JP4884255B2 - 湯水混合弁 - Google Patents
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Description
この自動温度調節機能付きの湯水混合弁として次のようなもの、即ち(イ)弁ケースに軸方向に離隔して設けられた水流入口及び湯流入口と、(ロ)水流入口,湯流入口に対応して軸方向に離隔して設けられ、外周面の周方向に延びる環状の保持溝に弁ケースの内周面に弾性接触するシール部材がそれぞれ保持された筒状の水側弁部及び湯側弁部を備え、弁ケース内で軸方向に移動可能に設けられた弁体と、(ハ)弁ケースに設けられ、水側弁部,湯側弁部をそれぞれ軸方向に当接させる水側弁座,湯側弁座と、(ニ)水流入口及び湯流入口からの水及び湯を流入させて混合する混合室と、(ホ)混合室内の混合水温度に感応して軸方向に伸縮し、弁体の位置調節を自動的に行う感温体と、(ヘ)感温体を収縮させる方向に弁体を付勢するバイアスばねと、を有し、弁体の軸方向の一方の移動により水流入口の開度を小さく,湯流入口の開度を大きく変化させ、弁体の逆方向の移動により湯流入口の開度を小さく、水流入口の開度を大きく変化させることによって水,湯の流入比率を変化させる湯水混合弁が公知である。
図6はその具体例を示している。
弁ケース204には、水側弁部208,湯側弁部210に各対応して、それぞれの軸方向内側位置に水側弁座214,湯側弁座216が設けられており、それらに対し水側弁部208,湯側弁部210がそれぞれ当接するようになっている。
図6の部分拡大図に示しているように、水側弁部208には外周面の軸方向中間位置に、周方向に連続した環状の保持溝232が形成されていて、そこに弾性を有する断面U字状のシール部材234が保持されている。
水側弁部208と弁ケース204との間は、このシール部材234が弁ケース204の内周面に弾性接触することで水密にシールされる。
ここでシール部材234は図中右向きに、即ち凹部を水流入口200とは反対側の図中右に向けて設けられている。
但しこの湯側弁部210においては、断面U字状をなすシール部材242が湯流入口202の側に向けて(詳しくは凹部を湯流入口202の側に向けて)設けられている(水側弁部208ではシール部材234が水流入口200とは反対側に向けて設けられている)。
具体的には、湯側弁部210が全閉、水側弁部208が全開状態の下で回転操作軸230を回転(正方向回転)操作すると、バイアスばね220の付勢力が強まって弁体206が図中左方向にシフトさせられる。
そしてそのシフトした状態においてバイアスばね220による左向きの付勢力と、感温ばね224による右向きの付勢力とが釣合った状態となり、その状態で水流入口200及び湯流入口202から流入する水と湯の混合水の温度が変動すると、これに伴って感温ばね224が付勢力を増減させ、感温ばね224が軸方向の伸縮を伴って弁体206を左右方向に微動させる。これにより混合水の温度が設定温度に維持される。
この種形式の自動温度調節機能付きの湯水混合弁については、例えば下記特許文献1に開示されている。
図1において、10は本実施形態の自動温度調節機能付き(サーモスタット式)の湯水混合弁で、12は円筒形状をなす弁ケースである。
弁ケース12は、第1部材12-1と第2部材12-2とを有しており、それらが軸方向にねじ結合されている。
ここで第1部材12-1と第2部材12-2との間は、シール部材としての弾性を有するOリング14にて水密にシールされている。
弁ケース12の内部には、弁体20が図中左右方向(軸方向)に移動可能に設けられている。
弁体20は、軸方向に離隔して設けられた水側弁部22と湯側弁部24及びそれらを軸方向に連繋する連繋部26を有している。
各アーム30と30との間は、水流入口16から流入した水及び湯流入口18から流入した湯を混合室34に向けて流通する内部通路32をなしている。
混合室34には、形状記憶合金製のコイル形状の感温ばね38が収容されており、その付勢力を弁体20に対し図中右向きに、即ち湯側弁部24を閉弁させ、水側弁部22を開弁させる方向に及ぼしている。
詳しくは、図2にも示しているように連繋部26における円筒部28の内部には雌ねじ部50が形成されている。
この水側弁座58に水側弁部22が当接した状態が、水側弁部22の閉弁状態であり、また湯側弁座60に湯側弁部24が軸方向に当接した状態が、湯側弁部24の閉弁状態となる。
この回転操作軸62は、弁体20を弁ケース12の内部で軸方向即ち図中左右方向に移動させて、混合水温度を設定操作するためのもので、嵌合軸部63と、ハンドル連結部64とを有しており、その嵌合軸部63が弁ケース12の嵌合孔66に回転可能に内嵌されている。ここで嵌合軸部63と弁ケース12の嵌合孔66との間はOリング68にて水密にシールされている。
この駆動部材80は、回転操作軸62の回転操作によってねじ送りで軸方向即ち図中左右方向に進退移動する。
詳しくは湯側弁部24を開弁させ、また水側弁部22を閉弁させる方向に、弁体20に対し付勢力を及ぼしている。
一方駆動部材80には、図中左端に外向きのフランジ部94が設けられ、この外向きのフランジ部94が、一対のフランジ部90,92の間においてばね受86内部を図中左右方向に相対移動可能とされている。
また駆動部材80には、内向きに突出した段付部96が設けられていて、そこにストッパリング84が図中右向きに当接させられている。
弁軸100の右端側はストッパリング84を貫通して図中右向きに突出しており、その突出した端部に、ストッパリング84の内径よりも大径の頭部98が設けられている。
この頭部98には、弁軸100における上記の雄ねじ部52を連繋部26の雌ねじ部50にねじ込む際に、工具掛け部となる係合溝が形成されている。
また回転操作軸62を逆方向に回転操作すると、駆動部材80が図中右向きに後退移動させられて、バイアスばね88が延びる方向に変位し、弁体20に対する図中左向きの付勢力を弱くする。
またそれらの中間位置において水流入口16及び湯流入口18を開き、且つその開度を感温ばね38の温度感知に基づいて自動的に変化させ、水,湯の流入量を変化させて混合水温度を自動的に設定温度に調節する。
ここでシール部材104は図中右向きに、即ち凹部を水流入口16とは反対側に向けて組み付けられている。
ここで突出部106は、弁ケース12の内径とほぼ同径ないし若干小径とされている。そして水側弁部22の外周面における突出部106と保持溝102との間の部分は突出部106に対し小径をなしている。
ここで各突条108は、保持溝102から図中右側の軸端に到る全長に亘って形成されている。
またこれら突条108は、図3(B)に示しているように断面形状が、径方向外方に向って幅の細くなる山形状をなしている。
尚各突条108は、その突出高さが弁ケース12の内面とほぼ接するように設定されている。
但しこの湯側弁部24においては、シール部材114がその凹部を湯流入口18に向けて組み付けられている。
この突出部116もまた、弁ケース12の内径とほぼ同径ないし僅かに小径とされ、従ってこの突出部116と保持溝112との間の部分は、弁ケース12の内周面との間に一定の大きな環状の隙間を形成する。
この大径部118は、湯側弁部24の弁ケース12に対する摺動ガイドをなすもので、かかる湯側弁部24が弁ケース12の内周面を軸方向に移動する際に、この大径部118が弁ケース12の内面を摺動して移動案内をなす。
従ってこの大径部118は、弁ケース12の内周面にほぼ接する径とされている。
また水流入口16から流入した水がP2方向に流れる際に、水側弁部22に作用する流動圧も小さくできるとともに、水側弁部22と弁ケース12との間を水が流れるときの水の粘性による水側弁部22、即ち弁体20に対する影響も可及的に小さく抑制でき、これらによってその弁体20の移動による温調動作を円滑に安定して行わせることが可能となる。
この例において、水側弁部22の外周面の図中右側の軸端部、即ち水側弁座58とは反対側の軸端部が、径方向外向きの環状の突出部119とされ、その突出部119が、水側弁部22の弁ケース12の内周面に対する摺動ガイドとされる一方、その外周面の保持溝102から突出部119までの部分が、突出部119に対し小径をなす小径部とされており、その小径部と弁ケース12の内周面との間に環状凹所120を形成するようになしてある。
尚この例においても、水側弁部22における摺動ガイドとなる突出部119は、弁ケース12の内面にほぼ接する外径となしてある。
例えば本発明を湯側弁部に適用することも可能であるし、また突条108と突条108との間に、凹所110と連通した径方向の貫通孔を設けても良い。
更に突条108は、上記実施形態では軸方向と平行方向に延びているが、場合によって軸方向に対し若干傾いていても良い等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
12 弁ケース
16 水流入口
18 湯流入口
20 弁体
22 水側弁部
24 湯側弁部
34 混合室
38 感温ばね
58 水側弁座
60 湯側弁座
88 バイアスばね
102,112 保持溝
104,114 シール部材
108 突条
110 凹所
116,119 突出部
120 環状凹所
122 貫通孔
Claims (2)
- (イ)弁ケースに軸方向に離隔して設けられた水流入口及び湯流入口と、(ロ)該水流入口,湯流入口に対応して軸方向に離隔して設けられ、外周面の周方向に延びる環状の保持溝に該弁ケースの内周面に弾性接触するシール部材がそれぞれ保持された筒状の水側弁部及び湯側弁部を備え、該弁ケース内で軸方向に移動可能に設けられた弁体と、(ハ)該弁ケースに設けられ、該水側弁部,湯側弁部をそれぞれ軸方向に当接させる水側弁座,湯側弁座と、(ニ)前記水流入口及び湯流入口からの水及び湯を流入させて混合する混合室と、(ホ)該混合室内の混合水温度に感応して軸方向に伸縮し、前記弁体の位置調節を自動的に行う感温体と、(ヘ)該感温体を収縮させる方向に該弁体を付勢するバイアスばねと、を有し、該弁体の軸方向の一方の移動により前記水流入口の開度を小さく,前記湯流入口の開度を大きく変化させ、該弁体の逆方向の移動により該湯流入口の開度を小さく、該水流入口の開度を大きく変化させることによって水,湯の流入比率を変化させる湯水混合弁において
少なくとも前記水側弁部の外周面の、前記保持溝から前記水側弁座とは反対側の軸端に到る全長に亘る部分に、径方向外方に突出する突条を周方向の複数個所に設けて、該突条を該水側弁部の前記弁ケースの内周面に対する摺動ガイドとなす一方、該突条と突条との間の部分に前記保持溝から前記軸端に到る全長に亘って凹所を形成したことを特徴とする湯水混合弁。 - 請求項1において、前記突条と突条との間の前記凹所の底面は、円周方向に平坦な面で延びる形状となしてあることを特徴とする湯水混合弁。
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