JP4889328B2 - キク品種識別方法 - Google Patents
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Description
[1] キクレトロトランスポゾン配列内に設計されたプライマーを含むプライマーセットを用いてキク由来のゲノムDNAを核酸増幅し、得られる増幅産物のパターンに基づいて白系輪ギク品種を識別することを特徴とする、キク品種の識別方法。
[2] 前記プライマーセットが、以下の(a)〜(c)のうちの少なくとも1つである、上記[1]に記載の方法。
(a)配列番号1で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号2で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(b)配列番号3で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(c)配列番号4で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
[3] 白系輪ギク品種の識別が、「新神」又は「新神」由来系統に属するか否かの識別である、上記[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 以下の(a)〜(c)のいずれかである、プライマーセット。
(a)配列番号1で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号2で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(b)配列番号3で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(c)配列番号4で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
[5] 上記[4]に記載のプライマーセットを少なくとも1つ含む、キク品種識別用キット。
本発明のキク品種識別方法においては、キク由来のゲノムDNAを鋳型とし、キクレトロトランスポゾン配列内に設計されたプライマーを含むプライマーセットを用いて核酸増幅して、それにより得られた増幅産物のパターンに基づいて白系輪ギク品種を識別する。本方法によれば、供試キクが「新神」又はその由来系統に属するか否かを明瞭に識別することができる。
(a)配列番号1で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号2で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット、
(b)配列番号3で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット、
(c)配列番号4で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
表1に、これらのプライマーセットを構成する各プライマーの詳細について示す。
[実施例1] キク品種の識別試験(1)
1.供試品種
供試品種には、白系秋輪ギク品種「神馬」、その「神馬」に炭素イオンビームを照射する方法により作出した白系輪ギク品種「新神」(品種登録出願第15821号)及び「今神」(品種登録出願第15822号)を用いた。
上記供試品種の各キク個体(無菌保存系統)より採取した生葉0.1gから、植物ゲノムDNA抽出キットPlant Genomic DNA Extraction Mini(VIOGENE社製)を用いて、PCRの鋳型として用いるゲノムDNAを抽出した。そのいずれの抽出試料についても、RNaseによりRNAの分解を行った。抽出したゲノムDNAは,20ng/μlの濃度になるように滅菌水に溶解し、4℃で保存した。
上記で調製したゲノムDNA試料を鋳型として、以下の通りPCR法により核酸増幅を行った。
このPCRには、フォワードプライマーCmRT-F1(5'-CCATTAAGAACCGTTACCCA-3';配列番号1)とリバースプライマーZmPBS-R1(5'-ATATCACAATCCACCCCTC-3';配列番号2)を組み合わせたプライマーセットを用いた。フォワードプライマーCmRT-F1は、既報のキクレトロトランスポゾン部分配列に基づいて設計した。レトロトランスポゾンのPBS(primer bind site)配列は生物種間で高度に保存されていると考えられているため、リバースプライマーZmPBS-R1は、既報のトウモロコシのPBS配列(DDBJ/GenBank/EMBLデータベース・アクセッション番号AY271959)に基づいて設計した。
図1で大幅な増幅量の差が認められた2600bpのバンドに相当する、「神馬」のゲノムDNAから増幅されたDNA断片を、TOPO TA Cloning kit(Invitrogen社製)を使ってプラスミドベクターpCR2.1-TOPO中に挿入した。当該DNA断片を挿入したプラスミドは、大腸菌(E.coli)を用いて常法によりクローニングした。クローニングしたプラスミドDNAは、QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN社製)を用いて精製した。精製したプラスミドDNAは、BigDye Terminator ver.3.1を用いてDNAシークエンス反応に供し、塩基配列決定を行った。この結果、増幅量に差が見られた増幅断片は、2536bpの塩基配列(配列番号6)を有することが判明した。この塩基配列は、キクレトロトランスポゾンの部分配列を含んでいた。
1.供試品種
供試品種には、実施例1で用いた「神馬」、「新神」、「今神」に加えて、白系夏輪ギク品種である「フローラル優香」(品種登録番号第11157号)及び「精雲」を用いた。
「神馬」、「新神」、「今神」、「フローラル優香」、及び「精雲」の各品種について、無菌保存系統のキク個体からゲノムDNAを抽出するための生葉を採取した。さらに「神馬」、「新神」、「今神」については、圃場で栽培したキク個体(圃場栽培個体)からゲノムDNAを抽出するための生葉を採取した。
採取した生葉を用い、各品種について、実施例1と同様の手順でゲノムDNAを抽出し、試料として調製した。
次に、上記のように調製したゲノムDNA試料を鋳型として用いて、PCR増幅を行った。このPCRには、フォワードプライマーCmRT-F2(5'-CGATAACTGAAGATCCATGA-3';配列番号3)とリバースプライマーCmRT-R1(5'-CCAACGAACTTTAACTAGTG-3';配列番号5)を組み合わせたプライマーセットを用いた。これらのプライマーは、実施例1で配列決定された、キクレトロトランスポゾンの部分配列を含むキクゲノムDNA増幅断片2536bpの塩基配列に基づいて設計した。
PCR反応液の調製、PCR反応、及びPCR産物の検出は、実施例1と同様にして行った。
供試品種及びDNA抽出については、実施例2と同様である。実施例2の方法に従って調製した各キク個体由来のゲノムDNA試料を鋳型として用いて、PCR増幅を行った。このPCRには、フォワードプライマーCmRT-F3(5'-CCTGAGATAGTTTTAGAGAC-3';配列番号4)とリバースプライマーCmRT-R1(5'-CCAACGAACTTTAACTAGTG-3';配列番号5)を組み合わせたプライマーセットを用いた。これらのプライマーは、実施例1で配列決定された、キクレトロトランスポゾンの部分配列を含むキクゲノムDNA増幅断片2536bpの塩基配列に基づいて設計した。
白系秋輪ギク品種「神馬」及び「新神」のキク個体から葉を採取し、その葉をそれぞれ用いて葉片培養を行い、培地置床1週間後に炭素イオンビームを照射した。形成された不定芽から個体を再生し、優良個体を選抜した。
Claims (4)
- キクレトロトランスポゾン配列内に設計されたプライマーを含むプライマーセットを用いてキク由来のゲノムDNAを核酸増幅し、得られる増幅産物のパターンに基づいて白系輪ギク品種を識別することを特徴とする、キク品種の識別方法であって、前記プライマーセットが、以下の(a)〜(c):
(a)配列番号1で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号2で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(b)配列番号3で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(c)配列番号4で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
のうちの少なくとも1つである、方法。 - 白系輪ギク品種の識別が、「新神」又は「新神」由来系統に属するか否かの識別である、請求項1に記載の方法。
- 以下の(a)〜(c)のいずれかである、キク品種識別用プライマーセット。
(a)配列番号1で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号2で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(b)配列番号3で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット
(c)配列番号4で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマー及び配列番号5で示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせであるプライマーセット - 請求項3に記載のプライマーセットを少なくとも1つ含む、キク品種識別用キット。
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