JP4888868B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、耐空気透過性に優れたポリマー組成物およびそれを用いたインナーライナーを有するタイヤに関する。
近年、車の低燃費化に対する強い社会的要請から、タイヤの軽量化が図られており、タイヤ部材のなかでも、タイヤの内部に配され、空気入りタイヤ内部から外部への空気の漏れの量(空気透過量)を低減して耐空気透過性を向上させるはたらきをもつインナーライナーにおいても、軽量化などが行われるようになってきた。
現在、インナーライナー用ゴム組成物は、ブチルゴム70〜100質量%および天然ゴム30〜0質量%を含むブチルゴム含有ゴム組成物を使用することで、タイヤの耐空気透過性を向上させることが行われている。また、ブチル系ゴムはブチレン以外に約1質量%のイソプレンを含み、これが硫黄・加硫促進剤・亜鉛華と相まって、隣接ゴムとの共架橋を可能にしている。上記ブチル系ゴムは、通常の配合では乗用車用タイヤでは0.6〜1.0mm、トラック・バス用タイヤでは1.0〜2.0mm程度の厚みが必要となるが、タイヤの軽量化を図るために、ブチル系ゴムより耐空気透過性に優れ、インナーライナー層の厚みをより薄くできるポリマーが提案されている。
特許文献1には、空気圧低下の抑制、耐久性の向上および燃費の向上を同時に実現することが可能な空気入りタイヤとして、天然ゴムおよび/または合成ゴムからなるゴム成分の100質量部に対して、下記の一般式(I)、
Figure 0004888868
(式中、mおよびnはそれぞれ独立して1〜100であり、xは1〜1000である。)で表されるエチレン−ビニルアルコール共重合体が15〜30質量部の範囲内で少なくとも含有されたインナーライナー用ゴム組成物をインナーライナー層に用いてなる空気入りタイヤが提案されている。しかし、特許文献1の技術においては、該ゴム組成物を用いたゴムシートの厚みは1mmであり、タイヤの軽量化という点で改善の余地がある。
特許文献2には、空気透過率の低いナイロンを用いてインナーライナー層を形成し、ゴム組成物であるタイヤ内面またはカーカス層との接着性を向上させることのできる空気入りタイヤが提案されている。しかし、特許文献2の技術においては、ナイロンフィルム層を形成するために、ナイロンフィルムをRFL処理した後、ゴム組成物から成るゴム糊を接着する必要があり、工程が複雑化するという問題がある。
特開2007−291256号公報 特開平9−165469号公報
本発明は、耐空気透過性を維持しつつ、インナーライナーの厚みを薄くすることのできるポリマー組成物を提供することを目的する。
本発明は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体99〜60質量%と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー1〜40質量%とを含むポリマー混合物100質量部に対して、有機化処理粘土鉱物0.1〜50質量%を含むポリマー組成物である。
本発明に係るポリマー組成物において好ましくは、ポリマー混合物が、エチレン‐ビニルアルコール共重合体15〜40質量%を含む。
本発明に係るポリマー組成物において好ましくは、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体がスチレンを10〜30質量%の範囲で含む。
本発明に係るポリマー組成物において好ましくは、ポリアミド系ポリマーがポリアミド成分とポリエーテル成分からなるブロック共重合体である。
本発明は、ポリマー組成物からなるインナーライナーを有する空気入りタイヤである。
本発明によれば、耐空気透過性を維持しつつ、インナーライナーの厚みを薄くすることのできるポリマー組成物を提供することができる。
本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの右半分を示す断面図である。
本発明の一実施の形態において、ポリマー組成物は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体(以下、SIBSともいう)99〜60質量%と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー1〜40質量%とを含むポリマー混合物100質量部に対して、有機化合物をインターカレートした層状粘土鉱物0.1〜50質量%を含む。
SIBSのイソブチレン部位由来により、該ポリマー組成物は優れた耐空気透過性と耐久性を有する。また、SIBSは芳香族以外の分子構造が完全飽和であることにより、劣化硬化が抑制され、優れた耐久性を有する。一方、ポリアミド系ポリマーのポリアミド部位由来の寄与により、該ポリマー組成物は不飽和ポリマーと接着可能となり、隣接ゴムとの接着性が向上する。
さらに本発明の一実施の形態においては、該ポリマー組成物を空気入りタイヤに使用する場合、SIBSを含有させることにより耐空気透過性を確保するため、たとえばハロゲン化ブチルゴム等の、従来耐空気透過性を付与するために使用されてきた高比重のハロゲン化ゴムを使用しないか、使用する場合にも使用量の低減が可能である。これによってタイヤの軽量化が可能であり、燃費の向上効果が得られる。
<スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体>
本発明の一実施の形態におけるポリマー組成物において、ポリマー混合物中のSIBSの含有量は99〜60質量%とされる。SIBSの含有量が60質量%以上であることにより、優れた耐空気透過性と耐久性を得ることができる。また、耐空気透過性と耐久性がより良好になる点で、該含有量は95〜80質量%とされることが好ましい。
SIBSは一般的にスチレンを10〜40質量%含む。耐空気透過性と耐久性がより良好になる点で、該スチレンの含有量は10〜30質量%であることが好ましい。
SIBSは、イソブチレンとスチレンのモル比(イソブチレン/スチレン)が、該共重合体のゴム弾性の点から40/60〜95/5であることが好ましい。SIBSにおいて、各ブロックの重合度は、ゴム弾性と取り扱い(重合度が10,000未満では液状になる)の点からイソブチレンでは10,000〜150,000程度、またスチレンでは10,000〜30,000程度であることが好ましい。
SIBSは、一般的なビニル系化合物の重合法により得ることができ、例えば、リビングカチオン重合法により得ることができる。
例えば、特開昭62−48704号公報および特開昭64−62308号公報には、イソブチレンと他のビニル化合物とのリビングカチオン重合が可能であり、ビニル化合物にイソブチレンと他の化合物を用いることでポリイソブチレン系のブロック共重合体を製造できることが開示されている。このほかにも、リビングカチオン重合法によるビニル化合物重合体の製造法が、例えば、米国特許第4,946,899号、米国特許第5,219,948号、特開平3−174403号公報などに記載されている。
SIBSは分子内に芳香族以外の二重結合を有していないために、ポリブタジエンなどの分子内に二重結合を有している重合体に比べて紫外線に対する安定性が高く、従って耐候性が良好である。さらに分子内に二重結合を有しておらず、飽和系のゴム状ポリマーであるにも関わらず、波長589nmの光の20℃での屈折率(nD)は、ポリマーハンドブック(1989年:ワイリー(Polymer Handbook, Willy,1989))によると、1.506である。これは他の飽和系のゴム状ポリマー、例えば、エチレン−ブテン共重合体に比べて有意に高い。
<ポリアミド系ポリマー>
本発明の一実施の形態におけるポリマー組成物において、ポリマー混合物中のポリアミド系ポリマーの含有量は1〜40質量%とされる。ポリアミド系ポリマーの含有量が40質量%以下であることにより、耐久性と接着性とが両立されたポリマー混合物を得られる。また、耐久性と接着性が確保でき、耐空気透過性に優れるSIBSとエチレン−ビニルアルコール共重合体をより多く配合できる点で、該含有量は3〜20質量%とされることが好ましい。
ポリアミド系ポリマーは、ショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマーであることが好ましい。ショアD硬度が70を超えるとタイヤ屈曲時および移動時の亀裂性に劣るため好ましくない。ショアD硬度は、好ましくは15〜70の範囲、さらに好ましくは18〜70の範囲、より好ましくは20〜70の範囲、特に好ましくは25〜70の範囲が好ましい。
ポリアミド系ポリマーは、下記のポリエーテルアミドエラストマー(X)を50質量%以上含むことが好ましい。
ポリエーテルアミドエラストマー(X):
下記式(II)で表されるトリブロックポリエーテルジアミン化合物(A)、ポリアミド形成性モノマー(B)、及びジカルボン酸化合物(C)を重合して得られるポリアミド成分とポリエーテル成分からなるブロック共重合体である。
Figure 0004888868
(式中、aおよびbは1〜20、cは4〜50を示す。)
上記ポリアミド形成性モノマー(B)が、下記式(III)および/または下記式(IV)で表わされることが好ましい。
Figure 0004888868
(式中、R1は炭化水素鎖を含む連結基を表わす。)
Figure 0004888868
(式中、R2は炭化水素鎖を含む連結基を表わす。)
上記ジカルボン酸化合物(C)が、下記式(V)および/または脂肪族ジカルボン酸化合物および/または脂環族ジカルボン酸化合物で表されることが好ましい。
Figure 0004888868
(式中、R3は炭化水素鎖を含む連結基を表わし、yは0または1を表わす。)
ポリアミド系ポリマーがポリアミド成分に由来するハードセグメント、ポリエーテル成分に由来するソフトセグメントを有するポリアミド系ポリマーであると、結晶性が低くなり、このため、破断伸びEBが高く、低温から高温領域まで柔軟性を示すポリアミド系ポリマーを得ることができる。
また、ポリアミド系ポリマーはタイヤ加硫温度(140〜180℃)で流動性が高まり、凹凸面との濡れ性が高まるため、隣接ゴムとの接着性においても優れた効果を発揮することができる。
本発明の一実施の形態においては、ポリアミド系ポリマーは、公知のポリアミド系ポリマーを用いることができる。ポリアミド系ポリマーとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12から選ばれる少なくとも1種の脂肪族ナイロンからなるポリアミドブロックと、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンから選ばれる少なくとも1種のポリエーテルブロックとから構成されるエラストマーなどを用いることができる。
ポリアミド系ポリマーの製法に関しては特に限定されず、特開昭56−65026号公報、特開昭55−133424号公報、特開昭63−95251号公報等に開示されている方法を利用することができる。
<ポリマー混合物>
本発明の一実施の形態で用いるポリマー混合物は、前記SIBSと、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下の前記ポリアミド系ポリマーに加えて、他のポリマーまたは樹脂を含んでも良い。例えば、SIBSとポリアミド系ポリマーに加えて、ナイロン、PET、クロロブチルゴム、天然ゴム、エチレンプロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等を配合することができる。
本発明の一実施の形態で用いるポリマー混合物は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を15〜40質量%の範囲内で含むことが好ましい。ポリマー混合物中のエチレン−ビニルアルコール共重合体の含有量が15質量%以上であることにより、ポリマー組成物のガスバリアー性が確保される。また該含有量が40質量%以下であることにより、ポリマー組成物の作製時の混練性が確保されるとともに、タイヤのインナーライナー層において機械強度等の基本性能が確保される。該含有量は、さらに20質量%以上、さらに25質量%以上とされることが好ましい。また、タイヤの耐久性の観点から、該含有量はさらに30質量%以下とされることが好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体は、下記の一般式(I)
Figure 0004888868
(式中、mおよびnはそれぞれ独立して1〜100であり、xは1〜1000である。)で表わされるエチレン−ビニルアルコール共重合体であることが好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン由来部位により、ポリマー混合物中の他の成分との相溶性が良好に付与され、エチレン−ビニルアルコール共重合体はポリマー組成物中に微細な分散サイズで存在することができる。一方、該エチレン−ビニルアルコール共重合体は、ビニルアルコール由来部位の寄与により良好なガスバリアー性を有する。すなわち、本発明においては、ポリマー組成物中に、ガスバリアー性に優れるエチレン−ビニルアルコール共重合体が微細なサイズで島状に分散していることにより、タイヤのインナーライナー層が薄くされた場合でも良好なガスバリアー性が発現される。これによりタイヤの軽量化が可能であり、燃費の向上効果が得られる。
一般式(I)において、エチレン−ビニルアルコール共重合体を構成するためにmおよびnは1以上とされる。一方、mおよびnがそれぞれ100以下であることにより、ポリマー混合物中の他の成分との相溶性とガスバリアー性とが両立されたエチレン−ビニルアルコール共重合体が得られる。ポリマー混合物中の他の成分との相溶性がより良好になる点で、mは、さらに5以上とされることが好ましい。また、ガスバリアー性がより良好になる点で、nは、さらに5以上とされることが好ましい。一方、ビニルアルコール由来部位によるガスバリアー性の発現を損ない難い点で、mは、さらに95以下、さらに80以下とされることが好ましい。また、エチレン由来部位によるポリマー混合物との良好な相溶性の発現を損ない難い点で、nは、さらに95以下、さらに80以下とされることが好ましい。
一般式(I)において、エチレン−ビニルアルコール共重合体を構成するためにxは1以上とされる。一方、xが1000以下であることにより、ポリマー組成物の作製時の混練性が確保され、エチレン−ビニルアルコール共重合体が均一に分散されたポリマー組成物が得られる。ポリマー混合物中の他の成分との相溶性およびガスバリアー性が良好に発現される点で、xは、さらに10以上とされることが好ましく、混練性が良好である点で、xは、さらに500以下、さらに100以下とされることが好ましい。
一般式(I)で表されるエチレン−ビニルアルコール共重合体は、他の成分との共重合体とされた状態でポリマー組成物中に含有されても良く、この場合のエチレン−ビニルアルコール共重合体の含有量とは、一般式(I)で表される構造部分の含有量を意味する。
エチレン−ビニルアルコール共重合体の分子構造は、たとえば赤外吸収スペクトル(IR)や核磁気共鳴スペクトル(NMR)等により確認することができる。
<ポリマー組成物>
本発明の一実施の形態に係るポリマー組成物は、前記SIBSと、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下の前記ポリアミド系ポリマーに加えて、有機化処理粘土鉱物を含む。
<有機化処理粘土鉱物>
有機化処理粘土鉱物とは、有機化合物をインターカレートした層状粘土鉱物である。有機化合物が層状粘土鉱物の層間にインターカレートすることにより、層間が広がり、ポリマーへの分散性が向上する。
層状粘土鉱物は、層状珪酸塩鉱物の一種で、結晶構造は珪酸四面体層−アルミナ八面体層−珪酸四面体層の3層が積み重なっており、その単位層は厚さ約10Å(1nm)、広がり0.1〜1μmという極めて薄い板状になっている。
層状粘土鉱物の代表としてモンモリロナイトが挙げられる。モンモリロナイトは結晶構造中のアルミナ八面体層の中心原子であるAlの一部がMgに置換されることで陽電荷不足となり、各結晶層自体は負に帯電しているが、結晶層間にNa+・K+・Ca2+・Mg2+などの陽イオンを挟むことで電荷不足を中和し、安定状態となる。そのため、モンモリロナイトは結晶層が何層も重なり合った状態で存在している。
モンモリロナイトの板状結晶層表面に水が接触すると、層間の交換性陽イオンに水分子が水和し、層間が膨張する。また、モンモリロナイトの陽イオン交換性を利用して層間に有機化合物をインターカレートすることで、層間が広がり、有機溶媒やポリマーへの分散性が向上する。
層状粘土鉱物としては、例えば、モンモリロナイト(特にナトリウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイトおよびカルシウムモンモリロナイト)、ベントナイト、カオリナイト、ノンライト、バイデライト、ボルコンスコイト、ヘクトライト、サポナイト、サウコナイト、ソボカイト、スティブンサイト、スビンフォルダイト、バーミキュライトなどのスメクタイト系粘土などといったフィロシリケート類、イライトおよびイライト/スメクタイトの混合物(レクトライト、タロソバイト、レディカイトおよび前記粘土化合物とイライトとの混合物)などの雲母鉱物類またはアタパルジャイトおよびセピオライトハイドロタルサイト系層状化合物などが挙げられる。なかでもスメクタイト系粘土が好ましく、特にモンモリロナイト系粘土が好ましい。また、スメクタイト系粘土鉱物を含むベントナイトを用いても良い。これら層状粘土鉱物は一般には天然鉱物を採取して所定の精製操作を経て得られる。これらの合成粘土は区別なく使用できる。
インターカラントとして使用できる有機化合物としては、イオン化しやすい極性基を分子内に有する有機化合物が挙げられる。極性基を有する有機化合物は、スメクタイト系粘土鉱物の酸素イオンなど負イオンで覆われた層の表面との間で強い相互作用を起こし、層状粘土鉱物の層間へ入り込み(インターカレート)、層間を押し広げて膨張させるものと考えられている。
有機化合物としては、炭素原子を6個以上有するアルキル基を有し、末端にイオン化する極性基を有するものが好ましい。たとえば、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を有するものや、アルデヒド類、アミン類、アミド類または4級アンモニウム塩が挙げられる。
ヒドロキシル基を有する有機化合物としては、オクチルアルコール、ノニルアルコールなどの脂肪族アルコール、アルキル基が置換した芳香族アルコールなどのアルコール類のほか、フェノール類などが挙げられる。
カルボキシル基を有する有機化合物としては、ステアリン酸、パルチミン酸、ラウリン酸などの直鎖状脂肪族、オレイン酸などの直鎖状アルケン酸、リノールエライジン酸などのジエン酸、トリエン酸などのポリ不飽和脂肪族酸などが挙げられる。
アルデヒド類としてはヘキシルアルデヒドなどが挙げられる。
アミン類またはアミド類としては、1以上のアミンまたはアミドを有する極性有機化合物、たとえばアルキルアミン、アミノシクロアルカンおよびアミノシクロアルカン置換体、環状脂肪族ジアミン、脂肪族アミン、アルキル芳香族アミン、アルキルジアリールアミン、脂肪族アミドなどが挙げられ、一級、二級、および/または三級アミンまたはアミドが含まれる。中でも、アルキルアミン、脂肪族アミン、アルキル芳香族アミン、アルキルジアリールアミンが好ましい。上記有機化合物は単独または2種以上を混合して使用できる。
好ましいアミン類としては、1−ヘキシルアミン、1−ヘプチルアミン、1−オクチルアミン、1−ノミルアミン、1−ドデシルアミン、1−ヘキサデシルアミン、1−オクタデシルアミン、オレイルアミンなどの一級アミン、ジ−n−ドデシルアミン、ジ−n−ヘキサデシルアミン、ジ−n−オクタデシルアミンなどの二級アミン、ジメチル−n−オクチルアミン、ジメチル−n−デシルアミン、ジメチル−n−テトラデシルアミン、ジメチル−n−ヘキサデシルアミン、ジメチル−n−オクタデシルアミン、ジメチルオレイルアミンなどの三級アミン、ジ−n−デシルメチルアミンジココアルキルメチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリ−n−ヘキサデシルアミンなどの脂肪族アミンが挙げられる。
好ましいアミド類としては、ヘキシルアミド、ヘプチルアミド、オクチルアミド、ノニルアミド、ラウラミド、ミリスタミド、パルミタミド、ステラミド、パルミアミド、オレアミド、リノレアミドなどが挙げられる。
また、極性基を有する有機化合物としてニトリル基またはラクタム基を有するもの、ピリジン類、エステル類、界面活性剤類、エーテル類などを使用することもできる。
4級アンモニウム塩としては、たとえばジメチルジステアリルアンモニウム塩、トリメチルステアリルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム、ジメチルベンジルオクタデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
層状粘土鉱物に有機化合物をインターカレートする方法としては、公知の方法を採用することができる。たとえばモンモリロナイト系粘土鉱物と有機化合物とを接触させるために、予め層状粘土鉱物にその質量の10質量%から20倍程度の水を含ませて、その後有機化合物とモンモリロナイト系粘土鉱物とを接触させ、有機化処理粘土鉱物を得る方法がある。
有機化処理粘土鉱物中の有機化合物の陽イオン交換量は、50〜200meg/100gが好ましい。
有機化処理粘土鉱物の配合量は、ポリマー混合物100質量部に対して0.1〜50質量%であり、さらに0.5〜30質量%が好ましい。有機化処理粘土鉱物の配合量が0.1質量%未満であると、ポリマー組成物の空気透過性、高温時の引張特性が低下する。また、有機化処理粘土鉱物の配合量が50質量%を超えると、ポリマー組成物の硬度が大きくなりすぎて屈曲疲労性が低下する。
<その他の配合剤>
本発明の一実施の形態におけるポリマー組成物には、その他の補強剤、加硫剤、加硫促進剤、各種オイル、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、カップリング剤などの一般のゴム組成物に配合される各種配合剤および添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
<ポリマー組成物の作製>
本発明の一実施の形態におけるポリマー組成物は、所定の配合処方にしたがったポリマー混合物を、2軸押出機にてペレット化した後、Tダイ押出機またはインフレーション共押出機を用いて作製することができる。
<空気入りタイヤ>
本発明は、乗用車用、トラック・バス用、重機用等、種々の空気入りタイヤに対して適用され得る。図1は、本発明の一実施の形態における空気入りタイヤの右半分を示す断面図である。空気入りタイヤ1は、トレッド部2とサイドウォール部3とビード部4とを有している。さらに、ビード部4にはビードコア5が埋設される。また、一方のビード部4から他方のビード部にわたって設けられ、両端を折り返してビードコア5を係止するカーカス6と、該カーカス6のクラウン部外側の2枚のプライよりなるベルト層7とが配置されている。カーカス6の内側には一方のビード部4から他方のビード部4に亘るインナーライナー9が配置されている。ベルト層7は、スチールコードまたはアラミド繊維等のコードよりなるプライの2枚をタイヤ周方向に対して、コードが通常5〜30°の角度になるようにプライ間で相互に交差するように配置される。またカーカスはポリエステル、ナイロン、アラミド等の有機繊維コードがタイヤ周方向にほぼ90°に配列されており、カーカスとその折り返し部に囲まれる領域には、ビードコア5の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス8が配置される。
空気入りタイヤは、本発明のポリマー組成物をインナーライナーに用いて、通常の方法によって製造される。インナーライナー層は、ポリマー組成物の配合成分を、Tダイ押出機(温度条件:130℃〜200℃)にてシート状(フィルム状)に押出加工し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼りあわせ、未架橋タイヤを形成する。この未架橋タイヤを加硫機中で加熱加圧することによって空気入りタイヤを製造できる。
空気入りタイヤは、規定内圧を充填した状態のタイヤ最大幅位置において測定されるインナーライナー層の厚みが0.05〜0.5mmの範囲内であることが好ましい。インナーライナー層の厚みが0.05mm以上である場合、空気圧低下の抑制効果が良好であり、0.5mm以下である場合、タイヤの軽量化による燃費の向上効果が良好である。インナーライナー層の厚みは、さらに0.15mm以上、さらに0.2mm以上が好ましく、またさらに0.4mm以下、さらに0.3mm以下が好ましい。
実施例にもとづいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
<実施例1〜4、比較例1〜10>
表1に示す配合処方にしたがって、ポリマー混合物成分、フィラー、粘土鉱物を2軸押出機(スクリュ径:φ50mm、L/D:30、シリンダ温度220℃)に投入してペレット化した後、Tダイ押出機(スクリュ径:φ80mm、L/D:50、ダイリップ幅:500mm、シリンダ温度220℃、フィルムゲージ:0.3mm)にてポリマー組成物を作製した。
空気入りタイヤは、上記ポリマー組成物を用いて厚み0.3mmのポリマーシートを作製し、それぞれタイヤのインナーライナー部分に適用して170℃で20分間プレス成形し、195/65R15サイズのタイヤを作製した。
ポリマー組成物について以下の試験を行った。
<高温引張試験>
JIS K 6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、当該ポリマー組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて雰囲気温度100℃中で2分間放置後引張試験を実施し、各試験片の引張破断強度と引張破断伸びを測定した。
<屈曲疲労試験>
JIS K 6260「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマチャ屈曲き裂試験方法」に準じて、当該ポリマー組成物からなる中央に溝のある所定の試験片を作製した。雰囲気温度23℃、歪30%、周期5Hzで、70万回、140万回、210万回の屈曲時に試験片のき裂長さを測定し、亀裂が1mm成長するのに要した繰り返し回数を算出した。単位は回×104/mmで数値が大きいほうが亀裂が成長しにくく耐久性に優れている。
<空気透過性試験>
ASTM D 1434 75Mにしたがい、ポリマー組成物の空気透過量を測定した。空気透過量が少ないほど空気バリア性が良いので、10×1011・cm3・cm/cm2・s・cm・Hg以下が好ましく、5×1011・cm3・cm/cm2・s・cm・Hg以下がさらに好ましい。
空気入りタイヤについて以下の試験を行った。
<転がり抵抗試験>
(株)神戸製鋼所製の転がり抵抗試験機を用い、製造した195/65R15スチールラジアルPCタイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、荷重3.4kN、空気圧230kPa、速度80km/時間の条件下で、室温(38℃)にて走行させて、転がり抵抗を測定した。そして、下記計算式により、比較例1を基準(±0)とし、各配合の転がり抵抗変化率(%)を指数で表示した。なお、転がり抵抗変化率が小さいほど、転がり抵抗が低減され、好ましいことを示し、具体的には、マイナスであることが好ましい。
(転がり抵抗変化率)=(各配合の転がり抵抗−比較例1の転がり抵抗)÷(比較例1の転がり抵抗)×100
<静的空気圧低下率試験>
195/65R15スチールラジアルPCタイヤをJIS規格リム15×6JJに組み付け、初期空気圧300Kpaを封入し、90日間室温で放置し、空気圧の低下率を計算する。
<評価結果>
試験結果および総合判定を表1に示す。
総合判定の判定基準は表2の通り。
Figure 0004888868
(注1)SIBS:カネカ(株)社製の「シブスターSIBSTAR 102T」(ショアA硬度25、スチレン含量25質量%)
(注2)ポリアミド系ポリマー:宇部興産(株)社製の「UBESTA XPA 9040(ショアD硬度40)」
(注3)エチレン−ビニルアルコール共重合体:クラレ(株)社製の「エバール E105」
(注4)クロロブチル:エクソンモービル(株)社製の「エクソンクロロブチル 1068」
(注5)NR(天然ゴム):TSR20
(注6)フィラー:東海カーボン(株)製の「シーストV」(N660、N2SA:27m2/g)
(注7)有機化処理粘土鉱物:Pheox製の「BENTONE34」(層状粘土鉱物:ヘクトライト粘度鉱物、有機化合物:ジメチルジステアリルアンモニウム塩、有機化合物の陽イオン交換量:100meg/100g)
(注8)無機粘土鉱物:クニミネ工業(株)の「クニピアF」
Figure 0004888868
実施例1〜3は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体90質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部と、有機化処理粘土鉱物をそれぞれ0.1,30,50質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張物性を維持したまま、耐空気透過性を向上することができた。さらに、該ポリマー組成物をインナーライナーに適用した空気入りタイヤは、転がり抵抗および静的空気低下率が減少した。
実施例4は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体70質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部と、エチレン−ビニルアルコール共重合体20質量部と、有機化処理粘土鉱物を30質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張物性を維持したまま、耐空気透過性を向上することができた。さらに、該ポリマー組成物をインナーライナーに適用した空気入りタイヤは、転がり抵抗および静的空気低下率が減少した。
比較例1は、ポリマー混合物成分としてクロロブチルおよび天然ゴムを使用し、フィラーとしてカーボンブラックを配合している。該ポリマー組成物は耐空気透過性が劣り、これを用いた空気入りタイヤは静的空気抵抗率が劣っている。
比較例2は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体90質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部を含み、有機化処理粘土鉱物を含まないポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張特性および屈曲疲労性に劣る。
比較例3は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体50質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー50質量部と、有機化処理粘土鉱物を30質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物はSIBSの含有量が少なく、屈曲疲労性および耐空気透過性が劣り、これを用いた空気入りタイヤは静的空気抵抗率が劣っている。
比較例4は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体100質量部と、有機化処理粘土鉱物を30質量部を含み、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマーを含まないポリマー組成物である。該ポリマー組成物は屈曲疲労性に劣る。
比較例5は、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー100質量部と、有機化処理粘土鉱物を30質量部を含み、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体を含まないポリマー組成物である。該ポリマー組成物は屈曲疲労性および耐空気透過性に劣り、これを用いた空気入りタイヤは静的空気抵抗率が劣っている。
比較例6は、エチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部と、有機化処理粘土鉱物を30質量部を含み、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体およびポリアミド系ポリマーを含まないポリマー組成物である。該ポリマー組成物は屈曲疲労性および耐空気透過性に劣り、これを用いた空気入りタイヤは静的空気抵抗率が劣っている。
比較例7は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体90質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部と、有機化処理粘土鉱物を0.05質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張物性および屈曲疲労性に劣り、これを用いた空気入りタイヤは静的空気抵抗率が劣っている。
比較例8は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体90質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部と、有機化処理粘土鉱物を55質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張物性および屈曲疲労性に劣り、これを用いた空気入りタイヤは転がり抵抗変化率が劣っている。
比較例9は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体90質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部と、無機粘土鉱物を0.1質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張物性および屈曲疲労性に劣り、これを用いた空気入りタイヤは転がり抵抗変化率および静的空気抵抗率が劣っている。
比較例10は、スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体90質量部と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー10質量部と、無機粘土鉱物を50質量部含むポリマー組成物である。該ポリマー組成物は高温引張物性、屈曲疲労性および耐空気透過性に劣り、これを用いた空気入りタイヤは静的空気抵抗率が劣っている。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 空気入りタイヤ、2 トレッド部、3 サイドウォール部、4 ビード部、5 ビードコア、6 カーカス、7 ベルト層、8 ビードエーペックス、9 インナーライナー。

Claims (4)

  1. スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体99〜60質量%と、ポリアミドを分子鎖に含むショアD硬度が70以下のポリアミド系ポリマー1〜40質量%とを含むポリマー混合物100質量部に対して、有機化処理粘土鉱物0.1〜50質量%を含むポリマー組成物からなるインナーライナーを有する空気入りタイヤ
  2. 前記ポリマー混合物が、エチレン‐ビニルアルコール共重合体15〜40質量%を含む請求項1記載の空気入りタイヤ
  3. 前記スチレン‐イソブチレン‐スチレントリブロック共重合体がスチレンを10〜30質量%の範囲で含む請求項1または請求項2記載の空気入りタイヤ
  4. 前記ポリアミド系ポリマーがポリアミド成分とポリエーテル成分からなるブロック共重合体である請求項1〜3いずれかに記載の空気入りタイヤ
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