JP4900795B2 - 吸着フィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メソポーラス無機材料を用いた吸着フィルタの製造方法に関するものである。
地球温暖化問題が世界的に重要な課題になり、国内においても、製品、システムの省エネルギー化、環境対応化に対する積極的な取り組みが行われている。分散型エネルギーシステムである冷熱機器および空調機器は、極めて普及率が高く、年間を通じて使用される電力消費量が多いことから、収益改善の手段として極めて効果が大きいと考えられている。このような背景において、低温域での水蒸気吸脱着挙動を有する多孔質材料を用いた冷凍機器、デシカント空調、調湿システム、蓄熱システム等は、優れた省エネルギー性システムの早期実現に対応できる技術として期待されている。
ポーラス材料は、細孔径の大きさとそれらの分布および配列の規則性で分類される。例えば、非晶質であるシリカゲルや活性炭などでは、細孔の大きさがミクロ孔からマクロ孔まで幅広い孔径範囲を有しており、細孔配列に規則性を有していないため、特定の操作湿度範囲における吸脱着量が少ないという課題を有する。一方、ゼオライトに代表される結晶性多孔質体は細孔径が均一で規則的な配列構造を有している。しかしながら、細孔直径が1.5nm以下と小さく、その孔径によって用途が限定されてしまうことや、水分子との相互作用が極めて強く(一部の疎水性ゼオライトを除く)、水蒸気吸着等温線は相対湿度10%以下で飽和吸着に到達してしまうため、120℃以上の脱着温度が必要であるという材料の本質的な課題を有している。ポーラス材料がより広範囲で応用されるためには、孔径がより大きく、かつ細孔配列の均一性が高い材料が必要である。しかしながら、従来のポーラス材料には細孔直径が2nm以上の結晶性多孔質は天然にも人工合成材料にも存在していなかった。
このような流れの中で、近年、ゼオライトでは実現されていなかった数nmの均一な細孔径を有する新しいメソポーラスシリカ材料(MCM−41、FSM−16)が次々に発表され、現在、様々な分野において応用の可能性が検討されている。メソポーラスシリカとは、均一で規則的に配列したメソ孔(直径2〜50ナノメートル)を持つシリカ(二酸化珪素)系多孔質材料の総称である。メソポーラスシリカは、厚みが約1nmの隔壁で仕切られたシリンダ状の細孔がヘキサゴナル配列した規則構造から成る。メソポーラスシリカのメソ孔内では、その孔径に応じた相対湿度において毛管凝縮が起こり、特定の狭い相対湿度範囲で大きな吸脱着量を示す特異的特徴を有する。そして、メソ孔径を有していることから、この他吸湿用途以外にも、ゼオライトの細孔では対応できない大きな分子の関与する吸着、触媒作用などへの応用としても期待されている。
しかしながら、実用上の利用に関しては、吸着材料として既に工業的に製造され、多くのアプリケーションに適用されているシリカゲルやゼオライトとは異なり、その製造方法が確立されてはおらず、製造コストが高いといった課題も解決されていないため工業的利用には程遠い技術レベルにある。
メソポーラスシリカの工業的利用に関しては、例えば特許文献1が知られている。この特許文献1には、メソポーラスシリカをフィルタ基材に添着する吸着フィルタの製造方法が記載されており、具体的には、生成したメソポーラスシリカにバインダを0.5〜20wt%(メソポーラスシリカ100wt%に対して)添加して、基材上に塗布する製造方法である。そして、上記のメソポーラスシリカを製造する工程では300〜800℃の熱処理をして界面活性剤を除去し、この製造したメソポーラスシリカにバインダを添加してスラリーを作製してハニカム基材に塗布し、スラリー中に含まれる有機系バインダ成分および溶媒を熱処理により除去する工程を有する。従って、吸着フィルタを製造するまでの工程で2回の焼成処理が必要になる。
特開2004−99361号公報(第5−7頁)
しかしながら、特許文献1に記載の吸着フィルタの製造方法では、メソポーラスシリカの製造工程で300〜800℃の熱処理によって界面活性剤を除去してメソ孔構造を有するメソポーラスシリカを得、このメソポーラスシリカにバインダを添加して作製したスラリーを用いてハニカム基材に含浸塗布し、スラリー中に含まれる有機成分および溶媒を焼成処理することによって除去する工程を施したものである。上記製造方法においては、吸着フィルタを製造するまでの工程で2回の高温かつ長時間の焼成処理を施しているため、製造コストが高くなる問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、メソポーラス無機材料の製造工程における焼成とハニカム製造工程における焼成とを一括処理することにより製造コストの低減が可能な吸着フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る吸着フィルタの製造方法は、細孔配列がヘキサゴナル構造の三次元高規則性を有するメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法において、原料を溶媒に溶解して原料混合液を作製する工程1と、前記原料混合液から前記溶媒を除去することにより、メソポーラス無機材料の孔内に鋳型として用いる界面活性剤を含む無機有機複合構造を有するナノ構造体の前駆体溶液pH値0.1〜0.5の範囲になるように調整して得る工程2と、前駆体溶液中の溶媒を減圧発泡処理により揮発除去して無機有機複合ナノ構造体から成るゲルを得る工程3と、前記無機有機複合ナノ構造体から成るゲルを粉砕処理する工程4と、前記粉砕したナノ構造体のゲルと溶媒およびバインダとを混合して作製した添着用スラリーを用いてフィルタ基材に添着する工程5と、
前記スラリーを添着したフィルタ基材を焼成処理する工程6と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上記のように6つの工程を経てメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタを製造するものであるので、メソポーラス無機材料を作製するための鋳型剤である界面活性剤の除去をするのに、フィルタ基材の焼成処理を行うだけでよいため、製造時間が短時間化され、製造コストを低減することができる。また、三次元構造の規則性が高く、吸着性能に優れたメソポーラス無機材料(例えばメソポーラスシリカ)を担持した吸着フィルタを再現よく製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法の一例を説明する製造フロー図である。
本実施の形態における吸着フィルタの製造方法は、図1に示すように工程1から6の6つの工程を経て吸着フィルタを製造するものであり、そのうちの工程1から4までは主にメソポーラス無機材料の製造工程を示すものである。すなわち、メソポーラス無機材料の製造の出発点となる原料混合溶液を作製する工程1と、原料混合溶液中の溶媒を除去して無機有機複合構造を有するナノ構造体の前駆体溶液を形成する工程2を施した後、メソポーラス無機材料の骨格原料となる金属アルコキシドの構成成分として前駆体溶液中に混存している溶媒を減圧発泡処理により迅速に揮発除去して無機有機複合ナノ構造物のゲルを得て(工程3)、その後、無機有機複合ナノ構造物のゲルに粉砕処理を施して10μm以下の微小粒子にし(工程4)、これに溶媒およびバインダを混合して添着用スラリーを作製する(工程5)。そして、この添着用スラリー中にセル構造を有するフィルタ基材を浸漬して添着した後、鋳型剤である界面活性剤の除去処理を施して吸着フィルタを製造する(工程6)。
本実施の形態に係る吸着フィルタの製造方法は、上記のように構成したものであるので、三次元構造の規則性が高く、水吸着性能に優れたメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタを再現良く、かつ、鋳型剤である界面活性剤の除去のためにフィルタ基材の焼成処理を1回行うだけでよいので、製造時間を短時間化することができ、低コストで製造することが可能である。
なお、上記の前駆体溶液とは、例えばアルコール溶媒中において、ミセル化した界面活性剤のシリンダ状集合体の周囲に、金属アルコキシドの加水分解反応で生成した金属水酸化物、あるいはそれらが縮重合したオリゴマーが集積した構造の状態を指す。
以下、本実施の形態におけるメソポーラス無機材料の一例として、メソポーラスシリカの製造方法および水吸着特性について説明する。
以下に、図1の製造フローによって製造されるメソポーラスシリカに関し、具体的な説明を記載する。
原料をアルコール溶媒に溶解して原料混合溶液を作製する工程1は、下記(1)、(2)、(3)の手順により施される。
(1)界面活性剤をアルコール溶媒中に溶解して界面活性剤溶液を作製する。
(2)骨格構造を形成する金属元素の原料である金属アルコキシドと、この金属アルコキ シドの加水分解反応を進行させるための酸触媒水溶液を混合して溶液を作製する。
(3)(1)と(2)の溶液を混合する。
上記手順(1)において、メソ細孔形成の鋳型として使用する界面活性剤の一例として、例えば、一般式としてCH3(CH2nN(CH33X(n=9、11、13、15、17であり、Xはハロゲン化物イオン、HSO4 -、有機アニオンなど)で表されるカチオン系界面活性剤を用いるのが好ましい。代表的にはハロゲン化アルキルアンモニウムを使用することができ、これらの中でも特に、本発明の主な用途しとして挙げた相対湿度40〜60%で毛管凝縮を生じることができ、さらに相対湿度40%以下において脱着することが可能なn−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:CH3(CH215N(CH33Cl(以下、C16TACと略記)を使用した場合について、本実施の形態に記述する。
まず、上記界面活性剤C16TAC(東京化成製、製造番号SOO87、>98%)をアルコール溶媒中に入れて溶解させる。この際に使用可能なアルコール溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール等の1級アルコール、2−プロパノール、2−ブタノール等の2級アルコール、ターシャリーブチルアルコール等の3級アルコール等が挙げられ、またアルコール以外ではアセトン、キシレン、トルエン、アセトニトリル等が挙げられる。本実施の形態においては、原料コストおよび取り扱いの容易さから最も好ましいエタノールを適用した。
C16TACとエタノールとの混合比は、C16TACが1モルに対してエタノール(和光純薬製1級、054−00461、99.5%)を45〜55モルの範囲とし、本実施の形態では50モルとした。混合時にC16TACが溶解し難い場合には、エタノールを40℃程度まで加温することで容易に溶解させることができる。なお、エタノールの量を減らすことも可能であり、その場合にはC16TACとエタノールとの混合比は、例えば1対5の割合とすることができる。
上記の手順(2)において、Siアルコキシドであるテトラエチルオルソシリケート:(C25O)4Si(東京化成製、T0100、以下TEOSと略記)およびジルコニウム添加剤の原料である硝酸ジルコニル:ZrO(NO32・2H2O(三津和化学製、No.59987(特級);Assay99%)を加水分解触媒である塩酸水溶液(10-3M)中に所定量を入れて溶解混合した。上記原料の混合溶解を行う手順としては、塩酸水溶液中に硝酸ジルコニルおよびTEOSを同時に混合しても何ら問題は生じないが、さらに好ましくは、まず塩酸水溶液中に硝酸ジルコニルを入れて10〜20分間撹拌混合した後にTEOSを加えた方が好ましい。その理由は、硝酸ジルコニルの水和・イオン化を先に進行させることによって、ミセル化した界面活性剤をシリンダ状集合体の周囲に優先的に堆積させ、この結果、細孔壁表面における濃度を局所的に高めることができるようになり、耐水性向上や水吸着が生じ始める相対湿度を調整するためのチューニング材としての添加効果がより得られ易くなるからである。なお、C16TACとTEOSおよび硝酸ジルコニルとの混合比は、C16TACが1モルに対して、TEOSと硝酸ジルコニルとの総モル数が0.10〜0.30モルとした。0.10モルを下回ると、製造されたメソポーラスシリカの細孔容積が小さくなり、細孔径分布にバラツキが生じ、さらには鋳型(テンプレート)としても成り立たなくなる。また逆に0.30モルを上回ると、ヘキサゴナル構造にならず、規則構造性が著しく低下する。また、硝酸ジルコニルの投入量はTEOSとの混合モル数が上記濃度0.10〜0.30になる範囲において、0.1〜5.0モル%とした。
上記手順(3)において、(1)および(2)で作製した界面活性剤を溶解させたアルコール溶液、および金属アルコキシドと酸触媒を混合した水溶液を混合し、室温で1時間攪拌する。この1時間の撹拌後の溶液において、pHメーターによる測定値が1.1〜1.5の範囲となるように調整を施した。
以上に記載した、原料をアルコール溶媒に溶解して原料混合溶液を作製する工程1は、上記(1)、(2)、(3)の手順により行われるため、三次元構造の規則性が高く、水吸着性能に優れたメソポーラスシリカを再現よく製造するために必要な均一性の高い原料混合溶液を得ることができる。
次に、前記原料混合溶液中の溶媒を揮発させて無機有機複合ナノ構造体の前駆体溶液を形成する工程2は、上記工程1で作製した原料混合溶液中に含まれる溶媒の除去に関するものであり、本実施の形態の一例として、この原料混合溶液をナス型フラスコに移し、これをロータリーエバポレータを使用して減圧処理を施すことにより揮発除去を行った。また、本処理の際に激しい沸騰が生じるのを避けるため、減圧処理としてフラスコ内圧力を60〜100hPaの範囲で0.5〜3時間を要して段階的に圧力を下げていくことが重要である。なお、減圧の際にウォーターバスを使用して、25〜80℃の湯浴にて加温を施しながら溶媒揮発を行うことが揮発除去において、より効果的であった。
なお、溶媒揮発除去の終点は、pHの値によって管理することができ、本実施の形態において、上記原料を用いて作製した原料混合溶液では、溶媒除去後のpH値が0.1〜0.5の範囲となるように調整を施した。
本工程2において、製造された無機有機複合ナノ構造体の前駆体溶液は、高温、高湿下を除く、低温での保存であれば常圧のもとで長期保存することができ、さらに、密閉容器中に保存すれば、長期保存は何ら問題を生じない。したがって、量産時においては、上記前駆体溶液の作り置きによる保存が可能であるため、製造工程での原料投入から粉末完成までの連続的なバッチ処理を行う必要が不可欠ではなくなるため、生産性が極めて高くなる。
以上、本工程2の処理を施すことにより、三次元構造の規則性が高く、水吸着性能に優れたメソポーラスシリカを再現よく製造するために必要な無機有機複合ナノ構造体の前駆体溶液を形成することができた。
次に、前記前駆体溶液中の溶媒を減圧発泡処理により揮発除去して無機有機複合ナノ構造体のゲルを得る工程3は、エバポレータに取り付けられたナスフラスコ内の溶液をさらに10〜60hPaに減圧して発泡を生じさせ、さらに圧力を除々に下げながら、溶媒の揮発除去を1〜3時間を要して施した。なお、減圧処理の際にウォーターバスを用いて25〜60℃の湯浴にて加温を施しながら揮発除去を行った。
本工程3において、原料混合溶液中の溶媒を極めて低濃度まで除去することはメソ細孔の孔径を均一で且つ再現性良く製造するために極めて重要であり、本実施の形態に記載の減圧発泡処理を行う際の留意点として、溶液を高粘性にしてより大きな泡を発生させることが重要であり、これにより溶液の表面積が増大して揮発速度が高まり、迅速且つ溶媒の残存濃度が極めて低いゲル状の無機有機複合ナノ構造物を得ることができる。
溶媒の十分な除去を施すことができない場合には、後工程での焼成において、大きなSi−O−Siネットワークが大きく収縮することになり、結合の構造的緩和によって、孔径の変動が大きくなる。この結果、細孔径分布に広がりが発生し、三次元構造の高規則性を得ることができなくなる。
工程4は、上記工程3によって形成した無機有機複合ナノ構造物のゲルを粉砕処理して、10μm以下の微小粒子にする処理工程である。従来は焼成処理して有機物除去されたメソポーラスシリカを粉砕処理していたため、粉砕時の物理衝撃に対して細孔構造は脆く、構造破壊が生じる問題があった。本実施の形態では、細孔内に界面活性剤の有機成分を内包した構造で粉砕することにより、物理衝撃に対する耐性を著しく向上させることができ、構造破壊を抑制することができる。このため粉砕処理後の吸着性能劣化を改善することが可能となった。
また粉砕は、先行技術として特開2005−47722号公報に記載の溶媒中での湿式が提案されているが、メソポーラスシリカは溶媒中では吸湿による溶媒増粘化によって粉砕効率が低下することや細孔構造の崩壊などの問題があり、本実施の形態においては上記問題を回避することができる乾式のジェットミルを適用した。
工程5は、上記工程4によって得た微小粒子の無機有機複合ナノ構造物のゲルを溶媒およびバインダと混合して、スラリーを作製する工程である。従って、上記スラリー中にセル構造を有したフィルタ基材を浸漬させることにより、フィルタ基材の内部にスラリーを均一に添着させることができる。なお、本実施の形態に用いるフィルタ基材は、通常、セル状のハニカム構造を有した構造体であって、その材質は、セラミックスペーパーあるいはガラス繊維質である。
工程6は、フィルタ基材の内部に添着したゲルに含まれる鋳型剤のC16TACを除去する工程である。C16TACを除去する方法は、焼成法と抽出法の2通りが有効である。焼成法の場合、界面活性剤が分解可能な温度であれば特に制限は無く、通常は350〜800℃の温度範囲で1時間以上の処理が好ましく、より好ましくは、550〜650℃で5〜6時間の焼成処理を施すと良い。なお、焼成処理に用いる炉は熱風循環式の脱脂炉が最適であり、本実施の形態においては、炉の排気口よりダクトを介して接続された脱臭装置あるいはスクラバーにより、炉内で発生する排ガスを回収する装置を備えた設備を用いた。
また、C16TACを溶媒で抽出除去する抽出法の場合は、溶媒には、例えばアルコール系では、メタノール、エタノール、n−プロパノール等の1級アルコール、2−プロパノール、2−ブタノール等の2級アルコール、ターシャリーブチルアルコール等の3級アルコール等が挙げられ、またアルコール以外では、蒸留水や酸水溶液の他、アセトン、キシレン、トルエン、アセトニトリル等が有効である。
また、界面活性剤の除去処理は上記の焼成および溶媒抽出の組み合わせによる実施も有効であり、例えば、溶媒による抽出除去後に焼成処理を行うこととしても、より低濃度まで界面活性剤を除去することができた。
以上に記載した吸着フィルタを製造するための工程1、2、3、4、5、6を施すことにより、製造時間が短時間化され、製造コストを低減することができた。さらに、得られるメソポーラスシリカは三次元構造の規則性が高く、所定の相対湿度範囲において急峻でかつ高い水吸着性能を有することができ、これを担持した吸着フィルタを、極めて再現性良く製造することができた。
また、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカは、極めて均一な孔径を有する細孔がヘキサゴナル状に並んだ構造を有している。図2は、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカのX線回折パターンである。回折パターンによれば、(100)面に対応する面間隔距離d=3.2nm付近に回折ピークが見られた。
表1は、X線回折及び窒素吸着測定によって得られた面間隔距離d、孔径dP、隔壁厚みdW、細孔容積VP、比表面積SBETの細孔パラメータをまとめたものである。
Figure 0004900795
本実施の形態により作製されるメソポーラスシリカの細孔径は、2.7〜2.9nmの範囲にピークを有する細孔分布を得ることができた。メソポーラスシリカの細孔径の測定法としては通常、BJH法とDH法があるが、本実施の形態ではDH法に基づいた方法を用いている。
図3は、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカの水蒸気吸着等温線図である。図中、31はC16TACを用いて製造したメソポーラスシリカの吸着等温線、32はC16TACを用いて製造したメソポーラスシリカの脱着等温線である。
ゼオライトの吸着等温線はIUPACで分類されるI型(Langmuir型)となり、低い相対湿度領域において急激に吸着量が増加するが、それ以降の吸着量は飽和する傾向を有している。一方、シリカゲルの吸着等温線はIUPAC分類のIII型となり、低い相対湿度領域において急激に吸着量が増加するが、それ以降の吸着量は一般的に低相対湿度で飽和しない傾向を有している。これに対して、メソポーラスシリカの吸着等温線はIUPAC分類のV型となり、メソ細孔内への毛管凝縮に起因する狭い相対湿度範囲p/p0=0.3〜0.5において、吸着量の急激な増加とわずかに低湿度側にシフトした脱着特性を示し、非可逆的なヒステリシス特性を有している。また、水に対する飽和吸着量においてもゼオライトやシリカゲルの2倍以上であり(但し、シリカゲルの場合はメソポーラスシリカよりも飽和吸着量が大きいもの(B型など)もある)、吸湿材として極めて優れた特性を有している。また、2回目以降の吸着では、飽和吸着量は0.05〜0.1(g/吸着剤1g当たり)程度減少し、さらに細孔内壁のシリカ表面の親水化のため低湿度側の吸着量が増加して毛管凝縮の生じる相対湿度が低湿度側に0.05程度シフトする傾向を有しているが、このシフトは2回目以降では変化は全く見られず、この吸着等温線の特性を維持するものであった。
以上に記載した吸着性能を有するメソポーラスシリカは、水蒸気に対する吸着条件が相対湿度40%以上、脱着条件が相対湿度30%以下において毛管凝縮を生じさせることが可能であり、ヒートポンプ式空調システムやデシカント式空調システムにおいて、低温再生が行えるため再生に要する熱エネルギーが低減できる省エネシステムの実現に極めて有効な吸着剤である。
また、本実施の形態により作製されるメソポーラスシリカは、表1に示すように、金属元素がモル比でSi/Zr=1/0.1〜5.0で含まれている。これにより、三次元構造の規則性が高く、吸着性能に優れたメソポーラスシリカを再現良く製造することができる。
なお、本実施の形態においては、界面活性剤にカチオン性界面活性剤であるn−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:CH3(CH215N(CH33Clを用いているが、これに限らず、同様の2.7〜2.9nmの細孔径が形成できれば他の界面活性剤、たとえばノニオン性界面活性を用いても本発明の効果が得られることは言うまでもない。
実施の形態2.
本実施の形態は、界面活性剤にトリメチルステアリルアンモニウムクロリド:CH3(CH217N(CH33Cl(以下、C18TACと略記する)を適用した場合について記載する。基本的な製造方法は図1と同様の製造工程のフローによって吸着フィルタを製造することができた。
以下に原料の混合溶液の作製方法について記述する。
まず、カチオン性界面活性剤をエタノール溶媒中で溶解して界面活性剤溶液を作製する工程では、C18TACとエタノールとの混合比は、C18TACの1モルに対してエタノールは5〜55モルの範囲とし、本実施の形態では50モルとした。C18TACが溶解し難い場合には、エタノールを40℃程度まで加温して溶解してもよい。
より具体的には、SiアルコキシドであるTEOSおよび硝酸ジルコニルの加水分解触媒である塩酸水溶液(10-3M)中に所定量を入れて溶解混合する。混合溶解は、まず塩酸水溶液中に硝酸ジルコニルを入れて10〜20分間撹拌混合した後、TEOSを添加する手順で作製する。
次に、C18TACを溶解したアルコール溶液と、硝酸ジルコニルを溶解した塩酸水溶液とを混合し、室温で1時間攪拌する。この1時間の撹拌後の溶液において、pHメーターで測定したpH値が1.6〜2.0の範囲となるように調整を施した。
なお、C18TACとTEOSおよび硝酸ジルコニルとの混合比は、C18TACの1モルに対して、TEOSおよび硝酸ジルコニルは0.15〜0.30モルとした。
本実施の形態の前記原料混合溶液は、実施の形態1の溶媒揮発除去による無機有機複合ナノ構造体の前駆体溶液を形成する工程、および前記前駆体溶液中の溶媒を減圧発泡処理により揮発除去してゲル状の無機有機複合ナノ構造体を得る工程、およびゲル状の無機有機複合ナノ構造物に含まれる界面活性剤を除去する工程、を同様の条件によって施した。なお、溶媒揮発除去の終点は、pHの値によって管理することができ、本実施の形態において、上記原料を用いて作製した原料混合溶液では、溶媒除去後のpH値が0.7〜1.0の範囲となるように調整を施した。
界面活性剤にC18TACを適用した場合においても、C16TACの場合と同様に、製造時間が短時間化され、さらに、得られるメソポーラスシリカは三次元構造の規則性が高く、優れた吸着性能を再現良く製造することができた。
本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカにおいても、極めて均一な孔径を有する細孔がヘキサゴナル状に並んだ構造を得ることができた。図4は、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカのX線回折パターンである。回折パターンによれば、(100)面に対応する面間隔d=3.4nm付近に回折ピークが見られた。
表2は、X線回折及び窒素吸着測定によって得られた面間隔距離d、孔径dP、隔壁厚みdW、細孔容積VP、比表面積SBETの細孔パラメータをまとめたものである。
Figure 0004900795
本実施の形態により作製したメソポーラスシリカの細孔径は、3.0〜3.2nmの範囲にピークを有する細孔分布を得ることができた。細孔径の測定方法は実施の形態1と同様にDH法に基づいた方法を使用した。
図5は、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカの水蒸気吸着等温線図であり、図中、51はC18TACを用いて製造したメソポーラスシリカの吸着等温線、52はC18TACを用いて製造したメソポーラスシリカの脱着等温線である。
メソポーラスシリカの吸着等温線はIUPAC分類のV型となり、メソ細孔内への毛管凝縮に起因する狭い相対湿度範囲p/p0=0.4〜0.6において、吸着量の急激な増加とわずかに低湿度側にシフトした脱着特性を示し、非可逆的なヒステリシス特性を有していた。また、水に対する飽和吸着量においてもゼオライトやシリカゲルより大きく、吸湿材として優れた特性を有していた。
また、2回目以降の吸着では、C16TACを適用して作製したメソポーラスシリカの場合と同様に、飽和吸着量は0.05〜0.1(g/吸着剤1g当たり)程度減少し、さらに細孔内壁のシリカ表面の親水化のため低湿度側の吸着量が増加して毛管凝縮の生じる相対湿度が低湿度側に0.05程度シフトする傾向はあるが、このシフトは2回目以降では変化は全く見られず、この水吸着等温線を維持するものであった。
以上に記載した吸着性能を有するメソポーラスシリカは、水蒸気に対する吸着条件が相対湿度40%以上、脱着条件が相対湿度30%以下において毛管凝縮を生じさせることが可能であり、ヒートポンプ式空調システムやデシカント式空調システムにおいて、低温再生が行えるため再生に要する熱エネルギーが低減できる省エネシステムの実現に極めて有効な吸着剤である。
なお、本実施の形態においては、界面活性剤にカチオン性界面活性剤であるn−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:CH3(CH215N(CH33Clを用いているが、これに限らず、同様の3.0〜3.2nmの細孔径が形成できれば他の界面活性剤、たとえばノニオン性界面活性を用いても本発明の効果が得られることは言うまでもない。
実施の形態3.
本実施の形態は、界面活性剤にトリメチルステアリルアンモニウムクロリド:CH3(CH2)nN(CH33Clにおいて、n=11:C12TAC、および、n=13:C14TACを適用した場合について記載する。基本的な製造方法は図1と同様の製造工程のフローによって吸着フィルタを製造することができた。
本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカにおいても、極めて均一な孔径を有する細孔がヘキサゴナル状に並んだ構造を得ることができた。図6は、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカのX線回折パターンである。回折パターンによれば、C12TACを用いて製造したメソポーラスシリカでは、(100)面に対応する面間隔d=2.5nm付近に、C14TACを用いて製造したメソポーラスシリカでは、面間隔d=2.8nm付近に、それぞれ回折ピークが見られた。
表3は、X線回折及び窒素吸着測定によって得られた面間隔距離d、孔径dP、隔壁厚みdW、細孔容積VP、比表面積SBETの細孔パラメータをまとめたものである。
Figure 0004900795
本実施の形態により作製したメソポーラスシリカの細孔径は、C12TACの場合では2.1〜2.3nmの範囲にピークを有し、C14TACの場合では2.4〜2.6nmの範囲にピークを有する細孔分布を得ることができた。細孔径の測定方法は実施の形態1と同様にDH法に基づいた方法を用いた。
図7は、本実施の形態によって得られたメソポーラスシリカの水蒸気吸着等温線図である。図中、71はC14TACを用いて製造したメソポーラスシリカの吸着等温線、72はC14TACを用いて製造したメソポーラスシリカの脱着等温線、73はC12TACを用いて製造したメソポーラスシリカの吸着等温線、74はC12TACを用いて製造したメソポーラスシリカの脱着等温線である。
C14TACおよびC12TACを適用して作製したメソポーラスシリカの吸着等温線はいずれもIUPAC分類のV型となり、メソ細孔内への毛管凝縮に起因する狭い相対湿度範囲p/p0=0.4〜0.6において、吸着量の急激な増加とわずかに低湿度側にシフトした脱着特性を示し、非可逆的なヒステリシス特性を有していた。また、水に対する飽和吸着量においてもゼオライトやシリカゲルより大きく、吸湿材として優れた特性を有していた。
また、2回目以降の吸着では、C16TACやC18TACを適用して作製したメソポーラスシリカの場合と同様に、飽和吸着量は0.05〜0.1(g/吸着剤1g当たり)程度減少し、さらに細孔内壁のシリカ表面の親水化のため低湿度側の吸着量が増加して毛管凝縮の生じる相対湿度が低湿度側に0.05程度シフトする傾向はあるが、このシフトは2回目以降では変化は全く見られず、この水吸着等温線を維持するものであった。
以上に記載した吸着性能を有するメソポーラスシリカは、水蒸気に対する吸着条件が相対湿度40%以上、脱着条件が相対湿度30%以下で毛管凝縮を生じさせることが可能であり、ヒートポンプ式空調システムやデシカント式空調システムにおいて、低温再生が行えるため再生に要する熱エネルギーが低減できる省エネシステムの実現に極めて有効な吸着剤である。
なお、本実施の形態においては、界面活性剤にカチオン性界面活性剤であるn−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド:CH3(CH215N(CH33Clを用いているが、これに限らず、C12TACを適用した場合と同様の2.1〜2.3nmや、C14TACを適用した場合と同様の2.4〜2.6nmの細孔径が形成できれば他の界面活性剤、たとえばノニオン性界面活性を用いても本発明の効果が得られることは言うまでもない。
本発明の実施の形態1に係るメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法の一例を説明する製造フロー図である。 実施の形態1のXRDパターンを説明するための図である。 実施の形態1の水蒸気吸着等温線を説明するための図である。 実施の形態2のXRDパターンを説明するための図である。 実施の形態2の水蒸気吸着等温線を説明するための図である。 実施の形態3のXRDパターンを説明するための図である。 実施の形態3の水蒸気吸着等温線を説明するための図である。
符号の説明
31 C16TACを適用して製造したメソポーラスシリカの吸着等温線
32 C16TACを適用して製造したメソポーラスシリカの脱着等温線
51 C18TACを適用して製造したメソポーラスシリカの吸着等温線
52 C18TACを適用して製造したメソポーラスシリカの脱着等温線
71 C14TACを適用して製造したメソポーラスシリカの吸着等温線
72 C14TACを適用して製造したメソポーラスシリカの脱着等温線
73 C12TACを適用して製造したメソポーラスシリカの吸着等温線
74 C12TACを適用して製造したメソポーラスシリカの脱着等温線

Claims (10)

  1. 細孔配列がヘキサゴナル構造の三次元高規則性を有するメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法において、
    原料を溶媒に溶解して原料混合液を作製する工程1と、
    前記原料混合液から前記溶媒を除去することにより、メソポーラス無機材料の孔内に鋳型として用いる界面活性剤を含む無機有機複合構造を有するナノ構造体の前駆体溶液pH値0.1〜0.5の範囲になるように調整して得る工程2と、
    前駆体溶液中の溶媒を減圧発泡処理により揮発除去して無機有機複合ナノ構造体から成るゲルを得る工程3と、
    前記無機有機複合ナノ構造体から成るゲルを粉砕処理する工程4と、
    前記粉砕したナノ構造体のゲルと溶媒およびバインダとを混合して作製した添着用スラリーを用いてフィルタ基材に添着する工程5と、
    前記スラリーを添着したフィルタ基材を焼成処理する工程6と、
    を有することを特徴とする吸着フィルタの製造方法。
  2. 前記工程1の原料混合液は、骨格構造を形成するための金属化合物と、メソ細孔の鋳型となる界面活性剤、および金属化合物に加水分解反応を起こさせるための酸性水溶液とを、アルコール溶媒中で溶解混合したものであり、界面活性剤と金属化合物および酸性水溶液の混合モル比率は、1:0.10〜0.30であることを特徴とする請求項1記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  3. 前記工程2の溶媒の揮発除去方法は、圧力範囲60〜100hPaでの減圧処理、あるいは温度範囲25〜80℃での加熱処理、のいずれか一方、あるいは双方の併用により行うことを特徴とする請求項1記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  4. 前記工程3の減圧発泡処理は、圧力範囲10〜60hPaの圧力範囲で行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のメソポーラス無機多孔材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  5. 前記工程4の無機有機複合ナノ構造体の粉砕処理は、乾式粉砕により処理することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  6. 前記工程5のハニカム基材への添着方法は、前記粉砕したナノ構造体と溶媒およびバインダとを混合して作製した添着用スラリー中に前記フィルタ基材を浸漬して施すことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  7. 前記工程6の焼成処理に代えて、溶媒による溶解抽出処理、あるいは溶媒による溶解抽出後に加熱処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  8. 前記吸着フィルタに担持されたメソポーラス無機材料は、界面活性剤と金属化合物および酸性水溶液の混合モル比率が1:0.10〜0.30の範囲において、金属元素がモル比でSi/Zr=1/0.1〜5.0で含まれていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  9. 前記吸着フィルタに担持されたメソポーラス無機材料は、孔径が2〜4nmのメソ孔を有し、比表面積が800m2/g以上であり、細孔容積が0.5cc/g以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
  10. 前記吸着フィルタに担持されたメソポーラス無機材料は、吸着条件が、相対湿度30%以上、脱着条件が相対湿度40%以下で、毛管凝縮が生じることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のメソポーラス無機材料を担持した吸着フィルタの製造方法。
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