JP2017151329A - イエロートナー、現像剤、及び画像形成装置 - Google Patents

イエロートナー、現像剤、及び画像形成装置 Download PDF

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【課題】イエロー顔料の凝集によるイエロートナーの色再現性の悪化と、フィルミングによる画質品質への悪影響とを防止しつつ、低温定着性を向上させる。【解決手段】結着樹脂と、イエロー顔料とを含有するイエロートナーであって、前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂と、非晶質ポリエステル樹脂とを含有し、前記イエロー顔料が、PigmentYellow180及びPigmentYellow185の少なくともいずれかであり、前記イエロートナーに対する、赤外分光法(KBr錠剤法)において、下記式(1)を満たす。0.85≦W/R≦2.50・・・式(1)、ここで、Wは、前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの第3立ち下がりピーク点の高さを表し、Rは、前記非晶質ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの最大立ち上がりピーク点の高さを表す。【選択図】なし

Description

本発明は、イエロートナー、現像剤、及び画像形成装置に関する。
近年、電子写真方式を用いたコピーやプリンターの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。更に商用印刷としての需要も拡大しており、電子写真に対する高画質化の要求は高まっている。フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行なうものである。
電子写真のイエロー単色やイエローと他色の混色での出力画像において、例えば特許文献1では、Pigment Yellow74とPigment Yellow185との混合顔料によって色再現性の向上を図っている。しかし、この技術では、Pigment Yellow74が不透明な顔料であるうえ、顔料の凝集を防ぐことはできない。
フルカラートナーにおいて、顔料の凝集はトナーの色再現、特に2色以上重なる色の再現性を阻害する。例えば、イエロートナーとマゼンタトナーとを重ねた時の赤色において、イエロートナーの顔料が凝集していると赤色の色再現性が劣る。
Pigment Yellow180及びPigment Yellow185は、顔料単体での透明性が高く、安全性も高いためトナー顔料として好ましいが、凝集しやすいことが難点である。
そのため、顔料の凝集を防ぐために特許文献2のように顔料分散体を添加して顔料と樹脂をマスターバッチ化し、トナー中での顔料の凝集を防ごうとしている。しかし、乳化重合法や懸濁重合法等の湿式造粒法において、顔料マスターバッチを有機溶媒中に溶解させると顔料分散体の効果は小さくなり、トナー化される過程で再凝集及び偏在によって色再現性が劣る。
また、電子写真方式での商用印刷用途の需要拡大による色再現性向上の要求に加え、電力消費量の観点から、より低温での定着による省エネルギー性の要求も高まっている。より低温での定着性を高めるために、ガラス転移温度において急激に溶融粘度が低下する結晶性ポリエステル樹脂が用いられるが、特許文献3のように結晶性ポリエステル樹脂を多く含有する樹脂では、印刷速度が高速な画像形成装置ではトナーフィルミングが発生してしまう。
本発明は、イエロー顔料の凝集によるイエロートナーの色再現性の悪化と、フィルミングによる画質品質への悪影響とを防止しつつ、低温定着性を向上させることができるイエロートナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明のイエロートナーは、結着樹脂と、イエロー顔料とを含有するイエロートナーであって、
前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂と、非晶質ポリエステル樹脂とを含有し、
前記イエロー顔料が、Pigment Yellow180、及びPigment Yellow185の少なくともいずれかであり、
前記イエロートナーに対する、フーリエ変換赤外分光分析装置を用いた赤外分光法(KBr錠剤法)において、下記式(1)を満たすことを特徴とする。
0.85≦W/R≦2.50 ・・・式(1)
ここで、Wは、前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの第3立ち下がりピーク点の高さを表し、Rは、前記非晶質ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの最大立ち上がりピーク点の高さを表す。
本発明によると、イエロー顔料の凝集によるイエロートナーの色再現性の悪化と、フィルミングによる画質品質への悪影響とを防止しつつ、低温定着性を向上させることができるイエロートナーを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置の構成を示す概略図である。 図2は、トナー中の結晶性ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの一例を示す図である。 図3は、トナー中の非晶質ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの一例を示す図である。 図4は、ポリウレアの13C−NMRスペクトルの一例である。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であり、この特許請求の範囲を限定するものではない。
(イエロートナー)
本発明のイエロートナーは、結着樹脂と、イエロー顔料とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
電子写真において色の再現性に大きく影響するのは色の分光特性であり、色の分光特性は色再現性の1つの指標である。本発明の発明者達によって、検討した結果、赤色の色分光特性はイエロートナーとマゼンタトナーによって構成されるが、その中でも、主にイエロートナーの分光特性に影響されることを確認できた。
赤色の分光特性特徴として、可視光の波長590nm〜700nmの光が反射され、400nm〜590nmの光が吸収されるのが最も好ましい。波長400nm〜500nmの光を吸収する役割を果たすのはイエロートナーであり、波長500nm〜590nmの光を吸収する役割を果たすのはマゼンタトナーである。
しかしながら、従来のイエロートナーでは、400nm〜500nmの波長領域で光を完全に吸収せず、また、500nm〜590nmの領域で光を吸収してしまい、色再現性、特にマゼンタトナーとの混色における赤色の色再現性の悪化につながる。したがって、いかに波長400nm〜500nmの光反射率を下げ、500nm〜590nmの光反射率を上げるのかが重要である。
本発明の発明者達の検討によって、赤色の再現性を向上させるのに、イエロートナーの分光特性として、波長490nm及び510nmの光の反射率が非常に重要であることが分かった。本発明のイエロートナーは、単色における定着後画像のX−RITE938(D502)によるIDが1.00のとき、波長490nmの反射率は0%〜10%であり、波長510nmの反射率は65%〜100%であることが非常に重要である。
波長490nmの反射率が10%を超える、または波長510nmの反射率が65%未満になる場合は、中間色の赤色の分光特性は劣る。
本発明の発明者達の検討によって、上記分光特性を有するイエロートナーを達成するのに、結着樹脂中に結晶構造を有するポリエステルと、特定の構造式の顔料とをイエロートナーに用いることが、非常に有効であることが分かった。
原因は、はっきりと解明されてはいないが、結晶構造を有するポリエステルが、特定の構造式の顔料を有するトナー中で、トナー化の過程で再凝集を防ぐことができ、分散しやすくなったことが考えられる。
<イエロー顔料>
また、本発明の発明者達の検討によりPigment Yellow180:化学構造式(1)とPigment Yellow185:化学構造式(2)のみにおいて顕著な分光特性の向上がみられ、その他のイエロー顔料では従来よりも分光特性の向上はみられなかった。これは、ポリエステル樹脂中の結晶構造部分とPigment Yellow180とPigment Yellow185の化学的な親和性が良いためであると考えられる。
Figure 2017151329
Figure 2017151329
更に、本発明の発明者達の検討によって、以下のことが見出された。
結晶性ポリエステル樹脂において、非晶質ポリエステルと結晶性ポリウレタンとのウレア結合を有するブロックポリマーを形成することにより、単に非晶質ポリエステル樹脂に結晶性ポリエステル分散体を混合させてトナー粒子を造粒することよりもトナー粒子内で1分子中に結晶構造と非結晶構造を持つ高分子鎖を形成することができる。そのため、より結晶構造を有するポリエステル樹脂を微分散させることが可能となる。それに伴い結晶構造をもつポリエステル樹脂と親和性の良いPigment Yellow180とPigment Yellow185も微分散され、イエローの分光特性の向上とマゼンタ色と混色した際の色再現域の拡大が実現できる。
この場合、全結着樹脂(前記結晶性ポリエステル樹脂+その他の樹脂)を含むトナー中の着色剤の量比は、通常のトナーよりも少なめの2質量%〜13質量%であることが好ましく、より好ましくは4質量%〜10質量%である。比較的多量の特定の結着樹脂中に前記特定イエロー着色剤を比較的低濃度で分散してなる本発明のイエロートナーを用いてマゼンタトナーと混色させることにより、混合トナー層のあらゆる深さレベルからの充分量の反射光の充分な混合を生じさせて、明度と彩度に優れ、したがって中間調のときも色調がよい混合赤色を呈するようにすることができる。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置の構成を示す概略図である。この詳細な構成及び作動態様については後に詳述する。本発明の画像形成装置の一実施形態は、少なくとも3つ以上の現像装置を備えてカラー画像を形成するものであって、記録媒体上のこのカラー可視像が、少なくともイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーで形成され、そのうちのイエロートナーが、上記化学構造式(1)及び(2)の少なくともいずれかで示される有機顔料を含有する。
<W/R>
本発明で用いる結着樹脂は、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂と非晶質ポリエステル樹脂とを含有するもの、または結晶性ポリエステル樹脂において主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合を有する結晶性樹脂であり、且つ、トナーにおいて、フーリエ変換赤外分光分析装置を用いた赤外分光法(KBr錠剤法)によって得られた、前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの第3立ち下がりピーク点の高さWを、前記非晶質ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの最大立ち上がりピーク点の高さRで除算した値が0.85以上2.50以下の範囲である。すなわち、本発明のイエロートナーは、下記式(1)を満たす。
0.85≦W/R≦2.50 ・・・式(1)
より具体的には、かかるトナー表面の結晶性ポリエステル樹脂局在量、すなわち含有量はFT−IR(フーリエ変換赤外分光分析測定装置)で「Avatar370/ThermoElectron社製」、KBr法(全透過法)測定により得られる吸光度スペクトルから、結晶性ポリエステル樹脂の特徴的なスペクトルのピーク高さをW、非晶質ポリエステル樹脂の特徴的なスペクトルのピーク高さをRとし、W/Rで示されるポリエステル樹脂ピーク比が0.85〜2.50である。
W/Rで示されるポリエステル樹脂ピーク比が0.85〜2.50であることが重要である。すなわち、W/Rが0.85より小さい場合、イエロー顔料の分散が十分ではなく、従来のトナー定着画像と比較して色再現性は向上せず、低温定着性も劣る。W/Rが2.50より大きい場合、感光体上にフィルミングが発生し、画像品質を損なう。ピーク比は0.95〜2.40がより好ましく、そうすることで、フィルミングによる画像品質への影響を及ぼすことなく赤色の色再現域を拡大することが可能である。
このようなW/Rで示される樹脂ピーク比の制御は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶質ポリエステル樹脂との相溶状態によって決まると考えられる。しかし、結晶化度の測定が難しいところがあるので、本発明においては、品質工学上の手法により、トナー処方原材料比率、乳化を含め、各製造工程などの製造条件を最適化して、W/Rで示されるポリエステル樹脂ピーク比が0.85〜2.50の範囲に入るような処方及び製造条件を最適条件とすることで、意図的かつ確実にこれを達成するようにしている。換言すれば、本発明の技術的キーポイントは、品質問題のバランスを考慮して、結晶性ポリエステル樹脂とアモルファス樹脂との相溶状態をコントロールするように、処方と製造の最適条件が見出される点にもある。
<<W/Rで示されるポリエステル樹脂ピーク比の測定法>>
トナー表面のポリエステル樹脂ピーク比は、FT−IR(フーリエ変換赤外分光分析測定装置)を使用しKBr法(全透過法)でのKBrスペクトルからわかるピーク強度比より求める。
より具体的には、結晶性ポリエステル樹脂が結晶状態時の特徴的なスペクトル(1165cm−1)のピーク高さをW(図2に示すように、高さのベースラインは1199cm−1−1137cm−1。同図の詳細については後述する)、非晶質樹脂の特徴的なスペクトル(例えばポリエステル樹脂の場合、829cm−1)のピーク高さをR(図3に示すように、高さのベースラインは784cm−1−889cm−1。同図の詳細については後述する)として、W/Rをピーク強度比として計算した。ピーク強度比は、スペクトルを吸光度に直し、そのピーク高さを使用したものである。
本発明で用いる顔料はガスクロマトグラフィー質量分析法により分子量と分子構造から定性が可能である。
<ブロックポリマーの分析>
トナー中の非晶質ポリエステルと結晶性ポリウレタンとのブロックポリマーは、13C―NMRによるウレア結合の分析により確認を行うことができる。
具体的には以下のようにして分析を行う。分析するサンプル2gを、濃度が0.1mol/Lである水酸化カリウムのメタノール溶液200mlに浸し50℃で24hrおいた後、溶液を除去し、残渣物をさらにイオン交換水でpHが中性になるまで洗浄し、残った固体を乾燥する。乾燥後のサンプルを、ジメチルアセトアミド(DMAc)と重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)の混合溶媒〔体積比9:1(DMAc:DMSO−d6)〕に、100mg/0.5mlの濃度で加え、70℃で12時間〜24時間溶解させた後50℃にし、13C−NMR測定を行う。なお、今回の測定周波数は125.77MHz、1H 60°パルスは5.5μs、基準物質はテトラメチルシラン(TMS)を0.0ppmとする。
サンプルにおけるウレア結合の存在は、標品となるポリウレアのウレア結合部位のカルボニル炭素に由来するシグナルの化学シフトにシグナルが見られるかどうかで確認を行う。カルボニル炭素の化学シフトは一般に150ppm〜160ppmに見られる。ポリウレアの一例として、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)と水との反応物であるポリウレアのカルボニル炭素付近の13C−NMRスペクトルを図4に示す。153.27ppmにカルボニル炭素に由来するシグナルが見られる。
<平均円形度>
本発明の画像形成装置は、平均円形度が0.90以上のトナーを用いることが好ましい。平均円形度は、0.90以上であることが、ドット再現性に優れ、転写性も良好なことから高画質を得られる観点から好ましい。また、平均円形度が高いことでトナーが均一に現像、転写されて、ハーフトーン部、ベタ部でトナーが塊になって付着することが少なく、一様に分布する。これによって、トナーが積層して色重ねしたときに、色の偏在の少ない一様な中間色を再現することができる。平均円形度が0.90以上でトナーが球形に近い場合は、十分な転写性又はチリのない高品位の画像が得られやすい。不定形の粒子は感光体等への平滑性媒体への接触点が多く、また突起先端部に電荷が集中することからファンデルワールス力や鏡像力が比較的球形な粒子よりも付着力が高い。そのため静電的な転写工程においては、不定形粒子と球形の粒子の混在したトナーでは球形の粒子が選択的に移動し、文字部やライン部画像抜けが起こる。また残されたトナーは次の現像工程のために除去しなければならず、クリーニング装置が必要であったり、トナーイールド(画像形成に使用されるトナーの割合)が低かったりする不具合点が生じる。また、トナーの円形度が0.90未満のトナー粒子の割合が30%以下であることが好ましい。上記割合が30%以下である円形度のばらつきが小さいトナーでは、帯電速度、レベルに広がりが生じにくく、帯電量分布が狭くなるため好ましい。
トナーの円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100mL〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1mL〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1g〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000個/μL〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
<体積平均粒径>
また、本発明の画像形成装置は、体積平均粒径が3.0μm〜10.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることが好ましい。好適には体積平均粒径3.0μm〜6.0μm、Dv/Dn1.00〜1.15であり、このようなトナーとすることにより、フルカラー画像で、中間色の再現領域が広く、また、吸収領域の狭い鮮やかな色の画像が得られる。
トナーの粒径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得るために有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。
この範囲に体積平均粒径があれば、以下の弊害が生じにくい。
・二成分系現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させる弊害。
・一成分系現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させる弊害
また、これらの現象は微粉の含有率が大きく関係し、特にトナーの粒径が3μm以下の粒子が10%以下であると、磁性キャリアへの付着や高いレベルで帯電の安定性を図ることができる。
トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)に接続し、測定する。
<形状係数>
また、本発明の画像形成装置は、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることが好ましい。
また、本発明のトナーの実質的な球形形状とは、形状係数SF−1で表され、このSF−1の値が100〜180の範囲にあることが好ましい。ここで、形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)……式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、本発明のトナーは、トナー表面の凸凹が、形状係数SF−2で表され、このSF−2の値が100〜180の範囲にあることが好ましい。ここで、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)……式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
<非結晶ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂>
本発明のイエロートナーは、結晶性ポリエステル樹脂と、非晶質ポリエステル樹脂とを併用することが特に好ましい。
非晶質ポリエステル樹脂又は結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。すなわち、前記非晶質ポリエステル樹脂又は前記結晶性ポリエステル樹脂は、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物とを構成成分とする。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
2価アルコール(DIO)としては、例えば、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、例えば、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸化合物(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
2価カルボン酸(DIC)としては、例えば、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、例えば、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、多価カルボン酸化合物(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール化合物(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール化合物(PO)と多価カルボン酸化合物(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール化合物(PO)と多価カルボン酸化合物(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。
また、前記非晶質ポリエステル樹脂の重量平均分子量は1万〜40万が好ましく、より好ましくは2万〜20万である。
<主鎖にウレア結合を有する結晶性樹脂>
また、結着樹脂としては主鎖にウレア結合を有する結晶性樹脂を含むことがより好ましい。Solubility Parameter Values(Polymer handbook 4th Ed)によれば、ウレア結合の凝集エネルギーは50,230[J/mol]であり、ウレタン結合の凝集エネルギー(26,370[J/mol]])の2倍程度あるため、少量であってもトナーの強靭性や特定の構造式を有する顔料の分散性向上効果が期待できる。
主鎖にウレア結合を有する結晶性樹脂としては、例えば、非晶質ポリエステルと結晶性ポリウレタンとのブロックポリマーが挙げられる。
主鎖にウレア結合を有する樹脂を得るには、ポリイソシアネート化合物と、ポリアミン化合物を反応させる、あるいはポリイソシアネート化合物と水を反応させ、イソシアネートの加水分解によって発生したアミノ基と残りのイソシアネート基を反応させる方法がある。また、主鎖にウレア結合を有する樹脂を得るのにあたり、前述の化合物のほかに、ポリオール化合物も同時に反応させることで樹脂設計の自由度を広げることができる。
前記ウレア結合を有する結晶性樹脂を作製する方法としては、例えば、ポリイソシアネート化合物と、ポリアミン化合物を反応させる方法、あるいはポリイソシアネート化合物と水を反応させ、イソシアネートの加水分解によって発生したアミノ基と残りのイソシアネート基を反応させる方法などが挙げられる。また、前記ウレア結合を有する結晶性樹脂を作製する際に、前述の化合物のほかに、ポリオール化合物も同時に反応させることで樹脂設計の自由度を広げることができる。
<<ポリイソシアネート化合物>>
前記ポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート(以下、低分子量ポリイソシアネートとも記載する)のほか、イソシアネート基を末端や側鎖に有するようなポリマー(以下、プレポリマーとも記載する)を使用してもよい。
プレポリマーの作製方法としては、例えば、低分子量ポリイソシアネートと後述のポリアミン化合物とを、イソシアネート過剰量で反応させて末端にイソシアネート基を有するポリウレアプレポリマーを得る方法、低分子量ポリイソシアネートとポリオール化合物とを、イソシアネート過剰量で反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを得る方法などが挙げられる。これらの方法で得られるプレポリマーを単独で使用してもよいし、同じ方法で得られる2種類以上のプレポリマー、あるいは前記2とおりの方法で得られる2種類以上のプレポリマーを併用しても構わないし、さらにはプレポリマーと低分子量ポリイソシアネートを1種類あるいは複数種併用しても構わない。
前記ポリイソシアネート化合物の使用比率は、イソシアネート基[NCO]と、ポリアミン化合物のアミノ基[NH2]との当量比[NCO]/[NH2]、あるいはポリオール化合物の水酸基[OH]との当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1.01/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
<<ポリアミン化合物>>
ポリアミン化合物としては、ジアミン、3価以上のポリアミンなどが挙げられる。
<<ポリオール化合物>>
ポリオール化合物としては、前述のような多価アルコール化合物〔ジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオール(以下、低分子量ポリオールとも記載する)〕のほか、水酸基を末端や側鎖に有するようなポリマー(以下、高分子量ポリオールとの記載する)を使用してもよい。高分子量ポリオールの作製方法としては、低分子量ポリイソシアネートと低分子量ポリオールを、水酸基過剰量で反応させて末端に水酸基を有するポリウレタンを得る方法、ポリカルボン酸化合物と低分子量ポリオール化合物とを、水酸基過剰量で反応させて末端に水酸基を有するポリエステルを得る方法が挙げられる。
水酸基を末端に有するポリウレタンあるいはポリエステルを調整するためには、低分子量ポリオールと低分子量ポリイソシアネートの比率[OH]/[NCO]、あるいは低分子量ポリオールとポリカルボン酸の比率[OH]/[COOH]は、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
<<ポリカルボン酸化合物>>
前記ポリカルボン酸化合物としては前述の多価カルボン酸化合物(ジカルボン酸、3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸)が挙げられる。
得られたウレア結合を有する樹脂が結晶性を有するためには、主鎖に結晶性を有するポリマーユニットを導入すればよい。トナー用の結着樹脂として好適な融点を有するような結晶性ポリマーユニットとしては、結晶性ポリエステルユニット、結晶性ポリウレタンユニット、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸の長鎖アルキルエステルユニット等が挙げられるが、結晶性ポリエステルユニットは末端アルコールのものを簡便に作製することができ、上記のポリオール化合物としてウレア結合を有する樹脂への導入が行いやすいため好ましい。
−結晶性ポリエステルユニット−
前記結晶性ポリエステルユニットとしては、例えば、ポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステルユニット、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、ジオールとジカルボン酸との重縮合ポリエステルユニットが、結晶性発現の観点から好ましい。
前記ジオールとしては、前述の多価アルコール化合物の中であげられたジオールを使用することができる。その中でも鎖炭素数が2〜36の脂肪族ジオールが好ましく、直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうち、入手容易性を考慮するとエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
前記直鎖型脂肪族ジオールのジオール全体に対する含有量は、80mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。含有量が80mol%以上であると、樹脂の結晶性が向上し、低温定着性と耐熱保存性の両立性が良く、樹脂硬度が向上する傾向にある点で好ましい。
前記ジカルボン酸としては、前述の多価カルボン酸化合物の中で挙げられたジカルボン酸を使用することができ、これらの中でも、直鎖型脂肪族ジカルボン酸がより好ましい。
前記ジカルボン酸の中でも、脂肪族ジカルボン酸(好ましくは、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等)を単独で用いることが特に好ましいが、前記脂肪族ジカルボン酸と共に芳香族ジカルボン酸(好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸等;これら芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステル類等)が共重合されることが同様に好ましい。前記芳香族ジカルボン酸の共重合量としては、20mol%以下が好ましい。
−−結晶性ポリウレタンユニット−−
前記結晶性ポリウレタンユニット、としては、ジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオール等のポリオール(前記多価アルコール化合物)と、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレタンユニットなどが挙げられる。これらの中でも、前記ジオールと前記ジイソシアネートとから合成されるポリウレタンユニットが好ましい。
<<ウレア結合を有する結晶性樹脂のトナーへの導入について>>
結着樹脂としてあらかじめウレア結合を形成させた樹脂を使用し、着色剤、離型剤、帯電制御剤など結着樹脂以外のトナー構成材料と混合し、粒子化することでトナーを得ることができるが、ポリイソシアネート化合物と、ポリアミン化合物及び/又は水とを、必要に応じて着色剤、離型剤、帯電制御剤など結着樹脂以外のトナー構成材料と混合することで、ウレア結合を形成させてもよい。特に、ポリイソシアネート化合物としてプレポリマーを使用することで、トナー中に均一に高分子量のウレア結合を有する結晶性樹脂をトナー中に導入でき、トナーの熱特性や帯電性が均一であり定着性とトナーの対ストレス性の両立をしやすいため、好ましい。さらに、プレポリマーとしては、低分子量ポリイソシアネートとポリオール化合物とをイソシアネート過剰量で反応させて得られるプレポリマーが、粘弾性が抑えられるため好ましい。ポリオール化合物としてはポリカルボン酸と低分子量ポリオール化合物とを、水酸基過剰量で反応させて末端に水酸基を有するポリエステルがトナーに適した熱特性を得やすいため好ましい。さらにはポリエステルが結晶性ポリエステルユニットからなる場合、トナー中の高分子量成分がシャープメルトとなり低温定着性に優れたトナーが得られるため好ましい。
また、本発明のトナーが、水系媒体中で造粒することにより得られるものである場合、分散媒の水がポリイソシアネート化合物と反応することで温和な条件でウレア結合を形成させることができる。
本発明における前記結着樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、異なる重量平均分子量の結着樹脂を併用しても良く、少なくとも第1の結晶性樹脂と、前記第1の結晶性樹脂よりも重量平均分子量Mwが大きい第2の結晶性樹脂を含むことが、優れた低温定着性と耐ホットオフセット性を両立することが出来る点で好ましい。
また、前記第2の結晶性樹脂は、イソシアネート基を有する変性結晶性樹脂である前記結着樹脂前駆体を使用し、活性水素基を有する化合物と反応させることで、樹脂を伸長させてなるものであることが好ましい。この場合、前記結着樹脂前駆体と活性水素基を有する化合物の反応は、トナー製造過程で行われることがより好ましく、重量平均分子量が大きい結晶性樹脂をトナー中に均一に分散することができ、トナー粒子間の特性のバラツキを抑えることができる。
更に、前記第1の結晶性樹脂は、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア基結合を有する結晶性樹脂であり、且つ、前記第2の結晶性樹脂は、前記第1の結晶性樹脂を変性した前記結着樹脂前駆体を、活性水素基を有する化合物と反応させ、伸長させてなるものであることが好ましい。前記第1の結晶性樹脂と前記第2の結晶性樹脂の組成構造を近づけることによって、2種の結着樹脂がトナー中でより均一に分散しやすくなり、トナー粒子間の特性のバラツキを更に抑えることができる。前記結晶性樹脂は、前記結晶性樹脂と非晶質樹脂を併用してもよく、結着樹脂の主成分が前記結晶性樹脂であることが好ましい。
<外添剤>
また、本発明のトナーに流動性や現像性、帯電性、クリーニング性を補助する目的で、母体粒子表面に外添剤を添加してもよい。母体粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子が好ましく用いられる。
この無機微粒子の一次粒子径は、5[nm]〜2[μm]であることが好ましく、特に5[nm]〜500[nm]であることが好ましい。
また、母体粒子を有するトナーのBET法による比表面積は、20〜500[m2/g]であることが好ましい。
この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01質量%〜5質量%であることが好ましく、特に0.01質量%〜2.0質量%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子、例えば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子などを用いてもよい。
<流動化剤>
必要に応じて、流動化剤によってトナー粒子を表面処理してよい。これにより、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化が防止される。たとえば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる
<その他の成分>
その他に、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることができる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、重量平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
また、外添剤を調製する際には、現像剤にさらに先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合する。外添剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるがジャケット等装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中又は漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
<トナーの製造方法>
本発明のイエロートナーは、乳化重合法、溶解懸濁法等の湿式造粒法や粉砕法により製造することができる。
以下、乳化重合法と粉砕法を製造方法の例として説明するが、本発明に係るイエロートナーの製造方法はこの例に限られるものではない。
<<乳化重合法>>
結着樹脂としては、例えば、少なくとも、エステル結合と、エステル結合以外の結合単位を含む変性ポリエステルが用いられている。
結着樹脂前駆体は前記変性ポリエステルを生成可能な樹脂前駆体である。
この結着樹脂前駆体として、活性水素基を有する化合物と、該化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有するポリエステルを含有するものが好適である。
例えば、活性水素基と反応可能な官能基を有するポリエステルとしてイソシアネート基を有するポリエステル〔ポリエステルプレポリマー(A)〕を使用する場合には、以下のような方法で製造され得る。
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150[℃]〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する。水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40[℃]〜140[℃]にて、水酸基を有するポリエステルにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)〔以下では「プレポリマー(A)」と略することがある〕を得る。さらに(A)に活性水素基を有する化合物であるアミン類(B)を0[℃]〜140[℃]にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。
ポリオール(1)としては、前述の多価アルコール化合物が挙げられ、ポリカルボン酸(2)としては、前述の多価カルボン酸化合物が挙げられる。
ポリイソシアネート(3)としては、イソシアネート化剤が挙げられる。
ポリイソシアネート(3)を反応させる際や、プレポリマー(A)とアミン類と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いても良い。
使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。
一方、変性されていないポリエステル〔未変性ポリエステル(ii)〕を併用する場合は、上記水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
上述した水系媒体(水相)としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用しても良い。
混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。また、水系媒体(水相)には、後述のような界面活性剤や高分子系保護コロイドなどの分散剤を含有してもよい。
母体粒子を形成する際、結着樹脂前駆体として、イソシアネート基を有するポリエステル〔ポリエステルプレポリマー(A)〕と、アミン類(B)を用いる場合、水系媒体中でポリエステルプレポリマー(A)と、アミン類(B)を反応させて変性ポリエステル[ウレア変性ポリエステル:〔変性ポリエステル(i)〕]としてもよいし、予め(A)と(B)を反応させて製造した変性ポリエステル[ウレア変性ポリエステル:〔変性ポリエステル(i)〕]を用いてもよい。
水系媒体中でウレア変性ポリエステル〔変性ポリエステル(i)〕、もしくはポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中に、変性ポリエステル(i)、あるいはプレポリマー(A)とアミン類(B)、他の結着樹脂(結晶性ポリエステル等)、離型促進剤を含むトナー材料(原料)の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
ポリエステルプレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下、「トナー原料」と呼称する)着色剤(あるいは着色剤マスターバッチ)、離型促進剤、結晶性ポリエステル、未変性ポリエステル、荷電制御剤などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させた方がより好ましい。
着色剤、帯電制御剤などのトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。
たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加しても良い。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。
分散体の粒径を2[μm]〜20[μm]にするためには高速せん断式が好ましい。
高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000[rpm]〜30000[rpm]、好ましくは5000[rpm]〜20000[rpm]である。
分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1分〜5分である。
分散時の温度としては、通常、0[℃]〜150[℃](加圧下)、好ましくは40[℃]〜98[℃]である。高温の方が、ウレア変性ポリエステル〔変性ポリエステル(i)〕やポリエステルプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
変性ポリエステル(i)やポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)を含むトナー材料(トナー組成物)100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50質量部〜2000質量部、好ましくは100質量部〜1000質量部である。
また、前述のように必要に応じて、分散剤を用いても良い。分散剤を用いた方が、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)とからウレア変性ポリエステル〔変性ポリエステル(i)〕を合成する工程は、あらかじめ(A)を含むトナー材料液(油相)を水系媒体中で分散する前にアミン類(B)を加えて反応させてもよいし、(A)を含むトナー材料液(油相)を水系媒体中に分散した後にアミン類(B)を加えて反応させてもよい(粒子界面から反応)。この場合、形成される母体粒子表面に優先的にウレア変性ポリエステルが生成し、粒子内部で濃度勾配を設けても良い。
トナー材料(トナー組成物)が分散されたトナー材料の原液(油相)を、水が含まれる液体(水系媒体:水相)に乳化、分散するための分散剤として界面活性剤を用いても良い。
トナー材料(トナー組成物)を溶解又は分散させたトナー材料の原液(油相)の粘度を低くするために、変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。
このような溶剤を用いた方が粒度分布はシャープになる点で好ましい。
使用する溶剤の沸点は、100[℃]未満で揮発性を有するものであることが、溶剤除去が容易である点から好ましい。
このような溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いても良い。
とくに、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
ポリエステルプレポリマー(A)100質量部に対する溶剤の使用量は、通常0質量部〜300質量部、好ましくは0質量部〜100質量部、さらに好ましくは25質量部〜70質量部である。
溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
伸長、架橋、あるいは伸縮架橋の架橋反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2時間〜24時間である。
反応温度は、通常、0[℃]〜150[℃]、好ましくは40[℃]〜98[℃]である。
また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
トナー材料の原液(油相)を水系媒体(水相)中で乳化又は分散させて得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用しても良い。
あるいは、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去して母体粒子となす微粒子を形成し、併せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。
乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
乳化分散時の粒度分布が広くなった場合に、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理を行っても、所望の粒度分布に分級することで、粒度分布が整えられる。
分級法としては、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、不要サイズの微粒子部分を取り除く方法が例示される。
乾燥させて粉体とした後に分級を行ってもよいが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。
分級によって取り除かれた不要サイズの微粒子、または粗粒子については、再び混練工程に戻して粒子の形成に用いられ得る。
その際、微粒子、または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
分散剤については、分散液から可能な限り取り除くことが好ましく、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
乾燥後の粉体(母体粒子)を、必要に応じて、離型促進剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えたりすることにより、母体粒子を有するトナーが得られる。
機械的衝撃力を与えることによって、得られる母体粒子を有するトナー(複合体粒子)の表面からの異種粒子の脱離が防止される。
機械的衝撃力を与える具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。
装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
<粉砕法>
まず、結着樹脂、着色剤被覆離型剤、電荷制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、連続式の1軸混練機等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、圧延冷却後、切断を行なう。切断後のトナー混練物は破砕を行ない、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、さらに、ジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、混合機により無機微粒子を外添して、混合しトナーとする。
(現像剤)
本発明の現像剤は、本発明の前記イエロートナーと、キャリアとを含有する。
現像剤におけるキャリアと前記イエロートナーの含有比は、キャリア100質量部に対してイエロートナー1質量部〜10質量部が好ましい。
磁性キャリアとしては、粒径20[μm]〜200[μm]程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用可能である。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、転写手段などのその他の手段を有する。
前記静電潜像形成手段は、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段である。
前記現像手段は、前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する手段であり、前記現像剤を備える。
本発明の画像形成装置は、上記で説明した現像剤を用いる。図1は、本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図中符号(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写装置本体100には、静電潜像担持体としての感光体40の周囲に帯電、現像、クリーニング等の電子写真プロセスを実行する各手段を備えた画像形成手段18を、4つ並列にしたタンデム型画像形成装置20が備えられている。
また、タンデム型画像形成装置20の上部には、画像情報に基づいて感光体40をレーザー光により露光し潜像を形成する露光装置21が設けられている。また、タンデム型画像形成装置20の各感光体40と対向する位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10を介して感光体40と相対する位置には、感光体40上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト10に転写する一次転写手段62が配置されている。
また、中間転写ベルト10の下方には、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像を、給紙テーブル200より搬送されてくる転写紙に一括転写する二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を掛け渡して構成され、中間転写ベルト10を介して支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上のトナー像を転写紙に転写する。二次転写装置22の脇には、転写紙上の画像を定着する定着装置25が設けられている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した二次転写装置22は、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、二次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する反転装置28を備える。
画像形成手段18の現像装置4には、トナーを含んだ現像剤を用いる。現像装置4は、現像剤担持体が現像剤を担持、搬送して、感光体40との対向位置において交互電界を印加して感光体40上の潜像を現像する。交互電界を印加することで現像剤を活性化させ、トナーの帯電量分布をより狭くすることができ、現像性を向上させることができる。この画像形成手段18は、図中の左側から、ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーを収納している。したがって、フルカラー画像形成時は、中間転写ベルト上に、下からブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーの層が形成される。ブラックトナーは縁取りによって、フルカラー画像の画質を引き締める。ただし、二次転写で転写紙に転写することで、反転するために、転写紙上では、上からブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーの層が形成される。これによって、イエロートナーは、マゼンタトナーの上に層が形成される。
また、上記現像装置4は、感光体40と共に一体に支持され、画像形成装置本体に対し着脱自在に形成されるプロセスカートリッジとすることができる。このプロセスカートリッジは、この他に帯電手段、クリーニング手段を含んで構成してもよい。これにより、交換性、利便性を図り、画像形成装置のメンテナンスを容易にすることができる。
上記の画像形成装置の動作は以下のとおりである。
初めに、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする、または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第一走行体33および第二走行体34を走行する。そして、第一走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体34に向け、第二走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写装置本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間にシートを送り込み、二次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、二次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えて反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム型画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
本発明によれば、顔料分散体等を用いることなくイエロートナーの分光特性が飛躍的に向上し、さらにイエロートナーとマゼンタトナーを重ねあわせた時の赤色の色再現域を拡大することができる。また、トナーの結着樹脂の結晶性ポリエステル樹脂を、非晶質ポリエステルと結晶性ポリウレタンとのブロックポリマーにすることにより、前記分光特性の更なる向上と前記赤色の色再現域の更なる拡大が実現できる。電子写真の色再現においては、チャイナレッドのような一般的な赤色とは異なる深みのある赤色や人間の肌色などを再現する赤色の色再現域は非常に重要であり、その赤色を構成するのは、イエロートナーとマゼンタトナーである。更に、本発明のイエロートナーはフィルミングによる画質への影響を及ぼすことなく、また低融点でありシャープメルト性を有する結晶性ポリエステルを含むことにより、低温定着が可能な画像形成装置を提供できる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
<有機微粒子エマルションの合成>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水700質量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)12質量部、スチレン140質量部、メタクリル酸140質量部、及び過硫酸アンモニウム1.5質量部を仕込んだ。そして、450回転/分で20分間撹拌して得られた白色の乳濁液を系内温度75[℃]まで昇温し、5時間反応させた。その乳濁液に、1%過硫酸アンモニウム水溶液を35質量部加え、75[℃]で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。
この[微粒子分散液1]の体積平均粒径をLA−920で測定したところ、0.30[μm]であった。
[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。 その樹脂分のTgは155[℃]であった。
<水相の調製>
水1,000質量部、[微粒子分散液1]85質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの50[%]水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)40質量部、及び酢酸エチル95質量部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とした。
<低分子ポリエステル(水酸基を有するポリエステル)の合成>
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物235質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物535質量部、テレフタル酸215質量部、アジピン酸50質量部、及びジブチルチンオキサイド3質量部を入れた。そして、常圧下、240[℃]で10時間反応した後、10[mmHg]〜20[mmHg]の減圧で6時聞反応させた。その後、反応容器に無水トリメリット酸45質量部を入れ、185[℃]、常圧で3時間反応させて[低分子ポリエステル1]を得た。この[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2,800、重量平均分子量7,100、Tg45[℃]、酸価22[mgKOH/g]であった。
<ポリエステルプレポリマー(イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー)の合成>
冷却管、撹拌機、及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物700質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物85質量部、テレフタル酸300質量部、無水トリメリット酸25質量部、及びジブチルチンオキサイド3質量部を入れた。そして、常圧且つ240[℃]で10時間反応させてから、10[mmHg]〜20[mmHg]の減圧環境下で6時間反応させて[中間体ポリエステル1]を得た。この[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2,500、重量平均分子量10,000、Tg58[℃]、酸価0.5[mgKOH/g]、水酸基価52[mgKOH/g]であった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]400質量部、イソホロンジイソシアネート90質量部、酢酸エチル500質量部を入れた。そして、110[℃]で6時間反応させて[プレポリマー1]を得た。この[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.67[%]であった。
<結晶性ポリエステル樹脂1の合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオール28モル、フマル酸24モル、無水トリメリット酸1.80モル、及びハイドロキノン6.0[g]を入れた。そして、120[℃]で3時間反応させた後、180[℃]に昇温して0.5時間反応させ、さらに8.3KPaにて0.5時間反応させて[結晶性ポリエステル樹脂1]を得た。この[結晶性ポリエステル樹脂1]は、融点(DSCの吸熱ピーク温度)50[℃]、Mn500、Mw1,000であった。
<ケチミンの合成>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン180質量部とメチルエチルケトン80質量部とを仕込み、50℃で6時間反応させて[ケチミン化合物1]を得た。この[ケチミン化合物1]のアミン価は420[mgKOH/g]であった。
<着色剤マスターバッチ1の作製>
水1,200質量部と、着色剤(Pigment Yellow180(PY180))540質量部、ポリエステル1,200質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。そして、混合物を、2本ロールを用いて130[℃]で1時間混練後、圧延冷却し、パルペライザーで粉砕して[着色剤マスターバッチ1]を得た。
<着色剤マスターバッチ2の作製>
<着色剤マスターバッチ1の作製>において、着色剤を下記内容に変更した以外は、同様にして、[着色剤マスターバッチ2]を作製した。
・着色剤(Pigment Yellow185(PY185)) 540質量部
<着色剤マスターバッチ3の作製>
<着色剤マスターバッチ1の作製>において、着色剤を下記内容に変更した以外は、同様にして、[着色剤マスターバッチ3]を作製した。
・着色剤(Pigment Yellow155(PY155)) 540質量部
<着色剤マスターバッチ4の作製>
<着色剤マスターバッチ1の作製>において、着色剤を下記内容に変更した以外は、同様にして、[着色剤マスターバッチ4]を作製した。
・着色剤(Pigment Red269) 540質量部
<油相(顔料・WAX分散液)の作製>
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]400質量部、マイクロクリスタリンワックス(酸価:0.1mgKOH/g、融点:65℃、炭素数20、直鎖状炭化水素70%)100質量部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)20質量部、及び酢酸エチル1000質量部を仕込んだ。そして、撹拌しながら80[℃]に昇温し、80[℃]のまま8時間保持した後、1時間で24[℃]に冷却した。次いで、この容器に[着色剤マスターバッチ1]480質量部、及び酢酸エチル550質量部を仕込み、1時間混合して[原料溶解液1]を得た。
この[原料溶解液1]を別の容器に入れて、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1[kg/hr]、ディスク周速度6[m/秒]、直径0.5[mm]のジルコニアビーズを80体積%充填した。そして、3パスの条件で、ワックスを分散させた。その後、[低分子ポリエステル1]の65[%]酢酸エチル溶液1,000質量部を加え、前述の条件のビーズミルで1パスして[顔料・WAX分散液1]を得た。
この[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は53%であった。
<結晶性ポリエステル樹脂1の分散液作製>
金属製の2L容器に[結晶性ポリエステル樹脂1]110[g]、及び酢酸エチル450[g]を投入し、80[℃]で加熱溶解もしくは加熱分散させた後、氷水浴中で急冷した。これにガラスビーズ(3mmφ)500[ml]を加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で10時間攪拌を行い、体積平均粒径が0.4[μm]の[結晶性ポリエステル分散液]を得た。
次に、これらの材料を用いて、以下に述べる実施例1〜8及び比較例1〜4において用いられるイエロートナーを製造した。
(実施例1)
まず、次の乳化工程を行った。[顔料・WAX分散液1]700質量部、[プレポリマー1]120質量部、[結晶性ポリエステル分散液]80質量部、及び[ケチミン化合物1]5質量部を容器に入れた。そして、TKホモミキサー(特殊機化製)にて6,000[rpm]で1分間混合した後、容器に[水相1]1,300質量部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000[rpm]で20分間混合して[乳化スラリー1]を得た。
次いで、次の脱溶剤工程を行った。即ち、撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30[℃]で10時間脱溶剤した後、45[℃]で5時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。その後、[乳化スラリー1]100質量部を減圧濾過した。
そして、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100質量部を加え、TKホモミキサーにて12,000[rpm]の回転数で混合した後、濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を加え、TKホモミキサーにて12,000[rpm]の回転数で混合した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100質量部を加え、TKホモミキサーにて12,000[rpm]の回転数で10分間で混合した後、濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300質量部を加え、TKホモミキサーにて12,000[rpm]の回転数にて10分間で混合した後、濾過する操作を2回行って[濾過ケーキ1]を得た。この[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45[℃]で48時間乾燥した後、目開き75[μm]メッシュで篩いにかけて[母体粒子1]を得た。
このようにして得られた[母体粒子1]100質量部に対し、疎水性シリカ0.4質量部(平均個数粒径:10nm)と、疎水化酸化チタン0.4質量部(平均個数粒径:15nm)とをヘンシェルミキサーで混合し、母体粒子を有するトナーとした。トナー体積平均粒径は6μm、トナー粒径比は1.25であった。
(実施例2)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を220質量部に変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造した。
(実施例3)
[顔料・WAX分散液1]中の[着色剤マスターバッチ1]を[着色剤マスターバッチ2]に変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造した。
(実施例4)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を220質量部に変更した以外は、実施例3と同様にトナーを製造した。
(実施例5)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を90質量部に変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造した。
(実施例6)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を210質量部に変更した以外は実施例1と同様にトナーを製造した。
(実施例7)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を90質量部に変更した以外は、実施例3と同様にトナーを製造した。
(実施例8)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を210質量部に変更した以外は、実施例3と同様にトナーを製造した。
(比較例1)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を75質量部に変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造した。
(比較例2)
[結晶性ポリエステル分散液]80質量部を240質量部に変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造した。
(比較例3)
[顔料・WAX分散液1]中の[着色剤マスターバッチ1]を[着色剤マスターバッチ3]に変更した以外は、実施例1と同様にトナーを製造した。
(比較例4)
[顔料・WAX分散液1]中の[着色剤マスターバッチ1]を[着色剤マスターバッチ3[に変更した以外は、実施例2と同様にトナーを製造した。
非晶質ポリエステルとポリウレタンとのブロックポリマーである結晶性ポリエステル樹脂を含むイエロートナーの材料を以下のように作製した。
<結晶性ポリウレタン樹脂A−1の製造>
撹拌機及び温度計をセットした反応容器に、1,4−ブタンジオール45部(0.50mol)、1,6−ヘキサンジオール59部(0.50mol)、及びメチルエチルケトン(以下、MEKと記載する。)200部を入れた。この溶液に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)250部(1.00mol)を入れ、80℃で5時間反応した後、溶媒を除去して[結晶性ポリウレタン樹脂A−1]を得た。得られた[結晶性ポリウレタン樹脂A−1]は、Mw20,000、融点60℃であった。
<ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202部(1.00mol)、アジピン酸15部(0.10mol)、1,6−ヘキサンジオール177部(1.50mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5mmHg〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ12,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂A’−2]を得た。得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−2]は、Mw12,000であった。
続いて、得られた[結晶性ポリエステル樹脂A’−2]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル350部、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)30部(0.12mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させた。次いで減圧下にて酢酸エチルを留去して[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]を得た。得られた[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]は、Mw22,000、融点62℃であった。
<結晶性樹脂前駆体B−1の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール122部(1.03mol)、及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.5部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5mmHg〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ25,000に達するまで反応を行い[結晶性樹脂]を得た。
得られた[結晶性樹脂]を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル300部、及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)27部(0.16mol)を加え、窒素気流下にて80℃で5時間反応させて、末端にイソシアネート基を有する[結晶性樹脂前駆体B−1]の50質量%酢酸エチル溶液を得た。
得られた[結晶性樹脂前駆体B−1]の酢酸エチル溶液10部をテトラヒドロフラン(THF)10部と混合し、これにジブチルアミン1部を添加して、2時間撹拌させた。得られた溶液を試料としてGPC測定を行った結果、[結晶性樹脂前駆体B−1]のMwは54,000であった。また、前記溶液から溶媒を除去して得られた試料についてDSC測定を行った結果、[結晶性樹脂前駆体B−1]の融点は57℃であった。
<非晶質樹脂C−1の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物222部、ビスフェノールA PO2mol付加物129部、イソフタル酸166部、及びテトラブトキシチタネート0.5部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、5mmHg〜20mmHgの減圧下にて反応させ、酸価が2になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸35部を加え、常圧で3時間反応させ、[非晶質樹脂C−1]を得た。得られた[非晶質樹脂C−1]は、Mw8,000、Tg62℃であった。
<グラフト重合体の製造>
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、キシレン480部、及び低分子量ポリエチレン(三洋化成工業株式会社製、サンワックスLEL−400;軟化点128℃)100部を入れて充分溶解し、窒素置換した後、スチレン740部、アクリロニトリル100部、アクリル酸ブチル60部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート36部、及びキシレン100部の混合溶液を170℃で3時間滴下して重合し、更にこの温度で30分間保持した。次いで、脱溶剤を行い、[グラフト重合体]を合成した。得られた[グラフト重合体]はMw24,000、Tg67℃であった。
<WAX分散液(1)の作製>
撹拌棒及び温度計をセットした容器にパラフィンワックス(日本精鑞株式会社製、HNP−9、炭化水素系ワックス、融点75℃、SP値8.8)50部、[グラフト重合体]30部、及び酢酸エチル420部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス株式会社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、分散を行い[WAX分散液(1)]を得た。
<着色剤マスターバッチ5の作製>
・結晶性ポリウレタン樹脂A−1 100部
・Pigment Yellow180(PY180) 100部
・イオン交換水 50部
上記の原材料を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて混合した。得られた混合物を、二本ロールを用いて混練した。混練温度は90℃から混練を始め、その後、50℃まで徐々に冷却していった。得られた混練物をパルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して[着色剤マスターバッチ5]を作製した。
<着色剤マスターバッチ6の作製>
<着色剤マスターバッチ5の作製>において、着色剤を下記内容に変更した以外は、同様にして、[着色剤マスターバッチ6]を作製した。
・着色剤(Pigment Yellow155(PY155)) 100部
次に、これらの材料を用いて、以下に述べる実施例9〜12及び比較例5〜7において用いられるイエロートナーを製造した。
(実施例9)
<油相(1)の作製>
温度計及び撹拌機を備えた容器に、[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]32部を入れ、固形分濃度が50質量%となる量の酢酸エチルを加えて、樹脂の融点以上まで加熱してよく溶解させた。これに、[非晶質樹脂C−1]の50質量%酢酸エチル溶液100部、[WAX分散液(1)]60部、[着色剤マスターバッチ5]10部を加え、50℃にてTK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)で回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相(1’)]を得た。なお、[油相(1’)]の温度は容器内にて50℃に保つようにし、結晶化しないように作製から5時間以内に使用した。
次いで、後述するトナー母体の作製直前に、50℃に保たれた[油相(1’)]235部に[結晶性樹脂前駆体B−1]12部の酢酸エチル溶液25部を添加し、TK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散して[油相(1)]を調製した。
<樹脂微粒子の水分散液の製造>
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水600部、スチレン120部、メタクリル酸100部、アクリル酸ブチル45部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業株式会社製)10部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で20分間攪拌したところ、白色の乳濁液が得られた。この乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温し、6時間反応させた。更に1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で6時間熟成して[樹脂微粒子の水分散液]を得た。この[樹脂微粒子の水分散液]中に含まれる粒子の体積平均粒径は80nmであり、樹脂分の重量平均分子量は160,000、Tgは74℃であった。
<水相(1)の調製>
水990部、[樹脂微粒子の水分散液]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、[水相(1)]を得た。
<トナー母体の作製>
撹拌機及び温度計をセットした別の容器内に、[水相(1)]520部を入れて40℃まで加熱した。40℃〜50℃に保持したままの前記[水相(1)]をTK式ホモミキサー(プライミクス株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相(1)]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー1]を得た。
次いで、撹拌機および温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー1]を投入し、60℃で6時間脱溶剤して、[スラリー1]を得た。得られた[スラリー1]を減圧濾過した後、以下の洗浄処理を行った。
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(2):前記(1)の濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで10分間)した後、減圧濾過した。
(3):前記(2)の濾過ケーキに10質量%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(4):前記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキ(1)を得た。
得られた濾過ケーキ(1)を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体を作製した。
(実施例10)
・[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]70部
・[非晶質樹脂C−1]の10質量%酢酸エチル溶液100部
・[結晶性樹脂前駆体B−1]14部
<油相(1)の作製>において、上記の処方に変更した以外は、実施例9と同様にトナーを製造した。
(実施例11)
・[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]47部
・[非晶質樹脂C−1]の30質量%酢酸エチル溶液100部
・[結晶性樹脂前駆体B−1]17部
<油相(1)の作製>において、上記の処方に変更した以外は、実施例9と同様にトナーを製造した。
(実施例12)
・[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]65部
・[非晶質樹脂C−1]の15質量%酢酸エチル溶液100部
・[結晶性樹脂前駆体B−1]14部
<油相(1)の作製>において、上記の処方に変更した以外は、実施例9と同様にトナーを製造した。
(比較例5)
・[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]28部
・[非晶質樹脂C−1]の55質量%酢酸エチル溶液100部
・[結晶性樹脂前駆体B−1]11部
<油相(1)の作製>において、上記の処方に変更した以外は、実施例9と同様にトナーを製造した。
(比較例6)
・[ウレタン変性結晶性ポリエステル樹脂A−2]74部
・[非晶質樹脂C−1]の5質量%酢酸エチル溶液100部
・[結晶性樹脂前駆体B−1]15部
<油相(1)の作製>において、上記の処方に変更した以外は、実施例9と同様にトナーを製造した。
(比較例7)
<油相(1)の作製>において、[着色剤マスターバッチ5]を[着色剤マスターバッチ6]に変更した以外は、実施例10と同様にトナーを製造した。
<キャリアの作製>
・シリコーン樹脂(オルガノストレートシリコーン) 100部
・γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 5部
・カーボンブラック 10部
・トルエン 100部
上記の原材料を、ホモミキサーで20分間分散させて、樹脂層塗布液を調製した。その後、流動床型コーティング装置を用いて、体積平均粒径が35μmの球状フェライト1,000部の表面に樹脂層塗布液を塗布して、キャリアを作製した。
<マゼンタトナーの作製>
実施例1において、[顔料・WAX分散液1]中の[着色剤マスターバッチ1]を[着色剤マスターバッチ4]に変更した以外は、実施例1と同様にマゼンタトナーを製造した。
<現像剤の作製>
(実施例1)〜(実施例12)のトナー及び(比較例1)〜(比較例7)のトナーそれぞれ5部と、前記キャリア95部とを混合して、色分光特性及び色特性a*、b*、定着性、フィルミングの各評価を実施するための現像剤を作製した。
<W/R>
W/Rは、以下の方法で求めた。
トナーに対する、FT−IR(フーリエ変換赤外分光分析測定装置)で「Avatar370/ThermoElectron社製」、KBr法(全透過法)測定により得られる吸光度スペクトルから、結晶性ポリエステル樹脂の特徴的なスペクトルのピーク高さをW、非晶質ポリエステルの樹脂の特徴的なスペクトルのピーク高さをRとした。
図2は、結晶性ポリエステル樹脂の吸光度スペクトルの一例を示したものである。結晶性ポリエステル樹脂の吸光度スペクトルは、図示のように、吸光度が最小となる立ち下がりピーク点(以下、第1立ち下がりピーク点Fp1という)と、吸光度が2番目に小さくなる立ち下がりピーク点(以下、第2立ち下がりピーク点Fp2という)との間に、1つの立ち下がりピーク点が存在することが大きな特徴となっている。この立ち下がりピーク点を、本件では第3立ち下がりピーク点Fp3と定義する。第1立ち下がりピーク点Fp1と、第2立ち下がりピーク点Fp2とを結ぶ線分をベースラインとする。そして、第3立ち下がりピーク点Fp3から横軸に向けて垂線を引き、ベースラインとの交点における吸光度と、第3立ち下がりピーク点Fp3における吸光度との差分の絶対値を、第3立ち下がりピーク点Fp3の高さWとする。
図3は、非晶質ポリエステル樹脂の吸光度スペクトルの一例を示したものである。非晶性ポリエステル樹脂の吸光度スペクトルは、図示のように、吸光度が最大となる最大立ち上がりピーク点Mpが、他の立ち上がりピーク点に比べてかなり大きくなることが大きな特徴となる。第1立ち下がりピーク点Fp1と、第2立ち下がりピーク点Fp2とを結ぶ線分をベースラインとする。そして、最大立ち上がりピーク点Mpから横軸に向けて垂線を引き、ベースラインとの交点における吸光度と、最大立ち上がりピーク点Mpにおける吸光度との差分の絶対値を、最大立ち上がりピーク点Mpの高さRとする。また、W/Rをピーク比とする。このようにして、これら実施例および比較例のトナーについてそれぞれ、ピーク比W/Rを測定した。
それぞれのトナーを、下記評価方法で評価した。
<評価方法>
(1)色分光特性評価
画像形成装置の評価機を用い、イエロートナーの単色モードで100%画像面積の画像を作成し、定着後画像濃度が「1.0」のときの色分光特性を測定した。画像濃度、色特性値とも、測定機X−Rite938(X−Rite社製)にて、測定した。測定時、リコーType5900の白紙の上に画像サンプルを置き、測定した。
(2)色特性(a*、b*)評価
画像形成装置の評価機を用い、イエロー(Y)、マゼンタ(M)を50%ずつ混色させた赤色の画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定して、濃度「1.0」のときに色彩色差計CR−100(ミノルタ社製)で測定した。
(3)定着性評価(定着下限温度)
図1に示すタンデム型フルカラー画像形成装置を用いて、転写紙(リコービジネスエキスパート株式会社製、複写印刷用紙<70>)上に、転写後のトナーの付着量が0.85±0.10mg/cmの紙全面ベタ画像(画像サイズ3cm×8cm)を作像した。定着ベルトの温度を変化させて定着を行った。得られた定着画像表面を描画試験器AD−401(株式会社上島製作所製)を用いて、ルビー針(先端半径260μmR〜320μmR、先端角60度)、荷重50gで描画し、繊維(ハニコット#440、ハニロン社製)で描画表面を強く5回擦り、画像の削れが殆ど無くなる定着ベルト温度をもって定着下限温度とした。また、ベタ画像は転写紙上において、通紙方向先端から3.0cmの位置に作成した。なお、定着装置のニップ部を通過する速度は、280mm/sである。定着下限温度は、低い程、低温定着性に優れる。
(4)感光体上のトナーフィルミング評価
上記作製した現像剤を使用して、毎分A4サイズの用紙を45枚印刷できる評価機(リコー製Ipsio Color 8100をベースに評価できるように改造したもの)を用いて、連続印刷して下記の評価方法で評価した。
画像形成装置の評価機を用い、単色モードで50%画像面積の画像チャートを150,000枚ランニング出力した後、感光体上のトナーフィルミング状態を観察した。
(1)、(2)の評価により得られた評価結果一覧を表1に示す。
Figure 2017151329
表1の評価結果を表2の評価基準に基づき判別し、表3に(3)、(4)の評価結果とともに表3に示した。
Figure 2017151329
Figure 2017151329
色特性および分光特性の評価基準において、
・×はイエロー色あるいは赤色にくすみがみられ綺麗な画像ではない。
・○はくすみがなく、鮮明なイエロー色あるいは赤色の画像が得られる。
・◎はより鮮明なイエロー色あるいは赤色の画像が得られ、非常に広い色再現域が実現出来ている。
表3より、実施例6、8、12が色特性、分光特性、定着性、フィルミング全ての評価項目に対して優位である。表1の結果をみると、実施例12のブロックポリマー構造を有する時が、色特性、分光特性において最も優位な値が得られている。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 結着樹脂と、イエロー顔料とを含有するイエロートナーであって、
前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂と、非晶質ポリエステル樹脂とを含有し、
前記イエロー顔料が、Pigment Yellow180、及びPigment Yellow185の少なくともいずれかであり、
前記イエロートナーに対する、フーリエ変換赤外分光分析装置を用いた赤外分光法(KBr錠剤法)において、下記式(1)を満たすことを特徴とするイエロートナーである。
0.85≦W/R≦2.50 ・・・式(1)
ここで、Wは、前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの第3立ち下がりピーク点の高さを表し、Rは、前記非晶質ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの最大立ち上がりピーク点の高さを表す。
<2> 前記イエロートナーに対する、フーリエ変換赤外分光分析装置を用いた赤外分光法(KBr錠剤法)において、下記式(2)を満たす前記<1>に記載のイエロートナー。
0.95≦W/R≦2.40 ・・・式(2)
<3> 前記結晶性ポリエステル樹脂が、非晶質ポリエステルと結晶性ポリウレタンとのブロックポリマーを含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のイエロートナーである。
<4> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のトナーと、キャリアとを含有することを特徴とする現像剤である。
<5> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、現像剤を備える現像手段とを有し、
前記現像剤が、前記<4>に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、イエロー顔料の凝集によるイエロートナーの色再現性の悪化と、フィルミングによる画質品質への悪影響とを防止しつつ、低温定着性を向上させることができるイエロートナー、前記イエロートナーを用いた現像剤、及び前記現像剤を備える画像形成装置を提供することができる。
4 現像装置
10 中間転写ベルト
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写ベルトクリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム型画像形成装置
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
62 一次転写手段
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
特開2007−248746号公報 特許第4079257号公報 特開2005−338814号公報

Claims (5)

  1. 結着樹脂と、イエロー顔料とを含有するイエロートナーであって、
    前記結着樹脂が、結晶性ポリエステル樹脂と、非晶質ポリエステル樹脂とを含有し、
    前記イエロー顔料が、Pigment Yellow180、及びPigment Yellow185の少なくともいずれかであり、
    前記イエロートナーに対する、フーリエ変換赤外分光分析装置を用いた赤外分光法(KBr錠剤法)において、下記式(1)を満たすことを特徴とするイエロートナー。
    0.85≦W/R≦2.50 ・・・式(1)
    ここで、Wは、前記結晶性ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの第3立ち下がりピーク点の高さを表し、Rは、前記非晶質ポリエステル樹脂の赤外吸収スペクトルの最大立ち上がりピーク点の高さを表す。
  2. 前記イエロートナーに対する、フーリエ変換赤外分光分析装置を用いた赤外分光法(KBr錠剤法)において、下記式(2)を満たす請求項1に記載のイエロートナー。
    0.95≦W/R≦2.40 ・・・式(2)
  3. 前記結晶性ポリエステル樹脂が、非晶質ポリエステルと結晶性ポリウレタンとのブロックポリマーを含有する請求項1から2のいずれかに記載のイエロートナー。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のトナーと、キャリアとを含有することを特徴とする現像剤。
  5. 静電潜像担持体と、
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記静電潜像担持体に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成する、現像剤を備える現像手段とを有し、
    前記現像剤が、請求項4に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成装置。

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