JP2023022880A - テープカッター - Google Patents

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Abstract

【課題】テープをスムーズに切断可能なテープカッターを提供する。【解決手段】テープカッター1は、テープロールTRからテープtを引き出して切断し、テープ片を得るテープカッターであって、テープロールTRをロール支持軸21に挿通して収容するホルダ2と、ホルダ2に対してロール支持軸21回りに回動自在に設けられ、テープtを引き出す引き出し口22を開閉可能なカバー3と、ホルダ2に設けられた内刃4と、カバー3に設けられ、内刃4と協働してテープtを切断する外刃5と、内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させるラッチ機構と、を備えている。【選択図】図9

Description

本発明は、テープロールからテープを引き出して切断し、テープ片を得るテープカッターに関するものである。
従来より、医療現場で用いられるサージカルテープを引き出して切断するテープカッターが知られている。例えば、特許文献1には、テープロールTRを収容するテープケース11に対して回動自在にカバー13を取り付け、カッティングダイ15とカッタ16とでテープロールTRから引き出されたテープを切断するテープホルダ1が記載されている。なお、符号は特許文献1に記載のものである。
特開2008-120594号公報
しかしながら、上述したようなテープホルダ1では、ユーザが一方の手でカバー13を開いた後に、他方の手でカッティングダイ15に付着したテープロールTRの端部を剥がしてテープケース11から引き出し、その後、カバー13を閉じてカッタ16をテープに押し込んで切断する。すなわち、ユーザは、両手を使ってテープの引き出し及び切断を行うため作業性が悪いという問題があった。さらに、カッタ16をテープに徐々に押し込んでテープを切断する一連の動作には慣れが必要という問題があった。
そこで、テープをスムーズに切断するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明に係るテープカッターは、テープロールからテープを引き出して切断し、テープ片を得るテープカッターであって、前記テープロールを支持軸に挿通して収容するホルダと、前記ホルダに対して前記支持軸回りに回動自在に設けられ、前記テープを引き出す引き出し口を開閉可能なカバーと、前記ホルダに設けられた第1の刃と、前記カバーに設けられ、前記第1の刃と協働して前記テープを切断する第2の刃と、前記第1の刃と第2の刃との噛み合いを一時減速させるラッチ機構と、を備えている。
この構成によれば、ホルダから引き出されたテープを第1の刃と第2の刃とを噛み合わせて切断する際に、ラッチ機構が、第1の刃と第2の刃とが噛み合いし始めるときに第1の刃と第2の刃との噛み合いを一時減速させ、その後、ユーザが第1の刃と第2の刃との噛み合いを再開させる力をさらに加えることにより、第1の刃と第2の刃との噛み合いが勢いよく進行してテープをスムーズに切断することができる。
本発明によれば、テープをスムーズに切断することができる。
カバーを閉じた状態のテープカッターを示す図であり、(a)は斜視図、(b)はI-I線断面図。 カバーを開いた状態のテープカッターを示す図であり、(a)は斜視図、(b)はII-II線断面図。 ホルダを構成する一方のケースを示す図であり、(a)は一方側面側から視た斜視図、(b)は他方側面側から視た斜視図。 図3に示すケースにテープロールを収容した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は斜視図。 ホルダを構成する他方のケースを示す図であり、(a)は一方側面側から視た斜視図、(b)は他方側面側から視た斜視図。 カバーを示す図であり、(a)は斜視図、(b)はIII-III線断面図。 内刃を示す図であり、(a)は表面側から視た斜視図、(b)は正面図、(c)は裏面側から視た斜視図。 外刃を示す図であり、(a)は表面側から視た斜視図、(b)は正面図、(c)は裏面側から視た斜視図。 テープ片をデスクに貼り付ける手順を示す模式図。 内刃と外刃とが協働してテープを切断する手順を示す模式図。 テープを切断する際に、内刃が外刃の回動軌道から退避する様子を示す模式図。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
なお、本実施形態において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、各構成要素が図面に描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
〈テープカッターの構成〉
テープカッター1は、ホルダ2と、カバー3と、内刃4と、外刃5と、を備えている。テープカッター1の内部には、テープロールTRが収容されている。なお、テープロールTRは、例えば医療用のサージカルテープであるが、これに限定されるものではない。
ホルダ2は、テープロールTRをロール支持軸21に回転可能に支持した状態でテープロールTRを内部に収容している。ホルダ2には、テープtを引き出すための引き出し口22が形成されている。ホルダ2の周面には、ユーザがホルダ2を把持するためのグリップ23が設けられている。
ホルダ2は、テープtの引き出し経路を規制する転動ローラ6を備えている。転動ローラ6は、ローラ支持軸24に回転自在に挿入されている。
内刃4は、張り出し部25に装着されている。内刃4の先端が、外刃5の回動軌道Tを跨ぐように配置されている。なお、「外刃の回動軌道T」とは、側面から視てロール支持軸21の軸心を回転中心とした外刃5が回動する軌道を意味する。
カバー3には、ユーザがカバー3を把持するための指孔31が設けられている。カバー3には、外刃5がネジBにより締結されている。なお、外刃5の固定はネジ締結に限らず、カシメ等でも構わない。
カバー3のガイド孔32が、ロール支持軸21の両端に形成されたガイド軸26を嵌入することにより、カバー3は、ロール支持軸21回りに回動自在である。カバー3がホルダ2に対して相対的に回動することにより、引き出し口22が開閉される。
すなわち、図2に示すように、引き出し口22が開いた状態では、テープtが引き出し可能である。また、図1に示すように、引き出し口22が閉じた状態では、内刃4と外刃5とが噛み合ってテープtが切断される。
以下の説明では、ロール支持軸21の軸方向と平行な方向を「幅方向」といい、カバー3の回転中心(ロール支持軸21の軸心)を中心とした円弧に沿った方向を「周方向」といい、カバー3の回転中心から放射状に延びる方向を「径方向」という。
また、ホルダ2の側面に凸設された保持凸部27には、カバー3の後述する被保持凹部38が係合可能である。カバー3が閉じて保持凸部27が被保持凹部38に係合することにより、カバー3が閉じた状態を保持することができる。
〈ホルダの構成〉
ホルダ2は、着脱自在な一対のケース(第1のケース7、第2のケース8)で構成されている。第1のケース7及び第2のケース8は、例えば樹脂製である。
図3(a)に示すように、第1のケース7の基部71の内面には、ロール支持軸21と、ローラ支持軸24と、張り出し部25と、保持凸部27と、シールド72と、が設けられている。
張り出し部25には、内刃4が装着可能である。張り出し部25の基端は、外側に膨出するように湾曲する縁部25aが形成されている。張り出し部25の下面には、径方向の内側に膨出するコーナーガイド25bが設けられている。なお、コーナーガイド25bは、張り出し部25と一体で成形されたものであっても、後付けで接合されたものであっても構わない。
また、張り出し部25の側面には凸部25cが設けられ、基部71の内面には凸部73が設けられている。また、基部71の内面には凹部74、75がそれぞれ設けられている。
シールド72は、基部71の周縁に沿って設けられ、ホルダ2に収容されたテープロールTRを保護する。
図3(b)に示すように、基部71の外面には、カバーストッパー76と、ガイド軸26と、がそれぞれ凸設されている。カバーストッパー76は、テープtが切断される際のカバー3の位置に対応して設けられている。ガイド軸26には、カバー3の回動範囲を規制する規制凸部26aが連接されている。
図4に示すように、テープtの引き出し経路を規制する転動ローラ6は、ローラ支持軸24に回転自在に挿入される。これにより、テープtが、よじれることなくスムーズに引き出される。転動ローラ6は、周面に凹凸が形成された断面略星形状に形成されており、テープtと省面積で接着して剥離し易くなっている。転動ローラ6は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の非粘着性を示す材料で構成されるのが好ましい。または、転動ローラ6の表面が、非粘着性を示すフッ素樹脂コーティング等で被覆されているように構成されても構わない。
また、張り出し部25の上面には、後述する圧縮コイルスプリング(以下、単に「圧縮バネ9」という)をそれぞれ収容する3つの収容孔25dが幅方向に沿って並設されている。圧縮バネ9は、張り出し部25に装着された内刃4を径方向の外側に向けて付勢する。なお、圧縮バネ9の代わりに、ゴム板等で内刃4を付勢しても構わない。
図5(a)に示すように、第2のケース8の基部81の外面には、カバーストッパー82と、ガイド軸26と、保持凸部27と、がそれぞれ凸設されている。カバーストッパー82は、テープtが切断される際のカバー3の位置に対応して設けられている。ガイド軸26には、カバー3の回動範囲を規制する規制凸部26aが連接されている。
図5(b)に示すように、基部81の内面には、軸部83、84と、内刃ガイド85と、シールド86と、が設けられている。
軸部83は、ローラ支持軸24内に挿入可能に形成され、軸部84は、ロール支持軸21内に挿入可能に形成されている。
内刃ガイド85は、内刃4の後述するジョイント部42を外周側から支持する。内刃ガイド85に連続して設けられた刃カバー85aは、ホルダ2が組み付けられた状態で張り出し部25を囲繞するように設けられ、テープカッター1を閉じた状態で内刃4と外刃5とを保護するものである。シールド86は、基部81の周縁に沿って設けられ、ホルダ2に収容されたテープロールTRを保護する。
また、基部81の内面には、凸部25cが嵌入される凹部87と、凸部73が嵌入される図示しない凹部と、凹部74、75にそれぞれ嵌入される凸部88、89と、がそれぞれ設けられている。
〈カバーの構成〉
図6(a)、(b)に示すように、カバー3は、指孔31が形成された本体部33と、本体部33の両端にそれぞれ設けられたガイド板34と、を備えている。
本体部33には、外刃5を取り付ける基台部35と、ネジBを挿通させるネジ孔36が設けられている。
ガイド板34には、ガイド軸26に遊嵌されるガイド孔32と、ガイド孔32に連通する扇状の規制孔37と、保持凸部27に係合可能な被保持凹部38と、が設けられている。規制孔37は、規制凸部26aを収容可能である。
カバー3は、例えば樹脂製であり、ガイド板34が長手方向において可撓性を有していることにより、ガイド板34を撓ませてガイド孔32をガイド軸26に嵌入させることができる。
引き出し口22を最大に開く場合には、規制凸部26aが、規制孔37の一方端に当接し、引き出し口22を閉じる場合には、規制凸部26aが、規制孔37の他方端に当接する。
〈内刃の構成〉
図7(a)~(c)に示すように、内刃4は、側面から視て周方向に沿って円弧状に形成されているが、内刃4の形状は、これに限定されるものではない。
内刃4の先端には、切刃41が設けられている。切刃41は、幅方向に沿って略平行に形成されている。
内刃4の基端側には、縁部25aに装着可能なジョイント部42が設けられている。ジョイント部42は、側面から視て略U字状に形成されている。後述するように、ジョイント部42の円弧部分の内径は、縁部25aの円弧部分の外径より僅かに大きく設定されている。
〈外刃の構成〉
図8(a)~(c)に示すように、外刃5は、側面から視て周方向に沿って円弧状に形成されている。
外刃5の先端側には、切刃51が設けられている。切刃51は、幅方向に対して傾斜して形成されている。すなわち、切刃41、51とは互いに傾斜することにより、切刃41、51との間でシャー角が形成されている。なお、切刃41、51が成すシャー角の大きさは、任意に調整可能である。
外刃5の先端には、ラッチ部52が形成されている。ラッチ部52は、側面から視て径方向の内側から外側に向かって反るように湾曲している。なお、ラッチ部52は、内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させるラッチ機構である。ラッチ機構の作用については、後述する。
外刃5の基端側には、ネジBがそれぞれ挿通される2つのネジ孔53が幅方向に沿って並設されている。外刃5は、基台部35に収容された状態で、カバー3に対して固定される。
〈テープ切断〉
次に、テープカッター1の動作について、図面に基づいて説明する。
まず、図9(a)に示すように、ユーザが、グリップ23及び指孔31に指を嵌めて引き出し口22を開いた状態で、テープtの先端をデスクDの角に貼り付ける。このとき、ユーザは、コーナーガイド25bを介してテープtの先端をデスクDの角に局所的に押し付けることにより、片手でテープtの先端をデスクDの角に確実に貼り付けることができる。
次に、図9(b)に示すように、ユーザがテープカッター1をデスクDから離す方向にスライドさせると、テープロールTRがロール支持軸21回りに回転し、転動ローラ6がローラ支持軸24回りに回転して、テープtがねじれることなく引き出される。
所望の長さだけテープtが引き出された後、ユーザが、引き出し口22を閉じるようにカバー3を回動させると、内刃4と外刃5とが噛み合ってテープtが切断される。
具体的には、図10(a)~(b)に示す内刃4と外刃5とが噛み合いし始める際には、切刃51と切刃41との交差に先行して、ラッチ部52が切刃41に当接する。ラッチ部52が切刃41に当接すると、カバー3の回動を妨げる抵抗が生じ、内刃4と外刃5との噛み合いが一時減速する。なお、「内刃4と外刃5との噛み合いが一時減速する」とは、カバー3の回動速度が一時的に減速する場合のみに限らず、カバー3の回動が一時的に停止する場合をも含む。
その後、ユーザによりカバー3を閉じる方向の力がカバー3にさらに作用すると、図10(c)~(d)に示すように、内刃4と外刃5とが接近するにしたがって、内刃4が、ラッチ部52の湾曲面に沿って径方向の内側に押し込まれる。
すなわち、図11(a)に示すように、内刃4と外刃5とが噛み合わないときには、圧縮バネ9は、内刃4を径方向の外側に向けて付勢して、内刃4を待機位置に位置決めしている。なお、「待機位置」とは、内刃4の先端が外刃5の回動軌道Tを跨ぐときの内刃4の位置を意味する。
一方、図11(b)に示すように、内刃4と外刃5とが噛み合うときには、圧縮バネ9の付勢力に抗して外刃5が内刃4を径方向の内側に押し込み、ジョイント部42が縁部25a回りに揺動し、内刃4が退避位置に移動する。このとき、ジョイント部42の外周側が内刃ガイド85に支持されていることにより、内刃4がスムーズに揺動する。なお、「退避位置」とは、内刃4の先端が外刃5の回動軌道Tから退避したときの内刃4の位置を意味する。
その後、ラッチ部52が切刃41を乗り越えると、カバー3の回動を妨げる抵抗が取り除かれることにより、内刃4と外刃5との噛み合いが勢いよく進行し、切刃41、51がテープtを幅方向の一方端から他方端に向けて順次挟み込み、テープtがスムーズに切断される。
その後、図10(e)~(f)に示すように、切刃51の全長が切刃41を通過すると、テープtが幅方向全長に亘って切断され、テープ片を得ることができる。
また、テープカッター1の待機時には、カバー3を閉じて引き出し口22を閉じることにより、テープtに異物が付着することを防止できる。
また、テープカッター1は、第1のケース7及び第2のケース8を凹凸嵌合させて組み付けて成るホルダ2の両端をカバー3が所謂スナップフィットで着脱自在に固定して構成されている。したがって、テープロールTRの交換時には、ガイド板34を弾性変形させてカバー3をホルダ2から取り外し、第1のケース7及び第2のケース8の嵌合を解除することにより、簡単にテープロールTRを交換することができる。
また、テープカッター1は、デスクDに貼り付けたテープtを片手で切断するものに限らず、ユーザが、一方の手でテープtを引き出し、他方の手でカバー3を閉じてテープtを切断しても構わない。このときも、ラッチ部52が、内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させた後に、内刃4と外刃5との噛み合いが勢いよく進行することにより、テープtをスムーズに切断して、テープ片を得ることができる。
このようして、本実施形態に係るテープカッター1は、テープロールTRからテープtを引き出して切断し、テープ片を得るテープカッター1であって、テープロールTRをロール支持軸21に挿通して収容するホルダ2と、ホルダ2に対してロール支持軸21回りに回動自在に設けられ、テープtを引き出す引き出し口22を開閉可能なカバー3と、ホルダ2に設けられた内刃4と、カバー3に設けられ、内刃4と協働してテープtを切断する外刃5と、内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させるラッチ機構と、を備えている構成とした。
この構成によれば、ホルダ2から引き出されたテープtを内刃4と外刃5とを噛み合わせて切断する際に、ラッチ機構が、内刃4と外刃5とが噛み合いし始めるときに内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させ、その後、ユーザが内刃4と外刃5との噛み合いを再開させる力をさらに加えることにより、内刃4と外刃5との噛み合いが勢いよく進行してテープtをスムーズに切断することができる
また、テープカッター1は、ラッチ機構が、内刃4と外刃5とが噛み合う際に、外刃5が内刃4を乗り越えるように内刃4を案内するラッチ部52である構成とした。
この構成によれば、ラッチ部52が内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させた後に、内刃4が外刃5の回動軌道Tから退避するように、ラッチ部52が内刃4を径方向の内側に案内して、内刃4と外刃5との噛み合いを妨げる抵抗が取り除かれて内刃4と外刃5との噛み合いが勢いよく進行することにより、テープtをスムーズに切断することができる。
また、テープカッター1は、切刃41、51が、互いに傾斜して形成されている構成とした。
この構成によれば、切刃41、51が交差してテープtに作用するせん断力が局所的に生じるため、テープtをスムーズに切断することができる。
また、テープカッター1は、内刃4及び外刃5が、側面から視てロール支持軸21を略中心とする周方向に沿った円弧状に形成されている構成とした。
この構成によれば、内刃4と外刃5とが隙間なく交差するため、テープtが内刃4と外刃5との間でよじれたりせず、テープtをスムーズに切断することができる。
また、テープカッター1は、内刃4が、側面視で略U字状に形成され、張り出し部25に隙間を空けて装着されて、内刃4及び外刃5が噛み合う際に内刃4を揺動させて外刃5から退避させるジョイント部42をさらに備えている構成とした。
この構成によれば、ジョイント部42が張り出し部25に対して揺動可能なことにより、内刃4が、外刃5の回動軌道Tからスムーズに退避することができる。
また、テープカッター1は、内刃4を外刃5の回動軌道Tに向けて付勢する圧縮バネ9をさらに備えている構成とした。
この構成によれば、圧縮バネ9は、テープ切断の度に、内刃4を退避位置から待機位置に復帰させるため、テープtを繰り返し簡便に切断することができる。
また、テープカッター1は、テープtの引き出し経路を規制する転動ローラ6をさらに備えている構成とした。
この構成によれば、テープtをよじれることなく引き出すことができる。
また、テープカッター1は、転動ローラ6の断面形状が、略星形状に形成されている構成とした。
この構成によれば、転動ローラ6が、テープtに不用意に付着することが抑制され、テープtをスムーズに引き出すことができる。
また、テープカッター1は、ホルダ2が、着脱自在な一対の第1のケース7、第2のケース8を凹凸嵌合して成る構成とした。
この構成によれば、ホルダ2をツール等を用いることなく容易に着脱可能に構成することができる。
さらに、本発明は、上記以外にも本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を成すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本実施形態では、ラッチ部52が内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させた後に、内刃4が待機位置から退避位置に移動して、内刃4と外刃5との噛み合いを妨げる抵抗が取り除かれることにより、テープtが勢いよく切断される構成を例に説明したが、例えば、内刃4が待機位置から退避位置に移動する構成に代えて、内刃4を固定するとともに外刃5を径方向の外側にスライド可能に構成し、ラッチ部52が内刃4と外刃5との噛み合いを一時減速させた後に、外刃5が内刃4から離れて、内刃4と外刃5との噛み合いを妨げる抵抗が取り除かれてテープtが勢いよく切断されても構わない。
なお、本実施形態では、直線状の切刃41が幅方向に平行に設定され、直線状の切刃51が幅方向に対して傾斜する構成を例に説明したが、切刃41、51の構成はこれに限定されない。切刃41、51がピンポイントで交差してテープtをスムーズに切断するために、例えば、切刃41、51を三角形状や湾曲して形成しても構わないし、切刃41、51を外刃5の回動軌道Tに対して傾斜させる構成であっても構わない。
また、本実施形態では、内刃4と外刃5とが噛み合うときに、外刃5が内刃4を径方向の内側に押し込み、ジョイント部42が縁部25a回りに揺動することで、内刃4が退避位置に移動する場合を例に説明したが、例えば、内刃4が金属板等の弾性変形可能な材料から成り、内刃4及び外刃5が噛み合うときに、外刃5が内刃4を径方向の内側に押し込むと、内刃4が弾性変形して外刃5から退避するように構成されても構わない。
1 :テープカッター
2 :ホルダ
21 :ロール支持軸
22 :引き出し口
23 :グリップ
24 :ローラ支持軸
25 :張り出し部
25a:縁部
25b:コーナーガイド
25c:凸部
25d:収容孔
26 :ガイド軸
26a:規制凸部
27 :保持凸部
3 :カバー
31 :指孔
32 :ガイド孔
33 :本体部
34 :ガイド板
35 :基台部
36 :ネジ孔
37 :規制孔
38 :被保持凹部
4 :内刃(第1の刃)
41 :(内刃の)切刃
42 :ジョイント部
5 :外刃(第2の刃)
51 :(外刃の)切刃
52 :ラッチ部
53 :ネジ孔
6 :転動ローラ
7 :第1のケース
71 :(第1のケースの)基部
72 :(第1のケースの)シールド
73 :(第1のケースの)凸部
74、75:(第1のケースの)凹部
76 :(第1のケースの)カバーストッパー
8 :第2のケース
81 :(第2のケースの)基部
82 :(第2のケースの)カバーストッパー
83、84:軸部
85 :内刃ガイド
86 :(第2のケースの)シールド
87 :(第2のケースの)凹部
88、89:(第2のケースの)凸部
9 :圧縮ばね(弾性部材)
TR :テープロール
t :テープ

Claims (11)

  1. テープロールからテープを引き出して切断し、テープ片を得るテープカッターであって、
    前記テープロールを支持軸に挿通して収容するホルダと、
    前記ホルダに対して前記支持軸回りに回動自在に設けられ、前記テープを引き出す引き出し口を開閉可能なカバーと、
    前記ホルダに設けられた第1の刃と、
    前記カバーに設けられ、前記第1の刃と協働して前記テープを切断する第2の刃と、
    前記第1の刃と第2の刃との噛み合いを一時減速させるラッチ機構と、
    を備えていることを特徴とするテープカッター。
  2. 前記ラッチ機構は、前記第1の刃と第2の刃とが噛み合う際に、前記第1の刃又は第2の刃の何れか一方が他方を乗り越えるように前記第1の刃又は第2の刃を案内するラッチ部であることを特徴とする請求項1記載のテープカッター。
  3. 前記第1の刃の切刃及び第2の刃の切刃は、互いに傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のテープカッター。
  4. 前記第1の刃及び第2の刃は、側面視で前記支持軸を略中心とする円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のテープカッター。
  5. 前記第1の刃は、側面視で略U字状に形成され、前記ホルダに隙間を空けて装着されて、前記第1の刃及び第2の刃が噛み合う際に前記第1の刃を揺動させて第2の刃から退避させるジョイント部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のテープカッター。
  6. 前記第1の刃は、弾性変形可能に形成され、前記第1の刃及び第2の刃が噛み合う際に前記第1の刃が弾性変形して第2の刃から退避することを特徴とする請求項1に記載のテープカッター。
  7. 前記第1の刃を前記第2の刃の回動軌道に向けて付勢する弾性部材をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載のテープカッター。
  8. 前記弾性部材は、圧縮コイルスプリングであることを特徴とする請求項7に記載のテープカッター。
  9. 前記テープの引き出し経路を規制する転動ローラをさらに備えていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のテープカッター。
  10. 前記転動ローラの断面形状は、略星形状に形成されていることを特徴とする請求項9に記載のテープカッター。
  11. 前記ホルダは、着脱自在な一対のケースを凹凸嵌合して構成されていることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載のテープカッター。
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