JP4894630B2 - 経路案内装置 - Google Patents

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Description

本発明は、出発地から目的地に至る誘導経路を地図情報等に基づいて探索し、ユーザに対して探索した誘導経路を案内する経路案内装置に関する。
従来、経路案内装置は、ユーザによって目的地が設定されると、現在位置から目的地に至る誘導経路を自動的に算出し、表示装置に表示する地図上で、その案内経路を強調して表示したり、あるいは現在位置に対して進行する方向を、表示指示や音声指示したりするなど、ユーザに誘導経路を案内するものである。
ところで、上記算出された誘導経路の中には、その経路上に、ユーザにとって経由したくない場所が存在する場合がある。たとえば、事前に混雑していることがわかっている場所や、道路の幅員が小さい場所、夜間照明が比較的整備されていない場所など、すなわちユーザが通行(経由)したくないと感ずる場所である。
そこで経路案内装置において、誘導経路を算出する際、上記のようなユーザにとって経由したくない場所(地点)や道路(区間)を表示地図画面上で予め指定入力しておくことにより、その場所を迂回するように誘導経路を算出するものがある(たとえば特許文献1)。
また、ユーザが経由したくない領域を表示地図画面上で予め設定することにより、その領域内を横切る誘導経路を選択しないように案内経路を算出するものがある(たとえば特許文献2)。
上記技術によれば、ユーザは上述した通行したくないと感ずる場所を通行することなく、案内に従って目的地に到達することができる。
特開平7−134795号公報 特開平11−083519号公報
たとえば、祭りや催し物などのイベントが開催されると、イベント会場が複数にわたるような大規模なものでは、その全てのイベント会場周辺が同時多発的に混雑する。また、それに伴ってイベント会場周辺だけでなく、それ以外の特定の場所(イベント会場への交通の要衝:一例として最寄駅周辺や乗換駅周辺など)が混雑することもあり、しかもこれらは同時多発的に発生することが多い。なお、上記に「混雑」として例示するような、ユーザの通行を妨げたり、ユーザに通行したくないと感じさせるものを以後、「通行障害事象」とよび、通行障害事象を発生させる要因となったもの(上記では「イベント」として例示するもの)を以後、「障害発生要因」と呼ぶこととする。
ここで、ユーザがある目的地に向かおうとする時、予定している経路上にて通行障害事象が発生しているなら、その発生地点およびその周辺の領域(障害発生エリア)はユーザにとって通行したくないと感ずる場所になりうる。また、その通行障害事象の要因である、障害発生要因が、予定している経路上あるいはその周辺に存在しているなら、その存在地点およびその周辺の領域(要因存在エリア)も、ユーザにとって通行したくないと感ずる場所になりうる。たとえば通行障害事象が渋滞であり、その障害発生要因がイベントであるならば、ユーザはその渋滞の発生エリア(障害発生エリア)やイベントの存在エリア(イベント会場周辺:要因存在エリア)を経由した場合には、混雑(通行障害事象)に巻き込まれ、予定の時刻に目的地へ到着できない可能性があるからである。
ところで、上記のように現在位置から設定された目的地までの間に、ユーザが通行したくないと感ずる場所(障害発生エリアや要因存在エリア)が多数ある場合、特許文献1の技術ではユーザが、表示地図上にて、いちいち該当するすべての地点を事前(目的地設定前)に迂回すべき地点として設定しておかなくてはならない。具体的には、表示地図を縮尺変更やスクロールしながら該当する地点を一つずつ確認して設定する、というようなことを繰り返すので、ユーザの設定操作の負担が大きい。
また、特許文献2の技術でも、前記ユーザが通行したくないと感ずる場所を、表示地図上にて、迂回したい領域に漏れなく含めて事前設定することは容易ではない。つまりこの場合、ユーザの設定操作の負担は大きい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は以下の通りである。すなわちユーザが通行したくないと感ずる場所を迂回した、現在位置から目的地までの誘導経路を算出して案内する経路案内装置において、前記ユーザが通行したくないと感ずる場所を事前(前記誘導経路を算出する前)にユーザが漏れなく設定でき、かつその設定操作の負担を軽減できる経路案内装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、現在位置を取得する現在位置取得手段と、前記取得した現在位置からユーザにより設定された目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、前記探索した誘導経路に基づいて前記取得した現在位置から前記設定された目的地までの案内を行う案内手段と、を備えた経路案内装置において、路上施設の地点あるいはエリアの情報を、ユーザの通行を妨げる通行障害の発生要因の情報(以下、発生要因情報という)ごとに分類して記憶する記憶手段と、前記ユーザにより前記分類が指定された場合に、前記指定された分類に属する前記路上施設の地点あるいはエリアを迂回すべき候補としてユーザに対して提示する提示手段と、を有し、前記経路探索手段は、前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリアを迂回した前記誘導経路を探索し、前記経路探索手段により探索された、前記ユーザにより指定された地点あるいはエリアを迂回した誘導経路の経路上に、前記記憶手段に記憶された前記地点あるいはエリアが存在する場合には、前記提示手段は、さらに、その前記地点あるいはエリアを迂回すべき候補として前記ユーザに提示し、前記経路探索手段は、前記ユーザにより迂回する旨の指示がなされた場合、提示した前記地点あるいはエリアも迂回した前記誘導経路を探索し、前記ユーザにより迂回しない旨の指示がなされた場合、もとの前記誘導経路を維持すること、を特徴とする。
このように、予め路上施設の地点情報あるいは路上施設のエリア情報を発生要因情報ごとに分類して記憶し、ユーザがその分類を指定することで、指定された分類に属する路上施設の地点情報の示す地点あるいはエリア情報の示すエリアを(たとえば全て)提示するので、ユーザはそばを通りたくない施設が複数ある場合に、その施設を表示地図上で一つずつ探し、迂回すべき場所として選択し設定する必要がない。そして、提示された地点あるいはエリアのうち、ユーザが指定した場所が迂回された誘導経路が探索されるので、結局ユーザが、指定した分類内で漏れなく迂回すべき場所を事前に設定でき、またその事前設定の負担が軽減される。
また、ユーザが迂回すべき場所として事前設定した場所(路上施設や通行障害の発生エリア)を迂回するように探索した誘導経路上に、ユーザが迂回すべき場所の候補として指定していないが、通行障害の発生エリアとして記憶手段に記憶されているエリアがあれば、それを提示するので、漏れのない迂回すべき場所の設定が可能となる。例えば、複数の障害発生要因が現在位置から目的地までの間に存在し、ユーザはその1つを事前に把握し、その要因に分類される路上施設や障害の発生エリアを迂回する誘導経路を探索できたとしても、他の要因による通行障害がその誘導経路上に存在すれば、それが報知されることになる。よってユーザは自分ではその存在を知らなかったために、事前設定できなかった迂回すべきエリアをも迂回することが可能になる。
なお、ユーザの通行を妨げる通行障害とは、たとえば渋滞や通行規制の情報であり、その通行障害の発生要因情報とは、たとえば祭りや催し物などのイベント情報、事故や工事などの通行制限情報、道路状況などの外部要因情報、ユーザの個人的な好みによる情報などである。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の経路案内装置において、前記提示手段は、前記記憶手段に記憶された前記路上施設の地点あるいはエリアが前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された前記地点あるいはエリアと同一分類に属する地点あるいはエリアを迂回すべき候補として提示し、前記経路探索手段は前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、を特徴とする。
つまり、ユーザはそばを通りたくない施設が複数あるが、事前に通りたくない施設のすべてを把握しきれないこともある。そこでこのように、記憶手段が分類して記憶している路上施設の地点あるいはエリア情報のうちいずれかをユーザが指定すると、その指定された情報が属する分類中の、路上施設の地点あるいはエリア情報を(たとえば全て)提示するので、結局ユーザがある互いに関連をもつ施設を漏れなく迂回すべき場所を事前に設定でき、またその事前設定の負担が軽減される。
請求項3に記載のように、発生要因情報は、予め記憶手段に記憶されている。すなわち、たとえば記憶手段には、ある特定の路上施設にてある特定のイベントが開催されるという情報が予め記憶されている。
このように、路上施設の地点あるいはエリア情報を、通行障害の発生要因情報で分類することにより、ユーザは通行障害の発生要因に関連する路上施設(すなわちその周辺で通行障害が発生しそうな施設)を事前に迂回すべき場所として漏れなく、かつ負担なく設定することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の経路案内装置において、前記ユーザの通行を妨げる通行障害の発生要因情報を外部から取得する要因情報取得手段を有し、前記記憶手段は、前記取得した発生要因情報を含む発生要因情報ごとに分類して前記路上施設の地点あるいはエリアの情報を記憶すること、を特徴とする。
上記の通行障害の発生要因情報は、時々刻々変化するものもあり、記憶手段に予め記憶されている静的な情報では網羅しきれないことが多い。そこで、このように、通行障害の発生要因の情報を外部から取得するようにしてもよい。取得手段としては、外部の情報センタとの有線通信や無線通信による取得手段が考えられる。
請求項5に記載の発明では、請求項3乃至4のいずれかに記載の経路案内装置において、前記ユーザの通行を妨げる通行障害の発生エリア情報を取得する発生エリア情報取得手段を有し、前記記憶手段は前記取得した発生エリア情報を前記発生要因情報ごとに分類して記憶し、前記提示手段は、前記分類が前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された分類に属する前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記発生エリア情報の示す発生エリアを迂回すべき候補としてユーザに対して提示し、前記経路探索手段は、前記提示した候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記障害の発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、を特徴とする。
このように、通行障害の要因情報だけでなく、通行障害の発生エリア情報をも取得し、それを発生要因情報ごとに分類して記憶することにより、ユーザが通行障害の発生要因の分類を指定すれば、その分類に属する路上施設の位置あるいはエリアだけでなく、当該分類に属する通行障害の発生エリアを迂回すべき候補として提示することが可能となる。
また提示された路上施設の位置あるいはエリアや、通行障害の発生エリアのうち、ユーザが指定した場所を迂回した誘導経路を探索するので、ユーザは通行障害が発生している場所をも漏れなく、かつ負担なく迂回すべき場所として事前設定することが可能となる。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の経路案内装置において、前記提示手段は、前記発生エリア情報の示す発生エリアが前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された前記発生エリア情報の示す発生エリアと同一分類に属する前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記発生エリア情報の示す発生エリアを迂回すべき候補としてユーザに提示し、前記経路探索手段は、前記提示した候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記通行障害の発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、を特徴とする。
つまり、ある要因のせいで通行障害が発生している場所の全てを、事前にユーザが把握していることは稀である。たとえばあるイベントのせいで発生している通行制限箇所の全てをユーザが事前に知ることは困難である。
そこで、請求項6に記載のごとく、ある場所で通行障害が発生していることが事前にわかっていれば、ユーザがその場所を指定することにより、その通行障害の発生要因にて分類される通行障害の発生場所を、同一分類内の路上施設の情報とともに提示するので、たとえば、あるイベントに関連して混雑している箇所を事前に知ることが可能となり、結局ユーザが漏れなく迂回すべき場所を事前に設定でき、またその事前設定の負担が軽減される。
請求項7に記載の発明では、請求項5乃至6のいずれかに記載の経路案内装置において、前記経路探索手段により探索された、前記ユーザにより指定された地点あるいはエリアおよび発生エリアを迂回した誘導経路、の経路上に、前記候補として提示した地点あるいはエリア、および発生エリアのうち、前記ユーザにより指定された以外の地点あるいはエリア、および発生エリアが存在する場合には、前記提示手段は当該地点あるいはエリア、および発生エリアを前記迂回すべき候補として前記ユーザに対して提示すること、を特徴とする。
つまり、ユーザが事前設定のために利用した分類は、ユーザにとって迂回したい場所の分類である可能性が高い。そこで、ユーザが迂回すべき場所として事前設定した場所を迂回するように探索した誘導経路上に、ユーザに対して提示した場所(路上施設や通行障害の発生エリア)のうち、ユーザが選択しなかった場所がある場合には、その場所を迂回すべき候補として再び提示するので、ユーザがうっかり選択し忘れた場所をも漏れなく迂回すべき場所として事前に設定することができる。
また、前記利用した分類以外の分類に属する場所については提示されないので、煩わしさを感じさせないようにすることができる。
以上、各請求項に記載の発明の思想では、予め記憶手段に路上施設の位置(あるいは路上施設のエリア)情報が分類されて記憶されている前提があった。しかし、その前提がなくとも以下の発明のように、上記思想は成り立つ。
つまり、請求項8に記載の発明では、現在位置を取得する現在位置取得手段と、前記取得した現在位置からユーザにより設定された目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、前記探索した誘導経路に基づいて前記取得した現在位置から前記設定された目的地までの案内を行う案内手段と、を備えた経路案内装置において、ユーザの通行を妨げる通行障害の発生エリア情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得した前記発生エリア情報の示す発生エリアを、通行障害の発生要因の情報(以下、発生要因情報という)ごとに分類して記憶する記憶手段と、前記ユーザにより前記分類が指定された場合に、前記指定された分類に属する前記発生エリア情報の示す発生エリアを迂回すべき候補としてユーザに対して提示する提示手段と、を有し、前記経路探索手段は前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索し、
前記経路探索手段により探索された、前記ユーザにより指定された発生エリアを迂回した誘導経路の経路上に、前記記憶手段に記憶された前記発生エリアが存在する場合には、前記提示手段は、さらに、その前記発生エリアを迂回すべき候補として前記ユーザに提示し、前記経路探索手段は、前記ユーザにより迂回する旨の指示がなされた場合、提示した前記発生エリアも迂回した前記誘導経路を探索し、前記ユーザにより迂回しない旨の指示がなされた場合、もとの前記誘導経路を維持すること、を特徴とする。
このように、外部から通行障害の発生エリア情報を取得して、それを予め記憶手段に用意された発生要因情報による分類に基づいて記憶し、ユーザがその分類を指定することで、指定された分類に属する発生エリア情報の示す発生エリアを(たとえば全て)提示するので、ユーザは通行障害の発生エリアを迂回すべき場所として設定する際、いちいち表示地図上でそのエリアを設定選択する必要がない。すなわちユーザは指定した分類内の通行障害の発生エリアを漏れなく、かつ負担なく事前に迂回すべき場所として設定することができる。
また、請求項1と同様に、ユーザが迂回すべき場所として事前設定した場所(路上施設や通行障害の発生エリア)を迂回するように探索した誘導経路上に、ユーザが迂回すべき場所の候補として指定していないが、通行障害の発生エリアとして記憶手段に記憶されているエリアがあれば、それを提示するので、漏れのない迂回すべき場所の設定が可能となる。
また、請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の経路案内装置において、前記提示手段は、前記記憶手段に記憶された前記発生エリア情報の示す発生エリアが前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された発生エリアと同一分類に属する発生エリアを迂回すべき候補として提示し、前記経路探索手段は前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、を特徴とする。
つまり、通行障害の発生エリアが複数あるが、ユーザが事前にそのすべてを把握しきれないこともある。そこでこのように、記憶手段が分類して記憶している発生エリア情報のうちいずれかをユーザが指定すると、その指定された情報が属する分類中の、発生エリア情報を(たとえば全て)提示するので、結局ユーザが漏れなく迂回すべき場所を事前に設定でき、またその事前設定の負担が軽減される。
発生要因情報、請求項3に記載の発明のように記憶手段に予め用意された情報であってもよいし(請求項10)、請求項4に記載のように、外部から要因情報取得手段によって取得した情報であってもよい(請求項11)。外部から取得した場合には、記憶手段に記憶されている情報と、外部から取得した情報の双方用いられる
これにより、通行障害の発生エリアをその発生要因となる要因情報によって分類し記憶することができる。そしてユーザが分類を指定すれば、その分類に属する通行障害の発生エリアを迂回すべき候補として提示するので、通行障害の発生エリアがある要因によって複数存在する場合にも、ユーザは漏れなくしかも負担なくその発生エリアを迂回すべき場所として事前設定することが可能となる。また、外部から要因情報を取得すれば、よりその時節に即した障害発生エリアの情報を提示することが可能となる。
また請求項12に記載の発明では、請求項8乃至11のいずれかに記載の経路案内装置において、前記経路探索手段により探索された、前記ユーザが指定した発生エリアを迂回した誘導経路の経路上に、前記候補として提示した発生エリアのうち、前記ユーザが指定した以外の発生エリアが存在する場合には、前記提示手段は当該発生エリアを前記迂回すべき候補として前記ユーザに対して提示すること、を特徴とする。
つまり請求項7の説明で述べたように、ユーザが事前設定のために利用した分類は、ユーザにとって迂回したい場所の分類である可能性が高い。そこで、ユーザが迂回すべき
場所として事前設定した場所を迂回するように探索した誘導経路上に、ユーザに対して提示した場所(路上施設や通行障害の発生エリア)のうち、ユーザが選択しなかった場所がある場合には、その場所を迂回すべき候補として再び提示するので、ユーザがうっかり選択し忘れた場所をも漏れなく迂回すべき場所として事前に設定することができる。また、前記利用した分類以外の分類に属する発生エリアは提示されないので、煩わしさを感じさせないようにすることができる。
以下、本発明の経路案内装置が、車載用ナビゲーションシステムに適用された場合について、図を参照しつつ説明する。
図1は、車載用ナビゲーションシステム1の全体構成を示すブロック図である。車載用ナビゲーションシステム1は、車両の現在位置を検出する位置検出器10、地図データなどを格納する記憶媒体とその地図データを読み出すためのデータ入力器とが一体となったHDD(Hard Disk Drive)装置11、ユーザの操作指示を受け付けるための操作スイッチ群12、ユーザに対して様々な表示を提供するための表示装置13、外部との通信を行うための通信部14、スピーカやマイクや音声認識装置(いずれも不図示)からなる音声入出力部15、VICS(Vehicle Information and Communication System)受信機16、およびこれらを制御する制御部17が接続されて構成されている。
位置検出器10は、車輪の回転を利用して発生させたパルスから車速を検出し、走行距離を算出するための距離センサ、車両の回転量を検出するためのジャイロスコープ、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星から電波を受信し、車両の絶対座標を取得するためのGPS受信機からなる。そして、位置検出器10はこれら構成エレメントからの検出信号を制御部17に入力し、制御部17はこれをうけて、車両の現在位置を特定する。
HDD装置11は、地図データとして、緯度経度情報が対応づけられたノードデータ、リンクデータ、誘導経路算出用のコストデータ、地図描画用データ、案内用の音声認識用データなどが格納されている。上記ノードデータ、リンクデータは、いわゆる道路データであり、ノード(節点)はたとえば分岐点を表し、リンク(結線)はたとえば分岐点同士を接続する道路を表している。そして、リンクデータにはその道路の情報(道路種別や道路の幅員情報など)が対応づけられている。また、そればかりでなく、HDD装置11には、路上施設の地点の情報や路上施設のエリアの情報が、障害発生要因のデータ、および通行障害事象のデータによって分類され、記憶されている。これらのデータ構成について、その構成概念を例示したものが図2である。そして上記路上施設の地点あるいはエリアの情報とは、図2でいうところの、「要因存在エリア」および「障害発生エリア」の各データの一部に相当する。以下、図2のデータ構造についてその概要を説明する。
たとえば図2では、障害発生要因のデータがそれぞれ、「イベント」、「通行制限」、「外部要因」、「ユーザ設定要因」などと予め分類として用意されている。「イベント」とは祭りや催し物など混雑を起こしたり、ユーザの通行を制限する要因の分類である。「通行制限」とは工事や事故、規制などにより混雑を起こしたり、ユーザの通行を制限する要因の分類であり、「外部要因」とは道路施設の状態(たとえば幅員が小さいことや多分岐点であること)により混雑を起こしたりユーザの通行を制限する要因の分類であり、「ユーザ設定要因」とはユーザが個人的に通行したくないと感じる(個人的感情の)ために、自発的に通行を制限してしまう要因の分類を示す。
さらに図2ではさらに、それぞれの分類(大分類)が細かく小分類されている。すなわち大分類「イベント」はさらに「野球の試合」、「コンサート」、「花火大会」、・・・などとしてさらに小分類されている。
なおこれは他のデータ構造(要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアのデータ構造)にも共通する。また、要因存在エリアおよび障害発生エリアの小分類のデータは、具体的なエリアや施設の位置情報(緯度経度情報)を含んでいる。ここでいうエリアとは路上施設のみに限定されるエリアではなく、ある広がりをもった領域を示す。また、ここでいう路上施設の位置情報とは、単なる地点(ポイント)のみならず、その路上施設が広大な施設である場合には、施設自体のエリア情報を示す。たとえば要因存在エリアの小分類「野球場A」の情報には、野球場Aそのものの具体的な緯度経度情報が含まれている。
そして、障害発生要因のデータのそれぞれには、要因存在エリアのデータが関連づけられている。たとえば、障害発生要因のデータの大分類「イベント」には、そのイベントが存在する可能性のある地点、である大分類「イベント会場周辺」が要因存在エリアとして関連付けられる。また、障害発生要因の大分類「イベント」の下位の分類である「野球の試合」、「コンサート」、「花火大会」には、それぞれ要因存在エリアの大分類「イベント会場周辺」の下位の分類である「野球場A、B、・・・」、「コンサート会場A、B、・・・」、「花火大会会場A、B、・・・」が関連付けられている。つまり、要因存在エリアの情報は障害発生要因の情報に関連付けられることによって、要因存在エリアの情報の中での分類だけでなく、障害発生要因の情報によっても分類されることになる。
また、障害発生要因のデータには、その要因のために引き起こされうる通行障害事象のデータが関連づけられている。すなわちたとえば、障害発生要因の大分類「イベント」にはそのイベントのために引き起こされうる通行障害事象の大分類「混雑」が関連づけられている。またこのときたとえば障害発生要因の小分類「野球の試合」には通行障害事象の小分類「渋滞」(野球の試合があるために起こる渋滞)が関連付けられている。
そして、上記した通行障害事象のデータのそれぞれには、その事象が発生している障害発生エリアのデータが関連づけられている。たとえば、通行障害事象の大分類「混雑」には、その混雑が実際に発生しうる地点である「混雑エリア」が障害発生エリアの大分類として関連づけられ、通行障害事象の小分類「渋滞」には、障害発生エリアの小分類「渋滞エリア1、2、・・・」が関連付けられている。つまり、障害発生エリアの情報は通行障害事象のデータを介して、障害発生要因の情報に関連付けられることによって、障害発生エリアの情報の中での分類だけでなく、通行障害事象および障害発生要因の情報によっても分類されることになる。
このようなデータの関連づけ(データの構造化処理)は、制御部17の動作によってなされるので、それについては後述する。
操作スイッチ群12は、インストルメントパネルに設けられたメカニカルなハードスイッチ(キースイッチ)や、表示装置13に設けられたタッチスイッチなどからなり、ユーザからの様々な操作指令を受け付け、受け付けた指令を信号として制御部17に出力するようになっている。つまりユーザは、これを用いることで、車載用ナビゲーションシステム1に対して所望の動作を行わせることが可能となる。また、不図示のリモートコントロール(リモコン)端末に操作スイッチ群12を配置し、前記端末からの電波を不図示のリモコンセンサにより受信することで、指示を受け付けるようにすることもできる。
表示装置13は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどからなり、ユーザに様々な表示を提供することができるようになっている。たとえば、位置検出器10により検出した車両の現在位置とHDD装置11から入力された地図データとから特定した現在地を示すシンボルマークや、現在地から目的地までの誘導経路、などを重ねて表示できる。
通信部14は、外部との通信を行うための窓口となるものであり、本実施形態ではたとえば携帯電話と近距離無線通信により接続するためのインターフェースである。具体的にはBluetooth(登録商標)方式により携帯電話と接続し、外部ネットワークから携帯電話が得る情報を取得できるようになっている。そして、通信部14は障害発生要因、要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリア、の各データを取得するための、特許請求の範囲における要因情報取得手段、発生エリア情報取得手段、情報取得手段に相当する。
音声入出力部15は、地図データの施設案内や各種報知のための音声をスピーカから出力し、また、ユーザがマイクから入力した音声を音声認識装置により認識して、電気信号に変換し、制御部17に入力する。これにより、ユーザは、マイクから音声を入力することによってシステムを操作することができる。
VICS受信機16は、路上に設置された電波ビーコン、光ビーコンなどから交通情報を取得し、信号として制御部17に入力する。VICS受信機16は、通信部14と同様に、特許請求の範囲における要因情報取得手段、発生エリア情報取得手段、情報取得手段に相当するものである。
制御部17は、CPU(Central Processing Unit)に、周辺のROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ、およびI/O(Input / Output)が、バスラインにより接続されてなる、マイクロコンピュータを主体として構成されている。そして、I/Oを介して送られてくる上述したさまざまな構成エレメントからの入力信号と、ROMやRAMに記憶されたプログラムとに基づいて各種処理を実行する。
上記各種処理とはたとえば、HDD装置11に格納された地図データとユーザが操作スイッチ群12により設定した目的地とに基づいて、車両現在位置から目的地までの最適な経路を算出する誘導経路算出処理や、その算出した経路を表示装置13に表示させたり、音声入出力部15に音声として出力させることにより経路案内させたりする経路案内処理などである。
そして本発明に特に関連する処理としては、ユーザにとって通行したくない場所(障害発生エリア、要因存在エリア)のデータを様々な情報(通行障害事象、障害発生要因の情報)と関連づけて構造化するデータの構造化処理や、その構造化されたデータを参照し、ユーザによって目的地が設定された際に、ユーザにとって通行したくないと感ずる場所を迂回して誘導経路を算出する迂回経路算出処理などを行う。
また、制御部17は不図示の計時手段(内部時計)を有している。この計時原理はたとえば水晶振動子に電圧をかけることで生じる発信現象を周期的な電気信号に変換し、それを計測することなどによる。また、この内部時計をGPS受信機により取得された時刻情報により定期的に補正すれば、より正確な時計となる。
以下、上記した本発明に係る制御部17の動作について、実施例等を挙げつつ具体的に説明する
まず、各実施例に共通する前提となる、データの構造化処理について説明する。具体的には、HDD装置11に記憶されるデータとして図2を用いて前述した、障害発生要因、要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの各データがいかにして構造化されるかについて説明する。
ここで、構造化処理としては、障害発生要因のデータを分類の核として他のデータが関連付けられてなされるのだが、それには大別して2通りあり、1つには、どのユーザにも当てはまる普遍的な障害発生要因のデータの構造化と、もう1つには個々のユーザの主観によって障害発生要因になりうるデータの構造化とがある。つまり、前者の障害発生要因が周囲に存在する場合にはほとんどのユーザの通行に影響があり、後者の障害発生要因は個人的な嗜好もかかわるものであるため、あるユーザには通行に影響し、また別のユーザによっては通行に影響しないものである。図2に当てはめれば前者は「イベント」、「通行制限」、「外部要因」などで分類される障害発生要因であり、後者は、「ユーザ設定要因」で分類される障害発生要因である。
このような分類の雛形は、車載用ナビゲーションシステム1の製造時(初期状態)に予めHDD装置11に既に構造化されたデータを記憶させておくことが考えられる。たとえば、図2では、初期状態においてHDD装置11には、障害発生要因のデータである、大分類「イベント」、およびその下位の分類「野球の試合」については、要因存在エリアのデータである、大分類「イベント会場周辺」、その下位の分類「野球場A、B・・・」を予めデフォルトデータとして関連づけ、雛形として記憶しておくことが考えられる。
しかし、障害発生要因、要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの情報は時々刻々と変化していくものであり、たとえば、要因存在エリアである「野球場」がデフォルトデータとしてA、B、Cまでしか記憶されていないところ、新たに野球場Dが新設されたりすると、上記のように予め静的情報として記憶しておくだけでは対処不十分となってしまう。
そこで、このような静的情報に加え、通信部14やVICS受信機16などにより、外部から新たにデータを取得し、記憶されたデータに付加、更新することがより好ましい。以下、この外部から取得したデータの付加、更新による構造化処理に関して、前者(どのユーザにも当てはまる普遍的な情報)については図3に示すフローチャートにて、後者(ユーザの主観に左右される情報)については図4にて示すフローチャートにて説明する。
まず図3に示すフローチャートの動作開始のきっかけ(ステップS300)は、ユーザが車両の駆動源を始動するか、もしくはアクセサリーオンの状態(車両の駆動源は停止状態にあるが、車載用ナビゲーションシステム1には給電が行われる状態)にした場合である。なお、この動作はユーザによって車両の駆動源が停止状態になったことをもって直ちに終了するものとする。
ステップS300の動作開始をうけて、制御部17は動作をステップS310に移行し、本ステップでは通信部14およびVICS受信機16により、車両周辺(たとえば現在位置から数十キロメートル以内の範囲)の情報を取得する。また、同時に前記車両周辺の道路状況(これは図2でいう外部要因に相当する情報である)をHDD装置11から地図データを読み出すことで取得する。たとえば図2の要因存在エリアのデータ中、「外部要因存在エリア」に分類される「道路の幅員が所定以下の道路」の情報を取得するには、地図データのうちリンクデータを参照し、そのデータに対応する道路の幅員情報と予めプログラムに規定された幅員の閾値(たとえば3メートル)とを比較して、該当する情報を取得する。
続くステップS320では、ステップS310で取得した情報の中に、障害発生要因となる情報が含まれているか否かを判断する。この判断は、たとえば、予め雛形としてHDD装置11に定められた分類に合致する情報が含まれているか否かによって行う。具体的には、HDD装置11には、予め大分類「イベント」、「通行制限」、「外部要因」の各分類の障害発生要因のデータが定められているが、その何れかに該当する情報があるか否かによって判断する。そして、障害発生要因の情報が存在すると判断した(ステップS320:yes)場合にはステップS310で取得したすべての情報を抽出してステップS330に進み、逆に存在しないと判断した(ステップS320:no)場合にはステップS310に戻る。
次にステップS330では、ステップS320で抽出した情報の中に、過去に実際に経験したことのある障害発生要因の分類以外の情報があるか否かを判断する。ここでいう過去に実際に経験したことのある障害発生要因の情報というのは、この構造化処理において、制御部17が過去に実際にステップS310にて取得し、ステップS320にて抽出した障害発生要因の情報のことである。たとえば過去に「イベント」として「野球の試合」の障害発生要因の情報を抽出したことがある場合にはその要因は既に経験済みということになる。
ステップS330にて、ステップS320で抽出した障害発生要因の情報の中に、経験済みの障害発生要因の情報が含まれていない(ステップS330:no)場合にはステップS340に進み、逆に含まれている(ステップS330:yes)場合にはステップS360に進む。たとえば、仮にこれまで「イベント」として「野球の試合」という障害発生要因の情報のみを抽出していたが、今回新たに「コンサート」という障害発生要因の情報を抽出した場合には、それは未経験の要因であるのでステップS330の判断はnoとなり、逆に今回も「野球の試合」のみしか抽出しなかった場合にはステップS330の判断はyesとなる。
ステップS340では、抽出した情報を新しく障害発生要因のデータ構造に経験済みの要因として記憶し、同時にその障害発生要因が存在している要因存在エリアの情報を関連させる。上記の例でいけば、「コンサート」を今回経験済みの要因として記憶し、その要因存在エリア(たとえば「コンサートホールA」)を関連させて記憶する。
そしてステップS350では、ステップS310で取得した情報の中にHDD装置11で定める通行障害事象の情報(混雑や通行制限の情報)に合致するものを検索し、その障害発生エリアを通行障害事象の情報に関連づけ、また障害発生要因の情報に関連づけて記憶する。図2のコンサートの例で説明すれば、混雑の情報を取得し、その障害発生エリア(たとえば「渋滞エリア1」)を、通行障害事象の情報(たとえば「渋滞」)および障害発生要因の情報(たとえば「コンサート」)に関連付けて記憶し、ステップS310に戻る。このとき内部時計により計時した時刻をも付加して記憶する。
このことによって、ある障害発生要因が存在する場合に、その要因存在エリアのみならず、それに関連して発生する通行障害事象の障害発生エリアをも学習することができる。たとえば「コンサート」があるときに、その会場周辺だけでなく、そのコンサートの開催に伴って、二次的に混雑する箇所を学習することができる。
さてステップS360では、すでに経験済みの障害発生要因の情報について、その要因存在エリアが既に関連付けられているか否かについて判断する。たとえば、「野球の試合」という経験済みの障害発生要因の情報(イベント)であっても、それが経験済みの「野球場A」で行われているのか、それとも未経験の「野球場D」で行われているのかを判断する。そしてステップS360で要因存在エリアが既に経験済みのエリアである(ステップS360:yes)場合には、発生する通行障害事象や障害発生エリアは過去の経験を参照できる可能性があるのでステップS370に進み、その障害発生要因に関連付けて記憶していた通行障害事象、障害発生エリアの情報をHDD装置11から読み出し、ステップS380に進む。
逆にステップS360にて、要因存在エリアが未経験のエリアである(ステップS360:no)場合にはステップS390に進み、ステップS310で取得した情報の中から要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの情報を検索し、内部時計の計時時刻とともに障害発生要因の情報に関連付けて記憶する。
ステップS380では、ステップS310にて実際に取得した通行障害事象とその障害発生エリアの情報が、過去に記憶した情報と合致しているか否かについて判定する。この意味は、過去の同じ時刻に同じ場所で同じイベントが存在していても、交通事情の変化や改善により、そのイベントに伴って発生する二次的混雑の発生箇所が全く同一になるとは限らない場合もあるという事実に基づく。ステップS310にて取得した情報と読み出した過去の情報に違いがある(ステップS380:yes)場合には、ステップS390に進んで、実際に取得した情報に基づく通行障害事象、障害発生エリアの情報を、障害発生要因の情報に関連付けて記憶する。逆に全く同一である(ステップS380:no)場合にはステップS310に戻る。
このように、過去に経験のある障害発生要因の情報については、HDD装置11に蓄積する過去の履歴(経験)と、現在実際に取得している情報に基づいて通行障害事象と障害発生エリアの情報を関連付けるので、常に最新の交通事情に対応することが可能となる。
このようにすることによって、障害発生要因によって多発的に引き起こされる通行障害事象とその発生エリアを関連付けて記憶(学習)することができる。たとえばあるイベント(障害発生要因)が開催されている場合に、イベント会場周辺(要因存在エリア)だけでなく、二次的に混雑する(通行障害事象が発生する)ような場所(障害発生エリア:乗換駅周辺や最寄り駅周辺など)を当該イベントに関連させて(分類させて)記憶することが可能となる。すなわち後述する迂回経路探索処理において、ユーザがあるイベントを指定するだけで、そのイベントに関連して発生する混雑エリアをも自動的に参照することが可能となり、迂回すべきエリアを漏れなく設定でき、しかもその迂回すべきエリアの設定の負担を軽減することが可能となる。
また、たとえば混雑エリアがイベントという要因によって分類されているので、要因となるイベントが開催されていることをユーザが知らなかったとしても、そのイベントが要因となっている混雑エリアを一つでも知っていれば、そのイベントによって混雑している全てのエリアを参照することも可能になる。
さらに、上記のように過去の履歴と現在の情報とに基づいて通行障害事象や障害発生エリアの情報を記憶するので、複数の障害発生要因が同時に存在することによって生じる予測しがたい通行障害事象や障害発生エリアについても、学習して記憶することが可能となる。たとえば、「コンサート」と「野球の試合」が同時に開催されているときに、そのことによって生じる通行障害事象(混雑)や障害発生エリア(混雑箇所)の情報、すなわち「コンサート」や「野球の試合」が単一で開催されているときには予測しがたい情報についても、学習して記憶することが可能となる。
また、仮に前回と全く同じ障害発生要因の情報を取得しても、取得した時刻が異なれば、その要因に伴って発生する通行障害事象の発生場所が異なる場合もある。しかし、ステップS390に記憶した情報には時刻が付加されているので、時刻による状況の変化にも対応できる。以上が図3に示す動作の概要である。
ところで上記フローチャートでは、障害発生要因、要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの情報を、自動的に分類、記憶するための動作であった。
しかし、障害発生要因が「イベント」、「通行制限」、「外部要因」であることに限らず、たとえばユーザによってはある場所を通行する際、夜間は照明施設が比較的整備されておらず、周りの交通を確認しづらいために通行したくないと感ずる場合もある。このとき障害発生要因は「ユーザはその場所が夜間は暗いと思っていること」であり、要因存在エリアは「その場所」であり、通行障害事象は「ユーザにとって周りの交通を確認しづらいこと」であり、障害発生エリアは要因存在エリアに一致するもの(つまり「その場所」)である。
このような感覚的な情報は、ユーザの主観もある程度含まれている以上、自動的に分類、記憶することが困難である。これに対しては、ユーザが操作スイッチ群12によって新規に情報を記憶させられるようにすることが必要である。すなわち、以下では、「ユーザ設定要因」についてのデータの構造化処理を図4に示すフローチャートにより説明する
図4に示すフローチャートの動作開始のきっかけ(ステップS400)は、図3のステップS300と同様であり、ユーザが車両の駆動源を始動させるか、アクセサリーオンの状態にした場合である。
次にステップS410は、ユーザが迂回したい障害発生要因を指定するステップである。具体的にはユーザは操作スイッチ群12を用いて障害発生要因の情報の大分類「ユーザ設定要因」に「夜間暗い」という小分類を追加する。
ステップS420では、先のステップS410にて指定した要因が存在するエリア(要因存在エリア)を指定する。具体的には、ユーザは操作スイッチ群12を用いて要因存在エリアの情報の大分類「ユーザ設定要因存在エリア」に「夜間暗いエリア」の小分類を追加する。エリアの選択は従来と同様に、表示装置13による表示地図上で、該当する領域を選択することによってなされる。
続くステップS430では、先のステップS410にて指定した障害発生要因によって引き起こされる通行障害事象およびその発生エリアを指定する。具体的にはユーザは操作スイッチ群12を用いて、通行障害事象の情報の大分類「通行制限」に「周囲の交通を確認しづらい」という小分類(図2には不図示)を追加し、対応する障害発生エリアの情報の大分類「通行制限エリア」に当該エリア(具体的にはステップS420で選択した要因存在エリア)を小分類として追加する。
これをうけて、制御部17は障害発生要因の情報に要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの情報を関連付けて記憶する(ステップS440)。
そして上記一連の動作はユーザによって自主的に終了するか、車両の駆動源が停止状態となった場合に終了する(ステップS450)。
このようにすれば、ユーザが個人的、感覚的に訪問したくない場所を予め指定しておくことが可能となる。
以下では、上記構造化した情報を活用した具体的な実施例について詳しく説明する。
本実施例の概要は、車載用ナビゲーションシステム1にて、ユーザが目的地を設定する前に、予め上記処理にて構造化した障害発生要因、要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの情報の分類の何れかを迂回すべきカテゴリ(分類)として設定すると、制御部17は設定された分類に属する情報を探索し、迂回経路探索処理の際に活用するものである。
上記動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
図5に示すフローチャートの動作開始のきっかけ(ステップS500)は、ユーザが車両の駆動源を始動するか、あるいはアクセサリーオンの状態にした場合である。
ステップS500の動作開始をうけてステップS510では、ユーザによって迂回すべきカテゴリが設定されるまで待機する(ステップS510:no)。ユーザによる迂回すべきカテゴリの設定が行われる(ステップS510:yes)とは、たとえば図6(a)に示すように、表示装置13の表示画面上で、ユーザが障害発生要因、要因存在エリア、通行障害事象、障害発生エリアの情報の分類を選択することによりなされる。このとき、たとえば「予め迂回したいカテゴリを設定してください。」というようなユーザの設定指示を促す表示を行うことが好ましい。なお、カテゴリとしては、図2に示す分類(大分類および小分類)をそのまま用いる。図6(a)ではカテゴリ表示枠60にユーザが図2に示す分類のいずれかを入力し、検索ボタン61を選択すると、制御部17は入力された分類に属するエリアを探索し、図6(b)に示す検索結果を表示する。一例として、ユーザが「イベント」を迂回したいカテゴリに指定して検索すると、制御部17は図2のデータ構造を参照し、車両周辺のイベントに関連する情報を探し出す。たとえば要因存在エリアの情報として、車両周辺で「野球の試合」が「野球場A」で、「コンサート」が「コンサートホールC」にて開催されている場合にはその開催地点あるいはエリアの情報を表示する。また障害発生エリアの情報として、周辺に混雑するエリアがある場合にはそのエリア情報を表示する。そして、ユーザがその中で迂回すべき地点あるいはエリアを選択(一括選択ボタン63による一括選択あるいは、決定ボタン64による個別選択)すると、制御部17はその選択された地点あるいはエリアを迂回経路算出処理において迂回すべき旨を記憶し、ステップS520に進む。
なお、当然ではあるが、設定できるカテゴリは上記「イベント」のような障害発生要因に限らない。たとえば上記の例で、ユーザが事前に「コンサートホールC」が混雑することがわかっている場合にステップS510で「コンサートホールC」をカテゴリとして設定すると、制御部17は図2のデータ構造を参照し、車両周辺で「野球の試合」というイベントが開催されていることを突き止め、その会場「野球場A」の情報も提示することになる。このように、障害発生要因の存在を知っているか否かにかかわりなく、ユーザがある特定の地点エリアを指定するだけで、その地点あるいはエリアに関連する情報を参照するので、ユーザにとって迂回すべきエリアを漏れなくかつ負担なく設定することができる。
さてステップS520では、ユーザが操作スイッチ群12により目的地を設定するまで待機する(ステップS520:no)。目的地が設定される(ステップS520:yes)と、ステップS530に進み、先のステップS510までで記憶した迂回すべき地点あるいはエリアに目的地が含まれるか否かを判断する。この判断は、前記記憶した地点あるいはエリアの緯度経度情報と設定された目的地の緯度経度情報を比較することによってなされる。
ステップS520で設定された目的地が迂回すべき地点あるいはエリアに含まれない(ステップS530:no)場合には、ステップS540に進み、前記記憶した迂回すべき地点あるいはエリアを避けた誘導経路を算出する。具体的には、迂回経路算出処理を実行するのであるが、たとえば経路算出処理がダイクストラ法などに基づいてなされる場合には、迂回すべき地点あるいはエリアに直結するリンクデータに対応するコストデータを著しく高いコストに設定するなどして、当該地点あるいはエリアを迂回する経路を算出する。このとき、車両現在位置が迂回すべき地点あるいはエリアに含まれている場合には、最短時間でその迂回すべき地点あるいはエリアを抜け出し、かつ、抜け出した後は、他の迂回すべき地点あるいはエリアを避けて目的地まで到達できる誘導経路を算出するものとする。
続くステップS550では、表示装置13による表示案内や音声入出力部15(スピーカ)による音声案内により、算出した誘導経路(迂回路)を案内する経路案内処理を実行し、動作を終了する(ステップS560)。
一方ステップS530で、設定された目的地が迂回すべき地点あるいはエリアに含まれる(ステップS530:yes)場合には、ステップS570に進み、ユーザにその旨を報知し、誘導経路算出を続行するかを問い合わせる。具体的には、「目的地が迂回エリアに含まれています。かまわず誘導経路を算出しますか」などと表示や音声により問い合わせる。
ステップS570で、ユーザが目的地までの誘導経路を算出させる旨の指示を操作スイッチ群13より行った(ステップS570:yes)場合には、制御部17はステップS540に進み、逆に目的地までの誘導経路を算出させない旨の指示を行った場合には、ステップS580に進み、迂回地点あるいはエリアの設定変更をユーザに対して問い合わせ、これを受けてユーザは迂回地点あるいはエリアの設定を変更する。その後、制御部17はステップS530に戻り、上述した一連の動作を繰り返す。
このようにすれば、ユーザが迂回すべきカテゴリとして指定したカテゴリに関連する、迂回すべき地点あるいはエリアを参照し、ユーザに対して提示するので、ユーザがいちいち表示地図上で迂回すべき地点あるいはエリアを選択する必要がなく、迂回すべき場所の事前設定の負担が軽減される。また、あるカテゴリ(障害発生要因)にともなって多発的に発生する迂回すべき地点あるいはエリアも参照できるので、ユーザの事前設定において、迂回すべき場所を漏れなく設定することが可能となる。
上記実施例1では、ユーザが事前に設定した迂回すべきカテゴリに関連する、迂回すべき地点あるいはエリアを参照してそれを提示した。しかし、ユーザによって設定されたカテゴリに関連する地点あるいはエリア以外にも、迂回すべき場所が目的地までの間に存在しているのであれば、それを報知することがユーザにとって好ましい場合もある。これが本実施例の概要である。
以下、本実施例の制御部17の動作について、図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図7に示すフローチャートの動作開始のきっかけ(ステップS700)、続くステップS710乃至ステップS720は、図5に示すフローチャートのステップS500乃至ステップS520と全く同一であるので説明は省く。
さて、ステップS730では、ステップS710でユーザが設定したカテゴリに関連する迂回すべき地点あるいはエリア以外の迂回すべき場所が、車両現在位置からステップS720で設定された目的地までの間に存在するか否かを判断する。この判断は次のようにして行う。まず、設定された目的地までの現在位置からの迂回経路を算出する。その上で算出した経路上および経路周辺に新たな迂回すべき場所が存在するか否かを図2に示すデータ構造を参照して判断する。ここでいう経路周辺とは、当該経路から予め定められた距離範囲を示し、たとえば経路上の地点から周囲数十メートルの距離範囲の領域である。
上記に基づき、ステップS730でユーザが設定したカテゴリに関連する迂回すべき地点あるいはエリア以外の迂回すべき場所が存在すると判断した(ステップS730:yes)場合にはステップS740に進み、逆に当該迂回すべき場所が存在しないと判断した(ステップS730:no)場合には図5に示すステップS530以下に進む。
ステップS740では、新たに存在することが判明した迂回すべき場所(地点あるいはエリア)の情報をユーザに対して報知(提案)するとともに、ステップS750ではその新たな迂回すべき場所を迂回経路算出処理において参照するか(実際に迂回するか)否かをユーザに問い合わせる。そしてユーザが新たな迂回すべきエリアをも実際に迂回するように操作スイッチ群12により指示した(ステップS750:yes)場合には、すでに迂回すべきエリアとして記憶したエリア(ユーザが設定したカテゴリに関連する迂回エリア)に加え、今回新たに提案された迂回すべきエリアをも迂回すべき旨を記憶し、図5に示すステップS530以下に進む。
逆に、ユーザが新たな迂回すべきエリアを迂回しないように操作スイッチ群12により指示した(ステップS750:no)場合には、ステップS760に進んで提案を棄却し、図5に示すステップS530以下に進む。
このことによって次のような効果がある。たとえば、ユーザがステップS710で迂回すべきカテゴリとして、「イベント」を選択したとする。このとき制御部17は表示装置13に対して、「イベント」に関連する迂回すべきエリアとして「野球場A」と「渋滞エリア2」を提示させ、仮にユーザがこれらを迂回すべきエリアとして選択し設定したとする。ところが、ユーザが目的地を設定した(ステップS720)際に、目的地までの迂回経路探索処理において、予定迂回経路の経路上あるいは経路周辺に新たな迂回すべき場所(たとえば通行規制エリア1)が存在する可能性がある。このときステップS740ではたとえば「設定したカテゴリに関連する迂回すべきエリアは『野球場A』および『渋滞エリア2』です。また、それ以外にこの場所「通行規制エリア1」で通行制限が行われています。」という報知を音声入出力部15にさせるとともに、表示装置13には通行規制エリア1を表示地図に重畳して表示させるようにする。そしてステップS750では、「この場所も迂回しますか」というような問合せを行い、ユーザの指示を待って図5に示すステップS530以下へ動作を移行する。
このようにすれば、ユーザにとって迂回すべきカテゴリを指定することで当該カテゴリに関連する迂回すべき地点あるいはエリアを漏れなく設定できるのみならず、指定したカテゴリには関連しないが、迂回すべき場所がもし目的地までの間に存在しているならばそれが提案されるので、ユーザはその提案に基づいて当該迂回すべき場所を迂回場所として漏れなくしかも負担なく設定することが可能となる。
すなわち、ユーザが事前に障害発生要因について全て把握していなくとも、その存在エリアなどを迂回すべき場所として自動的に提案するので、ユーザにとっては通行したくないと感ずる場所を漏れなく、しかも煩雑な設定操作をすることなく、迂回場所として設定することができる。また、ユーザが事前に障害発生エリアについて全て把握していなくとも、それらが自動的に提案されるので、ユーザは迂回場所を漏れなく、また負担なく事前設定することが可能となる。
ところで、上記説明した動作中、ステップS730乃至S740の動作は、探索された迂回経路の経路上あるいは経路周辺に、HDD装置11に記憶された迂回すべき場所のうち予めユーザが事前設定した迂回場所以外の迂回すべき場所を提案するというものである。しかしユーザによっては、迂回経路を探索させるたびにわざわざ自分が指定していないカテゴリに属する地点あるいはエリアを提案されると、かえって煩わしさを感じることもある。
たとえば、図2にて、ユーザが障害発生要因の「ユーザ設定要因」から「夜間暗い」というカテゴリを選択し、夜間暗いエリアを提示させ、そこから選択したエリアを迂回場所として事前設定したとする。その後目的地が設定され、事前設定されたエリアを迂回した迂回路が探索された際に、ステップS730の処理でその迂回路上に幅員が所定以下の区間が存在していたことを判断し、ステップS740にて提示したとしても、ユーザがはじめに探索された迂回路を走行したい場合には、前記ステップS740での提示がかえって煩わしさを感じさせる可能性もある。
一方で、夜間暗いエリアのうち、事前設定の際に提示したにもかかわらず、ユーザが選択しなかったエリアがはじめに探索された迂回路の経路上あるいはその周辺にある場合には、そのエリアを提示することがユーザにとってありがたいことがある。すなわちユーザが事前設定の際にそのエリアをうっかり選択し忘れた可能性があるからである。
そこで、ステップS730では、ユーザが指定したカテゴリに属する地点あるいはエリアのうち、ユーザが指定した以外の地点あるいはエリアが探索された迂回路上あるいは周辺に存在するか否かを判断するように動作させるように変形することも可能である。そして、ステップS740では、該当する地点あるいはエリアが存在した(ステップS730:yes)場合に、ステップS740にすすみ、該当する地点あるいはエリアを迂回すべき場所として提案するようにする。
このようにすれは、ユーザは迂回すべき候補として提示された場所のうち、指定すべきだったが、その指定をうっかり忘れた場所をも提示されるので、迂回場所を漏れなく、しかも負担なく事前設定することが可能となる。また、ユーザが事前設定に利用したカテゴリ以外のカテゴリに属する地点あるいはエリアについては提示しないので、ユーザに煩わしさを感じさせないようにすることができる。
上記実施例1、2では、目的地を設定する前にユーザが迂回すべきカテゴリを設定していた。しかし、ユーザによっては、事前のカテゴリ設定すら煩雑と感ずる場合もある。そこで、本実施例の概要は、ユーザによって目的地が設定されると、まず現在位置から目的地までの誘導経路を算出し、その誘導経路上、およびその周辺に迂回すべき地点あるいはエリアがあるか否かを判断する。そして、そのような地点あるいはエリアが存在すると判断した場合には、ユーザに対してその場所を迂回するか否かを問い合わせるというものである。
以下、本実施例に係る制御部17の動作について、図8に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図8に示すフローチャートの動作開始のきっかけは図7に示すフローチャートのステップS700と同一である。
この動作開始により、制御部17はステップS810に進み、ユーザが操作スイッチ群12により目的地を設定するまで待機する(ステップS810:no)。目的地が設定される(ステップS810:yes)と、ステップS820に進み、現在位置から設定された目的地に至る誘導経路を算出する。このとき、算出した誘導経路上およびその周辺に迂回すべき地点あるいはエリアがあるか否かを図2に示す構造化されたデータを参照し、判断する。ステップS820で迂回すべき地点あるいはエリアが存在すると判断した(ステップS820:yes)場合にはステップS830に進み、逆に迂回すべき地点あるいはエリアが存在しないと判断した(ステップS820:no)場合には図5に示すステップS530以下に動作を移行する。なお、ステップS830乃至ステップS850の動作は図7のステップS740乃至ステップS760に示す動作となんら変わりない。
このようにすることによって、ユーザは現在位置から設定した目的地までの間に迂回すべき地点あるいはエリアがあれば、自ら事前に迂回すべきカテゴリを設定することなく、その迂回すべき地点あるいはエリアを漏れなく参照し、必要に応じて迂回することが可能となる。すなわち、たとえばユーザがなにかのイベントが開催されていることを事前に知らなくとも、そのイベントに関連する混雑箇所などを自動的に取得して提案するので、ユーザが通行したくない地点あるいはエリアを事前に迂回場所として設定する負担が軽減され、しかも漏れなく設定することが可能となる。
上記各実施例において、提案される迂回すべき地点、エリアは、ユーザにより設定された目的地までの誘導経路を探索する探索範囲に存在するもののみであることが好ましい。この探索範囲は、プログラムに予め定められた範囲(たとえば現在位置と目的地を含む所定の距離範囲、この所定範囲はプログラムの変更により可変)である。このようにすれば、ユーザにとって不要な情報を提示することがなく、より事前設定の負担を軽減できるとともに、提示のための処理動作の処理負荷低減と、迅速化を実現することが可能となる。
[その他の実施形態]
本発明は、上記に限らず、様々な形態をとりうる。たとえば、車載用ナビゲーションスシステムに適用されるのではなく、人が携帯可能な、携帯端末(たとえば携帯電話や携帯型のナビゲーション装置)に適用されるものであってもかまわない。その場合には、位置検出器10の構成はGPS受信機のみとなり、記憶手段はHDD装置11に限らず、フラッシュメモリを採用するカード型の記憶装置などでもかまわない。また、表示装置13は必ずしも必要ではない。その場合は、音声による案内を行うものとする。
また、通信部14は、データ通信モジュールであってもよい。このデータ通信モジュールは、Bluetooth方式により接続された携帯電話と同様に、外部ネットワーク(たとえば交通情報センターなど)に接続し、通行障害事象、障害発生要因、要因存在エリア、障害発生エリアなどの必要な情報を取得するために用いられる。
上記実施形態で用いた用語と特許請求の範囲に記載の用語との対応を示す。たとえば現位置検出器10は現在位置取得手段に相当し、HDD装置11が記憶手段に相当する。また、表示装置13、音声入出力部15が提示手段に、通信部14、VICS受信機16が要因情報取得手段あるいは発生エリア情報取得手段あるいは情報取得手段に、制御部17が経路探索手段および案内手段に相当する。
本発明が適用された車載用ナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の迂回経路算出処理に用いるデータのデータ構造を示す概略図である。 本発明の迂回経路算出処理に用いるデータのデータ構造を構成するための制御部の動作フローチャートである。 本発明の迂回経路算出処理に用いるデータのデータ構造を構成するための制御部の動作フローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る制御部の動作フローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る表示例である。 本発明の第2の実施形態に係る制御部の動作フローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る制御部の動作フローチャートである。
符号の説明
1・・・車載用ナビゲーションシステム
10・・・位置検出器
11・・・HDD装置
12・・・操作スイッチ群
13・・・表示装置
14・・・通信部
15・・・音声入出力部
16・・・VICS受信機
17・・・制御部

Claims (12)

  1. 現在位置を取得する現在位置取得手段と、
    前記取得した現在位置からユーザにより設定された目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、
    前記探索した誘導経路に基づいて前記取得した現在位置から前記設定された目的地までの案内を行う案内手段と、
    を備えた経路案内装置において、
    路上施設の地点あるいはエリアの情報を、ユーザの通行を妨げる通行障害の発生要因の情報(以下、発生要因情報という)ごとに分類して記憶する記憶手段と、
    前記ユーザにより前記分類が指定された場合に、前記指定された分類に属する前記路上施設の地点あるいはエリアを迂回すべき候補としてユーザに対して提示する提示手段と、
    を有し、
    前記経路探索手段は、前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリアを迂回した前記誘導経路を探索し、
    前記経路探索手段により探索された、前記ユーザにより指定された地点あるいはエリアを迂回した誘導経路の経路上に、前記記憶手段に記憶された前記地点あるいはエリアが存在する場合には、前記提示手段は、さらに、その前記地点あるいはエリアを迂回すべき候補として前記ユーザに提示し、
    前記経路探索手段は、前記ユーザにより迂回する旨の指示がなされた場合、提示した前記地点あるいはエリアも迂回した前記誘導経路を探索し、前記ユーザにより迂回しない旨の指示がなされた場合、もとの前記誘導経路を維持すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  2. 請求項1に記載の経路案内装置において、
    前記提示手段は、前記記憶手段に記憶された前記路上施設の地点あるいはエリアが前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された前記地点あるいはエリアと同一分類に属する地点あるいはエリアを迂回すべき候補として提示し、
    前記経路探索手段は前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  3. 請求項1乃至2のいずれかに記載の経路案内装置において、
    前記記憶手段には、予め前記発生要因情報が記憶されており、
    前記路上施設の地点あるいはエリアの情報は、その記憶された前記発生要因情報ごとに分類されて前記記憶手段に記憶されていること、
    を特徴とする経路案内装置。
  4. 請求項3に記載の経路案内装置において、
    前記ユーザの通行を妨げる通行障害の発生要因情報を外部から取得する要因情報取得手段を有し、
    前記記憶手段は、前記取得した発生要因情報を含む発生要因情報ごとに分類して前記路上施設の地点あるいはエリアの情報を記憶すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  5. 請求項3乃至4のいずれかに記載の経路案内装置において、
    前記ユーザの通行を妨げる通行障害の発生エリア情報を取得する発生エリア情報取得手段を有し、
    前記記憶手段は前記取得した発生エリア情報を前記発生要因情報ごとに分類して記憶し、
    前記提示手段は、前記分類が前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された分類に属する前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記発生エリア情報の示す発生エリアを迂回すべき候補としてユーザに対して提示し、
    前記経路探索手段は、前記提示した候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記通行障害の発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  6. 請求項5に記載の経路案内装置において、
    前記提示手段は、前記発生エリア情報の示す発生エリアが前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された前記発生エリア情報の示す発生エリアと同一分類に属する前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記発生エリア情報の示す発生エリアを迂回すべき候補としてユーザに提示し、
    前記経路探索手段は、前記提示した候補のうち、前記ユーザが指定した前記路上施設の地点あるいはエリア、および前記通行障害の発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  7. 請求項5乃至6のいずれかに記載の経路案内装置において、
    前記経路探索手段により探索された、前記ユーザにより指定された地点あるいはエリアおよび発生エリアを迂回した誘導経路、の経路上に、前記候補として提示した地点あるいはエリア、および発生エリアのうち、前記ユーザにより指定された以外の地点あるいはエリア、および発生エリアが存在する場合には、前記提示手段は、当該地点あるいはエリア、および発生エリアを前記迂回すべき候補として前記ユーザに対して提示すること、を特徴とする経路案内装置。
  8. 現在位置を取得する現在位置取得手段と、
    前記取得した現在位置からユーザにより設定された目的地までの誘導経路を探索する経路探索手段と、
    前記探索した誘導経路に基づいて前記取得した現在位置から前記設定された目的地までの案内を行う案内手段と、
    を備えた経路案内装置において、
    ユーザの通行を妨げる通行障害の発生エリア情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得した前記発生エリア情報の示す発生エリアを、通行障害の発生要因の情報(以下、発生要因情報という)ごとに分類して記憶する記憶手段と、
    前記ユーザにより前記分類が指定された場合に、前記指定された分類に属する前記発生エリア情報の示す発生エリアを迂回すべき候補としてユーザに対して提示する提示手段と、を有し、
    前記経路探索手段は前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索し、
    前記経路探索手段により探索された、前記ユーザにより指定された発生エリアを迂回した誘導経路の経路上に、前記記憶手段に記憶された前記発生エリアが存在する場合には、前記提示手段は、さらに、その前記発生エリアを迂回すべき候補として前記ユーザに提示し、
    前記経路探索手段は、前記ユーザにより迂回する旨の指示がなされた場合、提示した前記発生エリアも迂回した前記誘導経路を探索し、前記ユーザにより迂回しない旨の指示がなされた場合、もとの前記誘導経路を維持すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  9. 請求項8に記載の経路案内装置において、
    前記提示手段は、前記記憶手段に記憶された前記発生エリア情報の示す発生エリアが前記ユーザにより指定された場合に、前記指定された発生エリアと同一分類に属する発生エリアを迂回すべき候補として提示し、
    前記経路探索手段は前記提示した前記候補のうち、前記ユーザが指定した発生エリアを迂回した前記誘導経路を探索すること、
    を特徴とする経路案内装置。
  10. 請求項8乃至9のいずれかに記載の経路案内装置において、
    前記記憶手段には、予め前記通行障害の発生要因情報が記憶されており、
    前記通行障害の発生エリア情報の示す発生エリアは、その記憶された前記発生要因情報ごとに分類されて前記記憶手段に記憶されていること、
    を特徴とする経路案内装置。
  11. 請求項10に記載の経路案内装置において、
    前記通行障害の発生要因情報を取得する要因情報取得手段を有し、
    前記通行障害の発生エリア情報の示す発生エリアは、取得した発生要因情報を含む発生要因情報ごとに分類されて前記記憶手段に記憶されていること、
    を特徴とする経路案内装置。
  12. 請求項8乃至11のいずれかに記載の経路案内装置において、
    前記経路探索手段により探索された、前記ユーザが指定した発生エリアを迂回した誘導経路の経路上に、前記候補として提示した発生エリアのうち、前記ユーザが指定した以外の発生エリアが存在する場合には、前記提示手段は当該発生エリアを前記迂回すべき候補として前記ユーザに対して提示すること、を特徴とする経路案内装置。
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