JP2004101722A - 照明光学装置、投写型表示装置、及びこれを用いた背面投写型表示装置 - Google Patents
照明光学装置、投写型表示装置、及びこれを用いた背面投写型表示装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】従来の照明装置、投写型表示装置は、光源の発光特性の経時変化に伴い、照明光又は投写画像のホワイトバランスが変化する、という課題があった。
【解決手段】光源51と、回転型カラーフィルタ52と、調光手段53と、照明手段54と、空間光変調素子55と、投写レンズ56と、を用いて投写型表示装置を構成する。調光制御部53aは、回転型色フィルタ52に同期した制御信号を発生し、光源51の駆動電圧に応じて、調光手段53の印加電圧を変化させることで赤、緑、青の色光の透過光強度を制御する。
【選択図】 図4
【解決手段】光源51と、回転型カラーフィルタ52と、調光手段53と、照明手段54と、空間光変調素子55と、投写レンズ56と、を用いて投写型表示装置を構成する。調光制御部53aは、回転型色フィルタ52に同期した制御信号を発生し、光源51の駆動電圧に応じて、調光手段53の印加電圧を変化させることで赤、緑、青の色光の透過光強度を制御する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色光源の放射光を集光して白色の照明光を形成する照明光学装置、及び、照明光で照明された空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影することのできる投写型表示装置、及び背面投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大画面映像を表示する方法の1つとして、映像信号に応じた光学像を形成する小型の画像形成手段を光で照明し、その光学像を投写レンズにより拡大投写する投写型表示装置が知られ、画像形成手段として液晶パネルやDMDを用いた投写型表示装置が実用化されている。
【0003】
図10は、透過型の液晶パネルを用いた従来の投写型表示装置の構成例である。ランプ201から放射される光は凹面鏡により集光される。
【0004】
UV−IRカットフィルタ208は凹面鏡207の出射光から紫外線、赤外線を取り除くために用いられる。フィールドレンズ210は液晶パネル205に入射する照明光を投写レンズ206に集光する。液晶パネル205上には映像信号に応じて透過率の変化として光学像が形成され、液晶パネル205から出射した光は、投写レンズ206に入射する。投写レンズ206は、液晶パネル205上に形成された光学像をスクリーン(図示せず)上に拡大投写する。
【0005】
上記のような投写型表示装置用のランプは、一般に、メタルハライドランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、等の放電ランプが用いられる。放電ランプは、一対の電極間に発生するアーク放電により、ランプ発光管内の封入元素を励起し、その際生じる封入元素の発光を利用するものである。所定の電極間に極めて高輝度な発光が得られ、効率よく集光することができるため、明るい投写型表示装置を実現できる。
【0006】
現在は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプが主流となっており、動作電力100〜300W、電極間隔(以下、アーク長と呼ぶ)1mm〜2mm程度、のものが実用化されている。
【0007】
図11は、超高圧水銀ランプの発光特性であり、435nm、550nm、及び580nm付近の強い輝線スペクトルが存在する。動作圧力を高めることによって、輝線スペクトル以外の連続成分の割合が増加し、演色性を改善することができる。
【0008】
一方、これら投写型表示装置においては、白色時のホワイトバランスが重要視される。図11からもわかるように、この種の放電ランプは、相対的に緑成分が、赤、青成分よりも多く、所望のホワイトバランスを得るために、緑光を減光して使用する必要がある(例えば、特開2002−183741号公報)。これによれば、赤、緑、青の色フィルタからなる回転型色フィルタを用いた投写型表示装置において、緑の色フィルタ領域に遮光板を設けることで、緑光を減光してホワイトバランスを改善する構成が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−183741号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一方、この種のランプは、電極負荷が極めて大きく、長時間の使用により電極間隔が変化し、これに応じてランプの発光特性が変化するという課題があった。その理由は、以下の通りである。
【0011】
ランプ動作圧力をP、発光管内の体積をV、ランプ動作温度をT、封入元素の原子数をn、とすると、これらの間には、
PV=nRT
という関係が成り立つ。ここで、Rは定数である。
【0012】
一般に、V、nが同一の条件化において、アーク長が長くなるとランプ動作温度Tが上昇し、これに応じて、ランプ動作圧力Pも上昇する。そして、ランプ動作圧力Pの上昇に伴い、連続成分の割合が増加する。
【0013】
図12は、同一のV、nを有し、同一の電力で動作する超高圧水銀ランプにおいて、発光特性から計算される白色色温度と、アーク長との関係の一例を示す。この例においては、アーク長が長い程、色温度は高くなり、その関係はおよそ直線で近似できることがわかる。
【0014】
以上の理由から、所定の仕様で製造されたランプであっても、アーク長の量産ばらつきによるホワイトバランスのばらつきや、経時変化によるホワイトバランスの変動が課題があった。
【0015】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、使用するランプのアーク長バラツキや経時変化が生じても、ホワイトバランスの変化が少ない照明光学装置、投写型表示装置、並びにこれを用いた背面投写型表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の照明光学装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明手段によって照明される被照明領域とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタと、調光手段とを有し、前記調光手段は、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第2の照明光学装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明光によって照明される被照明領域とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離する色分離手段と、分離した光を再び合成する色合成手段と、少なくとも一つの色光の光路中において前記色分離手段と前記色合成手段の間に設けられた調光手段とを有し、前記調光手段は、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0018】
上記第1及び第2の照明光学装置において、光源は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプであれば好ましい。
【0019】
また、調光手段は、高分子分散型の液晶パネルや、遮光部の大きさが可変の遮光絞りであれば好ましい。
【0020】
本発明の第1の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明光によって照明され、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタと、調光手段とを有し、前記調光手段は、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の第2の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離するとともに、それらをそれぞれ集光して赤、緑、青の照明光を形成する照明手段と、各色光の照明光によって照明され、各色の映像信号に応じた光学像を形成する3つの空間光変調素子と、前記3つの空間光変調素子上の光学像を合成してスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記照明手段、又は前記投写手段の少なくとも何れかは、赤、緑、青の少なくとも一つの色光の光路中に設けられた調光手段とを有し、前記調光手段は、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の第3の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明光によって照明され、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタとを有し、前記空間光変調素子は、同一の映像信号において、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の第4の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離するとともに、それらをそれぞれ集光して赤、緑、青の照明光を形成する照明手段と、各色光の照明光によって照明され、各色の映像信号に応じた光学像を形成する3つの空間光変調素子と、前記3つの空間光変調素子上の光学像を合成してスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記少なくとも一つの空間光変調素子は、同一の映像信号において、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0024】
上記第1から第4の投写型表示装置において、光源は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプであれば好ましい。
【0025】
また、調光手段は、高分子分散型の液晶パネルや、遮光部の大きさが可変の遮光絞りであれば好ましい。
【0026】
本発明の第1の背面投写型表示装置は、上記第1から第4のいずれかに記載の投写型表示装置と、前記投写型表示装置の投写画像を映す透過型スクリーンと、前記投写型表示装置を内包し前記透過型スクリーンを保持する筐体とを備えたことを特徴とする。
【0027】
また、本発明の第2の背面投写型表示装置は、上記第1から第4のいずれかに記載の複数の投写型表示装置と、前記複数の投写型表示装置の投写画像を映す透過型スクリーンと、前記複数の投写型表示装置を内包し前記透過型スクリーンを保持する筐体とを備えたことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の照明光学装置、及び投写型表示装置に関する具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
(照明光学装置の第1の実施の形態)
図1は、本発明の照明光学装置における第1の実施の形態を示す構成例である。
【0030】
1は光源としてのランプ、2は回転型色フィルタ、3は調光手段、4は照明手段、5は被照明領域、である。
【0031】
ランプ1は、アーク長1.6mm、駆動電力200Wの超高圧水銀ランプであり、定常時の駆動電圧は70V、駆動電流は2.85Aである。
【0032】
楕円面鏡7は、ランプ1の放射光を集光し、長焦点近傍に集光スポットを形成する。UV−IRカットフィルタ8は、ランプ1の放射光から紫外光、赤外光成分を除去するために用いている。
【0033】
回転型色フィルタ2は、例えば、図2に示すような3原色の色フィルタ2R、2G、2Bを円盤状に組み合わせたもので、集光スポットの近傍に配置して、モータで高速回転させることにより、赤、緑、青の光を順次選択的に透過することができる。
【0034】
照明手段4は、コンデンサレンズ9とフィールドレンズ10で構成する。コンデンサレンズ9は、回転型色フィルタ2を透過した発散光を集光して、フィールドレンズ10と共に、被照明領域5を照明するための照明光を形成する。
【0035】
上記の結果、被照明領域5上には、視覚的には赤、緑、青の色光を時間的に積分した白色の照明光が形成される。
【0036】
本実施形態の特徴は、回転型色フィルタ2の出射側に配置した調光手段3を有する点である。
【0037】
以下、調光手段3の作用と効果について説明する。
【0038】
調光手段3は、高分子分散液晶パネルであり、駆動電圧に応じた光散乱の変化によって、入射光を変調する素子である。散乱状態を変化させることによって、透過光の強度、及び光の進行方向(散乱の程度)を制御できる。
【0039】
調光手段3には、調光制御部3aが設けられている。調光制御部3aは、調光手段3の駆動電圧を制御し、ランプ1の駆動電圧の変化に応じて、入射光と出射光の強度比を変化させる。
【0040】
図12でも説明したように、ランプ1のアーク長は経時的に長くなり、ランプ電圧の上昇(ランプ電流の低下)とともに、ランプの発光特性が変化する。この場合、ランプ発光特性は、ランプのアーク長が長くなり、ランプ電圧の上昇(ランプ電流の低下)に比例して相対的に緑、赤成分に対して、青成分が増加するので白色色温度が上昇し、従って被照明領域5に達する照明光のホワイトバランスも変化する。
【0041】
調光制御部3aは、ランプ駆動回路1aから駆動電圧を検知すると同時に、回転型色フィルタ2の回転と同期して、調光手段3に制御信号を加える。具体的に、ランプ1の駆動電圧が上昇すると、青の色光が調光手段3に入射するタイミングに合わせて制御信号を発生する。その結果、ランプ1の駆動電圧が上昇する前に比べて、青の色光のみの入射光と出射光の強度比が変化する(青の色光の出射光の割合が低下する)。これによって、ランプ1の発光特性の経時変化により、白色色温度の上昇を抑制し、照明光のホワイトバランスをおよそ一定に保つことが可能になる。
【0042】
調光手段は、回転型色フィルタの出射側に限らず、ランプから被照明領域の間の光路中に配置すればよい。
【0043】
ランプのアーク長の経時変化による制御例を示したが、これに限定しない。一般に、この主のランプは製造公差が大きいため、初期のホワイトバランスのバラツキ抑制にも有効である。
【0044】
照明手段は、2枚のレンズアレイや、ガラスロッド等のインテグレータ素子を有するものであっても良い。2枚のレンズアレイを用いる場合、調光手段はランプに近い側のレンズアレイ近傍に配置するとなお良い。また、ロッド方式のインテグレータ素子を用いる場合、調光手段は、ランプに近い側のロッド端近傍に配置するとなお良い。
【0045】
上記構成によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、照明光のホワイトバランスを略一定に保つことのできる照明光学装置を実現することができる。
【0046】
(照明光学装置の第2の実施の形態)
図3は、本発明の照明光学装置における第2の実施の形態を示す構成例である。
【0047】
31は光源としてのランプ、32は色分離光学系、33R、33G、33Bは調光手段、34は色合成光学系、35は照明手段、36は被照明領域、である。
【0048】
ランプ31の放射光は、放物面鏡37で集光され、UV−IRカットフィルタ38で紫外光と赤外光が除去された後、赤反射のダイクロイックミラー32aと緑反射のダイクロイックミラー32bとで構成される色分離光学系32に入射する。これによって、ランプ31から放射される白色光は、赤、緑、青の色光に分離される。
【0049】
赤反射のダイクロイックミラー32aで反射された赤成分の光は、平面ミラー39Rで反射され、フィールドレンズ40Rを通過後、調光手段33Rに入射する。フィールドレンズ40Rは、入射光を被照明領域36まで効率よく導くために用いている。
【0050】
赤反射のダイクロイックミラー32aを透過し、緑反射のダイクロイックミラー32bで反射された緑成分の光は、フィールドレンズ40Gを通過後、調光手段33Gに入射する。同様にフィールドレンズ40Gは、入射光を被照明領域まで効率よく導くために用いている。
【0051】
緑反射のダイクロイックミラー32bを透過した青成分の光は、リレーレンズ41a、平面ミラー42b、リレーレンズ41b、平面ミラー43B、リレーレンズ41c、を経て調光手段33Bに入射する。リレーレンズ41a、41b、41cは、光路長の異なる青成分の光を効率よく調光手段33Bに導くために用いている。このリレーレンズ系によって、ランプ31から調光手段33R、33G、33Bまでに至る光路長は、等価的に等しくなる。
【0052】
調光手段33R、33G、33Bは、図1で示したものと同様な高分子分散液晶パネルであり、印加電圧に応じて入射光を変調する。調光手段33R、33G、33Bに接続された調光制御部33aは、ランプ31の駆動電圧を検知し、その変化に応じて、調光手段33R、33G、33Bの印加電圧を制御する。
【0053】
調光手段33R、33G、33Bを通過した光は、赤反射の多層膜34aと青反射の多層膜34bが蒸着された色合成光学系34に入射する。色合成光学系34から出射する光は、赤、緑、青の色光が合成された白色光であり、被照明領域36を照明する。
【0054】
上記構成によれば、赤、緑、青の光路中に設けられた調光手段を制御することにより、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、照明光のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、照明光学装置を実現することができる。
【0055】
(投写型表示装置の第1の実施の形態)
図4は、本発明の投写型表示装置における第1の実施の形態を示す構成例である。
【0056】
51は光源としてのランプ、52は回転型色フィルタ、53は調光手段、54は照明手段、55は空間光変調素子としての透過型の液晶パネル、56は投写手段としての投写レンズである。
【0057】
基本的な作用は、図1に示す照明光学装置と同様であり、図1との差異は、液晶パネル55と投写レンズ56が設けられている点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0058】
照明手段54が形成する照明光は、液晶パネル55に入射する。液晶パネル55は、入射側と出射側に偏光板が設けられており、偏光を用いた透過率の変化として光学像を形成する。具体的には、赤の色光が入射する期間は、赤の映像信号に応じた光学像が形成される。緑、青の色光が入射する期間についても同様である。
【0059】
回転型色フィルタ52は、図2に示すような構成である。この場合、各色の境界部分では、2つの色の混色光が液晶パネル55に入射するので、混色期間は液晶パネル55を黒表示にしている。
【0060】
液晶パネル55の透過光は投写レンズ56に入射し、その結果、液晶パネル55上の光学像がスクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0061】
スクリーン上には、赤、緑、青の各色光の投影像が順次表示されるが、時間的には極めて高速に変化するため、視覚的にはこれらが積分されて、白色の投影像が視認される。
【0062】
ランプ51の電圧に対して、調光制御部53aは、回転型色フィルタ52に同期した制御信号を発生し、調光手段53の印加電圧を変化させることで赤、緑、青の光の強度を制御する。
【0063】
上記構成によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる投写型表示装置を実現することができる。
【0064】
(投写型表示装置の第2の実施の形態)
図5は、本発明の投写型表示装置における第2の実施の形態を示す構成例である。
【0065】
61は光源としてのランプ、62は色分離光学系、63R、63G、63Bは調光手段、64は色合成光学系、65は照明手段、74R、74G、74Bは液晶パネル、75は投写レンズ、76は投写手段である。
【0066】
基本的な作用は、図3に示す照明光学装置と同様であり、図1との差異は、液晶パネル74R、74G、74Bと投写レンズ75が設けられている点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0067】
照明手段65が形成する赤、緑、青の照明光は、それぞれ、液晶パネル74R、74G、74Bに入射する。赤の色光が入射する液晶パネル74Rは、赤の映像信号に応じた光学像を形成する。緑、青の色光が入射する液晶パネル74G、74Bについても同様である。
【0068】
液晶パネル74R、74G、74Bの透過光は、色合成光学系64で白色光に合成した後、投写レンズ75に入射し、液晶パネル74R、74G、74B上の光学像がスクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0069】
調光手段63R、63G、63Bに接続された調光制御部63aは、ランプ61の駆動電圧を検知し、その変化に応じて、調光手段63R、63G、63Bの印加電圧を制御する。
【0070】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、明るい投写型表示装置を実現することができる。
【0071】
(投写型表示装置の第3の実施の形態)
図6は、本発明の投写型表示装置における第3の実施の形態を示す構成例である。
【0072】
81は光源としてのランプ、82は回転型色フィルタ、84は照明手段、85は透過型の液晶パネル、86は投写レンズである。
【0073】
基本的な作用は、図4に示す投写型表示装置と同様であり、図4との差異は、調光手段の機能を、液晶パネル85で行う点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0074】
調光制御部83aは液晶パネル85に接続され、液晶パネル85は、赤、緑、青の映像信号と調光制御部83aからの制御信号に応じた光学像を形成する。例えば、ランプ81の電圧変化により、赤の色光を緑、及び青の色光に対して相対的に少なくしたい場合、液晶パネル85は、本来の映像信号に相当する駆動電圧よりも、画面全体に渡って均等に、所望の透過率低下分だけ低い電圧で駆動する。すなわち、調光制御部83aは、ランプ電圧の変化に応じて、特定の色光に対する相対的な液晶パネル85の透過率を制御する。
【0075】
上記構成によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる投写型表示装置を実現することができる。
【0076】
(投写型表示装置の第4の実施の形態)
図7は、本発明の投写型表示装置における第4の実施の形態を示す構成例である。
【0077】
91は光源としてのランプ、92は色分離光学系、94は色合成光学系、95は照明手段、104R、104G、104Bは透過型の液晶パネル、105は投写レンズ、106は投写手段である。
【0078】
基本的な作用は、図5に示す照明光学装置と同様であり、図5と異なる点は、調光手段の機能を、液晶パネル104R、104G、104Bで行う点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0079】
液晶パネル104R、104G、104Bは、それぞれ調光制御部93aに接続され、液晶パネル104R、104G、104Bは、それぞれ赤、緑、青の映像信号と調光制御部からの制御信号に応じた光学像を形成する。
【0080】
例えば、ランプ91の電圧変化により、赤の色光を緑、及び青の色光に対して相対的に少なくしたい場合、液晶パネル104Rは、本来の映像信号に相当する駆動電圧よりも、画面全体に渡って均等に、所望の透過率低下分だけ低い電圧で駆動する。すなわち、調光制御部93aは、ランプ電圧の変化に応じて、特定の色光に対する相対的な液晶パネルの透過率を制御する。
【0081】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、明るい投写型表示装置を実現することができる。
【0082】
(背面投写型表示装置の第1の実施の形態)
図8は、本発明の背面投写型表示装置における第1の実施の形態を示す構成例である。
【0083】
111は投写型表示装置、112は透過型スクリーン、113は筐体である。透過型スクリーン112を保持した筐体113内に、図7と同一の投写型表示装置111を配置して構成している。
【0084】
投写型表示装置111の投写レンズから出射する光は、折り返しミラー114によって反射され透過型スクリーン112に入射する。
【0085】
透過型スクリーン112は、例えば、フレネルレンズとレンチキュラレンズとで構成されている。フレネルレンズの焦点距離は、フレネルレンズから投写レンズに至る光路長とおよそ等しく設定され、入射光を適切に屈折させて、スクリーン112前方に透過させる。視聴者は、投写型表示装置111が拡大投影した像を、透過型スクリーン112を通して観察することができる。
【0086】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、明るい背面投写型表示装置を実現することができる。
【0087】
(背面投写型表示装置の第2の実施の形態)
図9は、本発明の背面投写型表示装置における第2の実施の形態を示す構成例である。
【0088】
121は投写型表示装置、122はスクリーン、123は筐体である。
【0089】
4枚の透過型スクリーンを保持した筐体内に、スクリーン122と同数で対を成す図7と同一の投写型表示装置121を配置して構成している。
【0090】
複数の投写型表示装置121の画像を並べてマルチ画面を表示する場合、単位画面間の境界を挟んだ両側の明るさ、解像度、やホワイトバランスの差は、小さいほうが好ましい。
【0091】
本実施形態では、投写型表示装置121を用いているので、単位画面間のホワイトバランスのバラツキを極めて小さくできる、という利点がある。
【0092】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、単位画面間のホワイトバランスを略等しくすることのできる、明るい背面投写型表示装置を実現することができる。
【0093】
図8、図9において、図7の投写型表示装置を用いた例を示したが、図4、図5、図6、及びこれに準ずる投写型表示装置を用いても同様の効果を得ることができる。
【0094】
上記いずれの実施形態においても、調光制御部は、ランプ電圧に応じて調光手段を制御する例を示したが、電流に応じた制御であってもよい。
【0095】
また、調光手段は、高分子分散型の液晶パネルを用いた例を示したが、開口部の大きさが変化する遮光絞り等、通過光量を制御できる構成であれば、同様の効果を得ることができる。
【0096】
また、空間光変調素子として透過型の液晶パネルを用いた例を示したが、反射型の液晶パネルを用いたものであっても良い。また、偏光以外の手段を利用して光を変調する素子、例えば、DMD(Digital Mirror Device)等を用いてもよい。
【0097】
また、照明手段は、2枚のレンズアレイや、ガラスロッド等のインテグレータ素子を有するものであっても良い。
【0098】
本願発明の主旨は、ランプの発光特性の変化に関係なく、照明光、又は投写画像のホワイトバランスを略一定に保つところにあるので、ランプの発光特性の変化に応じて、調光手段又は空間光変調素子が赤、緑、青の光量を制御するものであれば、所望の効果を得ることができる。
【0099】
実用に際しては、使用するランプについて、ランプ電圧、又はランプ電流と発光特性(発光スペクトル、白色色温度等)の相関を予め把握しておき、これを基準に、調光制御部が所定の色光の光量を制御するように設定するとよい。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、照明光のホワイトバランスを略一定に保つことのできる照明光学装置、投写型表示装置、及び背面投写型表示装置を実現することができる。また、画面間の画質差の少ないマルチ画面表示が可能な背面投写型表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】照明光学装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図2】回転型色フィルタの構成を示す概略構成図
【図3】照明光学装置の第2の実施形態の構成を示す概略構成図
【図4】投写型表示装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図5】投写型表示装置の第2の実施形態の構成を示す概略構成図
【図6】投写型表示装置の第3の実施形態の構成を示す概略構成図
【図7】投写型表示装置の第4の実施形態の構成を示す概略構成図
【図8】背面投写型表示装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図9】背面投写型表示装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図10】従来の投写型表示装置の構成を示す概略構成図
【図11】放電ランプの発光特性の一例を示す分光スペクトル図
【図12】放電ランプのアーク長と色温度の関係を示す相関図
【符号の説明】
1、31、51、61、81、91 ランプ(光源)
1a,31a、51a、61a,81a、91a ランプ駆動回路
2、52、82 回転型色フィルタ
3a、33a,53a,63a,83a,93a 調光制御部
3、33R、33G、33G、53、63R、63G、63B 調光手段
32、62、92 色分離手段
32a,62a,92a 赤反射のダイクロイックミラー
32b、62b、92b 緑反射のダイクロイックミラー
34、64、94 色合成手段
4、35、54、65、84、95 照明手段
39R、42b、43B、69R、72b、73B、99R、102b、103B 平面ミラー
34a 赤反射の多層膜
34b 青反射の多層膜
40R、40G、70R、70G、100R、100G フィールドレンズ
41a,41b,41c、71a,71b,71c、101a,101b,101c リレーレンズ
5、36 被照明領域
55、74R、74G、74B、85、104R、104G、104B、205 空間光変調素子、液晶パネル
56,75、86、105、206 投写レンズ
76、106 投写手段
7,37,57,67,87,97,207 楕円面鏡
8,38,58,68,88,98,208 UV−IRカットフィルタ
9、59、89 コンデンサレンズ
10、60、90、210 フィールドレンズ
114、122 透過型スクリーン
113、123 筐体
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色光源の放射光を集光して白色の照明光を形成する照明光学装置、及び、照明光で照明された空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影することのできる投写型表示装置、及び背面投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大画面映像を表示する方法の1つとして、映像信号に応じた光学像を形成する小型の画像形成手段を光で照明し、その光学像を投写レンズにより拡大投写する投写型表示装置が知られ、画像形成手段として液晶パネルやDMDを用いた投写型表示装置が実用化されている。
【0003】
図10は、透過型の液晶パネルを用いた従来の投写型表示装置の構成例である。ランプ201から放射される光は凹面鏡により集光される。
【0004】
UV−IRカットフィルタ208は凹面鏡207の出射光から紫外線、赤外線を取り除くために用いられる。フィールドレンズ210は液晶パネル205に入射する照明光を投写レンズ206に集光する。液晶パネル205上には映像信号に応じて透過率の変化として光学像が形成され、液晶パネル205から出射した光は、投写レンズ206に入射する。投写レンズ206は、液晶パネル205上に形成された光学像をスクリーン(図示せず)上に拡大投写する。
【0005】
上記のような投写型表示装置用のランプは、一般に、メタルハライドランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、等の放電ランプが用いられる。放電ランプは、一対の電極間に発生するアーク放電により、ランプ発光管内の封入元素を励起し、その際生じる封入元素の発光を利用するものである。所定の電極間に極めて高輝度な発光が得られ、効率よく集光することができるため、明るい投写型表示装置を実現できる。
【0006】
現在は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプが主流となっており、動作電力100〜300W、電極間隔(以下、アーク長と呼ぶ)1mm〜2mm程度、のものが実用化されている。
【0007】
図11は、超高圧水銀ランプの発光特性であり、435nm、550nm、及び580nm付近の強い輝線スペクトルが存在する。動作圧力を高めることによって、輝線スペクトル以外の連続成分の割合が増加し、演色性を改善することができる。
【0008】
一方、これら投写型表示装置においては、白色時のホワイトバランスが重要視される。図11からもわかるように、この種の放電ランプは、相対的に緑成分が、赤、青成分よりも多く、所望のホワイトバランスを得るために、緑光を減光して使用する必要がある(例えば、特開2002−183741号公報)。これによれば、赤、緑、青の色フィルタからなる回転型色フィルタを用いた投写型表示装置において、緑の色フィルタ領域に遮光板を設けることで、緑光を減光してホワイトバランスを改善する構成が開示されている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−183741号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一方、この種のランプは、電極負荷が極めて大きく、長時間の使用により電極間隔が変化し、これに応じてランプの発光特性が変化するという課題があった。その理由は、以下の通りである。
【0011】
ランプ動作圧力をP、発光管内の体積をV、ランプ動作温度をT、封入元素の原子数をn、とすると、これらの間には、
PV=nRT
という関係が成り立つ。ここで、Rは定数である。
【0012】
一般に、V、nが同一の条件化において、アーク長が長くなるとランプ動作温度Tが上昇し、これに応じて、ランプ動作圧力Pも上昇する。そして、ランプ動作圧力Pの上昇に伴い、連続成分の割合が増加する。
【0013】
図12は、同一のV、nを有し、同一の電力で動作する超高圧水銀ランプにおいて、発光特性から計算される白色色温度と、アーク長との関係の一例を示す。この例においては、アーク長が長い程、色温度は高くなり、その関係はおよそ直線で近似できることがわかる。
【0014】
以上の理由から、所定の仕様で製造されたランプであっても、アーク長の量産ばらつきによるホワイトバランスのばらつきや、経時変化によるホワイトバランスの変動が課題があった。
【0015】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、使用するランプのアーク長バラツキや経時変化が生じても、ホワイトバランスの変化が少ない照明光学装置、投写型表示装置、並びにこれを用いた背面投写型表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の照明光学装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明手段によって照明される被照明領域とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタと、調光手段とを有し、前記調光手段は、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の第2の照明光学装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明光によって照明される被照明領域とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離する色分離手段と、分離した光を再び合成する色合成手段と、少なくとも一つの色光の光路中において前記色分離手段と前記色合成手段の間に設けられた調光手段とを有し、前記調光手段は、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0018】
上記第1及び第2の照明光学装置において、光源は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプであれば好ましい。
【0019】
また、調光手段は、高分子分散型の液晶パネルや、遮光部の大きさが可変の遮光絞りであれば好ましい。
【0020】
本発明の第1の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明光によって照明され、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタと、調光手段とを有し、前記調光手段は、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0021】
また、本発明の第2の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離するとともに、それらをそれぞれ集光して赤、緑、青の照明光を形成する照明手段と、各色光の照明光によって照明され、各色の映像信号に応じた光学像を形成する3つの空間光変調素子と、前記3つの空間光変調素子上の光学像を合成してスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記照明手段、又は前記投写手段の少なくとも何れかは、赤、緑、青の少なくとも一つの色光の光路中に設けられた調光手段とを有し、前記調光手段は、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の第3の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、前記照明光によって照明され、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記照明手段は、前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタとを有し、前記空間光変調素子は、同一の映像信号において、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の第4の投写型表示装置は、白色光を放射する光源と、前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離するとともに、それらをそれぞれ集光して赤、緑、青の照明光を形成する照明手段と、各色光の照明光によって照明され、各色の映像信号に応じた光学像を形成する3つの空間光変調素子と、前記3つの空間光変調素子上の光学像を合成してスクリーン上に投影する投写手段とを備え、前記少なくとも一つの空間光変調素子は、同一の映像信号において、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする。
【0024】
上記第1から第4の投写型表示装置において、光源は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプであれば好ましい。
【0025】
また、調光手段は、高分子分散型の液晶パネルや、遮光部の大きさが可変の遮光絞りであれば好ましい。
【0026】
本発明の第1の背面投写型表示装置は、上記第1から第4のいずれかに記載の投写型表示装置と、前記投写型表示装置の投写画像を映す透過型スクリーンと、前記投写型表示装置を内包し前記透過型スクリーンを保持する筐体とを備えたことを特徴とする。
【0027】
また、本発明の第2の背面投写型表示装置は、上記第1から第4のいずれかに記載の複数の投写型表示装置と、前記複数の投写型表示装置の投写画像を映す透過型スクリーンと、前記複数の投写型表示装置を内包し前記透過型スクリーンを保持する筐体とを備えたことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の照明光学装置、及び投写型表示装置に関する具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
(照明光学装置の第1の実施の形態)
図1は、本発明の照明光学装置における第1の実施の形態を示す構成例である。
【0030】
1は光源としてのランプ、2は回転型色フィルタ、3は調光手段、4は照明手段、5は被照明領域、である。
【0031】
ランプ1は、アーク長1.6mm、駆動電力200Wの超高圧水銀ランプであり、定常時の駆動電圧は70V、駆動電流は2.85Aである。
【0032】
楕円面鏡7は、ランプ1の放射光を集光し、長焦点近傍に集光スポットを形成する。UV−IRカットフィルタ8は、ランプ1の放射光から紫外光、赤外光成分を除去するために用いている。
【0033】
回転型色フィルタ2は、例えば、図2に示すような3原色の色フィルタ2R、2G、2Bを円盤状に組み合わせたもので、集光スポットの近傍に配置して、モータで高速回転させることにより、赤、緑、青の光を順次選択的に透過することができる。
【0034】
照明手段4は、コンデンサレンズ9とフィールドレンズ10で構成する。コンデンサレンズ9は、回転型色フィルタ2を透過した発散光を集光して、フィールドレンズ10と共に、被照明領域5を照明するための照明光を形成する。
【0035】
上記の結果、被照明領域5上には、視覚的には赤、緑、青の色光を時間的に積分した白色の照明光が形成される。
【0036】
本実施形態の特徴は、回転型色フィルタ2の出射側に配置した調光手段3を有する点である。
【0037】
以下、調光手段3の作用と効果について説明する。
【0038】
調光手段3は、高分子分散液晶パネルであり、駆動電圧に応じた光散乱の変化によって、入射光を変調する素子である。散乱状態を変化させることによって、透過光の強度、及び光の進行方向(散乱の程度)を制御できる。
【0039】
調光手段3には、調光制御部3aが設けられている。調光制御部3aは、調光手段3の駆動電圧を制御し、ランプ1の駆動電圧の変化に応じて、入射光と出射光の強度比を変化させる。
【0040】
図12でも説明したように、ランプ1のアーク長は経時的に長くなり、ランプ電圧の上昇(ランプ電流の低下)とともに、ランプの発光特性が変化する。この場合、ランプ発光特性は、ランプのアーク長が長くなり、ランプ電圧の上昇(ランプ電流の低下)に比例して相対的に緑、赤成分に対して、青成分が増加するので白色色温度が上昇し、従って被照明領域5に達する照明光のホワイトバランスも変化する。
【0041】
調光制御部3aは、ランプ駆動回路1aから駆動電圧を検知すると同時に、回転型色フィルタ2の回転と同期して、調光手段3に制御信号を加える。具体的に、ランプ1の駆動電圧が上昇すると、青の色光が調光手段3に入射するタイミングに合わせて制御信号を発生する。その結果、ランプ1の駆動電圧が上昇する前に比べて、青の色光のみの入射光と出射光の強度比が変化する(青の色光の出射光の割合が低下する)。これによって、ランプ1の発光特性の経時変化により、白色色温度の上昇を抑制し、照明光のホワイトバランスをおよそ一定に保つことが可能になる。
【0042】
調光手段は、回転型色フィルタの出射側に限らず、ランプから被照明領域の間の光路中に配置すればよい。
【0043】
ランプのアーク長の経時変化による制御例を示したが、これに限定しない。一般に、この主のランプは製造公差が大きいため、初期のホワイトバランスのバラツキ抑制にも有効である。
【0044】
照明手段は、2枚のレンズアレイや、ガラスロッド等のインテグレータ素子を有するものであっても良い。2枚のレンズアレイを用いる場合、調光手段はランプに近い側のレンズアレイ近傍に配置するとなお良い。また、ロッド方式のインテグレータ素子を用いる場合、調光手段は、ランプに近い側のロッド端近傍に配置するとなお良い。
【0045】
上記構成によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、照明光のホワイトバランスを略一定に保つことのできる照明光学装置を実現することができる。
【0046】
(照明光学装置の第2の実施の形態)
図3は、本発明の照明光学装置における第2の実施の形態を示す構成例である。
【0047】
31は光源としてのランプ、32は色分離光学系、33R、33G、33Bは調光手段、34は色合成光学系、35は照明手段、36は被照明領域、である。
【0048】
ランプ31の放射光は、放物面鏡37で集光され、UV−IRカットフィルタ38で紫外光と赤外光が除去された後、赤反射のダイクロイックミラー32aと緑反射のダイクロイックミラー32bとで構成される色分離光学系32に入射する。これによって、ランプ31から放射される白色光は、赤、緑、青の色光に分離される。
【0049】
赤反射のダイクロイックミラー32aで反射された赤成分の光は、平面ミラー39Rで反射され、フィールドレンズ40Rを通過後、調光手段33Rに入射する。フィールドレンズ40Rは、入射光を被照明領域36まで効率よく導くために用いている。
【0050】
赤反射のダイクロイックミラー32aを透過し、緑反射のダイクロイックミラー32bで反射された緑成分の光は、フィールドレンズ40Gを通過後、調光手段33Gに入射する。同様にフィールドレンズ40Gは、入射光を被照明領域まで効率よく導くために用いている。
【0051】
緑反射のダイクロイックミラー32bを透過した青成分の光は、リレーレンズ41a、平面ミラー42b、リレーレンズ41b、平面ミラー43B、リレーレンズ41c、を経て調光手段33Bに入射する。リレーレンズ41a、41b、41cは、光路長の異なる青成分の光を効率よく調光手段33Bに導くために用いている。このリレーレンズ系によって、ランプ31から調光手段33R、33G、33Bまでに至る光路長は、等価的に等しくなる。
【0052】
調光手段33R、33G、33Bは、図1で示したものと同様な高分子分散液晶パネルであり、印加電圧に応じて入射光を変調する。調光手段33R、33G、33Bに接続された調光制御部33aは、ランプ31の駆動電圧を検知し、その変化に応じて、調光手段33R、33G、33Bの印加電圧を制御する。
【0053】
調光手段33R、33G、33Bを通過した光は、赤反射の多層膜34aと青反射の多層膜34bが蒸着された色合成光学系34に入射する。色合成光学系34から出射する光は、赤、緑、青の色光が合成された白色光であり、被照明領域36を照明する。
【0054】
上記構成によれば、赤、緑、青の光路中に設けられた調光手段を制御することにより、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、照明光のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、照明光学装置を実現することができる。
【0055】
(投写型表示装置の第1の実施の形態)
図4は、本発明の投写型表示装置における第1の実施の形態を示す構成例である。
【0056】
51は光源としてのランプ、52は回転型色フィルタ、53は調光手段、54は照明手段、55は空間光変調素子としての透過型の液晶パネル、56は投写手段としての投写レンズである。
【0057】
基本的な作用は、図1に示す照明光学装置と同様であり、図1との差異は、液晶パネル55と投写レンズ56が設けられている点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0058】
照明手段54が形成する照明光は、液晶パネル55に入射する。液晶パネル55は、入射側と出射側に偏光板が設けられており、偏光を用いた透過率の変化として光学像を形成する。具体的には、赤の色光が入射する期間は、赤の映像信号に応じた光学像が形成される。緑、青の色光が入射する期間についても同様である。
【0059】
回転型色フィルタ52は、図2に示すような構成である。この場合、各色の境界部分では、2つの色の混色光が液晶パネル55に入射するので、混色期間は液晶パネル55を黒表示にしている。
【0060】
液晶パネル55の透過光は投写レンズ56に入射し、その結果、液晶パネル55上の光学像がスクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0061】
スクリーン上には、赤、緑、青の各色光の投影像が順次表示されるが、時間的には極めて高速に変化するため、視覚的にはこれらが積分されて、白色の投影像が視認される。
【0062】
ランプ51の電圧に対して、調光制御部53aは、回転型色フィルタ52に同期した制御信号を発生し、調光手段53の印加電圧を変化させることで赤、緑、青の光の強度を制御する。
【0063】
上記構成によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる投写型表示装置を実現することができる。
【0064】
(投写型表示装置の第2の実施の形態)
図5は、本発明の投写型表示装置における第2の実施の形態を示す構成例である。
【0065】
61は光源としてのランプ、62は色分離光学系、63R、63G、63Bは調光手段、64は色合成光学系、65は照明手段、74R、74G、74Bは液晶パネル、75は投写レンズ、76は投写手段である。
【0066】
基本的な作用は、図3に示す照明光学装置と同様であり、図1との差異は、液晶パネル74R、74G、74Bと投写レンズ75が設けられている点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0067】
照明手段65が形成する赤、緑、青の照明光は、それぞれ、液晶パネル74R、74G、74Bに入射する。赤の色光が入射する液晶パネル74Rは、赤の映像信号に応じた光学像を形成する。緑、青の色光が入射する液晶パネル74G、74Bについても同様である。
【0068】
液晶パネル74R、74G、74Bの透過光は、色合成光学系64で白色光に合成した後、投写レンズ75に入射し、液晶パネル74R、74G、74B上の光学像がスクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0069】
調光手段63R、63G、63Bに接続された調光制御部63aは、ランプ61の駆動電圧を検知し、その変化に応じて、調光手段63R、63G、63Bの印加電圧を制御する。
【0070】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、明るい投写型表示装置を実現することができる。
【0071】
(投写型表示装置の第3の実施の形態)
図6は、本発明の投写型表示装置における第3の実施の形態を示す構成例である。
【0072】
81は光源としてのランプ、82は回転型色フィルタ、84は照明手段、85は透過型の液晶パネル、86は投写レンズである。
【0073】
基本的な作用は、図4に示す投写型表示装置と同様であり、図4との差異は、調光手段の機能を、液晶パネル85で行う点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0074】
調光制御部83aは液晶パネル85に接続され、液晶パネル85は、赤、緑、青の映像信号と調光制御部83aからの制御信号に応じた光学像を形成する。例えば、ランプ81の電圧変化により、赤の色光を緑、及び青の色光に対して相対的に少なくしたい場合、液晶パネル85は、本来の映像信号に相当する駆動電圧よりも、画面全体に渡って均等に、所望の透過率低下分だけ低い電圧で駆動する。すなわち、調光制御部83aは、ランプ電圧の変化に応じて、特定の色光に対する相対的な液晶パネル85の透過率を制御する。
【0075】
上記構成によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる投写型表示装置を実現することができる。
【0076】
(投写型表示装置の第4の実施の形態)
図7は、本発明の投写型表示装置における第4の実施の形態を示す構成例である。
【0077】
91は光源としてのランプ、92は色分離光学系、94は色合成光学系、95は照明手段、104R、104G、104Bは透過型の液晶パネル、105は投写レンズ、106は投写手段である。
【0078】
基本的な作用は、図5に示す照明光学装置と同様であり、図5と異なる点は、調光手段の機能を、液晶パネル104R、104G、104Bで行う点である以外は同等であるので、ここでの説明は省略する。
【0079】
液晶パネル104R、104G、104Bは、それぞれ調光制御部93aに接続され、液晶パネル104R、104G、104Bは、それぞれ赤、緑、青の映像信号と調光制御部からの制御信号に応じた光学像を形成する。
【0080】
例えば、ランプ91の電圧変化により、赤の色光を緑、及び青の色光に対して相対的に少なくしたい場合、液晶パネル104Rは、本来の映像信号に相当する駆動電圧よりも、画面全体に渡って均等に、所望の透過率低下分だけ低い電圧で駆動する。すなわち、調光制御部93aは、ランプ電圧の変化に応じて、特定の色光に対する相対的な液晶パネルの透過率を制御する。
【0081】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、明るい投写型表示装置を実現することができる。
【0082】
(背面投写型表示装置の第1の実施の形態)
図8は、本発明の背面投写型表示装置における第1の実施の形態を示す構成例である。
【0083】
111は投写型表示装置、112は透過型スクリーン、113は筐体である。透過型スクリーン112を保持した筐体113内に、図7と同一の投写型表示装置111を配置して構成している。
【0084】
投写型表示装置111の投写レンズから出射する光は、折り返しミラー114によって反射され透過型スクリーン112に入射する。
【0085】
透過型スクリーン112は、例えば、フレネルレンズとレンチキュラレンズとで構成されている。フレネルレンズの焦点距離は、フレネルレンズから投写レンズに至る光路長とおよそ等しく設定され、入射光を適切に屈折させて、スクリーン112前方に透過させる。視聴者は、投写型表示装置111が拡大投影した像を、透過型スクリーン112を通して観察することができる。
【0086】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、スクリーン上のホワイトバランスを略一定に保つことのできる、明るい背面投写型表示装置を実現することができる。
【0087】
(背面投写型表示装置の第2の実施の形態)
図9は、本発明の背面投写型表示装置における第2の実施の形態を示す構成例である。
【0088】
121は投写型表示装置、122はスクリーン、123は筐体である。
【0089】
4枚の透過型スクリーンを保持した筐体内に、スクリーン122と同数で対を成す図7と同一の投写型表示装置121を配置して構成している。
【0090】
複数の投写型表示装置121の画像を並べてマルチ画面を表示する場合、単位画面間の境界を挟んだ両側の明るさ、解像度、やホワイトバランスの差は、小さいほうが好ましい。
【0091】
本実施形態では、投写型表示装置121を用いているので、単位画面間のホワイトバランスのバラツキを極めて小さくできる、という利点がある。
【0092】
上記構成によれば、ランプの放射光を効率よく集光し、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、単位画面間のホワイトバランスを略等しくすることのできる、明るい背面投写型表示装置を実現することができる。
【0093】
図8、図9において、図7の投写型表示装置を用いた例を示したが、図4、図5、図6、及びこれに準ずる投写型表示装置を用いても同様の効果を得ることができる。
【0094】
上記いずれの実施形態においても、調光制御部は、ランプ電圧に応じて調光手段を制御する例を示したが、電流に応じた制御であってもよい。
【0095】
また、調光手段は、高分子分散型の液晶パネルを用いた例を示したが、開口部の大きさが変化する遮光絞り等、通過光量を制御できる構成であれば、同様の効果を得ることができる。
【0096】
また、空間光変調素子として透過型の液晶パネルを用いた例を示したが、反射型の液晶パネルを用いたものであっても良い。また、偏光以外の手段を利用して光を変調する素子、例えば、DMD(Digital Mirror Device)等を用いてもよい。
【0097】
また、照明手段は、2枚のレンズアレイや、ガラスロッド等のインテグレータ素子を有するものであっても良い。
【0098】
本願発明の主旨は、ランプの発光特性の変化に関係なく、照明光、又は投写画像のホワイトバランスを略一定に保つところにあるので、ランプの発光特性の変化に応じて、調光手段又は空間光変調素子が赤、緑、青の光量を制御するものであれば、所望の効果を得ることができる。
【0099】
実用に際しては、使用するランプについて、ランプ電圧、又はランプ電流と発光特性(発光スペクトル、白色色温度等)の相関を予め把握しておき、これを基準に、調光制御部が所定の色光の光量を制御するように設定するとよい。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光源の発光特性に初期バラツキや、経時変化があっても、照明光のホワイトバランスを略一定に保つことのできる照明光学装置、投写型表示装置、及び背面投写型表示装置を実現することができる。また、画面間の画質差の少ないマルチ画面表示が可能な背面投写型表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】照明光学装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図2】回転型色フィルタの構成を示す概略構成図
【図3】照明光学装置の第2の実施形態の構成を示す概略構成図
【図4】投写型表示装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図5】投写型表示装置の第2の実施形態の構成を示す概略構成図
【図6】投写型表示装置の第3の実施形態の構成を示す概略構成図
【図7】投写型表示装置の第4の実施形態の構成を示す概略構成図
【図8】背面投写型表示装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図9】背面投写型表示装置の第1の実施形態の構成を示す概略構成図
【図10】従来の投写型表示装置の構成を示す概略構成図
【図11】放電ランプの発光特性の一例を示す分光スペクトル図
【図12】放電ランプのアーク長と色温度の関係を示す相関図
【符号の説明】
1、31、51、61、81、91 ランプ(光源)
1a,31a、51a、61a,81a、91a ランプ駆動回路
2、52、82 回転型色フィルタ
3a、33a,53a,63a,83a,93a 調光制御部
3、33R、33G、33G、53、63R、63G、63B 調光手段
32、62、92 色分離手段
32a,62a,92a 赤反射のダイクロイックミラー
32b、62b、92b 緑反射のダイクロイックミラー
34、64、94 色合成手段
4、35、54、65、84、95 照明手段
39R、42b、43B、69R、72b、73B、99R、102b、103B 平面ミラー
34a 赤反射の多層膜
34b 青反射の多層膜
40R、40G、70R、70G、100R、100G フィールドレンズ
41a,41b,41c、71a,71b,71c、101a,101b,101c リレーレンズ
5、36 被照明領域
55、74R、74G、74B、85、104R、104G、104B、205 空間光変調素子、液晶パネル
56,75、86、105、206 投写レンズ
76、106 投写手段
7,37,57,67,87,97,207 楕円面鏡
8,38,58,68,88,98,208 UV−IRカットフィルタ
9、59、89 コンデンサレンズ
10、60、90、210 フィールドレンズ
114、122 透過型スクリーン
113、123 筐体
Claims (14)
- 白色光を放射する光源と、
前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、
前記照明手段によって照明される被照明領域とを備え、
前記照明手段は、
前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタと、
調光手段とを有し、
前記調光手段は、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする照明光学装置。 - 白色光を放射する光源と、
前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、
前記照明光によって照明される被照明領域とを備え、
前記照明手段は、
前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離する色分離手段と、
分離した光を再び合成する色合成手段と、
少なくとも一つの色光の光路中において前記色分離手段と前記色合成手段の間に設けられた調光手段とを有し、
前記調光手段は、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする照明光学装置。 - 光源は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明光学装置。
- 調光手段は、高分子分散型の液晶パネルであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の照明光学装置。
- 調光手段は、遮光部の大きさが可変の遮光絞りであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の照明光学装置。
- 白色光を放射する光源と、
前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、
前記照明光によって照明され、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する投写手段とを備え、
前記照明手段は、
前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタと、
調光手段とを有し、
前記調光手段は、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする投写型表示装置。 - 白色光を放射する光源と、
前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離するとともに、それらをそれぞれ集光して赤、緑、青の照明光を形成する照明手段と、
各色光の照明光によって照明され、各色の映像信号に応じた光学像を形成する3つの空間光変調素子と、
前記3つの空間光変調素子上の光学像を合成してスクリーン上に投影する投写手段とを備え、
前記照明手段、又は前記投写手段の少なくとも何れかは、
赤、緑、青の少なくとも一つの色光の光路中に設けられた調光手段とを有し、
前記調光手段は、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする投写型表示装置。 - 白色光を放射する光源と、
前記光源の放射光を集光して照明光を形成する照明手段と、
前記照明光によって照明され、映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する投写手段とを備え、
前記照明手段は、
前記光源の放射光のうち赤、緑、青の色光を順次選択的に透過、又は反射させる回転型色フィルタとを有し、
前記空間光変調素子は、同一の映像信号において、赤、緑、青の少なくとも一つの色光に対する入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御することを特徴とする投写型表示装置。 - 白色光を放射する光源と、
前記光源の放射光を赤、緑、青の色光に分離するとともに、それらをそれぞれ集光して赤、緑、青の照明光を形成する照明手段と、
各色光の照明光によって照明され、各色の映像信号に応じた光学像を形成する3つの空間光変調素子と、
前記3つの空間光変調素子上の光学像を合成してスクリーン上に投影する投写手段とを備え、
前記少なくとも一つの空間光変調素子は、同一の映像信号において、入射光と出射光の強度比を、前記光源の駆動電圧又は駆動電流に応じて制御すること特徴とする投写型表示装置。 - 光源は、100気圧以上の高圧で動作する超高圧水銀ランプであることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の投写型表示装置。
- 調光手段は、高分子分散型の液晶パネルであることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の投写型表示装置。
- 調光手段は、遮光部の大きさが可変の遮光絞りであることを特徴とする請求項6から請求項10のいずれかに記載の投写型表示装置。
- 請求項6から請求項9のいずれかに記載の投写型表示装置と、前記投写型表示装置の投写画像を映す透過型スクリーンと、前記投写型表示装置を内包し前記透過型スクリーンを保持する筐体とを備えたことを特徴とする背面投写型表示装置。
- 請求項6から請求項9のいずれかに記載の複数の投写型表示装置と、前記複数の投写型表示装置の投写画像を映す透過型スクリーンと、前記複数の投写型表示装置を内包し前記透過型スクリーンを保持する筐体とを備えたことを特徴とする背面投写型表示装置。
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JP2005345498A (ja) * | 2004-05-31 | 2005-12-15 | Seiko Epson Corp | 照明装置、表示装置、並びにプロジェクタ |
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2002
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