JP4898371B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、紙おむつ、生理用ナプキン、尿取りパッド、吸収パッド等の吸収性物品に関するものである。
紙おむつ、吸収パッド、生理用ナプキンなどの吸収性物品はよく知られるところである。これら吸収性物品は、製品種により身体に対する着用形態は種々異なるものの、尿、便、経血などの体液を吸収保持すべく、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在された構造を有し、吸収体介在部を股間部に宛がって使用する点で共通する。
そして、吸収体介在部を股間部に宛がって使用する共通性より、吸収性物品側縁からの体液の漏れ、いわゆる「横漏れ」という共通の問題点をも有する。
横漏れの原因のほとんどは、股間部に比較的剛性が高い吸収体介在部を位置せしめるがゆえ、人体構造上、臀部下端から内腿にかけて存在する鼠径部なる凹部と吸収体側縁との間に必然的に形成される空間に体液が流入することに起因する。
このため、従来各種吸収性物品においては、前記空間への体液流入を防止すべく、製品前後方向に沿う起立カフスを形成したり、吸収体介在部にエンボス加工を施したり、紙おむつであれば足回りのフィット性を良好にすべく足回りギャザーを形成したりと、種々の横漏れ防止のための技術が採られている。
特開2005−261554 特開2005−224619 特開2001−095841 特開2004−261332 特開2002−200105
しかし、従来製品は、鼠径部への体液流入を防止する技術が多数採られているものの、一旦、鼠径部に流入してしまった体液を効果的に吸収する術がなく、紙おむつにおいて足回りギャザーで堰き止める程度の策しかなされていない。このため、従来製品において横漏れを確実に防止するには至っておらず、漏れ防止向上を達成すべく技術改良が求められている。
そこで、本発明の課題は、漏れ防止性を高めた吸収性物品の提供にあり、特に、鼠径部に起因する横漏れ防止性を高めた吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在された紙おむつ本体部と、この紙おむつ本体部における後身頃側から股間部を通り前身頃側に至るように前記透液性表面シート上に重ねて配置された補助吸収吸部材とを備え、
前記補助吸収部材は、肌当接面を構成する透液性の表面シートと、非肌当接面を構成する裏面シートとの間に第2吸収体が介在された構造であり、
前記紙おむつ本体部は、幅方向両側部に前後方向に延在し肌当接面側に起立する起立カフスを有しており、
前記補助吸収部材は、その前後方向の長さが、少なくとも前記紙おむつ本体部の股間部から前身頃側に至る範囲を被覆する長さとされ、かつその幅が一方の起立カフスの近傍から他方の起立カフスの近傍までとされており、
前記補助吸収部材は、幅方向中央部にのみ、腹側端縁から背側端縁まで前後方向に沿って延在する易切り離し線を有するとともに、この易切り離し線で分けられる両区画のそれぞれに前記第2吸収体が存在するものであり、
前記補助吸収部材裏面シート各前記区画の両側部にわたる幅方向範囲で前端部から後端部まで、前記紙おむつ本体部の透液性表面シートに対して剥離可能に接着されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
(作用効果)
本発明は、前後方向に沿う易切り離し線を設けた補助吸収部材が、紙おむつ本体部の股間部から前身頃側に至る範囲の透液性表面シート上に、その一部又は全部が剥離可能な状態で接着されている。
従って、補助吸収部材をその前身頃側端から股間部に向かって接着部を残しつつ紙おむつ本体部より所定距離剥離することができる。
所定距離剥離すると補助吸収部材の一部が紙おむつ本体部に対して自由な状態となる。
このように先端側一部を自由な状態にした後又は自由な状態にするとともに、自由部分のみ易切り離し線で切り離すと、紙おむつ本体部の前身頃側に補助吸収部材が一部分離されてなる短冊状自由部が形成される。
そして、紙おむつ本体部を身体に装着するさいに、前記短冊形自由部分を例えば蛇腹状に折り畳み厚みを増すようにして、紙おむつ本体部と身体の鼠径部との間の空間を埋めるように介在させれば、鼠径部に起因する漏れ防止が図られる。
さらに、二つの短冊状自由部分の自由先端側同士をクロスさせると自由基端側間にスリット孔が形成される。この当該スリット孔に陰茎を通すようにして装着すると、陰茎と腹との間に補助吸収部材が介在される。すなわち、陰茎は紙おむつ本体部の吸収体介在分と補助吸収部材との間に位置される。
このような装着態様とすれば、陰茎が上向き(胸方向)状態のときに勢いよく排尿がなされて尿が着衣のウェスト開口部から漏れてしまうことが防止されるし、横向きの状態で勢いよく排尿がなされて足周り開口部から漏れてしまうことも防止される。陰茎が上向きの状態で仰向けに寝ているさいに軽失禁が生じた場合にも尿が失禁者の下腹部上に留まることがなくなるため、使用者が極めて不快な思いをすることも防止される。
他方、易切り離し線の両端を切り離さずに、それらの中央部分のみ裂開させるとともに、裂開部近傍のみを紙おむつ本体部から剥離すれば、肌当接面に前後方向に裂開された裂開状孔状凹部が形成される。
また、易切り離し線全部を裂開して補助吸収部材を分離すれば、肌当接面に前後方向に沿って吸収性を有する凸堤間に溝部が形成された形状となる。
このように凹部、溝部を形成すれば、尿、便等を当該凹等に誘導されて、一層の横漏れ防止効果が得られる。
以上のように、本発明では、必要に応じて使用者が補助吸収部材の一部を自由に移動させて任意の部位に配置したり、任意の位置に凹部等を形成したりでき、種々の形態にすることができる。
もって、種々の漏れ防止の改善を従来吸収性物品と比較して、種々の漏れ防止性が高められる。特に、従来製品では解決なしえない、漏れの主たる原因である、鼠径部に起因するものを好適に防止できるようになる。
<請求項2記載の発明>
前記紙おむつ本体部と前記補助吸収性部材との接着がホットメルト接着剤によりなされている請求項1記載の吸収性物品。
(作用効果)
ホットメルト接着剤を用いることにより製品の柔らかさを損なわずに補助吸収部材を剥離可能に接着できる。また、容易に剥離可能な状態で接着できる。さらに、安価であり、製造上の取り扱い性にも優れる。
<請求項3記載の発明>
前記紙おむつ本体部と前記補助吸収部材との接着が、股間部より後身頃側ではホットメルト接着剤のベタ塗布によりなされ、股間部から前身頃側ではスパイラル塗布によりなされている請求項2記載の吸収性物品。
(作用効果)
より、複雑な所望の形態に、より柔軟に対応できるようになる。例えば、幅方向に離間して並列して設けられていれば、複数の短冊状自由部を形成することができる。
<請求項4記載の発明>
前記吸収体及び第2吸収体がともに繊維中に吸収性ポリマーが散在された吸収コアを有するものであり、かつ、前記第2吸収体の繊維密度が前記紙おむつ本体部の吸収体の繊維密度よりも低く構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
第2吸収体の繊維密度が吸収体よりも低くしたので、紙おむつ本体部よりも補助吸収部材の液吸収速度が速くなり、もって、補助吸収部材で迅速に体液が吸収できるようになる。
<請求項5記載の発明>
前記吸収体及び第2吸収体がともに繊維中に吸収性ポリマーが散在された吸収コアを有し、かつ、前記紙おむつ本体部の吸収体のポリマー密度が第2吸収体のポリマー密度よりも高く構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
(作用効果)
紙おむつ本体部の吸収体のポリマー密度が第2吸収体のポリマー密度よりも高く構成されているので、肌から遠い位置の紙おむつ本体部で液保持量が多くなる、
<請求項6記載の発明>
前記起立カフスと補助吸収部材とが非接着とされている、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸吸収性物品。
(作用効果)
起立カフスによるいわゆる足回り開口部分からの横漏れが防止される。
以上のとおり、本発明によれば、漏れ防止性を高めた吸収性物品が提供される。特に、鼠径部に起因する横漏れ防止性が高められた吸収性物品が提供される。
次いで、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。なお、以下の説明のうち吸収パッドに係る部分は本発明に含まれない参考形態である。
『第1の形態:吸収パッドの例』
第1の形態は、吸収パッドである。図1〜9を参照しながらこの吸収パッドQ1について詳述する。
吸収パッドQ1は、例えば、体液吸収量を向上させる目的や、軽い尿もれなどの少量の排尿の吸収に対応すべく、下着類、紙おむつ等の着衣類に止着して用いられるものである。
この吸収パッドQ1は、使用者の肌側に位置して肌当接面を構成する表面シート1と着衣類側に位置される裏面シート2との間に、ある程度の剛性を有する吸収体3が介在された層構造をなしている。
表面シート1と裏面シート2とは、吸収パッドQ1の平面外形とほぼ同形状であり、前後端部及び両側部が吸収体3よりも外方に延出されていて、この延出部において接合されている。
接合の方法は、特に限定されない。既知の方法による。例えば、ホットメルト接着、超音波シール、ヒートシール(熱融着)、ヒートプレス(熱圧着)又はこれらの組み合わせによることができる。
また、裏面シート2には、長手方向の前後部及び中央部に前記着衣に対して止着するための止着部4が設けられている。止着部4の具体的な位置、大きさは、従来技術に従って適宜定めることができる。
なお、吸収パッドQ1自体の具体的な大きさは着衣類の大きさを考慮して適宜定められる。
本形態の吸収パッドQ1は、特徴的に、製品幅方向中央部に、製品前後方向に沿う1本の易切り離し線5が形成され、この易切り離し線5によって分けられる両側区画のそれぞれに吸収体3,3が存在している。
各吸収体3,3は、それぞれ不織布、積繊パルプ等の繊維中に吸収性ポリマーを散在して形成される既知の吸収コア3B,3Bを、例えばクレープ紙、不織布、孔開きシート等の透液性シート3A,3Aによって額巻等して包皮されて形成されている。その大きさほぼ前記区画の大きさに形成されており、それぞれ易切り離し線5を避けるようにして、若干離間されて配置され、表面シート1又は裏面シート2の少なくとも一方に対して図示しないホットメルト接着剤等により接着されて位置固定されている。
易切り離し線5は、通常状態では分離していない状態であるが、当該線をはさむ区画を異方向に引っ張るなど外力を加えると、当該線で切断して区画の分離がなされる線である。
具体的には、ミシン目線、折筋、線状に低坪部分を設けて形成した低坪量線、紙力低下剤を線状に塗布して形成した線などである。
易切り離し線5を視認しやすくすべく易切り離し線上又は易切り離し線に沿って表面シートを着色してもよい。
また、易切り離し線5の近傍は表面シートと裏面シートとを熱融着、熱圧着、ホットメルト接着剤による接着等により接着されているのが望ましい。このようにすると易切り離し線で切り離したときに、吸収体3,3の露出が防止される。
ここで前記表面シート1は、透液性を有する織布、不織布が適し、特に不織布が適する。
不織布としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものを用い得る。
なお、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。
また、SMS不織布、ポイントボンド不織布あるいは、ポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムや、プラスチックフィルムと不織布とをラミネートしたラミネート不織布など層構造の不織布を用いることもできる。
裏面シート2は、透液性又は不透液性のシートのいずれをも用い得る。例えば、紙おむつなど液吸収保持性を有する製品と併用することを想定した商品とするのであれば、裏面シートは、透液性とすることができる。下着類などそれ自体に液吸収保持性を有さない製品と併用することを想定した商品とするのであれば、裏面シート2は不透液性とする。
裏面シート2は、透液性とするならば、表面シート1と同素材で形成することができる。すなわち、不織布等である。
裏面シート2は、不透液性とするならば、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられる。この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不液透過性を確保した不織布シートなどを用いることもできる。
吸収コア3Bに用いる繊維としては、不織布、積繊パルプ等、従来既知の吸収コア用素材を用い得る。
また、吸収コア3Bに用いられる高吸収性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。製品の吸湿によるブロッキング性を抑制するためにブロッキング防止剤が添加されたものも用いることができる。また高吸収性ポリマーとしては、粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状、ゾル状、サスペンジョン状、ゲル状、フィルム状、不織布状等のさまざまな形態をもったものがあるが、これらはいずれも使用可能であり、特に粒子状のものが好適に使用される。
止着部4は、着衣類に止着できる態様を採ることができるものであれば、特に限定されない。
例えば、粘着性によって着衣類に対して止着するもの、メカニカルファスナー機構によるものが挙げられる。このような止着部4は、粘着剤の塗布、粘着シートの貼合、メカニカルファスナーの雄材シート、雌剤シートの貼合により形成することができる。
止着部4を粘着性を有するものとするのであれば、使用時以外はその粘着性による意図しない部位への接着を防止すべく、剥離紙等により保護する。
粘着剤、粘着シート、剥離紙は、吸収パッドや生理用ナプキンなどにおいて従来から用いられているもののなから適宜選択して用いればよい。
次いで、本形態の吸収パッドQ1の使用方法を、紙おむつZと併用する例で特に説明する。
本形態の吸収パッドQ1は、易切り離し線5で完全に分離すると、図3に示すように二つの吸収パッド片Q1’,Q1’が得られる。
従って、例えば、図4に示すように、これら吸収パッド片Q1’,Q1’を紙おむつZの足回り開口部縁Lに沿って止着すれば、紙おむつZの足回り開口縁L近傍に吸収性を有する凸堤が形成され、前記足回り開口部L,Lからの漏れが防止されるようになる。
また、本形態の吸収パッドQ1は、一方端から所定距離だけ易切り離し線5で切断すれば、特に図5に示すように、短冊状自由部分F,Fを有する形態となる。
従って、例えば、図6に示すように、短冊状自由部F,Fの基端を紙おむつの股間部に位置されるようにして止着し、さらに自由部F,Fを蛇腹状に折り畳むなどして束にして厚みを増すようにすれば、この自由部分束を鼠径部との間の空間を埋める詰め物として利用することができる。これにより鼠径部に起因する漏れが防止される。
また、例えば、図7に示すように、短冊状自由部F、Fをクロスさせると自由部基端側にスリット孔Sが形成される。このスリット孔Sが男性の陰茎に臨む位置となるようにして紙おむつZに止着すれば、当該スリット孔Sに陰茎を通して陰茎を吸収パッドQ1と紙おむつZの表面シート1との間に位置せしめることができ、もって陰茎の向きなどに起因する漏れが防止される。
さらに、本形態の吸収パッドQ1は、両端から所定距離だけ非切り離し部分を残して、中間部のみ裂開すれば、特に図8に示すように裂開孔Cが形成される。
従って、例えば、図9に示すように、当該裂開孔Cが尿道口又は肛門に臨むようにして紙おむつZに止着すれば、尿、便がポケットP内に誘導され、もって肌当接面に残る尿、便に起因する不快感が改善される。
『第2の形態:紙おむつの例』
第2の形態は紙おむつである。以下、図10〜16を参照しながら、この紙おむつZ1について詳述する。
本形態の紙おむつZ1は、紙おむつ本体部Y1と補助吸収吸部材X1とを備える。
紙おむつ本体部Z1は、透液性表面シート11と不透液性裏面シート12との間に吸収体13が介在された層構造をなしており、背側腰部両脇に設けられた係止テープ16,16を腹側腹部の係止部17に係止することにより着衣態様となるいわゆるテープ式紙おむつの形態をなしている。なお、その他の一般にパンツ型とも呼ばれる種の紙おむつの形態を採ることもできる。
透液性表面シート11及び不透液裏面シート12は、紙おむつ本体部Y1の平面外形とほぼ同形状であり、前後端部及び両側部が吸収体よりも外方に延出され、これら延出した部位において接合されている。接合の方法は、特に限定されない。既知の方法による。例えば、ホットメルト接着、超音波シール、ヒートシール(熱融着)、ヒートプレス(熱圧着)又はこれらの組み合わせによることができる。
透液性表面シート11は、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の糸を平織り等したネット状のシート素材、多数の透孔を形成したフィルムシート材、ポリエチレンやポリプロピレン等のフィルムシート材、透液性を有する織布、不織布が適し、特に不織布が適する。不織布としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を繊維素材として、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものを用い得る。
なお、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。
また、SMS不織布、ポイントボンド不織布あるいは、ポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムや、プラスチックフィルムと不織布とをラミネートしたラミネート不織布など層構造の不織布を用いることもできる。
不透液性裏面シート12は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性の樹脂シートが好適に用いられる。不透液性バックシート2は、肌触り性向上のために前記樹脂性シートの外面に不織布等からなる外装シートを積層したものが好適に用いられる。
吸収体13は、積繊パルプ、不織布などの繊維内に吸収性ポリマーが散在されている吸収コアをクレープ紙、不織布シート、孔開きシート等の透液性シートによって包皮した既知の構成とすることができる。
高吸収性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。製品の吸湿によるブロッキング性を抑制するためにブロッキング防止剤が添加されたものも用いることができる。また高吸収性ポリマーとしては、粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状、ゾル状、サスペンジョン状、ゲル状、フィルム状、不織布状等のさまざまな形態をもったものがあるが、これらはいずれも本発明において使用可能であり、特に粒子状のものが好適に使用される。
係止テープ16,16は、メカニカルファスナーの雄材が一部に配された既知のものであり、上述のとおり、この雄材部分を、腹側に配した雌材で構成した係止部17に係止させて着衣形態となる。
他方、本形態の紙おむつ本体部Y1の肌当接面側には、長手方向(前後方向)に沿って設けられた持ち上げ用弾性伸縮部材23,23等により前記肌側に長手方向に沿って起立される、いわゆる起立カフス(バリアカフスとも呼ばれる)14,14が設けられている。起立カフス14,14の具体的な構成は特に限定されない。図示例以外にも従来既知の起立カフス14,14の構成を適宜採ることができる。
一方、補助吸収部材X1は、平板形状であり、紙おむつ本体部Y1のバリアカフス14,14間において、前記透液性表面シート11上に重ねて配置され、スパイラル塗布されたホットメルト接着剤Hsによって前記液性表面シート11に対して剥離可能に接着されている。なお、部分的な剥離も可能とされている。
また、補助吸収部材X1とバリアカフスとは非接着となっており、補助吸収部材の存在によってバリアカフスの起立には影響がないように構成されている。
この補助吸収部材X1は、肌当接面に位置する表面シート1と、紙おむつ本体部Y1の透液性表面シート11に対面する裏面シート2と、これら両シート間に第2吸液体が介在された層構造をなしている。
表面シート1と裏面シート2とは、補助吸収部材X1の平面外形とほぼ同形状であり、前後端部及び両側部が吸収体よりも外方に延出され、これら延出した部位において接合されている。接合の方法は、特に限定されない。既知の方法による。例えば、ホットメルト接着、超音波シール、ヒートシール(熱融着)、ヒートプレス(熱圧着)又はこれらの組み合わせによることができる。
補助吸収部材X1の大きさは、紙おむつ本体部Y1の大きさに合わせて適宜の大きさとすることができる。本形態のように紙おむつ本体部Y1に起立カフスを設けられているのであれば、幅は、起立カフス14,14間距離未満とする。前後方向の長さは、少なくとも紙おむつ本体部Y1の股間部から前身頃側に至る範囲を被覆する長さとする。好適には、股間部を含み後身頃側から前身頃側に至る範囲が被覆される程度の長さとする。ただし、前身頃側縁、後身頃側縁が紙おむつ本体部の腹側又は背側開口縁を超えない範囲に位置させるのが望ましい。なお、本発明及び本明細書における股間部とは、概ね製品を長手方向に三等分したうちの中央部分又は、左右足回縁を構成する円弧形状凹部間の最近接位置から製品の前後方向にそれぞれ1〜5cm程度の範囲である。
一方、補助吸収部材X1は、特徴的に、幅方向中央部に、前後方向に沿う1本の易切り離し線5が形成されており、この易切り離し線5によって分けられる両区画のそれぞれに第2吸収体3,3が配置されている。
各第2吸収体3,3は、それぞれ不織布、積繊パルプ等の繊維中に吸収性ポリマーを散在して形成される既知の吸収コア3B,3Bを、例えばクレープ紙、不織布、孔開きシート等の透液性シート3A,3Aによって額巻等して包皮されて形成されている。
吸収体の大きさほぼ前記区画の大きさに形成されており、それぞれ易切り離し線5を避けるようにして、若干離間されて配置され、表面シート1又は裏面シート2の少なくとも一方に対して図示しないホットメルト接着剤等により接着されて位置固定されている。
本発明における易切り離し線5は、通常状態では分離していない状態であるが、当該線をはさむ区画を異方向に引っ張るなど外力を加えると、当該線で切断して区画の分離がなされる線を意味する。
具体的には、ミシン目線、線状に低坪部分を設けて形成した低坪量線、紙力低下剤を線状に塗布して形成した線などである。
易切り離し線5を視認しやすくすべく易切り離し線上又は易切り離し線に沿って表面シートを着色してもよい。
また、易切り離し線5の近傍は表面シート1と裏面シート2とを熱融着、熱圧着、ホットメルト接着剤による接着等により接着されているのが望ましい。このようにすると易切り離し線5で切り離したときに、第2吸収体3,3の露出が防止される。
ここで、補助吸収部材X1と紙おむつ本体部Y1とを接着するホットメルト接着剤は、この種の吸収性物品に利用される既知のものが利用できる。例えば、後述のベースポリマー、常温時固体の接着性付与成分、可塑剤成分及び酸化防止剤を構成成分として含むものが用いられる。
接着性付与成分は、加熱時の接着性の発揮のためや常温時の粘着性の確保の目的で用いられるものであり、一般的には前記接着性付与成分は、約11重量%〜約60重量%含まれる。接着性付与成分の具体例としては、ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂およびエラストマーよりなる群から選ばれる一種又は二種以上混合の樹脂が挙げられる。
前記可塑剤成分としては、ワックス類が適し、このようなワックス類としては、パラフィンワックス類、マイクロクリスタリンワックス類、ポリエチレンワックス類、ポリプロピレンワックス類、副生品ポリエチレンワックス類、フィッシャー−トロプシュ(Fischer-Tropsch)ワックス類、酸化フィッシャー−トロプシュワックス類及びヒドロキシステアラミドワックス類及び脂肪酸アミドワックスのような官能化ワックス類が好適に用いられる。特に吸収性物品分野では、高密度低分子量ポリエチレンワックス類、副生品ポリエチレンワックス類及びフィッシャー−トロプシュワックス類を含む合成高融点ワックスの使用が適する。また、ビニルアセテート変性、無水マレイン酸変性のような変性ワックス、及び酸化ワックスを用いることもできる。ワックス類を用いるのであれば、約10重量%〜約60重量%、より好ましくは25重量%〜45重量%、更により好ましくは30重量%〜40重量%の量で配合するのがよい。また、用いるワックス類の融点は、49〜93℃、好ましくは54〜77℃、特に好ましくは63〜74℃であるのが望ましい。
前記酸化防止剤としては、高分子量のヒンダードフェノール類、及び硫黄及び燐含有のフェノールのような多官能基フェノール類が挙げられる。代表的なヒンダードフェノール類は、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ベンゼン、ペンタエリトリチルテトラキス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、4,4’−メチレンビス(2,6−t−ブチル−フェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、6−(4−ヒドロキシフェノキシ)−2,4−ビス(n−オクチル−チオ)−1,3,5トリアジン、(ジ−n−オクチルチオ)エチル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンゾエート、又はソルビトールヘキサ[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピオネート]である。
また、酸化防止剤は、これらとともに例えば、チオジプロピオネートエステル類及び亜燐酸エステル類のような知られた相乗剤類を使用することができる。これらは酸化防止剤の性能を更に強めるのに役立つ。特に、ジステアリルチオジプロピオネートが有用である。これらの安定剤類は、一般に約0.1〜1.5重量%、好ましくは0.25〜1.0重量%使用するのが望ましい。
前記ベースポリマーは、スチレン系ブロック共重合体やポリウレタン系ブロック共重合体、ポリエステル系ブロック共重合体、ポリアミド系ブロック共重合体、共重合体ブレンドのいずれかを好適に使用することができる。スチレン系ブロック共重合体としては、スチレン−ブタジエン−スチレン(S−B−S)やスチレン−エチレンブタジエン−スチレン(S−EB−S)を使用することができる。共重合体ブレンドとしては、スチレン−エチレンブタジエン−スチレン/ポリプロピレン(S−EB−S/PP)やポリプロピレン/エチレン−プロピレン(PP/E−P)を使用することができる。その他、ポリオレフィン系の熱可塑性樹脂も使用可能である。ポリオレフィン系としては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系のいずれかを使用することができる。
ホットメルト接着剤の塗布方法は、特に限定されないが、紙おむつ本体部Y1と補助吸収部材X1とを別個に製造した後に接着でき、製造上容易であることから、溶融したホットメルト接着剤を塗布する方法が好適である。
例えば、紙おむつ本体部Y1の透液性表面シート11又は補助吸収部材X1の裏面シート2に対して、溶融ホットメルト接着剤をベタ塗布、ストレート塗布、スパイラル塗布などしたのち接合して接着する方法が好適である。
製品の柔らかさと接着の確実性、後述する部分剥離したときの強度保持の点から、スパイラル塗布が特に適する。
補助吸収部材X1と紙おむつ本体部Y1の剥離強度は、意図的に剥離操作を行わない限り、剥離されない程度に適宜の強度とする。これは、ホットメルト接着剤の組成、塗布量を既知の技術に従って調整することにより達成できる。
なお、補助吸収部材X1の表面シート1は、紙おむつ本体部Y1の透液性表面シート11と同様の素材で形成することができる。例えば、不織布で形成することができ、係る不織布は構成素材繊維として、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。また、SMS不織布、ポイントボンド不織布あるいは、ポリエチレンフィルム等のプラスチックフィルムや、プラスチックフィルムと不織布とをラミネートしたラミネート不織布など層構造の不織布であってもよい。
補助吸収部材X1の裏面シート2は、透液性であっても不透液性でもどちらでもよい。透液性とするのであれば、表面シート1と同素材で形成することができる。不透液性とするのであれば、紙おむつ本体部Y1の不透液性裏面シート12と同様の素材とで形成することができる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不液透過性を確保した不織布シートなどを用いることができる。
第2吸収体3の高吸収性ポリマーは、紙おむつ本体部Y1の吸収体のものと同様の素材が利用でき、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸およびその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、あるいはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。製品の吸湿によるブロッキング性を抑制するためにブロッキング防止剤が添加されたものも用いることができる。また高吸収性ポリマーとしては、粉体状、粒子状、顆粒状、ペレット状、ゾル状、サスペンジョン状、ゲル状、フィルム状、不織布状等のさまざまな形態をもったものがあるが、これらはいずれも本発明において使用可能であり、特に粒子状のものが好適に使用される。
ここで、紙おむつ本体部Y1及び吸収体13のポリマー目付量、繊維目付量、厚さについて具体的数値範囲を示せば、繊維として積繊パルプ、ポリマーとしてSAPを用いる一般的吸収体構成を採るのであれば、紙おむつ本体部の吸収体については、ポリマー目付量0〜200g/m2、繊維目付量50〜200g/m2、厚さ1〜10mmとするのがよく、第2吸収体のポリマーについては、ポリマー目付量0〜250g/m2、繊維目付量100〜400g/m2、厚さ2〜15mmとするのがよい。
また、紙おむつ本体部Y1の吸収体13と、補助吸収部材X1の第2吸収体3との関係は、紙おむつ本体部Y1の吸収体13を液保持量に優れるものとし、補助吸収部材X1の第2吸収体3を液吸収速度に優れるものとすることができる。このようにすると、肌に近い第2吸収体3により迅速に体液が吸収され排液時の不快感の低減効果が得られるとともに、肌より遠い紙おむつ本体部Y1で多くの液が保持され、紙おむつの交換頻度の低減効果が得られる。
各吸収体3,13の特性を変化させるには、例えば、各吸収体3,13の吸収コアにおける繊維密度及びポリマー密度、厚さを相違せしめる。具体的には、紙おむつ本体部Y1の吸収体13のポリマー密度を第2吸収体3のそれよりも高くし、第2吸収体3の繊維密度を紙おむつ本体部Y1のそれよりも低くすればよい。
次いで、本形態の紙おむつZ1の使用方法について説明する。
本形態の紙おむつZ1は、補助吸収部材X1を紙おむつ本体部Y1より腹側端から所定距離だけ剥離してこの剥離部分のみ易切り離し線5で切断すると、紙おむつ本体部Y1の肌当接面に補助吸収部材X1の一部による短冊状自由部分F,Fが形成される。
従って、身体に装着するにあたって、この短冊形自由部分F,Fを例えば、図12に示す形態のごとく、蛇腹状に折り畳み厚みを増すようにすれば、紙おむつ本体部Y1と鼠径部との間の空間を埋めるように介在させることができ、鼠径部に起因する漏れ防止効果が得られる。なお、短冊形自由部分F,Fは折り畳むのではなく巻くようにして使用してもよい。
また、図13に示す形態のごとく、二つの短冊状自由部分F,Fの先端側同士をクロスさせると自由基端側間にスリット孔Sが形成される。この当該スリット孔Sに陰茎を通すようにして装着すると、陰茎と腹との間に補助吸収部材X1の短冊状自由部分F,Fが介在される。この装着態様を採れば、陰茎が上向き(胸方向)状態のときに勢いよく排尿がなされて尿がウェスト開口部から漏れてしまうことが防止され、横向きの状態で勢いよく排尿がなされて足周り開口部から漏れてしまうことも防止される。陰茎が上向きの状態で仰向けに寝ているさいに軽失禁が生じた場合にも尿が失禁者の下腹部上に留まることがなくなるため、使用者が極めて不快な思いをすることも防止される。
他方、易切り離し線5の両端を切り離さずに、それらの中央部分のみ裂開させ、裂開部近傍のみを紙おむつ本体部Y1から剥離すれば、図14に示す形態のごとく、肌当接面に前後方向に裂開された裂開孔Cが形成される。この裂開孔Cを尿道口又は肛門に臨む位置とすれば、尿、便が当該裂開孔Cに誘導され、もって肌当接面に残る尿、便に起因する不快感の改善が図られる。
また、易切り離し線全部を裂開して補助吸収部材X1を分離して、裂開部近傍のみを紙おむつ本体部Y1から剥離すれば、図15及び16に示す形態のごとく、肌当接面に前後方向に沿って補助吸収部材片による離間した凸堤X1’ ,X1’が形成され、これらの間に溝部Mが形成される。この溝部Mの形成により、尿、便が当該溝部に誘導され、もって製品側部、特に足回り開口部L,Lからの漏れが防止される。
『第3の形態』
第3の形態に係る吸収パッドQ2を図17に示す。上記第1の形態における吸収パッドQ1、第2の形態にかかる補助吸収部材X1は、ともに易切り離し線5が1本であったが、本形態の吸収パッドQ2は、前後方向に沿う易切り離し線5,5が平行して2本設けられている。この形態においても、各区画に吸収体3が配置される点、及びその他シート素材などは第1の形態と同様である。もちろん、吸収パッドに限らず、補助吸収部材においても易切り離し線を複数本とする形態とすることもできる。
『第4の形態』
第4の形態にかかる吸収パッドQ3を図18に示す。この第4の形態の吸収パッドQ3は、製品幅方向中央に製品前後方向に沿ってライン状に、表面シート、裏面シート、吸収コアのみからなる吸収体を一体的に熱圧着した熱圧着部6を形成し、この熱圧着部6に易切り離し線5を設けている。この構成は、製造が容易であり、また、易切り離し線5での分離時に、吸収体の吸収ポリマーの飛散を防止できる。
『第5の形態』
さらに、図12、図13に示したように短冊状自由部を形成する使用法を採るのであれば、図19に示す第5の形態の紙おむつZ2のように、紙おむつ本体部Y2と補助吸収部材X2を股間部より後身頃側においてホットメルト接着剤をベタ塗布Hbして強固に接着し、股間部から前身頃側をスパイラル塗布Hsして接着する形態とすることができる。この形態では、補助吸収部材X2の紙おむつ本体部Y2からの完全剥離を防止しつつ、短冊状自由部F、Fを形成することができる。
本発明は、例えば、パンツ型紙おむつ、止着式紙おむつ、吸収パッド、尿採りパッドなどに利用可能である。
第1の形態にかかる吸収パッドの平面図である。 そのII−II断面図である。 本形態の吸収パッドの第1の使用形態を示す平面図である。 本形態の吸収パッドの第1の使用方法を説明するための平面図である。 本形態の吸収パッドの第2の使用形態例を説明するための平面図である。 本形態の吸収パッドの第2の使用方法を説明するための平面図である。 本形態の吸収パッドの第3の使用形態を示す平面図である。 本形態の吸収パッドの第3の使用方法を説明するための平面図である。 本形態の吸収パッドの第4の使用方法を説明するための平面図である。 第2の形態にかかる紙おむつの平面図である。 そのXI−XI断面図である。 本形態の紙おむつの第1の使用形態及び使用方法を説明するための平面図である。 本形態の紙おむつの第2の使用形態及び使用方法を説明するための平面図である。 本形態の紙おむつの第3の使用形態及び使用方法を説明するための平面図である。 本形態の紙おむつの第4の使用形態及び使用方法を説明するための平面図である。 そのXVI−XVI断面図である。 第3の形態にかかる吸収パッドの平面図である。 第4の形態にかかる吸収パッドの断面図である。 第5の形態にかかる紙おむつの平面図である。
1…表面シート、2…裏面シート、3…吸収体(第2吸収体)、3A…吸収コア、3B…クレープ紙、4…止着部、5…易切り離し線、6…ライン状熱圧着部、F…短冊状自由部、S…スリット孔、C…裂開口、P…ポケット、11…透液性表面シート、12…不透液性裏面シート、13…吸収体、14…起立カフス、16…止着テープ、17…係止部(雌材)、Hs…スパイラルホットメルト接着部、Hb…ベタホットメルト接着部、23…弾性伸縮部材(糸ゴム)、L…足回り開口縁、M…溝部、Q1〜Q3…吸収パッド、X1,X2…補助吸収部材、Y1,Y2…紙おむつ本体部、Z,Z1,Z2…紙おむつ。

Claims (6)

  1. 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸収体が介在された紙おむつ本体部と、この紙おむつ本体部における後身頃側から股間部を通り前身頃側に至るように前記透液性表面シート上に重ねて配置された補助吸収吸部材とを備え、
    前記補助吸収部材は、肌当接面を構成する透液性の表面シートと、非肌当接面を構成する裏面シートとの間に第2吸収体が介在された構造であり、
    前記紙おむつ本体部は、幅方向両側部に前後方向に延在し肌当接面側に起立する起立カフスを有しており、
    前記補助吸収部材は、その前後方向の長さが、少なくとも前記紙おむつ本体部の股間部から前身頃側に至る範囲を被覆する長さとされ、かつその幅が一方の起立カフスの近傍から他方の起立カフスの近傍までとされており、
    前記補助吸収部材は、幅方向中央部にのみ、腹側端縁から背側端縁まで前後方向に沿って延在する易切り離し線を有するとともに、この易切り離し線で分けられる両区画のそれぞれに前記第2吸収体が存在するものであり、
    前記補助吸収部材裏面シート各前記区画の両側部にわたる幅方向範囲で前端部から後端部まで、前記紙おむつ本体部の透液性表面シートに対して剥離可能に接着されている、
    ことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記紙おむつ本体部と前記補助吸収性部材との接着がホットメルト接着剤によりなされている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記紙おむつ本体部と前記補助吸収部材との接着が、股間部より後身頃側ではホットメルト接着剤のベタ塗布によりなされ、股間部から前身頃側ではスパイラル塗布によりなされている請求項2記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体及び第2吸収体がともに繊維中に吸収性ポリマーが散在された吸収コアを有するものであり、かつ、前記第2吸収体の繊維密度が前記紙おむつ本体部の吸収体の繊維密度よりも低く構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体及び第2吸収体がともに繊維中に吸収性ポリマーが散在された吸収コアを有し、かつ、前記紙おむつ本体部の吸収体のポリマー密度が第2吸収体のポリマー密度よりも高く構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記起立カフスと補助吸収部材とが非接着とされている、請求項1〜5の何れか1項に記載の吸吸収性物品。
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