JP4894520B2 - 振動板,振動体及び電気音響変換器 - Google Patents

振動板,振動体及び電気音響変換器 Download PDF

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Description

本発明は、振動板,振動体及び電気音響変換器に係り、特に細幅(細長)形状の振動板と、振動板及びそれを支持するエッジよりなる振動体と、振動体を用いた電気音響変換器と、に関する。
テレビジョン受像機やサラウンドシステム用のスピーカとして、省スペース性と優れた音響特性とを兼ね備えた細幅(細長)形状の電気音響変換器が注目されている。
このような細幅形状の電気音響変換器〔以下、単にSPU(スピーカユニット)とも称する〕について、本出願人は種々の提案を行っており、その一例として特許文献1がある。
この特許文献1に記載された電気音響変換器は、略トラック状に形成された振動板を、その振動板の周囲に連結されたエッジを介して矩形枠状のフレームで支持する構成とされている。
従って、その特許文献1の図1及び図4から明らかなように、エッジは平らなリング状を呈してその周囲がフレームと連結されているので、この電気音響変換器の短手幅方向の最外側の部材はフレームとなっている。
以下の説明においては、振動板とエッジとを連結して一体化したものを振動体と称することとする。
一方、市場からは、細幅で、かつ、より広い周波数特性が得られるスピーカユニットが要望されており、これに応えるべく、本出願人は、特許文献2に例示するようなスリムタイプと自称する電気音響変換器を提案している。
このスリムタイプは、その特許文献2の図1及び図2から明らかなように、エッジの長手に沿う側部を折り曲げたフランジ部が形成されており、そのフランジ部がフレームの外側面に固着される構成となっている。
従って、この電気音響変換器の少なくとも振動板に対応する範囲における短手方向の最外側の部材はエッジ(フランジ部)となっている。
そのため、このスリムタイプの電気音響変換器は、振動板の幅を例えば特許文献1の電気音響変換器の振動板の幅と同じにした場合でも、エッジの側部を折り曲げてなるフランジ部を設けてこのフランジ部をフレームに固定したことにより、外形においてその短手幅を大幅に小さくできるものである。
例えば、特許文献1の電気音響変換器の外形の短手幅が30mmであった場合に、特許文献2の電気音響変換器は、振動板の幅が同じであっても、外形の短手幅を22mmに抑えることができる。
このように、外形の短手幅を小さくしても振動板の幅を同じ幅に維持できるので、加えられる駆動力に対する振動板の線形応答範囲も維持することができる。
また、各特許文献に記載された電気音響変換器は、ヨークとフレームとが長手方向に沿う側部において接着剤により固着され、振動板の背面側については短手方向端部側を除いて概ね密封状態とされている。
特開2002−325294号公報 特開2004−297315号公報
ところで、発明者らの検討により、上述したスリムタイプの電気音響変換器において、低音の再生周波数帯域の拡大と能率向上とを実現するために振動板の幅を拡大し、さらに耐大入力特性も追及していくと、以下の現象を生じることが明らかになった。
(1)エッジと振動板とよりなる振動体の剛性が低下して周波数特性が乱れる。
(2)拡大した振動体を支持する支持系及び振動体を駆動する駆動系が、振動体に対して非力となり、振動体を大きなストロークで安定して振動させることができなくなる。
(3)大きな駆動電流を印加することでボイスコイルからの発熱が過多になり、コイルが断線したり接着剤や周辺部材が熱劣化して短寿命で長期信頼性が得られない。
(4)振動板の背面側が短手方向端部側を除いて概ね封止状態とされていることから、大振幅振動時の背圧が極めて高くなって、背面側の構造上の隙間から風切音が発生しやすくなる。
(5)大振幅振動時にボイスコイルの一対の端末リードも大きく揺すられることから、このリードが互いに接触してショートする可能性があり、高い信頼性が得られない。
また、振動板の幅の拡大とは別に、部品輸送工程において、振動板とエッジを接合した振動体の状態で重ねると、振動板やエッジのロール部などの振動する部分が互いに接触して傷が付いたり、変形してしまう可能性が懸念されるものであった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、細幅形状であっても、剛性が高くこれを駆動した際に再生周波数特性の乱れが少ない振動板及び振動体を提供することにある。
また、スリムタイプ、すなわち、短手方向の最外側部が振動板を支持するエッジのフランジ部となる構造であっても、再生周波数特性の乱れが少なく、大入力に対して大振幅で安定駆動可能な電気音響変換器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本願発明は次の1)〜)の手段を有する。
1)細長形状の振動板(1)であって、
対向する一対の長手辺と前記一対の長手辺を筒の表面の一部で連結した形状を有して一面側に突出した基部(1k)と、前記基部(1k)を囲繞する傾斜部(1ks)と、を備え、
前記傾斜部(1ks)は、少なくとも前記長手辺に対応した範囲で短手方向の断面形状が曲線となる曲面で形成されているとともに、前記範囲において、長手方向に離隔して配設された複数の凹部又は凸部(13a1〜13h1,13a2〜13h2)を有し、
前記凹部又は凸部(13a1〜13h1,13a2〜13h2)は、それぞれ前記基部(1k)の短手方向の中心線(CLt)に対して平行に配置され、かつ、前記基部(1k)の長手方向の中心線(CLn)に対して線対称に配置され
前記基部(1ks)は、当該振動板(1)の長手方向に離隔して配設された複数の陥没部(12a〜12h)を有し、
記凸部(13a1〜13h1,13a2〜13h2)は、前記陥没部(12a〜12h)の長手方向の位置に一致するように対応して設けられていることを特徴とする振動板(1)である。
)前記傾斜部(1ks)の曲面は、その曲率中心が他面側にあることを特徴とする1)に記載の振動板(1)である。
)1)又は2)に記載の振動板(1)と、前記エッジ(2)と、より成り、前記エッジ(2)は、前記エッジ(2)の前記一対の長手辺それぞれに、前記他面側に延出するフランジ部(2D)を備えたことを特徴とする振動体(51)である。
)前記エッジ(2)の長手方向の両端部に前記一面側に突出する座部(2E)を有し、
前記座部(2E)は、当該振動体(51)同士を重ねた際に、上側の振動体(51)のエッジ(2)における前記他面側の面に当接することを特徴とする)に記載の振動体(51)である。
)又は)に記載の振動体(51)と、
一対の長手枠(3A)を有する略枠状のフレームであって、前記一対の長手枠(3A)に前記エッジ(2)の前記フランジ部(2D)が固定され一方の面側にて前記振動板(1)を振動自在に支持するフレーム(3)と、を備えたことを特徴とする電気音響変換器(50)である。
)前記フレーム(3)は、当該フレーム(3)の他方の面に、連続して周回する平坦な基準面部(3e)を備え、前記基準面部(3e)よりも前記フランジ部(2D)の先端(2f)が前記一方の面側に位置することを特徴とする)に記載の電気音響変換器(50)である。
本発明の振動板によれば、高剛性で、駆動時の再生周波数特性の乱れを少なくすることができる、という効果を奏する。
また、本発明の電気音響変換器によれば、再生周波数の乱れが少なく、大入力に対して大振幅で安定駆動が可能になる、という効果を奏する。
まず、図1〜図17を用いて実施例の電気音響変換器であるSPU50について説明する。
このSPU50は、図1に示すように、振動板1,エッジ2,フレーム3,及びマグネットやヨークなどからなる駆動部40を有して構成されており、まず概略から以下に説明する。
振動板1は、図4及び図5に示すように、対向する長辺とその端部を連結する略円弧状部とを有する細長で長丸形状の部材である。長辺の端部を連結する略円弧状部はこの形態に限らず、隅部をR形状にして全体を略長方形形状としてもよい。
エッジ2は、振動板1の外周側に接合され、その振動板1をフレーム3に対して振動自在に保持する部材であり、図10に示すように、振動板1に概ね相応する部分を開口した開口部2Aを有し、一部に凹凸を有する枠状部材である。
このエッジ2を振動板1に接合して一体化したものを振動体と称する。
フレーム3は、図13に示すように、各部材を支持する略矩形枠状の支持体であり、長手及び短手の枠部とエッジ2の外周とが接合され、このエッジ2を支持するものである。
振動板1の一面側には、振動板1の形状に対応し、長丸形状なるボイスコイルボビン4が固着されている(図14参照)。このボイスコイルボビン4の外周面には、ボイスコイル5が巻回されている。
ボイスコイルボビン4は、詳細を後述する磁気回路の磁気空隙Gに釣り下げられ(図7参照)、音声信号電流と磁束とにより駆動力を発生する。
フレーム3の内側には磁気回路を形成する駆動部40が取り付けられている(図7及び図8参照)。
この磁気回路は、鉄板のプレス加工により形成され長手方向の両端側以外において断面をコ字状とされたヨーク6と、そのヨーク6の内側に固定されたメインマグネット7Mと、このマグネット7Mの先端に、振動板1の主振動部(概ね凹部凸部が設けられている範囲:詳細は後述)1Aに対向するように設けられたポールピース8と、このポールピース8の先端に設けられたサブマグネット7Sとから構成されている。
サブマグネット7Sの端面には、不織布などからなるクッションシートCSが貼付されている。このクッションシートCSは、過剰な大入力時に、振動板1が大きく振動して主振動部1Aにおける凹部12eがサブマグネット7Sに激しく繰り返し衝突して振動板1に傷が付くのを防止するためのものである。
次に、(1)振動板,(2)エッジ,(3)フレーム,及び(4)駆動部の詳細について説明する。
(1)振動板1について
図4〜図6は振動板1の単体を説明するための図である。
図4は正面側から見た斜視図であり、図5は正面側から見た平面図であり、図6は図5におけるS1−S1断面図である。
図6において、その上下方向がSPU50における振動板1の駆動方向Vとなる。また、上方向が正面側で下方向が背面側である。以下の説明では、駆動方向Vは、振動板1の振動方向とはほぼ一致するので便宜的に振動方向Vとも称する。
この振動板1は、上述したように、例えば、対向する長辺とその端部を連結する略円弧状部を有する細長の長丸状部材であって、円筒などの筒の表面形状の一部を呈して正面側に突出する基部1kと、この基部1kを囲繞し、その長手方向に沿う側部SBで連接して概ね振動方向Vに延在する側面部1sと、側面部1sの背面側端部である底端部STで緩やかに連接し、曲線状の短手方向断面を呈する傾斜面部1ksと、その傾斜面部1ksの側端部に連接する鍔部1tと、を有して形成されている。
ここで、基部1kの横断面形状は、一定曲率の円弧に限るものではなく、放物線などの自由曲線であってもよい。
側面部1sには、段部1s1が設けられており、傾斜面部1ksと鍔部1tとの連接部には正面側に山状に突出する突出部1tsが設けられている。
平面図である図5において、基部1kの外形は、振動板1の外形形状と概ね相似に形成されており、傾斜面部1ks,突出部1ts,及び鍔部1tも、この基部1kをその順で取り囲むように形成されている。
基部1kには、振動方向Vに沿って陥没する(背面側に突出する)凹部12a〜12d及び凹部12e〜12hが、短手中心線CLtに対して互いに線対称となるように形成されている。
即ち、各凹部に対して基部1kの筒面状の表面を凸部とするならば、交互に連続して凸部11a〜11jと凹部12a〜12hとが形成されている。
この凹部12a〜12hの曲率は凸部11a〜11jと同じ曲率で形成されている。
この凹凸形状を備えた長手方向範囲を便宜的に主振動部1Aと称し、この範囲がサブマグネット7Sと概ね対向している(図8参照)。
また、基部1kの長手方向の両端部には、平坦な傾斜部1k2,1k2が設けられている。
また、長手方向の中央部には、長手中心線CLnに対して線対称でこの長手中心線CLnと平行な傾斜面を有する傾斜部1k3,1k3が設けられている。
この傾斜部1k3は、長手中心線CLn近傍を避けて形成されているので、中央部には稜線部1k4が形成されている。
また、凹部12a〜12hの深さD1は、ほぼ同じ深さに形成されている。
傾斜面部1ksは、図6に示されるように、正面側(図の上側)に向かって凸となる曲面(曲率中心が背面側にある)で形成されている。
また、この傾斜面部1ksには、主振動部1Aの各凹部12a〜12hに対応して凸部13a1〜13h1,13a2〜13h2が形成されている。
具体的には、凸部13a1〜13h1,13a2〜13h2は、それぞれ凹部12a〜12hの長手方向の位置と長手方向の幅とが一致するように形成されている。
また、この凸部13a1〜13h1,13a2〜13h2に対してそれ以外の傾斜面部1ksを凹部とするならば、この傾斜面部1ksの凹凸形状は、主振動部1Aの凹凸形状に対して逆相となる凸凹形状である。
突出部1tsの外側の領域、すなわち、鍔部1tは、エッジ2との接合に供され(図7参照)、その接合の際に突出部1tsは位置決めにも利用される。
この振動板1とエッジ2との接合についての詳細は後述する。
振動板1は、ボイスコイル5の通電時の発熱に耐える耐熱性を有し、また、振動板としての機械的特性が優れていることからポリイミド(PI)フィルムにより形成されている。
また、この振動板1の厚さは0.125mmであり、その正面側の表面には、クロム蒸着が施されている。
また、図7において、振動板1の背面側(図7の下方側)には、側面部1sに設けられた段部1s1に突き当てるようにボイスコイル5が巻回されたボイスコイルボビン4が取り付けられている。
(2)エッジ2について
エッジ2は、斜視図である図10及び中央部の短手断面である図11に示すように、振動板1の突出部1tsの外形にほぼ対応する部分を開口した開口部2Aを有して略枠状に形成された部材である。
詳しくは、内周側に開口部2Aが形成された平坦部2Bと、平坦部2Bの外側に、断面が略円弧状となるように長丸形状(トラック状)に突出形成されたロール部2Cと、このロール部2Cの長手方向に沿う側部に連接して形成され、ロール部2Cの突出方向とは逆の方向に延出してなるフランジ部2Dと、を備えている。
また、ロール部2C外側である長手方向の両端部には、ロール部2Cの突出する側に突出する座部2Eが形成されている。この座部2Eの天面は、振動板1の頭頂部(最も突出した部分)と同等かそれよりも高くなるように設定されている。
ロール部2Cは、その断面形状が、エッジ2の短手側、即ち、ロール部2Cの円弧状部において徐変するように形成されている。
ここで、トラック状とは、図10に示したような、エッジ2の長手方向に沿って互いに対向する一対の長手部(長手領域LA)と、この一対の長手部をその両端側で連結する一対の略円弧状部(短手領域SA)とからなる形状、あるいは、図示しないが、4つの隅部に角Rを設けた略長方形形状を意味する。
この断面形状の徐変については、特許文献2に記載された形状を採用しており図12を用いて具体的に説明する。
図12は、図10の1つの隅部分Pを拡大した図である。
ロール部2Cは、エッジ2の長手領域LAでは、外形曲率R1,突出高さh1,ロール幅W1とで成る断面形状が一定となるように形成されている。
ここにおいてロール幅W1とは、ロール部2Cがエッジ2の表面(平坦部2B)と接する内側の境界線2C1と外側の境界線2C2との間隔W1のことであり、以下、間隔W1と称する。
この断面形状は、短手領域SAにおいて突出高さh1と間隔W1とが、円弧の頂部Tに向かって漸次拡大するように、また、エッジ2の長手方向に延びる中心軸CL1の位置でそれぞれが最大(外形曲率R2,突出高さh2,間隔W2)となるように形成されている。そして、ロール部2Cは、この軸CL1に対して軸対称となるように形成されている。本実施例では、拡大比率R2/R1,h2/h1,W2/W1を1.2に設定している。
この断面形状の変化開始点である変化部M1は、長手領域LAと円弧状領域SAとの連接部Mでなくてもよく、この連接部Mの近傍に設定されていればよい。
また、この漸次拡大する範囲の頂点側端部(変化終了点)M2は、頂点Tではなく、その手前に設定してもよい。いずれの形態においても、変化部M1(変化開始点)と頂点側端部M2(変化終了点)は、屈曲線が生じないようになだらかに非変化範囲と連接する。
また、ロール部2Cは、エッジ2の開口部2Aにおける円弧状部分のライン2ALと相似形の、ロール部2Cの中心線CL2を想定した場合、ロール部2Cの断面形状が徐変しても、内側の境界線2C1とこの中心線CL2との距離Win、及び、外側の境界線2C2と中心線CL2との距離Woutとが等しくなるように形成されている
以上説明した、特許文献2に記載のロール部形状を有するエッジ2の材料としては、ブチルゴムを用いることができる。耐熱性や振動特性等に優れるものであれば、この材料に限定されるものではない。また、座部2E以外の厚さは、0.2mm〜0.3mmで形成されている。
振動板1とエッジ2とを接合して振動体とする接合作業においては、図7に示すように、エッジ2の開口部2Aに対して図7の下方から上方に向かい振動板1が挿入される。その際には、振動板1の突出部1tsの外周面が開口部2Aの端面と係合して挿入が案内される。
また、この係合により両者の位置がずれることなく接着されるので、この振動板1の鍔部1tの上面(正面側の面)とエッジ2の平坦部2Bの下面(背面側の面)との接着剤による固着において、接着強度が向上し両者は良好に一体化される。
(3)フレーム3について
フレーム3は、図13に示すように、各部材を支持する略矩形枠状に形成された支持体であり、長手方向の一対の長手枠3Aと短手方向の一対の短手枠3Bとを連結して成るものである。
このフレーム3は、非磁性なる例えばアルミニウムのダイキャストにより形成される。
短手枠3Bには、このフレーム3を他の部材に固定するための締結孔3B1が設けられている。
また、短手枠3Bの内方側には、長手枠3Aにも連接して円弧状の端部を有する鍔部3B2が設けられている。
さらに、締結孔3B1を囲うように突出するコ字状のエッジカバーリブ3GRが設けられている。
これは、このエッジカバーリブ3GRが無い場合、SPUの組み立て作業や輸送などの際に突出したエッジ2の座部2Eに力が加わり易く、それによりエッジ2が薄肉であることからフレーム3からちぎれて剥がれたり、損傷したりする可能性が高いことから、エッジ2を保護するために設けられたリブである。
一方、各長手枠3Aには、エッジカバーリブ3GRの突出方向とは反対の方向に突出するリブ3ARが形成されている。
また、このリブ3ARの長手方向の両端部側には、ヨーク6をネジ止めするための雌ねじ3AR1が設けられている。
エッジ2をフレーム3に固定する作業について図7を用いて説明すると、まずエッジ2を、図7の上方向からフレーム3に載置する。その際、エッジ2の先端を段部3A1に突き当てるようにする。
そして、長手方向に沿っては、エッジ2のフランジ2Dの内側の面とフレーム3の長手枠3Aの壁部3A1aとを接着剤で固着する。
短手方向に沿っては、エッジ2の長手方向の端部にある座部2Eの下面とフレーム3の鍔部3B2の上面とを接着剤で固着する。
これらの固着により、フレーム3とエッジ2とが一体化し、振動板1はフレーム3に対してエッジ2を介して振動自由になるように支持される。
(4)駆動部40について
駆動部40は、ボイスコイル5を巻回したボイスコイルボビン4と、フレーム3に固定されたヨーク6と、ヨーク6に固定されたメインマグネット7Mと、このメインマグネット7Mに固定されたポールピース8と、ポールピース8に固定されたサブマグネット7Sとを含んで構成される。
ボイスコイルボビン4は、図14(b)に示す底壁4a1を有するボビン半体4aを一対結合して振動板1の外形形状に対応した形状に形成されている。この実施例においては、長さLbcなる平行な対向辺を有する長丸形状である。
そして、このボイスコイルボビン4は、長手方向中央に、底壁4a1が結合された連結壁4bを有している。
また、ボイスコイルボビン4の外周面にはボイスコイル5が巻回されており、ボイスコイルボビン4の長手方向の一方の短部側から、ボイスコイル5の末端が一対のリード25,25として外部に引き出されている。
ボイスコイルボビン4は、上述したように、振動板1の側面部1sに設けられた段部1s1に突き当てるように接着剤により固着されている(図7参照)。
図9は、SPU50を背面側から見た斜視的組み立て図である。
この図9において、ヨーク6は、4隅にこのヨーク6をフレーム3に共締め固定するためのねじ41が係合するU字状の切り欠き部6aを有する基部6kと、基部6kの長手方向中央部において、その側端を折り曲げてなる側壁部6bと、を有し、長手方向中央部において断面U字状を呈するように形成されている。
この側壁部6bの長手方向長さLyは、ボイスコイルボビン4の平行側部の長さLbcとほぼ同じに設定されている。
また、側壁部6bの長手方向中央には、矩形の切り込み部6b1が形成されている。この切り込み部6b1は、メインマグネット7Mなどをヨーク6に固着する際にこれらの長手方向の位置決めるために冶具が係合する切り込みとして設けられている。
また、このヨーク6は、鉄板をプレス加工することで形成されている。
このヨーク6の正面側(図9の下面側)における一端部には、絶縁性を有するセパレータ43が取り付けられている。
具体的には、このセパレータ43は断面がT字状に形成されており、ヨーク6の長手方向の一方の端部における中央部に、正面側に突出する絶縁壁43aを有するようにヨーク6に固定されている。
この絶縁壁43aは、図9に示すように、ヨーク6がフレーム3に固定された際に、ボイスコイル5の一対のリード25,25の間に挿入され、リード25同士が接触するのを防止している。
これは、SPU50に過大な入力が印加されて振動板1と共にボイスコイル5が大きく振動した際に、リード25も大きく揺すられ、互いに接触してショートする可能性があることによる。
各リード25は、フレーム3に設けられた基板取り付け用のリブ3dにかしめにより固定された中継基板44のランドに接続されている。
中継基板44には、このランドと電気的に接続されたコネクタ45が設けられており、このコネクタ45を介してボイスコイル5に外部からSPU50の駆動用電力が供給される。
ヨーク6には、各マグネットなどが固着される。
SPU50からヨーク6を外した状態を示す斜視図である図15に示すように、基部6kの正面側(図15の上方側)の面には、メインマグネット7,ポールピース8,及びサブマグネット9がこの順に積層固着されてなるマグネット群MGが2対、長手方向に並べて基部6kに対して接着剤により固定されている。
さらに、各マグネット群MGのサブマグネット9の天面には、クッションシートCSが貼付されている。
マグネット群MGにおけるサブマグネット9の各長手方向長さLmgは、振動板1の、凸部11aから凸部11eまでの外側間距離1A1、及び、凸部11fから凸部11jまでの各外側間距離1A1(図5参照)とほぼ同じ長さに設定されている。
また、図7に示すように、ポールピース8の振動方向Vの位置及び厚さとボイスコイル5の振動方向Vの位置及び巻回幅とがほぼ一致して対向するように設定されている。
さらに、ボイスコイルボビン4の外周面とフレーム3とは、長丸のリング状に形成されたサスペンション42により連結されている(図7および図9参照)。
このサスペンション42は、スピーカユニットのサスペンションとして周知の材料〔例えば、耐熱アラミド繊維の「コーネックス」(商品名:登録商標)など〕で形成される。この実施例においても、ボイスコイルボビン4の振動を適度にダンピングして良好な再生特性を得られるよう設けられている。
また、このサスペンション42は通気性を有する素材で形成するか、あるいは通気孔を設けて良好な通気性を有するものである。従って、振動板1の振動に伴ってその背面側に生じる空気流動を妨げるものではない。
この実施例のSPU50は、例えば、次のような寸法で形成される(図3,図5及び図6参照)。
・基部1kの短手方向幅Wk:9mm
・基部1kの長手方向長:95mm
・主振動部1Aの長手方向長(1A):80mm
・傾斜面部1ksの水平方向幅Wks:4mm
・SPU50の長手方向長Lf:150mm
・SPU50の短手方向幅Wf:30mm
このような設定において、振動板1の平面図(図5)での面積は、基部1の面積(特許文献1の振動板の面積に相当)を1.0とすると、傾斜面部1ksを設けたことで基部1と傾斜面部1ksとを合わせて1.5となり50%増加している。
また、振動板1の駆動可能なストローク長が、従来の±2.0〜2.5mmに対して、±3.5〜4.0mmであり、より大きな振幅での駆動が可能となっている。
次に、上述のような構成のSPU50の動作について説明する。
この構成において、メインマグネット7M,ポールピース8,及びサブマグネット7Sによって生じる磁界中でボイスコイルボビン4に巻回されたボイスコイル5に駆動電流が流れると、この駆動電流に応じた駆動方向Vの電磁力がボイスコイルボビン4に作用し、このコイルボビン4と一体化されている振動板1がその主振動部1Aを主体として振動する。
この振動の際、上述したように、エッジ2の側面にフランジ部2Dを形成してこのフランジ部2Dの先端側をフレーム3に固着したことにより、振動板1を弾性的に主に支持するロール部2Cの外側の境界線2C2に対して、エッジ2がフレーム3に支持されるフランジ部2Dの端部が振動方向に位置するように構成されているので、エッジ2の幅を大きくすることなく境界線2C2とフランジ部2Dの端部との間の距離を長くできて線形性の向上が成されている。
また、短手領域SAにおけるロール部2Cの断面形状を長手領域LAから頂部Tに向けて漸次拡大するように徐変させたことによって、振動板1の振幅の線形性が飛躍的に向上し、エッジ2の外周部における応力レベルが激減すると共に、応力集中も防ぐことができる。
このように動作するSPU50においては、他のSPUと同様にその動作時にボイスコイル5から熱が発生する。
特に、実施例のように、耐大入力性が求められるSPUの場合には、大音量を発生させるためにより大きな電流がボイスコイル5に印加されるので発熱量も多く、積極的な放熱構造が求められる。
従来のSPUは、上述したように、ヨークとフレームとをその側部において接着剤で固着していたので空気の流動が妨げられて振動板の背面側から排熱されにくく、また、振動時に振動板の背圧が高くなる構造であった。
この排熱されにくい構造のSPUに大電流を供給すると、ボイスコイル5が非常な高温になり、その電線が焼き切れたり、接着剤や他の部材が除々に変質して強度が低下したり、振動特性が変化するなどにより、SPUの寿命が短くなるという問題が発生する可能性があった。
これに対して、実施例のSPU50は、図3(a)及び図7に示されるように、ヨーク6は、フレーム3に対して4隅がねじで締結固定されている。
そして、長手に沿う側部を接着剤で固定せず、ヨーク6における一対の側壁部6bの外側面間距離L6bを、フレーム3の長手枠3Aの内側面間隔L3Aよりも小さくして両面間に空隙SPが設けられるように設定されている。
これにより、ボイスコイル5で発生した熱は、この空隙SPを通過して背面側の外部空間に排出されるので、大電流がボイスコイル5に連続的に供給されたとしても、ボイスコイル5は高温になることがなく、電線が焼き切れたり、接着剤や他の部材が変質して強度が低下したり振動特性が変化することがなく、長寿命となっている。
この構造においては、フレーム3とヨーク6とがその側部で固着されてなく、また、SPU50の短手幅をできるだけ小さくすることからフレーム3の長手枠3Aは極めて細く形成されている。
そのため、フレーム3の剛性を、振動板1の振動によって長手枠3Aも振動しない程度に高めるために、必要な厚さ及び高さでリブ3ARが設けられている。
また、空隙SPを設けたことにより、振動板1の振動時における背圧が大幅に低減し、背圧が高い従来のSPUで特に低域で発生しやすかった風切り音を極めて良好に低減することができている。
また、実施例のSPU50は、上述したように座部2Eが設けられており、このSPU50を駆動方向Vに重ねた際に、その基部6kの長手方向の端部又はねじ41が、下側のSPU50dの座部2Eに当接するようにしてある〔図16(a)参照〕。
これにより、上側のSPU50の質量を座部2Eで受けるので、振動板1に負荷が加わることがなく、振動板1の損傷などの心配をすることなくSPU50を重ねることができる。
従って、従来、SPUを重ねるときには、振動板が負荷を受けないように間にスペーサを入れる必要があり、その分の工数や部材手配が必要であったが、この実施例によれば、その必要がなく、製造や搬送における作業効率が大幅に向上し、部材費用も低減できる。
また、この座部2Eを設けたことにより、振動体51の製造や搬送において作業効率向上などの効果が得られる。
具体的には、図16(b)に示したように、座部2Eを、振動板1とエッジ2とを接合した振動体51同士を重ねた際に、下側の振動体51における座部2Eが上側の振動体51におけるエッジ2の下面側(座部2Eの裏側)に当接するように突出形成してある。
これにより、エッジ2の座部2E以外の部分及び振動板1に、他の振動体51や他の部材が接触することなく複数の振動体51を密に重ねることができるので、製造した振動体51の保管や次工程への搬送において、省スペース化が可能であるばかりでなく、振動板51の取り扱いが容易になるので振動板1やエッジ2の傷付きなどによる不良が大幅に低減される。
実施例のSPU50は、図2及び図3に示すように、フレーム3の短手枠3B及び短手枠3Aの背面(図2の下側の面)3eがこれを取り付けるための他部材(以下、キャビネットと称する)に対する取り付け基準面SFとなっている。
この取り付け基準面SFは、背面3eの外周側に、連続して周回する平坦な面として形成されている。
また、この基準面である背面3eの駆動方向Vにおける位置が、エッジ2のフランジ部2Dの最先端位置2fよりも背面側にあるように設定してある。
従って、背面3eの図3(a)に示す閉じた枠状のハッチング範囲がキャビネットの取り付け面に密着するので、振動板1から背面側に放出された音が正面側に放出された音と混合することがなく、音響特性が悪化することがない。
このように、取り付け基準面SFがエッジ2におけるフランジ部2Dの最先端位置2fよりも駆動方向Vにおいて正面側にあると、フランジ部2Dが取り付け面を貫通する位置関係となる。
そのため、キャビネットには、このフランジ部2Dに接触しないような隙間が得られる取り付け孔を設けておき、SPUを取り付けた後にその隙間を充填剤で埋める必要があったが、実施例によればその必要がなくなり、取り付け作業の工数が低減すると共に高いシーリング性能が得られる。
次に、実施例のSPU50の振動板1の変形例について、更に詳述する。
上述した振動板1は、その傾斜面部1ksが、図6に示されるように、正面側(図の上側)に向かって凸となる曲面で形成されているものであるが、背面側に向かって凸となる曲面で形成されている振動板101A,101Bでもよい〔図17(b),(c)参照〕。
ここで振動板101Bは、実施例の振動板1と同様に、傾斜面部1ksの内周側の端部である底端部STの駆動方向Vの位置を、鍔部1tの上面であるエッジ2との接合面SGMよりも背面側に位置するように設定したものである。
このように、傾斜面部1ksは曲面で形成されているので、単に平面とした場合の振動板101〔図17(a)参照〕よりも剛性が向上して周波数特性が安定し、また、大きな入力に対しても広い線形性をもって応答(振動)することができ、低域の再生特性が向上する。
また、振動板1の変形例として、図17(b)において傾斜面部1ksを一点鎖線で示したように正面側に向かって凸の曲面とした振動板101A1でもよい。
また、底端部STを、接合面SGMよりも正面側に位置させた振動板101C,101C1でもよい〔図17(d),(e)参照〕。この振動板101Cは、傾斜面部1ksを背面側に向かって凸とし、振動板101C1は、正面側に向かって凸とした例である。
図17(d),(e)に示される振動板101C,101C1は、振動板101A,101A1,101Bと比べて基部1kがより正面側に寄った位置に配設されるので、指向特性が向上するがSPU自体が駆動方向Vに大きくなる。
この指向特性に関しては、基部1kは、その円筒面の一部となる曲面部KMB(図6参照)が少なくとも接合面SGMよりも正面側に位置すると、良好な指向特性が得られるので望ましい。
また、側面部1sの段部1s1が、振動板1のように接合面SGMと同じ位置かまたは接合面SGMより正面側にあると、さらに良好な指向特性が得られるのでより望ましい。
振動板の形状は、SPUに要求される仕様や設置環境などに応じて実施例の振動板1やそれの変形例の振動板101A,101A1,101B,101C,及び101C1やそれらを組み合わせた形状の中から最適なものを適宜選択することができる。
傾斜面部1ksは、平坦なものよりも、実施例の振動板1のように凹凸形状が形成されているとよく、その凹凸は、基部1kに形成した凸部11a〜11j及び凹部12a〜12hに対応して設けられているのが好ましい。
この対応における凹凸の関係は、振動板1のように、逆相、すなわち、基部1kの凹部12a〜12hと対応する位置に凸部13a1〜13h1,13a2〜13h2を設けたものでもよく、また、正相、すなわち、基部1kの凸部11a〜11jと対応した位置に凸部を設けたものでもよい。
また、傾斜面部1ksに設ける凹凸形状は、正面側に凸となるものを設けて凹凸形状とするのが好ましい。
これは、背面側に凸となるものを設けると、背面側に突出した分だけ振動板のストロークが短くなり大入力特性に制限が生じることによる。
以上詳述した実施例のSPU50は、高能率であり、再生周波数の乱れが少なく、大入力に対して大振幅での安定駆動が可能であるばかりでなく、放熱特性に優れて寿命が長く高い長期信頼性が得られ、低域の風切り音が減少する。
また、重ね置きが容易なので組み立て作業や搬送作業の効率が向上し、キャビネットへの取り付けにおけるシーリング性が高く、大振幅駆動に起因するリード線間のショート不良が発生しない、という数々の効果を発揮する。
次に、実施例のSPU50の指向特性と再生周波数特性とを、比較例の各特性と共に図18に示して比較説明する。
ここで、比較例のSPUは、実施例の振動板1の替わりに図19に示す振動板201を用いたSPUである。ここで図19(a),(b),(c)は、それぞれ振動板201の外観斜視図,平面図,及び平面図におけるS3−S3断面図である。
この振動板201は、振動板1に対して、傾斜面部1ksが曲面ではなく平面の傾斜面部201ksを有し、かつ、その傾斜面部201ksに凹凸形状が設けられていないものである。
さらに、基部201kが、実施例の振動板1よりも、駆動方向Vにおいて背面側に寄って位置する形状となっている。
まず、指向特性について図18(a)を用いて説明する。
実施例を実線で、また、比較例を破線で示しており、径方向には5dB間隔で目盛り線を記載している。
この図から、指向特性は実施例のSPU50の方が優れており、特に正面(0°)から離れる程その差が顕著であることがわかる。その差は、例えば90°,270°の位置で約5dBである。
この優れた指向特性は、上述したように、振動板1の側面部1sの段部1s1が、接合面SGMと同じ位置にあって曲面部KMBが接合面SGMよりも正面側にあることにより得られる。
次に、再生周波数特性について図18(b)を用いて説明する。
この図においても、実施例を実線で、また、比較例を破線で示している。
この図18(b)から、実施例のSPU50の方が、顕著なピークやディップがなく、すべての周波数において特性の乱れが少ないことがわかる。
また、500Hz以下の低音域において実施例の方の再生レベルが高くなっており、実施例SPU50は低音再生に特に優れていることがわかる。
これは、傾斜面部1ksの剛性の違いによるものであり、実施例の振動板1は、比較例の振動板201の傾斜面部1ksが平面であるのに対して、傾斜面部1ksを曲面にしてあることから剛性が高く、さらに、傾斜面部1ksに凹凸形状を設けたことでより高い剛性を確保していることによる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
傾斜面部1ksの凹凸形状は、基部1kの凹凸形状に対して長手方向の位置及び幅が対応していることが最も望ましいが、基部1kの凹凸形状に対して位置あるいは幅を変えてもよく、また、長手方向の両端部側に凹凸形状を設けたものでもよい。また、基部1kが凹凸形状のない筒面形状であってもよい。
これは、傾斜面部1ksを曲面形状とすることで、また、それに凹凸形状を付与することにより振動板1の振動に対する剛性を高くすることができるからである。
本発明の電気音響変換器の実施例を説明するための正面側斜視図である。 本発明の電気音響変換器の実施例を説明するための側面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例を説明するための背面図及び背面側斜視図である。 本発明の振動板の実施例を説明するための斜視図である。 本発明の振動板の実施例を説明するための平面図である。 本発明の振動板の実施例を説明するための断面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例を説明するための横断面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例を説明するための縦斜視図である。 本発明の電気音響変換器の実施例を説明するための組み立て図である。 本発明の電気音響変換器の実施例におけるエッジを説明するための斜視図である。 本発明の電気音響変換器の実施例におけるエッジを説明するための断面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例におけるエッジを説明するための部分断面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例におけるフレームを説明するための5面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例におけるボイスコイルボビンを説明するための斜視図である。 本発明の電気音響変換器の実施例における駆動部を説明するための斜視図である。 本発明の振動体及び電気音響変換器の実施例における効果を説明するための図である。 本発明の振動板における実施例の変形例などを説明するための模式的断面図である。 本発明の電気音響変換器の実施例の効果を説明するための特性グラフである。 比較例の振動板を説明する図である。
符号の説明
1 振動板
1A 主振動部
1k 基部
1k2,1k3 傾斜面部
1k4 稜線部
1s 側面部
1s1 段部
1ks 傾斜面部
1t 鍔部
1ts 突出部
2 エッジ
2A 開口部
2B 平坦部
2C ロール部
2C1,2C2 境界線
2D フランジ部
2E 座部
2f 最先端位置
3 フレーム
3A 長手枠
3A1 段部
3A1a 壁部
3B 短手枠
3B1 締結孔
3B2 鍔部
3d リブ
3e 背面
3GR ガイドリブ
4 ボイスコイルボビン
4a 半体
4a1 底壁
4b 連結壁
5 ボイスコイル
6 ヨーク
6b 側壁部
6b1 切り込み部
6k 基部
7M メインマグネット
7S サブマグネット
8 ポールピース
11a〜11j 凸部
12a〜12h 凹部(陥没部)
13a1〜13h1,13a2〜13h2 (傾斜面部1の)凸部
25 リード
40 駆動部
41 ねじ
42 サスペンション
43 セパレータ
43a 絶縁壁
44 中継基板
45 コネクタ
50 電気音響変換器(SPU)
51 振動体
101A,101A1,101B,101C,101C1 (変形例の)振動板
CS クッションシート
CLt 短手中心線
CLn 長手中心線
D1 (凹部の)深さ
KMB (基部1kの)曲面部
MG マグネット群
SB 側部
SGM 接合面
SF 取り付け基準面
SP 空隙
ST 底端部
R1 曲率
V 駆動(振動)方向
W1 ロール幅

Claims (6)

  1. 細長形状の振動板であって、
    対向する一対の長手辺と前記一対の長手辺を筒の表面の一部で連結した形状を有して一面側に突出した基部と、前記基部を囲繞する傾斜部と、を備え、
    前記傾斜部は、少なくとも前記長手辺に対応した範囲で短手方向の断面形状が曲線となる曲面で形成されているとともに、前記範囲において、長手方向に離隔して配設された複数の凹部又は凸部を有し、
    前記凹部又は凸部は、それぞれ前記基部の短手方向の中心線に対して平行に配置され、かつ、前記基部の長手方向の中心線に対して線対称に配置され、
    前記基部は、当該振動板の長手方向に離隔して配設された複数の陥没部を有し、
    記凸部は、前記陥没部の長手方向の位置に一致するように対応して設けられていることを特徴とする振動板。
  2. 前記傾斜部の曲面は、その曲率中心が他面側にあることを特徴とする請求項
    記載の振動板。
  3. 請求項1又は請求項2記載の振動板と、対向する一対の長手辺を有し前記振動板より大なる細長の外形を呈して前記振動板を支持するエッジと、より成り、前記エッジは、該エッジの前記一対の長手辺それぞれに、前記他面側に延出するフランジ部を備えたことを特徴とする振動体。
  4. 前記エッジの長手方向の両端部に前記一面側に突出する座部を有し、
    前記座部は、当該振動体同士を重ねた際に、上側の振動体のエッジにおける前記他面側の面に当接することを特徴とする請求項記載の振動体。
  5. 請求項又は請求項記載の振動体と、
    一対の長手枠を有する略枠状のフレームであって、前記一対の長手枠に前記エッジの前記フランジ部が固定され一方の面側にて前記振動板を振動自在に支持するフレームと、を備えたことを特徴とする電気音響変換器。
  6. 前記フレームは、当該フレームの他方の面に、連続して周回する平坦な基準面部を備え、前記基準面部よりも前記フランジ部の先端が前記一方の面側に位置することを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
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