JP4895614B2 - 眼科用レーザ治療装置 - Google Patents

眼科用レーザ治療装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4895614B2
JP4895614B2 JP2006003091A JP2006003091A JP4895614B2 JP 4895614 B2 JP4895614 B2 JP 4895614B2 JP 2006003091 A JP2006003091 A JP 2006003091A JP 2006003091 A JP2006003091 A JP 2006003091A JP 4895614 B2 JP4895614 B2 JP 4895614B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser light
infrared
switch
visible
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006003091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007181634A (ja
Inventor
健一 林
和伸 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidek Co Ltd
Original Assignee
Nidek Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidek Co Ltd filed Critical Nidek Co Ltd
Priority to JP2006003091A priority Critical patent/JP4895614B2/ja
Publication of JP2007181634A publication Critical patent/JP2007181634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4895614B2 publication Critical patent/JP4895614B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、患者眼の組織にレーザ光を照射して治療する眼科用レーザ治療装置に関する。
従来、可視レーザ光により光凝固治療等を行う眼科用レーザ治療装置では、アルゴン、クリプトン等のガスレーザ、Nd:YAG等の固体レーザ媒質と波長変換素子を配置した固体レーザが使用されてきた。そして、近年ではファイバーレーザ光源を利用し、ファイバレーザ光源から基本波の赤外レーザ光を波長変換素子により可視レーザ光に変換して、治療に使用しようとするものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−321507号公報
しかしながら、ファイバレーザ光源を利用した従来装置においては、波長変換素子で波長変化されなかった基本波の赤外レーザ光は導光光学系内でダンプされ、赤外レーザ光を積極的に利用しよとする試みは無かった。赤外レーザ光を治療に使用する装置では、赤外レーザ光源を専用に持つものであった。例えば、後発白内障治療に使用するジャイアントパルスレーザを出射させるためには、Nd:YAG等の固体レーザ媒質とQスイッチを組み合わせた固体レーザ光源が使用されてきた。可視レーザ光用のファイバレーザ光源とは別に、赤外レーザ光用の固体レーザ光源を用意することは装置構成が複雑になる。
本発明は、ファイバレーザ光源を利用して可視レーザ光による治療に加え、ファイバレーザ光源からの赤外レーザ光による治療を行える眼科用レーザ治療装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。(1) 励起光源からの励起光により赤外レーザ光を出射するファイバレーザ光源と、該ファイバレーザ光源からの基本波の赤外レーザ光を可視レーザ光に波長変換する波長変換素子と、前記波長変換素子により波長変換された可視レーザ光を患者眼に導光照射する可視光導光光学系と、を備える眼科用レーザ治療装置において、
前記ファイバレーザ光源は出射するレーザ光をジャイアントパルスとするためのQスイッチを持ち、
眼科用レーザ治療装置は、前記ファイバレーザ光源から出射された赤外レーザ光の光路を前記波長変換素子で波長変換される可視レーザ光の光路から切換える光路切換手段と、該光路切換手段により切換えられた赤外レーザ光を患者眼に導光照射する赤外光導光光学系と、可視光治療モードと赤外光治療モードとを選択するモード選択手段と、前記モード選択手段の選択に基づいて前記光路切換手段の切換えを制御すると共に、可視光治療モードが選択されたときに前記Qスイッチを開にして連続波を出射させ、赤外光治療モードが選択されたときに前記Qスイッチの開閉動作を制御してジャイアントパルスを出射させる制御手段と、を備え、可視レーザ光と赤外レーザ光を選択的に患者眼に導光照射することを特徴とする。
本発明によれば、ファイバレーザ光源を利用して可視レーザ光による治療に加え、ファイバレーザ光源からの赤外レーザ光による治療を行える。1つのファイバレーザ光源を利用して可視レーザ光による治療と赤外レーザ光によるジャイアントアルスの治療が行えるので、装置構成の簡略化が図られる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の第一実施形態の眼科用レーザ治療装置を示す概略構成図である。100は後発白内障治療や虹彩、隅角の穿孔による緑内障治療をジャイアントパルスのレーザにより行う赤外光導光光学系を示し、101は網膜光凝固等を連続出射のレーザにより行う可視光導光光学系を示している。
図1において、10はレーザ光源ユニットとしてのファイバレーザ光源である。ファイバレーザ光源10は、半導体レーザ等の励起光源1とYb等のレーザ活性媒質がドープされた光ファイバ2を備え、励起光源1の励起光により中心波長λa=1064nmの赤外光を出射する。光ファイバ2の励起光源1側には、励起光を透過し、誘導放出の波長λa=1064nmの赤外光を反射させる全反射ミラーとしてのファイバグレーティングが形成され、光ファイバ2の出射端側には誘導放出の赤外光を一部透過する出力ミラーとしてのファイバグレーティングが形成されている。制御部20は励起光源1に指令信号を送り、ファイバレーザ光源10から出射されるレーザ光の出力や連続波、パルス波の切換え等を行う。光ファイバ2の途中にはQスイッチユニット9が接続されている。Qスイッチユニット9は、制御部20からの指令信号によって、内部のQスイッチを動作させ、ファイバレーザ光源10から赤外レーザ光のジャイアントパルスを出射させることができる。
Qスイッチユニット9の内部には、ON/OFF動作するQスイッチ素子、例えば、AO(Acoustic Optic. Element)スイッチやEO(電気光学素子)スイッチが配置されている。Qスイッチユニット9としては、レーザ光をファイバ2から出射させ、レンズにて平行光束としてQスイッチに入射させる。Qスイッチを通過したレーザ光はレンズにより集光され、再びファイバ2へと入射される。なお、ジャイアントパルスを発生させたくない場合は、このQスイッチを動作させず、常に「開いた」状態(ON状態)にすればよい。このようにして、Qスイッチユニット9がパルス圧縮手段として働き、ファイバレーザ光源10より、連続波である赤外レーザ光が出射される。
4は光スイッチであり、制御部20と接続されている。光スイッチ4は、制御部20より送られてくる制御信号に基づいてファイバレーザ光源10からの基本波である赤外レーザ光を偏向する(光路を切換える)。光路切換手段としての光スイッチ4は、ミラーの挿脱による機構としても良い。赤外導光光学系100は、光スイッチ4により光路が切換えられた赤外レーザ光を患者眼へと導光する。5はコリメータレンズであり、光スイッチ4からの赤外レーザ光を集光させる。23はレーザ光の偏光方向を回転させる1/2波長板、24はブリュースタ角に配置された偏光板である。1/2波長板23は制御部20の制御によるモータ22によって回転され、偏光板11との組み合わせによって患部に照射されるレーザ光のエネルギ量を調整する。11はビームスプリッタ、12は光検出器、13はシャッタ、14はソレノイドであり、シャッタ13はソレノイド14の駆動によりレーザ光軸上に適時挿脱され、光軸L上へのシャッタ13の挿入により患者眼へのレーザ照射が遮断される。シャッタ及びソレノイドがダンパ手段としての役割を果たす。シャッタ13が光軸L上から外されている場合、治療レーザ光は凹レンズ27a及び凸レンズ27bによって光束を広げられて整えられた後、ダイクロイックミラー18で可視光半導体レーザ15からのエイミング光(主波長635nm)と同軸にされる。エイミング光に対するレーザ光のフォーカスシフトは、凸レンズ27bを移動する移動機構26がモータ25によって駆動されることによって行われる。31はミラーであり、赤外レーザ光の一部を偏向させ、大部分を通過させる。32は出力モニタであり、制御部20と接続される。出力モニタ32は導光される赤外レーザ光の出力をモニタする役割を持っている。
半導体レーザ15から出射したエイミング光はコリメータレンズ16によって平行光束にされ、2つの孔が設けられたアパーチャ17により2本に分割される。アパーチャ17は、モータ等からなる回転機構17aにより、コリメータレンズ16の光軸中心に回転され、2つに分割されたエイミング光の並びを縦方向と横方向に変更できる。ダイクロイックミラー18以後の治療用レーザ光及びエイミング光は、光束を広げるエキスパンダレンズ28を通り、顕微鏡部4b内のダイクロイックミラー19(赤外光及び可視光の一部を反射し、可視光の大部分を透過する特性を持つ)を介して、対物レンズ41及びコンタクトレンズ47を介して患者眼Eの患部に集光される。
顕微鏡部4b内の観察光学系は、左右の観察光路で共用される対物レンズ41と、左右の各光路に配置された変倍光学系42、結像レンズ43、正立プリズム群44、視野絞り45、接眼レンズ46を備える。変倍光学系42は設定倍率により適宜切り換えられるようになっている。
可視光導光光学系101では、光スイッチ4より光路が切換えられた赤外レーザ光を波長変換素子3で可視レーザ光にし、患者眼へと導光する。波長変換素子3は、入射された基本波である赤外レーザ光(1064nm)を、その第2高調波である可視レーザ光(532nm)へと変換するSHG素子である。波長変換素子3には、KTPやPPLN等の非線形結晶が用いられる。集光レンズ6は光スイッチ4からのレーザ光を波長変換素子3に集光して入射させる。コリメータレンズ7は波長変換素子3を通過したレーザ光を平行ビームに整える。このとき、波長変換素子3から出射されるレーザ光には、波長変換された可視レーザ光と、波長変換されなかった赤外レーザ光が混合された状態となっている。65はダイクロイックミラーであり、波長変換されなかった赤外レーザ光をダンパ66へと反射する。ダンパ66は赤外レーザ光をダンプするダンパ手段の役割を果たす。33はミラーであり、可視レーザ光の一部を偏向させ、大部分を通過させる。34は出力モニタであり、制御部20と接続される。出力モニタ34は導光される可視レーザ光の出力をモニタする役割を持っている。61はダイクロイックミラーであり、半導体レーザ60から出射される可視のエイミング光用レーザ光を治療用レーザ光と同軸にする。62はシャッタであり、駆動ユニット63に接続され、制御部20の指令信号に基づいて、光路に挿脱される。シャッタ62が光路に挿入されると、シャッタ62はレーザ光を吸収するダンパの役割を果たす。このシャッタ62と駆動ユニット63がダンパ手段となる。67は集光レンズであり、可視レーザ光を導光用のファイバ69へと入射させる。ファイバ69はレーザ光を照射光学系70へと導光する。
照射光学系70は、集光レンズ71、レンズ73、ズームレンズ72、74、レーザ光の出射方向を変えるための可動ミラー75を備える。ズームレンズ72、74は図示なきスポット径調節ツマミを使用することにより、光軸L上を移動し、レーザ光の結像倍率(スポットサイズ)を変える。可動ミラー75は駆動ユニット76と接続され、駆動ユニット76は制御部20と接続される(簡便のため図示を略す)。駆動ユニット76は制御部20の指令信号に基づいて、可動ミラー75を対物レンズ41の光路に挿脱させる。可動ミラー75には、図示なきマニピュレータが取り付けられており、可動ミラー75の向きが自由に変更される。この変更によって、レーザ光をコンタクトレンズ47を介して患者眼の所定の位置に導光できる。
制御部20にはスイッチ類や設定表示パネルのあるコントロールパネル30が接続されている。コントロールパネル30でレーザ光の出力や連続波、パルス波等の設定を行う。8は制御部20に接続されるトリガスイッチであり、治療レーザ光の出射を促すスイッチである。トリガスイッチはジョイスティックやフットペダル(共に図示せず)に設けられている。
以上のような構成を備えるレーザ装置の動作を説明する。まず、可視光の連続波を用いた光凝固治療について説明する。光凝固治療は一般的に可視域のレーザ光を患部に連続的に照射することで、患部組織を熱変性させ、凝固させるものである。コントロールパネル30を操作し、可視光連続波治療モード(可視光による連続波光凝固モード)を選択すると、制御部20は、ファイバレーザ光源10から出射されるレーザ光を連続波となるように励起光源1を駆動する。このとき、制御部20はQスイッチユニット9に指令信号を送り、Qスイッチユニット9がQスイッチとして動作しないようにする(ON状態とする)。この連続波は、持続時間が数百ms前後で、パワーはワット(数W)オーダである。また、制御部20は光スイッチ4を駆動し、入射されるレーザ光の光路を可視光導光光学系101へ切換える。光スイッチ4によって光路が切換えられた赤外レーザ光は、集光レンズ6で波長変換素子3に集光される。波長変換素子3では、入射した赤外レーザ光の一部波長変換され、レンズ7にて集光される。波長変換素子3を通過したレーザ光のうち、波長変換された可視レーザ光はダイクロイックミラー65を通過し、波長変換されなかった赤外レーザ光はダンパ66へと進み吸収される。また、連続波モードが選択されると、制御部20は駆動ユニット76に指令信号を送り、可動ミラー75を対物レンズ41の光軸Lへと挿入させる。これにより、可視レーザ光が患者眼まで導光されるのをとめる。
光凝固治療に際し、術者はコントロールパネル30のスイッチ類を操作して、凝固時間やレーザ出力等のレーザ照射条件、エイミング光の観察条件等を設定する。術者は、照明部4cからの照明光によって照明された患者眼を顕微鏡部4bによって観察し、エイミング光の照準を患部に位置合わせするように、図示なきジョイスティック等を操作して装置本体を移動させる。術者が片方ので手でコンタクトレンズ47を保持し、スイッチ8を押すと、制御部20はトリガ信号を受けてファイバレーザ光源10を前述のように駆動して連続波のレーザ光を出射させる。ファイバレーザ光源10からのレーザ光は、前述の光学系により可視光とされて患者眼の患部に照射される。
次に、ジャイアントパルスを用いた後発白内障治療(後嚢切開)を説明する。この治療は赤外域のレーザ光で、持続時間が短く出力の高いパルスを患部組織に照射することで、照射面付近でブレイクダウンを引き起こし、患部の切開、破壊を行う治療である。コントロールパネル30のスイッチ類を操作して、治療を赤外光パルス波治療モード(一例として、赤外光によるジャイアントパルスモード)に設定する。このモードでは、ファイバレーザ光源10から出射されるレーザ光が幅5ns程度、パワーがメガワット(数MW)オーダとなるように、制御部20は励起光源1及びQスイッチユニット9を駆動する。制御部20からの指令信号受け取ったQスイッチユニット9は、内部のQスイッチを高速でON/OFF動作させ、赤外レーザ光をジャイアントパルス化して出射させる。このとき、制御部20の指令信号に基づいて、光スイッチ4はパルス波となったレーザ光を赤外光導光光学系100へと導く。レーザ光は、レンズ5を介して、1/2波長板23へと進む。このとき、制御部20は駆動ユニット76に指令信号を出力し、可動ミラー75を対物レンズ41の光軸Lから外させる。また、制御部20は、シャッタ62が接続されている駆動ユニット63に指令信号を送り、シャッタ62を導光光学系101の光路上に挿入させる。
治療に際し、術者はコントロールパネル30のスイッチ類を操作して、後発白内障治療用のレーザ照射条件やエイミング光の観察条件等を初期設定する。術者は、照明部4cからの照明光によって照明された患者眼を顕微鏡部4bによって観察し、エイミング光の照準を患部に位置合わせするように、図示なきジョイスティック等を操作して装置本体を移動させる。エイミング光による照準は、患部上で2つに分離されたエイミングスポットが1つになるようにして合わせる。術者は片方ので手でコンタクトレンズ47を保持し、もう片方の手でジョイスティックを保持する。照準合わせができたら、STANDBY状態からREADY状態に切換えるため、コントロールパネル30に配置されたスイッチ類を操作し、READY/ STANDBY状態を切換る。
READY状態に切換えるとシャッタ13が光路から外される。その後、スイッチ8が押されると、制御部20はトリガ信号を受けてファイバレーザ光源10を駆動してレーザ光を出射させる。ファイバレーザ光源10からの治療レーザ光は、前述の光学系に導光されて患者眼の患部に照射される。術者はレーザ光が照射された患部を観察し、治療効果が薄い場合は(又はその逆の場合は)、レーザ光のエネルギ量を調節する。このようにして、赤外レーザ光のジャイアントパルスによるブレイクダウン効果で、患部組織の切開、破壊等を行う。
本実施形態の変容例である眼科用レーザ治療装置の説明をする。図2は第2実施形態であるレーザ装置の概略光学系図である。図2では、図1の赤外光導光光学系100がプローブ導光光学系102となっている。プローブ90から連続波の赤外レーザ光を出射し、患者眼の毛様体を光凝固する。このとき、プローブ90の先端90aを患者眼に押し当て、経強膜にてレーザ光を照射し、眼内の毛様体を凝固する経強膜毛様体光凝固治療を施す。光スイッチ4で光路が切換えられた赤外レーザ光は集光レンズ80、ミラー35を通過し、集光レンズ81によって、ファイバ91へと入射され、プローブ90へと導光される。36は出力モニタであり、制御部20と接続される。出力モニタ36は、前述の出力モニタ34と同様の役割を持っている。出力モニタ36はミラー35によって入射してきた赤外レーザ光の出力をモニタし、制御部20へと信号を送る。
経強膜毛様体凝固治療を行う際に、術者はコントロールパネル30によって、赤外光治療モード(赤外光による毛様体光凝固モード)を選択する。このモードが選択されると、制御部20は光スイッチ4を駆動して、光路を導光光学系102側に切換える。なお、経強膜毛様体凝固治療のモードにおいては、ファイバレーザ光源10から出射される赤外レーザ光は、可視光による光凝固モードと同様に連続波となるように励起光源1が駆動される。術者は、患者眼にプローブ90の先端90aを押し当てて、トリガスイッチ8にて、レーザ光を患部へと照射する。このときのトリガスイッチ8はフットペダルを用いる。
このようにして、異なるデリバリを切換選択し、一つのファイバレーザ光源10を利用して、治療目的に応じた可視と赤外のレーザ光を選択的に患部に導光できる。また、一つのファイバレーザ光源で治療用途に応じた続波レーザ光とパルスレーザ光を選択できる。
なお、第1実施形態では、眼科用レーザ治療装置のデリバリを、機械的破壊を目的とした治療レーザ光を導光する赤外光導光光学系100と、熱作用による凝固を目的とした治療レーザ光を導光する可視光導光光学系101としたが、これに限るものではない。可視光導光光学系101にパルスレーザ光を治療光として導光してもよい。例えば、SLT(レーザ線維柱帯形成術)では、スポットサイズ400μm程度の可視パルスレーザを患者眼の線維柱帯に導光する。コントロールパネル30のスイッチにより、可視のパルスモードを選択すると、制御部20は励起光源1の駆動を制御し、ファイバレーザ光源10より出射される赤外レーザ光を、数ns程度、パワーを数千kWオーダ程度(ジャイアントパルス時に対して1/5程度)とする。
また、図2の第2実施形態では、ファイバレーザ光源10より出射された赤外レーザ光を光スイッチ4で光路を切換えて、その後の光学系で、可視レーザ光、赤外レーザ光を得ていたが、これに限るものではない。例えば、図3に示すように、ファイバレーザ光源10の後に波長変換素子3を配置し、その後に光路切換手段としてのダイクロイックミラー200を配置する。ダイクロイックミラー200は赤外光を反射し、可視光を透過する特性を持つ。ファイバレーザ光源10から出射された基本波である赤外レーザ光は波長変換素子3で波長変換される。波長変換素子3を通過したレーザ光はダイクロイックミラー200に入射し、赤外レーザ光と可視レーザ光でそれぞれ別の光路(赤外光導光光学系100、可視光導光光学系101等)に分離される。このとき、コントロールパネル30での治療モードの選択に応じて、制御部20から治療の導光光学系として選択されなかった方のシャッタ駆動ユニットに指令信号が送られる。この信号に基づいて、選択されなかった導光光学系の光路上にシャッタ202,204が挿入される。この動作によって、治療に用いない導光光学系からのレーザ光の出射を停止する。この後は前述のように、患者眼へとレーザ光を照射し、患部を治療する。このようにして、波長変換されなかった赤外レーザ光を治療に用いることができる。
なお、本実施形態では、Qスイッチユニット9の内部でQスイッチを設け、Qスイッチの開閉動作で連続波(Qスイッチを常に開状態にする)、ジャイアントパルスの出射を切換えたが、これに限るものではない。例えば、図4(a)に示すように、Qスイッチユニット9の前後のファイバ2にそれぞれ制御部20と接続された光スイッチ300、301を設けて、その2つの光スイッチ300、301をファイバ2aで接続する。ジャイアントパルスを発生させたい場合には、レーザ光の経路を、第1レーザ経路としてのQスイッチユニット9を通過するようにし、Qスイッチを動作させる。連続波をファイバレーザ光源10から出射させたい場合には、制御部20の指令信号により、光スイッチ300、301でレーザ光の経路を切換えて、レーザ光が第2レーザ経路としのファイバ2aを通りQスイッチユニット9を迂回するようにする。
また、ジャイアントパルスを発生させるためのQスイッチユニット9として可飽和吸収体を用いる構成としてもよい。図4(b)では、可飽和吸収体の一例として、SESAM(半導体可飽和吸収ミラー)400を用いたファイバレーザ光源10を示している。SESAM400は、特定波長のレーザ光を吸収し、そのエネルギーが飽和する(ある量を超える)と、そのエネルギーを一挙に放出する特性を持っており、可飽和Qスイッチとして機能する。2b〜2fはファイバ2と同様のものである。401はWDM(波長分割多重化ユニット)であり、波長によってレーザ光の通過を制限する。402は光スイッチで制御部20と接続され、制御信号により、光路を切り換える。403はファイバブラッググレーティング(FBG)であり、全反射ミラーの役割を果たす。404もFBGであり、出力ミラーの役割を果たす。ここでのWDM401は、励起光源1から出射され、ファイバ2bを通ってきたポンピング光であるレーザ光をファイバ2cへと導く。ファイバ2cにより誘導放出される中心波長λa=1064nmの赤外光は、WDM404により、ファイバ2dへと導かれ、光スイッチ402へと到る。ここで、赤外光のジャイアントパルスのモードが選択された場合、レーザ光の経路が第1レーザ経路としてのファイバ2eとなるように制御部20によって光スイッチ402が制御される。このとき、SESAM400とFBG404で共振器が規定され、SESAM400に到ったレーザ光は前述の原理によりジャイアントパルス化され、ファイバレーザ光源10から出射される。
一方、可視レーザ光の連続波のモードが選択された場合、レーザ光の経路が第2レーザ経路としてのファイバ2fへとなるように、制御部20によって光スイッチ402が制御される。ファイバ2cで誘導放出される赤外光は、SESAM400を介さずにFBG403に到る。これにより、FBG403とFBG404による共振器が規定され、連続波となったレーザ光がファイバレーザ光源10から出射される。以上のようにして、可視の連続波と赤外のジャイアントパルスのレーザが選択的に得られる。
第一実施形態の眼科用レーザ治療装置を示す概略構成図である。 第二実施形態の眼科用レーザ治療装置を示す概略構成図である。 波長変換素子の後に光路切換手段を配置した実施形態を示す図である。 Qスイッチを用いないレーザ光源を説明する図である。
符号の説明
1 励起光源
2 ファイバ
3 波長変換素子
4 光スイッチ
9 Qスイッチユニット
10 ファイバレーザ光源
20 制御部
30 コントロールパネル
75 可動ミラー
100 赤外光導光光学系
101 可視光導光光学系
102 プローブ導光光学系

Claims (1)

  1. 励起光源からの励起光により赤外レーザ光を出射するファイバレーザ光源と、該ファイバレーザ光源からの基本波の赤外レーザ光を可視レーザ光に波長変換する波長変換素子と、前記波長変換素子により波長変換された可視レーザ光を患者眼に導光照射する可視光導光光学系と、を備える眼科用レーザ治療装置において、
    前記ファイバレーザ光源は出射するレーザ光をジャイアントパルスとするためのQスイッチを持ち、
    眼科用レーザ治療装置は、前記ファイバレーザ光源から出射された赤外レーザ光の光路を前記波長変換素子で波長変換される可視レーザ光の光路から切換える光路切換手段と、該光路切換手段により切換えられた赤外レーザ光を患者眼に導光照射する赤外光導光光学系と、可視光治療モードと赤外光治療モードとを選択するモード選択手段と、前記モード選択手段の選択に基づいて前記光路切換手段の切換えを制御すると共に、可視光治療モードが選択されたときに前記Qスイッチを開にして連続波を出射させ、赤外光治療モードが選択されたときに前記Qスイッチの開閉動作を制御してジャイアントパルスを出射させる制御手段と、を備え、可視レーザ光と赤外レーザ光を選択的に患者眼に導光照射することを特徴とする眼科用レーザ治療装置。
JP2006003091A 2006-01-10 2006-01-10 眼科用レーザ治療装置 Expired - Fee Related JP4895614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006003091A JP4895614B2 (ja) 2006-01-10 2006-01-10 眼科用レーザ治療装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006003091A JP4895614B2 (ja) 2006-01-10 2006-01-10 眼科用レーザ治療装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007181634A JP2007181634A (ja) 2007-07-19
JP4895614B2 true JP4895614B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=38338199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006003091A Expired - Fee Related JP4895614B2 (ja) 2006-01-10 2006-01-10 眼科用レーザ治療装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4895614B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6650458B2 (ja) * 2014-12-16 2020-02-19 ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッドBoston Scientific Scimed,Inc. 二波長手術レーザシステム
JP6627382B2 (ja) 2015-09-30 2020-01-08 株式会社ニデック 眼科用レーザ治療装置
EP3446169A1 (en) * 2016-04-20 2019-02-27 CooperSurgical, Inc. Beam steering for laser systems and related methods
JP6756220B2 (ja) * 2016-09-30 2020-09-16 株式会社ニデック 眼科用レーザ治療装置
JP6743632B2 (ja) * 2016-09-30 2020-08-19 株式会社ニデック 眼科用レーザ治療装置
EP3525738B1 (en) * 2016-10-14 2023-08-23 Ellex Medical PTY Ltd Treatment laser with reflex mirror and safety interlock
EP3525737B9 (en) * 2016-10-14 2021-10-06 Ellex Medical PTY Ltd Treatment laser with reflex mirror

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02271581A (ja) * 1989-04-12 1990-11-06 Olympus Optical Co Ltd レーザ装置
JPH03278489A (ja) * 1990-02-14 1991-12-10 Nippon Koden Corp レーザ手術装置
JPH11104145A (ja) * 1997-09-30 1999-04-20 Nidek Co Ltd レーザ治療装置
JP4113035B2 (ja) * 2003-04-25 2008-07-02 株式会社ニデック 医療用レーザ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007181634A (ja) 2007-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4102801B2 (ja) 眼科用レーザーシステム
US6066127A (en) Laser treatment apparatus
JP4895614B2 (ja) 眼科用レーザ治療装置
JP2005538782A5 (ja)
EP2384727B1 (en) Ophthalmic laser treatment system
JP4970068B2 (ja) 眼科用レーザ治療装置
KR20190117473A (ko) 반사거울을 구비한 치료 레이저
KR102470428B1 (ko) 반사거울과 안전 연동장치를 구비한 치료 레이저
JP3810109B2 (ja) レ−ザ治療装置
CN108743020A (zh) 眼科激光治疗设备
JP4436903B2 (ja) 角膜手術装置
JP6627382B2 (ja) 眼科用レーザ治療装置
JP7205137B2 (ja) 眼科用レーザ治療装置
JP5628011B2 (ja) レーザ治療装置
JP3717964B2 (ja) レ−ザ治療装置
EP3878416A1 (en) Modular laser therapeutic device
JP7135281B2 (ja) 眼科用レーザ治療装置
JP2016193070A (ja) 眼科用レーザ治療装置
JP2012210287A (ja) レーザ治療装置
JP2004173774A (ja) レーザ治療装置
JPS59207143A (ja) 閉ル−プレ−ザ手術方式

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4895614

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees