JP4884238B2 - 鉄道信号システム用回線極性判定装置 - Google Patents

鉄道信号システム用回線極性判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4884238B2
JP4884238B2 JP2007001139A JP2007001139A JP4884238B2 JP 4884238 B2 JP4884238 B2 JP 4884238B2 JP 2007001139 A JP2007001139 A JP 2007001139A JP 2007001139 A JP2007001139 A JP 2007001139A JP 4884238 B2 JP4884238 B2 JP 4884238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
transmission
polarity
connection side
reverse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007001139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008168657A (ja
Inventor
哲生 小川
Original Assignee
大同信号株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大同信号株式会社 filed Critical 大同信号株式会社
Priority to JP2007001139A priority Critical patent/JP4884238B2/ja
Publication of JP2008168657A publication Critical patent/JP2008168657A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4884238B2 publication Critical patent/JP4884238B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Description

この発明は、鉄道用の伝送回線に接続されている伝送装置について接続状態を検査する鉄道信号システム用回線極性判定装置に関し、詳しくは、少なくとも検査実行時には伝送回線に接続して用いられ、伝送回線から受信した電文の信号に基づいて、伝送装置の接続状態が正極性(正規接続)になっているのか逆極性(逆向き接続)になっているのかという極性判別を行う鉄道信号システム用回線極性判定装置に関する。
検査対象の伝送装置は、バイフェーズ伝送方式で且つフレーム伝送方式で電文送信を行う送受信回路に加えて、伝送回線への接続を担う結合トランスを具えており、結合トランスの一次側の両端が伝送回線に介挿接続され、結合トランスの二次側に送受信回路が接続されている。
鉄道用信号システムではバイフェーズ符号を用いた基礎帯域伝送(ベースバンド伝送)が広く用いられており、バイフェーズ伝送回路内蔵の伝送装置を伝送回線で繋げた鉄道信号システムとして、CTC装置(列車集中制御装置)や、TID装置(CTC列車運転情報表示装置)、集中監視装置などが挙げられる。
CTC装置には伝送回線を介在させてCTC中央装置やCTC駅装置が組み込まれ、TID装置には伝送回線を介在させてTID中央装置やTID端末装置が組み込まれ、集中監視装置には伝送回線を介在させて伝送中央装置や伝送駅装置が組み込まれている。
鉄道の典型的な列車運行管理システムでは(図8参照)、線区単位でCTC装置すなわち列車集中制御装置を設置し、その情報伝送機能を基礎として、ダイヤ管理等を行う情報処理系(EDP)や、自動進路制御等を行う進路制御系(PRC)が構築されている(例えば非特許文献1の第2頁〜第5頁を参照)。CTC装置(列車集中制御装置)は、CTCセンタに設置されたCTC中央装置と、各駅に分散して設置された多数のCTC駅装置と、CTCセンタと各駅とに亘って敷設されCTC中央装置とCTC駅装置とを情報伝送可能に繋ぐ通信ケーブル(伝送線、伝送回線)とを含むシステムである(例えば非特許文献1の第11頁〜第15頁を参照、特に第15頁の図2−7を参照)。
CTC装置の上位に位置する情報処理系や進路制御系のコンピュータと表示制御盤とシステム監視装置は、LAN(Local Area Network)等からなる中央ループを介して、CTC中央装置と通信可能に接続されている(例えば非特許文献1の第3頁の図1−3を参照)。一方、CTC装置の下位に位置する信号機や電気転てつ機は、連動装置を介して、該当する駅のCTC駅装置と間接的に接続され、動作制御を受けるようになっている。軌道回路も連動装置を介してCTC駅装置と接続されており、駅等への列車の進入状況もCTC装置で把握できるようになっている(例えば非特許文献1の第11頁の図2−2や第35頁の図2−30を参照)。各駅の端末装置に列車の位置や列車番号を表示させるCTC列車運転状況表示装置も、CTC駅装置に表示装置を接続する等のことにより、CTC装置(列車集中制御装置)の一部として実現されている。
このようなCTC装置には1形から6形まで各種の伝送方式が規格化されているが(例えば非特許文献1の第8頁の表2−1を参照)、在来線では6形が主流なので、以下、6形を具体例にして、説明を進める(特許文献1〜2も参照)。6形のCTC装置は(図9(a)参照)、規定のバイフェーズ伝送方式に対応しているCTC中央装置と、同じ伝送方式に対応している通信ケーブル10と、各駅に分散して設置された複数・多数のCTC駅装置とを具えている。通信ケーブル10には、より対線からなる伝送線が一つだけ含まれていることが多いが、複数含まれることもある。また、各CTC駅装置には、通信ケーブル10を接続するための結合トランスやコネクタ等と、通信ケーブル10を介してCTC中央装置と通信するため同じバイフェーズ伝送方式に対応しているバイフェーズ伝送回路と、外部の連動装置に対するインターフェイス部である入出力ユニットと、CTC中央装置から通信ケーブル10やバイフェーズ伝送回路を介して指令を受けその指令に基づき入出力ユニットを介して連動装置に対する制御を行う論理回路とが設けられている。
この論理回路は、マイクロプロセッサ(MPU)が利用できるようになった時期に上記の伝送方式が規定されたので、マイクロプロセッサシステムを主体にしたデジタル回路で構成され、プログラム組込可能なものとなっており、そのプログラムにて上記の標準機能すなわち指令受信や制御を実行するようになっている。
バイフェーズ伝送回路は、送受信データをバイフェーズ符号でコード化して2400bps(ビット/秒)で送受するものである(例えば非特許文献1の第24頁〜第25頁を参照)。
連動装置には継電連動装置や電子連動装置があるが、連動装置は入出力ユニットを介して受けた制御信号等に従って信号機や電気転てつ機の動作制御を行うようになっている。
このようなCTC装置において鉄道用伝送回線をなす通信ケーブル10を介して伝送される電文には(図9(b)参照)、2ビットの固定データ“11”からなる同期符号が先頭に前置きされ、その後に可変長データが含められている。後者のデータは、種別や駅番号を含んだヘッダー部分と、動作指令などのコマンドや連絡情報などのデータ等を含んだデータ部分と、図示しないCRC等の冗長部分とからなる。また、伝送装置であるCTC中央装置やCTC駅装置による伝送が、鉄道用伝送回線の規格に則って(図9(c)参照)、具体的にはフレーム伝送方式に則って、時分割で行われるため、電文の送受信の間には、電文伝送波形の無い時間すなわち休止期間が存在する。さらに、何れかの伝送装置が送信した電文は通信ケーブル10に接続された総ての伝送装置に届くので、自装置(自局)向けばかりか自装置とは関係の無い他の伝送装置(他局)宛ての電文も受信することとなる。例えば、CTC中央装置がCTC駅装置のうち駅装置Aにポーリングして、この駅装置Aが応答し、次にCTC中央装置がCTC駅装置のうち駅装置Bにポーリングして、この駅装置Bが応答した場合、それらの送受信の電文が休止期間を挟んで順に通信ケーブル10で伝送される(図9(c)参照)。
この伝送装置(CTC中央装置,CTC駅装置)におけるバイフェーズ伝送回路(CTC用伝送回路)による標準的なバイフェーズ伝送方式に関し、更に、本発明との対比に役立つ事項について、図面を引用して詳述する。図10は、標準的なバイフェーズ伝送方式での信号波形例を示し、(a)が送信電文中の1ビット値“1”をバイフェーズ符号化した送信信号のデジタル波形とアナログ波形例、(b)が送信電文中の1ビット値“0”をバイフェーズ符号化した送信信号のデジタル波形とアナログ波形例、(c)が送信電文A“10001100111101…”をバイフェーズ符号化した送信信号Bのデジタル波形と送信信号Cのアナログ波形例、(d)がそれを受信した受信信号Dのアナログ波形例と波形整形後の受信信号Eのデジタル波形例と受信サンプリングクロックGのタイミングと受信電文Fのシリアルデータであり、(e)が電文伝送間の休止期間を中心とした拡大波形例である。
標準的なバイフェーズ伝送方式では、送信電文中の1ビットの論理値“1”が、先ず前半ロー(Lレベル)で後半ハイ(Hレベル)のデジタル波形を持った送信信号に変換され、それから前半で下に凸になり後半で上に凸になるアナログ波形を持った送信信号に変換される(図10(a)参照)。これに対し、送信電文中の1ビットの論理値“0”は、先ず前半ハイで後半ローのデジタル波形を持った送信信号に変換され、それから前半で上に凸になり後半で下に凸になるアナログ波形を持った送信信号に変換される(図10(b)参照)。両信号の位相が反転しているので、受信側では、アナログの受信信号を波形整形回路により適宜な一定レベル(Hレベル側の値である後述の閾値Th)で二値化し、このデジタルの受信信号をサンプリングすることにより、電文を再現することができる。
例えば(図10(c)参照)、送信電文のシリアルデータが“10001100111101…”であるとすると、送信側では一定時間以上の無信号状態の後、2ビットの同期符号“11”が前置きされて、送信電文A“1110001100111101…”が送出される。そのとき、送信電文Aは、各ビット毎に上述の如くバイフェーズ符号化されて、一連のデジタル波形の送信信号Bにされ、更にフィルタにてアナログ波形の送信信号Cにされてから、通信ケーブル10にて伝送される。
一方、それを受信する受信側では、一連のアナログ波形の受信信号Dを波形整形回路で次々に或る一定のレベルでスライスしてデジタル波形の受信信号Eが得られるので、受信信号Eから同期符号が検出されると、受信サンプリングクロックGの同期合わせを行うとともに、その時点から受信サンプリングクロックGにて定周期に受信信号Eのデジタル波形における各ビット対応部分の前半部分と後半部分それぞれの中間でサンプリングできる周期で受信信号Eを読み込んでいく。
そして、後半部分がハイであった場合は受信電文Fにおける該当ビットを値“1”とし、後半部分がローであった場合は受信電文Fにおける該当ビットを値“0”とするデータサンプリングが行われて、受信電文Fが得られる。
また、受信信号Eのデジタル波形における各ビット対応部分の前半部分と後半部分が共にローになっている状態が一定期間たとえば7ms以上に亘って連続した場合、無信号期間(休止期間)と判断して受信を完了し、新たに同期符号待ち状態に戻るのである。
こうして、鉄道信号システムでは、伝送回線を介在させた伝送装置間の電文送受信が、バイフェーズ伝送方式およびフレーム伝送方式で行われる。
このようなバイフェーズ伝送方式で電文伝送を行うため、伝送装置のバイフェーズ伝送回路は、送信アンプ21と送信フィルタ22とバイフェーズ符号化回路23を有するバイフェーズ送信回路20と、受信アンプ31と受信フィルタ32と波形整形回路33とを有するバイフェーズ受信回路30とを具えている(図11(a)参照)。また、鉄道用の通信ケーブル10(伝送回線)とバイフェーズ伝送回路との接続には結合トランス(11+12)が用いられる。具体的には、結合トランス一次側11に通信ケーブル10が接続され、結合トランス二次側12にバイフェーズ送信回路20の出力ラインとバイフェーズ受信回路30の入力ラインとが接続される。さらに、論理回路(MPU)で作成された送信電文は、電文制御回路によって、一つの電文の全部がメモリに一時記憶され、それからシリアルデータの送信電文Aに変換されると同時にバイフェーズ伝送回路に引き渡されるようになっている。
バイフェーズ伝送回路は、送信電文Aを送信ビットサンプリング回路44でラッチし、それを1ビットずつバイフェーズ符号化回路23で符号化してデジタルの送信信号Bにし、これを送信フィルタ22でアナログの送信信号Cにし、それを送信アンプ21で増幅してから結合トランス(11+12)を介して通信ケーブル10へ送出するようになっている。また、結合トランス(11+12)を介して通信ケーブル10から受信した信号を受信アンプ31で増幅してアナログの受信信号Dにし、これを受信フィルタ32と波形整形回路33とでデジタルの受信信号Eにし、更に受信信号Eを受信ビットサンプリング回路51でサンプリングしてから受信シフタ52でシリアルデータの受信電文Fにするようになっている。
その際、受信信号Eの先頭に含まれている同期符号に基づいて受信ビットサンプリング回路51用の受信サンプリングクロックGに係る同期合わせを行うとともに、受信信号Eのデジタル波形に基づき休止状態検知回路53で休止状態を検知して受信シフタ52による受信電文Fの出力を適切に制御するようにも、バイフェーズ伝送回路はなっている。
受信電文Fは、ビットシリアルでバイフェーズ伝送回路から電文制御回路に引き渡され、電文制御回路によって、やはり一つの電文の全部がメモリに一時記憶され、それから適宜なビット数の内部形式データ例えば8ビットで1語のバイトデータに変換されると同時に論理回路(MPU)に引き渡されるようになっている。
なお、送信信号のバイフェーズ符号化や受信信号の復調に係るデジタル処理は、上述した専用回路(23,44、51〜53)での処理から、図示しない汎用のマイクロプロセッサやデジタルシグナルプロセッサを利用したプログラム処理に移行しているものも多いが、アナログ回路部分や,伝送回線,通信規約は、変わらない。
このような鉄道信号システム用伝送装置について、解決課題の前提となる事項として、通信ケーブル10への接続状態を詳述する(図11(a)参照)。
伝送回線は通信ケーブル10を環状に繋げたものからなり、その一巡経路には随所に伝送装置のバイフェーズ伝送回路の結合トランス一次側11が介挿接続されている。
この介挿接続は恰も通信ケーブル10を切断して左右に分けてからそこに結合トランス(11+12)を挿入して繋げ直したような形になっており、仮に結合トランス一次側11の両端を接続端Xと接続端Yと呼ぶと、結合トランス一次側11の接続端Xには左右のうちの一方の通信ケーブル10の接続端Xが接続されるとともに結合トランス一次側11の接続端Yには他方の通信ケーブル10の接続端Yが接続されなければならない。
このような接続状態は結合トランスが伝送回線に対してバイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されている状態である(図11(a)参照)。以下、本明細書では、この接続を正規接続と呼ぶ。
これに対し、結合トランス一次側11の接続端Xに通信ケーブル10の接続端Yが接続されるとともに結合トランス一次側11の接続端Yに通信ケーブル10の接続端Xが接続された状態は、結合トランスが伝送回線に対してバイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されている状態である。以下、本明細書では、この接続を逆向き接続と呼ぶ。
正規接続のとき、結合トランス二次側12と受信アンプ31は、バイフェーズ伝送方式で正規とされる正極性のアナログ受信信号Dを生成し、受信フィルタ32と波形整形回路33は、その受信信号Dをバイフェーズ伝送方式に則って二値化することにより正規のデジタル受信信号Eを生成する。正極性の受信信号Dでは(図11(b)参照)、休止期間の終了時における最初の信号値が同期符号であり、そのアナログ波形は前半周期で負になり後半周期で正になる。そして、それがバイフェーズ伝送方式に則った正の二値化閾値Thで二値化されるので、正規の受信信号Eでは、休止期間の終了時における最初の信号(先頭のハイ値)の発現タイミングが、後半周期の一時期となる。
一方、逆向き接続のときには、結合トランス二次側12と受信アンプ31は、バイフェーズ伝送方式で正極性と正負の反転している逆極性のアナログ受信信号Dを生成し、受信フィルタ32と波形整形回路33は、その受信信号Dをバイフェーズ伝送方式に則って二値化することにより誤ったデジタル受信信号Eを生成する。逆極性の受信信号Dでは(図11(c)参照)、休止期間の終了時における最初の信号値が同期符号を反転させたものとなり、そのアナログ波形は前半周期で正になり後半周期で負になる。そして、それがバイフェーズ伝送方式に則った正の二値化閾値Thで二値化されるので、誤った受信信号Eでは、休止期間の終了時における最初の信号(先頭のハイ値)の発現タイミングが、前半周期の一時期となる。
そして、正規の受信信号Eが受信サンプリングクロックGに応じてサンプリングされると正規の受信電文Fが得られることは上述した通りであり、また、誤った受信信号Eが受信サンプリングクロックGに応じてサンプリングされたときには大抵はCRCエラーチェックで異常が検知されるのであるが、何時も歪み無く受信信号Dが得られる訳ではなく、受信信号Dの波形が不所望に歪んだ場合(図11(b),(c)の波形D”を参照)、データ化け等によって、正規と見紛う受信電文Fの得られることがある。すなわち、バイフェーズ伝送方式の場合、波形歪みは波形の変化点で顕著に発現しがちなところ、正規接続であれば正極性の受信信号D”のサンプリングが波形変化の少ない後半周期で行われるためデータ化けがほとんど生じないのに対し(図11(b)参照)、逆向き接続の場合(図11(c)参照)、受信信号D”が逆極性であることから、そのサンプリングが波形変化点の多い前半周期で行われるが、そのような波形の変化点付近でのサンプリングではデータ値が不安定になりやすいため、データが化けてしまうことがある(図11(c)の*印箇所を参照)。
このため、新規設置時やその後の保守時等に際して、伝送装置を伝送回線に介挿接続したときに、その接続状態の適否を適切に確認するには、回線電池やテスターを用いて接続確認を行うだけでは足りず、それだけでは判別しえない回線極性の確認をも行うことが必要である。
回線極性の確認は、伝送回線から受信した信号波形に基づいて行われ、その信号波形を得るために、従来は、アナログ波形を記録できる汎用の測定器たとえばメモリハイコーダなどが用いられていた。
測定器を伝送回線に接続して、送受信される電文を観測すると、バイフェーズ符号化されたアナログ波形が得られるので、そのアナログ波形から技術者が判別に役立つ箇所を探し出し、その波形に基づいて伝送回線に対する伝送装置の接続状態が正極性になっているか逆極性になっているかを技術者が判断するのである。
特開2005−029008号公報 特開2005−029009号公報 「鉄道技術者のための電気概論 信号シリーズ6 CTC・PRC 三版」(社)日本鉄道電気技術協会、平成8年2月20日、p.1−73
このように、従来の回線極性判定手法では、鉄道信号システムにおける伝送装置の伝送回線に対する接続状態の極性を判別する際、駅装置等の伝送装置と架間ケーブル等の伝送回線との接続において極性が誤っている場合や、伝送装置の内部で信号の極性が反転している場合など、回線電池やテスターを用いたチェックのみでは十分な確認が行えないため、測定器にて電文のアナログ波形が記録・再生され、その目視にて探索および判別が行われる。
しかしながら、上述したように伝送回線には中継区間に属する総ての駅等からの送信電文が相乗りするので、その測定データは膨大になる。
このため、使用可能な測定器は、膨大なアナログ波形のデータを記憶蓄積できるものに機種が限定されるので、低廉なものが選べないうえ、取り扱いに習熟した技術者が少ない。さらには電文をアナログ波形で見て回線の極性を判別できる技術者は稀少であり、ましてや、そのようなことのできる者であっても、膨大なアナログ波形から目視にて特徴的な波形パターンを抽出して回線極性を判別するのは、負担が重い。
そこで、技術者が電文信号のアナログ波形を目視確認しないでも済むよう、少なくとも検査時には伝送回線に介挿接続されて伝送装置の伝送回線に対する接続状態の極性を自動判定する鉄道信号システム用回線極性判定装置を提供するとともに、その実現に際しては、装置が簡素で安価になるよう、伝送回線や伝送方式が鉄道信号システム用の特定物であることを利用した更なる工夫を加味することが、技術課題となる。
本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、鉄道用の伝送回線に結合トランスの一次側の両端を介挿接続されていてバイフェーズ伝送方式で且つフレーム伝送方式で電文送信を行う伝送装置を検査対象とし、検査時には前記伝送回線に介挿接続されて前記伝送装置の前記伝送回線に対する接続状態の極性を判別する鉄道信号システム用回線極性判定装置であって、更に次の要件を備えていることを特徴とする。
すなわち、前記伝送回線に一次側の両端を介挿接続される結合トランスと、この結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されているときには前記バイフェーズ伝送方式で正規とされる正極性の受信信号を生成し前記結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されているときには正極性と正負の反転している逆極性の受信信号を生成する第1受信信号生成手段と、その受信信号を前記バイフェーズ伝送方式に則って二値化することにより正規接続側デジタル受信信号を生成する第1波形整形回路と、前記結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されているときには逆極性の受信信号を生成し前記結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されているときには正極性の受信信号を生成する第2受信信号生成手段と、その受信信号を前記バイフェーズ伝送方式に則って二値化することにより逆向接続側デジタル受信信号を生成する第2波形整形回路と、前記フレーム伝送方式に則って電文送受信の合間に確保された休止期間を検出する休止状態検知手段と、その休止期間の終了時における前記正規接続側デジタル受信信号と前記逆向接続側デジタル受信信号との先後に応じて接続状態が正極性になっているか逆極性になっているかの判別を行う極性判定手段とを備えている。
また、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置は(解決手段2)、上記解決手段1の鉄道信号システム用回線極性判定装置であって、前記極性判定手段にて逆極性との判別がなされたときに前記逆向接続側デジタル受信信号から伝送装置識別情報を得る手段と、それを表示する手段とを備えていることを特徴とする。
さらに、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置は(解決手段3)、上記解決手段1,2の鉄道信号システム用回線極性判定装置であって、信号入替を行うか否かの選択状態を手動操作にて指定しうる選択指定手段と、その指定に応じて選択的に前記正規接続側デジタル受信信号と前記逆向接続側デジタル受信信号とを入れ替える信号入替手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置は(解決手段4)、上記解決手段1の鉄道信号システム用回線極性判定装置であって、前記極性判定手段が、前記正規接続側デジタル受信信号および前記逆向接続側デジタル受信信号に係る先後の判別結果と後の方のデジタル信号から得た伝送装置識別情報とを対応づけて複数データ保持するようになっていることを特徴とする。
また、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置は(解決手段5)、上記解決手段4の鉄道信号システム用回線極性判定装置であって、前記極性判定手段が、前記複数データを参照して先後の判別結果と接続状態の極性の正逆との対応を決定するようになっていることを特徴とする。
このような本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置にあっては(解決手段1)、結合トランスの一次側が鉄道用の伝送回線に介挿接続されると、正規接続側の第1受信信号生成手段と第1波形整形回路によって正規接続前提の電文受信が行われると同時に、逆向き接続側の第2受信信号生成手段と第2波形整形回路によって逆向き接続前提の電文受信が行われ、更に休止状態検知手段と極性判定手段とによって休止期間の終了時における正規接続側デジタル受信信号と逆向接続側デジタル受信信号との先後に応じて回線の極性が判別される。
バイフェーズ伝送方式とフレーム伝送方式を併用している鉄道用の信号伝送システムの場合、正規な接続状態の伝送装置から送信された電文については正規接続側デジタル受信信号より先に逆向接続側デジタル受信信号が発現する一方、逆向き接続の伝送装置から送信された電文については逆向き接続側デジタル受信信号より先に正規接続側デジタル受信信号が発現するので、電文送信元の伝送装置の伝送回線に対する接続状態の極性判別がデジタル信号の比較により自動で正確に行われることとなる。
しかも、使用実績のある伝送装置の受信部とほとんど同様に構成される正規接続側の回路と、その一部の極性を反転させただけと言ってもよい逆向き接続側の回路とを並設させたことにより、面倒なアナログ回路の新規設計をほとんんど行うことなく容易に、極性の異なる二つのデジタル受信信号を得る回路を実現することができる。さらに、二値化データであるデジタル受信信号に基づくシンプルな論理判定によって極性判定手段等が具現化されるので、回路構成等が簡素なものとなる。
したがって、この発明によれば、回線の極性を高い信頼性で自動判別する鉄道信号システム用回線極性判定装置を簡素かつ安価に実現することができる。
また、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置にあっては(解決手段2)、極性判定手段にて逆極性との判別がなされると、そのときの受信電文を送出した伝送装置の識別情報が、逆向接続側デジタル受信信号から取得されて、表示される。
ここで、解決手段2の前提となる解決手段1の装置では、電文送信元の伝送装置の伝送回線に対する接続状態が正規になっているときに極性判定手段によって正極性との判別がなされるとともに正規接続側デジタル受信信号から正しい電文を復号することができる一方、電文送信元の伝送装置の伝送回線に対する接続状態が逆向きになっているときには極性判定手段によって逆極性との判別がなされるとともに逆向き接続側デジタル受信信号から正しい電文を復号することができる。
そのため、伝送装置の識別情報が表示されると、それは逆向き接続状態の伝送装置を指していることになるので、手直しの必要なことに加えて、手直しの必要な箇所まで直ちに把握することができる。
さらに、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置にあっては(解決手段3)、正規接続側デジタル受信信号と逆向接続側デジタル受信信号とが入れ替えられるようにしたことにより、判定装置自体の伝送回線に対する接続が逆向きになってしまったときには、上記の信号入替を行えば、装置の接続を遣り直さなくても、的確な判断を下すことができる。しかも、それに要する追加の回路等は小規模なものにすぎない。
また、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置にあっては(解決手段4)、極性判定手段によって複数の先後判別結果と伝送装置識別情報とが対応づけて保持されるが、先後判別結果は正規接続側デジタル受信信号と逆向接続側デジタル受信信号とに基づいて回線正極が正極性か逆極性かを示すものであり、伝送装置識別情報は後の方のデジタル信号から得られていて接続状態の正逆に係わらず正しく復号されているので、伝送回線に接続されていて電文を送出した伝送装置については総て纏めて接続状態の極性が判別されることとなる。
したがって、この発明によれば、複数・多数の伝送装置の接続状態を自動で能率良く調べる鉄道信号システム用回線極性判定装置を実現することができる。
また、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置にあっては(解決手段5)、先後の判別結果と接続状態の極性の正逆との対応が、極性判定手段によって受信信号から得られ記憶保持された複数データを参照して決定される。このようにデータに応じて正逆の対応を変更するようにしたことにより、判定装置自体の伝送回線に対する接続が正規のときはもとより例え逆向きになってしまったときでも、正規接続側デジタル受信信号と逆向接続側デジタル受信信号との入れ替えを行うまでもなく、接続を遣り直さなくても、的確な判別がなされる。なお、データを参照して対応を決定する手法としては、基準の伝送装置の識別情報を得るとともにその伝送装置の対応関係をデータ参照にて求めてその対応を他の伝送装置に敷衍する手法や、一般に逆向き接続されることが少ないことを前提として多数決で対応を決める手法などが、挙げられる。
このような本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜5により説明する。
図1〜3に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を具現化したものであり、図4に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものであり、図5に示した実施例3は、その変形例である。また、図6に示した実施例4は、上述した解決手段3(出願当初の請求項3)を具現化したものであり、図7に示した実施例5は、上述した解決手段4〜5(出願当初の請求項4〜5)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際して従来と同様の構成要素には同一の符号を付して示した。
本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が正規接続時の回路ブロック図、(b)が正極性の信号波形例である。図2は、(a)が逆向き接続時の回路ブロック図、(b)が逆極性の信号波形例である。
回線極性判定装置60は(図1(a)参照)、通信ケーブル10(伝送回線)に介挿接続されて通信ケーブル10の先のCTC駅装置を検査対象としその通信ケーブル10に対する接続状態の極性を判別する為のものなので、CTC駅装置とは別体の独立した筐体61に纏められているが、CTC駅装置と同様に、通信ケーブル10に介挿接続するための結合トランス71,72及び接続端子X,Yと、電文を受信するための受信回路72,75及び休止状態検知回路77とを具えている。これらの回路等には基本的にCTC駅装置のものが踏襲されているが、送信回路は検査に必要ないので引き継がれず、代わりに極性判定回路(62,73,76)と表示部(63,66)とが設けられている。
結合トランス71は、通信ケーブル10への接続部も含めてCTC駅装置の結合トランス(11+12)と同じで良く、受信回路72は、結合トランス71の結合トランス二次側12への接続も含めてCTC駅装置のバイフェーズ受信回路30と同じで良く、受信アンプ31と受信フィルタ32と波形整形回路33とを具えている。そして、結合トランス71を介して通信ケーブル10から受信した信号を受信回路72の受信アンプ31で増幅してアナログの受信信号UDにし、これを受信回路72の受信フィルタ32と波形整形回路33とでデジタルの受信信号UEにするようになっている。
結合トランス74は、通信ケーブル10への接続は別としてこれを除けばCTC駅装置の結合トランス(11+12)や結合トランス71と同じもので良く、受信回路75は、結合トランス74の結合トランス二次側12への接続も含めてCTC駅装置のバイフェーズ受信回路30や受信回路72と同じで良く、受信アンプ31と受信フィルタ32と波形整形回路33とを具えている。そして、結合トランス74を介して通信ケーブル10から受信した信号を受信回路75の受信アンプ31で増幅してアナログの受信信号DDにし、これを受信回路75の受信フィルタ32と波形整形回路33とでデジタルの受信信号DEにするようになっている。
結合トランス71と結合トランス74とで異なるのは通信ケーブル10への接続端X,Yが逆になっていることであり、結合トランス71の一次側11の接続端X,YはCTC駅装置における結合トランスの接続状態と同じであるが、結合トランス74の一次側11の接続端X,Yは逆向きである。これにより、結合トランス71及び受信回路72の受信アンプ31は、結合トランス71が通信ケーブル10に対してバイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されているときには(図1(a)参照)バイフェーズ伝送方式で正規とされる正極性のアナログ受信信号UDを生成し(図1(b)参照)、結合トランス71が通信ケーブル10に対してバイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されているときには(図2(a)参照)逆極性のアナログ受信信号UDを生成する(図2(b)参照)という第1受信信号生成手段になっている。また、受信回路72の波形整形回路33は、その受信信号UDをバイフェーズ伝送方式に則って二値化閾値Thで二値化することにより正規接続側デジタル受信信号UEを生成する第1波形整形回路となっている。
さらに、結合トランス74及び受信回路75の受信アンプ31は、結合トランス75が通信ケーブル10に対してバイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されているときには(図1(a)参照)逆極性のアナログ受信信号DDを生成し(図1(b)参照)、結合トランス74が通信ケーブル10に対してバイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されているときには(図2(a)参照)正極性のアナログ受信信号DDを生成する(図2(b)参照)という第2受信信号生成手段になっている。また、受信回路75の波形整形回路33は、その受信信号DDをバイフェーズ伝送方式に則って二値化閾値Thで二値化することにより逆向接続側デジタル受信信号DEを生成する第2波形整形回路となっている。なお、同じ信号DD,DEが生成できれば、結合トランス74の一次側11の接続状態を結合トランス71の一次側11と違えるのでなく、結合トランス74の二次側12の接続状態を結合トランス71の二次側12と逆にするのでも良い。
休止状態検知回路77は(図1(a)参照)、CTC駅装置の休止状態検知回路53と同様、フレーム伝送方式に則って電文送受信の合間に確保された休止期間を検出してその休止期間を示す休止検知信号Wを出力するものであり、そのために、所定周期でカウント値を進めるカウンタや、それが所定値たとえば7ms対応値に達すると休止検知信号Wをハイ(ON)にする出力段回路を具えているが、入力段が受信信号UE,DE,リセット信号Rという三つのデジタル信号の論理和をとるように拡張されていて、受信信号UE,DE,リセット信号Rの何れか一つでもハイになると休止検知信号Wをロー(OFF)にするようになっている。
極性判定回路(62,73,76)は、手動操作に応じてリセット信号Rを送出するリセットボタン62と、休止検知信号Wがハイになっている間に逆向接続側デジタル受信信号DEがハイになると値が“1”にセットされる正規接続側のフリップフロップ73と、休止検知信号Wがハイになっている間に正規接続側デジタル受信信号UEがハイになると値が“1”にセットされる逆向接続側のフリップフロップ76とを具えている。これらのフリップフロップ73,76は共にリセット信号Rにてリセットされて値が“0”になるようにもなっている。そのため、極性判定回路(62,73,76)は、リセットボタン62の操作によって初期化され、その後に検知された休止期間の最後すなわち休止検知信号Wの立ち下がり時に、正規接続側デジタル受信信号UEより先に逆向接続側デジタル受信信号DEが立ち上がっていればフリップフロップ73を値“1”にセットし、逆向接続側デジタル受信信号DEより先に正規接続側デジタル受信信号UEが立ち上がっていればフリップフロップ76を値“1”にセットするものとなっている。
表示部(63,66)は、接続状態が正極性になっているという判別結果を点灯表示する例えば緑色の発光ダイオード63と、接続状態が逆極性になっているという判別結果を点灯表示する例えば赤色の発光ダイオード66とを具えている。発光ダイオード63は、正規接続側のフリップフロップ73の反転出力で制御されることにより、リセット操作後の休止期間終了時において受信信号DEが先に且つ受信信号UEが後に発現したとき即ち判別結果が正極性のときに点灯するようになっている(図1(b)参照)。これに対し、発光ダイオード66は、逆向接続側のフリップフロップ76の反転出力で制御されることにより、リセット操作後の休止期間終了時において受信信号UEが先に且つ受信信号DEが後に発現したとき即ち判別結果が逆極性のときに点灯するようになっている(図2(b)参照)。
この実施例1の回線極性判定装置60について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図3は、信号伝送路への装置接続例、(b)が交信電文の波形例、(c)が判定結果と表示の一例である。
回線極性判定装置60は、使用に先だって、CTC中央装置やCTC駅装置と同様、通信ケーブル10に介挿接続されるが(図3(a)参照)、その際、作業者は、回線極性判定装置60の結合トランス71,74の一次側11の接続端Xと通信ケーブル10の接続端Xとを接続し、回線極性判定装置60の結合トランス71,74の一次側11の接続端Yと通信ケーブル10の接続端Yとを接続することに注意を払いながら、作業を行う。
なお、この例では、検査対象のCTC駅装置のうち2駅のものだけが逆向き接続で、他の装置は正規接続であるものと仮定する。
そうすると(図3(b)参照)、通信ケーブル10を介して、7ms以上の休止期間をとりつつ、CTC中央装置から1駅のCTC駅装置へのポーリング電文や、それに応じて1駅のCTC駅装置から返送された1駅の表示電文、2駅へのポーリング電文、2駅の表示電文、3駅へのポーリング電文、3駅の表示電文などが、送受信される。それらの電文の先頭部分のアナログ波形を仮に見たとすると、正しく接続されていないCTC駅装置に係る2駅の表示電文の波形だけがハイ(正)で始まるのに対し、正しく接続されている他の装置に係る電文の波形はロー(負)で始まる。従来はアナログ波形記録可能な測定器を用いて電文波形を可視化していたが、ここではアナログ波形を見る必要がない。
その代わりに検査担当者は回線極性判定装置60のリセットボタン62を押せば良い。リセットボタン62が押されると、回線極性判定装置60では、リセット信号Rが出て、フリップフロップ73,76や休止状態検知回路77がリセットされ、発光ダイオード63,66が消灯する。それから休止期間が経過してポーリング電文や1駅の表示電文が受信されたときには(図3(c)左部分を参照)、極性判定回路(62,73,76)によって正極性との判別結果が出され、発光ダイオード63が点灯する一方、発光ダイオード66が消灯する。そして、2駅の表示電文が受信されたときには(図3(c)中央部分を参照)、極性判定回路(62,73,76)によって逆極性との判別結果が出され、発光ダイオード63が消灯する一方、発光ダイオード66が点灯する。
こうして、通信ケーブル10に対して逆向きに接続されている伝送装置が存在していれば、発光ダイオード66が点灯する。これに対し、通信ケーブル10に接続されている伝送装置が総て正しく接続されていれば、発光ダイオード66が点灯することは無く、発光ダイオード63が点灯するだけである。
したがって、検査担当者は、発光ダイオード63,66の点灯状態を見ることで直ちに而も容易に、伝送装置の通信ケーブル10に対する接続状態を確認することができる。
本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図4は、(a)が電文の基本構造図、(b)が追加回路のブロック図である。
この鉄道信号システム用回線極性判定装置が上述した実施例1の回線極性判定装置60と相違するのは、追加回路78が増設されている点である。
電文の形式が例えば2bit のスタート符号と3bit の種別と6bit の駅番号と7bit の表示情報と8bit の冗長情報CRCとをその順に連ねたものであり(図4(a)参照)、そのうち表示情報以降のデータ長は増減することがあるが、先頭のヘッダー部における種別や駅番号は固定長なので、電文の受信信号の極性が正しければ、休止ヘッダー部をシフトレジスタでラッチしてパラレル出力するといったことで簡便に駅番号(伝送装置識別情報)を得ることができるようになっている。
これを具現化したものが追加回路78であり(図4(b)参照)、追加回路78は、逆向接続側フリップフロップ76の正転出力である逆極性検知信号DQと逆向接続側デジタル受信信号DEとの積を入力段のAND素子でとることにより、極性判定回路(62,73,76)にて逆極性との判別がなされたときにだけ検知動作等を実行するようになっている。そして、判別結果が逆極性となったときには、そのとき受信した電文を担持している逆向接続側デジタル受信信号DEから、種別検知回路にて電文の種別を検知し、駅番号検知回路にて電文送信先または電文送信元の駅番号を検知するようになっている。さらに、例えば二進数6桁か八進数2桁の駅番号表示器が具わっていて、リセット信号Rを受けて表示をクリアした後で、判別結果が逆極性となり而もそのときの電文種別が駅表示である場合には、その電文から検出した駅番号が駅番号表示器にて表示されるようになっている。
この場合、使い方は上述の回線極性判定装置60と同じであり、引き継いだ回路部分の動作や発光ダイオード63,66での表示も上述したのと同じであるが、追加回路78が設けられているので、これによる駅番号表示が加わる。
すなわち、総ての接続状態が正極性になっていれば正規接続側の発光ダイオード63が点灯するだけであるが、何れかの伝送装置たとえば2駅のCTC駅装置の通信ケーブル10に対する接続状態が逆向きになっていれば、その電文を受信したときに、判別結果が逆極性になって、逆向き接続側の発光ダイオード66が点灯するとともに、そのCTC駅装置の駅番号が駅番号表示に表示される。
この駅番号表示は、後続する電文について逆極性の判別がなされるか、リセットボタン62が押されるまで、継続される。
こうして、この鉄道信号システム用回線極性判定装置にあっては、何れかのCTC駅装置が通信ケーブル10に対してバイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されていると、逆向き接続側の発光ダイオード66が点灯するのに加えて、逆極性の電文を送出したCTC駅装置の駅番号が目視可能に表示されるので、手直しすべき伝送装置の特定まで容易かつ迅速に行うことができる。
本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置の実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図5は、(a),(b)何れも結合トランスと受信回路初段部分の回路図である。
この鉄道信号システム用回線極性判定装置が上述した実施例1,2のものと相違するのは、結合トランス71,74やそれと受信回路72との接続態様である。
図5(a)に示したものは、結合トランス71,74の一次側11を共有化した変形例であり、一次側11が共用される一つのコイルになっているが、二つのコイルに分かれたまま残っている結合トランス二次側12の捲回方向が逆になっているので、受信回路72,75はそれぞれ上述したのと同じ正規接続側アナログ受信信号UD,逆向接続側アナログ受信信号DDを生成するようになっている。
また、図5(b)に示したものは、結合トランス71,74を一個の結合トランス(11+12)だけにした変形例であり、結合トランス二次側12の両出力端と受信回路72の両入力端との接続関係と、結合トランス二次側12の両出力端と受信回路75の両入力端との接続関係とが、正負の反転した逆向きになっている。この場合、受信回路72,75の受信アンプが相互に影響しないよう例えば入力インピーダンスの高いアンプを採用するといった条件が付帯するが、受信回路72,75はそれぞれ上述したのと同じ正規接続側アナログ受信信号UD,逆向接続側アナログ受信信号DDを生成するようになっている。
本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置の実施例4について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図6は、回路改造部分のブロック図である。
この鉄道信号システム用回線極性判定装置が上述した実施例1〜3のものと相違するのは、選択指定回路81と信号入替回路82とが追加されている点である。
選択指定回路81は、例えば二位置のスイッチSWからなり、押下操作される度に出力値を切り替えて、交互に“0”か“1”を出力するようになっている。
信号入替回路82は、正規接続側デジタル受信信号UE生成用と逆向接続側デジタル受信信号DE生成用との二つのセレクタからなる。
正規接続側デジタル受信信号UE生成用セレクタは、スイッチSWの選択が“0”のときには正規接続側の受信回路72の出力信号を正規接続側デジタル受信信号UEとして出力し、スイッチSWの選択が“1”のときには逆向接続側の受信回路75の出力信号を正規接続側デジタル受信信号UEとして出力するようになっている。
逆向接続側デジタル受信信号DE生成用セレクタは、スイッチSWの選択が“0”のときには逆向接続側の受信回路75の出力信号を逆向接続側デジタル受信信号DEとして出力し、スイッチSWの選択が“1”のときには正規接続側の受信回路72の出力信号を逆向接続側デジタル受信信号DEとして出力するようになっている。
この場合、スイッチSWが“0”を選択している状態では、正規接続側デジタル受信信号UE及び逆向接続側デジタル受信信号DEがそれぞれ上述した実施例1〜3のときと同じになるので、結合トランス一次側11の通信ケーブル10への介挿接続や,極性判定回路(62,73,76)の判別結果、表示部(63,66)の点灯状態さらには駅番号表示が、実施例1〜3の動作説明で上述したのと同じになる。もっとも、回線極性判定装置の通信ケーブル10に対する接続状態の極性が逆になっていると、実施例1〜3の回線極性判定装置では接続し直さない限り正しい判別結果が得られない。
これに対し、この例の回線極性判定装置にあっては、逆向き接続側の発光ダイオード66が点灯し続けているといった状況から回線極性判定装置の接続が逆向きになっていることが判明したときには、検査担当者は検査選択指定回路81のスイッチSWを押して信号入替を指示すれば良い。そうすると、回線極性判定装置では、正規接続側デジタル受信信号UEと逆向接続側デジタル受信信号DEとが入れ替わるため、接続端X,Yの接続を入れ替えたのと同じ信号が極性判定回路(62,73,76)に入力されることとなるので、接続し直したのと同じ正しい判別結果が得られて、表示部(63,66)の点灯状態や駅番号表示が実施例1〜3の動作説明で上述したのと同じになる。そのため、回線極性判定装置の接続の向きが誤っていたとしても、簡単な操作で、容易に正しい結果を出すことができる。
本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置の実施例5について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図7は、機能ブロックを含んだ回路ブロック図である。
この鉄道信号システム用回線極性判定装置が上述した実施例1〜4のものと相違するのは、極性判定回路(73,76)及び追加回路78,81,82に代えてマイクロプロセッサシステム91が設けられている点と、表示部(63,66)及び駅番号表示器(78)に代えてディスプレイ92が設けられている点である。
結合トランス71,74や,受信回路72,75,リセットボタン62は引き継がれており、マイクロプロセッサシステム91は、正規接続側デジタル受信信号UEと逆向接続側デジタル受信信号DEと休止検知信号Wとリセット信号Rを随時入力して、結果をディスプレイ92の画面に表示させるようになっている。
マイクロプロセッサシステム91のメモリには極性記憶テーブルが割り付けられおり、これはリセット信号Rを受けるとクリアされるようになっている。極性記憶テーブルは、CTC駅装置の番号と先後の判別結果とを対応づけて複数保持できるようになっていれば足り、図示したような組データの配列領域でも良く、番号を局所アドレスとし値を先後とする一次元配列領域でも良く、検知済みか未検知かといったデータを保持するのも良い。この例では、CTC中央装置の番号を記憶保持する中央装置番号領域もメモリに確保されており、これもリセット信号Rでクリアされるようになっている。
マイクロプロセッサシステム91には、休止検知信号Wの終了時に正規接続側デジタル受信信号UEと逆向接続側デジタル受信信号DEとのうち何れの信号が先にハイになり何れの信号が後からハイになったかを判別する先後判別ルーチンと、その受信信号UE,DEのうち後の方が正極性で正しく受信されているのでその信号を選択して電文のヘッダーを復号する後側選択ルーチンと、その電文のヘッダーから電文の種別を検知する種別検知ルーチンと、その電文から装置番号を検知したうえで電文種別がポーリングであればその装置番号をCTC中央装置番号としてメモリに記憶させ電文種別が駅表示であればその装置番号を伝送装置識別情報としてその識別情報と先後の判別結果とを対応づけて極性記憶テーブルに記憶させる番号検知ルーチンとがインストールされている。
さらに、マイクロプロセッサシステム91には表示ルーチンもインストールされているが、この表示ルーチンは、番号検知ルーチンによって中央装置番号が得られた後は随時、極性記憶テーブルを参照して検知済み伝送装置の中からCTC中央装置を探し出し、それ以外の検知済み伝送装置はCTC駅装置とみなして各々について先後の判別がCTC中央装置のそれと一致しているのか不一致なのかを調べ、不一致のものを逆向き接続状態のCTC駅装置と判別して、その装置番号をディスプレイ92に一覧表示させるようになっている。
この場合、通信ケーブル10を介して電文が受信されると、先後判別ルーチンによって極性判定回路(62,73,76)と同様に正規接続側デジタル受信信号UE及び逆向接続側デジタル受信信号DEに係る先後の判別結果が出され、後側選択ルーチンと種別検知ルーチンと番号検知ルーチンとによって追加回路78と同様に装置番号が得られる。
また、その装置番号と先後判別結果とが対応づけられ、複数対のデータが極性記憶テーブルに蓄積される。
そして、基準となるCTC中央装置の番号が検知されると、それが中央装置番号として記憶保持され、その後は、番号表示ルーチンによって、極性記憶テーブルが参照され、各CTC駅装置について、その先後判別結果がCTC中央装置に係る先後の判別結果と一致しているか否かに基づいて、一致していれば接続状態の極性が正しいとされ、一致していなければ接続状態の極性が逆であるとされ、逆極性の即ち逆向き接続のCTC駅装置の番号がディスプレイ92に一覧表示される。
したがって、この回線極性判定装置にあっては、逆向きに接続された伝送装置が一つの場合はもちろんのこと、それが複数の場合であっても、纏めて検知することができる。
[その他]
上記実施例1では、逆向き接続側の発光ダイオード66の点灯期間が逆極性の電文を受信してから次の電文を受信するまでになっていたが、その点灯期間はもっと長い期間に延長しても良く、リセット信号Rの再送出まで継続されるようにしても良い。
上記実施例5では、基準となる中央装置番号を自動抽出するようになっていたが、正しい向きで接続されていることが予め判明している装置の番号を基準の装置番号として外部から設定するようにしても良く、先後の判別結果と接続状態の正逆との対応を外部から指定するようにしても良く、それらの設定や指定を内部パラメータ等で固定しても良い。
上記の実施例は本発明をCTC装置の回線極性判別に適用したものであるが、本発明の適用はCTC装置に限られる訳でなく、本発明の鉄道信号システム用回線極性判定装置は、鉄道用信号システムにおいて同様の通信が行われる伝送回線であれば、使用可能であり、有用である。例えば、鉄道用の通信システムを利用して列車の位置,列車番号,遅延時間などを各駅の端末装置に伝送し表示させるためのTID装置(CTC列車運転情報表示装置,traffic information display)や、鉄道の沿線の広範囲に散在している信号保安設備の故障および機能の低下を集中的に監視するための集中監視装置(centralmonitor)などが挙げられる。中央装置と駅装置・端末装置との通信や、駅装置・端末装置と駅装置・端末装置との通信、駅装置・端末装置と現場装置・信号保安設備との通信など、各システムの何れの階層にも、適用可能であり、有用である。
本発明の実施例1について、鉄道信号システム用回線極性判定装置の構造を示し、(a)が正規接続時の回路ブロック図、(b)が正極性の信号波形例である。 (a)が逆向き接続時の回路ブロック図、(b)が逆極性の信号波形例である。 使用態様等を示し、(a)が信号伝送路への装置接続例、(b)が交信電文の波形例、(c)が判定結果と表示の一例である。 本発明の実施例2について、鉄道信号システム用回線極性判定装置の構造を示し、(a)が電文の基本構造図、(b)が追加回路のブロック図である。 本発明の実施例3について、鉄道信号システム用回線極性判定装置の構造を示し、(a),(b)何れも結合トランスと受信回路初段部分の回路図である。 本発明の実施例4について、鉄道信号システム用回線極性判定装置の構造を示し、回路改造部分のブロック図である。 本発明の実施例5について、鉄道信号システム用回線極性判定装置の構造を示し、機能ブロックを含んだ回路ブロック図である。 列車運行管理システムの概要ブロック図である。 (a)がCTC装置のブロック図、(b)が一電文の波形例、(c)が交信電文の波形例である。 標準的なバイフェーズ伝送方式での信号波形例を示し、(a)が送信電文中のビット値“1”をバイフェーズ符号化した送信信号のデジタル波形とアナログ波形例、(b)が送信電文中のビット値“0”をバイフェーズ符号化した送信信号のデジタル波形とアナログ波形例、(c)が送信電文A“10001100111101…”をバイフェーズ符号化した送信信号Bのデジタル波形と送信信号Cのアナログ波形例、(d)がそれを受信した受信信号Dのアナログ波形例と波形整形後の受信信号Eのデジタル波形例と受信サンプリングクロックGのタイミングと受信電文Fのシリアルデータ、(e)が電文伝送間の休止期間を中心とした拡大波形例である。 CTC用伝送回路の詳細構造を示し、(a)が従来のバイフェーズ伝送回路から論理回路までのブロック図、(b)が正規接続時の正極性の信号波形例、(c)が逆向き接続時の逆極性の信号波形例である。
符号の説明
10…通信ケーブル(伝送線,伝送回線)、
11…結合トランス一次側、12…結合トランス二次側、
20…バイフェーズ送信回路、21…送信アンプ、
22…送信フィルタ、23…バイフェーズ符号化回路、
30…バイフェーズ受信回路、31…受信アンプ、
32…受信フィルタ、33…波形整形回路、44…送信ビットサンプリング回路、
51…受信ビットサンプリング回路、52…受信シフタ、53…休止状態検知回路、
A…送信電文(シリアルデータ)、B…送信信号(デジタル)、
C…送信信号(アナログ)、D…受信信号(アナログ)、
E…受信信号(デジタル)、F…受信電文(シリアルデータ)、
G…受信サンプリングクロック、Th…二値化閾値、
60…回線極性判定装置、
61…筐体、62…リセットボタン、63…発光ダイオード(正極性検出表示)、
66…発光ダイオード(逆極性検出表示)、71…結合トランス(正規接続側)、
72…受信回路(正規接続側)、73…フリップフロップ(正規接続側)、
74…結合トランス(逆向き接続側)、75…受信回路(逆向き接続側)、
76…フリップフロップ(逆向き接続側)、77…休止状態検知回路、
78…追加回路、81…選択指定回路、82…信号入替回路、
91…マイクロプロセッサシステム、92…ディスプレイ、
UD…受信信号(正規接続側アナログ)、UE…受信信号(正規接続側デジタル)、
DD…受信信号(逆向接続側アナログ)、DE…受信信号(逆向接続側デジタル)、
DQ…逆極性検知信号、R…リセット信号、W…休止検知信号、X,Y…接続端

Claims (5)

  1. 鉄道用の伝送回線に結合トランスの一次側の両端を介挿接続されていてバイフェーズ伝送方式で且つフレーム伝送方式で電文送信を行う伝送装置を検査対象とし、検査時には前記伝送回線に介挿接続されて前記伝送装置の前記伝送回線に対する接続状態の極性を判別する鉄道信号システム用回線極性判定装置であって、
    前記伝送回線に一次側の両端を介挿接続される結合トランスと、この結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されているときには前記バイフェーズ伝送方式で正規とされる正極性の受信信号を生成し前記結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されているときには正極性と正負の反転している逆極性の受信信号を生成する第1受信信号生成手段と、その受信信号を前記バイフェーズ伝送方式に則って二値化することにより正規接続側デジタル受信信号を生成する第1波形整形回路と、前記結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で正規とされる向きで接続されているときには逆極性の受信信号を生成し前記結合トランスが前記伝送回線に対して前記バイフェーズ伝送方式で逆とされる向きで接続されているときには正極性の受信信号を生成する第2受信信号生成手段と、その受信信号を前記バイフェーズ伝送方式に則って二値化することにより逆向接続側デジタル受信信号を生成する第2波形整形回路と、前記フレーム伝送方式に則って電文送受信の合間に確保された休止期間を検出する休止状態検知手段と、前記正規接続側デジタル受信信号より先に前記逆向接続側デジタル受信信号が発現したときには接続状態が正極性になっていると判別し前記逆向接続側デジタル受信信号より先に前記正規接続側デジタル受信信号が発現したときには接続状態が逆極性になっていると判別することにより前記休止期間の終了時における前記正規接続側デジタル受信信号と前記逆向接続側デジタル受信信号との先後に応じて接続状態が正極性になっているか逆極性になっているかの判別を行う極性判定手段とを備えていることを特徴とする鉄道信号システム用回線極性判定装置。
  2. 前記極性判定手段にて逆極性との判別がなされたときに前記逆向接続側デジタル受信信号から該受信信号の元の電文を送出した伝送装置に係る伝送装置識別情報を得る手段と、それを表示する手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の鉄道信号システム用回線極性判定装置。
  3. 前記正規接続側デジタル受信信号と前記逆向接続側デジタル受信信号とを入れ替える信号入替を行うか否かの選択状態を手動操作にて指定しうる選択指定手段と、その指定に応じて選択的に前記正規接続側デジタル受信信号と前記逆向接続側デジタル受信信号とを入れ替える信号入替手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された鉄道信号システム用回線極性判定装置。
  4. 前記極性判定手段が、前記正規接続側デジタル受信信号および前記逆向接続側デジタル受信信号先後に応じた前記判別を行ったことにより接続状態が正極性になっているか逆極性になっているかを示す判別結果と、前記正規接続側デジタル受信信号および前記逆向接続側デジタル受信信号のうち接続状態の正逆に係わらず正しく復号されている後の方のデジタル信号から得ることにより該デジタル信号の元の電文を送出した伝送装置を特定する識別情報になる伝送装置識別情報とを対応づけて複数データ保持するようになっていることを特徴とする請求項1記載の鉄道信号システム用回線極性判定装置。
  5. 前記極性判定手段が、前記複数データを参照して先後の判別結果と接続状態の極性の正逆との対応を決定するようになっていることを特徴とする請求項4記載の鉄道信号システム用回線極性判定装置。
JP2007001139A 2007-01-09 2007-01-09 鉄道信号システム用回線極性判定装置 Active JP4884238B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007001139A JP4884238B2 (ja) 2007-01-09 2007-01-09 鉄道信号システム用回線極性判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007001139A JP4884238B2 (ja) 2007-01-09 2007-01-09 鉄道信号システム用回線極性判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008168657A JP2008168657A (ja) 2008-07-24
JP4884238B2 true JP4884238B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=39697178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007001139A Active JP4884238B2 (ja) 2007-01-09 2007-01-09 鉄道信号システム用回線極性判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4884238B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6425926B2 (ja) * 2014-06-30 2018-11-21 日本信号株式会社 モニタラン機能付きctc中央装置及びctc中央装置の更新方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0326083A (ja) * 1989-06-22 1991-02-04 Toko Inc 受信クロック再生方式
JP2686239B2 (ja) * 1995-02-03 1997-12-08 東日本旅客鉄道株式会社 信号高圧1回線区間用極性確認装置
JP4353360B2 (ja) * 2003-07-14 2009-10-28 大同信号株式会社 列車集中制御装置および駅装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008168657A (ja) 2008-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2557770Y2 (ja) ラジオにより送出されたメッセージを受信する受信機
EP0203140B1 (en) A method and apparatus in radio reception for avoiding storing a message more than once
US11546088B2 (en) Check code processing method, electronic device and storage medium
KR100976290B1 (ko) 버스 스테이션 회로, 다수의 버스 스테이션 회로를 포함하는 전자 시스템, 버스 스테이션 회로의 동작 방법 및 메시지 전송 방법
CN109412756A (zh) 一种基于光纤4khdr超高清视频传输的双链路备份方法、系统及存储介质
JP2006100884A (ja) ベストポジション検索機能付中継機
JP4884238B2 (ja) 鉄道信号システム用回線極性判定装置
US9960886B2 (en) Noise detection device
US8731854B2 (en) Utility meter with wireless pulse output
CA1232020A (en) Channel monitoring circuit for use in a repeater station over radio digital transmission
CN107404319B (zh) 数据接收方法和装置
CN110579664A (zh) 一键测试的机车信号设备检测仪及检测方法
US10281495B2 (en) Analysis device, analysis method, and program
CN107359964B (zh) 数据发送方法和装置
US9787358B2 (en) Device and method for deciding characteristics of differential signal cable
CN107359962B (zh) 数据接收方法和装置
JP2011057145A (ja) 信号保安システムの試験装置
JP2008139180A (ja) 波形表示装置および波形表示方法
JP2964956B2 (ja) ケーブル誤接続検出表示装置
CN112685346B (zh) 一种基于arinc429总线的多设备数据同步方法
JP4277607B2 (ja) デジタル通信における送受信同期方法及び装置
JP2007145100A (ja) Ctc用伝送回路
FI66092B (fi) Foerfarande foer felkontroll av oeverfoeringsvaegen mellan en vaog och staempelanordning
US1982022A (en) Telegraph system
JP2008035032A (ja) 情報伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4884238

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250