JP4894688B2 - 照明装置 - Google Patents

Description

本発明は、ＬＥＤ(発光ダイオード)等の半導体発光素子を有した光源を備えて、例えば天井等に埋め込み設置して使用されるダウンライト等の照明装置に関する。

従来、天井面に埋め込み設置される器具本体に、光源ブロックと、点灯装置と、取付板と、端子台を収納するとともに、器具本体の光を外方に出射する下面の開口に枠体を取付けたダウンライトが知られている（例えば、特許文献１参照。）。

このダウンライトにおいて、取付板は器具本体内に水平に配置され、この上面に点灯装置及び端子台が取付けられ、下面に光源ブロックが取付けられている。光源ブロックは、多数のＬＥＤが実装されたプリント基板と、ＬＥＤの光が通過するレンズ体とから形成されている。レンズ体は、透光性を有した部材により薄肉の円柱状に形成され、上面側に各ＬＥＤに対応して凹部が形成されたプリント基板の収納部を備えている。又、枠体は、上端から下端に至るにつれて拡径された円筒状の側壁部の下側に、天井の埋め込み孔の縁に引っ掛かる器具本体の鍔部を覆うフランジ部を設けており、側壁部の内周面は、側壁部の上端開口から入射された光源ブロックからの光、つまり、レンズ体を介したＬＥＤの光を下方へ反射する斜めの反射面となっている。
特開２００６−１７２８９５号公報（段落００２０−００３０、図１−図７）

特許文献１のダウンライトは、ＬＥＤの光の配光を制御するために、レンズ体を備えた構成であり、このレンズ体の出射面が、枠体の上端開口を閉じるように位置された水平面で形成されている。それにより、点灯時にレンズ体の出射面はその全域が明るく光って、光源ブロック自体では遮光角をとることができない。

このため、例えば、光源ブロックからの光を反射する枠体を省略するとともに、器具本体の下端にレンズ体を配置した構成のダウンライトとした場合、ＬＥＤ自体の輝度が高いために、光源ブロックのまぶしさ感が強く目立ってしまう。又、特許文献１のように光源ブロックの下側に枠体を配置したダウンライトでは、枠体によって遮光角を確保できる。しかし、この遮光角をより大きく採る場合には、枠体の高さを高くしなければならない。このようにすると、ダウンライトの光学性能が低下する。すなわち、枠体での反射により得られる照明領域が次第に狭まってしまう。

又、配光制御のためのレンズ体は、ＬＥＤが発した光を有効に利用するのに全反射面を有して形成されるが、このようなレンズ体は、ある程度以上の厚みが必要である。そのため、レンズ体の成形タクトが長く必要であり、レンズ体の成形にコストが掛かる。

本発明の目的は、半導体発光素子が発した光の配光を制御する部材で光源の遮光角を確保できてまぶしさ感を低減できるとともに、コストダウンが可能な照明装置を提供することにある。

請求項１の発明は、装置本体と；複数の半導体発光素子を有するとともに、これら半導体発光素子を下方に向けて前記装置本体内に配設された光源と；この光源の下側に配置して前記装置本体に取付けられ、上方に行くに従い次第に小さくなる上向きの凸状に形成されるとともにその頂部に前記各半導体発光素子が配置される孔が開口されかつ下端が前記孔よりも大きく開口された複数の反射部を有し、これら反射部が前記孔より下側で下向きの陵部を形成して互いに隣接されているとともに、開口を隔てて隣接した陵部間にこれらの陵部に対して斜め上方の奥まった位置に前記孔が位置されている反射体と；上端と下端が夫々開口され、かつ、その開口された上端が前記反射体の下側に連続するように配設された反射部材と；を具備し、前記反射体の下端と前記反射部材の下端開口の縁とを通る直線によって規定される前記反射体の遮光角が、前記半導体発光素子と前記陵部とを通る直線によって規定される前記光源の遮光角より小さくなるように前記反射部材の高さを規定したことを特徴としている。

請求項１の発明の照明装置は、その装置本体を天井等の被設置部に設けた埋め込み孔に挿入して使用されるものであって、その光源が有した半導体発光素子には、例えばＬＥＤや有機ＥＬ素子等を用いることができる。請求項１の発明で、反射体には、金属又は樹脂製のベースの内面に反射層からなる反射面を設けて、この反射面で鏡板反射をする反射体、又は白色樹脂により成形されて内面（反射面）で完全拡散反射をする反射体等を用いることができる。請求項１の発明で、各反射部間の下向きの陵部は互いに連続され、これらの陵部がなす形状は、反射体の下面形状に応じて異なるが、例えば、反射体の下面形状が円形の場合は、その中心部から放射状に陵部が設けられ、反射体の下面形状が四角である場合には井桁格子状に陵部が設けられる。

請求項１の発明で、複数の反射部が下向きの陵部を形成して互いに隣接されているとは、隣接する反射部間が陵部を介して連続していることを指している。この場合、隣接する反射部の陵部が一体連続している形態を含むとともに、隣接する反射部の陵部間に隙間を有して連続する形態、言い換えれば、陵部間に若干隙間を設けて反射部が隣接する形態も含んでいる。

請求項１の発明では、半導体発光素子が発した光の配光を反射体で制御するので、配光制御を、全反射面を有するレンズ体で担う場合に比較して、配光制御に要する部材（反射体）の製造が容易である。特に、反射体を白色樹脂で成形する場合には、より製造が容易である。したがって、反射体の製造コストの低減に伴い照明装置のコストダウンが可能である。

この請求項１の発明では、光源の下側に配置された反射体が有する複数の反射部が、互いの間に下向きの陵部を形成して隣接しているので、反射体を下方から見上げた場合に、各陵部は各反射部を仕切るように設けられている。そして、これらの陵部が、光源の半導体発光素子が配置される反射部の頂部に設けた孔の下側に位置していて、隣接した陵部間に孔が設けられている。言い換えれば、隣接した反射部を仕切るように位置された陵部に対して斜め上方の奥まった位置に半導体発光素子が設けられている。これにより、光源の半導体発光素子が発した光の一部を配光制御用の反射体の陵部で遮って、この反射体で光源に対する遮光角、つまり、半導体発光素子と陵部とを通る直線によって規定される遮光角が確保できるので、この遮光角により光源のまぶしさ感を軽減できる。

しかも、請求項１の発明では、上端と下端が夫々開口された反射部材を、その開口された上端が前記反射体の下側に連続するように配設するとともに、前記反射体の下端と前記反射部材の下端開口の縁とを通る直線によって規定される前記反射体の遮光角が、前記半導体発光素子と前記陵部とを通る直線によって規定される前記光源の遮光角より小さくなるように前記反射部材の高さを規定している。

このため、半導体発光素子と前記陵部とを通る直線によって規定される光源の遮光角と同じ遮光角を、反射部材によって確保する必要がないので、この反射部材の高さを低くできる。これにより、反射体の下側に反射部材を有した照明装置の高さを低くできるとともに、この反射部材による反射で得られる照明領域が狭められることを抑制できる。

請求項２の発明は、請求項１の発明において、前記反射部材の上端開口を下端開口より小さくするとともに、前記反射体を下方から覆う絶縁性の透光板を、前記反射部材の上端部に前記上端開口を閉じるように配設したことを特徴としている。

この請求項２の発明では、充電部である半導体発光素子をその下方から透光板によって電気的に絶縁できる。更に、透光板は反射部材の下端開口より小さい上端開口を閉じて設けられているから、透光板を反射部材の下端開口を閉じて設けた場合に比較して小さくでき、それゆえに、低コストの透光板を用いることができる。

請求項１の発明によれば、半導体発光素子が発した光の配光を制御する部材で光源の遮光角を確保できてまぶしさ感を低減できるとともに、コストダウンが可能で、しかも、反射体の下側に反射部材を有した照明装置の高さを低くできるとともに、この反射部材による反射で得られる照明領域が狭められることを抑制できる照明装置を提供できる。

請求項２の発明によれば、請求項１の発明において、半導体発光素子をその下方から小さな透光板によって電気的に絶縁できる。

図１〜図４を参照して本発明の一実施形態を説明する。

図１〜図３中符号１は照明装置例えばダウンライトを示している。ダウンライト１は、図１に示した被設置部例えば屋内の天井２に埋め込み設置されるものであって、図１中符号３は天井２の埋め込み孔を示している。埋め込み孔３は、既設ダウンライトを取外した跡の孔、若しくは新たに天井２に開けた孔である。

ダウンライト１は、装置本体５と、光源１１と、電源装置８と、端子台９と、反射体２１と、反射部材３１と、透光板３５と、一対の取付けばね４１を具備している。

図１に示すように装置本体５は、後述するＬＥＤが発する熱を外部に放出する放熱部材を兼ねるために金属製であって、本体主部６に天板７をねじ止めして形成されている。本体主部６は、円形の底壁６ａの上側に電源収容部６ｂを有し、底壁６ａの下側に光源収容部６ｃを有しているとともに、外周に複数の放熱フィン６ｄを有している。光源収容部６ｃは下端が開口された短い円筒形状をなしており、その下端開口縁の外側複数個所に連結部６ｅが形成されている。天板７は電源収容部６ｂの上端開口を閉じている。

装置本体５には電源装置８と端子台９が取付けられている。詳しくは、電源装置８は電源収容部６ｂに収容されており、端子台９は天板７の本体主部６の側面に沿って折れ曲がった部位７ａに取付けられている。電源装置８は、後述するＬＥＤの点灯電流を制御する機能を有しており、端子台９は電源装置８に商用交流電源を供給するものである。

図１に示すように光源１１と反射体２１が光源収容部６ｃに収容されている。光源１１は、光源基板１２の表面に半導体発光素子例えばＬＥＤ１３を複数実装して形成されている。

光源基板１２は、円形であって、ＬＥＤ１３が実装されていない裏面を底壁６ａの下面に密に面接触させて光源収容部６ｃに配置されている。なお、図２中符号６ｆは、光源収容部６ｃの内面に複数設けた位置決め凸部例えばリブ（一つのみ図示する。）を示しており、このリブ６ｆに光源基板１２の周部を凹凸係合させることによって、光源１１が光源収容部６ｃに対して位置決めされている。

ＬＥＤ１３は、例えば図３に示すように６個用いられ、光源基板１２の中心部の周りに一定間隔毎すなわち６０度間隔で配置されている。これらのＬＥＤ１３は、例えば青色発光をするＬＥＤチップ、このチップを囲むリフレクタ、このリフレクタ内に充填されてＬＥＤチップを封止した蛍光体入りの透光性封止樹脂を有して形成されている。封止樹脂に混入され蛍光体には、ＬＥＤチップが発した青色の光によって励起されて、青色の光に対して補色の関係にある黄色の光を主として放射する黄色の蛍光体が用いられている。したがって、各ＬＥＤ１３は白色の光を投射する。

反射体２１は、ＬＥＤ１３が発した光の配光を制御する第１の配光制御部材として機能するもので、光源収容部６ｃにおいて光源１１の下側に配置されている。反射体２１は、白色の合成樹脂の一体成形品であって、図１及び図４に示すように枠部２２の内側に下面が開口された複数の反射部具体的にはＬＥＤ１３と同数の反射部２３を有している。反射体２１は光源基板１２の形状に対応して形成されていて、そのため、本実施形態では枠部２２がリング状をなしている。

各反射部２３は、上向きに凸となっていて、その凸の頂部に孔２４を有し、かつ、下端を開口して形成されている。反射部２３の下端開口は孔２４より大きい。各反射部２３は枠部２２の周方向に沿って隣接していて、これら隣接された反射部２３相互間に下向きの陵部２５が形成されている。各陵部２５は図１で代表して示すように下方に向かうに従い先細となり断面略Ｖ字状をなしている。

各陵部２５は、反射体２１の中心部から放射状に延びていて、前記中心部と枠部２２とにわたっているので、ダウンライト１を下方から見て６０度ごとに反射部２３を仕切るように設けられている。これらの陵部２５は、孔２４より下側に形成されているとともに、隣接した陵部２５間に孔２４が夫々位置されている。各陵部２５及び枠部２２の内周縁から孔２４に至る壁部はその断面が弧状をなす反射壁で形成されている。

反射体２１はその裏面に上向きに突出するねじ受けボス２６を有している。このねじ受けボス２６は、本実施形態の場合、反射体２１の中央部裏面に形成されている。反射体２１は、底壁６ａ及び光源基板１２の中心部を通ってねじ受けボス２６に上方からねじ込まれた取付けねじ２７によって光源収容部６ｃに固定されていて、その各孔２４にはＬＥＤ１３が夫々配置されている。更に、この固定に伴って、反射体２１の枠部２２の上端が光源基板１２の周部を底壁６ａとの間に挟持して、それにより、光源基板１２の裏面が底壁６ａの下面に密接して光源収容部６ｃに固定されている。なお、図４中符号２８は枠部２２に複数形成された位置決め溝を示している。この位置決め溝２８をリブ６ｆに凹凸係合させることによって、反射体２１が光源収容部６ｃ及び光源１１に対して位置決めされている。

図１中角度θ１は光源１１の遮光角を示している。遮光角θ１は、反射部２３の孔２４に配置されたＬＥＤ１３と陵部２５とを通る直線で規定され、より正確には、この直線と天井２とで挟まれる角度を指している。この角度範囲でダウンライト１を見上げても高輝度のＬＥＤ１３を視認することはできない。

反射部材３１は、ＬＥＤ１３が発した光の配光を制御する第２の配光制御部材として機能するもので、反射体２１の成形材料と同種の白色の合成樹脂の一体成形品である。反射部材３１は、図１に示すように上端と下端が夫々開口された枠体例えば円形の枠体であって、その上端開口は下端開口より小さい。言い換えれば、反射部材３１の内径は上端開口から下端開口に行くに従い次第に大きく成形されている。反射部材３１の反射面をなす内面３１ａは、例えば曲面の一部で形成されている。なお、内面３１ａは真っ直ぐ傾斜面であってもよい。

反射部材３１はその下端部に外向きに突出された環状フランジ３２を有している。この環状フランジ３２は、天井２の埋め込み孔３より大径であり、ダウンライト１が天井２に埋め込み設置された状態で、埋め込み孔３の周囲に下方から引っ掛かるようになっている。

反射部材３１は、反射体２１の下側に配置されて、前記本体主部６の各連結部６ｅを通ってねじ込まれた連結ねじ（１本のみ図１に示す。）３３により装置本体５の下端に連結されている。装置本体５に連結された反射部材３１の内面３１ａは、反射体２１の反射部２３の内面（反射面）に対して面一と連なるように連続している。言い換えれば、反射部２３の下端部内面との間に段差等の反射体２１からの反射光が入射しない部位が形成されることがないように、反射部材３１の内面３１ａと反射体２１の内面（反射面）とが連続されている。それによって、反射部材３１の内面３１ａに陰影が形成されることがなく内面３１ａ全体が明るく光るようになっている。

この反射部材３１に絶縁性の透光板３５が支持されている。透光板３５は、反射部材３１の下面開口を閉じて設けることも可能であるが、本実施形態では、反射部材３１の上端開口を閉じて透光板３５が配置されている。これにより、透光板３５を反射部材３１の下面開口に設ける場合に比較して小さい透光板３５を採用できて、そのコストを低減できる。

透光板３５の周部は、反射部材３１の上端開口の縁部に上端開口と連続して形成された環状溝３１ｂに嵌合させて支持されている。更に、この透光板３５の周部は、装置本体５への反射部材３１の連結に伴い装置本体５の下端面と環状溝３１ｂの溝底との間に挟持されている。透光板３５は、例えば透明ガラス板や透明アクリル樹脂板などからなり、光源１１をその下方に対して電気的に絶縁している。なお、透光板３５には、透明板に代えて拡散透過性の樹脂板を用いることも可能で、或いは透明板と拡散透過板を重ねて使用することも可能である。

図１中θ２は反射体２１の遮光角を示している。遮光角θ２は、反射部２３の内面からなる反射面を発光面とみなした場合に、この発光面の下端、言い換えれば、反射体２１の下端と反射部材３１の下端開口の縁とを通る直線で規定され、より正確には、この直線と天井２とで挟まれる角度を指している。この角度範囲でダウンライト１を見上げても反射体２１の反射面を視認することはできない。そして、反射部材３１の高さＨは、遮光角θ２が光源１１の遮光角θ１より小さくなるように規定されている。

反射部材３１の外面には図示しないが１８０度離れて一対のばね取付け部が形成されている。これらばね取付け部の夫々に取付けばね４１の下端部が取付けられている。それにより、反射部材３１の径方向に対応して配置された一対の取付けばね４１は、装置本体５に対して斜めに配置される第１の位置と、装置本体５の外側面に沿うように配置される第２の位置とにわたって移動可能である。

ダウンライト１は、その一対の取付けばね４１を弾性変形させて第２の位置に配置させた状態で、天井２の埋め込み孔３に挿入して、環状フランジ３２が天井２に当たるまで押上げることによって、天井２に埋め込み設置される。この場合、ダウンライト１が押上げられるに伴い、一対の取付けばね４１が第１の位置に向けて次第に斜めとなるように開いて、これら取付けばね４１の根元部と環状フランジ３２とが埋め込み孔３の縁を挟持して、ダウンライト１の埋め込み状態が維持される。

ダウンライト１によるその下方への照明は、ＬＥＤ１３が発した光の内で、反射されることなく下方に投射された光、反射体２１の各反射部２３で反射されて下方に投射された光、及び反射部材３１で反射されて下方に投射された光によって行われる。

この照明において、ＬＥＤ１３から出射された光は反射部２３の内面（反射面）全体に入射する。このため、各反射部２３の内面全体で入射光を完全拡散して反射をするので、反射体２１の反射面全体が恰も発光したように光る。ところで、反射体２１は、プリズム体やレンズ体ではなく、これらよりも大きく形成された下端開口を有する反射板であり、この完全拡散反射をする反射体２１の内面は発光面とみなせるので、その発光面積を大きく確保できる。そのため、ＬＥＤ１３の光出力を、反射体２１の各反射部２３での反射によって取出しやすい。

そして、反射体２１で反射された光の内で反射部材３１に入射する光は、この反射部材３１の内面３１ａ全体に入射するので、反射体２１と同様に反射部材３１の内面３１ａも入射光を完全拡散して反射し恰も発光したように光る。しかも、各反射部２３の内面に、反射部材３１の内面３１ａが段差を作ることなく面一に連続するように反射部材３１が反射体２１の下側に配置されている。これにより、反射体２１で反射された光が入射し難い箇所が反射部材３１に形成されることがなくなり、反射体２１と反射部材３１とが連続する部分に影ができることが抑制される。

したがって、反射体２１と反射部材３１の上下二段で反射を担っているにも拘らず、上下に連続した反射体２１の内面と反射部材３１の内面３１ａとを連続して光らせることができる。

ダウンライト１は、既述のようにＬＥＤ１３が発した光の配光を反射体２１で制御している。このため、全反射面を有するレンズ体で配光制御を担う場合に比較して、反射体２１の製造が容易である。特に、反射体２１を白色の合成樹脂で成形した本実施形態では、より製造が容易である。したがって、反射体２１の製造コストの低減に伴いダウンライト１のコストダウンが可能である。

又、このダウンライト１では、光源１１の下側に配置された反射体２１が有する複数の反射部２３が、互いの間に下向きの陵部２５を形成して隣接しているので、反射体２１を下方から見上げた場合に、図３に示すように各陵部２５は各反射部２３を仕切るように設けられている。そして、これらの陵部２５が、光源１１のＬＥＤ１３が配置される反射部２３の頂部に設けた孔２４の下側に位置していて、隣接した陵部２５間に孔２４が設けられている。したがって、ＬＥＤ１３が発した光の一部を各陵部２５及び枠部２２で遮ることができる。

言い換えれば、隣接した反射部２３を仕切るように位置された陵部２５に対して斜め上方の奥まった位置にＬＥＤ１３が設けられているので、ＬＥＤ１３と陵部２５とを通る直線によって規定される光源１１の遮光角θ１を確保できる。したがって、この遮光角θ１によって、光源１１が有した高輝度のＬＥＤ１３のまぶしさ感を軽減できる。

ところで、各反射部２３の内面での輝度は、この面で既述のように完全拡散反射をするので、鏡面反射の場合よりも上がる。言い換えれば、発光面とみなしえる反射体２１の内面の輝度が上がる。これに対して、反射体２１の下側に反射部材３１を連続するように配置して、この反射部材３１の下端開口の縁と反射体２１の下端とを通る直線によって規定される反射体２１の遮光角θ２を確保したので、この遮光角θ２によって反射体２１のまぶしさ感を軽減できる。

そして、反射体２１と反射部材３１の上下二段で反射を担った構成において、既述のように反射体２１の遮光角θ２を光源の遮光角θ１より小さくしたので、反射体２１の遮光角θ２を、光源の遮光角θ１と同じ角度にする必要がない。そのため、反射部材３１で遮光角θ１を確保する場合に比較して、反射部材３１の高さＨを低くできる。これにより、この反射部材３１での下方への反射により得られる照明領域が狭められることがないので、ダウンライト１の光学性能が低下することがない。

これとともに、反射部材３１の高さＨが低くなるので、反射体２１の下側に反射部材３１を有したダウンライト１の高さが低くなって、天井裏への埋め込み深さを浅くできる。

本発明の一実施形態に係るダウンライトを一部断面して示す側面図。 図１のダウンライトを一部の部品を切欠いて斜め下方から見て示す斜視図。 図１のダウンライトを示す下面図。 図１のダウンライトが備える反射部材を示す斜視図。

符号の説明

１…ダウンライト（照明装置）、２…天井（被設置部）、３…埋め込み孔，４…装置本体、６…本体主部、６ｃ…光源収容部、６ｅ…連結部、１１…光源、１２…光源基板、１３…ＬＥＤ（半導体発光素子）、２１…反射体、２２…枠部、２３…反射部、２４…孔、２５…陵部、２６…ねじ受けボス、２７…取付けねじ、３１…反射部材、３３…連結ねじ、３５…透光板

Claims (2)

1. 装置本体と；
   複数の半導体発光素子を有するとともに、これら半導体発光素子を下方に向けて前記装置本体内に配設された光源と；
   この光源の下側に配置して前記装置本体に取付けられ、上方に行くに従い次第に小さくなる上向きの凸状に形成されるとともにその頂部に前記各半導体発光素子が配置される孔が開口されかつ下端が前記孔よりも大きく開口された複数の反射部を有し、これら反射部が前記孔より下側で下向きの陵部を形成して互いに隣接されているとともに、開口を隔てて隣接した陵部間にこれらの陵部に対して斜め上方の奥まった位置に前記孔が位置されている反射体と；
   上端と下端が夫々開口され、かつ、その開口された上端が前記反射体の下側に連続するように配設された反射部材と；
   を具備し、
   前記反射体の下端と前記反射部材の下端開口の縁とを通る直線によって規定される前記反射体の遮光角が、前記半導体発光素子と前記陵部とを通る直線によって規定される前記光源の遮光角より小さくなるように前記反射部材の高さを規定したことを特徴とする照明装置。
2. 前記反射部材の上端開口を下端開口より小さくするとともに、前記反射体を下方から覆う絶縁性の透光板を、前記反射部材の上端部に前記上端開口を閉じるように配設したことを特徴とする請求項１に記載の照明装置。

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