JP4886412B2 - 手持ち式打ち込み工具 - Google Patents

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本発明は、釘打ち機や鋲打ち機、或いはピン打ち機のような手持ち式の打ち込み工具に関するものである。
手持ち式の打ち込み工具には、多数本の頭付き棒状ファスナーを並列状に並べて連結体に保持して成る連結ファスナーが使用されており、連結ファスナーをマガジンに装填し、これを間欠的に繰り出してファスナーを打ち出し用ロッドの前方に1本ずつ供給することにより、連続的な打ち出しが行われる。そして、連結体には、ファスナーの打ち出しによって1単位が後続部分から千切れるタイプと、ファスナーが突き出されるだけで千切れずにヘッド部から排出されるものとがある。後者の例として、図10に示す樹脂テープ製のものがある。
すなわち図10に示す連結体Aはシート材製の一種のキャリアであり、帯状の背面板A1の長手両側縁にファスナー(本例では釘)nを保持する保持片A2の対が多数対設けられていて、全体としてコ字状(チャンネル状)の形態を成している。長手方向に隣り合った保持片A2はスリットA3で分断されており、また、保持片A2の先端部は面取り状にカットされている。このため、連結体Aは全体として柔軟性があって、連結ファスナー(連結釘)をコイル状に巻くことができる。保持片A2に形成したファスナー保持穴A4は外側に開口している。これはファスナーn及びロッドの突き出しを容易ならしめるため、及び、ファスナーnの組み込みを容易ならしめるためである。また、背面板A1には、送り用の穴A5が等間隔で空けられている。
例えば木製のワークを釘で締結する場合、釘の頭をワークにめり込ませたい場合があるが、連結体が千切れずにヘッド部から排出されるタイプでは、ファスナーのみがワークに打ち込まれるため、釘の頭をワークにめり込ませる工法に好適であり、また、現場によっては連結ファスナーの滓が飛散することを嫌う場合があるが、連結体が千切れずにヘッド部から排出されるタイプでは滓が出ないため汚れを嫌う現場にも好適である。
他方、打ち込み工具には、動力源として圧縮空気を利用したものやガスの燃焼圧を利用したものなどがある。このうち、空圧式のものはホースが接続されていると共にコンプレッサが必要であるため機動性に劣るのに対して、ガス燃焼式(内燃機関方式)のものは機動性に優れると共に、ホースの捌き操作が不要であるため作業性にも優れている利点がある。
コイル状に巻いた連結ファスナーを使用できるガス燃焼式打ち込み工具の例が特許文献1に開示されており、この例では、連結ファスナーの送りもガスの燃焼圧を利用して行っている。また、この特許文献1の例では、連結体は1本のファスナーを保持する1単位が後続部分から千切れるようになっている。
どのような駆動原理であっても、打ち込み工具は、ロッドを有する駆動機構が内蔵された本体と、ロッドによるファスナーの打ち出しをガイドするように本体の前面に設けたヘッド部と、連結ファスナーが収納されるマガジンを備えており、更に、ファスナーを人に向けて発射したり空中に向けて発射したりする空打ちを防止するため、単にトリガーを引いてもロッドが前進しないように保持する安全装置が付いている。
そして、安全装置は、ワークに押し当てると後退するワークコンタクトエレメント(コンタクト部材)を備えており、ワークコンタクトエレメントの後退動によってロックが解除されるようになっている。ワークコンタクトエレメントの後退動によってロックが解除される機構は様々であり、例えば、ガス燃焼式の打ち込み工具の場合は、スリーブによって燃焼室を閉じたり、燃料ガスの通路に設けたバルブを開いたりしている。
なお、ワークに接触して後退するワークコンタクトエレメントには、安全装置の専用部材として設けられているものと、ファスナー及びロッドの前進動のガイドを兼用しているものとがあり、後者の例としては、特許文献2,3がある。
特開平8−252806号公報 特開2001−162560号公報 特開2005−1110号公報
ところで、空圧式の打ち込み工具は機動性に劣ることから安全機能は厳重ではなく、人がワークコンタクトエレメントを指で摘んで安全解除位置まで後退させ得る構造であっても特段の規制はなされていない。
他方、ガス燃焼式の打ち込み工具は、どこでも自由に持ち運びできるため、わが国では銃刀法の規制対象になっており、人が安全装置のロックを簡単に解除できない構造でない場合は、許可がないと所持できない仕組みになっている。従って、ガス燃焼式の打ち込み工具をユーザーが簡単に購入してその利便性を享受し得るためには、空打ち(空中発射)を阻止できる構造にして規制対象外としなければならない。
打ち込み工具の安全機能を高める方法には、ワークコンタクトエレメントやこれに連動して動く部材に人が指又は物(例えばドライバ)でアクセスできないようにすれば良く、この方法の一つとして、安全機能を司る部材をカバー(シュラウド)で覆うことが挙げられる。しかし、連結体が千切れずにヘッド部から排出されるものである場合、カバーを設けると連結体の排出を行えない問題がある。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、打ち込みによって千切れずにヘッド部から排出されるタイプの連結体を使用する打ち込み工具であっても、連結体の排出機能を損なうことなく高い安全機能を確保せしめることを課題とするものである。
本願発明に係る打ち込み工具に使用される連結体ファスナーは、長尺の連結体に多数本の棒状ファスナーが並列状に並べた状態に取り付けられており、ファスナーはロッドの前進動によって連結体から突き出されるようになっており、従って、連結体は小さく千切れることなく(現場で小さい滓になることなく)排出される。
そして、本願発明に係る打ち込み工具は「前記ファスナーを打ち出す棒状のロッドを前後動させる駆動機構が内蔵された本体と、前記本体の前面に設けたヘッド部と、前記ヘッド部に設けられると共に前記連結ファスナーを収容するマガジンと、前記駆動機構を作動させるトリガーと、前記トリガーを引いても駆動機構が作動しないように保持する安全装置とを備えており、前記ファスナーが突き出された後の連結体は前記ヘッド部の外側に排出される構成において、前記ヘッド部は、前記ロッドが通る打ち出し通路とファスナー打ち出し後の連結体が通る連結体排出通路とを有するベース体(ノーズピースと呼んでもよい)と、前記安全装置の一部を成すもので少なくとも前部を前記ロッドが通るよう筒状に形成したワークコンタクトエレメント(ワークに接触して後退する部材)とを備えている」という基本構成になっている。
更に、前記基本構成に加えて、前記ベース体は前記本体に固定されており、このベース体の内部のうち前記ロッドの軸方向から見て前記連結体排出通路に対してロッドの軸心回りに右側又は左側にずれた部位に、前記安全機構の一部を成す中間連動部材が、前記ロッドの長手方向に自在にスライドするように設けられており、前記中間連動部材が前記ロッドの軸心回りに右側又は左側にずれていることにより、前記連結体排出通路と中間連動部材とは干渉していないと共に、前記中間連動部材が前記ベース体の内部に設けられていることにより、前記中間連動部材はベース体の内部に隠れていてベース体の外側から直接操作すすることはできず、前記中間連動部材が所定寸法後退すると前記安全機構のロックが解除されてトリガーを引くと駆動機構が作動するようになっている。
また、前記ワークコンタクトエレメントは、ワークに押し当てると前記本体及びベースに対して相対的に後退して前記中間連動部材を所定寸法後退動させるように前部を露出させた状態で前記ベース体に取り付けられており、かつ、前記ワークコンタクトエレメントは、後退させ切った状態では人が指で摘めないようにその全部又は大部分が前記ベース体又はこれに設けた前後動自在なロックアウトプローブで覆われている。
なお、請求項1における連結体の構成として記載した「長尺」とは細長いと同義であり、複数本(例えば10本以上)のファスナーを連結できればよい。
本願発明では、ワークコンタクトエレメントは、後退させ切った状態(正確にはロック解除位置まで後退させた状態)では、人が指で摘めないようにその全部又は大部分が前記ベース体又はこれに設けた筒状のロックアウトプローブで覆われているため、ワークコンタクトエレメントを指で後退させようとすると指先をワークコンタクトエレメントの端面に当てねばならず、すると、ファスナーの打ち出しによって怪我することになる。このため、事実上、人がワークコンタクトエレメントを指で後退させることはできない。また、ワークコンタクトエレメントと共に安全装置を構成する中間連動部材はベース体に内蔵されているため、外部からアクセスする(後退動操作する)ことはできない。
このように、本願発明に係る打ち込み工具は、ワークコンタクトエレメントを後退させることが事実上できず、また、中間連動部材を後退させることもできないため、ファスナーを空中発射させることはできず、高い安全性を確保できる。他方、カバー(シュラウド)を設けるものではないことと、中間連動部材が連結体排出通路と干渉しないように配置されていることとが相まって、ファスナーを打ち出した後の連結体の排出機能が損なわれることはない。
よって、本願発明によると、打ち込みによって連結体が千切れずに滓が現場に残らないタイプの連結ファスナーを使用できる打ち込み工具に高い安全性を保持せしめることができる。従って、機動性・利便性に優れている一方で規制が厳しいガス燃焼式の打ち込み工具に連結体が千切れないタイプの連結ファスナーを使用することが容易ならしめられて、ガス燃焼式の打ち込み工具の用途を拡大することができる(本願発明は、ガス燃焼式打ち込み工具と同様に規制が厳しい火薬式の打ち込み工具にも好適である。)。
次に、本発明の実施形態を図面(図1〜図10)に基づいて説明する。なお、以下の説明で前後・左右・上下といった方向を表示する場合、壁への打ち込み作業を行う作業者から見た方向を基準にして前後・左右・上下の用語を使用している。
(1).全体の概要
本実施形態は、駆動源としてガスの燃焼圧を利用した釘打ち機に適用している。図1は全体の側面図、図2(A)は部分的な縦断側面図であり、両図に示すように、打ち込み工具は、打ち込み用のロッド(ブレード)2を内蔵した本体1と、本体1の前端に設けたヘッド部3と、ヘッド部3の下方に配置されたマガジン4とを備えている。
本体1は中空状のハウジング5を備えている。ハウジング5の下部は、ガスカートリッジを収納するための細幅状の燃料缶収納部5aになっており、燃料缶収納部5aの下面に側面視傾斜状のグリップ6を設けている。グリップ6の付け根部にはトリガー7を設けている。ハウジング5の前部にはカバー8を設けており、他方、ハウジング5の後面には排気及び吸気のための多数の穴(図示せず)が空いている。
ハウジング5の前部には、傾斜部と下水平部とを有する側面視略L字状の補助フレーム9が固定されており、補助フレーム9の下水平部9aにグリップ6の下端を固定している。補助フレーム9の下水平部9aは中空になっており、点火プラグとファンとに給電する電池が収納される。
マガジン4は、開閉自在な蓋10を有するドラム状の形態を成しており、蓋10が取り付いている本体部(図1では蓋10の裏側になっていて表示されていない)が送り機構部11を介してヘッド部3に固定されており、また、本体部は補助フレーム9の傾斜部にもブラケット12を介して固定されている。蓋10はその下端に設けた蝶番部13を中心にして図1において紙面の手前側に開くようになっている。連結釘はコイル状に巻かれた状態(コイルネイル化された状態)でマガジン4に収納されており、始端から送り機構部11を介してヘッド部3に繰り出される。釘nが打ち出された後の連結体Aはヘッド部3の上面から上方に排出される。
本実施形態では、特許文献1と同様に、連結ファスナーの送りはガスの燃焼圧を利用して行っているが、マガジンの形態及び送り機構は他の形態も採用できる。例えば、本願出願人が特開2005−288608号で開示したように電池で回転するモータによって連結ファスナーを送ったり、或いは、同じく本願出願人が特開2006−75960号公報で開示したように、ストレート状マガジンとドラム状マガジンとを併用して、ストレート状マガジンに設けたばね駆動式のフォロアーで送ることも可能である。
図2(A)に示すように、ハウジング5の内部には駆動機構を構成するシリンダ15が配置されており、シリンダ15に、ロッド2を備えたピストン16が摺動自在に嵌め込まれている。シリンダボアの前端部には緩衝材(ゴム)17が配置されている。
シリンダ15は、その後方の燃焼室18に向いて大きく開口している。また、シリンダ15の外側には安全装置を兼用する筒状のスリーブ19がスライド自在に配置されており、スリーブ19が後退して燃焼室10を閉じると、燃焼室10に燃料ガスが充填され、トリガー7を引くと点火プラグがスパークしてガスに着火し、ピストン16及びロッド2が前進する。スリーブ19が後退し切っていない状態では、トリガー7を引いてもピストン16は前進しない。
燃焼済ガスはシリンダ15及びハウジング5に設けた排気穴から外部に放出される。図示していないが、燃焼室10には、ピストン16の前進時に燃焼ガスの一部を送り機構部11に供給する管路が接続されている。
シリンダ15の前面には、ヘッド部3を構成するベース体20がスペーサ21を介してねじ22で締結されている。また、シリンダ15の前面にはばね室23が前向きに開口しており、このばね室23に円錐形ばね24を配置している。円錐形ばね24の前面は、安全装置の一環を成す作動部材(ケージ)25の円板部25aに当たっている。図2(B)に示すように、作動部材25はシリンダ15の外面に沿って後方に延びる4本の足部25bを備えており、足部25bはスリーブ19に接続されている。シリンダ15には、足部25bの付け根部が後退することを許容するための前向き切欠き溝が形成されている。
作動部材25の前面には、ヘッド部3及び安全装置の一部を成すリング体26が重なっており、リング体26の上部に、ヘッド部3及び安全装置を構成する棒状の中間連動部材27がねじ込みによって取り付けられている。中間連動部材27が所定寸法だけ後退すると、スリーブ19もリング体26及び作動部材25を介して一緒に後退し、これによって安全装置のロックが解除される。通常時(ロック時)には、作動部材25及びリング体26は円錐形ばね24で前進位置に押されている。
(2).ヘッド部3の構造
次に、図2(A)に加えて図3以下の図面も参照してヘッド部3を説明する。図3はヘッド部3の概略斜視図、図4はロック状態でのヘッド部3の縦断側面図で図5のIV−IV視断面図、図5はヘッド部3の正面図、図6は図4のVI−VI視断面図、図7は図4の VII-VII視断面図、図8は図4の VIII-VIII視断面図、図9は打ち込み状態の縦断側面図である。
例えば図3から理解できるように、ヘッド部3は、主要部材として、前記したベース体20と、ベース体20の下面に重ね配置した下ブロック(シェアブロック)29と、大部分がベース体20の前方に位置するワークコンタクトエレメント30と、ワークコンタクトエレメント30を覆うロックアウトプローブ31とを備えている。なお、ワークコンタクトエレメント30をメインプローブと呼んで、ロックアウトプローブ31をサブプローブと呼んでも良い。
ベース体20はブロック状の形態を成しており、後端にはフランジ20aを形成し、このフランジ20aを本体1に固定している。また、図2(A)に示すように、前記リング体26はベース体20の後面に形成した凹所32に収納されている。ベース体20には、ロッド2が通る打ち出し通路33と、釘nを打ち出した後の連結体Aを上向きに排出する連結体排出通路34とが形成されている。
連結体Aは背面板A1と保持片A2の対の群を有して全体的にコ字状(チャンネル状)の形態であり、従って、連結体排出通路34は、背面板A1が通る縦長穴と保持片A1が通る一対の横向き穴とを有するが、連結体排出通路34のうち作業から見て前方に位置した横向き穴34aは、縦長穴に対して平面視で90度よりも大きい角度で傾斜している。これは、連結体Aのうち前方に位置した保持片A2が釘nの打ち込みによって平面視で前向きに倒れるためである。
ベース体20の打ち出し通路33はその後端部を除いて下方に開口しており、ベース体20のうち打ち出し通路33が下向きに開口した部分にシェアブロック29が下方から重なっている。シェアブロック29はベース体20と一体になってロッド2及び連結釘Nの案内を行うものであり、シェアブロック29には、連結釘Nが通過するためのガイド穴35が上下に開口するように形成されている。
シェアブロック29の下面には既述の送り機構部11が固定されている。なお、シェアブロック29はベース体20にボルトで固定しても良いし、或いは、図示しないピンで位置決めしておくだけでもよい(シェアブロック29は送り機構部11に固定されているので、ベース体20にピンで位置決めするだけでも強度上の問題はない。)。
ベース体20には、既述した棒状の中間連動部材27がスライド可能に嵌まっているが、例えば図8に示すように、中間連動部材27は連結体排出通路34と干渉しないように、作業者から見て連結体排出通路34の右側に(ロッド2の軸心回りに)、上下長手中心線に対して若干の角度θだけずらしている(左側にずらしてもよい)。中間連動部材27は断面五角形(非円形)に形成しており、このためリング体26に対するねじ込みが緩むことはない。勿論、丸棒製であっても差し支えない。
ワークコンタクトエレメント30は、先端側に位置した大径筒状部30aと、その後方に一体に連続した小径部30bと、小径部30bの後端上部(正確には、真上から前記θだけずれた部分)に一体に設けた細い後ろ向き突出部30cとを備えている。後ろ向き突出部30cは、ベース体20に形成した穴に嵌まっており、後端は中間連動部材27に当接又は密接している。従って、ワークコンタクトエレメント30が後退すると中間連動部材27も後退し、安全装置のロックが解除される。
ワークコンタクトエレメント30の小径部30bは下向きに開口しており、かつ、基端部には下向き段部30dが切欠き形成されている。小径部30bは非円形になっており、このことと、後ろ向き突出部30cがベース体20の穴に嵌まっていることとにより、ワークコンタクトエレメント30は回転不能に保持されている。
ワークコンタクトエレメント30が前進した状態では、その小径部30bは大部分が下向きに開口している。他方、ベース体20における打ち出し通路33の前部には、ワークコンタクトエレメント30の小径部30bのうち下向き段部30dを除いた部分が嵌まり込みうる広幅部33aになっている。従って、図9に示すように、ワークコンタクトエレメント30が後退し切ると、ベース体20とワークコンタクトエレメント30とが協働して釘n及びロッド2の移動通路が形成される。
ベース体20の前端には、シェアブロック29の前方にはみ出た状態でフロント筒状部20bが形成されており、図9に示すように、フロント筒状部20bの内側に、ワークコンタクトエレメント30における小径部30bの下向き段部30dが嵌まり込むようになっている。図5から理解できるように、ワークコンタクトエレメント30は後退し切った状態で前端の僅かの部分しか露出しない。
図4,図6,図9に示すように、ベース体20におけるフロント筒状部20bの上部内面には、ワークコンタクトエレメント30における後ろ向き突出部30cの前方に位置する第1ストッパーピン37をねじ止めによって固定している。なお、この第1ストッパーピン37にワークコンタクトエレメント30の後ろ向き突出部30cの前端と大径筒状部30aの後端面とが当たることにより、ワークコンタクトエレメント30の前後移動ストロークL1が規制されるように構成することも可能である。
ロックアウトプローブ31は、ワークコンタクトエレメント30の大径筒状部30aに対して外側から相対摺動自在に嵌まる筒状部31aと、この筒状部31aの上部後端から中間連動部材27に向けて後ろ向きに延びる板状のアーム部31bとから成っており、アーム部31bは、ベース体20に形成したトンネル状穴38にスライド自在に嵌まっている。このため、ロックアウトプローブ31は回転不能で前後動自在に保持されている。ベース体20のトンネル状穴38は、中間連動部材27が嵌まっている穴と連通しており、従って、ロックアウトプローブ31で中間連動部材27を押すことができる。
図4,7,9に示すように、ロックアウトプローブ31のアーム部31bには前後長手の長穴39が空いている一方、ベース体20のうちフロント筒状部20bよりも後方の部位には、前記アーム部31aの長穴39に嵌まる第2ストッパーピン40を抜け不能に取り付けており、第2ストッパーピン40により、ロックアウトプローブ31がベース体20に対して抜け不能に保持されている。ロックアウトプローブ31が前進し切った状態で、アーム部30bの後端と中間連動部材27との間にはある程度の寸法L3の隙間が空いている。
ロックアウトプローブ31は、第2ストッパーピン40がアーム部31aにおける長穴39の後端に当たることで前進位置が規制されており、また、ロックアウトプローブ31の後退位置は、大径部31aの後端面がベース体20におけるフロント筒状部20bの前端に当たることと、第2ストッパーピン40がアーム部31aにおける長穴39の前端に当たることとによって規制されている(いずれか一方で規制してもよい。)。ロックアウトプローブ31の移動ストロークL2は、ワークコンタクトエレメント30の移動ストロークL1より小さい寸法になっている(なお、ワークコンタクトエレメント30の移動ストロークL1はスリーブ19が後退仕切ることで規制される。)。
(3).動きの説明
既述の説明から明らかなように、ワークコンタクトエレメント30の先端をワークWの表面に当てて打ち込み工具をワークWに向けて押すと、ワークコンタクトエレメント30がベース体20や本体1に対して相対的に後退動し、これに連動してスリーブ19が中間連動部材27及び作動部材25を介して後退することにより、安全装置のロックが解除されて釘nの打ち込みを行える。
また、ロッド2が前進してから後退すると同時に送り機構部11によって連結釘Nが1ピッチだけ繰り出されて次の釘nがロッド2の前方に供給されると共に、釘nが抜けた後の連結体Aも1ピッチだけ送られる。全ての釘nの打ち込みが終わると、連結体Aはベース体20から抜き外すことができる。
また、ロックアウトプローブ31はワークコンタクトエレメント30の保持装置としても機能するため、ワークコンタクトエレメント30をベース体20の前方に大きく突出させることができ、このため、狭い場所での締結作業も支障なく行える。加えて、ロックアウトプローブ31を指で後退させることができるため、ワークコンタクトエレメント30の前端部を大きく露出させて打ち込み位置を視認することが容易に行える。
そして、図9から理解できるように、ワークコンタクトエレメント30は後退し切った状態でその前端部がロックアウトプローブ31から僅かの寸法L4しか露出していないため、人がワークコンタクトエレメント30を指で摘んでロック解除位置(ワークコンタクトエレメント30が後退し切るよりも僅かに前の位置)まで後退させようとすると指先はワークコンタクトエレメント30の前端面に重ならざるを得ず、すると釘nの打ち込みによって怪我をする。このため、人がワークコンタクトエレメント30をロック解除位置まで指で後退させることは事実上ないと言える。
他方、ロックアウトプローブ31を後退させることで中間連動部材27が後退するが、ロックアウトプローブ31の後退ストロークL2はワークコンタクトエレメント30の後退ストロークL1よりも小さく、かつ、ロックアウトプローブ31の後退動によって中間連動部材27が後退する寸法は(L2−L3)であってワークコンタクトエレメント30の後退ストロークよりもかなり小さい。従って、人がロックアウトプローブ31を指で摘んで後退させ切っても安全装置のロックは解除されず、釘nを空中発射させることはできない。
更に、中間連動部材27やリング体26はベース体20の内部に隠れており、例えばベース体20の外側からドライバのような細い物を差し込んで中間連動部材27やリング体26を後退させるといったことはできないため、中間連動部材27やリング体26にアクセスして安全装置のロックを解除することもできない。この点からも安全性が確保されている。
打ち込み工具ではファスナーの打ち込み深さを調節できるようになっていることが多いが、本実施形態の場合は、前記した特開2005−1110号公報に開示されているように、ワークコンタクトエレメント30の前端部内に、ワークWの表面に当たるねじ筒をねじ込んで、ねじ筒がワークコンタクトエレメント30の前端から突出する寸法を調節したらよい。
マガジンは細長い形態とすること(或いは細長い部分にドラム状のものを取り付けたもの)も可能であり、この場合は、連結ファスナーをばね駆動式のフォロアー(プッシャー)で打ち出し通路33に送るのが好適である。このようにフォロアーで連結ファスナーを送る場合、フォロアーの爪でファスナーを押すことになるため、フォロアーの爪とロッドとの干渉を回避するため、連結ファスナーの終端に位置した1本又は2本のファスナーが打ち出し通路に繰り出されないように規制する必要がある。
そこで、図1に示すように、ロックアウトプローブ31の下部でかつ正面視で右側の部分に後ろ向きのストッパー部31cを設けている。連結ファスナーの本数が例えば残り2本になると、フォロアーに設けたストッパー部がロックアウトプローブ31のストッパー部31cに当たることによってフォロアーはそれ以上の移動が阻止される。従って、本実施形態のように構成すると、ばね式のフォロアーで連結ファスナーを送るタイプの打ち込み装置にも適用できる。
(4).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば使用できる連結体の形状はコ字状である必要性はないのであり、単なる帯板の状態のものなども使用できる。また、連結ファスナーは必ずしもコイル状に巻いている必要はなく、直線状に延びた形態であってもよい。ヘッド部における連結体のガイド手段は連結体の構造・形態に合わせて設計したらよい。
各部材の形態や素材は、連結体の種類や工具の用途、或いはデザインの要請によって自由に設定することができる。例えば、ベース体は板金製品とすることも可能である。前記した実施形態のシェアブロックに相当する部材をベース体に一対に形成することも可能であり、更に、ベース体を複数の部材で構成することも可能である。マガジンをヘッド部に一体化することも可能である。
また、中間連動部材は棒状である必要はなく板状であっても良いのであり、この場合は、中間連動部材にリング体を一体に形成することも可能である。また、本願発明においてロックアウトプローブは必須の要素ではなく、ワークコンタクトエレメントをベース体にスライド可能に保持することも可能である(この場合、ベース体に筒状の前向き突出部を形成して、この前向き突出部にワークコンタクトエレメントを装着するのが好ましい)。
本実施形態に係る打ち込み工具の全体の側面図である。 (A)は本体の縦断側面図、(B)は作動部材の斜視図である。 ヘッド部の外観斜視図である。 ロック状態でのヘッド部の概略縦断側面図で図5のIV−IV視断面図である。 ヘッド部の正面図である。 図4のVI−VI視断面図である。 図4の VII-VII視断面図である。 図4の VIII-VIII視断面図である。 打ち込み状態の縦断側面図である。 連結体の一例を示す斜視図である。
A 連結体
A1 背面板
A2 保持片
N 連結ファスナーの一例として連結釘
n 釘の単体
1 本体
2 ロッド
3 ヘッド部
4 マガジン
7 トリガー
15 シリンダ
16 ピストン
19 安全装置の一部を構成するスリーブ
20 ベース体
22 安全装置の一部を構成するリング体
25 安全装置の一部を構成する作動部材
27 中間連動部材
30 安全装置の一部を兼用するワークコンタクトエレメント
31 ロックアウトプローブ
34 連結体排出通路
34a 連結体排出通路の横向き穴

Claims (1)

  1. 長尺の連結体に多数本の棒状ファスナーが並列状に並べた状態に取り付けられている連結ファスナーを装填して前記ファスナーを連結体から突き出して1本ずつ打ち出す打ち込み工具であって、
    前記ファスナーを打ち出す棒状のロッドを前後動させる駆動機構が内蔵された本体と、前記本体の前面に設けたヘッド部と、前記ヘッド部に設けられると共に前記連結ファスナーを収容するマガジンと、前記駆動機構を作動させるトリガーと、前記トリガーを引いても駆動機構が作動しないように保持する安全装置とを備えており、前記ファスナーが突き出された後の連結体は前記ヘッド部の外側に排出される構成において、
    前記ヘッド部は、前記ロッドが通る打ち出し通路とファスナー打ち出し後の連結体が通る連結体排出通路とを有するベース体と、前記安全装置の一部を成すもので少なくとも前部を前記ロッドが通るよう筒状に形成したワークコンタクトエレメントとを備えており、
    前記ベース体は前記本体に固定されており、このベース体の内部のうち前記ロッドの軸方向から見て前記連結体排出通路に対してロッドの軸心回りに右側又は左側にずれた部位に、前記安全機構の一部を成す中間連動部材が、前記ロッドの長手方向に自在にスライドするように設けられており、前記中間連動部材が前記ロッドの軸心回りに右側又は左側にずれていることにより、前記連結体排出通路と中間連動部材とは干渉していないと共に、前記中間連動部材が前記ベース体の内部に設けられていることにより、前記中間連動部材はベース体の内部に隠れていてベース体の外側から直接操作することはできず、前記中間連動部材が所定寸法後退すると前記安全機構のロックが解除されてトリガーを引くと駆動機構が作動するようになっている一方、
    前記ワークコンタクトエレメントは、ワークに押し当てると前記本体及びベースに対して相対的に後退して前記中間連動部材を所定寸法後退動させるように前部を露出させた状態で前記ベース体に取り付けられており、かつ、前記ワークコンタクトエレメントは、後退させ切った状態では人が指で摘めないようにその全部又は大部分が前記ベース体又はこれに設けた前後動自在なロックアウトプローブで覆われている、
    手持ち式打ち込み工具。
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