・(5)
SRzR+SGzG+SBzB=SWzW
(5)式をSR,SG,SBについて解くと、以下の(6)式が得られる。
SR=SW(xWΔ11−yWΔ21+zWΔ31)/Δ
SG=SW(−xWΔ12+yWΔ22−zWΔ32)/Δ
SB=SW(xWΔ13−yWΔ23+zWΔ33)/Δ
・・・(6)
ただし、
≡R(R)+G(G)+B(B) ・・・(7)
これに、(5)式を代入することによって、等色が成り立つ条件として以下に示す(8)式が得られる。
SRyRR+SGyGG+SByBB=Y ・・・(8)
SRzRR+SGzGG+SBzBB=Z
この式をR,G,Bについて解き、(6)式を用いると、RGB信号値とXYZ値の関係は以下の(9)式として得られる。
以下、図2のステップS213における補正用モニタプロファイルの算出処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。
Gi'=(Gi/Gw)γ ・・・(10)
Bi'=(Bi/Bw)γ
次にステップS1303において、ステップS1302で変換したRGB値について、ステップS212で算出したプロジェクタ色再現情報を示す変換行列((9)式)を用いて、以下の(11)式によりXYZ値へ変換する。このときの変換行列をM(m11,m12,…,m33)にてあらわすものとし、mijのiはi行、jはj列を表す。また、変換後の値をXiYiZiとする。
Yi = Ri'm21 + Gi'm22 + Bi'm23 …(11)
Zi = Ri'm31 + Gi'm32 + Bi'm33
そしてステップS1304において、ステップS1303で算出したXiYiZiについて、以下の(12)式によりLab値に変換する。この変換後の値をLi*ai*bi*とし、このときの白色基準をXnYnZnとする。また、変数iに1を加算する。
以上説明したように本実施形態によれば、ランプおよび液晶パネルの温度を測定し、得られた温度に基づいて、ランプの分光分布、およびパネルの反射率を算出し、プロジェクタの現在の状態に応じたRGBWの三刺激値XYZを求める。そして、このRGBWのXYZ値からプロジェクタ色再現を推定し、適切な補正プロファイル(LUT)を作成する。これにより、プロジェクタの経時変化、すなわちランプの発熱による色再現の変動を排除するような補正プロファイルをリアルタイムかつ簡易に作成することができ、プロジェクタ色再現を一定に保つことが可能となる。
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態における画像処理装置の構成は、上述した第1実施形態で図1に示した構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
第2実施形態における補正プロファイル作成処理の概要について、図12のフローチャートを用いて説明する。第2実施形態における補正プロファイル作成アプリケーションも、上述した第1実施形態と同様の6つの処理を経て、色再現補正用プロファイルを作成する。すなわち、光源ランプの温度測定、液晶パネルの温度測定、測定温度に基づくランプの分光分布算出、RGB反射率算出、プロジェクタの色再現情報推定、色再現補正用プロファイル作成、の6つである。
YGray j=YRj+YGj+YBj (13)
ZGray j=ZRj+ZGj+ZBj
そして、ステップS1412において、上述した第1実施形態と同様にプロジェクタの色再現情報を算出し、ステップS1413で補正用モニタプロファイル作成する。なお、この補正用モニタプロファイルの算出処理の詳細については後述する。
以下、図12のステップS1406における、ランプ温度からランプの分光分布を算出する処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。
以下、図12のステップS1407,S1408,S1409のそれぞれにおける、R,G,Bの各液晶パネルの反射率情報を算出する処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。
以下、図12のステップS1413における補正用モニタプロファイルの算出処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。
以上説明したように第2実施形態によれば、補正プロファイルの作成時にグレイの各階調をより高精度な補正値に置き換えることにより、上述した第1実施形態に対してさらに、中間調においてより高精度な色補正を行うことが可能となる。
上述した各実施形態においては、補正対象となる変動量を色温度にて指定する例を示したが、これを色差や色度にて指定することも可能である。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
Claims (4)
- 光源ランプの光をR光、G光、B光に分け、該R光、G光、B光を、それぞれに対応する液晶パネルを介してスクリーンに拡大投射して該スクリーンにカラー画像を投影する液晶プロジェクタ装置であって、
前記光源ランプの温度を測定するランプ温度測定手段と、
前記液晶パネルそれぞれの温度を測定するパネル温度測定手段と、
前記測定した前記光源ランプの温度、および、前記光源ランプの温度と分光分布の関係を示すテーブルを参照して、該光源ランプの分光分布を取得する第一の取得手段と、
前記測定した前記液晶パネルそれぞれの温度、および、前記液晶パネルの温度と反射率の関係を示すテーブルを参照して、該液晶パネルそれぞれの反射率または透過率を取得する第二の取得手段と、
前記分光分布、および、前記液晶パネルそれぞれの反射率または透過率に基づいて、前記液晶プロジェクタ装置における色再現情報を算出する算出手段と、
前記算出された色再現情報に基づいて、前記カラー画像を表すRGB値を補正する補正用プロファイルを作成するプロファイル作成手段とを有することを特徴とする液晶プロジェクタ装置。 - 前記算出手段は、前記液晶プロジェクタ装置におけるRGB各単色の最大信号値および白色の最大信号値において、前記色再現情報を算出することを特徴とする請求項1に記載された液晶プロジェクタ装置。
- 光源ランプの光をR光、G光、B光に分け、該R光、G光、B光を、それぞれに対応する液晶パネルを介してスクリーンに拡大投射して該スクリーンにカラー画像を投影する液晶プロジェクタ装置の制御方法であって、
前記光源ランプの温度を測定するステップと、
前記液晶パネルそれぞれの温度を測定するステップと、
前記測定した前記光源ランプの温度、および、前記光源ランプの温度と分光分布の関係を示すテーブルを参照して、該光源ランプの分光分布を取得するステップと、
前記測定した前記液晶パネルそれぞれの温度、および、前記液晶パネルの温度と反射率の関係を示すテーブルを参照して、該液晶パネルそれぞれの反射率または透過率を取得するステップと、
前記分光分布、および、前記液晶パネルそれぞれの反射率または透過率に基づいて、前記液晶プロジェクタ装置における色再現情報を算出するステップと、
前記算出された色再現情報に基づいて、前記カラー画像を表すRGB値を補正する補正用プロファイルを作成するステップとを有することを特徴とする液晶プロジェクタ装置の制御方法。 - コンピュータに請求項3に記載された制御を実行させることを特徴とするプログラム。
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