JP4887028B2 - 画像形成装置及び静電潜像現像用トナーキット - Google Patents
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フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行なうものである。従って、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、定着されたトナー画像表面をある程度平滑にして光散乱を減少させる必要などがあるほか、色再現性を確保するには、顔料をトナー中に均一に分散させ、かつ分散後の顔料が最凝集せず、微分散を保つことが重要である。
特にイエロー、マゼンタ、減法混色による赤色の色再現性を良好に再現できる画像形成装置を提供することを目的とする。
更に、画像形成装置内における機内飛散の少ない画像形成装置を提供することを目的とする。
更にまたこのような画像形成装置に用いられる静電潜像現像用カラートナーキットを提供することを目的とする。
(1)「静電潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を被転写体及び/又は記録媒体上に転写する転写装置と、記録媒体上の可視像を定着させる定着装置とを少なくとも備える画像形成装置において、該画像形成装置は、少なくとも3つ以上の現像装置を備え、前記記録媒体上の可視像が、少なくともイエロートナー及びマゼンタトナー及びシアントナーで形成され、該イエロートナーと該マゼンタトナーと該シアントナーに少なくともポリエステル樹脂が含有され、該ポリエステル樹脂が下記一般式(I)または(II)で表わされる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂であり、
該マゼンタトナーが、下記化学構造式(1)で示される有機顔料を含有し、該イエロートナーが、下記化学構造骨格(A)を分子中に2つ有し、且つハロゲンを有さない有機顔料を含有することを特徴とする画像形成装置。
化学構造式(1)
(ただし、>C=N−NH−は、>CH−N=N−の場合を含む)
(2)「前記化学構造骨格(A)を2つ有す有機顔料が、下記化学構造式(2)及び/又は(3)で示される有機顔料であることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
化学構造式(2)
(3)「前記ポリエステル樹脂が、少なくともビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物と炭素数4〜20のアルケンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸及び/またはこれらの酸無水物を、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)及び/又はチタニルビス(トリエタノールアミネート)からなるチタン含有触媒(a)の存在下に重縮合されてなる樹脂であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の画像形成装置」;
(4)「前記画像形成装置は、前記記録媒体上の可視像が、イエロートナーの下にマゼンタトナーの層を形成するものであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(5)「前記シアントナーが、銅フタロシアニン顔料を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(6)「前記画像形成装置は、3つの現像装置が、それぞれイエロートナー、シアントナー、マゼンタトナーを備える3つの現像装置と、さらに、ブラックトナーを備える現像装置を備えることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(7)「前記画像形成装置は、単色における定着後のL*a*b*表色系で、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時、a*が55〜75、b*が0〜−8の範囲にあるマゼンタトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(8)「前記画像形成装置は、単色における定着後のL*a*b*表色系で、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時、a*が−2〜−12、b*が67〜90の範囲にあるイエロートナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(9)「前記画像形成装置は、マゼンタトナーとイエロートナーとの混色における定着後のL*a*b*表色系で、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時、a*が60〜68、b*が45〜55の範囲であることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(10)「前記画像形成装置は、離型剤を含有するトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(11)「前記画像形成装置は、平均円形度が0.94以上のトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(12)「前記画像形成装置は、体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(11)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(13)「前記画像形成装置は、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(14)「前記画像形成装置は、紡錘形状で、かつ、前記紡錘形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、短軸r2と長軸r1との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(15)「前記画像形成装置は、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂の前駆体、離型剤を、有機溶媒又は重合性単量体に溶解又は分散させて、水系媒体中で粒子を形成することによって得られるトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(16)「前記画像形成装置は、個数平均粒径が80〜500nmの範囲にある外添剤を有するトナーを用いることを特徴とする前記(1)〜(15)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(17)「前記画像形成装置は、像担持体と、少なくとも帯電装置、現像装置、クリ−ニング装置から選択される少なくとも現像装置を含む一以上の装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカ−トリッジを備えることを特徴とする前記(1)〜(16)のいずれかに記載の画像形成装置」;
(18)「静電潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を被転写体及び/又は記録媒体上に転写する転写装置と、記録媒体上の可視像を定着させる定着装置とを少なくとも備える画像形成装置に用いられるトナーにおいて、該トナーは、少なくともイエロートナー及びマゼンタトナー及びシアントナーからなり、該イエロートナーと該マゼンタトナーと該シアントナーに少なくともポリエステル樹脂が含有され、該ポリエステル樹脂が下記一般式(I)または(II)で表わされる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂であり、
該マゼンタトナーが、下記化学構造式(1)で示される有機顔料を含有し、該イエロートナーが、下記化学構造骨格(A)を分子中に2つ有し、且つハロゲンを有さない有機顔料を含有することを特徴とする少なくともイエロートナーとマゼンタトナーとシアントナーを有する静電潜像現像用トナーキット。
化学構造式(1)
(ただし、>C=N−NH−は、>CH−N=N−の場合を含む)」;
(19)「前記トナーキットにおいて、前記化学構造骨格(A)を2つ有す有機顔料が、下記化学構造式(2)及び/又は(3)で示される有機顔料であることを特徴とする前記(18)に記載の静電潜像現像用トナーキット。
化学構造式(2)
また、本発明は、上記画像形成装置に適した静電潜像現像用トナーキットを提供することができる。
上記特定原材料のトナー化による色再現性向上の機構が不明であるが、新規なチタン含有触媒(a)が有効な触媒活性を有することに伴い、顔料分散に好適な分子鎖状態及び/または分子量分布状態を達成しているものと推測される。そのためトナー製造時に一旦樹脂に分散した顔料の再凝集するエネルギーが減少し、分散のままの状態の維持が可能となったことと推測され、作像時トナー色再現性の向上につながったものと思われる。
特に、転写紙、フィルムシート等の記録媒体に定着した後のX−RITE938濃度計にて、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時に、L*a*b*表色系(CIE1976)でa*が55〜75、b*が0〜−8の範囲にある。これは、補色フィルターをかけて濃度を測定して、人間に与える濃度を一定状態にすることで統一的な測定を可能にする。そのときに、a*が55未満又はb*が0未満では、他の色のトナーと混色すると中間色の色再現性が低下し、a*が75又はb*がー8を越えると顔料の含有量を多くしなければならずトナーの隠蔽力が大きくなり、同様に、他の色のトナーと混食すると中間色の色再現性が低下する。
特に、転写紙、フィルムシート等の記録媒体に定着した後のX−RITE938濃度計にて、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるIDが1.00時に、L*a*b*表色系(CIE1976)でa*が−2〜−12、b*が67〜90の範囲にある。これは、補色フィルターをかけて濃度を測定して、人間に与える濃度を一定状態にすることで統一的な測定を可能にする。そのときに、a*がー2未満又はb*が67未満では、他の色のトナーと混色すると中間色の色再現性が低下し、a*がー12又はb*が90を越えると顔料の含有量を多くしなければならずトナーの隠蔽力が大きくなり、同様に、他の色のトナーと混食すると中間色の色再現性が低下する。
ポリアルカノールアミンの場合、Ti原子とTi−O−C結合を形成するのに用いられるHを除いた残基となるOH基以外にOH基が1個以上存在し、それが同一のTi原子に直接結合したOH基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。重合度が6以上の場合、触媒活性が低下するためオリゴマ一成分が増え、トナーのブロッキング性悪化の原因になる。
前記一般式(II)中、pは1〜2の整数、qは0〜1の整数であり、pとqの和は2である。
mまたはpが2以上の場合、複数存在するXは同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一である方が好ましい。
(AX1):(g)および(i)を用いた線状のポリエステル樹脂
(AX2):(g)および(i)とともに(h)および/または(j)を用いた非線状のポリエステル樹脂
(AY1):(AX2)に(c)を反応させた変性ポリエステル樹脂
なお、上記および以下において水酸基価および酸価は、JIS K 0070に規定の方法で測定される。
ヒドロキシカルボン酸(k)としては、ヒドロキシステアリン酸、硬化ヒマシ油脂肪酸などが挙げられる。ラクトン(l)としては、カプロラクトンなどが挙げられる。
(c)のエポキシ当量は、好ましくは50〜500である。下限は、さらに好ましく70、特に好ましくは80であり、上限は、さらに好ましく300、特に好ましくは200である。エポキシ基数とエポキシ当量が上記範囲内であると、現像性と定着性が共に良好である。上述の1分子当たりのエポキシ基数およびエポキシ当量の範囲を同時に満たせばさらに好ましい。
該(c)と反応させる該(AX2)の酸価は、好ましくは1〜60、さらに好ましくは5〜50である。酸価が1以上であると、該(c)が未反応で残存して樹脂の性能に悪影響を及ぼす恐れがなく、60以下であると、樹脂の熱安定性が良好である。
トナーバインダー(A)における他の樹脂の含有量は、好ましくは0〜40重量%、さらに好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは0〜20重量%である。
粉体混合する場合の混合条件としては、混合温度は、好ましくは0〜80℃、さらに好ましくは10〜60℃である。混合時間は、好ましくは3分以上、さらに好ましくは5〜60分である。混合装置としては、へンシェルミキサー、ナウターミキサー、およびバンパリーミキサー等が挙げられる。好ましくはへンシェルミキサーである。
本発明のトナーにワックスを含有させることによって、画像表面がゆず肌に見え、結果的に乱反射成分が増え、イエロートナーの場合、波長500〜700nmでの分光反射率、マゼンタトナーの場合は、波長400〜500nmの分光反射率、シアントナーの場合は、波長400〜600nmの分光反射率がそれぞれ向上される。すなわちそれぞれのトナーが減法混色で色を再現時、吸収すべきではない波長領域での反射率が向上したことにより、色再現性が改善される。
ワックスの添加量は、トナー粒子100重量部に対して3〜8重量部が好ましい。ワックスの添加量が3重量部未満では、トナー中に含有されるワックス量が少ないために、定着工程において充分な離型効果を得ることができない。また、8重量部を超えると、トナー中に含有されるワックス量が多くなるために、トナーの耐熱保存性の低下や感光体上でのフィルミング発生を招くので好ましくない。ワックスの添加量は、より好ましくは、4〜6重量部である。
また、トナーの円形度が0.93未満のトナー粒子の割合が30%以下であることが好ましい。上記割合が30%を超えるような円形度のばらつきが大きいトナーでは、帯電速度、レベルに広がりが生じ、帯電量分布が広くなるため好ましくない。
また、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。
図1は、トナーの形状を模式的に表わした図であり、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するための図である。
また、本発明のトナーの実質的な球形形状とは、形状係数SF−1で表わされ、このSF−1の値が100〜180の範囲にあることが好ましい。ここで、形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表わされる。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
(帯電制御剤)
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
また、本発明の画像形成装置は、個数平均粒径が80〜500nmの範囲にある外添剤を有するトナーを用いることが好ましい。トナーの流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に80nm〜500nmであることが好ましい。添加量は、0.01〜2.0重量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。この他 高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
複写装置本体(100)には、潜像担持体としての感光体(40)の周囲に帯電、現像、クリーニング等の電子写真プロセスを実行する各手段を備えた画像形成手段(18)を、4つ並列にしたタンデム型画像形成装置(20)が備えられている。
上述した二次転写装置(22)は、画像転写後の転写紙をこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
初めに、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする、または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
一方、画像転写後の中間転写ベルト(10)は、中間転写ベルトクリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写ベルト(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。
冷却管、撹拝機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、チタニウムジイソプロプキシビス(トリエタノールアミネート)の1700部とイオン交換水130部を入れ、窒素にて液中バブリング下、90℃まで徐々に昇温し、90℃で4時間反応(加水分解)させることで、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)を得た。
以降の実施例についても同様の合成法にて、それぞれ本発明に用いるチタン含有触媒(a)を得ることができる。
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が5になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−1)を得た。
(AX1−1)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は7、水酸基価は12、Tgは60℃、Mnは6940、Mpは19100であった。分子量1500以下の成分の比率は1.2%であった。
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物350部、ビスフェノールAのPO3モル付加物326部、テレフタル酸278部、無水フタル酸40部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸62部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して非線状ポリエステル樹脂(AX2−1)を得た。
(AX2−1)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は35、水酸基価は17、Tgは69℃、Mnは3920、Mpは11200であった。分子量1500以下の成分の比率は0.9%であった。
(AX1−1)400部と(AX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して本発明のトナーバインダー(樹脂A)を得た。
重縮合触媒をチタンテトライソプロポキシドに代える以外は合成例1の(AX1−1)と同様に反応させた。触媒失活のために反応が途中で停止してしまい、生成水が留出しなくなる問題が生じたため、反応途中でチタンテトライソプロポキシド2部を4回追加し、比較用線状ポリエステル樹脂(CAX1−1)を得た。
(CAX1−1)は、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は7、水酸基価は12、Tgは58℃、Mnは6220、Mpは18900であった。分子量1500以下の成分の比率は2.2%であった。
重縮合触媒をチタンテトライソプロポキシドに代える以外は合成例1の(AX2−1)と同様に反応させた。常圧下で16時間、減圧下で8時間反応させた。反応速度が遅かったため、反応途中でチタンテトラプロポキシド2部を3回追加し、比較用非線状ポリエステル樹脂(CAX2−1)を得た。
(CAX2−1)は、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は34、水酸基価は16、Tgは68℃、Mnは3420、Mpは12100であった。分子量1500以下の成分の比率は2.1%であった。
(CAX1−1)400部と(CAX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して比較トナーバインダー(樹脂B)を得た。(樹脂B)は強い紫褐色をした樹脂であった。
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外は合成例1の(AX1−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−2)を得た。
(AX1−2)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は8、水酸基価は10、Tgは60℃、Mnは6820、Mpは20180であった。分子量1500以下の成分の比率は1.1%であった。
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外は合成例1の(AX2−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX2−2)を得た。
(AX2−2)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は33、水酸基価は14、Tgは70℃、Mnは4200、Mpは11800であった。分子量1500以下の成分の比率は0.8%であった。
(AX1−2)500部と(AX2−2)500部をへンシェルミキサーにて5分間粉体混合して本発明のトナーバインダー用樹脂(樹脂C)を得た。
[トナーAの製造例]
処方:
樹脂A 100部
マゼンタ顔料(Pigment Red 269) 5部
帯電制御剤(オリエント化学工業社製E−84) 2部
上記材料のうち、顔料とポリエステル樹脂および純水を、1:1:0.5の割合で混合し、2本ロールにより混練した。混練を70℃で行ない、その後、ロール温度を120℃まで上げて水を蒸発させ、マスターバッチを作製した。
作製したマスターバッチを使用して、上記処方と同じになるように材料を混ぜ、2本ロールにより50℃で40分溶融混練し、冷却後、ハンマーミルで粗粉砕した後、エアージェット粉砕機で微粉砕し、得られた微粉末を分級して重量平均粒径(D4)6.8μmのトナー母体を得た。さらに、ステアリン酸亜鉛(堺化学工業社製)0.15部、疎水性シリカ(クラリアントジャパン社製)を1重量部、疎水性酸価チタン(テイカ社製)を1重量部を添加し、ミキサーで混合し、重量平均粒径6.8μmのトナーAを得た。
トナーAの製造例において、マゼンタ顔料を以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーBを得た。
イエロー顔料[Pigment Yellow 180] 5部
トナーAの製造例において、マゼンタ顔料を以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーCを得た。
イエロー顔料[Pigment Yellow 155] 5部
トナーAの製造例において、マゼンタ顔料を以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーDを得た。
マゼンタ顔料[Pigment Red 184
(Pigment Red 146と
Pigment Red 147の混合体)] 5部
トナーAの製造例において、マゼンタ顔料を以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーEを得た。
イエロー顔料[Pigment Yellow 17] 5部
トナーAの製造例において、マゼンタ顔料を以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーFを得た。
シアン顔料[Pigment Blue 15:2] 5部
トナーAの製造例において、樹脂Aを以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーGを得た。
樹脂B 100部
トナーBの製造例において、樹脂Aを以下のものに変更した以外は、トナーB製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーHを得た。
樹脂B 100部
トナーAの製造例において、以下のようにワックスを追加した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーJを得た。
カルナウバワックス 5部
トナーBの製造例において、以下のようにワックスを追加した以外は、トナーB製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーKを得た。
カルナウバワックス 5部
トナーFの製造例において、以下のようにワックスを追加した以外は、トナーF製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーLを得た。
カルナウバワックス 5部
トナーAの製造例において、樹脂Aを以下のものに変更した以外は、トナーA製造例と同様にして重量平均粒径6.8μmのトナーMを得た。
樹脂C 100部
(1)L*a*b*表色系色差
画像形成装置の評価機を用い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の単色モードで100%画像面積の画像濃度、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の中間色は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)が50%ずつ混色させたときのそれぞれの画像濃度をX−Rite938(X−Rite社製)により、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件で測定して、画像濃度ID(−Log反射率)が「1.0」の画像部のa*、b*を測定した。この結果を図4〜図8に示す。なお図6は図5の1部拡大図であり、図8は図7の1部拡大図である。
トナー2色を重なる場合、紙上一番紙に近い層はマゼンタ、その次シアン、その次イエローの順で重なって作像する。
評価結果は表2、表3及び図4〜図8に示す。
L*a*b*表色系色素におけるa*b*をプロットした図においては、Y/R/M/B/C/Gの6色で囲まれた範囲が広いことは色再現性に優れていることを意味する。
図5及び図6から、実施例1、4は、比較例1、2に対して、明らかにRとMの色再現領域が広い。特に、Rでの色再現領域の広さに優れている。
これに対して比較例1はG/Cの比較的広い色再現領域を有すが、R/Mが狭い。比較例2はMは広いが、G/Y/Rで狭いのが目立つ。
このように、本発明の実施例1、4は全域で広い色再現領域を有し、特にRが広いことが明らかである。
また図7及び図8から、実施例2は特にRの領域が他の領域を犠牲にせずに広く、実施例3はRに関しては実施例2ほどの色再現領域の広さではないが、M/Bの色再現領域が広いことが明らかである。
上記のようにして作製したトナー5重量%と、シリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が40μmの銅−亜鉛フェライトキャリア95重量%とを混合し、得られた二成分現像剤を用いて、リコー社製複写機imagio Neo C385改造機にて肌色が含む原稿写真で、フルカラー写真モード、400dpiで1000枚現像を行ない、50人に目視評価してもらい、下記基準にランク付けを行なった。
以上の人間目視評価による肌色画像のよさの評価結果を次の5段階でランク付けした。
◎:大変良い 80点以上
○:良い 60〜79
□:普通 40〜59
△:悪い 20〜39
×:大変悪い 19点以下
評価結果を表2に示す。
10 中間転写ベルト(中間転写体)
14、15、16 支持ローラ
18 画像形成手段
20 タンデム型画像形成装置
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 感光体(静電潜像担持体)
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
62 一次転写手段
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
Claims (16)
- 静電潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を被転写体及び/又は記録媒体上に転写する転写装置と、記録媒体上の可視像を定着させる定着装置とを少なくとも備える画像形成装置において、該画像形成装置は、少なくとも3つ以上の現像装置を備え、前記記録媒体上の可視像が、少なくともイエロートナー及びマゼンタトナー及びシアントナーで形成され、該イエロートナーと該マゼンタトナーと該シアントナーに少なくともポリエステル樹脂が含有され、該ポリエステル樹脂が、少なくともビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物と炭素数4〜20のアルケンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸及び/またはこれらの酸無水物を、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)及び/又はチタニルビス(トリエタノールアミネート)からなるチタン含有触媒(a)の存在下に重縮合されてなる樹脂であり、該マゼンタトナーが、下記化学構造式(1)で示される有機顔料を含有し、該イエロートナーが、下記化学構造式(2)及び/又は(3)で示される有機顔料を含有することを特徴とする画像形成装置。
化学構造式(1)
化学構造式(3)
- 前記画像形成装置は、前記記録媒体上の可視像が、イエロートナーの下にマゼンタトナーの層を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記シアントナーが、銅フタロシアニン顔料を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、3つの現像装置が、それぞれイエロートナー、シアントナー、マゼンタトナーを備える3つの現像装置と、さらに、ブラックトナーを備える現像装置を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、単色における定着後のL*a*b*表色系で、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時、a*が55〜75、b*が0〜−8の範囲にあるマゼンタトナーを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、単色における定着後のL*a*b*表色系で、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時、a*が−2〜−12、b*が67〜90の範囲にあるイエロートナーを用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、マゼンタトナーとイエロートナーとの混色における定着後のL*a*b*表色系で、観測光D50(JIS Z−8720(1983))での観測視野径2°の条件によるID(画像濃度:−Log反射率)が1.00時、a*が60〜68、b*が45〜55の範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、離型剤を含有するトナーを用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、平均円形度が0.94以上のトナーを用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、紡錘形状で、かつ、前記紡錘形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、短軸r2と長軸r1との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂の前駆体、離型剤を、有機溶媒又は重合性単量体に溶解又は分散させて、水系媒体中で粒子を形成することによって得られるトナーを用いることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、個数平均粒径が80〜500nmの範囲にある外添剤を有するトナーを用いることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、像担持体と、少なくとも帯電装置、現像装置、クリ−ニング装置から選択される少なくとも現像装置を含む一以上の装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカ−トリッジを備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の画像形成装置。
- 静電潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を被転写体及び/又は記録媒体上に転写する転写装置と、記録媒体上の可視像を定着させる定着装置とを少なくとも備える画像形成装置に用いられるトナーにおいて、該トナーは、少なくともイエロートナー及びマゼンタトナー及びシアントナーからなり、該イエロートナーと該マゼンタトナーと該シアントナーに少なくともポリエステル樹脂が含有され、該ポリエステル樹脂が、少なくともビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物と炭素数4〜20のアルケンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸及び/またはこれらの酸無水物を、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)及び/又はチタニルビス(トリエタノールアミネート)からなるチタン含有触媒(a)の存在下に重縮合されてなる樹脂であり、該マゼンタトナーが、下記化学構造式(1)で示される有機顔料を含有し、該イエロートナーが、下記化学構造式(2)及び/又は(3)で示される有機顔料を含有することを特徴とする少なくともイエロートナーとマゼンタトナーとシアントナーを有する静電潜像現像用トナーキット。
化学構造式(1)
化学構造式(3)
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