JP4895203B2 - 吊下げ搬送設備 - Google Patents

吊下げ搬送設備 Download PDF

Info

Publication number
JP4895203B2
JP4895203B2 JP2007066092A JP2007066092A JP4895203B2 JP 4895203 B2 JP4895203 B2 JP 4895203B2 JP 2007066092 A JP2007066092 A JP 2007066092A JP 2007066092 A JP2007066092 A JP 2007066092A JP 4895203 B2 JP4895203 B2 JP 4895203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
path
hanger
transport
support
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007066092A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008222137A (ja
Inventor
尚士 京谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daifuku Co Ltd
Original Assignee
Daifuku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daifuku Co Ltd filed Critical Daifuku Co Ltd
Priority to JP2007066092A priority Critical patent/JP4895203B2/ja
Publication of JP2008222137A publication Critical patent/JP2008222137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4895203B2 publication Critical patent/JP4895203B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、自動車の組立てラインなどに活用できる、床面据え置き設置可能な吊下げ搬送設備に関するものである。
吊下げ搬送設備は、特許文献1に記載されるように、トロリーコンベヤにワーク支持用ハンガーを吊り下げた吊下げ搬送装置や、トロリーコンベヤに代えて自走電車形式や摩擦駆動形式の搬送用走行体にワーク支持用ハンガーを吊り下げた吊下げ搬送装置などが利用されるが、従来のこれら吊下げ搬送装置は、頭上高さに架設されるものであるから、建屋の天井側の梁材に支持させるのが一般的であり、仮に床面上に立設した支柱に支持させるとしても、当該支柱の上端は天井側の梁材に連結するのが普通であった。
特開平10−273078号公報
上記のような従来の吊下げ搬送設備では、建屋天井の梁の配置や梁高さに関係なく自由なレイアウトで床面上に吊下げ搬送装置を設置することができない。従って、搬送経路のレイアウトに制約を受けることになる。又、天井梁に吊下げ搬送装置を支持させるときは、その天井梁に十分な強度が要求され、補強対策などで設備コストが高くつくだけでなく、搬送経路のレイアウト変更も容易ではない。勿論、床面設置の自立型架台を利用して吊下げ搬送装置を支持させることも考えられるが、吊下げ搬送装置を中央部で支持する大型の門形支持用架台が必要であり、大幅な設備コストアップを免れないし、占有床面積も大きくなる。
本発明は、自動車の組立てラインなどに利用される吊下げ搬送装置におけるワーク支持用ハンガーの走行経路、即ち、搬送経路は、一般的に往行搬送経路部と復行搬送経路部とを有する無端循環経路になること、そして組立て作業ラインとして利用される搬送経路脇には、部品の供給や部品棚の設置空間、作業者の往来通路として利用される通路空間が当該搬送経路に沿って確保されている点に着目し、上記のような従来の問題点を解消し得る吊下げ搬送設備を提供することを目的とするものであって、請求項1に記載の吊下げ搬送設備は、後述する実施形態の参照符号を付して示すと、通路2を跨ぐ門形の支持用架台1を当該通路2の長さ方向に沿って床面3上に設置し、この支持用架台1に吊下げ搬送装置9を、そのワーク支持用ハンガー13による往行搬送経路部10aと復行搬送経路部10bとが前記支持用架台1を挟むように支持させて成る吊下げ搬送設備であって、前記吊下げ搬送装置9は、前記支持用架台1に支持されて走行する搬送用走行体11と当該搬送用走行体11の片側に支持された前記ワーク支持用ハンガー13とを備え、前記往行搬送経路部10aを移動するワーク支持用ハンガー13を支持する搬送用走行体11の走行経路と、前記復行搬送経路部10bを移動するワーク支持用ハンガー13を支持する搬送用走行体11の走行経路とが、前記通路2よりも上側で且つ前記往行搬送経路部10aの内側及び復行搬送経路部10bの内側に位置するように、前記支持用架台1上の左右両側部に設けられた構成となっている。
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、前記支持用架台1には、この支持用架台1上の左右両側部にある前記搬送用走行体11の走行経路(走行空間26)で挟まれ且つ前記通路2の上側に位置する保守作業用通路6を設けることができる。
又、請求項3に記載のように、前記吊下げ搬送装置9は、前記ワーク支持用ハンガー13を前記搬送用走行体11に昇降可能に支持する昇降支持手段12を備えた構成とし、この昇降支持手段12には、搬送用走行体11に下向き姿勢と上向き姿勢との間で上下揺動自在に軸支され且つ先端部で片持ち状に前記ワーク支持用ハンガー13を吊り下げるリンク機構34を設け、このリンク機構34を制御して搬送経路中の前記ワーク支持用ハンガー13の床面上高さを規制するハンガー高さ規制手段41を設けることができる。
更に、請求項4に記載のように、前記吊下げ搬送装置9は、前記ワーク支持用ハンガー13を前記搬送用走行体11に昇降可能に支持する昇降支持手段12を備えた構成とし、この昇降支持手段12を制御して搬送経路中の前記ワーク支持用ハンガー13の床面上高さを規制するハンガー高さ規制手段41を設け、前記吊下げ搬送装置9の搬送経路を横断して前記通路2に通じる横断路45を設け、前記ハンガー高さ規制手段41により、前記横断路45の前後では前記ワーク支持用ハンガー13の移動レベルを床面近くの作業レベルに規制すると共に、前記横断路45では前記ワーク支持用ハンガー13の移動レベルを当該横断路45よりも高い横断路乗り越えレベルに規制するように構成することができる。
上記請求項1に記載の本発明に係る吊下げ搬送設備によれば、吊下げ搬送装置の互いに並列する往行搬送経路部と復行搬送経路部とを、これらに共通の1つの支持用架台の左右両側に支持させるのであるから、当該支持用架台の左右両側に吊下げ搬送装置の往行搬送経路部の荷重と復行搬送経路部の荷重とを振り分け状に受け持たせることができる。従って、支持用架台には左右何れかへの転倒モーメントが作用することがなく、吊下げ搬送装置が大型大重量の自動車ボディーを吊下げ搬送するようなものであっても、その搬送経路から見て片側でのみ床面に設置される支持用架台でもって安定的に支持させることができる。しかも当該支持用架台は、吊下げ搬送装置の互いに並列する往行搬送経路部と復行搬送経路部との間でこれら搬送経路と平行に位置する通路を跨ぐ門形のものであるから、当該支持用架台の巾が広がり、支持用架台自体の自立安定性も高まる。
即ち、支持用架台の上端を天井梁に連結しないで自立させるためには、当該支持用架台自体の自立安定性を高めるために巾をある程度広げなければならないが、本発明では、この巾の広くなる支持用架台の下側に、吊下げ搬送装置の互いに並列する往行搬送経路部と復行搬送経路部との間でこれら搬送経路と平行に位置する通路空間を確保し、当該支持用架台下側の通路空間を、その左右両側の往行搬送経路部と復行搬送経路部での組立て作業を行う作業者の往来や、組み立て作業に要する工具棚、組立て部品棚などの設置空間、更には組立て部品の補給通路などに活用することが可能になる。従って、支持用架台の上端を天井梁に連結する必要をなくし、自由なレイアウトで床面上に設置させることができる吊下げ搬送設備として実施することが可能になり、しかも、吊下げ搬送装置の互いに並列する往行搬送経路部と復行搬送経路部の間とは反対の外側は、場合によっては壁面に隣接させたり、作業通路が必要な場合でもその作業通路の巾を十分に抑え、設備全体の占有床面積を抑えてコンパクトに構成することができる。
又、本発明の構成によれば、吊下げ搬送装置の搬送用走行体は前記支持用架台の上の左右両側部に支持されて走行するのであるから、支持用架台下側の通路の真横位置には、前記搬送用走行体の片側に支持されたワーク支持用ハンガーと当該ハンガーで支持されたワーク(自動車ボディーなど)が位置することになり、支持用架台下側の通路の真横位置に吊下げ搬送装置の搬送用走行体が走行する構成と比較して、支持用架台下側の通路とワークとの間の行き来が安全且つ容易に行え、作業環境が高められる。更に、請求項2に記載の構成によれば、前記支持用架台上の左右両側に支持されて走行する搬送用走行体に対する保守作業などを、当該支持用架台上の保守作業用通路から容易に行える。
又、請求項3に記載の構成によれば、ワーク支持用ハンガーを吊り下げるリンク機構が搬送用走行体に対して下向きとなる床面に近い作業レベルと、前記リンク機構が搬送用走行体に対して上向きとなる高レベル、例えば横断通路や床面上設置機器を乗り越え通過させるための高レベルとの間で、ワーク支持用ハンガーを昇降させることができるのであるが、前記高レベルまでワーク支持用ハンガーを吊り上げない限り、リンク機構は搬送用走行体から上方に突出することはないので、床面に近い作業レベルでワーク支持用ハンガーが走行する搬送経路中の大部分を占める組立て作業ラインでは、支持用架台の上を走行する搬送用走行体の走行経路を最上高さとすることができ、組立て作業ラインでの設備全体の高さを低く抑えることができる。
更に、請求項4に記載の構成によれば、支持用架台下側の通路との間の作業者や運搬車両などの出入りを、特に吊下げ搬送装置の運転を停止させたり、当該吊下げ搬送装置を乗り越えるようなオーバーブリッジを設置しなくとも、支持用架台下側の通路に通じる床面上の横断通路を経由して安全且つ容易に行うことができる。
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図1〜図4において、1は自立可能な門形の支持用架台であって、直線状の通路2を跨ぐように床面3上に設置され、通路2の左右両側に立設された支柱4、これら支柱4によって支持された中間床部5、この中間床部5の巾の中央上部に保守作業用通路6を確保するように当該中間床部5の上に左右2列に立設された上部支柱7、及びこれら上部支柱7によって支持された、中間床部5と同一巾の天井部8から構成されている。尚、中間床部5は、その全域に床材(鋼製ネットやパンチングメタルプレートを含む)が張設されたものであっても良いし、少なくとも保守作業用通路6の床面となる領域にのみ前記床材が張設されたものであっても良い。又、天井部8は、水平の枠組み構造体から構成できるが、必要に応じてその全域又は一部分に天井材を張設したものであっても良い。
9は吊下げ搬送装置であって、支持用架台1の下側の直線状の通路2を挟むように並列する往行搬送経路部10aと復行搬送経路部10bとを有する無端循環搬送経路に沿って摩擦駆動により走行する多数台の搬送用走行体11と、各搬送用走行体11の外側に昇降支持手段12を介して片持ち状に支持されたワーク支持用ハンガー13とから構成されている。
吊下げ搬送装置9の構成を詳述すると、図5〜図8に示すように、各搬送用走行体11は、5本の同一巾のロードバー14a〜14eを垂直支軸15a〜15dにより水平に折れ曲がり可能に連結して成るロードバーユニット16と、このロードバーユニット16の下側で中間前後2本の垂直支軸15b,15cの周りで回転可能に当該ロードバーユニット16に取り付けられた前後一対のロードトロリー17a,17bと、ロードバーユニット16の下側で前後両端の垂直支軸15a,15dの周りで回転可能に当該ロードバーユニット16に取り付けられた前後一対のガイドトロリー18a,18bと、中間前後2本の垂直支軸15b,15cを介してロードバー14cと平行にロードバーユニット16の上側に支持された、側面視が矩形枠状の本体19と、中間前後2本の垂直支軸15b,15cと同心状の前後2本の垂直支軸20a,20bの周りで回転可能に本体19の上側に支持された前後一対の上側ロードトロリー21a,21bとから構成されている。前後一対、上下二組のロードトロリー17a,17b,21a,21bは、それぞれ垂直軸により軸支された同一径の前後一対のガイドローラー22と、これら前後一対のガイドローラー22の中間位置で水平軸により軸支された大径の支持用ローラー23とを備えている。又、前後一対のガイドトロリー18a,18bは、それぞれ垂直軸により軸支された、ロードトロリーのガイドローラー22と同一径の前後一対のガイドローラー24と、これら前後一対のガイドローラー24の中間位置で水平軸により軸支された小径の支持用ローラー25とを備えている。
尚、ロードバーユニット16の前後両端に位置するロードバー14a,14eは、長さが他のものより短く、前後両端のガイドトロリー18a,18bと常に平行向きになるように、垂直支軸15a,15dを介して当該ガイドトロリー18a,18bに固定されている。
上記構成の搬送用走行体11は、支持用架台1の中間床部5と天井部8との間で且つ上部支柱7の外側(保守作業用通路6の外側)の走行空間26内に走行可能に配置されている。即ち、前記走行空間26の床に相当する中間床部5の上側には、ロードバーユニット16の各トロリー17a〜18bにおけるガイドローラー22が転動可能に遊嵌する、中間床部5上に並設した2本の型材で構成された上側開放の下側溝形ガイドレール27が敷設され、この下側溝形ガイドレール27の内側平坦レール面27a(中間床部5の上面)の上をロードバーユニット16の各トロリー17a〜18bにおける支持用ローラー23,25が転動移動するように構成され、更に、前記走行空間26の天井に相当する天井部8の下側には、本体19の上側ロードトロリー21a,21bにおけるガイドローラー22が転動可能に遊嵌する、天井部8の下側に並設した2本の型材で構成された下側開放の上側溝形ガイドレール28が敷設され、この上側溝形ガイドレール28の内側平坦レール面28a(天井部8の下側面)の下を前記上側ロードトロリー21a,21bにおける支持用ローラー23が転動移動するように構成されている。この構成により搬送用走行体11は、前記走行空間26内で垂直姿勢を保って往行搬送経路部10a及び搬送経路部10bと平行に走行することができる。この直線状の往行搬送経路部10a及び搬送経路部10bに沿って搬送用走行体11が走行するとき、ロードバーユニット16は直線状に伸びていて、各ロードバー14a〜14dの左右両側面は、連続した1つの垂直平面を形成している。
各搬送用走行体11の駆動方式は特に限定されるものではないが、例えば、図6及び図8にそれぞれ仮想線で示すように、往行搬送経路部10a及び搬送経路部10bに沿って搬送用走行体11が走行するときに直線状に伸びるロードバーユニット16の左右両側面を被駆動摩擦面として当該ロードバーユニット16を左右両側から挟む、モーター駆動の摩擦駆動ローラー29とバックアップローラー30との組み合わせから成る摩擦駆動ユニット31を利用することができる。このような摩擦駆動方式は従来周知であるから詳細な説明は省くが、この実施形態では、各搬送用走行体11のロードバーユニット16の前端(前端のロードバー14aの前端)で直前の搬送用走行体11のロードバーユニット16の後端(後端のロードバー14eの後端)を後押しさせる、所謂突き押し方式により、複数台の搬送用走行体11を往行搬送経路部10a及び搬送経路部10b内に設定された組立てライン内で数珠つなぎに定速走行させることができる。
昇降支持手段12は、図5〜図7に示すように、搬送用走行体11の本体19に、当該本体19の下側水平枠材19a上に敷設された左右一対のガイドレール32を介して、ロードバーユニット16の本体支持ロードバー14cの長さ方向と平行に前後移動自在に支持された可動体33と、この可動体33とワーク支持用ハンガー13とを連結する平行リンク機構34とから構成されている。この平行リンク機構34は、第一揺動リンク35aと第二揺動リンク35bのそれぞれ一端を、第二揺動リンク35bが第一揺動リンク35aに対して搬送用走行体11の走行方向の前方に位置する配置で、可動体33に左右横向きの水平支軸36a,36bにより軸支すると共に、当該各リンク35a,35bの他端を、両リンク35a,35bが互いに平行な状態で左右横向きの水平支軸37a,37bによりワーク支持用ハンガー13のハンガーアーム支持フレーム13aに軸支し、第一揺動リンク35aの中間位置に左右横向きの水平支軸38により一端を軸支した短リンク、即ち、短い第三揺動リンク39の他端を本体19の後端部に左右横向きの水平支軸40により軸支し、可動体33が横動しても常に水平支軸36a,38,40が、水平支軸36a,40間を底辺とする二等辺三角形の各頂点に位置するように構成し、以て、可動体33の横動を伴わせてワーク支持用ハンガー13を垂直に平行昇降移動できるように構成している。このとき、平行リンク機構34の各リンク35a,35b,39の左右横方向の位置を、第三揺動リンク39、第一揺動リンク35a、第二揺動リンク35bの順に本体19(可動体33)から横外側に離して、各リンク35a,35b,39が、本体19に対して図5及び図6に示す下向き姿勢と図9及び図10に示す上向き姿勢との間で互いに干渉することなく上下揺動できるように構成している。
上記構成の昇降支持手段12では、ワーク支持用ハンガー13側に作用する重力により、平行リンク機構34の各リンク35a,35b,39が本体19側から略垂直下方に垂下してワーク支持用ハンガー13が下降限まで下がることになるが、このワーク支持用ハンガー13の床面3からの高さを規制するために、ハンガー高さ規制手段41が設けられている。この実施形態におけるハンガー高さ規制手段41は、図5〜図7に示すように、平行リンク機構34における第三揺動リンク39と水平支軸40を介して連動し且つ水平支軸40に対し正反対方向に延出する操作レバー42と、この操作レバー42の遊端に軸支されたカム従動ローラー43と、このカム従動ローラー43を押し下げる方向に作用するように搬送用走行体11の走行経路に沿って架設されたカムレール44A、及び後述するカムレール44Bから構成されている。尚、操作レバー42は、搬送用走行体11に対し平行リンク機構34のある側(外側)とは反対側(内側)に配置され、カムレール44A,44Bは、支持用架台1の中間床部5と天井部8との間で且つ上部支柱7の外側に架設されている。
而して、図1の往行搬送経路部10a、図5、及び図6に示すようにカムレール44Aが高レベル、即ち、当該カムレール44Aの下側にカム従動ローラー43が接するときの操作レバー42が略上向きとなる高さで水平に配設された区間では、ワーク支持用ハンガー13の移動レベルが床面3に接近した作業レベルに規制される。そして図1の復行搬送経路部10b、図9、及び図10に示すようにカムレール44Bが低レベル、即ち、当該カムレール44Bの下側にカム従動ローラー43が接するときの操作レバー42が略下向きとなる高さで水平に配設された区間では、ワーク支持用ハンガー13の移動レベルが支持用架台1の中間床部5より上方、即ち、通路2より上方の乗り越えレベルに規制することができる。
即ち、図4に示すように、吊下げ搬送装置9の往行搬送経路部10aや復行搬送経路部10bを横断して、支持用架台1の下側の通路2につながる横断路45がレイアウトされている場合、ワーク支持用ハンガー13が横断路45を通過するときに当該ワーク支持用ハンガー13の移動レベルを図1の復行搬送経路部10b、図9、及び図10に示す乗り越えレベルに切り換えれば良い。この実施形態では、図2に示すように、横断路45を含む区間の入り口に、当該区間の上手側において高レベルで水平に架設されたカムレール44A(図5及び図6参照)の下側に圧接するカム従動ローラー43を、横断路45を含む区間内に低レベルで水平に架設されたカムレール44B(図9及び図10参照)の下側に移行させるためのレベル切換装置46が併設され、図3に示すように、横断路45を含む区間の出口に、当該区間内に低レベルで水平に架設されたカムレール44Bの下側に圧接するカム従動ローラー43を、当該区間の下手側において高レベルで水平に架設されたカムレール44Aの下側に移行させるためのレベル切換装置47が併設されている。
上記レベル切換装置46,47は、ハンガー高さ規制手段41に組み込まれた同一構造のものであって、図11に示すように、高レベルで架設されたカムレール44Aに接続する上昇限位置と、低レベルで架設されたカムレール44Bに接続する下降限位置との間で昇降駆動される昇降カムレール48を備えている。この昇降カムレール48は、ガイドレール48aに昇降自在に支持されたもので、この昇降カムレール48の昇降経路の後側において自転のみ可能に垂直に支承された回転螺軸49に螺嵌する雌ネジ体50が突設され、回転螺軸49がモーター51により正逆回転駆動されることにより、昇降カムレール48が昇降するように構成されたものである。
以上のように構成された搬送装置の使用方法と作用について説明すると、吊下げ搬送装置9の搬送経路中に設定されたワーク積込み箇所、例えば図4の往行搬送経路部10aの始端位置にフロアーコンベヤ52で搬入された自動車ボディーなどのワークWを、当該ワーク積込み箇所で停止させた搬送用走行体11のワーク支持用ハンガー13に移載させる。このときのワークWの移載は、図6に仮想線で示すワーク支持用ハンガー13のハンガーアーム13bの開閉運動を利用して行わせることができる。ワークWがワーク支持用ハンガー13に積み込まれた搬送用走行体11は、先に説明したように摩擦駆動ユニット31によって定速走行させ、ワーク支持用ハンガー13がハンガー高さ規制手段41によって床面3に近い作業レベルで移動する間に、ワークWに対する部品の組み付けなど、組立て作業を行うことができる。このとき、平行リンク機構34の第一揺動リンク35aと第二揺動リンク35bは、搬送用走行体11から走行方向に対し斜め後方下向きに延出している。
尚、ワークWの作業対象箇所が低いためにワークWを床面3から上げた方が良いときには、当該作業区間におけるハンガー高さ規制手段41のカムレール44Aを高レベルより下げて水平に架設しておけば良い。このようにカムレール44Aの架設レベルが異なる区間が設けられるときは、当該区間とその前後の区間との間ではカムレール44Aを所要角度で傾斜させ、搬送用走行体11の走行に伴ってカム従動ローラー43(操作レバー42)が円滑に上下動するように構成すれば良い。勿論、先に説明したレベル切換装置46,47と同様のレベル切換装置を利用することもできる。
横断路45の上手側に配設されたレベル切換装置46は、図2に示すように昇降カムレール48がその上手側のカムレール44Aに接続する上昇限位置で待機している。この昇降カムレール48内の前端寄り所定位置に搬送用走行体11側のカム従動ローラー43が乗り移ったならば、当該搬送用走行体11を一旦停止させ、昇降カムレール48を下降限位置まで降下させる。この結果、カム従動ローラー43を介して操作レバー42が斜め後方上向き姿勢から斜め後方下向き姿勢まで強制的に揺動せしめられ、この操作レバー42の揺動に伴って平行リンク機構34の第三揺動リンク39が斜め前方下向き姿勢から斜め前方上向き姿勢まで水平支軸40の周りで回動すると共に、平行リンク機構34の第一揺動リンク35a及び第二揺動リンク35bが斜め後方下向き姿勢から斜め後方上向き姿勢まで水平支軸36a,36bの周りで回動する。このときカム従動ローラー43が昇降カムレール48内で前後に往復移動することになるので、昇降カムレール48は、当該カム従動ローラー43の前後往復移動を許すことができるだけの長さを有する。
上記の平行リンク機構34の第一揺動リンク35a及び第二揺動リンク35bの平行上動運動に伴ってワーク支持用ハンガー13が水平姿勢を保ちながら作業レベルから乗り越えレベルまで上昇するので、係る状態で搬送用走行体11を発進させることにより、カム従動ローラー43を昇降カムレール48内から、横断路45を含む区画に低レベルで架設されたカムレール44Bの下側へ移行させ、乗り越えレベルまで上げられたワーク支持用ハンガー13をして横断路45の上側を通過移動させることができる。横断路45を通過し終わったワーク支持用ハンガー13は、横断路45の下手側のレベル切換装置47の位置で一旦停止せしめられ、当該レベル切換装置47により再び元の作業レベルまで降下させることができる。このときのレベル切換装置47の昇降カムレール48は、下降限位置で待機している状態でカムレール44Bの下側からカム従動ローラー43を受け入れた後、下手側の高レベルで架設されているカムレール44Aに接続する上昇限位置まで上げられる。この結果、ワーク支持用ハンガー13が乗り越えレベルから元の作業レベルまで下ろされるので、この後、搬送用走行体11を発進させ、ワークWに対する組立て作業などを継続させることができる。
ワーク支持用ハンガー13で支持されたワークWに対する作業が完了し、吊下げ搬送装置9の搬送経路中に設定されたワーク下ろし箇所、例えば図4の復行搬送経路部10bの終端位置にワーク支持用ハンガー13が到着したならば、搬送用走行体11を当該ワーク下ろし箇所で停止させ、フロアーコンベヤ53上に作業済みワークWを移載して搬出することができる。このときのワークWの移載も、図6に仮想線で示すワーク支持用ハンガー13のハンガーアーム13bの開閉運動を利用して行わせることができる。
尚、実際の搬送用走行体11の走行駆動運転の一例を述べると、組立て作業ラインの始端位置に配設された摩擦駆動ユニット31により数珠つなぎ状態で突き押し駆動されてくる搬送用走行体11の列の先頭の搬送用走行体11を、横断路45の入り口側のレベル切換装置46より一定距離手前で後続の搬送用走行体11から切り離すように、高速駆動用の摩擦駆動ユニット31により高速駆動し、この搬送用走行体11を適当な推進手段でレベル切換装置46の位置まで走行させて停止させ、当該レベル切換装置46によりワーク支持用ハンガー13を乗り越えレベルに切り換える。その後、適当な推進手段でレベル切換装置46から搬送用走行体11を発進させると共に、高速駆動用の摩擦駆動ユニット31により当該搬送用走行体11を高速駆動して横断路45を通過させる。そして横断路45を通過した搬送用走行体11は、適当な推進手段でレベル切換装置47の位置まで走行させて停止させ、当該レベル切換装置47によりワーク支持用ハンガー13を作業レベルに戻し、その後、適当な推進手段でレベル切換装置47から搬送用走行体11を発進させると共に、当該搬送用走行体11を高速駆動用の摩擦駆動ユニット31により高速駆動して下手側の組立て作業ラインに送り込み、当該組立て作業ラインの始端位置に配設された摩擦駆動ユニット31により再び数珠つなぎ状態での突き押し駆動に切り換えることができる。
ワーク支持用ハンガー13に対するワークWの積込み下ろし位置は、上記実施形態で説明したものに限定されない。例えば、往行搬送経路部10a及び復行搬送経路部10bのそれぞれ始端位置でワークWをワーク支持用ハンガー13に積込み、往行搬送経路部10a及び復行搬送経路部10bのそれぞれ終端位置でワーク支持用ハンガー13から作業済みワークWを下ろすように構成しても良い。
又、支持用架台1の下側の通路2の一端又は両端をそのまま延長させて、吊下げ搬送装置9における往行搬送経路部10aと復行搬送経路部10bとの間のUターン経路部を横断する横断路とすることができる。この場合は、往行搬送経路部10aと復行搬送経路部10bとの間のUターン経路部が、ワーク支持用ハンガー13を乗り越えレベルで移動させる区間となる。更に、ワーク支持用ハンガー13を乗り越えレベルで移動させる区間の入り口と出口とに、搬送用走行体11を一旦停止させた状態でワーク支持用ハンガー13を作業レベルと乗り越えレベルとの間で昇降させるレベル切換装置46,47を配設したが、図12に示すように、高レベルで架設されたカムレール44Aと低レベルで架設されたカムレール44Bとを傾斜カムレール44Cで接続し、搬送用走行体11を停止させることなくワーク支持用ハンガー13のレベル切り換えを行わせることも可能である。
ワーク支持用ハンガーが作業レベルにある状態(右半分)とワーク支持用ハンガーが乗り越えレベルにある状態(左半分)とを示す縦断正面図である。 横断路とその上手側の搬送経路部とを示す一部切り欠き側面図である。 横断路とその下手側の搬送経路部とを示す一部切り欠き側面図である。 設備全体のレイアウトの一例を示す概略平面図である。 ワーク支持用ハンガーが作業レベルにある状態での要部の拡大側面図である。 図5の要部の正面図である。 図5の要部の平面図である。 搬送用走行体のロードバーを示す横断平面図である。 ワーク支持用ハンガーが乗り越えレベルにある状態での要部の拡大側面図である。 図9の要部の正面図である。 A図はワーク支持用ハンガーのレベル切換装置を示す縦断正面図、B図は同要部を内側から見た側面図である。 別の実施形態を示す要部の側面図である。
符号の説明
1 支持用架台
2 通路
5 中間床部
6 保守作業用通路
8 天井部
9 吊下げ搬送装置
10a 往行搬送経路部
10b 復行搬送経路部
11 搬送用走行体
12 昇降支持手段
13 ワーク支持用ハンガー
14a〜14e ロードバー
16 ロードバーユニット
17a,17b,21a,21b ロードトロリー
18a,18b ガイドトロリー
19 本体
27 下側溝形ガイドレール
28 上側溝形ガイドレール
29 摩擦駆動ローラー
31 摩擦駆動ユニット
33 可動体
34 平行リンク機構
35a,35b,39 リンク
41 ハンガー高さ規制手段
42 操作レバー
43 カム従動ローラー
44A 高レベルのカムレール
44B 低レベルのカムレール
44C 傾斜カムレール
45 横断路
46,47 レベル切換装置
48 昇降カムレール
49 回転螺軸
52,53 フロアーコンベヤ

Claims (4)

  1. 通路を跨ぐ門形の支持用架台を当該通路長さ方向に沿って床面上に設置し、この支持用架台に吊下げ搬送装置を、そのワーク支持用ハンガーによる往行搬送経路部と復行搬送経路部とが前記支持用架台を挟むように支持させて成る吊下げ搬送設備であって、前記吊下げ搬送装置は、前記支持用架台に支持されて走行する搬送用走行体と当該搬送用走行体の片側に支持された前記ワーク支持用ハンガーとを備え、前記往行搬送経路部を移動するワーク支持用ハンガーを支持する搬送用走行体の走行経路と、前記復行搬送経路部を移動するワーク支持用ハンガーを支持する搬送用走行体の走行経路とが、前記通路よりも上側で且つ前記往行搬送経路部の内側及び復行搬送経路部の内側に位置するように、前記支持用架台上の左右両側部に設けられている、吊下げ搬送設備。
  2. 前記支持用架台には、この支持用架台上の左右両側部にある前記搬送用走行体の走行経路で挟まれ且つ前記通路の上側に位置する保守作業用通路が設けられている、請求項1に記載の吊下げ搬送設備。
  3. 前記吊下げ搬送装置が、前記ワーク支持用ハンガーを前記搬送用走行体に昇降可能に支持する昇降支持手段を備え、この昇降支持手段が、搬送用走行体に下向き姿勢と上向き姿勢との間で上下揺動自在に軸支され且つ先端部で片持ち状に前記ワーク支持用ハンガーを吊り下げるリンク機構を備え、このリンク機構を制御して搬送経路中の前記ワーク支持用ハンガーの床面上高さを規制するハンガー高さ規制手段が設けられている、請求項1又は2に記載の吊下げ搬送設備。
  4. 前記吊下げ搬送装置が、前記ワーク支持用ハンガーを前記搬送用走行体に昇降可能に支持する昇降支持手段を備え、この昇降支持手段を制御して搬送経路中の前記ワーク支持用ハンガーの床面上高さを規制するハンガー高さ規制手段が設けられ、前記吊下げ搬送装置の搬送経路を横断して前記通路に通じる横断路が設けられ、前記ハンガー高さ規制手段により、前記横断路の前後では前記ワーク支持用ハンガーの移動レベルを床面近くの作業レベルに規制すると共に、前記横断路では前記ワーク支持用ハンガーの移動レベルを当該横断路よりも高い横断路乗り越えレベルに規制するように構成された、請求項1〜3の何れか1項に記載の吊下げ搬送設備。
JP2007066092A 2007-03-15 2007-03-15 吊下げ搬送設備 Expired - Fee Related JP4895203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007066092A JP4895203B2 (ja) 2007-03-15 2007-03-15 吊下げ搬送設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007066092A JP4895203B2 (ja) 2007-03-15 2007-03-15 吊下げ搬送設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008222137A JP2008222137A (ja) 2008-09-25
JP4895203B2 true JP4895203B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=39841229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007066092A Expired - Fee Related JP4895203B2 (ja) 2007-03-15 2007-03-15 吊下げ搬送設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4895203B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012214127A1 (de) * 2012-08-09 2014-02-13 Torsten Hösker Überflurfördereinrichtung mit selbsttragendem Traggerüst
DE102013213222A1 (de) * 2013-07-05 2015-01-08 Torsten Hösker Überflurfördereinrichtung mit Traggerüstmodulen
DE102013213223A1 (de) * 2013-07-05 2015-01-08 Torsten Hösker Überflurfördereinrichtung mit Sicherungselement

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3143266B2 (ja) * 1993-06-28 2001-03-07 本田技研工業株式会社 同期走行治具による作業方法
JP2003341818A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Shinichiro Shiraiwa 車両の組み立てに関する搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008222137A (ja) 2008-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102023519B1 (ko) 물품 반송 설비
KR101982031B1 (ko) 자동창고
JP4182475B2 (ja) 昇降荷台付き搬送装置
JP5552393B2 (ja) 搬送用走行体利用の搬送装置
JP2007331906A (ja) 天井走行車システム
US11084655B2 (en) Vehicle for moving a container and system allowing such vehicle to move the container
CN102991979B (zh) 自行小车系统
JP5057039B2 (ja) 台車式搬送設備
JP4228397B2 (ja) 自動倉庫
JP4984052B2 (ja) 搬送設備
JP4895203B2 (ja) 吊下げ搬送設備
KR101473832B1 (ko) 반송시스템
JP2009083953A (ja) 搬送装置
KR102282065B1 (ko) 수직반송 시스템
JP2013237511A (ja) カゴ台車用移載装置
JP4978250B2 (ja) 搬送装置
JP2003160047A (ja) 搬送装置
KR101396226B1 (ko) 반송시스템
JP2006044926A (ja) 搬送装置
JP2003002410A (ja) 自動倉庫
JP6759975B2 (ja) 自動倉庫
JP6801364B2 (ja) 懸垂式スタッカクレーン
JP6790719B2 (ja) 駆動台車
JP2007119196A (ja) 搬送台車の経路変更用トラバーサ
KR102536552B1 (ko) 수직반송 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111017

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20111017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees