JP2008115891A - 湯水混合弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】互いに別体をなす水側弁24と湯側弁26とを弁軸28で連結して組み付けて成る制御弁体22を有し、感温ばね34による制御弁体22の位置の移動によって混合水の温度を設定温度に自動調節する湯水混合弁10において、水側弁24を湯側弁26に対して軸線と直角方向のオフセット方向及び傾斜方向に相対移動可能としておく。
【選択図】 図1
Description
同図において200は円筒形状を成す弁ケースで、軸線方向に離隔した位置に水流入口202,湯流入口204が設けられている。
206は弁ケース200内部に且つ軸線方向に移動可能に設けられた制御弁体で、弁ケース200の内面に沿って摺動する水側弁208及び湯側弁210を有している。
詳しくは、図8に示しているように湯側弁210には水側弁208の側に向かって軸方向に突出する断面略十字状のアーム214が一体に備えられている。
ここでアーム214の図中右側の部分には中心部に円筒部が備えられていてその内周面に雌ねじ部218が形成されている。
嵌合孔220の図中左端には大径部220Aが形成されており、そしてこの大径部220Aの形成により生じた段付部222の軸線と直角方向の段付面224を、アーム214の軸線と直角方向の先端面228に当接させる状態に大径部220Aがアーム214に外嵌されている。
弁軸212は、雄ねじ部232が湯側弁210の雌ねじ部218にねじ込まれ、そして止め輪230によって水側弁208を湯側弁210に押し付けている。
即ち、水側弁208の段付面224を湯側弁210のアーム214の先端面228に押し付ける状態に、弁軸212が湯側弁210の雌ねじ部218に一杯までねじ込まれ、これにより互いに別体を成す湯側弁210,水側弁208及び弁軸212が一体的に組み付けられている。
これにより制御弁体206の図中左右方向の位置、詳しくはバイアスばね240と感温ばね244との付勢力の釣合い位置が左右方向にシフトせしめられる。即ち湯水混合弁における混合水の温度が所望温度に設定されないしは設定変更される。
具体的には、湯側弁210が全閉、水側部208が全開状態の下で回転操作軸246を回転(正方向回転)操作すると、バイアスばね240の付勢力が強まって制御弁体206が図中左方向に位置移動(シフト)させられる。
そしてそのシフトした状態においてバイアスばね240による左向きの付勢力と、感温ばね244による右向きの付勢力とが釣合った状態となり、その状態で水流入口202及び湯流入口204から流入する水と湯の混合水の温度が変動すると、これに伴って感温ばね244が付勢力を増減させて制御弁体206を左右方向に微動させる。これにより混合水温度が設定温度に維持される。
尚、この種の湯水混合弁については下記特許文献1にその一例が開示されている。
またこのように水側弁208(或いは湯側弁210)が弁ケース200の軸線に対して傾いてしまうと、水流入口202,湯流入口204と水側弁208,湯側弁210との間隔が周方向でアンバランスとなり、このこともまた温調性能を悪化させる原因となる。
この請求項3によれば、ばねの弾性変形に基づいて水側弁を湯側弁に対し相対移動可能とした状態で連結部材とともに組み付けて制御弁体を構成することができる。
この請求項3では、連結部材と水側弁の間にばねを介装することで、水側弁を連結部材を介して湯側弁側に押し付ける。この場合ばねの弾性変形による自由度により水側弁が連結部材に対して、即ち湯側弁に対して傾斜方向及びオフセット方向に自由に相対移動することができる。
またこの請求項3によれば、極めて簡単な構造で、水側弁が湯側弁に対して相対移動可能な制御弁体を構成することができる。
このようにすれば、ばねで押圧状態にすることで、2つの弁体間の距離を一定に保ち、尚且つばねの弾性変形による自由度にて水側弁の可動を確保でき、また制御弁体の構造を更に簡単な構造となすことができる。
図1及び図2において、10は自動温度調節機能付きの湯水混合弁で、12は円筒形状をなす弁ケースである。
弁ケース12には、軸線方向に離隔した位置にこれを径方向に貫通する水流入口14,湯流入口16が設けられており、これらを通じて水,湯が内部に流入するようになっている。
流入した水と湯とは混合室18で混合され、そしてその混合水が流出部20から吐水部に向けて図中左向きに流出する。
制御弁体22は、弁ケース12の内部をその軸線方向に移動して水側弁24,湯側弁26の開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させ、水流入口14,湯流入口16からの水,湯の流入量を変化させる。即ち水と湯との混合比率を変化させて混合水の温度を調節する。
制御弁体22は、水側弁24を水側弁座30に当接させることで水側弁24を閉弁状態として、水流入口14からの水の流入を遮断する。
また湯側弁26を湯側弁座32に当接させることで湯側弁26を閉弁状態として、湯流入口16からの湯の流入を遮断する。
尚、水側弁24が全閉状態のときには湯側弁26は全開状態となり、また湯側弁26が全閉状態となるときには水側弁24は全開状態となる。
また一方、混合水の温度が低下したときにはその付勢力を低下させ、後述のバイアスばね36の付勢力によって湯側弁26を開く方向に、また水側弁24を閉じる方向に制御弁体22の位置を移動させる。
この回転操作軸44は嵌合軸部48を有しており、この嵌合軸部48が、弁ケース12の嵌合孔50に回転可能に嵌合されている。
回転操作軸44は、弁ケース12の内部に底付きの円筒部52を有している。そして回転操作軸44は、この円筒部52と回転操作軸44に装着された径方向に弾性を有する止め輪54にて、弁ケース12に対し軸方向に固定されている。
この結果進退部材42は、回転操作軸44の回転操作に基づいてねじ送りで図中左右方向、即ち弁ケース12の軸線方向に進退移動させられる。
そしてこの進退部材42の進退移動によって、バイアスばね36による制御弁体22への付勢力が増減せしめられる。
この旋回流発生部材90は内周面に多数のフィンを有しており、そのフィンにより水の流れを変えることで旋回流を発生させる。
その結果、制御弁体22はバイアスばね36による付勢力と、感温ばね34による付勢力とが丁度釣り合う位置まで図中左方向に位置移動させられる。
即ち水側弁24の開度を小,湯側弁26の開度を大とする方向に制御弁体22が位置移動させられる。
そしてその状態で感温ばね34が混合水温度に感応して付勢力を増減させることで、制御弁体22の位置が図中左右方向に微動させられて、混合水の温度を設定された温度に自動調節する。
その結果制御弁体22は、感温ばね34による図中右向きの付勢力と、感温ばね36による図中左向きの付勢力とが釣り合う位置まで図中右方向に位置移動させられ、そしてその釣合い位置で感温ばね34による付勢力の増減に基づいて制御弁体22が微動させられ、混合水温度を新たに設定された温度に自動調節する。
また逆に回転操作軸44を逆方向に一杯まで回転操作すると、今度は湯側弁26が湯側弁座32に当接して閉弁状態となり、また一方水側弁24が全開状態となる。
尚、これら水側弁24,湯側弁26のそれぞれには外周面に環状の弾性を有するシール部材56が保持されており、水側弁24,湯側弁26と弁ケース12の内面との間がそれらシール部材56にて水密にシールされている。
このアーム58の付け根側の部分は横断面形状が十字状をなしており、また先端側の部分は円筒部60とされている。
この円筒部60の内周面には雌ねじ部62が形成されている。
尚64は円筒部60の先端面を表している。
この嵌合孔66の図中左側の部分は大径部66Aとされていて、この大径部66Aの形成により嵌合孔66に段付部70が形成されている。図中72はその段付部70の段付面を表している。
尚嵌合孔66は円筒部74の内側に形成されている。
押ばね78は、図4に示しているように一端(図中左端)をばね収容室76の段付面80に当接させ、また他端(図中右端)を弁軸28に装着された止め輪86に当接させている。
ここで止め輪86は径方向に弾性を有しており、その弾性に基づいて弁軸28に形成された環状溝84に弾性的に嵌め込まれている。
そして湯側弁26と弁軸28とのねじ結合により、湯側弁26,水側弁24及び弁軸28が軸線方向に一体移動する状態に組み付けられている。
即ち水側弁24が、弁軸28に対し押ばね78によって軸線方向に押圧状態で湯側弁26とともに組み付けられている。
図6中(A)は実施例品の特定結果を、また(B)は比較例品の測定結果をそれぞれ表している。
この試験では給湯圧力,給水圧力をそれぞれ0.4MPaとし且つ混合水の設定温度を40℃とし、その状態で実際の混合水温度を測定するとともに、給水圧力を0.4MPaに、また設定温度を40℃に保ったまま、給湯圧力を0.3,0.2,0.1,0.05MPaと変化させたときの、実際の混合水の温度の測定結果を縦軸に示している。
尚、図6において実施例品1〜5とあるのは5つの実施例品を作成して、それぞれについて試験を行った結果を表している。比較例品についても同様である。
12 弁ケース
22 制御弁体
24 水側弁
26 湯側弁
28 弁軸(連結部材)
34 感温ばね
36 バイアスばね
66 嵌合孔
78 押ばね
Claims (3)
- (イ)筒状を成す弁ケースと、(ロ)互いに別体を成し、該弁ケースの内面に沿って摺動する水側弁と湯側弁とを連結部材で軸線方向に一体移動する状態に連結して組み付けて成り、該軸線方向の移動により該水側弁及び該湯側弁の開度を互いに逆の関係で大きく又は小さく変化させて水と湯との流入比率を変化させる制御弁体と、(ハ)混合水の温度上昇に感応して伸び、該混合水の温度を低下させる方向に該制御弁体の位置を移動させる感温体と、(ニ)該混合水の温度を上昇させる方向に該制御弁体を付勢するバイアスばねと、を有し、該感温体により該制御弁体の位置を移動させることによって前記混合水の温度を設定温度に自動調節する湯水混合弁において
前記水側弁と湯側弁とを、互いの軸線が該軸線と直角方向に平行移動する方向及び互いの軸線が交差する傾斜方向に相対移動可能となしてあることを特徴とする湯水混合弁。 - 請求項1において、前記水側弁が前記連結部材と別体をなしていて、それら連結部材と水側弁との間にばねが介在させてあり、該ばねの弾性変形に基づいて該水側弁が前記湯側弁に対して相対移動可能となしてあることを特徴とする湯水混合弁。
- 請求項2において、前記連結部材が軸状の部材であって、前記水側弁が中心の嵌合孔において該連結部材に遊嵌されており、該水側弁が前記ばねにより該連結部材に対し軸線方向に押圧状態に組み付けてあることによって該水側弁が前記湯側弁に対して相対移動可能となしてあることを特徴とする湯水混合弁。
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2006
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