JP4895407B2 - ピーニング施工方法とそれを用いた溶接継手 - Google Patents

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本発明は、繰り返し荷重を受ける橋梁、船舶、海洋構造物等の大型鋼構造物や自動車、建設機械等の機械製品における溶接継手部の疲労性能を改善する方法及び
鋼構造物、機械製品の補修・延命化する方法に関する。
橋梁や船舶、海洋構造物などの鋼構造物、自動車などは多くの鋼部材を溶接によって接合することによって構成されているが、近年、鋼構造物や機械部品に加わる応力または熱が繰り返し作用することに起因する金属疲労による破損事故が多数発生している。
これは、橋梁などの鋼構造物の設計においては、大型化とそれに伴う軽量化の目的から使用鋼材の高強度化が進められているが、鋼材本体についてはその疲労強度は引張強さの増加と共に上昇するのに対して、溶接継手部においては鋼材の引張強さが増加しても疲労強度が向上しないため、この溶接継手部で金属疲労が起こることが原因である。
このため、大型溶接構造物が繰り返し荷重を受ける場合には、溶接部の疲労強度に対する安全性を充分に考慮する必要がある。
溶接部の疲労強度は、溶接継手部の形状、残留応力、溶接欠陥などの影響を受ける。
図9は重ね合わされた金属板11及び金属板12を隅肉溶接して溶接ビード(溶接継手)13を形成した状態を示す図である。金属板12と溶接ビード13との境界部には溶接ビード止端部14が形成される。この溶接止端部14近傍は、溶接時に急激な凝固が起こるために引張残留応力が存在し易い箇所であり、また、金属部材に外力が負荷された際に応力集中が起こり易い箇所でもある。この溶接継手部に繰り返し荷重が作用すると微小な溶接欠陥であっても、それが亀裂や割れにつながる可能性があり、この亀裂や割れは構造物全体の信頼性に重大な影響を及ぼすことになる。
このため、溶接継手部の疲労特性を向上させるために、溶接継手部における引張残留応力を低減するための方法や、応力集中を緩和するための方法として種々の方法が提案されている。
溶接部における引張残留応力を低減する方法としては、溶接後に母材よりも高い引張強度を有する溶接材で化粧溶接を行う方法(特許文献1参照)、溶接後に塑性変形を与える方法(特許文献2参照)、溶接止端部をハンマー打撃装置でハンマー打撃処理(ハンマーピーニング)する方法(特許文献3、非特許文献1参照)、レーザーピーニングを行う方法(特許文献4)、超音波振動子の打撃によってピーニングを行う方法(特許文献5)、溶接が完了する室温もしくはその付近でマルテンサイト変態膨張が終了する溶接材料を用いてアーク溶接を行い、溶接金属の変態膨張を利用する方法(特許文献6参照)などがある。
また、溶接部の応力集中を緩和する方法としては、溶接ビードを研削する手法(特許文献7参照)、溶接金属の成分調整により溶接止端部半径と接触角度を大きくして応力集中を緩和する手法(特許文献8参照)が提案されている。
溶接後に溶接部の引張残留応力を低減する方法のうち、ピーニングによる方法は操作が簡単であるためコスト的に有力な方法であるが、レーザーピーニングは装置が大きくなるためハンドリング性に劣るという問題があり、超音波振動子によるピーニングは装置が高価であり入手が困難であるという問題がある。
これに対し、ハンマーピーニングは他のピーニング装置に比べるとハンドリング性が良好であり、コスト的にも好ましい方法である。
図10に従来のハンマーピーニング加工の例を示す。
図10に示すように、従来のハンマーピーニングはビード止端部に打撃を加えて圧縮残留応力を導入するものであるが、この操作により圧縮残留応力は導入されるものの、ビード止端部にノッチが混入し、これにより疲労強度が下がっているという報告がある。また,ピーニング後の応力集中箇所が溶接部または母材と溶接部の熱影響を受ける境界部(HAZ部)など疲労強度が低下する部分であることから、ハンマーピーニングの効果が低減する可能性がある。
特開昭52−98642号公報 特開平5−253674号公報 特開平4−21717号公報 特開平7−246483号公報 特開2004−130313号 特開平12−84670号公報 特開昭61−186611号公報 特開平4−361876号公報
IMPROVING FATIGUE STRENGTH OF WELDED JOINTS BY HAMMER PEENING TIG-DRESSING:Kengo ANAMI,Chitoshi MIKI,Hideki TANI,Haruhito YAMAMOTO,Structual Eng./Earthquake Eng.,JSCE,Vol.17,NO.1,57s-68s,2000 April
本発明は、溶接後の溶接構造物に対して簡便な工具を用いてピーニング処理して圧縮残留応力を導入することにより溶接継手の疲労強度を大幅に改善することができる溶接構造物のピーニング施工方法を提供することを目的とする。
また、本発明は建築後の溶接構造物に補修工事として簡便な工具を用いてピーニング施工を施すことにより構造物を延命化することができる溶接構造物のピーニング施工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、溶接ビード止端部(以下では単に「止端部」ともいう)を打撃することなく、該止端部から0mmを超えて3mm以下の溶接母材部を打撃して塑性変形を与えることにより溶接継手部の疲労強度を大幅に向上することができることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に記載するとおりのピーニング施工方法に係るものである。
(1) 繰り返し荷重を受ける構造物の溶接継手部に対して、先端に平坦部を有する打撃ツールを100Hz以下の周波数で上下動させ、溶接ビード止端を打撃しないように、溶接ビード止端近傍の母材表面に対して垂直方向に前記打撃ツールを溶接ビードに沿って連続的に移動させて打撃することにより、前記母材に溶接ビードに沿った連続的な帯状の打撃痕を、該打撃痕と溶接ビード止端部との距離が0mmを超えて3mm以下となるように形成し、前記溶接継手部の疲労性能を改善することを特徴とするピーニング施工方法。
(2)前記帯状の打撃痕の領域での圧縮残留応力の最大値が,母材の降伏応力の50%以上であることを特徴とする(1)に記載のピーニング施工方法。
(3)繰り返し荷重を受ける構造物の溶接継手部に対して、先端に平坦部を有する打撃ツールを100Hz以下の周波数で上下動させ、溶接ビード止端を打撃しないように、溶接ビード止端近傍の母材表面に対して垂直方向に前記打撃ツールを溶接ビードに沿って連続的に移動させて打撃することにより、前記母材に溶接ビードに沿った連続的な帯状の打撃痕を、該打撃痕と溶接ビード止端部との距離が0mmを超えて3mm以下となるように形成し、その後、前記帯状の打撃痕をガイドとして、溶接ビード止端を打撃しないように、前記打撃痕の溶接ビード止端に近い側を前記打撃ツールで連続的に打撃して前記帯状の打撃痕に一部が重複する帯状の打撃痕を与え、前記溶接継手部の疲労性能を改善することを特徴とするピーニング施工方法。
(4)帯状の打撃痕を形成するための連続打撃を2往復以上または4回以上行うことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のピーニング施工方法。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載のピーニング施工方法によって施工されたことを特徴とする溶接継手。
本発明のピーニング施工方法によれば、従来のピーニングで発生する可能性があったビード止端におけるノッチの形成がないため疲労強度が大幅に向上できるという効果がある。
また、本発明のピーニング施工方法においては、打撃装置として安価な市販品であるフラックスチッパーなどが転用できるため低コストでの施工が可能となり、更に、ピーニングにより塑性変形した箇所が容易に目視で確認することができるという効果がある。
本発明のピーニング施工を実施するピーニング装置を示す図である。 本発明のピーニング施工方法を説明する図である。 本発明のピーニング施工を回し溶接試験体に適用した例を示す図である。 本発明の実施例で得られた結果を示す図である。 施工回数と導入圧縮応力との関係を示す図である。 本発明の実施例で用いた試験体を示す図である。 溶接止端からの距離と応力との関係を示した図である。 本発明の方法を行ったものについての疲労実験の結果を示す図である。 金属板を溶接継手で接合した状態を示す図である。 従来のハンマーピーニング加工方法の例を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて以下説明する。
図1は本発明のピーニング施工に用いるピーニング装置の一例を示したものである。
図1(a)は先端部に溶接母材よりも硬度が高い平坦な打撃面3が設けられたタガネ状の打撃ツール1を示す図であり、その上端部は図1(b)に示す工具2に固定可能なように加工されている。
図1(b)は打撃ツール1が取り付けられ、打撃ツール1を上下に往復運動させて母材に打撃を与えるための工具2を示す図である。
本発明のピーニング施工に際しては打撃ツール1に100Hz以下の低周波数(本発明においては「周波数」とは「打撃頻度」を意味する)で繰り返し打撃を与え、母材に衝撃力を与えることが可能なピーニング装置を用いる。
図示した工具2はエアーハンマーであり、上部から圧搾空気4が供給されてエアーハンマー本体内のピストンを往復動させて先端に配設した打撃ツール1を打撃するようになっている。このエアーハンマーとしては溶接フラックスの除去などに用いられるフラックスチッパーなどを転用することができる。エアーハンマーが大きいものであると扱いにくくなり止端部から0mmを超えて3mm以下の位置を打撃するように調整するのが困難となる。
打撃ツール1の先端形状は、いくつかの先端形状を試して、母材の表面に塑性変形を付与し易いものを決定することができ、コンプレッサーの空気圧や打撃を与える工具の性能によって最適な先端形状を決めればよい。エアーハンマーのパワーが大きければ打撃ルールの先端の面積を大きくしても良いが、打撃痕の幅を増やしても溶接ビード側に与える影響には変わりがないので、あまり打撃痕の幅を増やす必要はない。また、エアーハンマーのパワーが小さい場合には先端の面積を大きくすると母材に適正な塑性変形を与えることができない。実施例では先端が5mm角程度の平坦な矩形形状であり、少し角が丸く面取りされているものを用いた。
本発明においては、打撃ツールによってピーニング施工をするに際して、打撃ツールの先端部分が溶接ビードを打撃しないようにして、ビード止端に沿って母材に打撃を与えて母材を塑性変形させ、塑性変形部分が帯状の打撃痕となるようにピーニング施工する。
帯状の打撃痕と溶接ビード止端部との距離は0mmを超えて3mm以下であることが好ましい。打撃ツールがビード止端を打撃するとビード止端部にノッチが混入して疲労強度が下がる可能性があり、また、溶接ビード止端部との距離が3mmを超えると本発明の効果が得られなくなる。打撃の仕方としては5mm角程度の打撃ツールを用いた場合には止端部を打撃しないようになるべく距離が0〜3mmとなるように打撃ツールを適宜ずらして打撃して打撃幅が約7mm程度となるようにする。
塑性変形は、帯状の打撃痕の領域での圧縮残留応力の最大値が,母材の降伏応力の50%以上である様にすることが好ましい。
また、帯状の打撃痕を形成するための連続打撃は1回でもよいが、2往復以上または4回以上行うことがより効果的である。
溶接止端から0mmを超えて3mm以下という短い距離をおいて打撃を正確に加えるには、例えば、まず溶接ビード止端から3mmを超える位置に帯状の打撃痕を形成し、その後、この帯状の打撃痕をガイドとして、溶接ビード止端を打撃しないように前記打撃痕の溶接ビード止端に近い側を打撃痕の溶接ビードに最も近い側が溶接ビード止端から3mm未満となるように連続的に打撃して前記帯状の打撃痕に一部が重複する帯状の打撃痕を与えるという方法を採用することができる。
図2は本発明のピーニング施工方法を説明する図である。
図2において試験体は母材部8にフィレット7を溶接によって取り付けたものである。
図2(a)は溶接ビード止端部を打撃せずに溶接ビード止端部の外側を打撃して帯状の打撃痕を形成している様子を示したものであり、図2(b)は打撃後の止端部付近の状態を示したものである。
図2(c)は止端部と打撃痕との間に0mmを超えて3mm以下の間隔を設けている状態を示す図である。
[実施例1]
図3に本発明の方法を回し溶接試験体に適用した例を示す。
図3(a)は作業者が回し溶接を行った試験体に対してその溶接ビード5のビード止端に沿って本発明のピーニング施工方法によって帯状の打撃痕6を形成している様子を示す図である。
図3(b)はその作業手順を具体的に示す図である。
ピーニング装置としては図1に示したようなハンマー工具(フラックスチッパ:FCH−20 不二空機製)を用い、打撃ツールとしてはタガネ(G.1.1:不二空機製)を加工して先端が5mm角程度の平坦な矩形形状で少し角を丸く面取りしたものを用いた。
工具の周波数(打撃頻度)は90Hzであった。
まず、図3(b)中に(1)で示すように、打撃痕と溶接ビード止端部との距離が3mmになるように溶接直線部の始点a1から打撃を開始して溶接先端部終点の横の位置b1まで打撃して帯状の打撃痕を与え、次にこの帯状の打撃痕をガイドとして図中(2)で示すように溶接ビード止端部から0〜2mm程度の範囲内になるようにして始点a2から終点b2まで帯状の打撃痕を与えた。
次に、図3(c)の(3)、(4)で示すように反対側からも始点c1から終点d1まで、次いで始点c2から終点d2まで同様の施工手順を実施した。
上記のように最初に形成した帯状の打撃痕をガイド(目安)として次の打撃痕を与えることにより、溶接ビードに打撃痕を与えることがなくその近傍まで打撃することができ、安定した疲労性能を確保することができる。
図3(d)は図3(c)中の破線で囲った部分の拡大図であり、リブ厚、ビード厚及び帯状打撃痕の関係を示した図である。
例えば打撃ツールの先端が5mm角程度であった場合には止端部から1mm程度、3mm程度の間隔を置いてピーニングを行った場合、帯状の打撃痕の幅は図示するように約7mmとなった。
ピーニングの要領は、ピーニング装置に与える垂直力(垂直に押さえる力)を数kgf程度とし、ゆっくりと止端に沿って装置を垂直に保ちながら移動させるのが良い。ピーニング後に、肉眼で認められる程度の平滑な窪みが出来ていれば良い。窪みがうまくできない場合には垂直力・移動速度などを変えて、再度同じ作業を繰り返して行う。
図4は本実施例の試験結果と実橋の現場施工結果を、横軸を経過時間とし、縦軸を残留応力(MPa)としてその関係を示した図であり、それぞれは作業者と作業場所が異なっている。このグラフによると、それぞれのピーニング途中の応力変化は異なるが、往復した後ではほぼ同程度の残留応力が導入できていることがわかる。このことは本発明の方法は作業者の技量や施工場所の影響が少ないことを示している。
また、図5は本発明のピーニング施工を一人の作業者が同一箇所に対して3往復行い、ピーニングを行った側と反対側に貼り付けたひずみゲージでひずみを計測し、応力換算した結果を示した図である。この結果から、2往復目から3往復目にかけては残留応力増分がほとんどなく、2往復以上の施工をすれば定常状態の残留応力を導入させることができること、3往復させることは必ずしも必要ではないことがわかる。
[実施例2]
本発明の効果を明らかにするために行った試験について述べる。
図6に示すように、基板(長さ500mm、幅150mm、厚さ12mm)の片面にフィレット(高さ50mm、長さ75mm、厚さ12mm)を回し溶接によって取り付けて試験体を作製した。母材の材質としてはSM490Yを用いた。
この試験体に対し、図3で説明したような手法を用いて試験体の止端部廻し溶接部の外周部のみについてピーニング施工を行い、残留応力の測定および疲労実験を実施した。
また、ピーニング施工を行わない試験体についても同様に残留応力の測定および疲労実験を実施して両者を比較した。
図7に止端部から5〜10mm毎に止端直角方向の表面の残留応力を(2mm×5mmの領域で)X線により計測した結果を示す。
これによると、ピーニング施工を行わない試験体の止端から10mmまでの範囲では,215〜165MPa程度の引張応力となったが、ピーニング施工を行った試験体については、−392〜−333MPa程度の大きな圧縮残留応力場となった。また、ピーニング施工による効果は、打撃痕の端から3mmを超えるとかなり小さくなる。
また、本発明のピーニング施工を施したものとこれを施さないもの(溶接まま)について疲労実験をした結果を図8に示す。図8は、横軸を載荷回数とし、縦軸を応力としたものである。これによると、200MPaの応力の繰り返しに対して、本発明の方法を実施することにより50倍程度の延命効果が見られた。また、S−N線図にプロットし,JSSC(日本鋼構造協会)の指針(鋼構造物の疲労設計指針・同解説:日本鋼構造協会,技報同出版)で示している曲線を比較すると、E等級からA等級に疲労強度が向上していることが分かる。
本発明のピーニング施工方法は、簡便な工具を用いて溶接継手の疲労強度を大幅に改善することができるため、繰り返し荷重を受ける橋梁、船舶、海洋構造物等の大型鋼構造物や自動車、建設機械等の機械製品の補修・延命化に好適である。
1 打撃ツール
2 工具
3 打撃ツール先端部
4 圧搾空気
5,13 溶接ビード(溶接継手)
6 打撃痕
7 フィレット
8 母材部
9 作業者の手
10 ひずみゲージ
11,12 金属板
14 溶接ビード止端部

Claims (5)

  1. 繰り返し荷重を受ける構造物の溶接継手部に対して、先端に平坦部を有する打撃ツールを100Hz以下の周波数で上下動させ、溶接ビード止端を打撃しないように、溶接ビード止端近傍の母材表面に対して垂直方向に前記打撃ツールを溶接ビードに沿って連続的に移動させて打撃することにより、前記母材に溶接ビードに沿った連続的な帯状の打撃痕を、該打撃痕と溶接ビード止端部との距離が0mmを超えて3mm以下となるように形成し、前記溶接継手部の疲労性能を改善することを特徴とするピーニング施工方法。
  2. 前記帯状の打撃痕の領域での圧縮残留応力の最大値が,母材の降伏応力の50%以上であることを特徴とする請求項1に記載のピーニング施工方法。
  3. 繰り返し荷重を受ける構造物の溶接継手部に対して、先端に平坦部を有する打撃ツールを100Hz以下の周波数で上下動させ、溶接ビード止端を打撃しないように、溶接ビード止端近傍の母材表面に対して垂直方向に前記打撃ツールを溶接ビードに沿って連続的に移動させて打撃することにより、前記母材に溶接ビードに沿った連続的な帯状の打撃痕を、該打撃痕と溶接ビード止端部との距離が0mmを超えて3mm以下となるように形成し、その後、前記帯状の打撃痕をガイドとして、溶接ビード止端を打撃しないように、前記打撃痕の溶接ビード止端に近い側を前記打撃ツールで連続的に打撃して前記帯状の打撃痕に一部が重複する帯状の打撃痕を与え、前記溶接継手部の疲労性能を改善することを特徴とするピーニング施工方法。
  4. 帯状の打撃痕を形成するための連続打撃を2往復以上または4回以上行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のピーニング施工方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のピーニング施工方法によって施工されたことを特徴とする溶接継手。
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