JP5104576B2 - 成膜装置 - Google Patents
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Description
成膜時のパーティクル付着に対しては、例えば、湾曲させたフィルタを用い、成膜対象まで誘導する間に磁場を利用してプラズマ流を湾曲させ、プラズマ流路からパーティクルを逸れさせ、成膜対象に到達するパーティクルを低減させる方法が提案されている。また、フィルタ長を延ばすことで、成膜対象に到達するパーティクルを低減させる方法も提案されている。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は第1の実施の形態の成膜装置の概略断面図である。
図2は衝突部の説明図であって、(A)は衝突部を設けたフィルタ部の断面模式図、(B)は(A)のX−X断面模式図である。
図3(A),(B)に例示する衝突部6は、その表面にリブ6aが形成されている点で、上記図2に示したものと相違している。このようなリブ6aを形成しておくことにより、衝突したパーティクルの失活を誘因したり、捕捉されたパーティクルの剥離を抑制したりすることが可能になる。
続いて、上記のような構成を有する衝突部6の配置について述べる。衝突部6の配置は、以下のようにして設定することができる。
図4は成膜装置Aのシミュレーションに用いる構成図である。
図4は、成膜装置Aのフィルタ部3及び成膜部5を示したものであり、フィルタ部3の一端側にカソードターゲット2aを配置し、他端側の成膜部5に成膜対象(成膜基板)4を配置している。成膜装置Aは、上記のような衝突部6を設けていない点を除き、成膜装置1と同じ構成を有しており、図示しない発生部2やコイル3a,3b,3c等により、カソードターゲット2aから成膜対象4へとプラズマが流れていくようになっている。今、プラズマ流路の中心位置で考えた場合のカソードターゲット2aから成膜対象4までの距離をプラズマ輸送距離と定義すると、この成膜装置Aのプラズマ輸送距離は、957mmである。
シミュレーションの結果、成膜装置Aでは、図5(A),(B)に示したように、発生させた20000個のパーティクルのうち、19個のパーティクルが成膜対象4に到達すると予測された。
図6は磁気記録媒体の概略断面図である。
図6に例示する磁気記録媒体10は、基板11上に、下地層12を介して、非磁性層13、安定化層14、非磁性層15及び磁気記録層16が積層され、さらに磁気記録層16上に炭素保護膜17が積層された構成を有する。この炭素保護膜17上には、図示しない潤滑層が設けられる。
図7は成膜装置Bのシミュレーションに用いる構成図である。
図7は、成膜装置Bのフィルタ部3B及び成膜部5を示したものであり、フィルタ部3Bの一端側にカソードターゲット2aを配置し、他端側の成膜部5に成膜対象4を配置している。成膜装置Bは、衝突部6を設けていない点、及びフィルタ部3Bが長い点を除き、成膜装置1と同じ構成を有しており、図示しない発生部2やコイル3a,3b,3c等により、カソードターゲット2aから成膜対象4へとプラズマが流れていくようになっている。この成膜装置Bのプラズマ輸送距離は、1443mmである。
シミュレーションの結果、成膜装置Bでは、図8(A),(B)に示したように、発生させた20000個のパーティクルのうち、4個のパーティクルが成膜対象4に到達すると予測された。この成膜装置Bのように、プラズマ輸送距離を長くすることで、上記成膜装置Aに比べ、成膜対象4に付着するパーティクル数を低減することが可能になる。
即ち、上記成膜装置Bのように、フィルタ部3Bを長くしてプラズマ輸送距離を伸ばせば、成膜対象4に付着するパーティクル数を低減可能であるが、炭素保護膜17の成膜速度は大幅に低下してしまう。そのため、製品の量産性を考慮した場合、現実的なスループットを確保することが難しくなる。これに対し、上記成膜装置Aのように、短いフィルタ部3でプラズマ輸送距離を短縮すれば、炭素保護膜17の成膜速度は向上するものの、より多くのパーティクルが成膜対象4に付着してしまい、品質面で課題が残る。
図9は成膜装置Cのシミュレーションに用いる構成図である。
図9は、成膜装置C(成膜装置1)のフィルタ部3、成膜部5及び衝突部6を示したものであり、フィルタ部3の一端側にカソードターゲット2aを配置し、他端側の成膜部5に成膜対象4を配置している。図示しない発生部2やコイル3a,3b,3c等により、カソードターゲット2aから成膜対象4へとプラズマが流れていく。成膜装置Cのプラズマ輸送距離は、上記成膜装置Aと同じく957mmである。
シミュレーションの結果、成膜装置Cでは、図10に示したように、発生させた20000個のパーティクルのいずれも成膜対象4に到達しなかった。衝突部6を設けていない上記成膜装置Aのシミュレーションで、成膜対象4に到達すると予測されたパーティクルの進路は、成膜装置Cでは、その衝突部6の存在により、成膜対象4への到達前に、効果的に遮られている。
図11はプラズマ輸送距離と成膜速度との関係を示す図である。
図12は第2の実施の形態の成膜装置の概略図である。なお、この図12において、図1に示した要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明の詳細は省略する。
図13はシミュレーションに用いる構成図である。
図13は、成膜装置20のフィルタ部3、成膜部5及び衝突部21を示したものであり、フィルタ部3の一端側にカソードターゲット2aを配置し、他端側の成膜部5に成膜対象4を配置している。図示しない発生部2やコイル3a,3b,3c等により、カソードターゲット2aから成膜対象4へとプラズマが流れていく。成膜装置20のプラズマ輸送距離は、上記成膜装置1と同じく957mmである。衝突部21は、上記図5に示した成膜装置Aのシミュレーション結果に基づき、成膜対象4に到達すると予測されたパーティクルの進路上に設けている。
シミュレーションの結果、成膜装置20では、図14(A),(B)に示したように、発生させた20000個のパーティクルのうち、2個のパーティクルが成膜対象4に到達すると予測された。衝突部21を設けていない上記図5に示した成膜装置Aのシミュレーション結果と比較すると、成膜装置20では、凹部状の衝突部21を設けたことにより、成膜対象4に到達するパーティクル数を大幅に低減することが可能になっている。
(付記1) プラズマ及びパーティクルを発生する発生部と、
前記発生部で発生した前記プラズマを成膜対象へ誘導すると共に、前記発生部で発生した前記パーティクルを捕捉するフィルタ部と、
前記フィルタ部に配置され、前記発生部で発生した前記パーティクルを衝突させる少なくとも1つの衝突部と、
を有し、
前記衝突部は、前記発生部で発生した前記パーティクルのうち、前記衝突部を設けない場合に前記成膜対象に到達すると予測される特定パーティクルの進路上に設けられていることを特徴とする成膜装置。
(付記4) 前記フィルタ部は、誘導する前記プラズマの流路から逸れた前記パーティクルを捕集する捕集領域と、誘導する前記プラズマの流路を規定するアパーチャと、前記プラズマを誘導する間に前記パーティクルを捕捉するフィンと、を備えることを特徴とする付記1から3のいずれか一項に記載の成膜装置。
(付記7) 前記衝突部は、前記フィルタ部の内壁からの高さが、前記フィルタ部の断面径の1/2以下であることを特徴とする付記5又は6に記載成膜装置。
(付記9) 前記衝突部は、表面にリブが形成されていることを特徴とする付記1から8のいずれか一項に記載の成膜装置。
2 発生部
2a カソードターゲット
2b アノード
2c ストライカ
2d カソードコイル
3,3B フィルタ部
3a,3b,3c コイル
3d 捕集領域
3e フィン
3f アパーチャ
4 成膜対象
5 成膜部
6,21 衝突部
6a リブ
10 磁気記録媒体
11 基板
12 下地層
13,15 非磁性層
14 安定化層
16 磁気記録層
17 炭素保護膜
Claims (3)
- プラズマ及びパーティクルを発生する発生部と、
前記発生部で発生した前記プラズマを成膜対象へ誘導すると共に、前記発生部で発生した前記パーティクルを捕捉するフィルタ部と、
前記フィルタ部に配置され、前記発生部で発生した前記パーティクルを衝突させる少なくとも1つの衝突部と、
を有し、
前記フィルタ部は、アーク電流が120A時に前記成膜対象に対する成膜速度が10Å/秒以上になり、かつ、前記発生部で発生した前記プラズマの流路の中心位置から求められる前記発生部と前記成膜対象との距離が1300mm以下になるように形成され、
前記衝突部は、前記フィルタ部の内壁から前記プラズマの誘導方向と交差する方向に起立した板状で、前記フィルタ部の内壁に非環状に配置され、前記フィルタ部の内壁からの高さが前記フィルタ部の断面径の1/2以下であって、前記発生部で発生した前記パーティクルのうち、前記衝突部を設けない場合に前記成膜対象に到達すると予測される特定パーティクルの進路上に設けられていることを特徴とする成膜装置。 - 前記フィルタ部は、前記プラズマを湾曲又は屈曲させて前記成膜対象へ誘導する形状を有することを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
- 前記フィルタ部に、前記フィルタ部の内側から外側に向かって凹んだ凹部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
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