JP4889957B2 - プラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置及びドロップレット除去方法 - Google Patents

プラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置及びドロップレット除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、真空雰囲気下に設定されたアーク放電部で真空アーク放電を行ってプラズマを発生させ、プラズマの発生時に陰極から副生する陰極材料粒子(以下「ドロップレット」という)を除去するようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置に関するものである。
一般に、プラズマ中で固体材料の表面に薄膜を形成したり、イオンを注入することにより、固体の表面特性が改善されることが知られている。金属イオンや非金属イオンを含むプラズマを利用して形成した膜は、固体表面の耐磨耗性・耐食性を強化し、保護膜、光学薄膜、透明導電性膜などとして有用である。金属イオンや非金属イオンを発生させる方法として、真空アークプラズマ法がある。真空アークプラズマは、陰極と陽極の間に生起するアーク放電で形成され、陰極表面上に存在する陰極点から陰極材料が蒸発し、この陰極蒸発物質により形成されるプラズマである。また、雰囲気ガスとして反応性ガス及び/又は不活性ガス(希ガス)を導入した場合には、反応性ガス及び/又は不活性ガスも同時にイオン化される。このようなプラズマを用いて、固体表面への薄膜形成やイオンの注入を行って表面処理加工を行うことができる。
一般に、真空アーク放電では、陰極点から陰極材料イオン、電子、陰極材料中性粒子(原子及び分子を含む)といった真空アークプラズマ構成粒子が放出されると同時に、ナノオーダーから数百ミクロン(0.01〜1000μm)の大きさのドロップレットと称される陰極材料微粒子も放出される。このドロップレットが基材表面に付着すると、基材表面に形成される薄膜の均一性が失われ、薄膜の欠陥品となる。
ドロップレットの問題を解決する一方法として、磁気フィルター法(非特許文献1)がある。この磁気フィルター法は、図12の内部構造を示す概略構成図に示すように、プラズマ発生部101から真空アークプラズマを略S字状に湾曲した蛇腹状のダクト102を通してプラズマ加工部103に輸送するものである。この方法によれば、発生したドロップレットDは、蛇腹状のダクト102の内周壁に付着捕獲(捕集)される。また、ダクト102に沿って配置された巻線からなる電磁石104によって湾曲磁界を形成し、この湾曲磁界によりプラズマ流を屈曲させ、プラズマPを効率的にプラズマ加工部103に移動させるようになっている。
しかし、上記磁気フィルター法には、下記のような問題がある。ドロップレットDは蛇腹状のダクト102の内壁に堆積するため、それを定期的に取り除く必要がある。しかし、ダクト102が蛇腹状に形成されているため、その作業が容易でない。また、大きなドロップレットDはダクト102に捕集されるが、小さなドロップレットDはプラズマPに随伴してプラズマ加工部103に流入し、被処理物105の表面に付着するおそれがある。しかも、壁面に付着しないドロップレットDが蛇腹状のダクト102の内面で乱反射を繰り返してプラズマ加工部103に到達し、被処理物105の表面に同様の損傷を与える。また、ドロップレットDがダクト102の内壁に0.5mm程度の厚みまで堆積すると、その堆積物が内壁から剥がれ、プラズマP内へ不純物として混入するおそれがある。更に、鋼材を蛇腹状のダクト102に形成することは技術的に難しく、しかも高価になるという欠点がある。
この問題を解決するために、特開2002−8893号(特許文献1)が公開され、図13の構成概略図に示すプラズマ加工装置が提案されている。尚、図13中で符号Gtはガス導入システムであり、Ghはガス排出システムであって、符号Vは電源を示している。この従来のプラズマ加工法では、図13に示されるように、必要により反応性ガスを導入した真空雰囲気下で真空アーク放電を行ってプラズマPを発生させ、このプラズマPをプラズマ加工部Mに流入させる。このプラズマ加工部Mに配置された被処理物230が前記プラズマPにより表面処理加工される。
プラズマ発生部Eから放出されるプラズマ流は、湾曲磁界によりプラズマ発生部Eと対面しない略直交方向に屈曲され、プラズマ加工部Mに流入される。プラズマ発生部Eと対面する位置にはドロップレットが捕集されるドロップレット捕集部Hが配置されている。このプラズマ加工法では、プラズマ流を湾曲磁界によりドロップレット流から略直交方向に分岐させ、ドロップレット捕集部Hがプラズマ流路から完全に分離されている。従って、ドロップレットDの捕集除去が容易に行われ、ドロップレットDのプラズマ加工部Mへの混入を防止できるものである。
特開2002−8893号公報 A.Anders,R.A.MacGill/Surface and Coatings Technology 133 - 134 (2000) 96-100
ところが、このプラズマ加工法では、アーク放電部からドロップレット捕集部Hに向けて進行してくるドロップレットDが、プラズマPが進行するプラズマ進行路の側壁201に衝突する場合がある。このドロップレットDが側壁201で反射してプラズマ進行路に進入し、被処理物230の表面に付着する場合があった。また、大きなドロップレットDは直進してドロップレット捕集部Hで捕集されても、小さなドロップレットDはプラズマ流に随伴してプラズマ加工部Mに流入することが多い。このように、従来のプラズマ加工装置では、プラズマ流とドロップレット流とを完全には分離できなかった。そのため、プラズマ進行路にドロップレットDが進入する可能性があり、高純度の被膜を形成することが困難であった。
本発明は、上記した従来の問題に鑑みてなされたものであって、アーク放電部から進行してくるプラズマとドロップレットを確実に分離して、ドロップレットが被処理物に到達することを防止できるプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、本発明の第1の形態は、真空雰囲気下に設定されたアーク放電部で真空アーク放電を行ってプラズマを発生させ、プラズマの発生時に陰極から副生する陰極材料粒子(以下「ドロップレット」という)を除去するようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置において、前記プラズマと前記ドロップレットが混合状態で進行する筒状進行路が形成され、偏心位置に通過孔を有するアパーチャーが前記筒状進行路内に1つ以上設けられ、前記筒状進行路の外周に前記プラズマを前記アパーチャーの偏心通過孔に通過させるための磁場発生手段が配設されており、この磁場発生手段に基づく磁場により、前記プラズマは前記筒状進行路内で湾曲して前記アパーチャーの偏心通過孔を通過し、前記湾曲時に前記ドロップレットを前記プラズマから分離させ、前記ドロップレットを前記アパーチャーの壁面に衝突させて除去するように構成されたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第2の形態は、前記第1の形態において、前記アパーチャーが、前記筒状進行路内に複数設けられ、隣り合う前記偏心通過孔は、その位置を互いにずらせて配置されており、始端側のアパーチャーの偏心通過孔を前記プラズマに随伴して通過した前記ドロップレットは次のアパーチャーの壁面に衝突して除去され、前記プラズマは前記次のアパーチャーの偏心通過孔を通過するように構成されたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第3の形態は、前記第1又は第2の形態において、前記磁場発生手段が、斜行磁場発生器で構成され、この斜行磁場発生器は前記筒状進行路の軸方向から斜行した方向に斜行磁場を形成し、この斜行磁場により、前記プラズマを前記アパーチャーの偏心通過孔に通過させるようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第4の形態は、前記第3の形態において、前記斜行磁場発生器が、前記筒状進行路の外周面に斜行配設された電磁石又は永久磁石で形成されているプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第5の形態は、前記第3の形態において、前記斜行磁場発生器が、前記筒状進行路に直進磁場を発生させる直進磁場発生器と径方向磁場を発生させる径方向磁場発生器とから構成され、前記直進磁場と前記径方向磁場の合成により斜行磁場が形成され、この斜行磁場により、前記プラズマを前記アパーチャーの偏心通過孔に湾曲通過させるようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第6の形態は、前記第5の形態において、前記径方向磁場発生器が、前記筒状進行路の外周にX−X軸方向とY−Y軸方向に直角又は略直角に2組配設されている請求項5に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第7の形態は、前記第5又は第6の形態において、前記直進磁場発生器が前記筒状進行路の外周面に配設された電磁石で形成され、前記径方向磁場発生器は永久磁石で形成されているプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第8の形態は、前記第5又は第6の形態において、前記直進磁場発生器が前記筒状進行路の外周面に配設された電磁石で形成され、前記径方向磁場発生器はコイルを巻設した馬蹄形磁性体で形成されているプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第9の形態は、前記第1〜第8のいずれかの形態において、前記筒状進行路の基端側に主進行路が設けられ、この主進行路からドロップレットが直進方向に進行するドロップレット進行路が付設されているとともに、前記主進行路と前記筒状進行路との間に屈曲して連通した副進行路が付設され、前記プラズマが磁場により前記副進行路を屈曲して前記筒状進行路に向けて進行するように構成したプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置である。
本発明の第10の形態は、真空雰囲気下に設定されたアーク放電部で真空アーク放電を行ってプラズマを発生させ、プラズマの発生時に陰極から副生する陰極材料粒子(以下「ドロップレット」という)を除去するようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去方法において、プラズマとドロップレットが混合状態で進行する筒状進行路の途中に偏心通過孔を有するアパーチャーを配設し、この筒状進行路の軸方向から斜行した斜行磁場を形成し、この斜行磁場で前記プラズマを湾曲させ前記アパーチャーの偏心通過孔に通過させて前記プラズマと前記ドロップレットを分岐させて、前記ドロップレットを前記アパーチャーの壁面に衝突させて除去するようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去方法である。
本発明の第1の形態によれば、筒状進行路内に1つ以上のアパーチャーが設けられ、このアパーチャーの偏心位置に通過孔が設けられている。筒状進行路の外周に配設された磁場発生手段によって、磁力線が前記偏心通過孔を湾曲状に通過するような磁場が形成される。プラズマは荷電粒子であるから、このプラズマは磁力線に巻き付きながら偏心通過孔を湾曲通過する。プラズマに随伴するドロップレットは電荷を持っていないので、プラズマがアパーチャーの偏心通過孔を湾曲通過するときにその慣性によって直進し、外側に飛び出してアパーチャーの壁面に衝突して除去される。従って、ドロップレットを除去することによって、ドロップレットが殆ど混入しないプラズマだけで筒状進行路の前方に配置される被処理物の表面を処理することができる。このように、ドロップレットが殆ど混入しないプラズマだけで被処理物の表面を処理できるから、被処理物の表面に高純度の被膜を形成することができる。
また、筒状進行路内にはアパーチャーだけが配設されているので、ドロップレットが付着したアパーチャーの壁面や筒状進行路の壁面を容易にオーバーホールでき、付着したドロップレットを取り除く作業を簡単に行うことができる。また、筒状進行路内にアパーチャーを配設するだけであるから、ドロップレット除去装置全体の構造を簡単化することができ、安価で容易に装置を製作することができる。
本発明の第2の形態によれば、筒状進行路内に複数のアパーチャーを設け、隣り合うアパーチャーの偏心通過孔の位置を互いにずらせて配置している。従って、1段目のアパーチャーの偏心通過孔をプラズマに随伴して通過した小さなドロップレットはプラズマが偏心通過孔を湾曲通過するときに、その慣性によって直進して外側に飛び出し、2段目のアパーチャーの壁面に衝突させて除去される。3段目のアパーチャーをプラズマが湾曲通過するときに、更にプラズマに随伴している小さなドロップレットを除去することができる。このようにアパーチャーを多段に設けることによって、プラズマに随伴するドロップレットを少なくすることができて、筒状進行路の前方に配置される被処理物の表面をより一層純度の高いプラズマで処理することができる。更に、筒状進行路内に配設するアパーチャーの数が多いほどプラズマに随伴する小さなドロップレットを少なくすることができ、プラズマの純度を高めることができる。尚、隣り合うアパーチャーの偏心通過孔は、周方向に180度位置をずらして配置することができることは勿論であるが、90度あるいは60度等ずらす角度は任意に選択することができる。また、アパーチャーの偏心通過孔の位置を径方向にずらして形成することも可能である。
本発明の第3の形態によれば、磁場発生手段が斜行磁場発生器で構成されているので、この斜行磁場発生器によって、磁力線が偏心通過孔を湾曲状に通過するような斜行磁場が形成される。斜行磁場発生器で斜行磁場を形成するから、この斜行磁場をアパーチャーの偏心通過孔に合わせて、自在に調整することができ、プラズマ流をこの偏心通過孔に確実に誘導させることができる。
本発明の第4の形態によれば、斜行磁場発生器が筒状進行路の外周面に斜行配置された電磁石又は永久磁石で形成しているから、この斜行配置された電磁石又は永久磁石で磁力線が偏心通過孔を湾曲状に通過する斜行磁場が形成される。電磁石で斜行磁場を形成する場合には、コイルの巻数を多くすることによって、強力な斜行磁場を形成することができる。更に、コイルの巻数を変えることによってコイル電流を可変するだけで、磁場の強さを簡単に大小制御することができる。また、電磁石の傾きを変化させることにより、斜行磁場の角度を簡易に変更・調整することができる。更に、前記電磁石として超伝導磁石(超伝導線をコイルにした電磁石)を用いることにより、エネルギーの損失がほとんど無く、強磁場を発生することができる斜行磁場発生器が配設されるから、消費電力が極めて少ないドロップレット除去装置を提供できる。また、永久磁石で斜行磁場を形成する場合には、永久磁石の向きを調整することによって、アパーチャーの偏心通過孔に合致した位置の斜行磁場を形成することができる。更に、磁力が強力な永久磁石を用いることによって、強力な斜行磁場を形成することも可能である。更に、筒状進行路の外周に配置する永久磁石のN極とS極の位置を自在に選択することができ、この永久磁石のN極とS極を簡単に取り付けることができる。
本発明の第5の形態によれば、直進磁場発生器で発生される直進磁場と径方向磁場発生器で発生される径方向磁場の合成により斜行磁場を形成している。この斜行磁場は、磁力線が偏心通過孔を湾曲状に通過する位置に形成される。径方向磁場を大きくすることによって、偏心通過孔を大きく湾曲したプラズマ流を形成することができ、偏心通過孔を大きく湾曲したプラズマを通過させることができる。この場合、プラズマが大きく湾曲するので、このプラズマに随伴する小さなドロップレットをその慣性による直進で大量に飛び出させることができ、プラズマに随伴するドロップレットをより多く除去することができる。
本発明の第6の形態によれば、径方向磁場発生器が、筒状進行路の外周にX−X軸方向とY−Y軸方向に直角又は略直角に2組配されるから、X−X軸方向とY−Y軸方向の磁場を所定の強度に設定することにより、所望の向きと強度を有する合成磁場を形成することができる。従って、プラズマをアパーチャーの偏心通過孔に誘導する合成磁場を形成することができる。また、2組の径方向磁場発生器が電磁石で形成される場合、電磁コイルの巻数を増加させるか又はコイル電流を調整することにより、合成磁場の向き及び強度を自在に制御することができる。従って、アパーチャーの偏心通過孔の位置を適宜に設定し、この偏心通過孔の位置に適する合成磁場を容易に形成することができる。
本発明の第7の形態によれば、径方向磁場発生器が永久磁石で形成されているので、その構造を簡単化することができる。また、永久磁石はN極からS極に向けて径方向磁場が発生されるから、N極とS極の永久磁石を筒状進行路内に配設されるアパーチャーの偏心通過孔の位置に合わせて配置して容易に斜行磁場を形成することができる。
本発明の第8の形態によれば、前記径方向磁場発生器がコイルを巻設した馬蹄形磁性体から形成されるから、斜行磁場を高効率に発生させることができる。更に、前記筒状進行路に設置された馬蹄形磁性体を周方向に移動することにより、斜行磁場の向きを自在に調整することができる。従って、筒状進行路内におけるアパーチャーの偏心通過孔の位置に応じて馬蹄形磁性体の向きを調整し、偏心通過孔の位置にプラズマを誘導する斜行磁場を形成することができる。また、馬蹄形磁性体に巻設するコイルの巻数を増加させることにより、強力な斜行磁場を形成することができる。コイル電流を可変することにより、斜行磁場の強さを自在に制御することができる。
本発明の第9の形態によれば、主進行路からドロップレット進行路にむけてドロップレットを直進させてプラズマと混合している大きなドロップレットをプラズマから分離して捕集することができる。従って、副進行路を屈曲して進行するプラズマに随伴するドロップレットを減少させることができる。更に、この減少した小さなドロップレットを筒状進行路内のアパーチャーによって殆どすべて除去することができる。従って、より一層純度の高いプラズマが得られ、この純度の高いプラズマで非処理物の表面を処理することができる。
本発明の第10の形態によれば、筒状進行路の軸方向から斜行した斜行磁場が偏心通過孔の位置に形成される。磁力線が偏心通過孔を湾曲状に通過し、この磁力線に巻き付きながらプラズマが偏心通過孔を湾曲通過する。小さなドロップレットは、プラズマが偏心通過孔を湾曲通過するときに、その慣性によって直進して飛び出してアパーチャーの壁面に衝突して除去される。即ち、このプラズマと小さなドロップレットを分岐させてこの小さなドロップレットをアパーチャーの壁面に衝突させて確実に除去できる。従って、アパーチャーの偏心通過孔を通過するプラズマは、ドロップレットが混合されていない純度の高いものとすることができる。偏心通過孔を湾曲して通過するプラズマはドロップレットが混入していないから、その純度をより一層高めることができる。更に、この純度の高いプラズマで被処理物の表面を高精度に処理できる。
以下、本発明に係るプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置の実施の形態を、図1〜図9に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置の第1実施形態の断面構成図である。本装置にプラズマ加工部を付勢することにより、プラズマ加工装置となる。
この第1実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置は、図1に示すように、被処理物Tを含むプラズマ加工部5と一体化されることによりプラズマ加工装置として組み立てられるものである。このプラズマ加工装置を用いたプラズマ加工法は、一般的に真空雰囲気下で真空アーク放電を行ってプラズマPを発生させ、プラズマPをプラズマ加工部5に移動させ、このプラズマ加工部5に配置された被処理物TをプラズマPにより表面処理加工を行う方法である。更に、前記プラズマ加工法には必要に応じて反応性ガスを導入することもできる。尚、このプラズマ加工法は、後述する第2〜第5実施形態で説明されるドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置についても基本的に同様な構成を有し、プラズマ加工部5を含めたプラズマ加工装置もプラズマ生成装置と称される。
プラズマPの構成粒子は、アーク放電部1の陰極1aからの蒸発物質、もしくは蒸発物質と導入ガスを起源(ソース)とするプラズマ化した荷電粒子(イオン、電子)ばかりでなく、プラズマ前状態の分子、原子の中性粒子をも含む。プラズマ加工法(真空アーク蒸着法)における蒸着条件は、電流:1〜600A(望ましくは5〜500A、更に望ましくは10〜150A)である。更に、電圧5〜100V(望ましくは10〜80V、更に望ましくは10〜50V)、圧力:10−10〜10Pa(望ましくは10−6〜10Pa、更に望ましくは10−5〜10Pa)である。
図1のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置は、基本的に、真空チャンバーK内に形成されるアーク放電部1、このアーク放電部1で発生したプラズマPとドロップレットDが混合状態で進行する主進行路2を有する。更に、この主進行路2に連通する筒状進行路3を備えたドロップレット除去装置4を有する。更に、ドロップレット除去装置4の筒状進行路3を前進するプラズマPにより被処理物Tの表面処理加工を行うプラズマ加工部5を有するものである。
アーク放電部1は、陰極(カソード)1a、陰極プロテクタ1b、陽極(アノード)1c、トリガ電極1d、アーク安定化磁界発生器(電磁コイル若しくは磁石)1e及び1fを備えている。陰極1aは、プラズマPの主構成物質を供給するソースであり、その形成材料は、導電性を有する固体なら特に限定されない。金属単体、合金、無機単体、無機化合物(金属酸化物・窒化物)等、特に問わず、それらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
金属単体としては、Al、Ti、Zn、Cr、Sb、Ag、Au、Zr、Cu、Fe、Mo、W、Nb、Ni、Mg、Cd、Sn、V、Co、Y、Hf、Pd、Rh、Pt、Ta、Hg、Nd、Pb等がある。また、合金(金属化合物)としては、TiAl、AlSi、NdFe等がある。また、無機単体としては、C、Si等がある。また、無機化合物(セラミックス)としては、TiO、ZnO、SnO、ITO(Indium-Tin-0xide :スズ混入酸化インジウム)、In、CdSnO、CuO等の酸化物がある。更に、TiN、TiAlC、TiC、CrN、TiCN等の炭化物・窒化物等も、それぞれ挙げることができる。
陰極プロテクタ1bは、蒸発させようとする陰極表面以外の部分を電気絶縁して覆い、かつ、陰極1aと陽極1cとの間に発生する真空アークプラズマが後方に拡散するのを防ぐものである。この陰極プロテクタ1bとして汎用の耐熱セラミックス等を使用できる。また、陰極1aとの間に電気絶縁層(単に空隙、あるいはセラミックスや弗素樹脂をはさむ)を形成する場合には、汎用のステンレス鋼、アルミニウム合金等を使用できる。また,陰極プロテクタ1bは低導電率の炭素材(処理温度800〜2000℃程度のアモルファス炭素や,テフロン(登録商標)含浸炭素)でもよい。
また、上記において陰極プロテクタ1bをステンレス鋼の代わりに鉄やフェライト等の耐熱性の強磁性材料で形成することもできる。そうすれば、真空チャンバーKの外側に配置されたアーク安定化磁界発生器1e及び/又は1fから印加される磁界により、陰極プロテクタ1b自体も磁化されてプラズマPに直接的に作用する。このことにより、発生プラズマ分布の調整が容易となる。
陽極1cの形成材料は、プラズマPの温度でも蒸発せず、非磁性の材料で導電性を有する固体なら特に限定されない。金属単体、合金、無機単体、無機化合物(金属酸化物・窒化物)等、特に問わず、それらは単独又は2種以上混合して使用することができる。前述の陰極に使用した材料を適宜選択して使用することができる。第1実施形態において、陽極1cはステンレス鋼、銅又は炭素材(黒鉛:グラファイト)等から形成され、この陽極1cは水冷式又は空冷式などの冷却機構を付設するが望ましい。
また陽極1cの形状はアークプラズマの全体の進行を遮るものでなければ、特に限定されない。図例では、筒状体(円筒、角筒を問わない)であるが、コイル状、U字形、更には、上下・左右に一対平行に配置して形成してもよい。又は、上下左右のどこか1箇所、又は複数箇所に配置して形成してもよい。
トリガ電極1dは、陰極1aと陽極1cとの間に真空アークを誘起するための電極である。即ち、前記トリガ電極1dを一時的に陰極1aの表面に接触させ、その後引き離すことで、この陰極1aとトリガ電極1dとの間で、電気スパークを発生させる。電気スパークが発生すると、陰極1aと陽極1cとの間の電気抵抗が減少し、陰極−陽極間に真空アークが発生する。トリガ電極1dの形成材料は、高融点金属である汎用のMo(融点:2610℃)やW(融点:3387℃)等が用いられる。又、トリガ電極1dは炭素材、好ましくは、黒鉛(グラファイト)から形成される。
アーク安定化磁界発生器1e及び1fは、アーク放電部1における真空チャンバーKの外周に配置され、真空アークの陰極点、及び、アーク放電により発生したプラズマPを安定化させる。プラズマPに対する印加磁界が互いに逆方向(カスプ形)となるようにアーク安定化磁界発生器1e及び1fが配置された場合、プラズマPはより安定する。プラズマPの引き出し効率を優先する場合、又は陽極が陰極面に対向しプラズマPの進行を妨げない位置に配置されている場合、印加磁界が互いに同方向(ミラー形)となるように配置することもできる。又、図1ではアーク安定化磁界発生器1eは容器本体Kの外周に配置してあるが、容器本体Kの端部における陰極1aの絶縁導入端子1h近傍に配置することもできる。
このカスプ形の印加磁界により、アーク陰極点の運動を制御するとともに、プラズマPを放射方向に拡散(すなわち扁平円柱状)させることで陰極と陽極間の電流路を確保し、アーク放電を安定化させる。なお、この磁界発生器1e及び1fとしては、通常、電磁石(電磁コイル)又は永久磁石を使用する。陰極1a、陽極1c及びトリガ電極1dは、それぞれ、絶縁導入端子1hを介して外部のアーク電源1iと接続されている。アーク電源1iには、汎用の直流、パルス若しくは直流重畳パルス電源を使用する。尚、トリガ電極1dとアーク電源1iとの間には、通常、トリガ電極1dに流れる電流を制限(調整)するための制限用抵抗(1〜10Ω)1mを挿入する。
プラズマ加工部(処理部)5には、ガス導入を行わない場合もあるが、ガス導入システム(図示略)及びガス排出システム(図示略)を接続してもよい。これらのシステムとしては汎用のものを使用できる。ガス導入流量が一定に制御され、かつ排気流量を制御することにより容器全体の真空度(圧力)が一定に制御されるものとする。
導入ガスは、アーク放電部1もしくはプラズマ加工部5から導入してもよく、またプラズマ加工部5とアーク放電部1の両方から導入してもよい。アーク放電部1もしくはプラズマ加工部5の両方から導入する場合、ガスの種類が異なってもよい。そして、導入ガスとしては、反応性ガスを使用しない場合に、圧力を一定に保持するための希ガス(通常、Ar、He)のほかに、反応性ガスを適宜使用する。
この反応性ガスが、陰極材料等をソースとする蒸発粒子(プラズマP粒子)と反応して、複化合物膜を容易に形成できる。反応性ガスとしては、窒素(N)、酸素(O)、水素(H)、炭化水素ガス(C、C、CH、C等)、酸化炭素ガス(CO、CO)の群から1種又は複数種を適宜に選択して使用できる。ここで、反応性を制御するために前記希ガスを混合して反応性ガスの濃度を調整してもよい。又、アルコールの蒸気、有機金属ガス、又は有機金属液体の蒸気等を反応性ガスとして用いることができる。
このプラズマ加工装置においては、上記した基本構成において、放出直後のプラズマPがプラズマ加工部5へ磁界誘導により筒状進行路3を備えたドロップレット除去装置4内を湾曲して移動する。これとともに、プラズマPの発生時に陰極1aから副生するドロップレットDを、筒状進行路3内に設けたアパーチャー6の壁面に衝突させて除去するものである。
陰極から発生するドロップレットDは、電気的に中性であり、通常、磁界の影響を受けないため、直進移動するという特性を有する。この第1実施形態では、図1に示すように、ドロップレット除去装置4の筒状進行路3内に、偏心した位置に通過孔6aを有するアパーチャー6を前後2つ配設している。また、筒状進行路3における始端及び終端部には、夫々、中心通過孔6bを有するアパーチャー6Aが配設されている。更に、主進行路2と筒状進行路3を連通する連通路には、プラズマPを筒状進行路3に向けて前進させるための電磁石10Aが配置されている。また、筒状進行路3内の壁面には、ドロップレット緩衝板16が多数配置されている。
プラズマPが主進行路2から筒状進行路3に向けて直進する場合、プラズマPに混入するドロップレットDの一部が筒状進行路3の始端部に設置されたアパーチャー6Aの壁面に衝突して除去される。また、筒状進行路3内に進入するプラズマPは、斜行磁場発生器7による斜行磁場に誘導されてアパーチャー6の偏心通過孔6aを湾曲して通過して前進し、大きなドロップレットDは直進してアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。また、プラズマPに随伴する小さなドロップレットDは、プラズマPがアパーチャー6の偏心通過孔6aを湾曲して通過するときに、外側に飛び出してアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。
斜行磁場発生器7は、この第1実施形態では、筒状進行路3の外周面に配設されて直進磁場を発生する電磁石8と、電磁石8の外周に配置されて径方向磁場を発生させる永久磁石9とで構成されている。電磁石8による直進磁場と永久磁石9による径方向磁場の合成による斜行磁場の合成で斜行磁場が形成され、この斜行磁場に誘導されて、プラズマPはアパーチャー6の偏心通過孔6aを湾曲して前進することになる。
図1においては、始端側のアパーチャー6には、左側に偏心通過孔6aが形成され、終端側のアパーチャー6には、右側に偏心通過孔6aが形成されている。また、始端側の永久磁石9は図にて右側にN極が配置され、左側にS極が配置されており、終端側の永久磁石9は図にて左側にN極が配置され、右側にS極が配置されている。従って、筒状進行路3の始端側には右側から左側に向いた径方向磁場が形成され、終端側には左側から右側に向いた径方向磁場が形成される。これらの径方向磁場と電磁石8による直進磁場の合成により、筒状進行路3の始端側には左寄りの斜行磁場が発生し、終端側には右寄りの斜行磁場が発生する。主進行路2から直進してきたプラズマPは筒状進行路3の始端側で左寄りの斜行磁場に誘導されて左向きに湾曲して始端側のアパーチャー6の偏心通過孔6aを通過する。終端側では右寄りの斜行磁場に誘導されてプラズマは右向きに湾曲して終端側のアパーチャー6の偏心通過孔6aを通過する。
主進行路2から筒状進行路3の始端部に設置されたアパーチャー6Aの中心通過孔6bを経て直進してきた大きなドロップレットDは、始端側のアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。また、プラズマPに随伴する小さなドロップレットDはプラズマPの湾曲によって外向きに飛び出して始端側のアパーチャー6及び終端側のアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。従って、プラズマ加工部5の被処理物Tの表面は、ドロップレットDを含まない純度の高いプラズマPで処理することができる。尚、筒状進行路3とプラズマ加工部5を連通する連通路にはプラズマPをプラズマ加工部5に向けて前進させるための電磁石10が配置されている。
図2は筒状進行路内に配設されるアパーチャーの偏心通過孔をプラズマが通過する状態を示す説明図である。図2に示すように、筒状進行路3内に配設されたアパーチャー6の偏心通過孔6aをプラズマPが湾曲して通過する際に、このプラズマPに随伴する小さなドロップレットDはプラズマPの湾曲時に外向きに飛び出す。始端側に飛び出した小さなドロップレットDはアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。終端側に飛び出した小さなドロップレットDは図示しない終端側のアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。
図3は筒状進行路内に配設されるアパーチャーを示し、(3A)は左側に偏心通過孔を有するアパーチャーの斜視図、(3B)は右側に偏心通過孔を有するアパーチャーの斜視図である。(3A)に示すように、筒状進行路3の始端側に配設されるアパーチャー6には図にて左側に偏心通過孔6aが形成され、始端側ではプラズマPがこの左側の偏心通過孔6aを湾曲して通過する。(3B)に示すように、筒状進行路3の終端側に配設されるアパーチャー6は図にて右側に偏心通過孔6aが形成され、終端側ではプラズマPがこの右側の偏心通過孔6aを湾曲して通過する。
図4は筒状進行路内の直心磁場と径方向磁場から合成された斜行磁場の説明図である。図4に示すように、筒状進行路3の外周面に配設された電磁石8によって直進磁場B1が発生され、永久磁石9により径方向磁場B2が形成される。これらの直進磁場B1と径方向磁場B2の合成によって、斜行磁場Bが形成される。プラズマPはこの斜行磁場Bに誘導されて、アパーチャー6の偏心通過孔6aを通過することになる。
図5はコイルを巻設した馬蹄形磁性体による径方向磁場の説明図である。(5A)は1つの馬蹄形磁性体による径方向磁場の説明図を示し、(5B)は2組の馬蹄形磁性体による径方向磁場の説明図を示している。(5A)に示すように、この馬蹄形磁性体11は、略円弧状U字形に形成された本体部11aとこの本体部11aの周方向中央部に巻設されたコイル11bとで形成されている。コイル11bに通電させると、本体部11aの一方側にN極が生じ、他方側にS極が生じる。永久磁石9の代わりにこの馬蹄形磁性体11を用いることによって、筒状進行路3内に径方向磁場を発生させることができる。(5B)に示すように、2つの馬蹄形磁性体11、11による互いの磁場が直交する場合、X−X軸方向とY−Y軸方向に、夫々、径方向磁場BX、BYが発生する。これらの径方向磁場BX、BYの合成により斜行する合成磁場BAが形成される。従って、この合成磁場BAにより前記アパーチャー6の偏心通過孔6aにプラズマを誘導することができる。
図6は、径方向磁場を形成する2組の径方向電磁石がX−X軸方向の磁場とY−Y軸方向に直角又は略直角に配設された筒状進行路の断面概略図である。図6に示すように、X−X軸方向とY−Y軸方向に2組の径方向電磁石12A、12Bによる径方向磁場BX、BYが互いに直交又は略直交するように発生する。これらの径方向電磁石12A、12Bに通電させる電流量と電流の向きにより前記径方向磁場BX、BYの方向と強度を調整し、合成磁場BAの斜行角度と強度が設定される。従って、アパーチャー6の偏心通過孔6aにプラズマを誘導する好適な合成磁場BAを形成することができる。例えば、一方の電磁石12A又は12Bのコイルの巻数を増加させるか又はコイル電流を増大させることにより、合成磁場BAの方向を電磁石12Aの径方向磁場BX又は電磁石12Bの径方向磁場BXに近づけることができる。従って、合成磁場の方向・強度の変更・調整を容易にすることができ、前記アパーチャー6の偏心通過孔6aの位置に応じて、好適な合成磁場BAを容易に形成することができる。
図7は径方向磁場を形成する永久磁石がX−X軸方向とY−Y軸方向に直角に2組配設した筒状進行路の断面概略図である。図7に示すように、2組の永久磁石9A、9Bの磁極が直交又は略直交する場合には、X−X軸方向とY−Y軸方向に径方向磁場BX、BYがそれぞれ発生する。これらの径方向磁場BX、BYの合成により斜め向きの合成磁場BAが形成される。従って、アパーチャー6の偏心通過孔6aにプラズマを誘導する磁場が合成磁場BAから形成される。
図8は第2実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。尚、上記第1実施形態における同一部材、同一箇所には同一符号を付して、その説明を省略する。図8に示すように、この第2実施形態では、ドロップレット除去装置を構成する筒状進行路3の外周面に配設された電磁石8の外側に斜行して斜行電磁石12が配設されている。始端側の斜行電磁石12aは左側が始端側に配設され、右側が終端側に配設されるように形成されている。また、終端側の斜行電磁石12bは右側が始端側に配設され、左側が終端側に配設されている。
従って、始端側では、図にて左寄りに斜行磁場が形成され、終端側では図にて右寄りに斜行磁場が形成される。これに伴って、筒状進行路3の始端側に左側に偏心通過孔6aを有するアパーチャー6が配設され、終端側に右側に偏心通過孔6aを有するアパーチャー6が配設されている。尚、プラズマPの進行とドロップレットDの除去作用は、上記した第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
図9は第3実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。尚、上記第1実施形態及び第2実施形態における同一部材、同一箇所には同一符号を付して、その説明を省略する。図9に示すように、この第3実施形態では、3箇所にアパーチャーが配設され、上記した第2実施形態の筒状進行路3の更に終端側に、左側に偏心通過孔6aを有するもう1つのアパーチャー6が配設されている。また、この終端側のアパーチャー6が配設された筒状進行路3の外周に、斜行電磁石12cが配設されている。中央のアパーチャー6を湾曲して通過したプラズマPに随伴している小さなドロップレットDが、プラズマPの湾曲通過によって外側に飛び出し終端側のアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。従って、プラズマ加工部5の被処理物Tの表面をドロップレットDを含まないより一層純度の高いプラズマPで処理することができる。
図10は第4実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。尚、上記第1実施形態及び第2実施形態における同一部材、同一箇所には、同一符号を付してその説明を省略する。図10に示すように、この第4実施形態では、主進行路2の前方にドロップレット進行路13が連通して設けられ、主進行路2と筒状進行路3との間に垂直方向に屈曲して連通した副進行路14が設けられている。また、副進行路14の始端側の外周面とドロップレット進行路13の始端側の外周面には、斜行して屈曲用電磁石15が配設されている。また、副進行路14の外周に直進用電磁石17が配設されている。更に、筒状進行路3の外周には、斜行電磁石12a、12bが配設されている。
従って、主進行路2から直進する大きなドロップレットDはドロップレット進行路13内に進行して除去され、副進行路14を進行するプラズマPと随伴する小さなドロップレットDは筒状進行路3内の2つのアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。この第4実施形態によれば、大きなドロップレットDがドロップレット進行路13に向けて直進して除去されるから、筒状進行路3を通過してプラズマ加工部5の被処理物Tの表面に到達するプラズマPは非常に高い純度になる。従って、被処理物Tの表面を非常に高い精度に処理できる。
図11は第5実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。尚、上記第1実施形態における同一部材、同一箇所には、同一符号を付してその説明を省略する。図11に示すように、この第5実施形態では、主進行路2の前方にドロップレット進行路13が連通して設けられ、主進行路2と筒状進行路3との間に垂直方向に屈曲して連通した副進行路14が設けられている。また、副進行路14の始端側の外周面とドロップレット進行路13の始端側の外周面には、斜行して屈曲用電磁石15が配設されている。更に、筒状進行路3の外周には、始端側と終端側に永久磁石9が配設されている。
従って、主進行路2から直進する大きなドロップレットDはドロップレット進行路13内に進行して除去され、副進行路14を進行するプラズマPと随伴する小さなドロップレットDは、筒状進行路3内における2つのアパーチャー6の壁面に衝突して除去される。この第4実施形態によれば、大きなドロップレットDがドロップレット進行路13に向けて直進して除去されるから、筒状進行路3を通過してプラズマ加工部5の被処理物Tの表面に到達するプラズマPは非常に高い純度になる。従って、被処理物Tの表面を非常に高精度に処理することができる。
本発明は、上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものである。
この発明に係るプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置は、主として工業用に用いられるプラズマ加工装置に使用できる。例えば、金属製又は非金属製の被処理物表面に被膜を形成する表面処理加工に好適に用いることができる。これら被処理物の材質・形状は任意でよく、この被処理物表面に保護被膜を秀麗に形成できる。
本発明に係るドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置の第1実施形態の断面構成図である。 筒状進行路内に配設されるアパーチャーの偏心通過孔をプラズマが通過する状態を示す説明図である。 筒状進行路内に配設されるアパーチャーを示し、(3A)は左側に偏心通過孔を有するアパーチャーの斜視図、(3B)は右側に偏心通過孔を有するアパーチャーの斜視図である。 筒状進行路内の直心磁場と径方向磁場から合成された斜行磁場の説明図である。 (5A)は、コイルを巻設した馬蹄形磁性体による径方向磁場の説明図であり、(5B)は、径方向磁場を形成する2組の馬蹄形磁性体がX−X軸方向の磁場とY−Y軸方向に直角又は略直角に配設された筒状進行路の断面概略図である。 径方向磁場を形成する2組の径方向電磁石がX−X軸方向の磁場とY−Y軸方向に直角又は略直角に配設された筒状進行路の断面概略図である。 径方向磁場を形成する2組の永久磁石がX−X軸方向とY−Y軸方向に直角又は略直角に配設された筒状進行路の断面概略図である。 第2実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。 第3実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。 第4実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。 第5実施形態のドロップレット除去装置を含むプラズマ生成装置を示す断面構成図である。 従来の磁気フィルター法に用いるプラズマ生成装置の内部構造を示す断面構成図である。 従来のプラズマ加工法に使用するプラズマ加工装置の構成概略図である。
符号の説明
T 被処理物
P プラズマ
D ドロップレット
K 容器本体
B1 直進磁場
B2 径方向磁場
B 斜行磁場
BX 径方向磁場
BY 径方向磁場
BA 合成磁場
1 アーク放電部
1a 陰極
1b 陰極プロテクタ
1c 陽極
1d トリガ電極
1e アーク安定化磁界発生器
1f アーク安定化磁界発生器
1h 絶縁導入端子
1i アーク電源
1m 制限用抵抗
2 主進行路
3 筒状進行路
4 ドロップレット除去装置
5 プラズマ加工部
6 アパーチャー
6a 偏心通過孔
6A アパーチャー
6b 中心通過孔
7 斜行磁場発生器
8 電磁石
9 永久磁石
10 電磁石
10A 電磁石
11 馬蹄形磁性体
11a 本体部
11b コイル
12 斜行電磁石
12a 斜行電磁石
12b 斜行電磁石
12c 斜行電磁石
13 ドロップレット進行路
14 副進行路
15 屈曲用電磁石
16 ドロップレット緩衝板
17 直進用電磁石

Claims (10)

  1. 真空雰囲気下に設定されたアーク放電部で真空アーク放電を行ってプラズマを発生させ、プラズマの発生時に陰極から副生する陰極材料粒子(以下「ドロップレット」という)を除去するようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置において、前記アーク放電部と被処理物の表面処理加工を行うプラズマ加工部に連通されて前記プラズマと前記ドロップレットが混合状態で進行する筒状の空間からなる筒状進行路が形成され、偏心位置に通過孔を有する複数のアパーチャーが前記筒状進行路内に設けられ、隣り合う前記偏心通過孔は、その位置を互いにずらせて配置され、前記筒状進行路の外周に前記プラズマを前記複数のアパーチャーの偏心通過孔に通過させるための磁場発生手段が配設されており、前記磁場発生手段に基づく磁場により、前記プラズマは前記筒状進行路内で湾曲して前記複数のアパーチャーの偏心通過孔を通過し、前記湾曲時に前記ドロップレットを前記プラズマから分離させ、前記ドロップレットを前記複数のアパーチャーの壁面に衝突させて除去するように構成され、始端側のアパーチャーの偏心通過孔を前記プラズマに随伴して通過した前記ドロップレットを次のアパーチャーの壁面に衝突させて除去し、前記プラズマが前記次のアパーチャーの偏心通過孔を通過することを特徴とするプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  2. 前記筒状進行路の始端部及び/又は終端部に中心通過孔を有するアパーチャーが配設される請求項1に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  3. 前記磁場発生手段は、斜行磁場発生器で構成され、この斜行磁場発生器は前記筒状進行路の軸方向から斜行した方向に斜行磁場を形成し、この斜行磁場により、前記プラズマを前記アパーチャーの偏心通過孔に通過させるようにした請求項1又は2に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  4. 前記斜行磁場発生器は、前記筒状進行路の外周面に斜行配設された電磁石又は永久磁石で形成されている請求項3に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  5. 前記斜行磁場発生器は、前記筒状進行路に直進磁場を発生させる直進磁場発生器と径方向磁場を発生させる径方向磁場発生器とから構成され、前記直進磁場と前記径方向磁場の合成により斜行磁場が形成され、この斜行磁場により、前記プラズマを前記アパーチャーの偏心通過孔に湾曲通過させるようにした請求項3に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  6. 前記径方向磁場発生器は、前記筒状進行路の外周にX−X軸方向とY−Y軸方向に直角又は略直角に2組配設されている請求項5に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  7. 前記直進磁場発生器は前記筒状進行路の外周面に配設された電磁石で形成され、前記径方向磁場発生器は永久磁石で形成されている請求項5又は6に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  8. 前記直進磁場発生器は前記筒状進行路の外周面に配設された電磁石で形成され、前記径方向磁場発生器はコイルを巻設した馬蹄形磁性体で形成されている請求項5又は6に記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  9. 前記筒状進行路の基端側に主進行路が設けられ、この主進行路からドロップレットが直進方向に進行するドロップレット進行路が付設されているとともに、前記主進行路と前記筒状進行路との間に屈曲して連通した副進行路が付設され、前記プラズマが磁場により前記副進行路を屈曲して前記筒状進行路に向けて進行するように構成した請求項1乃至8のいずれかに記載のプラズマ生成装置におけるドロップレット除去装置。
  10. 真空雰囲気下に設定されたアーク放電部で真空アーク放電を行ってプラズマを発生させ、プラズマの発生時に陰極から副生する陰極材料粒子(以下「ドロップレット」という)を除去するようにしたプラズマ生成装置におけるドロップレット除去方法において、前記アーク放電部と被処理物の表面処理加工を行うプラズマ加工部に連通されて前記プラズマと前記ドロップレットが混合状態で進行する筒状の空間からなる筒状進行路が形成され、前記筒状進行路の途中に偏心通過孔を有する複数のアパーチャーを配設し、隣り合う前記偏心通過孔は、その位置を互いにずらせて配置され、前記筒状進行路の軸方向から斜行した斜行磁場を形成し、この斜行磁場で前記プラズマを湾曲させ前記偏心通過孔に通過させて前記プラズマと前記ドロップレットを分岐させて、前記ドロップレットを始端側のアパーチャーの壁面に衝突させて除去し、前記始端側のアパーチャーの偏心通過孔を前記プラズマに随伴して通過した前記ドロップレットを次のアパーチャーの壁面に衝突させて除去し、前記プラズマが前記次のアパーチャーの偏心通過孔を通過することを特徴とするプラズマ生成装置におけるドロップレット除去方法。
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