以下に、本発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明の第1実施形態を説明する
図1は本発明の第1実施形態が適用された情報提供システム1の概略構成図である。
本実施形態の情報提供システム1は、インターネット42経由でナビゲーション装置21に各種情報を提供する。ナビゲーション装置21には、携帯電話網やPHS網などの移動体通信網41と通信を行なう移動体端末22が接続されている。移動体通信網41はインターネット42と接続されている。ナビゲーション装置21は、移動体端末22を用い、移動体通信網41経由でインターネット42に接続する。
情報提供システム1は、インターネット42経由でナビゲーション装置21に各種情報を提供するポータルサーバ11と、目的地検索サーバ12と、経路探索サーバ13と、地図配信サーバ14と、交通情報蓄積サーバ15と、天気情報蓄積サーバ16と、回避情報管理サーバ17と、を有する。これらのサーバ11〜17は、例えばイントラネット43などのネットワークを介して、互いに接続されている。
地図配信サーバ14は、地図DB(データベース)141と、配信部142と、を有する。地図DB141には、地図を複数に分割することで得られる地域(メッシュ)毎に、地域IDおよび施設、道路などの地図構成物のデータを含む地図データが登録されている。配信部142は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域あるいは地点の指定を含む地図配信要求を受信すると、指定された地域あるいは指定された地点を含む地域の地図データを地図DB142から読み出して、要求の送信元に送信する。
交通情報蓄積サーバ15は、交通DB151と、更新部152と、配信部153と、を有する。交通DB151には、渋滞、事故、混雑、規制といった交通事象毎に、当該事象の発生地域、発生道路、発生時刻などの交通情報が登録される。図2に交通DB151の登録内容例を示す。図2に示す例では、交通情報のレコードが、レコードを一意に特定するためのID(レコードID)を登録するためのフィールド1510、渋滞、事故、混雑といった交通事象の事象種別を登録するためのフィールド1511、交通事象が発生している地域を識別する地域IDを登録するためのフィールド1512、交通事象が発生しているリンク(道路を構成するリンク)を識別するリンクIDを登録するためのフィールド1513、交通事象が発生しているリンクを含む道路の道路名を登録するためのフィールド1514、交通事象が発生している箇所(代表地点)の座標値を登録するためのフィールド1515、交通事象の発生時刻を登録するためのフィールド1516、交通事象の予想終了時刻を登録するためのフィールド1517、交通事象が発生しているリンクの旅行時間を登録するためのフィールド1518、交通事象の重要度レベルを登録するためのフィールド1519、および、交通事象が発生しているリンクに追加すべきリンクコストを登録するためのフィールド1520を備えて形成されている。ここで、交通事象の重要度レベルは、交通事象の事象種別に応じて設定されたものである。また、リンクコストは、2地点間の経路をダイクストラ法等により経路探索する場合に利用される。
更新部152は、インターネット42を介して交通情報を提供する交通情報提供サーバ31に定期的にアクセスし、交通情報提供サーバ31から各地域の最新の交通情報を入手し、交通DB151に登録されている交通情報の各レコードを更新する。ここで、交通情報提供サーバ31は、地域毎に、道路を構成する各リンクの交通情報のレコードを管理している。ただし、交通情報提供サーバ31が管理する交通情報のレコードには、リンクコストは含まれていない。そこで、更新部152は、例えば重要度レベルとリンクコストとの対応関係を示すテーブル(不図示)を用いて、交通情報のレコードに登録されている重要度レベルに応じたリンクコストを設定し、当該レコードに登録する。
配信部153は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域、地点、重要度レベルあるいは交通情報のレコードIDの指定を含む交通情報配信要求を受信すると、指定された地域、地点を含む地域、重要度レベルあるいはレコードIDを持つ交通情報のレコードを交通DB151から読み出して、要求の送信元に送信する。
図3は、交通情報蓄積サーバ15の動作フローを説明するための図であり、図3(A)は交通DB151の更新処理の動作フローを、そして、図3(B)は交通情報の配信処理の動作フローを示している。
まず、図3(A)を用いて交通DB151の更新処理を説明する。このフローは、例えば定期的にあるいは交通情報蓄積サーバ15の操作者の指示などの所定イベント発生時に実行される。先ず、更新部152は、例えば全ての地域の地域IDが登録されいる地域ID管理テーブル(不図示)から未注目の地域IDを特定し、これを注目地域IDに設定する(S301)。次に、更新部152は、インターネット42を介して交通情報提供サーバ31にアクセスし、注目地域IDを持つ交通情報のレコードを入手する。そして、入手した交通情報のレコードのフォーマットを、交通DB151に登録するためのフォーマットに変換する(S302)。ここで、上述したように、交通情報提供サーバ31が管理する交通情報のレコードにはリンクコストが含まれていないので、フォーマット変換後の交通情報のレコードのリンクコストを登録するフィールド1520は、例えばNULL状態に設定しておく。次に、更新部152は、交通DB151から注目地域IDを持つ交通情報のレコードを削除して、交通DB151に、交通情報提供サーバ31から入手しフォーマットを変換した交通情報のレコードを登録する。これにより、交通DB151に登録されている注目地域IDを持つ交通情報のレコードを更新する(S303)。次に、更新部152は、新たに追加した交通情報のレコードのフィールド1520に、当該レコードのフィールド1519に登録されている重要度レベルに応じて予め定められたリンクコストを登録する(S304)。その後、更新部152は、地域ID管理テーブルに未注目の地域IDがあるならば(S305でYES)、S301に戻って処理を続ける。一方、全ての地域IDに注目したならば(S305でNO)、このフローを終了する。
次に、図3(B)を用いて交通情報の配信処理を説明する。配信部153は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域ID、地点の座標値、重要度レベル、あるいは、交通情報のレコードIDを含む交通情報配信要求を受信すると(S311)、指定された地域IDあるいは地点の座標値を含む地域の地域IDがフィールド1512に登録されている交通情報のレコードを交通DB151から読み出す。ここで、地点の座標値が指定されている場合は、例えば地域IDと地域の範囲との対応関係を示すテーブル(不図示)を用いて、指定された地点の座標値が属する地域の範囲に対応付けられている地域IDを特定する。また、重要度レベルが指定されている場合は、この重要度レベル以上のレベルがフィールド1519に登録されている交通情報のレコードを交通DB151から読み出す。また、レコードIDが指定されている場合は、このレコードIDがフィールド1510に登録されている交通情報のレコードを交通DB151から読み出す(S312)。それから、配信部153は、読み出した交通情報のレコードを、イントラネット43などのネットワークを介して、交通情報配信要求の送信元に送信する。S312において、そのような交通情報のレコードが交通DB151に登録されていない場合は、その旨のメッセージを含んだ応答を交通情報配信要求の送信元に送信する(S313)。その後、S311に戻る。
図1に戻って説明を続ける。天気情報蓄積サーバ16は、天気DB161と、更新部162と、配信部163と、を有する。天気DB161には、地図を複数に分割することで得られる地域毎に、当該地域の天気情報が登録される。図4に天気DB161の登録内容例を示す。図4に示す例では、天気情報のレコードが、レコードを一意に特定するためのID(レコードID)を登録するためのフィールド1610、雨、晴、雪、霧といった天気事象の事象種別を登録するためのフィールド1611、対象地域を識別する地域IDを登録するためのフィールド1612、温度を登録するためのフィールド1613、湿度を登録するためのフィールド1614、天気事象の重要度レベルを登録するためのフィールド1615、および、対象地域に存在するリンクに追加すべきリンクコストを登録するためのフィールド1616を備えて形成されている。ここで、天気事象の重要度レベルは、天気事象の事象種別に応じて設定されたものである。
更新部162は、インターネット42を介して天気情報を提供する天気情報提供サーバ32に定期的にアクセスし、天気情報提供サーバ32から各地域の最新の天気情報を入手し、天気DB161に登録されている天気情報の各レコードを更新する。ここで、天気情報提供サーバ32は、地域毎に、天気情報のレコードを管理している。ただし、天気情報提供サーバ32が管理する天気情報のレコードには、リンクコストは含まれていない。そこで、更新部162は、例えば重要度レベルとリンクコストとの対応関係を示すテーブル(不図示)を用いて、天気情報のレコードに登録されている重要度レベルに応じたリンクコストを設定し、当該レコードに登録する。
配信部163は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域、地点、重要度レベルあるいは天気情報のレコードIDの指定を含む天気情報配信要求を受信すると、指定された地域、地点を含む地域、重要度レベルあるいはレコードIDを持つ天気情報のレコードを天気DB161から読み出して、要求の送信元に送信する。
図5は、天気情報蓄積サーバ16の動作フローを説明するための図であり、図5(A)は天気DB161の更新処理の動作フローを、そして、図5(B)は天気情報の配信処理の動作フローを示している。
まず、図5(A)を用いて天気DB161の更新処理を説明する。このフローは、例えば定期的にあるいは天気情報蓄積サーバ16の操作者の指示などの所定イベント発生時に実行される。先ず、更新部162は、インターネット42を介して天気情報提供サーバ32にアクセスし、各地域の天気情報のレコードを入手する。そして、入手した天気情報のレコードのフォーマットを、天気DB161に登録するためのフォーマットに変換する(S501)。ここで、上述したように、天気情報提供サーバ32が管理する天気情報のレコードにはリンクコストが含まれていないので、フォーマット変換後の天気情報のレコードのリンクコストを登録するフィールド1616は、例えばNULL状態に設定しておく。次に、更新部162は、天気DB161の登録されている各地域の天気情報のレコードを削除して、天気DB161に、天気情報提供サーバ32から入手しフォーマットを変換した天気情報のレコードを登録する。これにより、天気DB161に登録されている各地域の天気情報のレコードを更新する(S502)。次に更新部162は、新たに追加した天気情報のレコードのフィールド1616に、当該レコードのフィールド1615に登録されている重要度レベルに応じて予め定められたリンクコストを登録する(S503)。
次に、図5(B)を用いて天気情報の配信処理を説明する。配信部163は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域ID、地点の座標値、重要度レベル、あるいは、天気情報のレコードIDを含む天気情報配信要求を受信すると(S511)、指定された地域IDあるいは地点の座標値を含む地域の地域IDがフィールド1612に登録されている天気情報のレコードを天気DB161から読み出す。ここで、地点の座標値が指定されている場合は、例えば地域IDと地域の範囲との対応関係を示すテーブル(不図示)を用いて、指定された地点の座標値が属する地域の範囲に対応付けられている地域IDを特定する。また、重要度レベルが指定されている場合は、この重要度レベル以上のレベルがフィールド1615に登録されている天気情報のレコードを天気DB161から読み出す。また、レコードIDが指定されている場合は、このレコードIDがフィールド1610に登録されている天気情報のレコードを天気DB161から読み出す(S512)。それから、配信部163は、読み出した天気情報のレコードを、イントラネット43などのネットワークを介して、天気情報配信要求の送信元に送信する。S512において、そのような天気情報のレコードが天気DB161に登録されていない場合は、その旨のメッセージを含んだ応答を天気情報配信要求の送信元に送信する(S513)。その後、S511に戻る。
図1に戻って説明を続ける。回避情報管理サーバ17は、回避DB171と、更新部172と、配信部173と、を有する。回避DB171には、通行の回避対象に設定されているリンク(道路を構成するリンク)毎に、当該リンクの回避情報が登録される。図6に回避DBの登録内容例を示す。図6に示す例では、回避情報のレコードが、レコードを一意に特定するためのID(レコードID)を登録するためのフィールド1710、回避対象に設定されているリンクのリンクIDを登録するためのフィールド1711、回避対象に設定されているリンクを含む地域の地域IDを登録するためのフィールド1712、回避原因が交通事象なのかそれとも天気事象なのかを示す原因種別を登録すべきフィールド1713、回避原因となった天気事象もしくは交通事象の事象種別を登録するためのフィールド1714、および、回避原因となった天気事象を特定する天気情報のレコードIDもしくは交通事象を特定する交通情報のレコードIDを登録するためのフィールド1715を備えて形成されている。
更新部172は、イントラネット43などのネットワークを介して、交通情報蓄積サーバ15に定期的にアクセスし、交通DB151からフィールド1519に所定値以上の重要度レベルが登録されている交通情報のレコードを入手し、この交通情報のレコードを用いて、回避DB171に登録されている交通事象を回避原因とする回避情報のレコードを更新する。同様に、更新部172は、イントラネット43などのネットワークを介して、天気情報蓄積サーバ16に定期的にアクセスし、天気DB161からフィールド1615に所定値以上の重要度レベルが登録されている天気情報のレコードを入手し、この天気情報のレコードを用いて、回避DB171に登録されている天気事象を回避原因とする回避情報のレコードを更新する。
配信部173は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域あるいは地点の指定を含む回避情報配信要求を受信すると、指定された地域あるいは地点を含む地域の回避情報のレコードを回避DB171から読み出して、要求の送信元に送信する。
図7は、回避情報管理サーバ17の回避情報配信処理の動作フローを示している。配信部173は、イントラネット43などのネットワークを介して、地域IDあるい地点の座標値の指定を含む回避情報配信要求を受信すると(S711)、指定された地域IDがフィールド1712に登録されている回避情報のレコードを回避DB171から読み出す。地点の座標値が指定されている場合は、例えば地域IDと地域の範囲との対応関係を示すテーブル(不図示)を用いて、指定された地点の座標値が属する地域の範囲に対応付けられている地域IDを特定し、この地域IDがフィールド1712に登録されている回避情報のレコードを回避DB171から読み出す(S712)。それから、配信部173は、読み出した回避情報のレコードを、イントラネット43などのネットワークを介して、回避情報配信要求の送信元に送信する。S712において、そのような回避情報のレコードが回避DB171に登録されていない場合は、その旨のメッセージを含んだ応答を回避情報配信要求の送信元に送信する(S713)。その後、S711に戻る。
図8は、回避情報管理サーバ17の回避DB更新処理の動作フローを示している。更新部172は、図示していないタイマ等を利用して、交通事象に基づく回避情報(フィールド1713の原因種別が交通事象の回避情報のレコード)の更新タイミングおよび天気事象に基づく回避情報(フィールド1713の原因種別が天気事象の回避情報のレコード)の更新タイミングのいずれかになったか否かを監視する(S801、S802)。そして、交通事象に基づく回避情報の更新タイミングになったならば(S801でYES)、S810〜S816の処理を行ない、天気事象に基づく回避情報の更新タイミングになったならば(S802でYES)、S820〜S825の処理を行なう。
さて、S810に移行すると、更新部172は、フィールド1713の原因種別が交通事象の回避情報のレコードを回避DB171から削除する。それから、イントラネット43などのネットワークを介して交通情報蓄積サーバ15に、予め定められた重要度レベルの指定を含む交通情報配信要求を送信し、予め定められた重要度レベル以上の重要度レベルがフィールド1519に登録されている交通情報のレコードを、交通情報蓄積サーバ15から入手する(S811)。
次に、更新部172は、入手した交通情報のレコードの中から未注目の交通情報レコードに注目し、これを注目情報のレコードに設定する(S812)。それから、予め定められた規則に従い、注目情報のレコードのフィールド1515に登録されている座標値に基づいて検索エリアを設定する。そして、入手した交通情報のレコードの中から、検索エリア内に位置する座標値がフィールド1515に登録されている交通情報のレコードを特定する(S813)。例えば図9に示すように、入手した交通情報のレコード各々のフィールド1515に登録されている座標値901を地図上にプロットしたとする。そして、その中の1つを注目情報のフィールド1515に登録されている座標値901aとする。S813の処理では、注目情報の座標値901aに基づいて検索エリア902を設定する。そして、検索エリア902内に座標値901が存在する交通情報のレコードを特定する。なお、図9に示す例では、座標値901aを中心とする所定辺長の矩形領域を検索エリア902に設定しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、座標値901aを中心とする所定半径の円形領域を検索エリアに設定してもよい。
次に、更新部172は、S813で特定した、検索エリア内の座標値がフィールド1515に登録されている交通情報のレコード数が、所定値以上であるか否かを調べる(S814)。ここで、所定値は、例えば検索エリア内の任意の地点へ向かう場合に、S811で入手した交通情報のレコードのいずれかが示す交通事象に遭遇する可能性を考慮して設定するとよい。S814において、所定値以上であるならば、回避DB171に、フィールド1710に新たに生成したレコードID(例えば連番)が登録された回避情報のレコードを追加し、当該回避情報のレコードのフィールド1711に注目情報のレコードのフィールド1513に登録されているリンクIDを、当該回避情報のレコードのフィールド1712に注目情報のレコードのフィールド1512に登録されている地域IDを、当該回避情報のレコードのフィールド1713に原因種別「交通事象」を、当該回避情報のレコードのフィールド1714に注目情報のレコードのフィールド1511に登録されている事象種別を、そして、当該回避情報のレコードのフィールド1715に注目情報のレコードのフィールド1510に登録されているレコードIDを登録する(S815)。それからS816に移行する。一方、S814において、所定値以上でないならば直ちにS816に移行する。
次に、S816において、更新部172は、S811で入手した全ての交通情報のレコードを注目情報のレコードに設定したか否かを調べる。設定していないならば、S812に戻り、未注目の交通情報のレコードを注目情報のレコードに設定して、S813〜S815の処理を行う。一方、設定しているならば、S801、S802に戻って、交通事象に基づく回避情報の更新タイミングおよび天気事象に基づく回避情報の更新タイミングを監視する。
また、S820に移行すると、更新部172は、フィールド1713の原因種別が天気事象の回避情報のレコードを回避DB171から削除する。それから、イントラネット43などのネットワークを介して天気情報蓄積サーバ16に、予め定められた重要度レベルの指定を含む天気情報配信要求を送信し、予め定められた重要度レベル以上の重要度レベルがフィールド1615に登録されている天気情報のレコードを、天気情報蓄積サーバ16から入手する(S821)。
次に、更新部172は、入手した天気情報のレコードの中から未注目の天気情報レコードに注目し、これを注目情報のレコードに設定する(S822)。それから、イントラネット43などのネットワークを介して経路探索サーバ13に、注目情報のレコードのフィールド1612に登録されている地域IDの指定を含むリンクデータ配信要求を送信し、この地域IDが示す地域に属するリンクのリンクデータのレコードを、経路探索サーバ13から入手する(S823)。なお、経路探索サーバ13での処理については後述する。
次に、更新部172は、回避DB171に、フィールド1710に新たに生成したレコードID(例えば連番)が登録された回避情報のレコードを追加し、当該回避情報のレコードのフィールド1711にS823で入手したリンクデータのレコードのリンクIDを、当該回避情報のレコードのフィールド1712に注目情報のレコードのフィールド1612に登録されている地域IDを、当該回避情報のレコードのフィールド1713に原因種別「天気事象」を、当該回避情報のレコードのフィールド1714に注目情報のレコードのフィールド1611に登録されている事象種別を、そして、当該回避情報のレコードのフィールド1715に注目情報のレコードのフィールド1610に登録されているレコードIDを登録する。この処理を、S823で入手したリンクデータのレコードの数だけ繰り返す。つまり、S823で入手したリンクデータのレコード各々について、当該リンクデータのレコードに対応する回避情報のレコードを回避DB171に追加する(S824)。
次に、S825において、更新部172は、S821で入手した全ての天気情報のレコードを注目情報のレコードに設定したか否かを調べる。設定していないならば、S822に戻り、未注目の天気情報のレコードを注目情報のレコードに設定して、S823〜S824の処理を行う。一方、設定しているならば、S801、S802に戻って、交通事象に基づく回避情報の更新タイミングおよび天気事象に基づく回避情報の更新タイミングを監視する。
図1に戻って説明を続ける。目的地検索サーバ12は、地点DB121と、検索部122と、を有する。地点DB121には目的地の対象となり得る地点毎に、当該地点の名称、所在地、ジャンル、ガイド情報などを含む地点情報が登録される。図10に地点DB121の登録内容例を示す。図10に示す例では、地点情報のレコードが、レコードを一意に特定するためのレコードIDを登録するためのフィールド1210、地点が属する地域の地域IDを登録するためのフィールド1211、地点の名称を登録するためのフィールド1212、地点の座標値(緯度経度)を登録するためのフィールド1213、地点の所在地(住所)を登録するためのフィールド1214、公園、ガソリンスタンド、宿泊、食事といった地点のジャンルを登録するためのフィールド1215、および、地点のガイド情報を登録するためのフィールド1216を備えて形成されている。
検索部122は、イントラネット43などのネットワークを介して、検索条件を含む目的地検索要求を受信すると、検索条件を満足する地点情報のレコードを地点DB121から読み出すと共に、読み出した地点情報のレコードと関連性の高い回避情報のレコードを回避情報管理サーバ17から入手する。そして、入手した地点情報および回避情報のレコードを、要求の送信元に送信する。
図11は、目的地検索サーバ12の目的地検索処理の動作フローを示している。検索部122は、イントラネット43などのネットワークを介して、検索条件を含む目的地検索要求を受信すると(S1101)、検索条件を満足する地点情報のレコードを地点DB121から読み出す(S1102)。例えば、検索条件が地点名称の指定であるならば、フィールド1212に指定された地点名称が登録されている地点情報のレコードを、検索条件が所在地の指定であるならば、フィールド1214に指定された所在地が登録されている地点情報のレコードを、そして、検索条件がジャンルの指定であるならば、フィールド1215に指定されたジャンルが登録されている地点情報のレコードを、地点DB121から読み出す。また、検索条件がキーワードである場合は、フィールド1212、1214、1215、1216のいずれかに指定されたキーワードが登録されている地点情報のレコードを、地点DB121から読み出す。
次に、検索部122は、S1102で読み出した地点情報のレコード各々のフィールド1211に登録されている地域IDの指定を含む回避情報配信要求を回避情報管理サーバ17に送信し、回避情報管理サーバ17より回避情報配信要求に含めた地域IDと同じ地域IDを持つ回避情報のレコードを入手する(S1103)。それから、検索部122は、イントラネット43などのネットワークを介して経路探索サーバ13に、入手した回避情報のレコード各々のフィールド1711に登録されているリンクIDの指定を含むリンクデータ配信要求を送信し、回避情報が設定されている各リンクのリンクデータのレコードを、経路探索サーバ13から入手する(S1104)。なお、経路探索サーバ13での処理については後述する。
次に、検索部122は、S1102で読み出した地点情報のレコードの中から未注目の地点情報のレコードに注目し、これを注目情報のレコードに設定する(S1105)。それから、検索部122は、S1103で入手した回避情報のレコードの中から、注目情報のレコードのフィールド1211に登録されている地域IDと同じ地域IDがフィールド1712に登録されている回避情報のレコードを特定する。また、S1104で入手したリンクデータのレコードの中から、特定した回避情報のレコードのフィールド1711に登録されているリンクIDを持つリンクデータを特定する。そして、特定したリンクデータのレコード各々に登録されている座標値と、注目情報のレコードのフィールド1213に登録されている座標値とを比較して、注目情報が示す地点付近に回避情報が設定されているリンクが存在するか否かを調べる(S1106)。例えば、注目情報のレコードのフィールド1213に登録されている座標値までの距離が所定値(例えば50m)以内となる座標値が登録されているリンクデータのレコードが存在するか否かを調べる。そして、このようなリンクが存在する場合(S1106でYes)、注目情報が示す地点へ向かう場合に、そのリンクを通過する可能性が高く、したがって当該リンクに設定されている回避情報が示す事象に遭遇する可能性が高い。そこで、この場合は、該当するリンクデータのレコードのリンクIDを持つ回避情報のレコードを、注目情報のレコードの末尾に接続するなどして、両者を対応付ける(S1107)。それから、S1108に移行する。一方、注目情報が示す地点付近に回避情報が設定されているリンクが存在しない場合は(S1106でNO)、直ちにS1108に移行する。
次に、S1108において、検索部122は、S1102で読み出した全ての地点情報のレコードを注目情報のレコードに設定したか否かを調べる。設定していないならば、S1105に戻り、未注目の天気情報のレコードを注目情報のレコードに設定して、S81106〜S1107の処理を行う。一方、設定しているならば、S1102で読み出した全ての地点情報のレコード各々を、回避情報のレコードが対応付けられているならば当該回避情報のレコードと共に、目的地候補の情報として、目的地検索要求の送信元に送信する(S1109)。その後、S1101に戻る。
図1に戻って説明を続ける。経路探索サーバ13は、道路網DB131と、更新部132と、探索部133と、を有する。道路網DB131には、地図上の道路を構成する各リンクのリンクデータが登録される。図12に道路網DB131の登録内容例を示す。図12に示す例では、リンクデータのレコードが、リンクを一意に特定するためのリンクIDを登録するためのフィールド1310、リンクが属する地域の地域IDを登録するためのフィールド1311、リンクを含む道路の道路名を登録するためのフィールド1312、リンクの代表点(例えば中心)の座標値(緯度経度)を登録するためのフィールド1313、リンクの開始ノードの座標値を含む開始ノード情報を登録するためのフィールド1314、リンクの終了ノードの座標値を含む終了ノード情報を登録するためのフィールド1315、リンク長を登録するためのフィールド1316、リンクの標準的な旅行時間を登録するためのフィールド1317、リンクの交通情報が示す旅行時間を登録するためのフィールド1318、リンクの標準的なコストを登録するためのフィールド1319、リンクの交通情報が示すコストを登録するためのフィールド1320、リンクの天気情報が示すコストを登録するためのフィールド1321、および、回避フラグを登録するためのフィールド1322を備えて形成されている。これらのフィールドのうち、フィールド1310〜1317、1319には、予めデータが登録されている。フィールド1318、1320には、同じリンクIDを持つ交通情報のレコードに基づいてデータが登録される。フィールド1321には、同じ地域IDを持つ天気情報のレコードに基づいてデータが登録される。そして、フィールド1322には、同じリンクIDを持つ回避情報のレコードに基づいて回避フラグのオン・オフが登録される。
更新部132は、イントラネット43などのネットワークを介して、交通情報蓄積サーバ15、天気情報蓄積サーバ16および回避情報管理サーバ17に、定期的にアクセスし、道路網DB131に登録されている各リンクデータのレコードの交通旅行時間、交通コスト、天気コストおよび回避フラグを更新する。
探索部133は、イントラネット43などのネットワークを介して、出発地および目的地の指定を含む経路探索要求を受信すると、例えばダイクストラ法等を利用して、出発地および目的地間のコストが最小となる経路を構成するリンクを道路網DB131から検索することで、出発地および目的地の推奨経路を探索する。但し、回避フラグがオンとなっているリンクは推奨経路に採用しない。そして、探索した推奨経路を構成する各リンクのリンクデータを含む経路情報を、要求の送信元に送信する。
図13は、経路探索サーバ13の道路網DB更新処理の動作フローを示している。このフローは、例えば定期的にあるいは経路探索サーバ13の操作者の指示などの所定イベント発生時に実行される。先ず、更新部132は、道路網DB131から未抽出のリンクデータのレコードを抽出する(S1301)。次に、更新部132には、抽出レコードのフィールド1310に登録されているリンクIDの指定を含む交通情報配信要求を、イントラネット43などのネットワークを介して、交通情報蓄積サーバ15に送信し、交通情報蓄積サーバ15から応答を受信する(S1302)。そして、受信した応答に、指定リンクIDを持つリンクの交通情報のレコードが含まれているならば、抽出レコードのフィールド1318の交通旅行時間をこの交通情報のレコードのフィールド1518に登録されている旅行時間で更新すると共に、抽出レコードのフィールド1320の交通コストをこの交通情報のレコードのフィールド1520に登録されているリンクコストで更新する(S1303)。
次に、更新部132には、抽出レコードのフィールド1311に登録されている地域IDの指定を含む天気情報配信要求を、イントラネット43などのネットワークを介して、天気情報蓄積サーバ16に送信し、天気情報蓄積サーバ16から応答を受信する(S1304)。そして、受信した応答に、指定地域IDを持つ地域の天気情報のレコードが含まれているならば、抽出レコードのフィールド1321の天気コストをこの天気情報のレコードのフィールド1616に登録されているリンクコストで更新する(S1305)。
次に、更新部132には、抽出レコードのフィールド1310に登録されているリンクIDの指定を含む回避情報配信要求を、イントラネット43などのネットワークを介して、回避情報管理サーバ17に送信し、回避情報管理サーバ17から応答を受信する(S1306)。そして、受信した応答に、指定リンクIDを持つリンクの回避情報のレコードが含まれているならば、抽出レコードのフィールド1322の回避フラグをオンにし、含まれていないならばオフにする(S1307)。
次に、更新部132は、道路網DB131から未抽出のリンクデータがあるならば、S1301に戻り、ないならばこのフローを終了する(S1308)。
図14は、経路探索サーバ13の経路探索処理の動作フローを示している。
探索部133は、イントラネット43などのネットワークを介して、出発地および目的地の指定を含む経路探索要求を受信すると(S1401)、出発地および目的地を含む所定エリアを経路探索エリアに設定する(S1402)。そして、例えば地域IDと地域の範囲との対応関係を示すテーブル(不図示)を用いて、経路探索エリアを含む地域の範囲に対応付けられている地域IDを特定する。次に、探索部133は、道路網DB131から、フィールド1311に特定した地域IDが登録されており、かつ、フィールド1322に登録されている回避フラグがオフであるリンクデータのレコードを特定し、これらを探索対象レコードに設定する(S1403)。そして、探索対象レコード各々のフィールド1319〜1321に登録されているコストを用いて、例えばダイクストラ法により、出発地および目的地間を結ぶ経路を構成するリンクの総コストが最小となる経路を探索する(S1404)。それから、探索部133は、探索した経路を構成する各リンクのリンクデータを含んだ経路データを、推奨経路の情報として、経路探索要求の送信元に送信する(S1405)。
図1に戻って説明を続ける。ポータルサーバ11は、受付部111と、要求部112とを有する。受付部111は、ナビゲーション装置21が送信した要求を、インターネット42を介して受信し、受信要求の内容を解析する。そして、解析結果を要求部112に通知する。要求部112は、受付部111から受取った解析結果に従ってサーバ12〜17からナビゲーション装置21が要求する情報を入手し、ナビゲーション装置21へ送信する。これを受けて、ナビゲーション装置21が、ポータルサーバ11から提供された情報を受信し表示する。
図15は、ポータルサーバ11の動作フローを説明するための図である。受付部111は、インターネット42を介してナビゲーション装置21から要求を受信すると(S1501)、この要求の内容を解析し、解析結果を要求部112に通知する(S1502)。
要求部112は、受付部11の解析結果がキーワードあるいはジャンルの指定といった検索条件を含む目的地検索要求であるならば、イントラネット43などのネットワークを介して目的地検索サーバ12に、この検索条件を伴う目的地検索要求を送信して、目的地検索サーバ12から目的地候補の地点情報を受信する(S1503)。
また、要求部112は、受付部11の解析結果が出発地および目的地の指定を含む経路探索要求であるならば、イントラネット43などのネットワークを介して経路探索サーバ13に、出発地および目的地の指定を伴う経路探索要求を送信して、経路検索サーバ13から推奨経路の経路情報を受信する(S1504)。
また、要求部112は、受付部11の解析結果が地域IDあるいは地点の指定を含む地図配信要求であるならば、イントラネット43などのネットワークを介して地図配信サーバ14に、地域IDあるいは地点の指定を伴う地図配信要求を送信して、地図配信サーバ14から地図情報を受信する(S1505)。
また、要求部112は、受付部11の解析結果が地域ID、地点の指定あるいは交通情報のレコードIDを含む交通情報配信要求であるならば、イントラネット43などのネットワークを介して交通情報蓄積サーバ15に、地域ID、地点の指定あるいは交通情報のレコードIDを含む交通情報配信要求を送信して、交通情報蓄積サーバ15から交通情報を受信する(S1506)。
また、要求部112は、受付部11の解析結果が地域ID、地点の指定あるいは天気情報のレコードIDを含む天気情報配信要求であるならば、イントラネット43などのネットワークを介して天気情報蓄積サーバ16に、地域ID、地点の指定あるいは天気情報のレコードIDを含む天気情報配信要求を送信して、天気情報蓄積サーバ16から天気情報を受信する(S1507)。
そして、要求部112は、受付部11の解析結果が地域IDあるいは地点の指定を含む回避情報配信要求であるならば、イントラネット43などのネットワークを介して回避情報管理サーバ17に、地域IDあるいは地点の指定を伴う回避情報配信要求を送信して、回避天気情報蓄積サーバ17から回避情報を受信する(S1508)。
さて、要求部112は、以上のようにしてサーバ12〜17から情報を入手したならば、これを受付部111に渡す。受付部111は、要求部112より受け取った情報をインターネット42を介してナビゲーション装置21へ送信する(S1509)。
次に、ナビゲーション装置21を説明する。図16は、ナビゲーション装置21の概略構成図である。図示するように、ナビゲーション装置21は、操作者より指示を受け付ける指示受付部211と、情報を表示する表示部212と、移動体端末22と接続するための端末IF213と、ポータルサーバ11に要求を送信して、情報を入手する情報入手部214と、例えばGPS(Global Positioning System)受信機で得られたGPSデータを用いて現在地を検出する現在地検出部215と、指示受付部211で受け付けた指示に従い、情報入手部214で入手した情報および現在地検出部215で検出した現在地を用いて、現在地付近の地図を表示したり、目的地までの推奨経路を現在地と共に地図上に表示したりするナビゲーション処理部216と、を有する。
上記構成のサーバ11〜17やナビゲーション装置21は、例えば図17に示すような、CPU901と、データ格納部およびCPU901のワークエリアとして利用されるメモリ902と、HDD等の外部記憶装置903と、CD-ROMやDVD-ROM等の可搬性を有する記憶媒体904から情報を読み出す読取装置905と、キーボードやマウスなどの入力装置906と、ディスプレイなどの出力装置907と、通信装置(サーバ11、15、16ではインターネット42およびイントラネット43などのネットワークに接続するための通信装置、サーバ12〜14、17ではイントラネット43などのネットワークに接続するための通信装置、そして、ナビゲーション装置21では移動体端末22と通信を行なうための通信装置)908と、を備えたコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされた所定のプログラムを実行することで実現できる。この所定のプログラムは、読取装置905に装着された記憶媒体904あるいは通信装置908から、外部記憶装置903にダウンロードされ、それから、メモリ902上にロードされてCPU901により実行されるようにしてもよい。また、読取装置905に装着された記憶媒体904あるいは通信装置908から、メモリ902上に直接ロードされ、CPU901により実行されるようにしてもよい。
次に、ナビゲーション装置21が目的地検索、経路探索、交通情報、天気情報および地図配信を要求する場合を例とり、本実施形態の情報提供システム1の動作を説明する。
図18は、本発明の第1実施形態が適用された情報提供システム1において、ナビゲーション装置21の要求を処理する場合の動作を説明するための図である。
先ず、ナビゲーション装置21において、指示受付部211は、操作者よりキーワードやジャンルといった検索条件が入力されて、目的地検索要求の指示を受付けると、入力された検索条件を含む目的地検索要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S1801)。これを受けてポータルサーバ11は、図15に示すフローにより該目的地検索要求を目的地検索サーバ12に送信する。
目的地検索サーバ12は、目的地検索要求を受信すると、図11に示すフローにより、該目的地検索要求に含まれる検索条件を満足する地点の地点情報を目的地候補の地点情報として特定する(S1802)。そして、目的地候補の地点情報が示す地域IDを含む回避情報配信要求を生成し、回避情報管理サーバ17に送信する(S1803)。これを受けて、回避情報管理サーバ17は、図7に示すフローにより、回避情報配信要求に含まれている地域IDを持つ回避情報を特定し(S1804)、該回避情報を目的地検索サーバ12に送信する(S1805)。目的地検索サーバ12は、回避情報管理サーバ17より回避情報を受信すると、図11に示すフローにより目的地候補の地点情報が示す地点各々について、当該地点付近のリンクの回避情報があるか否かを調べ、ある場合は当該地点の地点情報に回避情報を付加する(S1806)。それから、目的地候補各々の地点情報をポータルサーバ11に送信する。これを受けてポータルサーバ11は、目的地候補各々の地点情報を、ナビゲーション装置21に送信する(S1807)。
ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、情報入手部214がポータルサーバ11から受信した目的地候補各々の地点情報を表示部212に表示する(S1808)。ここで、地点情報に回避情報が付加されてい場合は、該回避情報も表示する。図19(A)は、ナビゲーション装置21に表示される目的地候補情報の一例である。目的地候補の地点情報に含まれている地点名称がリスト表示枠2121にリスト表示され、操作者がカーソル2126を操作してリスト表示枠2121の中から選択した地点名称を含む地点情報の詳細が、詳細表示枠2122に表示される。詳細表示枠2122には、交通回避事象表示枠2123および天気回避事象表示枠2124が設けられている。交通回避事象表示枠2123には、詳細表示枠2122に表示している地点情報に原因種別「交通事象」の回避情報が付加されている場合に、当該回避情報の事象種別(フィールド1714の登録情報)が表示される。また、天気回避事象表示枠2124には、詳細表示枠2122に表示している地点情報に原因種別「天気事象」の回避情報が付加されている場合に、当該回避情報の事象種別(フィールド1714の登録情報)が表示される。
さて、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図19(A)に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して交通回避事象表示枠2123を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部216は、詳細表示枠2122に表示している地点情報に付加されている原因種別「交通事象」の回避情報の原因ID(フィールド1715に登録されている交通情報のレコードID)を含む交通情報配信要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S1809)。ポータルサーバ11は、図15に示すフローにより該交通情報配信要求を交通情報蓄積サーバ15に送信する。これを受けて、交通情報蓄積サーバ15は、図3(B)のフローにより交通情報を抽出し(S1810)、ポータルサーバ11に送信する。ポータルサーバ11は、交通情報蓄積サーバ15より受信した交通情報をナビゲーション装置21に送信する(S1811)。
ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、情報入手部214がポータルサーバ11から受信した交通情報を表示部212に表示する(S1812)。図19(B)は、ナビゲーション装置21に表示される交通情報の一例である。図19(A)に示す画面上に、表示枠2135が重畳表示され、該表示枠2135に、交通回避事象表示枠2123に表示されている回避情報に対応する交通情報が重畳表示される。
また、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図19(A)に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して天気回避事象表示枠2124を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部216は、詳細表示枠2122に表示している地点情報に付加されている原因種別「天気事象」の回避情報の原因ID(フィールド1715に登録されている天気情報のレコードID)を含む天気情報配信要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S1813)。これを受けてポータルサーバ11は、図15に示すフローにより該天気情報配信要求を天気情報蓄積サーバ16に送信する。これを受けて、天気情報蓄積サーバ15は、図5(B)のフローにより天気情報を抽出し(S1814)、ポータルサーバ11に送信する。ポータルサーバ11は、天気情報蓄積サーバ16より受信した天気情報をナビゲーション装置21に送信する(S1815)。
ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、情報入手部214がポータルサーバ11から受信した天気情報を、交通情報の場合と同じ要領で表示部212に表示する(S1816)。
次に、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図19(A)に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して目的地設定2125を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部216は、現在地検出部215で検出された現在地を出発地とし、詳細表示枠2122に表示している地点情報により特定される目的地候補を目的地とする経路探索要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S1817)。ポータルサーバ11は、図15に示すフローにより該経路探索要求を経路探索サーバ13に送信する。これを受けて、経路探索サーバ13は、図14に示すフローにより推奨経路を探索し(S1818)、推奨経路情報をポータルサーバ11に送信する。ポータルサーバ11は、経路探索サーバ13より受信した推奨経路情報をナビゲーション装置21に送信する(S1819)。
ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、情報入手部214がポータルサーバ11から受信した推奨経路情報が示す経路を含む地域の地図情報が、メモリ等の記憶部に記憶されているか否かを調べ、記憶されていないならば、該経路を含む地域の地域IDを有する地図配信要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S1820)。これを受けてポータルサーバ11は、図15に示すフローにより該地図配信要求を地図配信サーバ14に送信する。これを受けて、地図配信サーバ14は、地図配信要求に含まれる地域IDを持つ地域の地図情報を検索し(S1821)、地図情報をポータルサーバ11に送信する。ポータルサーバ11は、地図配信サーバ14より受信した地図情報をナビゲーション装置21に送信する(S1822)。
次に、ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、指示受付部211を介して操作者より経路誘導開始の指示を受付けると、ポータルサーバ11より入手した推奨経路の経路情報および地図情報を用いて経路案内処理を行う(S1823)。
以上、本発明の第1実施形態について説明した。本実施形態によれば、ナビゲーション装置21が送信した目的地検索要求に含まれる検索条件にしたがい検索した目的地候補の地点各々について、当該地点付近の道路を構成するリンク(当該地点に行くには通過しなければならない可能性の高いリンク、例えば当該地点の最寄のリンク)が回避対象に設定されている場合は、当該地点の地点情報が当該リンクの回避情報と共にナビゲーション装置21に提供される。したがって、ナビゲーション装置21のユーザは、目的地候補の地点各々について、通行を回避すべきリンクを使わないで当該地点に到達することができるかを知ることができる。つまり、ナビゲーション装置21の操作者は、混雑等の通行上の障害となる事象に遭遇する可能性の低い地点を目的地として設定することが可能となる。
また、本実施形態では、回避情報が設定されているリンク以外のリンクを用いて経路探索を行なうようしている。このため、混雑等の通行上の障害となる事象に遭遇する可能性の低い経路を探索することが可能となる。なお、本実施形態では、道路網DB131において、回避情報が設定されているリンクのリンクデータの回避フラグ(フィールド1322)をオンにすることで、経路探索する際に、当該リンクのリンクデータが採用されないようにしている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、回避フラグをオンにする代わりに、リンクコストに更なるコストを追加するようにしてもよい。このようにすることで、経路探索の際に当該リンクが採用される可能性を低くすることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態は、上記の第1実施形態において、ナビゲーション装置21の操作者毎に、回避情報の表示条件等を変更できるようにしたものである。なお、本実施形態の情報提供システム1において、地図配信サーバ14、天気情報蓄積サーバ16および天気情報蓄積サーバ17は、第1実施形態のものと同様であるので、これらの説明は省略する。
本実施形態のポータルサーバ11は、上記の第1実施形態のポータルサーバ11の処理(図15に示すフロー)に加えて、次の処理を行う。すなわち、受付部111がナビゲーション装置21から受信した要求がキーワードあるいはジャンルの指定といった検索条件を含む回避地検索要求である場合、要求部112は、イントラネット43などのネットワークを介して目的地検索サーバ12に、この検索条件を伴う回避地検索要求を送信して、目的地検索サーバ12から回避地候補の地点情報を受信する。そして、受付部111は、回避地候補の地点情報をナビゲーション装置21に送信する。また、受付部111がナビゲーション装置21から受信した要求が、回避地を登録するための回避地登録要求である場合、および、回避情報を利用するか否かを原因事象毎に設定するための回避利用条件設定要求である場合、要求部112は、イントラネット43などのネットワークを介して回避情報管理サーバ17に、回避地登録要求および回避利用条件設定要求を送信する。
本実施形態の回避情報管理サーバ17は、上記の第1実施形態の回避情報管理サーバ17の構成(回避DB171、更新部172および配信部173)に加えて、ユーザプロファイルDB174を有する。ユーザプロファイルDB174は、回避情報TL(テーブル)1720と、ユーザ設定TL1730と、を有する。回避情報TL1720は、ナビゲーション装置21の操作者毎に設けられ、操作者が設定した回避地の回避情報が登録される。ユーザ設定TL1730には、ナビゲーション装置21の操作者毎に、利用する回避情報の事象種別が登録される。図20(A)に回避情報TL(テーブル)1720の登録内容例を、そして、図20(B)にユーザ設定TL1730の登録内容例を示す。回避情報TL1720は、図20(A)に示すように、ナビゲーション装置21の操作者毎に、当該操作者のユーザID1721に対応付けられている。回避情報TL1720に登録される回避情報のレコードは、レコードを一意に特定するためのID(レコードID)を登録するためのフィールド1722、回避対象に設定されている地点の地点IDを登録するためのフィールド1723、回避対象に設定されている地点を含む地域の地域IDを登録するためのフィールド1724、および、回避対象の原因種別「ユーザ設定」を登録するためのフィールド1725を備えて形成されている。また、ユーザ設定TL1730に登録されるレコードは、図20(B)に示すように、ナビゲーション装置21の操作者のユーザIDを登録するためのフィールド1731、交通事象を回避原因とする回避情報の利用の有無を登録するためのフィールド1732、天気事象を回避原因とする回避情報の利用の有無を登録するためのフィールド1733、および、ユーザ設定を回避原因とする回避情報の利用の有無を登録するためのフィールド1734を備えて形成されている。
本実施形態の回避情報管理サーバ17は、上記の第1実施形態の回避情報管理サーバ17の処理(図7、図8に示すフロー)に加えて、図21に示す処理を行う。すなわち、更新部172は、イントラネット43などのネットワークを介して、ユーザID、地点IDおよび地域IDを含む回避地登録要求を受信すると(S2101でYES)、このユーザIDに対応付けられてユーザプロファイルDB174に登録されている回避情報TL1720に、フィールド1722に新たなレコードIDが登録されたレコードを追加し、当該レコードのフィールド1723に当該回避地点登録要求に含まれている地点IDを、フィールド1724に当該回避地点登録要求に含まれている地域IDを、そして、当該レコードのフィールド1725に原因種別「ユーザ設定」を登録する(S2102)。また、更新部172は、イントラネット43などのネットワークを介して、ユーザIDと、交通事象、天気事象およびユーザ設定各々の回避情報の利用の有無とを含む回避利用条件設定要求を受信すると(S2103でYES)、当該ユーザIDがフィールド1731に登録されているレコードをユーザ設定TL1730から特定する。そして、特定したレコードのフィールド1732〜1734に、それぞれ、交通事象、天気事象、ユーザ設定の回避情報の利用の有無を登録する(S2104)。
また、本実施形態の回避情報管理サーバ17では、図7に示す回避情報配信処理が次の通りとなる。すなわち、配信部173は、ユーザID、および、地域IDあるいは地点の座標値の指定を含む回避情報配信要求を受信すると(S711)、当該ユーザIDがフィールド1731に登録されているレコードをユーザ設定TL1730から抽出する。そして、抽出したレコードのフィールド1732に登録されている交通事象を回避原因とする回避情報の利用の有無が「有」の場合は、当該地域IDあるいは地点の座標値の指定を含む地域の地域IDがフィールド1712に登録されている回避情報のレコードであって、フィールド1713に原因種別「交通事象」が登録されている回避情報のレコードを回避DB171から読み出す。また、ユーザ設定TL1730から抽出したレコードのフィールド1733に登録されている天気事象を回避原因とする回避情報の利用の有無が「有」の場合は、当該地域IDあるいは地点の座標値の指定を含む地域の地域IDがフィールド1712に登録されている回避情報のレコードであって、フィールド1713に原因種別「天気事象」が登録されている回避情報のレコードを回避DB171から読み出す。そして、ユーザ設定TL1730から抽出したレコードのフィールド1734に登録されているユーザ設定を回避原因とする回避情報の利用の有無が「有」の場合は、当該地域IDあるいは地点の座標値の指定を含む地域の地域IDがフィールド1712に登録されている回避情報のレコードを、当該ユーザIDを持つ回避情報TL1720から読み出す(S712)。それから、配信部173は、読み出した回避情報のレコードを、イントラネット43などのネットワークを介して、回避情報配信要求の送信元に送信する。S712において、そのような回避情報のレコードが回避DB171に登録されていない場合は、その旨のメッセージを含んだ応答を回避情報配信要求の送信元に送信する(S713)。その後、S711に戻る。
次に、本実施形態の目的地検索サーバ12は、目的地検索処理が以下の点において図11に示す第1実施形態の目的地検索サーバ12の目的地検索処理と異なる。すなわち、S1103において、検索部122は、目的地検索要求を送信したナビゲーション装置21のユーザID、および、S1102で読み出した地点情報のレコード各々のフィールド1211に登録されている地域IDの指定を含む回避情報配信要求を回避情報管理サーバ17に送信し、回避情報管理サーバ17より回避情報配信要求に含めた地域IDと同じ地域IDを持つ回避情報のレコードを入手する。また、S1104において、検索部122は、経路探索サーバ13に、入手した回避情報のレコードのうち、原因種別が「交通事象」および「天気事象」のレコード各々のフィールド1711に登録されているリンクIDの指定を含むリンクデータ配信要求を送信し、回避情報が設定されている各リンクのリンクデータのレコードを、経路探索サーバ13から入手すると共に、原因種別が「ユーザ設定」のレコード各々のフィールド1723に登録されている地点IDの指定を含む地点情報のレコードを地点DB121から入手する。また、S1106において、検索部122は、S1104で入手したリンクデータおよび地点情報のレコード々に登録されている座標値と、注目情報のレコードのフィールド1213に登録されている座標値とを比較して、注目情報が示す地点付近に回避情報が設定されているリンクおよび/または地点が存在するか否かを調べる。そして、このようなリンクおよび/または地点が存在する場合に、S1107で、該当するリンクデータのレコードのリンクIDを持つ回避情報のレコードおよび/または地点情報のレコードの地点IDを持つ回避情報のレコードを、注目情報のレコードの末尾に接続するなどして、両者を対応付ける。
また、本実施形態の目的地検索サーバ12は、さらに、次の処理を行う。すなわち、検索部122は、イントラネット43などのネットワークを介して、検索条件を含む回避地検索要求を受信すると、検索条件を満足する地点情報のレコードを地点DB121から読み出す。例えば、検索条件が地点名称の指定であるならば、フィールド1212に指定された地点名称が登録されている地点情報のレコードを、検索条件が所在地の指定であるならば、フィールド1214に指定された所在地が登録されている地点情報のレコードを、そして、検索条件がジャンルの指定であるならば、フィールド1215に指定されたジャンルが登録されている地点情報のレコードを、地点DB121から読み出す。また、検索条件がキーワードである場合は、フィールド1212、1214、1215、1216のいずれかに指定されたキーワードが登録されている地点情報のレコードを、地点DB121から読み出す。そして、読み出した各地点情報を回避地候補の地点情報として、回避地検索要求の送信元に送信する。
次に、本実施形態の経路探索サーバ13は、上記の第1実施形態の経路探索サーバ13の構成(道路網DB131、更新部132および探索部133)に加えて、回避フラグDB134を有する。また、道路網DB131に登録されるリンクデータのレコードから回避フラグを登録するためのフィールド1322が省略されている。回避フラグDB134は、図22に示すように、ナビゲーション装置21の操作者毎に、当該操作者のユーザIDに対応付けられたテーブル1341を有する。テーブル1341に登録されるレコードは、地域IDが登録されるフィールド1342、および、当該地域IDを持つ地域に存在するリンクであって当該ユーザに対する回避フラグが設定されたリンクのリンクIDが登録するためのフィールド1343を備えて形成されている。
本実施形態の経路探索サーバ13では、道路網DB更新処理が以下の点において図13に示す第1実施形態の経路探索サーバ13の道路網DB更新処理と異なる。すなわち、S1307の処理を行わない。一方、本実施形態の経路探索サーバ13は、図23に示す回避フラグDB更新処理をさらに行う。この処理は、定期的にあるいは経路探索サーバ13の操作者の指示などの所定イベント発生時に行なわれる。まず、更新部132は、回避フラグDB134から未注目のユーザのテーブル1341に注目し、これを注目テーブルとする(S2201)。次に、更新部132は、注目テーブルに対応付けられているユーザIDおよび未注目の地域IDを含む回避情報配信要求を生成して、回避情報管理サーバ13に送信し、回避情報管理サーバ13から回避情報のレコードを入手する(S2202)。そして、入手した回避情報のレコード(原因種別「交通事象」および/または「天気事象」のレコード)に登録されているリンクIDを、注目テーブル1341の注目地域IDがフィールド1342に登録されているレコードのフィールド1343に登録する(S2203)。それから、更新部132は、全ての地域IDに注目にしたならば(S2204でYES)、S2205に移行する。未注目の地域IDがあるならば(S2204でNO)、S2202に戻る。S2205において、更新部132は、回避フラグDB134に登録されている全てのユーザのテーブル1341に注目したならば(S2205でYES)、このフローを終了する。未注目のテーブル1341があるならば(S2205でNO)、S2201に戻って処理を続ける。
また、本実施形態の経路探索サーバ13では、経路探索処理が以下の点において図14に示す第1実施形態の経路探索サーバ13の経路探索処理と異なる。すなわち、S1403において、探索部133は、経路探索エリアを含む地域の地域IDが登録されているリンクデータのレコードであって、かつ、経路探索要求に含まれているユーザID(ナビゲーション装置21の操作者のユーザID)を持つテーブル1341内の当該地域IDを持つレコードにリンクIDが登録されているリンク以外のリンクデータのレコードを特定し、これらを探索対象レコードに設定する。
次に、ナビゲーション装置21が回避地検索、回避地登録および回避利用条件設定を要求する場合を例とり、本実施形態の情報提供システム1の動作を説明する。
図24は、本発明の第2実施形態が適用された情報提供システム1において、ナビゲーション装置21の要求を処理する場合の動作を説明するための図である。
先ず、ナビゲーション装置21において、指示受付部211は、操作者よりキーワードやジャンルといった検索条件が入力されて、回避地検索要求の指示を受付けると、入力された検索条件を含む回避地検索要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S2401)。これを受けてポータルサーバ11は、該回避地検索要求を目的地検索サーバ12に送信する。
目的地検索サーバ12は、回避地検索要求を受信すると、該回避地検索要求に含まれる検索条件を満足する地点各々の地点情報を回避地候補の地点情報として特定する(S2402)。そして、回避地候補の地点情報各々を、ナビゲーション装置21に送信する(S2403)。
ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、情報入手部214がポータルサーバ11から受信した回避地補各々の地点情報を表示部212に表示する(S2404)。図25は、ナビゲーション装置21に表示される回避地候補情報の一例である。回避地候補の地点情報に含まれている地点名称がリスト表示枠2127にリスト表示され、操作者がカーソル2126を操作してリスト表示枠2127の中から選択した地点名称を含む地点情報の詳細が、詳細表示枠2128に表示される。
さて、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図25に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して回避地設定2129を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部2126は、ユーザIDと選択した地点情報に含まれている地点IDおよび地域IDとを含む回避地登録要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S2405)。ポータルサーバ11は、該回避地登録要求を回避情報管理サーバ17に送信する。これを受けて、回避情報管理サーバ13は、図21に示すフローにより、該回避情報登録要求に含まれているユーザIDを持つ回避情報TL1720にレコードを追加し、このレコードに、該回避情報登録要求に含まれている地域IDおよび地点IDと、原因種別「ユーザ設定」を登録する(S2406)。
また、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、表示部212に表示された回避利用条件設定画面を介して操作者より、交通事象を回避原因とする回避情報の利用の有無、天気事象を回避原因とする回避情報の利用の有無、および、ユーザ設定を回避原因とする回避情報の利用の有無を受付ける(S2407)。図26は、ナビゲーション装置21に表示される回避利用条件設定画面の一例である。図示するように、交通事象を回避原因とする回避情報の利用の有無をチェックするチェックボックス2128と、天気事象を回避原因とする回避情報の利用の有無をチェックするチェックボックス2129と、ユーザ設定を回避原因とする回避情報の利用の有無をチェックボックス2130と、を有する。
さて、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図26に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作してチェックボックス2128〜2130に必要に応じてチェックを入れ、設定ボタン2131を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部2126は、ユーザIDと、チェックボックス2128〜2130のチェック状態により特定される交通事象を回避原因とする回避情報の利用の有無、天気事象を回避原因とする回避情報の利用の有無、および、ユーザ設定を回避原因とする回避情報の利用の有無とを含む回避利用条件設定要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S2408)。ポータルサーバ11は、該回避利用設定要求を回避情報管理サーバ17に送信する。これを受けて、回避情報管理サーバ13は、図21に示すフローにより、該回避利用設定要求に含まれているユーザIDを持つユーザ設定TL1730のレコードに、該回避情報登録要求に含まれている交通事象を回避原因とする回避情報の利用の有無、天気事象を回避原因とする回避情報の利用の有無、および、ユーザ設定を回避原因とする回避情報の利用の有無を登録する(S2409)。
なお、本実施形態において、ナビゲーション装置21が目的地検索、経路探索、交通情報、天気情報および地図配信を要求する場合における各装置間の情報のやり取りは基本的に図18に示す第1実施形態の場合(S1801〜S1823)と同様である。但し、本実施形態では、回避情報の原因種別として、交通事象および天気事象に加えてユーザ設定があるので、S1808において、ナビゲーション装置21に表示される目的地候補各々の地点情報は、例えば図27に示すようになる。図27に示す表示例では、図19に示す表示例において、詳細表示枠2122に、ユーザ設定回避事象表示枠2133が設けられている。ユーザ設定回避事象表示枠2133は、詳細表示枠2122に表示している地点情報に原因種別「ユーザ設定」の回避情報が付加されている場合に、そのことが識別できるように異なる表示形態で表示される。
以上、本発明の第2実施形態を説明した。
本実施形態によれば、上記の第1実施形態の効果に加えて、ナビゲーション装置21の操作者毎に回避情報の利用条件を変えることができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
上記の第1実施形態では、目的地候補の地点情報に対応付けられている回避情報の原因種別となる交通情報および/または天気情報の配信要求を、ナビゲーション装置21の操作者から指示があった場合(図19(A)に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して交通回避事象表示枠2123および/または天気回避事象表示枠2124を選択したことを検知した場合)に、ナビゲーション装置21が送信するようにしている。これに対して、本実施形態では、ポータルサーバ11が、目的地検索サーバ12から受信した目的地候補各々の地点情報に交通情報および/または天気情報を原因種別とする回避情報が付与されている場合に、当該交通情報および/または天気情報の配信要求を送信するようにしている。なお、本実施形態の情報提供システム1では、ポータルサーバ11以外のサーバ12〜17は第1実施形態のものと同様であるのでこれらの説明は省略する。
本実施形態のポータルサーバ11の処理は、以下の点において図15に示す第1実施形態のポータルサーバ11の処理と異なる。すなわち、S1503において、目的地検索サーバ12に目的地検索要求を送信して、目的地検索サーバ12から目的地候補の地点情報のレコードを受信する。次に、受信した目的地候補の地点情報のレコード各々について回避情報のレコードが付加されているか否かを調べる。そして、回避情報のレコードが付加されている場合、この回避情報のレコードのフィールド1713に登録されている原因種別が交通事象ならば、この回避情報のレコードのフィールド1715に登録されている交通情報のレコードIDを含む交通情報配信要求を生成し、交通情報蓄積サーバ15に送信する。そして、交通情報蓄積サーバ15より交通情報を入手する。一方、この回避情報のレコードのフィールド1713に登録されている原因種別が天気事象ならば、この回避情報のレコードのフィールド1715に登録されている天気情報のレコードIDを含む天気情報配信要求を生成し、天気情報蓄積サーバ16に送信する。そして、天気情報蓄積サーバ16より交通情報を入手する。
次に、ナビゲーション装置21が目的地検索を要求する場合を例とり、本実施形態の情報提供システム1の動作を説明する。
図28は、本発明の第3実施形態が適用された情報提供システム1において、ナビゲーション装置21の要求を処理する場合の動作を説明するための図である。
先ず、ナビゲーション装置21において、指示受付部211は、操作者よりキーワードやジャンルといった検索条件が入力されて、目的地検索要求の指示を受付けると、入力された検索条件を含む目的地検索要求を生成し、ポータルサーバ11へ送信する(S2801)。これを受けてポータルサーバ11は、該目的地検索要求を目的地検索サーバ12に送信する。
目的地検索サーバ12は、目的地検索要求を受信すると、該目的地検索要求に含まれる検索条件を満足する地点の地点情報を目的地候補の地点情報として特定する(S2802)。そして、目的地候補の地点情報が示す地域IDを含む回避情報配信要求を生成し、回避情報管理サーバ17に送信する(S2803)。これを受けて、回避情報管理サーバ17は、回避情報配信要求に含まれている地域IDを持つ回避情報を特定し(S2804)、該回避情報を目的地検索サーバ12に送信する(S2805)。目的地検索サーバ12は、回避情報管理サーバ17より回避情報を受信すると、目的地候補の地点情報が示す地点各々について、当該地点付近のリンクの回避情報があるか否かを調べ、ある場合は当該地点の地点情報に回避情報を付加する(S2806)。それから、目的地候補各々の地点情報をポータルサーバ11に送信する(S2807)。
ポータルサーバ11は、目的地候補各々の地点情報を、目的地検索サーバ12から目的地候補各々の地点情報を受信すると、該目的地候補の地点情報各々について回避情報が付加されているか否かを調べる。そして、回避情報が付加されている場合、この回避情報の原因種別が交通事象ならば、この回避情報の原因ID(交通情報のレコードID)を含む交通情報配信要求を生成し、交通情報蓄積サーバ15に送信する(S2808)。これを受けて、交通情報蓄積サーバ15は交通情報を抽出し(S2809)、ポータルサーバ11に送信する(S2810)。また、回避情報の原因種別が天気事象ならば、この回避情報の原因ID(天気情報のレコードID)を含む天気情報配信要求を生成し、天気情報蓄積サーバ16に送信する(S2811)。これを受けて、天気情報蓄積サーバ16は天気情報を抽出し(S2812)、ポータルサーバ11に送信する(S2813)。
さて、ポータルサーバ11は、目的地検索サーバ12から受信した目的地候補各々の地点情報を、必要に応じて交通情報蓄積サーバ15および天気情報蓄積サーバ16から受信した交通情報、天気情報と共に、ナビゲーション装置21に送信する(S2814)。
ナビゲーション装置21において、ナビゲーション処理部216は、図19(A)に示すように、情報入手部214がポータルサーバ11から受信した目的地候補各々の地点情報を表示部212に表示する(S2815)。
また、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図19(A)に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して交通回避事象表示枠2123を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部216は、図19(B)に示すように、ポータルサーバ11から目的地候補各々の地点情報と共に受信した、詳細表示枠2122に表示している地点情報に付加されている原因種別「交通事象」の回避情報の原因IDを含む交通情報を表示部212に表示する(S2816)。
また、ナビゲーション装置21において、指示受付部211が、図19(A)に示す画面において、操作者がカーソル2126を操作して天気回避事象表示枠2124を選択したことを検知すると、ナビゲーション処理部216は、ポータルサーバ11から目的地候補各々の地点情報と共に受信した、詳細表示枠2122に表示している地点情報に付加されている原因種別「天気事象」の回避情報の原因IDを含む天気情報を表示部212に表示する(S2817)。
以上、本発明の第3実施形態について説明した。本実施形態も、上記の第1実施形態と同様の効果を奏する。また、本実施形態では、回避情報の原因となった交通情報および/または天気情報が回避情報と共に、ナビゲーション装置21に送信されるので、図19(A)に示す画面において、回避事象表示枠2123、2124が選択された場合における交通情報、天気情報の表示を迅速に行なうことができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、ナビゲーション装置21を移動体端末22を利用して移動体通信網22経由でインターネット42に接続している。しかし、本発明はこれに限定されない。ナビゲーション装置21およびポータルサーバ11間を相互接続することができるネットワークであればどのようなものでもよい。
また、上記の実施形態では、サーバ12〜17とポータルサーバ11との間がイントラネット43で接続されている場合を例にとり説明したが、本発明がこれに限定されない。サーバ12〜16とポータルサーバ11との間がインターネット42で接続されるようにしてもよい。また、上記の実施形態において、情報提供システム1を構成するサーバ11〜17は、個別のコンピュータシステム上に構築されている必要はない。サーバ11〜17が1つのコンピュータシステム上に構築されていてもよい。あるいは、サーバ11〜17のそれぞれが複数のコンピュータシステム上に構築されていてもよい。
また、上記の実施形態では、ポータルサーバ11から情報を入手する端末をナビゲーション装置21としているが、本発明はこれに限定されない。ポータルサーバ11から情報を入手できる端末であればよい。また、ナビゲーション装置21は、車載用ナビゲーション装置のみならず、PDA(Personal Digital Assistant)タイプのものでもよい。
11…ポータルサーバ、12…目的地検索サーバ、13…経路探索サーバ、14…地図配信サーバ、15…交通情報蓄積サーバ、16…天気情報蓄積サーバ、17…回避情報管理サーバ、21…ナビゲーション装置、22…移動体端末、31…交通情報提供サーバ、32…天気情報提供サーバ、41…移動体通信網、42…インターネット、43…イントラネット、111…受付部、112…要求部、121…地点DB、122…検索部、131…道路網DB、132…更新部、133…探索部、141…地図DB、142…配信部、151…交通DB、152…更新部、153…配信部、161…天気DB、162…更新部、163…配信部、171…回避DB、172…更新部、173…配信部