JP4883935B2 - 排熱利用システム及びその運転方法 - Google Patents
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Description
(1)排熱を排熱供給媒体への供給を停止しても、排熱発生機器の運転に支障がない場合は、該排熱供給媒体の供給を停止するだけでよい。例えば、蒸気製造や温水加熱のための排ガスボイラ。
・排熱発生機器に対して運転のニーズがあるのに、排熱を供給できない、即ち排熱発生機器の冷却ができないために、排熱発生機器の運転ができない。
・排熱の需給バランスと供給元をうまく調整できないために、排熱を十分に有効利用できない。
排熱供給量過大状態の場合、下記の(a)乃至(c)の処理を、前記排熱供給量過大・過小判定機能における過大状態判定が解消されるまで順次行う処理機能、
(a)排熱の取得を停止しても排熱発生機器の運転に影響のないものから排熱の取得を停止又は取得量を減らす。
(b)前記排熱搬送経路に接続され、前記排熱発生機器からの排熱を利用せずに放出する排熱放出機器を備えている場合は、前記排熱放出機器から排熱を放出開始或いは放出量を増やす。
(c)前記排熱放出機器を全開運転しても、排熱供給過大状態の場合は、運転している前記排熱発生機器を停止する。
排熱供給量過小状態の場合、下記の(d)の処理を行う処理機能、
(d)運転を開始する必要がある排熱発生機器の運転を開始し、排熱取得を開始又は取得量を増やす。
(e)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置の自然熱源からの排熱を優先して取得停止又は取得量を減らす。
(f)蓄熱手段がある場合には、供給過剰分の排熱を蓄熱する。
(g)蓄熱手段がある場合、該蓄熱手段から排熱搬送媒体を送出し、前記排熱利用機器に排熱の供給を開始し又は供給量を増やす。
(h)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置からの排熱の取得を開始し又は取得量を増やす。
(a)排熱の取得を停止しても排熱発生機器の運転に影響のないものから排熱の取得を停止又は取得量を減らす。
(b)前記排熱搬送経路に接続され、前記排熱発生機器からの排熱を利用せずに放出する排熱放出機器を備えている場合は、前記排熱放出機器から排熱を放出開始或いは放出量を増やす。
(c)前記排熱放出機器を全開運転しても、排熱供給過大状態の場合は、運転している前記排熱発生機器を停止する。
(d)運転を開始する必要がある排熱発生機器の運転を開始し、排熱取得を開始又は取得量を増やす。
前記制御装置は、排熱供給量過大状態の場合、前記(a)乃至(c)の処理に先だって下記(e)、(f)の処理を過大状態が解消されるまで順次行い、排熱供給量過小状態の場合、前記(d)の処理後に下記(g)、(h)の処理を過小状態が解消されるまで順次行うことを特徴とする排熱利用システムの運転方法。
(e)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置の自然熱源からの排熱を優先して取得停止又は取得量を減らす。
(f)蓄熱手段がある場合には、供給過剰分の排熱を蓄熱する。
(g)蓄熱手段がある場合、該蓄熱手段から排熱搬送媒体を送出し、前記排熱利用機器に排熱の供給を開始し又は供給量を増やす。
(h)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置からの排熱の取得を開始し又は取得量を増やす。
〔排熱利用システム〕
図1は本発明に係る排熱利用システムの概略フロー例を示す図である。図示するように、排熱利用システムは、複数の排熱発生機器からなる排熱発生機器群1と複数の排熱利用機器からなる排熱利用機器群2とを、排熱搬送経路3で接続されている。排熱搬送経路3は排熱搬送媒体を流す流路で、排熱発生機器群1から排熱利用機器群2に排熱搬送媒体を送る排熱搬送往路3−1と、排熱媒体を循環使用するための排熱搬送復路3−2で構成される。なお、排熱搬送媒体を循環使用しない場合、例えば排熱搬送後に放出する蒸気或いはその凝縮水、1回だけ利用して排出する河川水や海水、井水等の場合は排熱搬送復路3−2を設ける必要がない。
・排ガスボイラの容量制御(ボイラへの排ガス導入量制御)
・排熱発生機器本体の容量制御
・地熱や温泉熱の取得手段の容量制御(ポンプやバルブによる流量制御等)
・太陽熱の場合は太陽熱集熱器の受熱面積の制御(集熱器台数制御等)
の例がある。
排熱搬送媒体は、排熱発生機器群1の排熱発生機器及び排熱利用機器群2の排熱利用機器で熱交換を行い、顕熱(温度差)、潜熱(相変化)、その他の化学変化(吸熱/発熱反応)を利用して、排熱発生機器から排熱利用機器に熱を搬送する媒体である。この排熱搬送媒体例としては、水(温水、冷水)、蒸気、各種水溶液、各種有機物(フロン類、油類、アルコール類等)がある。この各種水溶液としては、下記の水溶液がある。
・各種の無機物或いは有機物(エチレングリコール)を混入し、不凍液とした水溶液
・各種の無機物或いは有機物を混入し、凍結時に流動性を有するようにした水溶液
排熱発生機器群1の排熱発生機器は1種類或いは複数種類の機器からなり、図1の排熱利用システムでは、複数台のエンジンコジェネレーション10−1、…10−n−1、10−n、タービンコジェネレーション11−1、…11−n−1、11−n、複数台の各種加熱炉12−1、…12−n−1、12−n、複数台の蒸気ボイラや蒸気利用機器13−1、…13−n−1、13−n、各種の自然熱源14−1、…14−n−1、14−nがある。コジェネレーションは燃料を投入することで、電気と熱を同時に供給する装置であり、エンジンあるいはタービンで発電機を駆動するものや燃料電池がある。蒸気利用機器としては蒸気焚吸収冷凍機、各種製造やクリーニング工場等での各種蒸気による加熱器がある。自然熱源としては地熱、温泉、太陽熱がある。
コジェネレーション(エンジンコジェネレーション10−1、…10−n−1、10−n、タービンコジェネレーション11−1、…11−n−1、11−n)は、
・熱に比べて電気の方が、使用領域が広く、有効性も高い。
・熱に比べて電気の方が、一般的に使用する時間帯、期間、時期が広い。
ため、一般的にユーザーが電気を必要とする時に運転される(電主熱従)。ただし、
・熱(蒸気や温水)が必要とされて運転されることも考えられる。
・排熱利用機器の使用状況に合わせて運転することも考えられる。
が、一般的でない。
排熱利用機器群2は1種類或いは複数種類の排熱利用機器からなり、図1の排熱利用システムでは、複数台の給湯装置20−1、20−2、…20−n、複数台の蒸気発生装置21−1、21−2、…21−n、複数台の吸収冷凍機22−1、22−2、…22−n、複数台の発電装置23−1、23−2、…23−n、複数台の動力発生(回収)装置24−1、24−2、…24−n、複数台の蒸留装置25−1、25−2、…25−nがある。
排熱発生機器群1のエンジンコジェネレーション10−1、…10−n−1、10−nが運転された場合に、エンジンコジェネレーション10−1、…10−n−1、10−nからの排熱が排熱利用機器群2に供給可能となり、ユーザーのニーズに合わせて排熱利用機器群2の排熱利用機器を運転することが一般的である。ただし、
・排熱発生機器群1の運転状態に合わせて、排熱利用機器群2の排熱利用機器を運転する。
・排熱利用機器群2の排熱利用機器が運転した時に、排熱搬送媒体を排熱利用機器群2の各排熱利用機器に供給する。
・排熱搬送媒体を排熱利用機器に常に流しておき、各排熱利用機器群2の各排熱利用機器の運転時にそのまま、排熱を利用できるようにしてもよい。この場合、排熱利用機器群2の排熱利用機器が停止中は排熱搬送媒体は、当該排熱利用機器に使用されずに素通りすることになる。
としてもよい。
・排熱発生機器群1の排熱発生機器に合わせて、排熱利用機器を運転する。
・排熱利用機器群2の排熱利用機器が運転された時に、排熱搬送媒体を排熱利用機器に供給する。
・排熱搬送媒体を排熱利用機器に常に流しておき、排熱利用機器群2の各排熱利用機器の運転時にそのまま、排熱を利用できるようにしてもよい。この場合、排熱利用機器群2が排熱利用機器停止中は、排熱搬送媒体は、当該排熱利用機器を使用されずに素通りすることになる。
としてもよい。
・排熱発生機器群1の排熱発生機器の運転に合わせて、排熱利用機器群2の排熱利用機器を運転する。
・排熱利用機器群2の各排熱利用機器が運転された時に、排熱搬送媒体を排熱利用機器群2に供給する。
・排熱搬送媒体を排熱利用機器に常に流しておき、排熱利用機器群2の各排熱利用機器の運転時にそのまま、排熱を利用できるようにしいもよい。この場合、排熱利用機器群2の停止中は排熱搬送媒体は、当該排熱利用機器に使用されずに素通りすることなる。
としてもよい。
上記排熱利用システムは排熱利用システム制御盤(制御装置)(図示せず)を備え、該排熱利用システム制御盤は下記の機能(a)乃至(c)を備えている。
(a)排熱発生機器群1の排熱発生機器の運転状態を監視する機能。
(b)排熱利用機器群2の排熱利用機器を運転状態を監視する機能。
(c)排熱利用機器群2の排熱利用状況を監視する機能。
(c−1)排熱搬送経路3の排熱搬送媒体の流量を監視する機能。
(c−2)排熱搬送経路3の排熱利用機器群2の排熱利用機器への排熱搬送往路3−1或いは排熱搬送復路3−2の排熱搬送熱媒体の温度を監視する機能。
(c−3)排熱搬送往路3−1の排熱搬送熱媒体の温度と排熱搬送復路3−2の排熱搬送熱媒体の温度を計測して、排熱発生量と使用排熱量の大小比較を行う機能。
がある。
・排熱搬送往路3−1の排熱搬送熱媒体の温度或いは排熱搬送復路3−2の排熱搬送熱媒体の温度が所定温度以上になった場合に、排熱発生機器群1の排熱発生量が排熱利用機器群2の使用排熱量に対して過大になったと判定する排熱供給量過大状態判定機能。
・排熱搬送往路3−1の排熱搬送熱媒体の温度或いは排熱搬送復路3−2の排熱搬送熱媒体の温度が所定温度以下になった場合に、排熱発生機器群1の排熱発生量が排熱利用機器群2の使用排熱量に対して過小になったと判定する排熱供給量過小状態判定機能。
・排熱搬送往路3−1の排熱搬送熱媒体の温度と排熱搬送復路3−2の排熱搬送熱媒体の温度の差が所定温度以上となった場合、排熱発生量が使用排熱量に対して過大になったと判定する排熱供給量過大状態判定機能。
・排熱搬送往路3−1の排熱搬送熱媒体の温度と排熱搬送復路3−2の排熱搬送熱媒体の温度の差が所定温度以下となった場合、排熱発生量が使用排熱量に対して過小になったと判定する排熱供給量過小状態判定機能。
(d)排熱搬送経路3の排熱搬送媒体が流れる搬送経路を切替える搬送経路切替装置の制御を行う機能。
(e)排熱発生機器群1の排熱発生機器及び排熱利用機器群2の排熱利用機器への排熱搬送媒体の流量を制御する排熱搬送媒体流量制御装置の制御を行う機能。
(f)排熱搬送経路3に排熱搬送媒体を搬送する排熱搬送装置を監視する機能。
(g)排熱発生機器群1の排熱発生機器の運転及び停止させる機能。
(h)排熱利用機器群2の排熱利用機器の運転及び停止させる機能。
(i)排熱搬送経路3に排熱搬送媒体を搬送する搬送装置を運転及び停止させる機能。
(j)排熱を放出させる排熱放出装置(図1には図示せず)(図2〜図4の排熱放熱機器15参照)の運転及び停止させる機能。
(k)排熱利用機器群2の排熱利用機器への排熱の供給及び停止させる機能。
(l)排熱発生機器群1の排熱発生機器からの排熱の取得及び停止を行わせる機能。
・排熱搬送媒体が排熱利用機器へ至る搬送経路を閉じる。
・同時にこの排熱利用機器をバイパスする搬送経路を開いてもよい。
・排熱利用機器へ至る経路の閉止率或いはバイパス搬送経路の開度を制御することで、排熱供給量を制御できる。
また、排熱搬送媒体の搬送装置の運転及び停止を切り替えることで制御する。
・排熱搬媒体の排熱発生機器群1の排熱発生機器へ至る排熱搬送経路を閉じてもよい。
・同時にこの排熱発生機器をバイパスする経路を開路してもよい。
・排熱発生機器へ至る経路の閉止率或いはバイパス経路の開度を制御することで、排熱供給量を制御できる。
また、排熱搬送媒体の搬送装置の運転或いは停止を切り替えることで制御してもよい。
排熱発生機器群1の排熱発生機器、即ちコージェネレーション(エンジンコジェネレーション10−1、…10−n−1、10−n、タービンコジェネレーション11−1、…11−n−1、11−n、燃料電池)、各種の加熱炉12−1、…12−n−1、12−n、及び蒸気ボイラや蒸気利用機器13−1、…13−n−1、13−nの運転開始する。但し自然熱源(地熱、温泉、太陽熱)14−1、…14−n−1、14−nは除く。
排熱利用システム制御盤(図示せず)が、排熱発生機器の運転を認識し、排熱利用機器へ排熱供給可能信号を発信する。
・排熱発生機器及び排熱利用機器への排熱搬送経路の開路、排熱発生機器及び排熱利用機器のバイパス経路の閉路による搬送経路の切替え。
・排熱搬送経路3に排熱搬送媒体を送る搬送装置を運転する。
・排熱発生機器冷却水の取得から優先して開始する。
排熱供給過大状態の場合の排熱供給量制御は下記の処理を、前記排熱供給量過大・過小判定機能における過大状態判定が解消されるまで順次行う。
・自然熱源排熱発生装置(自然熱源14−1、…14−n−1、14−n)がある場合、自然熱源からの排熱を優先して取得停止或いは取得量を減らす。
・蓄熱手段(例えば蓄熱槽)がある場合は蓄熱する。蓄熱が完了した場合、排熱発生機器からの排熱の取得を停止する。排熱の取得停止にあたっては後述する台数制御のルールに従ってもよい。また、排熱放出機器(図2〜図4の排熱放熱機器15参照)から排熱を放出する。蓄熱方法は、排熱搬送媒体を蓄熱材として使用し、加熱された排熱搬送媒体を貯留する蓄熱タンクを設ける。また、温度成層型蓄熱槽とするとよい。
・蓄熱が完了し、排熱発生機器冷却水以外の排熱源からの取得を全て停止しても、排熱供給過剰状態であれば、排熱放出機器から排熱の放出を開始し或いは放出量を増やす。排熱発生機器へ戻る排熱搬送媒体の温度が所定値となるように排熱放出機器で排熱を放出する。
排熱供給過小状態の場合の排熱供給量制御は次の処理を、前記排熱供給量過大・過小判定機能における過小状態判定が解消されるまで順次行う。
・運転を開始する必要がある排熱発生機器の運転を開始し、排熱取得を開始或いは排熱取得量を増やす。この場合排熱発生機器冷却水が発生する排熱発生機器からの排熱取得を優先する。また、排熱発生機器の運転にあたっては、後述の台数制御のルールに従う。
・排熱放出機器からの排熱放出を停止或いは放出量を減らす。
・排熱発生機器冷却水が発生する排熱発生機器以外からの排熱取得を開始或いは取得量を増やす。
・蓄熱手段がある場合、該蓄熱手段からの排熱搬送媒体を送出し、排熱利用機器に排熱の供給を開始或いは排熱の供給を増やす。
・自然熱源の排熱発生装置がある場合、自然熱源からの排熱の取得を開始或いは取得量を増やす。
・排熱発生機器冷却水が発生する排熱発生機器は排熱の取得停止からは除外する。
・排熱発生機器冷却水が発生する排熱発生機器が運転中の場合は、排熱放出機器からの排熱の放出開始或いは排熱の放出量を増やす。
・排熱放出機器を全開運転としても、排熱供給過大状態の場合は、運転している排熱発生機器を停止する。また、排熱発生機器の停止にあたっては、後述の台数制御ルールに従う。
排熱利用システム制御盤は、排熱発生機器が全て停止したことを認識し、排熱利用機器へ排熱供給可能信号の発信を停止するか或いは排熱供給不能信号を発信する。
排熱利用システム制御盤は、排熱利用機器の停止指令を発信し、排熱利用機器を停止させる。
排熱利用システム制御盤は、排熱利用機器からの排熱供給要求信号を受信した場合に、次の手順で排熱供給を停止する。
・排熱搬送経路3の搬送経路を切り替える搬送路切替え装置の切替え、即ち排熱発生機器及び排熱利用機器への排熱搬送経路の閉路と同時に排熱発生機器及び排熱利用機器のバイパス経路を開路する。
・排熱搬送経路3に排熱搬送媒体を搬送する搬送装置を停止する。
これは、排熱発生機器冷却水の有無は、排熱発生機器冷却水の発生する排熱発生機器の運転或いは停止と必ずしも一致しないことがあり、排熱発生機器冷却水がある場合とは、排熱発生機器冷却水を発生する排熱発生機器が運転されているか或いは停止中でも排熱発生機器の冷却が必要な状態にあり、排熱発生機器冷却水が排熱熱源として利用可能な温度にある場合であることによる。
これは、排熱発生機器冷却水の有無は、排熱発生機器冷却水の発生する排熱発生機器の運転あるいは停止と必ずしも一致しないことがあり、排熱発生機器冷却水がない場合とは、排熱発生機器冷却水を発生する排熱発生機器の運転が停止しているか或いは運転中でもエンジンの冷却が不要な状態にあり、エンジン冷却水が排熱源として利用不可能な温度にある場合であることによる。
排熱発生機器の台数制御は次の(1)〜(6)のルールに従って行う。
(1)排熱発生機器群1内の故障した排熱発生機器は台数制御から外す。
排熱発生機器群1の排熱取得中に排熱発生機器に故障が発生した場合は、当該排熱発生機器からの排熱取得を停止して代替排熱発生機器から排熱取得を行い、排熱取得を行っていない排熱発生機器に故障が発生した場合は、当該排熱発生機器を排熱取得台数制御フローから外し、排熱取得台数を増加させる場合は他の排熱発生機器からの排熱取得を開始する。
また、排熱発生機器が故障から復帰した場合は、当該排熱発生機器を排熱取得機器台数制御フローに戻し、排熱取得機器台数制御フローの必要に応じて排熱取得を行う。
同様に運転或いは排熱取得が禁止されている排熱発生機器も同様に台数制御から外す(例えば、メンテナンス中等)。
運転時間の短い排熱発生機器から排熱の取得を開始することによって、補機類を含め各種排熱発生機器の運転時間の均等化が図れる。
運転時間の長い排熱発生機器から排熱の取得を停止することによって、補機類を含めて各種排熱発生機器の運転時間の均等化が図れる。
排熱搬送媒体が定流量の場合、搬送媒体の温度(往路或いは還路)或いは温度差(往路と還路)の上昇或いは下降で排熱利用機器の排熱利用量、即ち排熱搬送量の増減が検出でき、排熱搬送媒体の温度(往或いは還)が上昇した場合、排熱搬送量が増加したと判断し、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の温度が所定の閾値を超えたら排熱発生機器の排熱取得台数を増加させる。また、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の温度が所定の閾値を所定時間継続して超えたら排熱発生機器の排熱取得台数を増加させる。
同様に、排熱搬送媒体の温度(往或いは還)が下降したら排熱搬送量が減少したと判断し、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の温度が、所定の閾値未満になったら排熱発生機器の排熱取得台数を減少させる。また、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の温度が、所定の閾値未満が所定時間継続したら排熱発生機器の排熱取得台数を減少させる。
排熱搬送媒体が蒸気である場合には、排熱搬送量が増減すると蒸気消費量が増減し、蒸気圧力が増減することになる。従って排熱搬送媒体の圧力の増減から排熱利用機器の排熱利用量、即ち排熱搬送量の増減が検出できる。
蒸気以外においても、排熱搬送量の調整を搬送媒体の流量で行っている場合、流量の増減に連動してポンプ吐出圧や管内圧が増減するので、排熱搬送媒体の圧力(ポンプ吐出圧や管内圧)の増減から排熱搬送量の増減を検出できる。
従って、排熱搬送媒体の圧力(往或いは還)が下降した場合、排熱搬送量が減少したと判断し、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の圧力が所定の閾値未満となったら排熱発生機器の排熱取得台数を減少させる。また、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の圧力が所定の閾値を所定時間継続したら排熱発生機器の排熱取得台数を減少させる。
同様に、排熱搬送媒体の圧力(往或いは還)が上昇した場合、排熱搬送量が増加したと判断し、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の圧力が所定の閾値を越えたら排熱発生機機器の排熱取得台数を増加させる。また、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の圧力が所定の閾値を所定時間継続して越えたら排熱発生機器の排熱取得台数を増加させる。
排熱搬送媒体の温度(往或いは還)或いは往路或いは還路の温度差が一定になるように流量制御を行っている場合には、排熱搬送媒体の流量の増減で排熱利用機器の排熱利用量、即ち排熱搬送量の増減を検出でき、排熱搬送媒体の流量(排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の)が増加した場合、排熱利用量を増加したと判断し、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の流量が所定の閾値を超えたら排熱取得する排熱発生機器の運転台数を増加させる。また、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の流量が所定の閾値を所定時間継続して超えたら排熱取得する排熱発生機器の運転台数を増加させる。
同様に、排熱搬送媒体の流量(往或いは還)が減少した場合、排熱利用量を減少したと判断し、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の流量が所定の閾値未満になったら、排熱取得する排熱発生機器の運転台数を減少させる。また、排熱搬送往路3−1又は排熱搬送還路3−2の排熱搬送媒体の流量が所定の閾値未満が所定時間継続したら、排熱取得する排熱発生機器の運転台数を減少させる。
ステップ1:先ず排熱搬送往路3−1から排熱搬送媒体を蓄熱手段26に投入して蓄熱する。
ステップ2:次に排ガスボイラE・Bを先行して排熱取得を停止(2台のエンジンコジェネレーション10−1、10−2のそれぞれ排ガスボイラE・Bは前述の台数制御ルールで停止)する。
ステップ3:排熱放熱機器15の運転を開始する。
ステップ4:エンジンコジェネレーション10−1、10−2を停止し、エンジンの冷却水Wを停止(2台は上記台数制御ルールで停止)する。
ステップ1:排熱放熱機器15の運転を停止する。
ステップ2:エンジンコジェネレーション10−1、10−2を運転して、エンジンの冷却水Wの供給を開始(2台を台数制御ルールで運転)する。
ステップ3:排ガスボイラE・Bの排熱取得開始(2台を台数制御ルールで運転)する。
ステップ4:蓄熱手段26の蓄熱を放熱する。
ステップ1:自然熱源14−1である温泉からの排熱取得を停止する。
先ず排熱搬送往路3−1から排熱搬送媒体を蓄熱手段26に投入して蓄熱する。
ステップ2:蓄熱手段26に蓄熱する。
ステップ3:タービンコジェネレーション11−1を先行して排熱取得を停止する。
ステップ4:排熱放熱機器15を運転又は放熱容量を増加させる。
ステップ5:加熱炉12−1、12−2の運転を停止し、冷却水の供給を停止する。この時、2台の加熱炉12−1、12−2を台数制御ルールで停止する。
ステップ1:加熱炉12−1、12−2を運転し、加熱炉冷却水(No.1)、(No.1)の供給を開始する。この時、2台の加熱炉12−1、12−2の運転は台数制御ルールで運転する。
ステップ2:排熱放熱機器15の運転を停止又は放熱容量を減少させる。
ステップ3:タービンコジェネレーション11−1から排熱取得を開始する。
ステップ4:蓄熱手段26の蓄熱を放熱する。
ステップ5:自然熱源14−1である温泉からの排熱取得を開始する。
2 排熱利用機器群
3 排熱搬送経路
4 配管
5 搬送媒体往ヘッダー
6 配管
7 排熱媒体還ヘッダー
8 配管
9 配管
10 エンジンコジェネレーション
11 タービンコジェネレーション
12 加熱炉
13 蒸気ボイラや蒸気利用機器
14 自然熱源
15 排熱放熱機器
20 給湯装置
21 蒸気発生装置
22 吸収冷凍機
23 発電装置
24 動力発生装置
25 蒸留装置
26 蓄熱手段
30 排熱利用システム制御盤
40 エンジンコージェネレーション
41 吸収冷凍機
42 給湯器
43 蒸留装置
Claims (14)
- 複数台の排熱発生機器と、複数台の排熱利用機器と、該排熱発生機器と排熱利用機器とを接続する排熱搬送経路と、制御装置を備えた排熱利用システムであって、
前記排熱発生機器から排熱利用機器に供給される排熱供給量を検出する排熱供給量検出手段を備え、
前記制御装置は、排熱供給量検出手段で検出した排熱供給量と排熱利用機器状態から排熱供給量の過大・過小を判定する状態を判定する排熱供給量過大・過小判定機能と、該排熱供給量過大・過小判定機能が排熱供給量過大状態又は排熱供給量過小状態と判定した場合下記の処理を行う処理機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。
排熱供給量過大状態の場合、下記の(a)乃至(c)の処理を、前記排熱供給量過大・過小判定機能における過大状態判定が解消されるまで順次行う処理機能、
(a)排熱の取得を停止しても排熱発生機器の運転に影響のないものから排熱の取得を停止又は取得量を減らす。
(b)前記排熱搬送経路に接続され、前記排熱発生機器からの排熱を利用せずに放出する排熱放出機器を備えている場合は、前記排熱放出機器から排熱を放出開始或いは放出量を増やす。
(c)前記排熱放出機器を全開運転しても、排熱供給過大状態の場合は、運転している前記排熱発生機器を停止する。
排熱供給量過小状態の場合、下記の(d)の処理を行う処理機能、
(d)運転を開始する必要がある排熱発生機器の運転を開始し、排熱取得を開始又は取得量を増やす。 - 請求項1に記載の排熱利用システムにおいて、
前記制御装置は、排熱供給量過大状態の場合、前記(a)乃至(c)の処理に先だって下記(e)、(f)の処理を、前記排熱供給量過大・過小判定機能における過大状態判定が解消されるまで順次行う処理機能と、排熱供給量過小状態の場合、前記(d)の処理後に下記(g)、(h)の処理を順次行う機能を、前記排熱供給量過大・過小判定機能における過小状態判定が解消されるまで順次行う処理機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。
(e)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置の自然熱源からの排熱を優先して取得停止又は取得量を減らす。
(f)蓄熱手段がある場合には、供給過剰分の排熱を蓄熱する。
(g)蓄熱手段がある場合、該蓄熱手段から排熱搬送媒体を送出し、前記排熱利用機器に排熱の供給を開始し又は供給量を増やす。
(h)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置からの排熱の取得を開始し又は取得量を増やす。 - 請求項1又は2に記載の排熱利用システムにおいて、
前記(d)の処理は、運転を開始する必要がある排熱発生機器の中では、排熱発生機器冷却水が発生する排熱を放出する排熱放出機器を具備する排熱発生機器の運転を開始し、排熱の取得を開始又は取得量増加させる処理であることを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱供給量過大判定機能は、前記排熱搬送経路の往路を通る排熱搬送媒体の温度又は復路を通る排熱搬送媒体の温度が所定温度以上となった場合に、排熱発生量が使用排熱量に対して過大と判定し、
前記排熱供給量過小判定機能は、前記排熱搬送経路の往路を通る排熱搬送媒体の温度と復路を通る排熱搬送媒体の温度の温度差が所定温度以下となった場合に、排熱発生量が使用排熱量に対して過小と判定することを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱利用機器への排熱の供給或いは供給停止を行う排熱供給・停止手段を備え、
前記制御装置は、前記排熱供給・停止手段を制御して前記排熱利用機器への排熱の供給或いは供給停止を行わせる機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項5に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱供給・停止手段は、前記排熱搬送媒体が前記排熱利用機器に至る前記排熱搬送経路を開閉するバルブであることを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱発生機器からの排熱の取得或いは取得停止を行う排熱取得・停止手段を備え、
前記制御装置は、前記排熱取得・停止手段を制御して前記排熱発生機器からの排熱取得及び取得停止させる機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項7に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱取得・停止手段は、前記排熱搬送媒体が前記排熱発生機器に至る前記排熱搬送経路を開閉するバルブであることを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱発生機器の運転或いは停止を行う排熱発生機器運転・停止手段を備え、
前記制御装置は、前記排熱発生機器運転・停止手段を制御して前記排熱発生機器の運転及び停止を行わせる機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱利用機器の運転或いは停止を行う排熱利用機器運転・停止手段を備え、
前記制御装置は、前記排熱利用機器運転・停止手段を制御して前記排熱利用機器の運転及び停止を行わせる機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱搬送経路に前記排熱搬送媒体を搬送する搬送装置を備え、
前記制御装置は、前記搬送装置を運転及び停止する機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。 - 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の排熱利用システムにおいて、
前記排熱を放出する排熱放出装置を備え、
前記制御装置は、前記排熱放出装置を運転及び停止する機能を備えたことを特徴とする排熱利用システム。 - 複数台の排熱発生機器と、複数台の排熱利用機器と、該排熱発生機器と排熱利用機器とを接続する排熱搬送経路と、制御装置を備えた排熱利用システムの運転方法であって、
前記排熱発生機器から排熱利用機器に供給される排熱供給量が過大状態の場合、下記の(a)乃至(c)の処理を過大状態が解消されるまで順次行い、排熱供給量過小状態の場合、下記の(d)の処理を行うことを特徴とする排熱利用システムの運転方法。
(a)排熱の取得を停止しても排熱発生機器の運転に影響のないものから排熱の取得を停止又は取得量を減らす。
(b)前記排熱搬送経路に接続され、前記排熱発生機器からの排熱を利用せずに放出する排熱放出機器を備えている場合は、前記排熱放出機器から排熱を放出開始或いは放出量を増やす。
(c)前記排熱放出機器を全開運転しても、排熱供給過大状態の場合は、運転している前記排熱発生機器を停止する。
(d)運転を開始する必要がある排熱発生機器の運転を開始し、排熱取得を開始又は取得量を増やす。 - 請求項13に記載の排熱利用システムの運転方法において、
前記制御装置は、排熱供給量過大状態の場合、前記(a)乃至(c)の処理に先だって下記(e)、(f)の処理を過大状態が解消されるまで順次行い、排熱供給量過小状態の場合、前記(d)の処理後に下記(g)、(h)の処理を過小状態が解消されるまで順次行うことを特徴とする排熱利用システムの運転方法。
(e)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置の自然熱源からの排熱を優先して取得停止又は取得量を減らす。
(f)蓄熱手段がある場合には、供給過剰分の排熱を蓄熱する。
(g)蓄熱手段がある場合、該蓄熱手段から排熱搬送媒体を送出し、前記排熱利用機器に排熱の供給を開始し又は供給量を増やす。
(h)自然熱源排熱発生装置がある場合、該自然熱源排熱発生装置からの排熱の取得を開始し又は取得量を増やす。
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