JP7361433B1 - 円形刃用のホルダ - Google Patents
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Abstract
Description
一方向に移動するフィルムを、回転せずに切断するための円形刃を保持するホルダであって、
前記円形刃が回転しないように保持する保持機構と、
前記保持機構による前記円形刃の保持を解放して、前記円形刃を軸周りに回転可能な状態とする解放機構と、
回転可能な状態とされた前記円形刃を間欠的に回転させるクリック機構と
を備えることを特徴とする円形刃用ホルダ。
前記保持機構は、内側保持体と外側保持体とを有しており、
かつ、前記保持機構は、前記内側保持体と前記外側保持体との間で前記円形刃を挟持することによって、前記円形刃が回転しないように保持する構成となっている
項目1に記載の円形刃用ホルダ。
前記解放機構は、前記内側保持体及び前記外側保持体の少なくとも一方を移動させることにより前記円形刃の保持を解放するリンク機構を備えている
項目2に記載の円形刃用ホルダ。
前記クリック機構は、前記リンク機構を操作して前記解放機構を動作させるためのレバーを備えており、
前記レバーは、一方向に回転操作されたときに、所定角度だけ前記円形刃を回転させる構成となっており、
かつ、前記クリック機構は、前記レバーが前記一方向に回転操作された後に初期位置に復帰する際に前記円形刃の逆回転を阻止する逆回転防止機構を有している
項目3に記載の円形刃用ホルダ。
円形刃2の中央には、保持機構4の外側保持体42の中央に嵌合された雄ねじ部に嵌合する取付孔21が形成されている。取付孔21の周囲には、三つの位置決め孔22が形成されている。位置決め孔22は、後述のブレードマウント43の外表面(図1において底面)に形成された3本のボス(図示せず)に着脱可能なように嵌合して、円形刃2とブレードマウント43との相対的な位置関係を固定している。円形刃2は、切断対象であるフィルム7(図4中一点鎖線で示す)に対して所定の切り込み深さで接触して、フィルム7を切断できるようになっている。
本体3は、本実施形態のホルダ1をスリット装置(図示せず)に取り付けるためのものである。本体3には、貫通孔31が形成されており、貫通孔31の内周面には傾斜溝とされた溝部32が設けられている。溝部32には、後述のクリック(逆回転防止機構)62が取り付けられる。
保持機構4は、内側保持体41と外側保持体42とブレードマウント43と雄ねじ部44とを有している。保持機構4は、内側保持体41と外側保持体42との間で円形刃2を挟持することによって、円形刃2が回転しないように保持する構成となっている。
解放機構5は、保持機構4による円形刃2の保持を一時的に解放して、円形刃2を軸回りに回転可能な状態とするものである。本実施形態の解放機構5は、内側昇降体51と外側昇降体52とリンク機構53とフック54とを有している。
クリック機構6は、回転可能な状態とされた円形刃2を間欠的に回転させるものである。クリック機構6は、クリックマウント61と、クリック(逆回転防止機構)62と、ラッチパーツ63と、一対のレバー64と、フックユニット65と、レールガイド66と、レバーマウント67を有している。
以下、図面を参照して、本実施形態のホルダの動作を詳しく説明する。
初期状態のホルダを図4~図7に示す。この状態では、クリック機構6の一対のレバー64は開いた状態であり、保持機構4の内側保持体41と外側保持体42との間に円形刃2が挟まれて固定された状態となっている。また、円形刃2は、ブレードマウント43に取り付けられているので、軸回りに回転することが確実に阻止されている。この状態でフィルム7が図4中一点鎖線で示す位置を通過することによりフィルム7を切断することができる。
ついで、円形刃2を間欠的に回転させる場合の動作を以下において説明する。
まず、一対のレバー64を指で操作して、その端部を上昇させる(図8~17参照)。図8~11はレバー64の上昇途中、図12~13はレバー64の上昇後の状態を示している。図14~図15及び図16~図17はそれぞれ、上昇の経過を示している。レバー64の端部の上昇は、使用者が一対のレバー64を外側から指で(例えば親指と人差し指で)つまむことにより容易に実行できる。レバー64の端部が上昇すると、リンク機構53の動作により、フック54が上昇し、フック54とレールガイド66の凹部661との係合が解除される(図12及び図13参照)。これにより、レバー64が円形刃2の軸回りに回転することへの規制が解除される。同時に、リンク機構53の動作により、解放機構5の外側昇降体52のロッド521が上昇(すなわち図1中で上方向に移動)する。この外側昇降体52の移動に伴い、内側保持体41も上昇し、内側保持体41による円形刃2の保持が解除される(図16~図17参照)。これにより、円形刃2はクリック機構6により回転可能な状態となる。ここで、内側保持体41は、図示しないバネにより本体3から円形刃2の方向に押し付けられているので、このバネに抗して上昇することになる。
ついで、端部が上昇した状態のレバー64(図15参照)を円形刃2の軸回りの方向(図18において時計回り方向)に回転させる。この動作も、使用者の指で一対のレバー64をつまんだ状態で一方向にひねることにより困難なく実行できる。すると、レバーマウント67のリブ671(図19参照)も回転する。リブ671が所定角度(適宜に設計できるが例えば10°~40°程度。より好ましくは30°~40°。本実施形態では35°)回転すると、リブ671は、フックユニット65に当接する。この状態でレバーをさらにひねって回転させると、リブ671は、フックユニット65を押し込む。フックユニット65は、ラッチパーツ63に噛み合っており、フックユニット65が押し込まれると、ラッチパーツ63が回転する。ラッチパーツ63は、クリックマウント61及びブレードマウント43を介して円形刃2と一体に回転するので、これによって円形刃2を同期して回転させることができる(図26参照)。フックユニット65の移動可能なストロークは規制されており、例えばラッチパーツ63の溝の周期で360°を割った角度(制約されないが例えば10°)だけフックユニット65が移動できるようになっている。このため、所定角度(例えば10°)だけ円形刃2が回転すると、それ以上回転することはできない。
フックユニット65がそれ以上移動できない状態になると、使用者は、レバー64をさらに回転させようとしてもできないため、レバー64を初期位置まで戻す作業を行う(図27参照)。これにより、解放機構5のフック54も初期位置まで戻り、レールガイド66の凹部661に収容される(図28~図30参照)。また前記の通り、フックユニット65はラッチパーツ63に向けて付勢されているが、復帰時には両者は係合せず、フックユニット65は付勢力に抗してわずかに上昇しつつ、初期位置に戻る(図31~図33参照)。ここで、初期位置に戻った状態では、フックユニット65とラッチパーツ63との対向面どうしの間にわずかな隙間が形成されることが好ましい(図34参照)。これによりフックユニット65は円滑に初期位置に復帰することができる。本実施形態においては、フックユニット65の初期位置への復帰を助けるようにフックユニット65を付勢するバネ(図示せず)を設けることもできる。
クリック62は、クリックマウント61及びブレードマウント43を介して、円形刃2と一緒に所定角度だけ回転し、本体3の溝部32に係合する(図35参照)。ここで溝部32における溝間の角度(つまり溝の形成周期)は、ラッチパーツ63の溝と整合させられている。
2 円形刃
21 取付孔
22 位置決め用の孔
3 本体
31 貫通孔
32 溝部
4 保持機構
41 内側保持体
411 内側保持体のボス
42 外側保持体
421 外側保持体のボス
43 ブレードマウント
431 ブレードマウントのボス
44 雄ねじ部
5 解放機構
51 内側昇降体
52 外側昇降体
521 ロッド
53 リンク機構
54 フック
6 クリック機構
61 クリックマウント
611 クリックマウントのボス
62 クリック(逆回転防止機構)
621 係合爪
63 ラッチパーツ
64 レバー
65 フックユニット
66 レールガイド
661 レールガイドの凹部
67 レバーマウント
671 リブ
7 フィルム
Claims (3)
- 一方向に移動するフィルムを、回転せずに切断するための円形刃を保持するホルダであって、
前記円形刃が回転しないように保持する保持機構と、
前記保持機構による前記円形刃の保持を解放して、前記円形刃を軸周りに回転可能な状態とする解放機構と、
回転可能な状態とされた前記円形刃を間欠的に回転させるクリック機構と
を備えており、
前記保持機構は、前記円形刃の回転軸方向に離間して配置された内側保持体と外側保持体とを有しており、
かつ、前記保持機構は、前記内側保持体と前記外側保持体との間で前記円形刃を挟持することによって、前記円形刃が回転しないように保持する構成となっており、
前記解放機構は、前記内側保持体及び前記外側保持体の一方を他方から離間させることで前記円形刃の保持を解放する構成となっている
ことを特徴とする円形刃用ホルダ。 - 前記解放機構は、前記内側保持体及び前記外側保持体の少なくとも一方を移動させることにより前記円形刃の保持を解放するリンク機構を備えている
請求項1に記載の円形刃用ホルダ。 - 前記クリック機構は、前記リンク機構を操作して前記解放機構を動作させるためのレバーを備えており、
前記レバーは、一方向に回転操作されたときに、所定角度だけ前記円形刃を回転させる構成となっており、
かつ、前記クリック機構は、前記レバーが前記一方向に回転操作された後に初期位置に復帰する際に前記円形刃の逆回転を阻止する逆回転防止機構を有している
請求項2に記載の円形刃用ホルダ。
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