以下、図1から図14を参照して、この発明に係る生体光計測装置を具体的に説明する。図1から図9が第1の実施の形態に係る生体光計測装置、図10から図14が第2の実施の形態に係る生体光計測装置をそれぞれ示している。なお、同一の部位や方向などは同一符号を持って示し、重複した説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1から図9を参照して第1の実施の形態に係る生体光計測装置を詳細に説明する。この実施の形態に係る生体光計測装置は、脳のある部位が活動をすると、それに伴って、その部位に酸素を送る為の血液量が増大することを利用して、生体内の局所的な血液動態変化を計測する装置である。具体的には、頭皮上から近赤外光を照射し、この近赤外光が血液中のヘモグロビンによる散乱を計測することで、大脳の表面付近の血液量の変化を計測し、それを2次元的なマップ等に表わすなどして簡便に脳の働きを観察することができる。ここで、近赤外光とは、可視光より波長の長い領域の電磁波である。
先ず、図1を参照して、この第1の実施の形態に係る生体光計測装置の概略構造を説明する。図1は第1の実施の形態に係る生体光計測装置の概略構成図を示している。図1において、符号1で総括的に示す生体光計測装置は、被検者の頭部に装着するプローブ装置100と、このプローブ装置100から出力される電気信号を画像処理してマップ等の表示を行う生体光計測装置本体10とを含んで構成される。
前記プローブ装置100は、被検者の頭部に装着するためのプローブホルダ200と、このプローブホルダ200に所定の間隔で取り付けられる複数の発光プローブ300及び複数の検出プローブ400と、前記複数の発光プローブ300及び複数の検出プローブ400と接続されるホルダ基板部500とから構成される。
前記プローブホルダ200は、複数の発光プローブ300と検出プローブ400とを支持するシート状のプローブ保持部220と、このプローブ保持部220の両端を支持する支持部材250と、この支持部材250の間に位置する前記プローブ保持部220の一辺に設けられる滑り止め部材260と、滑り止め部材260と対向するプローブ保持部の他の一辺に取り付けられる距離調整部材270と、前記一対の支持部材250を連結する固定ベルト280とから構成される。
この実施の形態では、前記プローブ保持部220を略横長の長方形に形成し、この両側となる長手方向の両端に前記保持部材250が設けられ、長方形の短手方向の両端に前記滑り止め部材260と距離調整部材270が取り付けられている。そして、この実施の形態によれば、前記プローブ保持部220の長手方向を被検者の頭部の横姿勢となる方向で被検者の頭部に押し当ててセットする。この姿勢であれば、前記プローブ保持部220の下辺となる位置に取り付けられてる前記滑り止め部材260は、被検者の額の位置となるので、プローブホルダ200の落下を防止機能する機能を備えることができる。
一方、プローブ保持部220の上辺に取り付けられる前記距離調整部材270は、その両端が前記一対の支持部材250に支持されることにより、この支持部材250の距離を短くする機能を有している。このため、プローブ保持部220は、その上辺を前記距離調整部材270によって絞り込まれることにより、ほぼ球体状の被検者の頭部の形状に合わせて湾曲する形状とすることができるので、このプローブ保持部220を被検者の頭部にフイットさせることができる。
また、前記一対の支持部材250に取り付けられる固定ベルト280は、長さ調整機能を備えているので、前記プローブ保持部220を被検者の頭部にフイットさせた状態を維持させた状態で、このプローブ保持部220を被検者の頭部に固定することができる。
また、複数の発光プローブ300と検出プローブ400は、斜線で示した発光プローブ300の両隣に検出プローブ400を位置するように、交互にかつマトリックス状に配置される。このため、1つの発光プローブ3Aから照射された光は、X方向とY方向の両隣に配置される4個の検出プローブ4A、4B、4C、4Dの検出部411で検出することができる。言い換えれば、1つの検出プローブ400は、X方向とY方向の両隣に配置される4個の発光プローブ300から照射された光を検出することができる。つまり、この実施の形態によれば、プローブ装置100が装着されている領域全体の血液動態変化を計測することができる。
また、発光プローブ300と検出プローブ400は、図1の下部右側の吹き出し内に示すように、同様な構造を備えている。ここでは、検出プローブ400の構造を中心に説明し、発光プローブ300については検出プローブ400との相違点を中心に説明する。
図1の下部右側の吹き出し内に示すように、検出プローブ400は、検出ユニット411を備えた検出プローブ本体410と、この検出プローブ本体410をプローブホルダ200の前記所定の位置に取り付ける検出プローブ取付部450とから構成される。一方、発光プローブ300は、前記検出ユニット411と同様な構造を有する発光ユニット311を備えた発光プローブ本体310と、この発光プローブ本体310をプローブホルダ200の前記所定の位置に取り付ける発光プローブ取付部350とから構成される。
検出プローブ本体410と発光プローブ本体310は、いずれも、被検者側に突起部412を備え、この突起部412の先端と検出ユニット411または発光ユニット311とを連通する光フアイバー413が設けられている。
前記発光ユニット311は、図1の左上の吹き出し内に示した光源部315と外来起因の雑音を除去するために発振器316とを備えている。ここで、発光部311としては、半導体レーザ、チタンサファイアレーザ、発光ダイオード等を用いることができるが、この実施の形態では発光ダイオードを備えた発光部311を採用した発光プローブ本体310の事例で説明している。
また、前記検出ユニット411は、図1の右上の吹き出し内に示した検出部415とロックインアンプ416と対数増幅器417とを備えている。ここで、検出部415としては、フォトダイオードや光電子増倍管等の光電変換素子を用いることができるが、この実施の形態ではフォトダイオードを備えた検出部415を採用した検出プローブ本体410の事例で説明している。
また、前記ホルダ基板部500は、差動増幅器550とA/D変換器551とプローブ通信部552と、電源部560とを備えている。この実施の形態では、シート状の前記プローブ保持部220に、前記ホルダ基板部500と、このプローブ保持部220に取り付けられる前記発光プローブ300及び前記検出プローブ400とを電気的に接続する配線シート230を備えている。このため、前記プローブ保持部220の前記配線シート230と前記ホルダ基板部500とをコード501を介して電気的に接続することで、前記ホルダ基板部500に設けられる各機器と前記発光プローブ300及び前記検出プローブ400とを電気的に接続することができる。
一方、前記生体光計測装置本体10は、計算機11と、表示部12と、本体通信部13とを含んで構成される。この実施の形態では、この生体光計測装置本体10と前記ホルダ基板部500にそれぞれ本体通信部13とプローブ通信部552を設けることにより、この生体光計測装置本体10と、ホルダ基板部500を備えたプローブ装置100とをコードレスで電気的に接続することができる。このため、プローブ装置100を頭部に装着した被検者は、前記生体光計測装置本体10とコードを介して接続されること無く、電気的に接続されるため、このコード類による束縛を受けることなく、被検者の検査結果を前記生体光計測装置本体10で計測することができる。
この生体光計測装置1によれば、ホルダ基板部500の電源部560から電源供給を受けて発光部315から発せられる約1.5mWの弱い近赤外光(光)は、図示しないレンズ系を用いて発光部315内で集光されて、この発光部315の下部に設けられる突起部412の照射用の光ファイバー413を介して被検者50の頭部に照射される。発光部315から発せられる光は、外来起因の雑音を除去するために発振器316により100Hz〜10MHz程度の任意の周波数fで強度変調されている、または、CDMAなどのように符号化されたパルス列として照射される。
用いる光の波長は、生体内の注目物質の分光特性によるが、血液内のHbとHbO2との濃度から酸素飽和度や血液量を計測する場合には600nm〜1400nmの波長範囲の光の中から1あるいは複数波長選択して用いる。被検者50の頭部に照射された光は、照射用の光ファイバー413の視野の領域を通過し、この領域内の血管等の局所的に血液動態が変化する領域を通過して、検出部411の下部に形成される突起部412の検出用の光ファイバー413を介して検出部415で検出される。
検出用の光ファイバー413を介して検出部411で検出された光は、この検出部411で光電変換され、通過光の強度が電気信号の強度として出力される。複数の検出部411から出力された通過光強度を表わす電気信号は、それぞれのロックインアンプ416により光源の光強度変調周波数成分のみが抽出され、それぞれの対数増幅器417で対数変換された後に配線シート230を介してホルダ基板部500に収集される。
複数の検出部411で収集された信号はホルダ基板部500の差動増幅器550に入力される。この差動増幅器550では、例えば、検出プローブ400aからの出力は負極に入力され、検出プローブ400bからの出力は正極に入力され、その結果として、異なる2ヵ所の位置での通過光強度の差分信号が、出力信号として出力される。この差動増幅器14からの出力信号は、逐次A/D変換器15でデジタル信号に変換され、プローブ通信部552を介して生体光計測装置本体10に送信される。
本体通信部13を介して生体光計測装置本体10に受信した信号は計算機16に取り込まれて処理された後、表示装置17に時系列データとして表示される。ここで、この実施の形態では、本体通信部13とプローブ通信部552とを無線通信方式のものを採用しているが、赤外線や他の通信手段を介して信号の送受信を行うようにしても良い。もちろん、コードを介して接続してもよいが、その場合、被検者の行動の自由度が束縛されることになる。
そして、この実施の形態に係る生体光計測装置1の大きな特徴の1つは、前記プローブ保持部220を、発光プローブ300と検出プローブ400の姿勢を維持できる柔軟性のある保持機能と、外光の頭部への進入を防ぐ遮光機能と、信号や電源の配線を包含する配線機能とを備えた積層構造とした点にある。
即ち、この実施の形態では、図1の右下の吹き出し内に図示するように、シート状のプローブ保持部220を、このプローブ保持部220の外表面に設けられる外シート221と、このプローブ保持部220の被検者の頭部側の内表面に設けられる内シート222と、外シート221と内シート222との間に設けられる遮光シート223と配線シート230とで構成している。この実施の形態では、前記外シート221と内シート222を、5mmから10mmの厚さの範囲で形成される樹脂繊維で形成される立体織物地で構成する。
この立体織物地は、一般に、三次元織物とも呼ばれるものであり、縦、横、垂直の3方向に繊維材料(糸状)を立体的に組織した織物であり、連結糸の素材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等から製造されるポリエステル系繊維、綿、キュプラレーヨン、ビスコースレーヨン、精製セルロース繊維等のセルロース系繊維、ナイロ6、ナイロン66等から製造されるポリアミド系繊維等、何れの繊維であってもよい。繊維の形態は、フィラメント糸やスパン糸の何れの繊維を採用してもよい。
この実施の形態では、この立体織物地を採用することことにより、その適度な厚みで、前記発光プローブ取付部350または検出プローブ取付部450を軽量化を図りつつ確り保持するとともに、この織物地内に形成される空間を介して被検者の発汗を良好なものとすることができる。
一方、遮光シート223は、立体織物地で形成されるプローブ保持部220の遮光性の悪さを向上するものであり、この実施の形態では、黒色の布地を外シート221と内シート222間に挿入する。この遮光シート223の採用により、外光がプローブ保持部220内に進入することを防ぐとともに、頭皮から反射する反射光も吸収して測定性能を向上する効果も期待できる。
更に望ましくは、照射光や環境光が頭部と周辺とで乱反射して迷光として検出部に到達することを防止ないし軽減するために、内シート222、取付リング部452、配線シート230といった頭部側の部材は、つや消し黒の塗装または着色されたものが、より好適である。
また、この実施の形態では、配線シート230として、例えば、薄い樹脂フイルムの表面に銅箔などを貼り付けた帯状のフレキシブルプリント配線板を採用している。これにより、プローブ保持部220の厚さムラを起こすことなく配線が施された積層構造を実現することができる。
また、この実施の形態では、帯状の配線シート230をプローブ保持部220の長手方向に沿って複数行配列し、この帯状の配線シート230の間に、発光プローブと検出プローブを交互に配列される1行の配列群290を配列する。例えば、この実施の形態では、帯状の配線シート230a、230b、230c、230dをプローブ保持部220の長手方向に沿って配列し、この配線シート230の間に各1行の発光プローブと検出プローブの配列群290a、290b、290cを配列する。
そして、この実施の形態の他の大きな特徴の1つは、プローブ保持部220の長手方向に沿って配列される複数の配線シート230を交互に発光プローブ用の配線シートと、検出プローブ用の配線シートに設定し、この2つの配線シートに発光プローブ取付部350と検出プローブ取付部450を結線し、そして、この2つの配線シートをプローブ保持部220の長手方向の両側に分けて引き出した点にある。
即ち、この実施の形態では、配線シート230aと230cを発光プローブ300の配線用として利用し、この配線シート230aと230cには斜線で示す発光プローブ300が同様の構造を備えた配線シートを介して結線され、更に、この配線シート230aと230cの一方の片側(左側)は、支持部材250に設けられる図示しないコネクタに接続される。そして、このコネクタには、電源部560を備えたホルダ基板部500から導かれるコード501が接続される。
一方、配線シート230bと230dを検出プローブ400の配線用として利用し、この配線シート230bと230dには検出プローブ400が同様の構造を備えた配線シートを介して結線され、更に、この配線シート230bと230dの他方の片側(右側)は、支持部材250に設けられる図示しないコネクタに接続される。そして、このコネクタには、差動増幅器550等を備えたホルダ基板部500から導かれるコード501が接続される。
このように、この実施の形態によれば、2系統の帯状の配線シート230により、複数の発光プローブ300と検出プローブ400がそれぞれ最短距離で結線され、しかも、この系統の異なる配線が発光プローブ本体310の長手方向の両側に分けて配線されるので、コネクタや配線スペースを効率よく設けることができるとともに、配線やコネクタ接続などの取り扱いが容易となる。なお、この実施の形態では、2系統の配線を左右両側に分けて配線しているが、例えば、片側の支持部材250の2系統のコネクタをまとめて設けるように配線しても良い。
以下、図1の構造が適用される実施の形態を図2から図9を参照して更に詳細に説明する。
先ず、図2、図3を参照して検出プローブの周辺構造を更に詳細に説明する。図2は、検出プローブの周辺構造の展開図である。図3は検出プローブの断面図である。図4は検出プローブの外観図である。ここで、前記したように、発光プローブ300は検出プローブ400と同様な構造を備えているため、ここでは説明を省略する。
図2において、プローブ保持部220は、所定の位置に検出プローブ取付部450を取り付けるための開口部224が設けられている。そして、このプローブ保持部220は、一対の外シート221と内シート222との間に、遮光シート223と配線シート230と設けられる積層構造を備えている。この実施の形態では、外シート221側に遮光シート223を設け、内シート222側に配線シート230を設けることで、配線シート230が外シート221を介して透けて見えるのを防止している。
さて、この実施の形態では、検出プローブ取付部450を、本体リング部451と取付リング部452と、結線蓋部453とで構成する。本体リング部451は高さの低い筒状の外観を備え、その一端側に外周に張り出したリング状のフランジ部454が設けられている。また、このフランジ部454には、このフランジ部側の外周の一端に開閉可能に取り付けられる前記結線蓋部453が設けられている。この結線蓋部453の内側面455には、取付側コネクタ456が設けられ、この取付側コネクタ456に接続する配線457が本体リング部451の他方の端部側に延在して設けられている。なお、結線蓋部453の自由端となる端部側には固定突起458aが設けられており、この結線蓋部453は、この固定突起458aをフランジ部454に設けた固定受部458bに取り付けることにより、本体リング部451のフランジ部側の開放部を結線蓋部453で塞ぐことが出来る。
また、本体リング部451のフランジ部側と対向する端部側には取付リング部452を取り付けることができる。この取付リング部452は、本体リング部451に取り付けることにより、前記フランジ部454とこの取付リング部452との間にプローブ保持部220を挟み込んで、検出プローブ取付部450をプローブ保持部220に確り保持させることができる。
即ち、この実施の形態では、組み立てにあたっては、プローブ保持部220に形成した開口部224から飛び出している配線シート230の配線の端部231と検出プローブ取付部450の周側面に設けられる配線457とを結線し、この開口部224に本体リング部451のフランジ部454と対向する端部側を挿入する。そして、この端部側に取付リング部452を熱溶着または接着剤等を介して取り付ける。これにより、前記フランジ部454と取付リング部452との間に開口部224を挟みこんでプローブ保持部220に検出プローブ取付部450を確り保持することができる。
なお、この実施の形態では配線457と配線シート230の配線の端部231とを結線するとしたが、図3に示すように接続コネクタ460を互いの端部に設けて、これを結線するようにしても良い。また、この実施の形態では、本体リング部451と取付リング部452と分離する構造としたが、この両部材を一体成型し、プローブ保持部220の開口部の柔軟性(弾性)を利用して、取付リング部452に相当する部分を挿入して取り付けるようにしても良い。
また、前記本体リング部451には、検出プローブ本体410が挿入される。この構造を図3、図4を参照して更に詳細に説明する。
図3において、前記検出プローブ本体410は円柱形状の外観を備えるとともに、一方の端部面に前記突起部412が形成され、他の端部面には本体側コネクタ419が設けられている。この本体側コネクタ419は、図1で示した検出ユニット411と検出プローブ取付部450との電気的な接続を可能とするものである。また、検出プローブ本体410の周囲には外周に張り出した位置決めフランジ部418が設けられている。
一方、本体リング部451の取付リング部452が取り付けられる端部側の内径は、フランジ部454側の内径より狭くなるように、内方に突出する本体位置決め突起459が設けられている。したがって、本体リング部451の内部に検出プローブ本体410を挿入すると、前記位置決めフランジ部418が本体位置決め突起459に当たるので、突起部412が適度に被検者の頭部側に張り出した位置で、検出プローブ本体410を検出プローブ本体410内に保持することができる。ここで、この位置決めフランジ部418は本体リング部451の内面と適度な隙間を持って形成されることにより、左右方向のガタツキを軽減している。
そして、前記検出プローブ本体410の上面に設けた本体側コネクタ419に結線蓋部453の取付側コネクタ456を連結することにより、検出プローブ本体410と検出プローブ取付部450、そしてプローブ保持部220とを電気的に接続することができる。
図3、図4において、結線蓋部453は、柔軟性のある連結部材461によって本体リング部451に取り付けられ、更に固定突起458aもまた柔軟性のある材料で形成される。したがって、結線蓋部453を検出プローブ本体410に取り付けることで、検出プローブ本体410は、矢印P1で示す被検者側に近づけたり離したりする方向と、この矢印P1を周囲に倒す方向P3、更に矢印P1を中心軸とする回転方向P2に自由度を持って検出プローブ取付部450に保持される。
この構造によれば、検出プローブ本体410は、柔軟性のある結線蓋部453によって検出プローブ取付部450に取り付けられるので、被検者50の頭部の凹凸に合わせて検出プローブ本体410の姿勢を変化させることができる。
また、この実施の形態では、結線蓋部453が検出プローブ取付部450の上部に張り出した状態で検出プローブ本体410が保持されるので、結線蓋部453を指で摘むなどして突起部の中心軸Q1を中心に検出プローブ本体410を回転させたり、移動させることができる。
次に、図5から図9を参照して、プローブ装置100の具体的な構造の一例を詳細に説明する。図5はプローブ装置の外観を示す後方斜視図である。図6は被検者の頭部にプローブ装置を取り付けた状態の斜視図である。図7はホルダ基板部の動作機構を示す参考図であり、(a)図が部分側面図、(b)図が部分断面図である。図8は距離調整部材の具体的構造を示す参考図であり、(a)図はプローブ装置の正面図、(b)図が被検者の頭部に装着した状態の断面図である。図9はホルダ基板部の他の応用構造を示す後方斜視図である。
図5と図6において、この実施の形態に係るプローブ装置100は、プローブホルダ200に対してホルダ基板部500を移動可能に取り付けた構造を備えている。
即ち、プローブホルダ200は、発光プローブ300と検出プローブ400が設けられるプローブ保持部220を、下辺部と両側辺部で保持するプローブ保持体240で保持する構造を採用している。このプローブ保持体240は、プローブ保持部220の長手方向の両側に設けられる支持部材250と、この一対の支持部材250の下端部と連結する下辺部材241とを樹脂材料で一体成型して形成される。つまり、このプローブ保持体240は、全体に細い枠状に形成され、その内側にプローブ保持部220の端部を挟み込んで保持する図示しない溝を備えることで、プローブ保持部220の長手方向の両側と下辺部を確り保持する。
一方、プローブ保持部220の上辺は、プローブ保持体240のような枠体で保持することなる、その端部がほつれないように布地など保護された縁取り部242が設けられている。
また、プローブ保持体240の下辺部材241の両側延長線上には固定ベルト280のベルト取付部243が設けられている。更に、下辺部材241の内側には滑り止め部材260が設けられている。この滑り止め部材260は、細い帯状のスポンジ等の材料で形成されるものであり、下辺部材241の内側に沿って設けられることによって、プローブ装置100と被検者の頭部(額)との緩衝材でかつ滑り防止機能の効果を得ることができる。
この実施の形態では、固定ベルト280を、一対のベルト281a、281bと、この一対のベルト281a、281bの長さを調整する長さ調整機構部282とからなる極一般的な構造のものを採用している。
この固定ベルト280とプローブ保持体240との取り付け構造によれば、被検者の頭部に対して左右方向に伸びて形成される下辺部材241の両側を固定ベルト280で保持することができるので、下辺部材241を被検者の額に位置合わせして、被検者の頭部の後方に位置する長さ調整機構部282を介して固定ベルト280の長さを調整することで、被検者の頭部にプローブ装置100を確り保持することができる。この際、額にはプローブ装置100の重量がかかるが、下辺部材241には滑り止め部材260が設けられているので、固定ベルト280の締め付けによる被検者が受ける不快感やプローブ装置100の位置ずれを軽減することができる。
また、一対の支持部材250の上端には、この一対の支持部材250の距離を調整する距離調整部材270が設けられている。この実施の形態では、一方の支持部材250の上端部に形成した穴271aから挿入され、縁取り部242に沿って配置されて、他の支持部材の上端部に形成した穴271bから引き出される紐272で距離調整部材270を構成する。この紐272の一端にはその位置を固定する固定具273が設けられ、この紐272の他端には任意の位置で固定される位置固定具274が取り付けられる。つまり、固定具273と位置固定具274の間に一対の支持部材250を挟み込むことで、その距離を調整することができる。
更に、この実施の形態では、下辺部材241の両側に設けられる一対の回転軸部290を介して回転可能に取り付けられるホルダ基板部500を備えている。この実施の形態に係るホルダ基板部500は、プローブ保持部220の外側を包んで、その両側を一対の回転軸部290で支持される帯状の外観を備えている。このホルダ基板部500は差動増幅器550とA/D変換器551とプローブ通信部552と電源部560が設けられている。
この構造によれば、プローブホルダ200にホルダ基板部500が一体に取り付けられているので、プローブホルダ200を被検者の頭部に取り付けるだけで、計測を実行することができる。しかしながら、この実施の形態ではホルダ基板部500をプローブホルダ200の周囲に設けているので、ホルダ基板部500が、プローブ保持部220に設けられる複数の発光プローブ300や検出プローブ400を隠してしまい、これらプローブの調整ができないという課題が生じる。そこで、この実施の形態では、ホルダ基板部500を回転軸部290を介して回転可能に取り付けることで、前記課題を解決している。この構造を図7で説明する。
図7において、この実施の形態では、前記下辺部材241には回転軸受部291と回転抑制受部292を形成し、前記ホルダ基板部500には回転軸受部291に回転可能に支持されて回転軸突起部293と、前記回転抑制受部292と対となる回転抑制突起部294を設けることで回転軸部290を構成する。回転軸受部291と回転軸突起部293との連結は、任意の位置で角度を固定できる角度調整手段を備えて連結される。また(b)図に示すように、この実施の形態では、回転軸突起部293に形成した配線通路295を介してコード501を配線することで、このコード501が外から見えるのを防いで、意匠性の向上を図っている。
また、この実施の形態では、前記ホルダ基板部500が前記下辺部材241の周囲に位置する水平な状態で、前記回転抑制突起部294が回転抑制受部292によって支持される構造としている。これにより、前記ホルダ基板部500が衝撃などを受けることで、水平な状態から下方に回転することを防ぐことができる。
また、この構造によれば、ホルダ基板部500を矢印P4に沿って回転させることで被検者の頭頂部に位置させることができる。このホルダ基板部500を上げた状態では、プローブ保持部220全体がホルダ基板部500によって隠蔽されないので、発光プローブ300や検出プローブ400を調整することができる。
図8において、この実施の形態に係るプローブ装置100では、下辺部材241と固定ベルト280(図5参照)とで、プローブ保持部220の下辺部を被検者の額に確り位置合わせして保持することができる。そして、プローブ保持部220の両側を保持する支持部材250の下端部は前記下辺部材241に保持されるものの、その上端部を自由端とすることができる。そして、この自由端は樹脂の弾性を備えているので、この2つの距離を紐272と固定具273と位置固定具274を介して短くすることにより(b)図に示すようにプローブ保持部220を被検者の頭部の形状に合わせてフイットさせることができる。例えば、紐272の一端を固定具273で止め、他の一端側に取り付けた位置固定具274から矢印P5に向かって引き出すようにする。これにより、固定具273と位置固定具274の間の距離L1が短くなり、これに伴って支持部材250の自由端側が矢印P6のように内側に引き込まれて、プローブ保持部220の上辺側が絞り込まれた球面状のシート形状に変形させることができる。これにより突起部412を被検者の頭部50の凹凸に合わせて位置決めすることができる。
また、図9はホルダ基板部の他の実施の形態を説明するものである。この実施の形態に係るホルダ基板部500aはプローブホルダ200aとコード501を介して接続される構造を備えている。ここで、他の構造については、図1から図8で説明した構造と同じ構造を備えている。
この実施の形態では、ホルダ基板部500aに設けたベルト固定具502を被検者の腰のベルトに取り付けることができる。このように、この実施の形態によれば、ホルダ基板部500aをプローブホルダ200aと分離して被検者の他の部位に取り付けて使用可能としているので、被検者の行動の自由度を維持しつつ、頭部への負担を軽減することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図10から図14は、第2の実施の形態に係るプローブ装置100bを説明するものである。図10は、第2の実施の形態に係る生体光計測装置の概略構成図を示している。図11は、第2の実施の形態に係るプローブ装置の外観図であり、(a)図が正面図、(b)図が被検者の頭部に装着した状態の外観図である。図12は、発光プローブの縦断面図である。図13は光フアイバーの固定具の動作機構図であり、(a)図が動作概念図、(b)図が断面図を示している。図14は光フアイバーの固定具の外観図であり、(a)図が平面図、(b)図が正面図、(c)図が右側面図、(d)図が底面図、(e)図が横断面図、(f)図が背面図、(g)図が左側面図である。
先ず、図10において、この第2の実施の形態に係る生体光計測装置1bは、発光プローブ300bから発する光源を生体光計測装置本体10bの光生成部14で生成し、この光を光フアイバー502を介してプローブ装置100bの発光プローブ300bに供給するものである。
したがって、この生体光計測装置1bが図1に示す第1の実施の形態に係る生体光計測装置1と大きく違う点は以下の点である。
先ず、生体光計測装置1では発光プローブ本体310の発光ユニット311に光源部315と発振器316とを設けたが、この生体光計測装置本体1bでは光生成部14と発振器316とを生体光計測装置本体10bに設けている。更に、ホルダ基板部500に設けていた電源部560を生体光計測装置本体1bに設けている。
また、前記光源の光生成部14の配置の違いに伴って、前記生体光計測装置1ではプローブ保持部220に配線した配線シート230を介して発光プローブ本体310に電源を供給しているが、この生体光計測装置1bでは、発光プローブ本体310と光生成部14とを複数の光フアイバー502で接続し、発光プローブ本体310に光を直接供給する構造を備えている。
この第2の実施の形態に係るこの生体光計測装置1bでは、光フアイバー502を介して発光プローブ300bに光を供給するために、この光フアイバー502を束ねる手段をプローブ装置100bに備えている。
その他の構造、特に検出プローブ400の構造については、図1に示す生体光計測装置1と同様な構造を備えている。
なお、この実施の形態では、光生成部14と発振部316と電源部560を生体光計測装置本体10bに設ける実施例で説明しているが、光生成装置として、生体光計測装置本体10bの装置と分離した構造を備えるようにしても良い。
また、この実施の形態では、ホルダ基板部500bとプローブホルダ200bとをコード501で接続し、ホルダ基板部500bと生体光計測装置本体10bとを無線通信で接続する構造としているが、ホルダ基板部500bの内容を生体光計測装置本体10bに取り込んで、この生体光計測装置本体10bとプローブホルダ200bとを長いコード501で接続するようにしても良い。
図11において、このプローブ装置100bでは、複数の光フアイバー502を介して光を供給するため、複数の光フアイバー502の配線が大きな課題となる。
そこで、この実施の形態では、斜線で示した発光プローブ本体310bと検出プローブ本体410bにフアイバ押板取付部470を設け、このフアイバ押板取付部470の間を連結するフアイバ押板471を取り付けるようにする。即ち、この実施の形態では、プローブ保持部220の外表面に突出して形成される発光プローブ本体310bと検出プローブ本体410bの上面をフランジ状に形成し、このフランジの下方に凹状のフアイバ押板取付部470を形成する。そして、この2つのフアイバ押板取付部470を連結するように、帯状のフアイバ押板471を取り付けるようにする。
この構造によれば、フアイバ押板471と、この下方に位置するプローブ保持部220との間に隙間が形成されるので、この隙間472に光フアイバ502を通すことにより、光フアイバー502を束ねることができる。また、この実施の形態では、2つのフアイバ押板取付部470を連結するにあたり、同種の発光プローブ本体310bまたは検出プローブ400bの間を連結するようにする。
即ち、この実施の形態では、複数の発光プローブ300bと検出プローブ本体410bは、斜線で示した発光プローブ300bの両隣に検出プローブ400bを位置するように、交互にかつマトリックス状に配置される。このため、同種の発光プローブ本体310bまたは検出プローブ本体410bの間を連結すると、フアイバ押板471は斜め姿勢で2つのフアイバ押板取付部470を連結することになる。この斜め姿勢のフアイバ押板471によれば、発光プローブ300と検出プローブ400の間に配線される光フアイバー502は、縦姿勢または横姿勢のフアイバ押板470に比べて押さえられる面積が広い斜め姿勢のフアイバ押板471によって押さえられるので、光フアイバー502を束ねる機能や、隠す機能を高めることができる。
また、この実施の形態では、意匠性を向上するために、プローブ保持部220の左右方向の中央線P10を基準に、左右対称な配置とし、同種の発光プローブ本体310bまたは検出プローブ本体410bとをフアイバ押板471で連結するようにする。この場合、3個以上の連結も斜め方向に連結することができる。
図11の(a)図に示す実施の形態では、発光プローブ300bと検出プローブ400とを3段9列に配置しているので、9列の配列を4列と5列に左右に分割し、その中央線P10を中心にV字型の配列となるようにフアイバ押板471を取り付ける。即ち、中央線P10に近い下段のフアイバ押板取付部470aにフアイバ押板471の一端を取り付けた場合、フアイバ押板471の他端は中段のフアイバ押板取付部470bに取り付けるようにする。
もちろん、中央線P10を中心に逆V字型の配列となるようにフアイバ押板471を取り付けるようにしても良い。また、左右対称な配列ではなく、一方向に斜めに連結した配列でも良い。
次に、図12を参照して光フアイバーが取り付けられる発光プローブ300bの具体的構造を説明する。図12は、発光プローブの縦断面図を示している。
図12において、この実施の形態では、発光プローブ300bを、ほぼ円柱形状の外観を備えた発光プローブ本体310bと、この発光プローブ本体310bをプローブ保持部220の所定の位置に取り付けるための発光プローブ取付部350bとから構成する。
発光プローブ取付部350bは、本体リング部351と取付リング部352とから構成される。本体リング部351は高さの低い筒状の外観を備え、その一端側に外周に張り出したリング状のフランジ部353が設けられている。また、本体リング部351のフランジ部側と対向する端部側には取付リング部352を取り付けることができる。この取付リング部352は、本体リング部351に取り付けることにより、前記フランジ部353とこの取付リング部352との間にプローブ保持部220を挟み込んで、発光プローブ取付部350bをプローブ保持部220に確り保持させることができる。
一方、発光プローブ本体310bは、円柱形状のベース筐体320と、このベース筐体320に取り付けられる押板取付キャップ321とから構成している。ベース筐体320は円柱形状の外観を備えて、その一端側に突起部412を備え、他の一端側にキャップ取付部322を設けている。
更に、ベース筐体320は、キャップ取付部322側の周側面の端部に外側に張り出したフランジ324を備え、更に、ベース筐体320の周側面には取付突起部323が設けられている。
この実施の形態では、発光プローブ取付部350bに光プローブ本体310bを組み立てる際には、突起部412を備えた端部側から光プローブ本体310bを取付リング部352内に挿入する。挿入された光プローブ本体310bは、そのフランジ324が取付リング部352のフランジ部353に当たって、その位置が固定されるとともに、取付リング部352の周側面に形成される嵌合凹部354と取付突起部323とが嵌合され、発光プローブ本体310bを発光プローブ取付部350bに固定・支持することができる。ここで、嵌合凹部354と取付突起部323との嵌合は樹脂の弾性を利用して着脱が可能な程度に取付突起部323の突出量や形状としている。
また、この実施の形態では、フランジ324の周側面に光フアイバー502を取り付けるための光コネクタ325を備えている。この光コネクタ325は光フアイバー413と接続され、光フアイバー502から供給される光を突起部412の先端部から照射することができる。
また、押板取付キャップ321は、板状の円形板の一方の平面側に一回り小さい円柱形状の取付突起軸326が張り出した外観形状を備えている。一方、キャップ取付部322はは凹状に形成されており、このキャップ取付部322に取付突起軸326の先端部を装着することで、この押板取付キャップ321とフランジ324とで凹状の前記フアイバ押板取付部470を構成する。この実施の形態では、フアイバ押板471を押さえる面積を広くするためや、厚さ調整のために、ワッシャ板327を取り付けることができる。
なお、具体的な図面では図示しないが、この実施の形態では、検出プローブ400bもまた、発光プローブ300bと同様な前記フアイバ押板取付部470を備えている。即ち、結線蓋部453の上面に凹状のキャップ取付部322を形成し、このキャップ取付部322に押板取付キャップ321を取り付けることができる。
次に、図13と図14を参照して、フアイバ押板471の取り付け構造を更に説明する。図13、図14において、この実施の形態にかかるフアイバ押板471は柔軟性のある樹脂材料やゴムなどの軟質材で形成される。図13の(a)図と図14には、その一実施例の外観形状を示している。例えば、この実施の形態に係るフアイバ押板471は、長手方向の両端部が半円形に形成される薄い板状の外観を備え、その長手方向の一端には外周が閉じた円形の開口部473が形成され、他の一端には外周の一部が開放された鍵形の開口部474が形成される。この開口部473と開口部474の厚さは他の厚さの約1/2の厚さで薄く形成されることで、1つのフアイバ押板取付部470に2枚のフアイバ押板471やワッシャ板327を取り付けることができる。
図13の(b)図にフアイバ押板471の取り付け構造を示す。この実施の形態では、フアイバ押板471の閉じた円形の開口部473に押板取付キャップ321aの取付突起軸326を通してフアイバ押板取付部470aに装着する。これにより、フアイバ押板471は、(a)図に示すように、フアイバ押板取付部470aを中心に回転可能に取り付けられる。
一方、フアイバ押板471の他方の開口部474は、一部が開放された鍵形に形成されているので、押板取付キャップ321bの取付突起軸326をこの開口部474に通してフアイバ押板取付部470bに装着しても、この押板取付キャップ321bを取り外すことなく一部が開放された鍵形の形状を利用してフアイバ押板取付部470bから開口部474を取り外すことができる。この際、フアイバ押板取付部470bにワッシャ板327や他のフアイバ押板の一端を取り付けることができる。
このようなフアイバ押板471の構造によれば、フアイバ押板471の一端を開放しておいて、光フアイバー502を配線した後に開放した一端を取り付けることができるので、光フアイバー502の配線処理を容易に行うことができる。
以上述べたように、この実施の形態に係るプローブ装置は、生体表面に光を照射する光照射手段と、生体内部を通過して生体表面から出射する光強度を検出する光検出手段とを備える生体光計測装置に用いるプローブ装置において、前記プローブ装置は、その先端に前記光照射手段を備えた複数の光照射プローブ本体と、その先端に前記光検出手段を備えた複数の光検出プローブ本体と、前記光照射プローブ本体と前記光検出プローブ本体とを保持するプローブ支持体(プローブ保持部)と、前記光検出プローブ本体と前記光照射プローブ本体とを前記プローブ支持体の前記所定の位置に支持する本体支持部(発光プローブ取付部、検出プローブ取付部)とを備え、前記プローブ支持体は、立体織物構造を備えた外シートと、立体織物構造を備えた内シートと、前記外シートと前記内シートとの間に配置される遮光シートと配線シートとを積層した構造体であり、前記光検出プローブ本体は光検出部を備え、この光検出部は前記本体支持部を介して前記配線シートと電気的に接続されるようにする。
この場合、プローブ装置は発光プローブ本体は発光部を備え、この発光部は前記本体支持部を介して前記配線シートと電気的に接続するようにする。更に、プローブ装置は、前記プローブ支持体は、本体支持部を支持するシート状のプローブ保持部と、前記プローブ保持部の長手方向の両側に設けられる支持部材と、前記プローブ保持部の短手方向の一端に配置される滑り止め部材と、前記プローブ保持部の短手方向の他の一端に設けられ、前記支持部材の距離を調節する距離調整部材と、前記一対の支持部材に取り付けられる固定ベルトとから構成され、前記プローブ保持部が、立体織物構造を備えた外シートと、立体織物構造を備えた内シートと、前記外シートと前記内シートとの間に配置される遮光シートと配線シートとを積層した構造体とする。
また、前記プローブ装置から出力される電気信号を画像処理してマップ等の表示を行う生体光計測装置本体と無線通信を可能とする通信手段と、前記プローブ装置に電源を供給する電源部とを備えたホルダ基板部を備え、このホルダ基板部は前記配線シートと電気的に接続されるようにする。更に、光照射プローブ本体と光検出プローブ本体は、外シートから露出する位置に、帯状の配線押え板の一端を取り付けるための配線押え板取付部を備える。
更に、前記本体支持部は、外シートから露出する位置に、帯状の配線押え板の一端を取り付けるための配線押え板取付部を備えるようにする。また、前記光照射プローブ本体と前記光検出プローブ本体とは互いに隣接するような格子状の配列でプローブ支持体に保持され、前記配線押え板は、両端部に配線押え板取付部に取り付けるための取付手段を備えるとともに、前記取付手段の間の長さは、同種の前記光照射プローブ本体または前記光検出プローブ本体、あるいはこれを支持する前記本体支持部の前記配線押え板取付部に取り付けることが可能な長さに設定する。