JP4895769B2 - テープホルダ - Google Patents
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Description
絆創膏のような粘着テープのテープロールを保持し、必要に応じてテープを引き出して所定長さのテープ切断片を得る手持ち式のテープホルダとしては、種々のものが市販されている(特許文献1〜4参照)。
そのため、医療の現場においては、テープホルダを用いず、前記医療従事者が絆創膏のテープロールを剥き出しで持ち運び、必要に応じて所定長さの切断片を指で千切るか、鋏を使って切断しているのが現状である。このような使用状況では、前記医療従事者の作業効率が悪くなる上、絆創膏に埃や雑菌が付着するおそれがあり非衛生的である。そのため、医業現場においては、テープに汚れが付着しにくく、かつ、携行に便利で、必要に応じて簡単にテープの切断片が得られるテープホルダの改良が求められている。また、医療現場に限らず、事務用や産業用,工業用の各種テープにおいても、このようなテープホルダの改良が求められている。
テープは支持部本体の上面とリブの上面に軽く貼り付いた状態で支持される。そのため、切断後にテープの前端部分がテープケース内で移動したり、絡まったりする不都合が回避できる。
このようにすれば、テープを切断する際にカッティングダイとカッタとの隙間をほとんど0にすることができ、テープを切断後にも、カッタがカッティングダイと干渉することなく、円弧面に沿ってスムースに移動することができる。
具体的には、前記線よりも上方に偏心しているとよい。このようにすることで、テープ切断の際には必ずテープがテープ支持部の上面に接触し、テープ支持部によって確実に支持された状態で、テープを安定的に切断することができる。また、テープ切断後も、確実にテープ支持部でテープを支持させることができる。
図1は、本発明のテープホルダの一実施形態にかかり、その全体構成を説明する斜視図、図2及び図3は、図1のカバーを閉じた状態におけるテープホルダの六面図である。
なお、以下の説明における「前後」方向、「左右」方向及び「上下」方向を、図1中矢印で示す。
また、カバー13のカッタ16の基部には、カッタ16でテープを切断した後にカッティングダイ15に当接して、カバー13がそれ以上回動しないようにする当接部161が形成されている。
なお、この当接部161は、カッタ16で切断されたテープの切断片の一部を、カッティングダイ15に押し付けて貼り付けたり、カッティングダイ15との間で挟持したりして、テープの切断片がテープホルダ1から脱落しないようにする役割も担っている。
また、リブ172の上面は、カッティングダイ15の下方から支持部本体171の上面まで、円弧状の連続面として形成されている。
支持部本体171の上面は、支持軸12の回転中心Oとカッティングダイ15におけるテープTの切断位置(カッティングポイントCPと称する)とを結ぶ直線Iよりも上方に位置している。好ましくは、この直線Iと、カッティングポイントCPを通りテープロールTRの外周円と接する二つの接線のうち、テープロールTRの巻き出し回転方向(図中矢印Aで示す方向)の上流側の接線IIとの間に位置させる。
なお、所望長さで切断されたテープTの切断片は、テープホルダ1(図1参照)から取り出されて、例えば医療現場での患部の保護やカテーテル等の固定の用に供され、テープホルダ1の中に残ったテープTの前端部分は、支持部本体171及びリブ172の上面に軽く貼り付いた状態で保持される。そのため、テープホルダ1が傾斜したり振動が加わったりしても、テープTの前端が移動したり、絡まったりする不都合が生じ難いという利点がある。
テープケース11及びカバー13は、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリプロピレン(PP),ABS等のプラスチック材料で形成するのが好ましいが、金属や木材等の他の材料で形成することも可能である。また、テープケース11とカバー13は同一材質で形成されていてもよいし異なる材質で形成されていてもよい。
テープケース11は、テープロールTRを挿入しやすくするために、二つのテープケース分割体11a,11bからなる左右二分割形となっている。
なお、図5においては、テープケース分割体11a,11bのそれぞれに含まれる各部の分割体のそれぞれを、符号の末尾にa,bを付して示している。例えば、支持軸12の分割体(支持軸分割体)は符号12a,12bで、カッティングダイ15の分割体(カッティングダイ分割体)は符号15a,15bで表している。
なお、図示するように、脚131,131の下端に傾斜面133を形成することで、係合孔132,132を支持軸12の両端に嵌め込む際に脚131,131を弾性変形させやすくなり、テープケース11へのカバー13の取り付けを容易にすることができる。
また、カバー13又はテープケース11にばねを設け、このばねの作用によってカバー13が常閉方向に付勢されるようにしてもよい。さらに、例えば、カバー13又はテープケース11に突起を設け、テープケース11又はカバー13に前記突起と係合する係合溝又は係合孔を設けて、開いた位置又は閉じた位置でカバーを軽くロックできるようにしてもよい。
図6はカッタ16の詳細を説明する図で、(a)はカッタ16を前面から見た部分拡大図、(b)はカッタの刃の断面側面図、(c)は、カッタとカッティングダイとの関係を示す側面断面図である。
カッタ16は、図6(a)に示すように、前面視して三角状の山刃162と、この山刃162の裾部の両側に形成された凹形円弧状の谷刃163,163とから構成されている。
このように、山刃162と谷刃163,163とを組み合わせることで、山刃だけの場合よりも短いストロークでテープTを切断することができるという利点がある。また、山刃だけの場合に比べて、山刃の高さを小さくすることができるので、山刃の剛性を高く保つことができ、カッタの寿命を長くすることができるという利点がある。
図6(b)は、山刃162における断面Iの形状及び谷刃163,163における断面IIの形状を示したものである。
図示するように、山刃162及び谷刃163,163の断面形状は、刃先から基部に向かって次第に肉厚が大きくなる略三角形状に形成されている。このようにすることで、山刃162及び谷刃163,163の剛性を大きくすることができ、カッタ16の寿命を長くすることができる。
図7(a)に示すように、カバー13を開いた状態でテープTをテープロールTRから引き出す。そして、所望長さ引き出したところで、テープTをカッティングダイ15の上面に接触させる。なお、このとき、テープロールTR側においてもテープTの粘着面が支持部本体171の上面に接触し、軽く貼り付けられる。
このとき、切断されたテープの切断片T′は、当接部161とカッティングダイ15とに挟持された状態で保持される。また、テープホルダ1内に残ったテープTは、カッティングポイントCPから垂れ下がってリブ172の上面に軽く貼り付く。
例えば、上記の説明では、テープケース11は左右分割形としたが、テープロールTRをテープケース11内に挿入しやすくするためであれば、テープケース11の形態は上記に限らず、例えば、テープケース11の背部にテープロール挿入用の開口を形成し、この開口をカバー13の取り付けによって塞ぐようにしてもよい。
さらに、支持部本体171は、テープよりも若干広めに形成するとして説明したが、テープよりも十分に広幅に形成してもよく、支持部本体171又はその上面の両側を、支持軸12又はその近傍まで延長してもよい。
さらに、支持部本体171の上面は線Iの上方にあればよく、上記の実施形態のように必ずしも線Iと線IIとの間にある必要はない。カバー13の開閉やその他に支障が無ければ、線IIよりも上方にあってもよい。
11 テープケース
12 支持軸
13 カバー
14 引き出し口
15 カッティングダイ
16 カッタ
17 テープ支持部
18 空間部
Claims (5)
- テープケース内に回転自在に支持されたテープロールからテープを引き出し、切断して所定長さのテープ切断片を得るテープホルダにおいて、
前記テープケースに回動自在かつ着脱自在に取り付けられ、前記テープを引き出す引き出し口の開閉を行うカバーと、
前記引き出し口に形成され、前記テープを切断するためのカッティングダイと、
前記カバーに形成され、前記カバーの閉動により前記カッティングダイと協働して前記テープを切断するカッタと、
前記テープロールと前記カッティングダイとの間に形成され、前記テープの幅と同一幅又は前記テープよりも広幅の上面を有する支持部本体と、この支持部本体から前記カッティングダイの下方まで延び、前記支持部本体の上面よりも細幅に形成されたリブとを備えたテープ支持部とを有し、
前記リブの先端は、切断後の前記テープの前端が前記カッタから前記リブに受け渡されるように、前記カッタの先端が描く軌跡の終端に位置し、
前記リブの両側には、前記テープ支持部に支持された前記テープの下方に指先を挿入して前記テープの前端部分を摘みやすくするための空間部が形成されること、
を特徴とするテープホルダ。 - 前記テープロールを回転自在に支持する支持軸を有し、この支持軸の両端に、指先を挿入可能又は引っ掛け可能な孔を有することを特徴とする請求項1に記載のテープホルダ。
- 前記カッタが、三角形状に形成された少なくとも一つの山刃と、この山刃の基部両側に形成された円弧状の谷刃とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のテープホルダ。
- 前記テープケースの内側に面する前記カッティングダイの一面が、前記カッタの軌道と同心の円弧面として形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のテープホルダ。
- 前記テープ支持部の上面を、前記テープロールの回転中心と前記カッティングダイによるテープカット位置とを結んだ線よりも上方に偏心して位置させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のテープホルダ。
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