JP4884255B2 - 湯水混合弁 - Google Patents

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Description

この発明は湯水混合弁に関し、特に混合室に感温体を備えた自動温度調節機能付きの湯水混合弁に関する。
従来、湯水混合弁として混合室に感温体を備えて成る自動温度調節機能付き(サーモスタット式)のものが広く用いられている。
この自動温度調節機能付きの湯水混合弁として次のようなもの、即ち(イ)弁ケースに軸方向に離隔して設けられた水流入口及び湯流入口と、(ロ)水流入口,湯流入口に対応して軸方向に離隔して設けられ、外周面の周方向に延びる環状の保持溝に弁ケースの内周面に弾性接触するシール部材がそれぞれ保持された筒状の水側弁部及び湯側弁部を備え、弁ケース内で軸方向に移動可能に設けられた弁体と、(ハ)弁ケースに設けられ、水側弁部,湯側弁部をそれぞれ軸方向に当接させる水側弁座,湯側弁座と、(ニ)水流入口及び湯流入口からの水及び湯を流入させて混合する混合室と、(ホ)混合室内の混合水温度に感応して軸方向に伸縮し、弁体の位置調節を自動的に行う感温体と、(ヘ)感温体を収縮させる方向に弁体を付勢するバイアスばねと、を有し、弁体の軸方向の一方の移動により水流入口の開度を小さく,湯流入口の開度を大きく変化させ、弁体の逆方向の移動により湯流入口の開度を小さく、水流入口の開度を大きく変化させることによって水,湯の流入比率を変化させる湯水混合弁が公知である。
図6はその具体例を示している。
同図において200,202は弁ケース204に形成された水流入口,湯流入口であり、206は軸方向に離隔して設けられた水側弁部208,湯側弁部210及びそれらを軸方向に連繋する連繋部212を備えた弁体で、弁ケース204内に軸方向に移動可能に設けられている。
弁ケース204には、水側弁部208,湯側弁部210に各対応して、それぞれの軸方向内側位置に水側弁座214,湯側弁座216が設けられており、それらに対し水側弁部208,湯側弁部210がそれぞれ当接するようになっている。
ここで水側弁部208,湯側弁部210はそれぞれ円筒形状をなしている。
図6の部分拡大図に示しているように、水側弁部208には外周面の軸方向中間位置に、周方向に連続した環状の保持溝232が形成されていて、そこに弾性を有する断面U字状のシール部材234が保持されている。
水側弁部208と弁ケース204との間は、このシール部材234が弁ケース204の内周面に弾性接触することで水密にシールされる。
ここでシール部材234は図中右向きに、即ち凹部を水流入口200とは反対側の図中右に向けて設けられている。
水側弁部208は、保持溝232から図中右側の部分が、左側の部分に対し大径をなしている。詳しくは、保持溝232から水側弁座214とは反対側の軸端に到る部分が、水側弁座214側の図中左側の軸端から保持溝232までの部分に対して全体的に大径をなしており、その大径部236が、弁ケース204の内周面に対して摺動する摺動ガイドを成している。
その結果水側弁部208は、保持溝232の図中右側の大径部分が、図中左側の小径部分に対し段付形状をなしている。図中238は、その大径部236における図中左端の径方向の段付面を表している。
尚、湯側弁部210にもまた、その外周面の軸方向中間位置に環状の保持溝240が形成されていて、そこに弾性を有する断面U字状のシール部材242が保持され、このシール部材242にて湯側弁部210と弁ケース204との間が水密にシールされている。
但しこの湯側弁部210においては、断面U字状をなすシール部材242が湯流入口202の側に向けて(詳しくは凹部を湯流入口202の側に向けて)設けられている(水側弁部208ではシール部材234が水流入口200とは反対側に向けて設けられている)。
湯側弁部210は、この保持溝240よりも図中左側部分が右側部分に対し全体的に大径とされており、その大径部244が、弁ケース204の内周面を摺動する摺動ガイドを成している。
弁体206は、バイアスばね220にて図中左向き、即ち水側弁部208を閉弁させる方向に付勢されており、また混合室222内に設けられた形状記憶合金から成る感温ばね224により、これとは反対方向の図中右向き、即ち湯側弁部210を閉弁させる方向に付勢されている。
尚、弁体206の連繋部212は断面形状が概略十字状をなしており、中心部から放射方向に延び出した板状部226と226との間に、水流入口200から流入した水を混合室222に向けて軸方向に流通させる内部通路228が形成されている。
尚、湯流入口202を通じて内部に流入した湯は、混合室222へと図中左向きに流れ、その混合室222で水と湯とが混合された上で、混合水が吐水部に向けて左方向に流出する。
230は回転操作軸で、この回転操作軸を回転操作することでバイアスばね220の付勢力が強く又は弱く変更され、これにより弁体206の図中左右方向の位置、詳しくはバイアスばね220と感温ばね224との付勢力の釣合い位置が左右方向にシフトせしめられる。即ち湯水混合弁における混合水の温度が所望温度に設定されないしは設定変更される。
この湯水混合弁では、弁体206が図中左向きに一杯まで移動して水側弁部208が水側弁座214に当接することで、水流入口200が全閉、湯流入口202が全開となり、また逆方向に一杯まで移動して湯側弁部210が湯側弁座216に当接することで、湯流入口202が全閉,水流入口200が全開状態となる。
またそれらの中間位置において水流入口200及び湯流入口202を開き且つその開度を変化させて水,湯の流入量を変化させる。
具体的には、湯側弁部210が全閉、水側弁部208が全開状態の下で回転操作軸230を回転(正方向回転)操作すると、バイアスばね220の付勢力が強まって弁体206が図中左方向にシフトさせられる。
そしてそのシフトした状態においてバイアスばね220による左向きの付勢力と、感温ばね224による右向きの付勢力とが釣合った状態となり、その状態で水流入口200及び湯流入口202から流入する水と湯の混合水の温度が変動すると、これに伴って感温ばね224が付勢力を増減させ、感温ばね224が軸方向の伸縮を伴って弁体206を左右方向に微動させる。これにより混合水の温度が設定温度に維持される。
また一方回転操作軸230を逆方向に回転操作すると、バイアスばね220の付勢力が低下し、これにより弁体206が図中右向きにシフトさせられる。そしてそのシフト位置において感温ばね224の温度感知に基づく付勢力の増減によって混合水温度が調節される。
この種形式の自動温度調節機能付きの湯水混合弁については、例えば下記特許文献1に開示されている。
ところでこの湯水混合弁にあっては、水流入口200から流入した水は主として図7中矢印Pで示す方向に沿って流れ、混合室222へと到るが、その一部が水側弁部208における大径部236と弁ケース204の内周面との間の微小なクリアランス(隙間)を通じて図7中矢印Pで示す方向に流れることができる(シール部材234の向きは図中右向きである)。
この場合、図7中矢印Pで示す方向に流れる水にごみや砂等の異物が混入していると、大径部236と弁ケース204との間のクリアランスが微小であるために、図7(A)に示しているようにそこに異物が噛み込まれてしまうことがあり、而してそのような噛込みが生じると水側弁部208、即ち弁体206が弁ケース204に対し固着を起してしまって円滑に移動ができなくなり、弁体206の移動による温調動作に支障を来したり、或いは温調動作が不安定となってしまう問題を生ずる。
更にこの湯水混合弁にあっては、(B)に示しているように水流入口200から高圧力で図中矢印P方向に水が流れたとき、その流動圧で水側弁部208が図中右向きに押され、或いは大径部236と弁ケース204との間の微小なクリアランスを水が流動する際の粘性により弁体206の移動が影響を受け、弁体206の移動による温調動作が不安定化するといった問題も生じていた。
特開2001−4050号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、弁体を円滑に移動させ得て、その弁体の移動による温調動作を安定して行い得る湯水混合弁を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(イ)弁ケースに軸方向に離隔して設けられた水流入口及び湯流入口と、(ロ)該水流入口,湯流入口に対応して軸方向に離隔して設けられ、外周面の周方向に延びる環状の保持溝に該弁ケースの内周面に弾性接触するシール部材がそれぞれ保持された筒状の水側弁部及び湯側弁部を備え、該弁ケース内で軸方向に移動可能に設けられた弁体と、(ハ)該弁ケースに設けられ、該水側弁部,湯側弁部をそれぞれ軸方向に当接させる水側弁座,湯側弁座と、(ニ)前記水流入口及び湯流入口からの水及び湯を流入させて混合する混合室と、(ホ)該混合室内の混合水温度に感応して軸方向に伸縮し、前記弁体の位置調節を自動的に行う感温体と、(ヘ)該感温体を収縮させる方向に該弁体を付勢するバイアスばねと、を有し、該弁体の軸方向の一方の移動により前記水流入口の開度を小さく,前記湯流入口の開度を大きく変化させ、該弁体の逆方向の移動により該湯流入口の開度を小さく、該水流入口の開度を大きく変化させることによって水,湯の流入比率を変化させる湯水混合弁において、少なくとも前記水側弁部の外周面の、前記保持溝から前記水側弁座とは反対側の軸端に到る全長に亘る部分に、径方向外方に突出する突条を周方向の複数個所に設けて、該突条を該水側弁部の前記弁ケースの内周面に対する摺動ガイドとなす一方、該突条と突条との間の部分に前記保持溝から前記軸端に到る全長に亘って凹所を形成したことを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記突条と突条との間の前記凹所の底面は、円周方向に平坦な面で延びる形状となしてあることを特徴とする
発明の作用・効果
以上のように本発明は、少なくとも水側弁部の外周面の、保持溝から水側弁座とは反対側の軸端に到る部分に、径方向外方に突出する突条を周方向の複数個所に設けて、その突条を弁ケースに対する摺動ガイドとなす一方、突条と突条との間の部分に、保持溝から軸端に到る凹所を形成したもので、本発明によれば、水流入口から流れ込んだ水がシール部材を超えて水側弁座とは反対方向に流れるとき、水側弁座の外周面に形成した突条と突条との間の凹所を水通路として軸方向に通過することができる。
このとき、水に混入していたごみや砂等の異物もまた、その凹所を通じて水側弁部と弁ケースとの間を水とともに通過することができ、従って水に混入していた異物が水側弁部の外周面と弁ケースの内周面の間に噛み込まれてしまって水側弁部、ひいては弁体が弁ケースに対し固着を起してしまい、弁体の移動による温調動作が不安定化したり、温調動作に支障を来すといった従来の問題を解決でき、弁体の円滑な移動による安定した温調動作を確保することが可能となる。
また水流入口から流入した水が同方向に流れる際に、水側弁部に作用する流動圧も小さくできるとともに、水側弁部と弁ケースとの間を水が流れるときの水の粘性による水側弁部、即ち弁体に対する影響も可及的に小さく抑制でき、これらによってその弁体の移動による温調動作を円滑に安定して行わせることが可能となる。
この場合において、突条と突条との間の凹所の底面を、円周方向に平坦な面で延びる形状となすことができる(請求項2)。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の自動温度調節機能付き(サーモスタット式)の湯水混合弁で、12は円筒形状をなす弁ケースである。
弁ケース12は、第1部材12-1と第2部材12-2とを有しており、それらが軸方向にねじ結合されている。
ここで第1部材12-1と第2部材12-2との間は、シール部材としての弾性を有するOリング14にて水密にシールされている。
弁ケース12には、軸方向に互いに離隔した位置に水流入口16,湯流入口18が弁ケース12を内外に貫通する状態で形成されており、これら水流入口16,湯流入口18を通じて水,湯が弁ケース12内部に流入するようになっている。
弁ケース12の内部には、弁体20が図中左右方向(軸方向)に移動可能に設けられている。
弁体20は、軸方向に離隔して設けられた水側弁部22と湯側弁部24及びそれらを軸方向に連繋する連繋部26を有している。
連繋部26は、中心部の円筒部28と、円筒部28の外周面から全体として十字状をなすように放射状に延びる複数(ここでは4つ)の板状のアーム30を有している。
各アーム30と30との間は、水流入口16から流入した水及び湯流入口18から流入した湯を混合室34に向けて流通する内部通路32をなしている。
混合室34に流入した水と湯とは、そこで混合された上、流出部36を通じて図中左向きに流出する。
混合室34には、形状記憶合金製のコイル形状の感温ばね38が収容されており、その付勢力を弁体20に対し図中右向きに、即ち湯側弁部24を閉弁させ、水側弁部22を開弁させる方向に及ぼしている。
この形状記憶合金製の感温ばね38は、混合室34内部の混合水温度に応じて伸縮し、図中右向きの付勢力を変化させる。そしてそのことによって、混合水温度が設定温度となるように弁体20の位置を自動的に微調節する。
40は混合室34を形成するとともに感温ばね38の一端を当接させるばね受で、図中右端に外向きの係合爪42を有し、その係合爪42を、第1部材12-1の係合孔44に係合させる状態に第1部材12-1に組み付けられている。
この実施形態において、弁体20における連繋部26は湯側弁部24と一体に構成され、この連繋部26に対し、これとは別体をなす水側弁部22が嵌合状態で組み付けられている。
詳しくは、図2にも示しているように連繋部26における円筒部28の内部には雌ねじ部50が形成されている。
一方、水側弁部22には断面円形の嵌合部46と、内向きのフランジ部48とが備えられており、その嵌合部46が連繋部26の図中右端に外嵌状態に嵌合されている。そしてその状態で後述の弁軸100の先端部に形成された雄ねじ部52が、連繋部26の雌ねじ部50に図中左向きにねじ込まれている。
ここで弁軸100には、環状溝54に径方向に弾性を有する止め輪(ここではEリング)56が装着されており、弁軸100の雄ねじ部52を円筒部28の内側の雌ねじ部50にねじ込むことによって、水側弁部22が止め輪56にて連繋部26に図中左向きに押え付けられ、湯側弁部24と一体の連繋部26に強固に組付固定されている。
弁ケース12には、水側弁部22,湯側弁部24の軸方向の各内側位置に、水側弁部22,湯側弁部24に各対応した水側弁座58,湯側弁座60が設けられており、それらに対し水側弁部22,湯側弁部24が軸方向に当接するようになっている。
この水側弁座58に水側弁部22が当接した状態が、水側弁部22の閉弁状態であり、また湯側弁座60に湯側弁部24が軸方向に当接した状態が、湯側弁部24の閉弁状態となる。
図1に示しているように弁ケース12には、回転操作軸62が組み付けられている。
この回転操作軸62は、弁体20を弁ケース12の内部で軸方向即ち図中左右方向に移動させて、混合水温度を設定操作するためのもので、嵌合軸部63と、ハンドル連結部64とを有しており、その嵌合軸部63が弁ケース12の嵌合孔66に回転可能に内嵌されている。ここで嵌合軸部63と弁ケース12の嵌合孔66との間はOリング68にて水密にシールされている。
また弁ケース12から軸方向の右方に突き出したハンドル連結部64には、セレーション部70において図示を省略するハンドルが一体回転状態に連結されるようになっている。
回転操作軸62は、弁ケース12の内部において大径の円筒部72を有しており、その円筒部72の図中右端の肩部と、回転操作軸62に装着された径方向に弾性を有する止め輪74にて、弁ケース12を軸方向に挟み込んでいる。
この円筒部72の内周面には雌ねじ部78が形成され、そこに円筒形状をなす駆動部材80が外周面の雄ねじ部82において螺合されている。
この駆動部材80は、回転操作軸62の回転操作によってねじ送りで軸方向即ち図中左右方向に進退移動する。
この駆動部材80と弁体20との間には、ストッパリング84,ばね受86を介して通常の金属製のコイルばねからなるバイアスばね88が介在させられており、そのバイアスばね88が弁体20に対し、感温ばね38とは逆向きの図中左向きに付勢力を及ぼしている。
詳しくは湯側弁部24を開弁させ、また水側弁部22を閉弁させる方向に、弁体20に対し付勢力を及ぼしている。
尚、ばね受86には図中左端と右端とに内向きのフランジ部90,92が設けられている。
一方駆動部材80には、図中左端に外向きのフランジ部94が設けられ、この外向きのフランジ部94が、一対のフランジ部90,92の間においてばね受86内部を図中左右方向に相対移動可能とされている。
また駆動部材80には、内向きに突出した段付部96が設けられていて、そこにストッパリング84が図中右向きに当接させられている。
弁体20からは図中右向きに弁軸100が延び出している。
弁軸100の右端側はストッパリング84を貫通して図中右向きに突出しており、その突出した端部に、ストッパリング84の内径よりも大径の頭部98が設けられている。
この頭部98には、弁軸100における上記の雄ねじ部52を連繋部26の雌ねじ部50にねじ込む際に、工具掛け部となる係合溝が形成されている。
この実施形態では、回転操作軸62を正方向に回転操作すると、駆動部材80がねじ送り作用で図中左向きに前進させられ、これによりストッパリング84を介してバイアスばね88が圧縮せしめられ、弁体20に対する図中左向きの付勢力を増大させる。
また回転操作軸62を逆方向に回転操作すると、駆動部材80が図中右向きに後退移動させられて、バイアスばね88が延びる方向に変位し、弁体20に対する図中左向きの付勢力を弱くする。
この実施形態の湯水混合弁10では、このようにして回転操作軸62を正方向又は逆方向に回転操作することで、弁体20がバイアスばね88の図中左向きの付勢力と、感温ばね38による図中右向きの付勢力とが釣合う位置に左右方向にシフトせしめられる。即ち湯水混合弁10における混合水の温度が設定ないし設定変更される。
詳しくは、この湯水混合弁10では弁体20が図中左向きに一杯まで移動して、水側弁部22が水側弁座58に当接することで水流入口16が全閉、湯流入口18が全開となり、弁体20が逆方向に一杯まで移動して湯側弁部24が湯側弁座60に当接することで湯流入口18が全閉、水流入口16が全開状態となる。
またそれらの中間位置において水流入口16及び湯流入口18を開き、且つその開度を感温ばね38の温度感知に基づいて自動的に変化させ、水,湯の流入量を変化させて混合水温度を自動的に設定温度に調節する。
図2及び図3に示しているように、水側弁部22の外周面の軸方向中間位置には、周方向に連続した環状の保持溝102が設けられていて、そこに断面U字状をなす弾性を有するシール部材104が装着されている。
ここでシール部材104は図中右向きに、即ち凹部を水流入口16とは反対側に向けて組み付けられている。
この水側弁部22の外周面の図中左端部、即ち水側弁座58側の軸端部には、径方向に突出した環状の突出部106が設けられている。
ここで突出部106は、弁ケース12の内径とほぼ同径ないし若干小径とされている。そして水側弁部22の外周面における突出部106と保持溝102との間の部分は突出部106に対し小径をなしている。
一方、水側弁部22における外周面の保持溝102よりも図中右側部分、即ち保持溝102と水側弁座58と反対側の軸端との間の部分には、径方向外方に突出する突条108が周方向に所定間隔ごとに複数個所(ここでは6個所)に設けられている。
ここで各突条108は、保持溝102から図中右側の軸端に到る全長に亘って形成されている。
またこれら突条108は、図3(B)に示しているように断面形状が、径方向外方に向って幅の細くなる山形状をなしている。
これら突条108は、水側弁部22が弁ケース12内を軸方向に移動する際に、弁ケース12の内周面を摺動して水側弁部22の移動案内をなす。即ち突条108は弁ケース12に対する水側弁部22の摺動ガイドをなすもので、この実施形態ではこれら突条108が断面山形状をなしていることから、各突条108は弁ケース12の内周面に対しほぼ線接触する。従って各突条108が摺動ガイドを行う際の摺動抵抗は小さい。
尚各突条108は、その突出高さが弁ケース12の内面とほぼ接するように設定されている。
水側弁部22における外周面のうち、保持溝102よりも図中右側の部分の突条108と108との間の部分は、保持溝102から図中右側の軸端に到るまで軸方向に延びる凹所110とされている。
一方、図2に示しているように湯側弁部24においてもまた、その外周面の軸方向中間位置に、周方向に連続した環状の保持溝112が形成されていて、そこに断面U字状をなすシール部材114が装着されている。
但しこの湯側弁部24においては、シール部材114がその凹部を湯流入口18に向けて組み付けられている。
従って湯側弁部24においては、湯流入口18から流入した湯がこのシール部材114を越えて図中左向き、即ち混合室34側に流れることは困難である。湯流入口18からの湯の流れによって断面U字状をなすシール部材114が径方向外方に開く向きに変形させられて、シール力を高めるからである。
この湯側弁部24においては、外周面の保持溝112よりも図中右側の部分、即ち湯側弁座60に近い側の部分の軸端部に、径方向外方に突出した環状の突出部116が設けられており、そしてその突出部116と保持溝112との間の部分が突出部116に対し小径をなしている。
この突出部116もまた、弁ケース12の内径とほぼ同径ないし僅かに小径とされ、従ってこの突出部116と保持溝112との間の部分は、弁ケース12の内周面との間に一定の大きな環状の隙間を形成する。
一方、湯側弁部24における外周面の保持溝112よりも図中左側の部分、即ち湯側弁座60とは反対側の部分は、図中右側の部分よりも大径とされている。図中118はその大径部を表している。
この大径部118は、湯側弁部24の弁ケース12に対する摺動ガイドをなすもので、かかる湯側弁部24が弁ケース12の内周面を軸方向に移動する際に、この大径部118が弁ケース12の内面を摺動して移動案内をなす。
従ってこの大径部118は、弁ケース12の内周面にほぼ接する径とされている。
以上のような本実施形態によれば、図4に示しているように水流入口16から流れ込んだ水がシール部材104を超えて水側弁座58とは反対のP方向に流れるとき、水側弁部22の外周面に形成した突条108と突条108との間の凹所110を大きな水通路として軸方向に通過することができる。
このとき、図4に示しているように水に混入していたごみや砂等の異物もまた、その凹所110を通じて水側弁部22と弁ケース12との間を水とともに通過することができ、従って水に混入していた異物が、水側弁部22の外周面と弁ケース12の内周面の間に噛み込まれてしまって水側弁部22、ひいては弁体20が弁ケース12に対し固着を起してしまい、弁体20の移動による温調動作が不安定化したり、温調動作に支障を来すといった従来の問題を解決でき、弁体20の円滑な移動による安定した温調動作を確保することが可能となる。
また水流入口16から流入した水がP方向に流れる際に、水側弁部22に作用する流動圧も小さくできるとともに、水側弁部22と弁ケース12との間を水が流れるときの水の粘性による水側弁部22、即ち弁体20に対する影響も可及的に小さく抑制でき、これらによってその弁体20の移動による温調動作を円滑に安定して行わせることが可能となる。
次に図5は参考例を示している。
このにおいて、水側弁部22の外周面の図中右側の軸端部、即ち水側弁座58とは反対側の軸端部が、径方向外向きの環状の突出部119とされ、その突出部119が、水側弁部22の弁ケース12の内周面に対する摺動ガイドとされる一方、その外周面の保持溝102から突出部119までの部分が、突出部119に対し小径をなす小径部とされており、その小径部と弁ケース12の内周面との間に環状凹所120を形成するようになしてある。
更に水側弁部22には、保持溝102と突出部119との間の部分に、環状の凹所120と連通した径方向の貫通孔122が周方向の複数個所に設けてある。
尚このにおいても、水側弁部22における摺動ガイドとなる突出部119は、弁ケース12の内面にほぼ接する外径となしてある。
においても、異物の混入した水がシール部材104を越えて水側弁部22と弁ケース12との間に流れ込んだ場合であっても、その異物を環状凹所120内に収容することができ、かかる異物が水側弁部22と弁ケース12との間に噛み込んでしまい、その異物の噛込みが弁体20の移動による温調動作を不安定化する問題を解決することができる。即ち弁体20の円滑な移動を確保し得て、安定した温調動作を確保することが可能となる。
またこの場合において、水側弁部22の保持溝102と突出部106との間の部分に、上記の環状凹所120と連通した径方向の貫通孔122を設けてあるため、環状凹所120内に入り込んだ異物を、その貫通孔122を通じて水側弁部22の内側に速やかに排出することが可能となり、環状凹所120内に異物が残留して次第にその量が増すことにより、終にはその異物を噛み込むに到ってしまうといった問題を回避することができる。
また環状凹所120内に入り込んだ水を、貫通孔122を通じて水側弁部22の内側に排出することができるために、水側弁部22詳しくは環状の突出部106に作用する流動圧を小さくでき、また水の粘性による水側弁部22の移動に対する影響を小さく抑制し得て、弁体20の移動による温調動作をより一層安定したものとなすことができる。
以上本発明の実施形態を参考例とともに詳述したが、これはあくまで一例示である。
例えば本発明を湯側弁部に適用することも可能であるし、また突条108と突条108との間に、凹所110と連通した径方向の貫通孔を設けても良い。
更に突条108は、上記実施形態では軸方向と平行方向に延びているが、場合によって軸方向に対し若干傾いていても良い等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態である湯水混合弁の断面図である。 同実施形態における要部を分解して示す断面図である。 同実施形態における水側弁部の単品図である。 同実施形態の作用説明図である。 参考例における水側弁部をその作用とともに示した図である。 従来の湯水混合弁の一例を示す図である。 図6の湯水混合弁の不具合を説明するための図である。
10 湯水混合弁
12 弁ケース
16 水流入口
18 湯流入口
20 弁体
22 水側弁部
24 湯側弁部
34 混合室
38 感温ばね
58 水側弁座
60 湯側弁座
88 バイアスばね
102,112 保持溝
104,114 シール部材
108 突条
110 凹所
116,119 突出部
120 環状凹所
122 貫通孔

Claims (2)

  1. (イ)弁ケースに軸方向に離隔して設けられた水流入口及び湯流入口と、(ロ)該水流入口,湯流入口に対応して軸方向に離隔して設けられ、外周面の周方向に延びる環状の保持溝に該弁ケースの内周面に弾性接触するシール部材がそれぞれ保持された筒状の水側弁部及び湯側弁部を備え、該弁ケース内で軸方向に移動可能に設けられた弁体と、(ハ)該弁ケースに設けられ、該水側弁部,湯側弁部をそれぞれ軸方向に当接させる水側弁座,湯側弁座と、(ニ)前記水流入口及び湯流入口からの水及び湯を流入させて混合する混合室と、(ホ)該混合室内の混合水温度に感応して軸方向に伸縮し、前記弁体の位置調節を自動的に行う感温体と、(ヘ)該感温体を収縮させる方向に該弁体を付勢するバイアスばねと、を有し、該弁体の軸方向の一方の移動により前記水流入口の開度を小さく,前記湯流入口の開度を大きく変化させ、該弁体の逆方向の移動により該湯流入口の開度を小さく、該水流入口の開度を大きく変化させることによって水,湯の流入比率を変化させる湯水混合弁において
    少なくとも前記水側弁部の外周面の、前記保持溝から前記水側弁座とは反対側の軸端に到る全長に亘る部分に、径方向外方に突出する突条を周方向の複数個所に設けて、該突条を該水側弁部の前記弁ケースの内周面に対する摺動ガイドとなす一方、該突条と突条との間の部分に前記保持溝から前記軸端に到る全長に亘って凹所を形成したことを特徴とする湯水混合弁。
  2. 請求項1において、前記突条と突条との間の前記凹所の底面は、円周方向に平坦な面で延びる形状となしてあることを特徴とする湯水混合弁。
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