JP4893889B2 - 2重ループアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は室内外で受信可能なテレビ用広帯域アンテナ素子に関するものである。
テレビの室内アンテナの形状は、図11に示すように、UHF帯については、1.0波長〜1.5波長のループが多く使用されている。(例えば特許文献1)また平面アンテナではスロットアンテナやバッチアンテナも考案されている。(例えば特許文献2参照)
特開2005−311960号公報 特開2006−050291号公報
解決しようとする問題点は、特許文献1にあっては、単ループアンテナで、線径も大きくならないため利得が1db程度と少なく電波の波長(λ)により寸法が決定するため周波数帯域が狭かった。また特許文献2にあっては、スロットアンテナの平面アンテナで、広帯域であるが、利得が1〜2dbと少なかった。
本発明は、従来の技術が有する上述のような問題点に鑑みてなされたもので、従来のアンテナに比べて、広帯域にテレビ電波を受信でき、利得も高く、室内での設置が容易なアンテナで反射器を付ければ室外で従来の八木アンテナに匹敵するアンテナを提供する。
本発明は次のようにして解決される。
第1に、線状の導線で形成された外側ループアンテナと、その内側に配置した内側ループアンテナからなる2重ループアンテナであって、
上記外側ループアンテナは、下辺中心部に給電部を有する矩形状のループアンテナから構成する一方、
上記内側ループアンテナは、上記矩形状の外側ループアンテナの上辺部中央及び左・右辺部で各1点ずつ内接したループ部と、同ループ部の下部両端を上記外側ループアンテナの下辺中心部に設けた給電部に接続する平行線路部とで構成してなり、
上記外側ループアンテナの下辺中心部に設けた給電部より同外側ループアンテナと内側ループアンテナに同時給電するようしにした2重ループアンテナ。
例えば、矩形のループアンテナは正方でなくて矩形の方に利得があることが知られている。これを利用して上記矩形状の外側ループアンテナは、その短辺(W)を約1/3波長として長辺(H)を1/2波長とする。また、内側ループアンテナのループ部は、円ループにしたほうが、利得が上がる。
第2に、上記第1の矩形状の外側ループアンテナを方形状と成し、左右辺の中央部で平行線路を下辺に向けて形成し、
この方形状の外側ループアンテナの左右辺の内側ループアンテナとの内接点と下辺中央部の給電部とを第2の接続線で接続するようにした2重ループアンテナ
例えば、上部の内側ループ部を直線で結び三角形にして、中央部で平行線路をおろし給電点に接続すると共に、内外側ループアンテナの左右内接点と給電部を別途第2接続線で接続して同時給電する。
第1においては、2重ループアンテナを結合すると、広帯域化ができ地上デジタルテレビの周波数帯が一つのアンテナで使用可能となる。また平面アンテナでもあるので、室内アンテナとしてインテリアや額縁等に利用可能である。
第2においては、外側ループアンテナを方形状にしたもので、利得は第1のものに比べて少ないが、第1と同様 広帯域となる。
図1に示すのは、本発明の第1の実施形態による2重ループアンテナである。Aは2重ループアンテナ本体で、矩形状の外側ループアンテナBと、その内側に配置された内側ループアンテナCとから概略構成している
上記外側ループアンテナBは、その下辺4中心部に給電部を有し、短辺(W)となる上辺部1と下辺部4を約1/3波長に、長辺(H)となる右辺部2及び左辺部3を1/2波長としている
一方、内側ループアンテナCは、上記矩形状の外側ループアンテナBの上辺部1の中央及び左・右辺部2、3の各1点ずつ内接したループ部5と、同ループ部5の下部両端を上記外側ループアンテナBの下辺部4中心部に設けた給電部に接続する平行線路部6を有している。なお、ループ部5は例えば図1に示すように円ループとし、各上点と左右点を外側ル−プアンテナBの上辺1、左右辺2,3に内接するように形成している。
これにより、給電部7から外側ループアンテナBと内側ループアンテナCに同時給電するようにしている。
この2重ループアンテナは線状の導線で形成され、矩形状の外側ループアンテナBの大きさは、横辺(W)は160mmで縦辺(H)は270mmの矩形となっていて、B5版より大きくなり、内側ループは円にしたほうが、利得が上がる。
線状の導線は導電性の良好な線で銅、アルミ、真鍮、ステンレスなどの線からなるのがよい。またこの材料で平板としても良い。このため薄い平面の形状のアンテナとなる。
給電点7で同時給電することにより、外側ループアンテナBと内側ループアンテナCが相互に働き広帯域なアンテナとして動作する。
図2は図1の第1の実施形態による、テレビの受信周波数である470MHZ〜770MHZでのアンテナ特性値である。定在波比(VSWR)利得(Gain)を示し、2重ループで結合されることによって広帯域化となり、単円ループのVSWRと利得の比較を示す。このように矩形2重ループアンテナは単円ループに比べると利得は1〜2db高く広帯域である。
図3に示すのは、本発明の第2の実施形態による2重ループアンテナである。外側ループアンテナBは正方形とする一方、内側ループアンテナCは外側ループアンテナ上辺部1中央と左右辺部2、3と直線で接続して内接且つ三角形としたループ部5とし、左・右辺から中央部で平行線路を下辺に形成し、平行線路6で給電部7に接続している。さらに、上記外側ループアンテナBの左右辺2、3と内側ループアンテナCとの内接点と給電部7と第2接続線9、10にて接続するようにしている。これにより、広帯域で図4に示すように地上テレビ周波数帯を受信できる(VSWR特性図)。利得は第1の実施形態より少し劣る。
図5は本発明の第2の実施形態の応用例として、幅1辺4.9mの正方形とし、線径6mmとした場合の18MHZ〜26MHZのVSWR特性図である。また図6は一辺2.5cmとした場合中心周波数5000MHZとした場合のVSWR・利得特性図である。同図に示すように、UWBアンテナとしても使用でき使用周波数帯域が約40%と広く、広帯域アンテナとなる。
図7に示すのは、本発明の第1の実施形態の応用例を示す2重ループアンテナの斜視図である。図1に示す第1の実施形態の2重ループアンテナ本体Aに反射器8を配置したものであり、利得が一方向になり、利得が上がることになる。
図8に示すのは、本発明の第1の実施形態の他の応用例を示す2重ループアンテナの斜視図である。給電部7を中心にして図1に示す第1の実施形態の2重ループアンテナ本体A1・A2を上下に接合し、前後に位置して、反射器8を配置したもので、図9のVSWRと利得のアンテナ特性図(470MHZ〜760MHZ)及び図10の600MHZのビームパターン図に示すごとく、今までの八木アンテナに匹敵する利得を得ることができると共に、主に屋外に設置が可能となる。UHFテレビの送信アンテナにこの2重ループアンテナを使用すれば現在使用の双ループアンテナより、広帯域での利用ができる。
上記各実施形態において、給電点にはテレビ用の75Ωの同軸を使用すると2重ループアンテナとのマッチングも良好なので、インピーダンス整合器を用いることもなく使用できる。
地上デジタルテレビの室内外のアンテナに利用できる。
本発明の第1の実施形態による2重ループアンテナの正面図。 本発明の第1の実施形態の2重ループアンテナと従来の単ループアンテナのVSWRと利得の比較。(470MHZ〜760MHZ) 本発明の第2の実施形態による2重ループアンテナの正面図。 本発明の第2の実施形態による2重ループアンテナのVSWR特性図(470MHz〜710MHZ) 本発明の第2の実施形態による2重ループアンテナの(周波数18MHZ〜26MHZ)のVSWR特性図 図3の2重ループアンテナ(周波数3500MHZ〜6500MHZ)のVSWRと利得の特性図 本発明の第1の実施形態の応用例の一例を示す2重ループアンテナの斜視図。 本発明の第1の実施形態の他の応用例の一例を示す2重ループアンテナの斜視図。 図8の2重ループアンテナの特性図(VSWR・Gain)470MHZ〜760MHZ)。 図8の2重ループアンテナのビームパターン特性図(600MHZ) 従来の単ループアンテナの正面図。
A、 2重ループアンテナ本体
B 外側ループアンテナ
C 内側ループアンテナ
外側ループアンテナの上辺部
外側ループアンテナの右辺部
外側ループアンテナの左辺部
外側ループアンテナの下辺部
5 ループ部
6 平行線路
7 給電部
8 反射器
9、10 第2接続線

Claims (2)

  1. 線状の導線で形成された外側ループアンテナと、その内側に配置した内側ループアンテナからなる2重ループアンテナであって、上記外側ループアンテナは、下辺中心部に給電部を有する矩形状のループアンテナから構成する一方、上記内側ループアンテナは、上記矩形状の外側ループアンテナの上辺部中央及び左・右辺部で各1点ずつ内接したループ部と、同ループ部の下部両端を上記外側ループアンテナの下辺中心部に設けた給電部に接続する平行線路部とで構成してなり、上記外側ループアンテナの下辺中心部に設けた給電部より同外側ループアンテナと内側ループアンテナに同時給電するようにしたことを特徴とする2重ループアンテナ。
  2. 請求項1に記載の2重ループアンテナにおいて、上記矩形状の外側ループアンテナを方形状と成し、また左・右辺を中央部で平行線路を下辺に向けて形成し、
    この方形状の外側ループアンテナの左右辺の内側ループアンテナとの内接点と下辺中央部の給電部とを第2の接続線で接続するようにしたことを特徴とする2重ループアンテナ。
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