JP4883712B2 - ウエハアース機構及び試料作製装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエハのアースを確保しながら該ウエハを保持するウエハアース機構、該ウエハアース機構を備えた試料作製装置に関するものである。
半導体等のウエハの製造過程で発生した欠陥の評価には、透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)が使用されており、ウエハから極薄に切断された断面試料によって観察が行われる。このような極薄の断面試料の作製には、集束イオンビーム鏡筒を有する試料作製装置が使用される。即ち、ウエハの所定箇所に集束イオンビーム鏡筒によって集束イオンビームを照射してエッチングし、透過電子顕微鏡で観察することが可能な厚さの薄片部を形成して断面試料を作製する。そして、この断面試料をウエハから取り出して、透過電子顕微鏡まで搬送することで断面試料の観察を行う。
従来、このような集束イオンビーム鏡筒とウエハの搬送機構とを備えている試料作製装置では、積極的なアース機構を設けることが難しかった。そのため、長時間集束イオンビームを照射することで、ウエハ内の帯電が蓄積して集束イオンビームのドリフト等が生じてしまい、集束イオンビーム光学系の性能に影響を及ぼしてしまうものであった。
ところで、ウエハ等の試料に対して積極的にアースをとる機構として、試料接地機構を有する電子線露光装置が知られている(特許文献1参照)。
この装置は、ウエハ等の試料の表面に接触して該試料を接地させる接地電極と、該接地電極と試料との間に表面活性電流を流して接地電極と試料との間の接触抵抗を低減させる電源と、を備えている。この装置によれば、パーティクルの発生を抑えつつ、試料と接地電極との抵抗を低減することができ、帯電の蓄積を防止することができる。
特開2006−13049号公報
しかしながら、上述した従来の装置には、まだ以下の課題が残されていた。
即ち、表面活性化電流を流すためには、上述した接地電極及び電源に加え、実際には電源による印加電流を制御する電源コントローラや、接地電極と試料との間の接触抵抗を測るための抵抗測定器や、接地電極を選択的に電源或いは抵抗測定器に接続したり、接地させたりする切替器等が必要である。そのため、試料接地機構の構成が複雑化、大型化してしまい、現実的なものではなかった。
また、試料がシリコン基板等のウエハである場合には、表面活性化電流を流すことで、前工程までに既に形成されていたウエハ上の半導体回路を損傷させてしまう可能性があり、ウエハ自体の商品価値に影響を及ぼす可能性もあった。
特に、ウエハの表面には表面酸化膜が形成されており、膜種によってはダイヤモンドと同程度の硬度を持つものもある。このような表面酸化膜の場合には、突き破るのは難しい。多くの場合には、先端が鋭利な形状をしたピンを背面側からバネ等でウエハに押し付けてアース端子とする方式や、板バネ等を押し付けてアース端子とする方式が多いが、酸化膜が硬いため、いずれの方式を接地電極に採用したとしても、表面酸化膜を突き破ることが難しい。そのため、表面活性化電流を流すことができなかった。
仮に、上述したピンや板バネ方式を採用したうえで、アース端子をウエハに強く接触させることができれば、ウエハの表面酸化膜を突き破ることができる可能性はある。しかしながら、従来の装置のように静電チャックを利用してウエハを保持する保持方式では、アース端子の接触力の影響を受けて、静電チャックによるウエハ吸着が不可能となる可能性も考えられる。
また、アース端子は、ウエハの上面側(集束イオンビーム照射側)に設置するのが適当であるが、集束イオンビーム光学系のワークディスタンスの短縮化による性能向上策のため、アース端子と集束イオンビーム光学系との接触が生じ易く、部品の破損を招き易かった。特に、試料ステージの移動によって、アース端子と集束イオンビーム光学系とが接触し易くなるので、部品の破損がより顕著に発生し易かった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単な構成で、しかもウエハに特別な電流を流すことなく表面酸化膜を確実に突き破ることができ、アースを確保しながら該ウエハを静電チャックによって吸着保持することができるウエハアース機構、該ウエハアース機構を備え、保持されたウエハから断面試料を作製する試料作製装置を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明に係るウエハアース機構は、ウエハを上面に載置可能なウエハホルダと、前記ウエハホルダ及び該ウエハホルダに載置された状態の前記ウエハを、静電気力でそれぞれ別々に吸着保持可能な静電チャックを上面に有する試料台と、前記試料台の上面に設けられ、前記ウエハが前記静電チャックに吸着保持される際に、ウエハの下面に接触して該ウエハのアースを確保するアース端子と、を備え、前記アース端子が、前記静電チャックよりも低い高さで前記試料台の上面に載置された筒体と、先端が突起状に形成され、基端側が前記筒体の内部に収納された状態で該筒体に対して移動自在に配置された導電性のアースピンと、前記筒体の内部に設けられ、前記アースピンを前記ウエハの表面に対して垂直な鉛直方向に向けて所定の弾性力で付勢し、アースピンの先端を前記静電チャックよりも上方に突出させる付勢部材と、前記アースピンが前記鉛直方向に沿って移動する際に、該アースピンを鉛直軸回りに回転させる回転機構と、を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係るウエハアース機構においては、試料台の上面に静電チャックとは別に、アース端子が設けられている。この際、アース端子のアースピンは、付勢部材によって所定の弾性力で付勢されており、突起状に形成された先端が静電チャックよりも上方に突出した状態となっている。
そのため、ウエハが上面に載置されたウエハホルダを静電チャック上に載置すると、最初にアースピンの先端がウエハの下面に接触する。すると、これ以降アースピンは、ウエハの自重によって付勢方向とは逆方向に、弾性力に抗する力で押される。そのため、アースピンは、鉛直方向に沿って筒体の内部に押し込まれるように移動する。この際、アースピンは、単に押し込まれるのではなく、回転機構によって鉛直軸回りに回転しながら押し込まれる。つまり、アースピンは、ウエハによって押し込まれる際に、あたかもドリルのように回転する。
しかもその間、アースピンは押し込まれながらも付勢部材によってウエハ側に付勢されている。よって、アースピンの先端は、ウエハの下面に常に押し当てられた状態となっている。そのため、ウエハ及びウエハホルダが静電チャックに載置するまでの間に、アースピンの先端がウエハの表面酸化膜をドリルのように切削して突き破る。その結果、導電性のアースピンは、表面酸化膜下のウエハ本体に到達する。これにより、ウエハのアースを確実に確保することができる。
そして、ウエハ及びウエハホルダが静電チャック上に載置された後に、静電チャックを作動させる。これにより、ウエハホルダ及びウエハを静電チャックによりそれぞれ別々に吸着保持することができる。
上述したように、アースピンをドリルのように回転させ、回転力を利用して表面酸化膜を切削することができるので、単にアースピンを押し当てる場合とは異なり、硬い酸化膜であったとしても確実にアースを確保することができる。
しかも、従来のようにウエハに特別な電流(表面活性化電流)を流す必要がないので、これに付随する各構成品(電源等)が不要である。よって、構成の簡略化及び小型化を図ることができる。加えて、ウエハの自重を利用してアースピンを押し込むだけの簡単な構成であるので、この点においても、構成の簡略化及び小型化を図りやすい。また、従来のようにウエハに特別な電流を流してアースを確保する必要がないので、仮にウエハに半導体回路が形成されていたとしても、該回路に何ら影響を与える恐れがない。よって、ウエハの商品価値を損なわせる恐れがない。
更に、アースピンは、ウエハの自重によって押し込まれるので、アースピンからウエハに伝わる押圧力が軽減されている。そのため、静電チャックによって、ウエハ及びウエハホルダを吸着保持する際に、従来と略同じ吸着力で確実に吸着保持することができる。
上述したように、本発明に係るウエハアース機構によれば、簡単な構成で、しかもウエハに特別な電流を流すことなく表面酸化膜を確実に突き破ることができ、アースを確保しながらウエハを静電チャックによって吸着保持することができる。特に、いかなる表面酸化膜であっても対応することができ、ウエハの種類に関係なく確実なアースを確保することができる。
また、本発明に係るウエハアース機構は、上記本発明のウエハアース機構において、前記回転機構が、前記鉛直軸を中心として前記筒体に螺旋状に形成された案内溝と、前記アースピンの基端側に連結され、前記案内溝に沿って移動する案内ピンと、を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係るウエハアース機構においては、アースピンが筒体の内部に押し込まれると、アースピンに連結された案内ピンが案内溝に沿って螺旋状に移動する。そのため、アースピンは、鉛直軸回りに回転する。このように、動力を利用しない簡単な構成で回転機構を構成できるので、構成の簡略化を図ることができる。
また、本発明に係るウエハアース機構は、上記本発明のウエハアース機構において、前記アースピンが、平行に複数本設けられていることを特徴とするものである。
この発明に係るウエハアース機構においては、平行に配置された複数本のアースピンを回転させることができるので、より効率良くウエハの表面酸化膜を切削することができる。従って、より確実にウエハのアースを確保することができる。
また、本発明に係るウエハアース機構は、上記本発明のウエハアース機構において、先端が突起状に形成された複数の補助アースピンが、前記アースピンを放射状に取り囲むように該アースピンの先端側に固定されていることを特徴とするものである。
この発明に係るウエハアース機構においては、複数の補助アースピンがアースピンを放射状に取り囲んでいるので、より効率良くウエハの表面酸化膜を切削することができる。従って、より確実にウエハのアースを確保することができる。
また、本発明に係るウエハアース機構は、上記本発明のウエハアース機構において、前記アースピンが、所定の硬さを有した材料により形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係るウエハアース機構においては、アースピンが所定の硬さを有する材料で形成されているので、例えば、ダイヤモンド並みの硬さを持たせることができる。従って、より短時間で効率良く表面酸化膜を切削することができ、アースの確実性をさらに高めることができる。
また、本発明に係る試料作製装置は、上記本発明のウエハアース機構と、該ウエハアース機構を内部に収容すると共に該内部を真空状態に調整可能な試料室と、該試料室の外部に設けられ、多関節の搬送アームを利用して前記ウエハホルダを試料室内に搬入した後、前記静電チャック上に受け渡す、或いは、前記静電チャック上から前記ウエハホルダを受け取った後、前記試料室内から搬出する搬送ロボットと、前記試料室の内部に収容された前記ウエハに荷電粒子ビームを照射して、ウエハから断面試料を作製する荷電粒子ビーム鏡筒と、を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る試料作製装置においては、断面試料を作製するにあたり、まず搬送ロボットが多関節アームを利用して、ウエハが載置されたウエハホルダを試料室内に搬入する。そして、搬入したウエハホルダを試料室の内部に収容された試料台の静電チャック上に載置する。そして、ウエハアース機構を作動させる。これにより、ウエハのアースを確保しながら、該ウエハを静電チャックによって吸着保持することができる。特に、アース端子は、ウエハの下方に配置されているので、搬送ロボットによるウエハの搬送動作に何ら影響を与えることがない。よって、搬送ロボットは、ウエハをスムーズに搬入することができると共に、位置ずれさせることなく正確に静電チャックにウエハを受け渡すことができる。
その後、試料室の内部を真空状態に調整した後、荷電粒子ビーム鏡筒からウエハに荷電粒子ビームを照射して断面試料を作製する。この際、試料室の内部は真空状態に調整されているので、塵埃等が排除されて清浄な状態に設定されている。そのため、高品質な断面試料を作製することができる。
特に、ウエハアース機構によってウエハのアースが確実に確保されているので、長時間荷電粒子ビームを照射したとしても、ウエハ内に帯電が蓄積されることがない。特に、ウエハアース機構は、いかなるウエハにも対応できるので、ウエハ内の帯電を常に適正に開放(逃がす)することができる。よって、帯電が蓄積されるチャージアップ現象に起因する荷電粒子ビームのドリフトの発生を最少限に抑えることができ、狙った位置に高精度に荷電粒子ビームを照射して、高品質な断面試料を作製することができる。
また、ウエハアース機構は、従来と略同じ吸着力でウエハを吸着保持できるので、必要以上に高い電圧を印加させて静電チャックの静電気力を高める必要がない。仮に、高い電圧を静電チャックに印加した場合には、静電チャックから漏れた電流によって荷電粒子ビームに曲げや散乱等が発生してしまい、荷電粒子ビーム光学系の性能劣化を招いてしまう。しかしながら、高い電圧を印加する必要がないので、このような不具合が発生する可能性がない。
また、本発明に係る試料作製装置は、上記本発明の試料作製装置において、前記試料台が、前記静電チャックで吸着保持した前記ウエハ及び前記ウエハホルダを、少なくとも水平方向及び前記鉛直方向の3方向に移動可能なステージであることを特徴とするものである。
この発明に係る試料作製装置においては、ウエハ側を水平方向及び鉛直方向の3方向に移動させることができるので、荷電粒子ビームをより狙った位置に照射することができ、より高品質な断面試料を作製することができる。特に、ウエハアース機構は、ウエハの下方に配置されているので、ウエハを3方向に移動させたとしても、ウエハアース機構と荷電粒子ビーム鏡筒が接触する恐れがない。
本発明に係るウエハアース機構によれば、簡単な構成で、しかもウエハに特別な電流を流すことなく表面酸化膜を確実に突き破ることができ、アースを確保しながらウエハを静電チャックによって吸着保持することができる。
また、本発明に係る試料作製装置によれば、上述したウエハアース機構を備えているので、ウエハの狙った位置に高精度に荷電粒子ビームを照射でき、高品質な断面試料を作製することができる。また、荷電粒子ビーム光学系の性能劣化を防止することができる。
以下、本発明に係る一実施形態について、図1から図17を参照して説明する。
本実施形態の試料作製装置1は、図1に示すように、ウエハホルダ10を使用することによって略板状のウエハWを試料室2まで搬送し、試料室2の内部2aにおいて集束イオンビーム(荷電粒子ビーム)Iを照射して断面試料Sを作製する装置である。なお、ウエハWは、例えばシリコン基板であり、下面に表面酸化膜Waが生成されたものである。
試料作製装置1は、図1に示すように、ウエハアース機構3と、該ウエハアース機構3を内部2aに収容すると共に該内部2aを真空状態に調整可能な試料室2と、該試料室2の外部に設けられ、試料室2に対してウエハホルダ10を搬入出させる内部搬送ロボット(搬送ロボット)4と、試料室2の内部2aに収容されたウエハWに集束イオンビームIを照射して、ウエハWから断面試料Sを作製する集束イオンビーム鏡筒(荷電粒子ビーム鏡筒)5と、を備えている。
上記ウエハアース機構3は、図1及び図2に示すように、ウエハWを上面に載置可能なウエハホルダ10と、ウエハホルダ10及びウエハホルダ10に載置された状態のウエハWを、静電気力でそれぞれ別々に吸着保持可能な静電チャック20を上面に有する試料ステージ(試料台)21と、該試料ステージ21の上面に設けられ、ウエハWが静電チャック20に吸着保持される際に、ウエハWの下面に接触して該ウエハWのアースを確保するアース端子22と、を備えている。
上記ウエハホルダ10は、図3及び図4に示すように、中央に開口部11aを有する枠状に形成され、上面11bにウエハWを載置可能なホルダ本体11と、ホルダ本体11に載置されたウエハWの外周W1に当接し、ウエハWをホルダ本体11上で位置決めするガイド部12とを備えている。
ガイド部12は、ホルダ本体11の外周部11cにおいて、等間隔に隙間を空けた4箇所に設けられていて、この隙間にウエハWから作製された断面試料Sを保持する断面試料保持部13が設けられている。この断面試料保持部13は、ホルダ本体11に装着される試料カセット14と、試料カセット14に装着される固定台15と、固定台15に挟持される略板状の試料台16とで構成されている。
試料カセット14のそれぞれは、ホルダ本体11の外周部11cに設けられた一対の係合凸部11eによって着脱可能に嵌合されている。また、試料カセット14には、4つの凹部14aが形成されており、各凹部14aに一つずつ固定台15が着脱可能に嵌合されている。
固定台15は、図5及び図6に示すように、基部15aと、固定部15bとで構成され、基部15a及び固定部15bに連通するネジ穴15cが形成されている。即ち、固定台15は、試料台16を基部15aと固定部15bとの間に挟み込み、ネジ穴15cに固定ネジ15dを締め込むことで、試料台16を挟持することが可能である。
試料台16は、図7に示すように、略板状の金属メッシュ17ュと、該金属メッシュ17の上部に形成された支持部18とで構成されている。なお、図7は、断面試料Sが固定された状態を図示していると共に、断面試料Sを支持部18の側面18aに接着し、断面試料Sが接着された部分を切欠いて観察用窓部18bを形成した状態を図示している。
上記試料ステージ21は、図2に示すように、静電チャック20で吸着保持したウエハW及びウエハホルダ10を、水平方向(X軸方向及びY軸方向)及び鉛直方向(Z軸方向)の3方向に移動させて位置調整可能で、且つ、Z軸回りに回転可能に支持するステージである。但し、この場合に限定されず、試料ステージ21は少なくとも3方向に位置調整可能に構成されていれば構わない。
そして、この試料ステージ21の上面には、上述したように静電チャック20及びアース端子22が設けられている。
静電チャック20は、第一の静電チャック20aと、第二の静電チャック20bとから構成されている。第一の静電チャック20aは、ウエハホルダ10のホルダ本体11と対応する枠状に形成されており、該ホルダ本体11を吸着保持可能とされている。第二の静電チャック20bは、第一の静電チャック20aの内側に設けられている。この際、第二の静電チャック20bは、ホルダ本体11に載置されたウエハWを吸着保持できるように、第一の静電チャック20aよりも上方に突出した状態となっている。より詳しく説明すると、第二の静電チャック20bは、ホルダ本体11の部材厚と略等しい寸法だけ第一の静電チャック20aから上方に突出している。
これら第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bは、図示しない制御部によってそれぞれ独立して設定された電圧値に基づいた電圧が印加されたときに、その電圧値に応じた静電気力を発生させ、ウエハホルダ10のホルダ本体11及びウエハWのそれぞれを吸着保持することが可能とされている。
なお、第二の静電チャック20bには、アース端子22が配置されるための凹部20cが形成されている。また、第二の静電チャック20bの中央部には、内部搬送ロボット4の先端アーム4cを挿入可能な挿入溝20dが設けられている。
アース端子22は、上記凹部20c内に収納された状態で、試料ステージ21の上面に複数設けられている。このアース端子22は、図8及び図9に示すように、ピンホルダ(筒体)25と、ピン26(アースピン)と、コイルバネ(付勢部材)27と、案内溝28と、回転ピン29(案内ピン)とを有している。
ピンホルダ25は、有底円筒状に形成されており、第二の静電チャック20bよりも低い高さで試料ステージ21の上面に載置されている。この際、ピンホルダ25は、Z軸に沿って立設するように設けられており、上端の略中心にピン26を挿通させるための挿通孔25aが形成されている。
ピン26は、導電性を有する材料により先端が突起状になるように形成されたピンであり、ピンホルダ25の挿通孔25a内に挿通されている。この際ピン26は、基端側がピンホルダ25の内部に収納された状態で、Z軸方向に移動自在とされている。また、ピン26の基端側には、上記回転ピン29が連結されている。コイルバネ27は、ピンホルダ25の内部に設けられており、ピン26をウエハWの表面に対して垂直な方向であるZ軸方向に向けて所定の弾性力で付勢している。これにより、ピン26は、先端が第二の静電チャック20bよりも上方に突出した状態となっている。
また、ピンホルダ25には、上記案内溝28がZ軸を中心として螺旋状に形成されている。そして、この案内溝28には、ピン26に連結された回転ピン29が挿通されており、案内溝28に沿って移動するようになっている。これにより、ピン26は、Z軸方向に沿って移動する際に、Z軸回りに回転するようになっている。
即ち、案内溝28及び回転ピン29は、ピン26がZ軸方向に沿って移動する際に該ピン26をZ軸回りに回転させる回転機構24として機能する。
このように構成されたウエハアース機構3の試料ステージ21の上方には、図1に示すように、試料ステージ21上においてウエハホルダ10に保持されたウエハWに集束イオンビームIを照射可能な集束イオンビーム鏡筒5が設けられている。
この集束イオンビーム鏡筒5は、ガリウムイオン等のイオン源を内部に有しており、電圧を印加することでイオン源からイオンを引き出して加速させた後、静電レンズによって集束させることで、集束イオンビームIを照射することが可能なものである。また、集束イオンビーム鏡筒5は、図示しない偏向電極を有しており、所定範囲において集束イオンビームIの照射位置を調整することが可能であり、試料ステージ21と協働することで、ウエハWの所定位置を照射することを可能としている。
また、試料室2の内部2aには、集束イオンビームIの照射位置にデポジションガスを噴出させることが可能なガス銃30が設けられている。ガス銃30から噴出されるデポジションガスとは、例えば、W(CO)6であり、集束イオンビームIの照射と共に照射位置に噴出させることで、照射位置にタングステンで形成されたデポジション膜を成膜することができるものである。なお、デポジションガスは、上記に限られず、デポジション膜を形成する材質によって適時選択可能なものである。また、集束イオンビーム鏡筒5とガス銃30とは、接着手段31を構成しており、試料台16の支持部18に断面試料Sを接着することが可能とされている。これについては、後に説明する。
また、試料室2の内部2aには、集束イオンビームIによって作製された断面試料SをウエハWから採取して、ウエハホルダ10の断面試料保持部13まで搬送する採取・搬送手段であるプローブ32が設けられている。このプローブ32は、例えば、ガラスで形成されたもので、ガラス棒を加熱し、引き伸ばした先端部分を切断することによって得られる極細の棒状の部材である。このようなプローブ32によれば、断面試料Sに接触させることで、プローブ32と断面試料Sとの間に静電気力が生じるので、断面試料Sを吸着し、搬送することが可能とされている。
また、試料室2には、ロードロック室35が隣接して設けられている。このロードロック室35は、ロボット室36と、ホルダ室37との2室によって構成されている。ロボット室36は、開閉可能な試料室バルブ38によって試料室2と接続されている。また、ロボット室36とホルダ室37とは、開閉可能なゲートバルブ39によって接続されている。
更に、ホルダ室37には、外部と接続する開閉可能な外部バルブ40として、ウエハWを搬送するためのウエハ用バルブ40aと、ウエハホルダ10を搬送するためのホルダ用バルブ40bとが異なる方向に向って設けられている。より詳しくは、ホルダ室37において、ゲートバルブ39とホルダ用バルブ40bとが対向して設けられていると共に、ウエハ用バルブ40aがゲートバルブ39及びホルダ用バルブ40bと直交する向きに設けられている。
上述した試料室2、ロボット室36及びホルダ室37のそれぞれは、図示しない排気手段を有しており、試料室バルブ38、ゲートバルブ39、ウエハ用バルブ40a及びホルダ用バルブ40bをそれぞれ閉塞することで、独立して内部を真空状態となるまで排気することが可能である。
上記内部搬送ロボット4は、試料室2の外部であるロボット室36に設けられている。この内部搬送ロボット4は、基端アーム4a、中間アーム4b、先端アーム4cという3つのアームからなる多関節の搬送アーム4Aを利用して、後述するホルダ室37内のホルダ台41と、試料室2の内部2aの試料ステージ21との間で、ウエハホルダ10を搬入出している。つまり、ウエハホルダ10を試料室2の内部2aに搬入した後、静電チャック20上に受け渡す、或いは、静電チャック20上からウエハホルダ10を受け取った後、試料室2の内部2aから搬出している。なお、多関節の搬送アーム4Aは、図示しない駆動部によってそれぞれ回転自在に設定されている。
ホルダ室37には、ウエハホルダ10を、下方に空間を有した状態で配置させることが可能なホルダ台41が設けられている。
このホルダ台41は、図1及び図10に示すように、ウエハ用バルブ40aから外部へウエハWが搬送される方向に並べて設けられた2つの主台42と、ロボット室36からゲートバルブ39を介してホルダ室37へと、また、ホルダ用バルブ40bから外部へとウエハホルダ10を搬送する搬送経路に、隙間を有して設けられた4つの副台43とで構成されている。
主台42の上部には、ウエハホルダ10の形状に対応する段部42aが形成された受部材42bが設けられている。そして、段部42aと、ウエハホルダ10のホルダ本体11の下面及びガイド部12の側面12aとが当接することで、ウエハホルダ10を支持すると共に、位置決めすることが可能とされている。また、副台43の上部には、受部材43aが設けられており、ウエハホルダ10のホルダ本体11の下面に当接してウエハホルダ10を支持することが可能とされている。
また、ホルダ室37の床には、収容凹部37aが設けられており、収容凹部37aの内部には、エレベータ44が設けられている。
このエレベータ44は、収容凹部37aの底面に固定され、図示しない駆動部によって上下に伸縮可能なシリンダ44aと、シリンダ44aの上端部において、水平な3方向に延設されたアーム44bと、アーム44bの先端部において上方に突出して設けられた支持ピン44cとを備えている。また、このエレベータ44は、図10に示すように、ホルダ台41にウエハWを保持したウエハホルダ10が載置される際に、シリンダ44aが縮んでウエハホルダ10の下方の空間に配置されるようになっている。また、シリンダ44aを伸ばした状態にすることで、支持ピン44cをウエハWの下面に当接させて、ウエハWを持ち上げることが可能とされている。
なお、エレベータ44は、収容凹部37aの内部に設けられるものとしたが、ホルダ台41を高く設定することで、ホルダ室37の床とウエハホルダ10との間の空間にエレベータ44を配置可能であれば、収容凹部37aを設けずに直接ホルダ室37の床にエレベータ44を設けるものとしても良い。
また、図1に示すように、ホルダ室37のウエハ用バルブ40a側の外部には、ウエハWを搬送するウエハ搬送ロボット50と、断面試料Sを作製する前後の各ウエハWを複数収容するウエハカセット51、52と、ウエハWの向きを検出するウエハライナ53とが配置されている。
ウエハ搬送ロボット50は、本実施形態においては、4つのアームである基端アーム50a、中間アーム50b及び先端アーム50cで構成されており、図示しない駆動部によってそれぞれ回転自在に設定されている。先端アーム50cには、ウエハWを載置させることが可能とされている。そして、基端アーム50a、中間アーム50b及び先端アーム50cが協働することによって、ウエハカセット51、52のそれぞれとホルダ室37の内部との間でウエハWを受渡しすることが可能とされている。
また、ホルダ室37のホルダ用バルブ40b側の外部には、ウエハホルダ10を搬送するホルダ搬送ロボット55と、搬送されたウエハホルダ10を載置するホルダ載置部56とが設けられている。
ホルダ搬送ロボット55は、本実施形態においては、3つのアームである基端アーム55a、中間アーム55b及び先端アーム55cで構成されており、図示しない駆動部によって基端アーム55a及び中間アーム55bが回転自在に設定されている。また、先端アーム55cは、中間アーム55b上で自在にスライドするように設定されている。そして、基端アーム55a、中間アーム55b及び先端アーム55cが協働することによって、ホルダ室37の内部とホルダ載置部56との間でウエハホルダ10の受渡しが可能とされている。
次に、このように構成された試料作製装置1の作用について説明する。
なお、図11に示すように、内部搬送ロボット4によりウエハホルダ10を試料室2の内部2aに搬入する状態から説明する。この際、試料室2の内部2aと、ロボット室36の内部とは、既に共に図示しない排気手段によって真空状態に調整された状態になっているものとする。また、内部搬送ロボット4は、先端アーム4cをウエハホルダ10の下面に当接させた状態で、ウエハWが載置されたウエハホルダ10を既に持ち上げているものとする。
まず、内部搬送ロボット4は、搬送アーム4Aを適宜回転させて、持ち上げたウエハホルダ10を試料室2の内部2aに搬入すると共に、搬入したウエハホルダ10を第一の静電チャック20a上に受け渡すようにゆっくりと載置する。この際、内部搬送ロボット4は、図2に示すように第二の静電チャック20bの中央部に形成された挿入溝20dに先端アーム4cを挿入することで、ウエハホルダ10を第一の静電チャック20a上に載置することができる。
ところで、ウエハホルダ10を第一の静電チャック20a上に載置し始めると、第二の静電チャック20bよりも上方に突出しているピン26の先端がウエハホルダ10に載置されているウエハWの下面に最初に接触する。すると、これ以降ピン26は、ウエハWの自重によってコイルバネ27による付勢方向とは逆方向に、弾性力に抗する力で押される。そのため、ピン26は、Z軸方向に沿ってピンホルダ25の内部に押し込まれるように移動する。この際、ピン26は、単に押し込まれるのではなく、回転機構24によってZ軸回りに回転しながら押し込まれる。
つまり、ピン26がピンホルダ25の内部に押し込まれると、ピン26に連結された回転ピン29が案内溝28に沿って螺旋状に移動する。そのため、ピン26は、ウエハWの自重によってピンホルダ25に押し込まれる際に、あたかもドリルのように回転する。しかもその間、ピン26は押し込まれながらもコイルバネ27によってウエハW側に付勢されている。よって、ピン26の先端は、ウエハWの下面に常に押し当てられた状態となっている。そのため、ウエハホルダ10及びウエハWが第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bに載置されるまでの間に、ピン26の先端がウエハWの表面酸化膜Waをドリルのように切削して突き破る。その結果、導電性のピン26は、図2に示すように表面酸化膜Wa下のウエハ本体に達する。これにより、ウエハWのアースを確実に確保することができる。
このように、ピン26をドリルのように回転させ、回転力を利用して表面酸化膜Waを切削することができるので、単にピン26を押し当てる場合とは異なり、硬い表面酸化膜Waであったとしても確実にアースを確保することができる。しかも、従来のようにウエハWに特別な電流(表面活性化電流)を流す必要がないので、これに付随する専用の各構成品(電源等)が不要である。よって、ウエハアース機構3の構成を簡略化して小型化を図ることができる。加えて、ウエハWの自重を利用してピン26を押し込むだけの簡単な構成であるので、この点においても構成の簡略化及び小型化を図りやすい。また、従来のようにウエハWに特別な電流を流してアースを確保する必要がないので、仮にウエハWに半導体回路が形成されていたとしても、該回路に何ら影響を与える恐れがない。よって、ウエハWの商品価値を損なわせる恐れがない。
そして、ウエハホルダ10及びウエハWが、第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20b上に載置された後に、両静電チャック20a、20bに電圧を印加して静電気力を発生させる。これにより、ウエハホルダ10及びウエハWは、両静電チャック20a、20bによってそれぞれ別々に吸着保持される。特に、ウエハアース機構3のピン26は、ウエハWの自重によって押し込まれる構成であるので、ピン26からウエハWに伝わる押圧力は軽減されている。そのため、両静電チャック20a、20bによってウエハホルダ10及びウエハWを吸着保持する際に、従来と略同じ吸着力で確実に吸着保持することができる。
そして、吸着保持が終了した後、内部搬送ロボット4を作動させて、先端アーム4cを挿入溝20dから引き抜くと共に、搬送アーム4A全体を試料室2からロボット室36内に退出させる。特に、ウエハアース機構3のアース端子22は、ウエハWの下方に配置されているので、内部搬送ロボット4によるウエハWの搬送動作に何ら影響を与えることがない。その後、試料室バルブ38を閉塞して試料室2を密閉状態にした後、断面試料Sの作製を行う。
まず、図12(a)に示すように、ウエハホルダ10に保持されたウエハWの所定位置において集束イオンビーム鏡筒5から集束イオンビームIを照射し、極薄の断面試料Sの形状となるようにエッチングし、薄片化する。ここで、ウエハホルダ10及びウエハWは、第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bで静電気力によって吸着保持されている。このため、作業者が介在すること無く試料室2の内部2aを真空状態としたまま脱着することができ、作業者を原因とする塵等の汚染物発生を防止することができる。また、機械締結等のように部材から発生する塵等に汚染物発生のおそれも無い。また、静電気力によることで、ウエハWを広範囲で均一に歪み無く吸着保持することができる。更に、試料ステージ21自体の軽量化を図ることができ、試料ステージ21の固有振動数を高く設定することができる。
このため、汚染物、ウエハWの変形、試料ステージ21の振動にそれぞれ起因する集束イオンビームIの分解能の低下を防止することができ、より高精度にウエハWの加工、観察が可能となる。
また、ウエハホルダ10とウエハWとは、第一の静電チャック20aと第二の静電チャック20bとで別々に吸着保持される。そして、軽量のウエハWを保持する第二の静電チャック20bについては、必要とする電圧を低く抑えることができる。このため、ウエハWに流れる漏れ電流を小さくすることができ、照射される集束イオンビームIが漏れ電流による影響を受けてしまうのを防ぐことができる。また、第二の静電チャック20bは、ウエハホルダ10のホルダ本体11が第一の静電チャック20aに吸着保持された状態で、ウエハWを吸着保持可能に上方に突出している。このため、ウエハWをウエハホルダ10に載置された状態のまま、観察面が集束イオンビームIの焦点高さとなるように吸着保持することができ、集束イオンビームIの分解能の向上をさらに図ることができる。
そして、断面試料Sの側部S1を切断した後、採取・搬送手段であるプローブ32によって断面試料Sを採取する。そして、図12(b)に示すように、断面試料保持部13の固定台15に挟持された試料台16の一つを選択して、採取した断面試料Sを支持部18の側面18aに当接させる。この際、断面試料保持部13の固定台15は、ホルダ本体11上に設けられていることで、ウエハWの観察面と略等しい高さに位置している。このため、断面試料Sを採取して固定台15に挟持された試料台16に移動させる距離を最小限とし、断面試料Sの移動中の落下や破損を防止することができる。
そして、図1に示す接着手段31によって断面試料Sと支持部18とを接着固定する。即ち、断面試料Sの側部S1に集束イオンビーム鏡筒5によって集束イオンビームIを照射すると共に、ガス銃30によってデポジションガスを噴出させる。これによって、断面試料Sの側部S1にデポジション膜S2が成膜されて、デポジション膜S2によって断面試料Sは支持部18に接着固定される。さらに、支持部18の観察用窓部18bとなる部分に集束イオンビームIを照射することで、支持部18がエッチングされ、観察用窓部18bが形成される。
その結果、試料台16に固定された断面試料Sを、観察用窓部18bを介して透過電子顕微鏡で観察可能となる。また、断面試料SはウエハWの所定位置から作製され、断面試料保持部13に固定されるので、ウエハW及び作製された断面試料Sを同時に搬送することができる。
なお、本実施形態においては、ウエハホルダ10に4つの試料カセット14が設けられ、各試料カセット14に4つの固定台15を装着することが可能であるので、1枚のウエハWから最大で16枚の断面試料Sを採取して断面試料保持部13に固定し、同時に搬送することが可能である。また、ウエハW及び作製される断面試料Sを保持する断面試料保持部13が共に、ウエハホルダ10に位置していることで、断面試料Sの作製及び採取を効率良く行うことができると共に、試料室2の内部2aを最小限のスペースに抑えることができる。
特に、上述した断面試料Sの作製の際、ウエハWはウエハアース機構3によってアースが確実に確保されている。そのため、長時間、集束イオンビームIを照射したとしても、ウエハW内に帯電が蓄積されることがない。特に、ウエハアース機構3は、いかなるウエハWにも対応できるので、ウエハW内の帯電を常に適正に開放(逃がす)することができる。よって、帯電が蓄積されるチャージアップ現象に起因する集束イオンビームIのドリフトの発生を最少限に抑えることができ、狙った位置に高精度に集束イオンビームIを照射して、高品質な断面試料Sを作製することができる。
また、ウエハアース機構3は、従来と略同じ吸着力でウエハWを吸着保持できるので、必要以上に高い電圧を印加させて両静電チャック20a、20bの静電気力を高める必要がない。仮に、高い電圧を両静電チャック20a、20bに印加した場合には、両静電チャック20a、20bから漏れた電流によって集束イオンビームIに曲げや散乱等が発生してしまい、集束イオンビームI光学系の性能劣化を招いてしまう。しかしながら、高い電圧を印加する必要がないので、このような不具合が発生する可能性がない。
断面試料Sの作製、採取が完了したら、ウエハW及び断面試料Sを外部まで搬送する。
まず、図示しない制御部によって第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bによるウエハホルダ10及びウエハWの吸着を解除する。この際、静電気力による吸着としていることで、作業者が介在することなく吸着を解除することができ、脱着に伴う作業時間の短縮及び作業者によるウエハW等の破損の防止を図ることができる。また、上記のようにウエハWを吸着する第二の静電チャック20bの電圧を低く抑えることができることで、吸着を解除して離脱させる際の離脱時間を短縮させることができ、スループットの向上を図ることができる。
次に、試料室バルブ38及びゲートバルブ39を閉塞した状態で、ロボット室36の内部を図示しない排気手段によって試料室2の内部2aと同じ気圧状態にする。そして、この状態で、図11に示すように試料室バルブ38を開放する。このようにすることで、試料室2の内部2aの真空状態を維持すると共に、不要な塵等が試料室2の内部2aに流入するのを防ぐことができる。
次に、内部搬送ロボット4を駆動させて、先端アーム4cを試料ステージ21の挿入溝20dに挿入する。そして、先端アーム4cをウエハホルダ10の下面に当接させて、ウエハホルダ10をロボット室36の内部まで搬送する。この際、ウエハホルダ10は、ホルダ本体11が中央に開口部11aが形成された枠状の部材であり、断面試料Sを保持する断面試料保持部13も、試料カセット14、固定台15及び試料台16で構成された非常に単純な構造である。このため、ウエハホルダ10の大きさ及び重量を最小限にすることができるので、ウエハホルダ10を搬送する内部搬送ロボット4の小型化を図ることができる。また、搬送ルートの省スペース化も望める。
次に、試料室バルブ38を閉塞した後に、ゲートバルブ39を開放する。この際、ホルダ室37は、外部バルブ40であるウエハ用バルブ40a及びホルダ用バルブ40bを閉塞しておくと共に、内部を図示しない排気手段で排気してロボット室36と同じ気圧状態にしておく。このため、ゲートバルブ39を開放しても、ロボット室36の内部を真空状態に維持することができる。そして、先端アーム4cに載置されているウエハホルダ10をホルダ室37まで移動させる。
ホルダ台41の副台43は、内部搬送ロボット4による搬送方向に隙間を有して配置されているので、4つの副台43の隙間に先端アーム4cを挿入するようにして、図13に示すように、ホルダ台41にウエハホルダ10を受け渡すことができる。この際、主台42の受部材42bには、段部42aが形成されているので、ウエハホルダ10は段部42aによって正確に位置決めされた状態で支持される。
次に、ウエハホルダ10に保持されているウエハW及び断面試料Sをホルダ室37から外部へ搬送する。この際、ゲートバルブ39を閉塞した後に、外部バルブ40を開放させる。このようにすることで、ロボット室36を真空状態に維持することができる。
そして、図14及び図15に示すように、まず、ウエハホルダ10に保持されたウエハWを外部に搬送する。即ち、エレベータ44のシリンダ44aを伸ばして、支持ピン44cを上昇させる。ウエハホルダ10は中央に開口部11aを有しているので、支持ピン44cを上昇させることで、支持ピン44cはウエハWの下面に当接する。そして、さらに支持ピン44cを上昇させることで、ウエハWを上方へ持ち上げてウエハホルダ10からウエハWを離脱させることができる。
次に、ウエハ搬送ロボット50を駆動させて、エレベータ44によって持ち上げられた
ウエハWの下方にウエハ搬送ロボット50の先端アーム50cを挿入し、下面に当接させ
る。このようにすることで、ウエハWをウエハ搬送ロボット50に受け渡すことができ、
外部へ搬送することが可能となる。外部に搬送されたウエハWは、断面試料Sを作製した
後のウエハWが収容されるウエハカセット51、52に収容される。
次に、図16に示すように、エレベータ44のシリンダ44aを縮ませて、支持ピン44cを下降させる。そして、ウエハ用バルブ40aを閉塞すると共に、ホルダ用バルブ40bを開放させる。
そして、この状態で、図16及び図17に示すように、ホルダ搬送ロボット55を駆動させて、ホルダ室37の内部において、先端アーム55cを副台43の隙間に挿入し、ウエハホルダ10のホルダ本体11の下面に当接させる。そして、先端アーム55cを移動させることで、断面試料保持部13に断面試料Sが保持された状態のウエハホルダ10を、外部に設けられたホルダ載置部56まで搬送することができる。ウエハホルダ10を外部に搬送した後、断面試料Sは、ウエハホルダ10のホルダ本体11から試料カセット14を離脱させることで、試料カセット14の単位で取り扱われ、保管、或いは透過電子顕微鏡まで搬送されて観察することがきる。
なお、試料カセット14と、断面試料Sが一つずつ固定された試料台16とは、固定台15によって着脱可能であるので、試料カセット14から固定台15を離脱させて固定台15の単位で取り扱うことも可能である。また、作製された断面試料Sの観察が完了した後は、固定台15から試料台16を取り外す。そして、断面試料Sが接着固定されていない新たな試料台16を固定台15に挟持させて、試料カセット14に装着すれば、再度ウエハホルダ10に装着して使用することが可能である。なお、ウエハホルダ10のホルダ本体11から試料カセット14を離脱させずに、ウエハホルダ10に保持されたまま、次工程まで搬送することもできる。
また、図1に示すように、新たなウエハWから断面試料Sを作製する際には、ホルダ搬送ロボット55によって、ウエハホルダ10をホルダ載置部56からホルダ室37のホルダ台41に移動させる。また、ウエハ搬送ロボット50によってウエハカセット51、52から新たなウエハWを取り出し、ウエハライナ53によってウエハWの向きを検出する。そして、ホルダ室37の内部において、エレベータ44の支持ピン44cを上昇させた状態でウエハ搬送ロボット50によって搬送することで、ウエハWはエレベータ44の支持ピン44c上に受け渡される。そして、エレベータ44を下降させれば、ウエハホルダ10のホルダ本体11上にウエハWを容易に位置決めし、保持された状態にすることができる。これ以降、ウエハW及び断面試料Sを試料室2から外部へ搬送する場合と逆の手順となるので省略する。
なお、上記実施形態では、ウエハWを1枚ずつ、ウエハホルダ10によって試料室2まで搬送して断面試料Sを作製し、ウエハホルダ10によってウエハW及び断面試料Sを外部まで搬送したが、複数のウエハWから連続して断面試料Sを採取することもできる。
例えば、1枚のウエハWから1枚の断面試料Sを採取し、これを複数枚のウエハWについて行う場合を説明する。この場合には、1枚目のウエハWから断面試料Sを作製し、図11に示すように、ホルダ室37までウエハWを搬送する。次に、図14に示すように、ウエハWを外部に搬送したら、ウエハホルダ10をウエハ用バルブ40aから外部へ搬送せずに、新たなウエハWをウエハカセット51、52から取り出して、ウエハホルダ10に載置する。そして、新しいウエハWと、その前に採取した断面試料Sとを保持したまま、試料室2まで搬送することで、新しいウエハWから新しい断面試料Sを採取することができる。本実施形態においては、断面試料保持部13によって全部で16個の断面試料Sを保持することができるので、16枚のウエハWから連続して断面試料Sを採取することができる。このように、1枚のウエハWごとにウエハホルダ10を外部に搬送し、断面試料Sを取り外す工程を省略することができるため、さらにスループットの向上を望むことができる。
上述したように、本実施形態の試料作製装置1によれば、簡単な構成で、しかもウエハWに特別な電流を流すことなく表面酸化膜Waを確実に突き破ることができ、アースを確実に確保しながらウエハWを吸着保持することができるウエハアース機構3を備えているので、ウエハWの狙った位置に高精度に集束イオンビームIを照射でき、高品質な断面試料Sを作製することができる。
また、小型化、軽量化が図られたウエハホルダ10を使用することで、ウエハWが保持されたウエハホルダ10を収容して断面試料Sを作製する試料室2の小型化を図ることができる。また、ウエハホルダ10によってウエハWと断面試料Sとを同時に搬送することが可能となり、搬送ルートを一系統にすることができるので、搬送に伴うスペースの小型化を図ることができる。また、ウエハホルダ10の小型化、軽量化を図ることができることで、ウエハホルダ10を搬送する内部搬送ロボット4の小型化も図ることができ、対応するロードロック室35の小型化も図ることができる。
特に試料室2及びロードロック室35の小型化を図ることができることで、試料室2及びロードロック室35を真空状態にする際の排気性能が高めることができ、また、装置全体として小型化を図ることができる。
更に、ロードロック室35をロボット室36とホルダ室37とで構成することで、試料室2と、ロードロック室35のロボット室36及びホルダ室37とのそれぞれを真空状態にする際の排気性能をさらに高めることができる。また、エレベータ44によってウエハホルダ10のホルダ本体11の開口部11aからウエハWを持ち上げることによって、容易にウエハWをウエハホルダ10から離脱させることができ、ウエハWと断面試料Sとを同時に搬送する作用と相まって、ウエハWの搬送から、断面試料Sを作製してウエハW及び断面試料Sを外部へ搬送するまでのスループットの向上も図ることができる。
一方、ホルダ室37から外部への搬送は、ウエハ用バルブ40aとホルダ用バルブ40bによって二系統にすることで、錯綜すること無く、効率良くウエハW及び断面試料Sを外部に搬送することができる。また、ウエハWを外部へ搬送するウエハ搬送ロボット50と、断面試料Sが保持されたウエハホルダ10を外部へ搬送するホルダ搬送ロボット55とを別機構にすることができる。
このため、ウエハ搬送ロボット50は、微細な動作が可能な機構にする一方、ホルダ搬送ロボット55は、ウエハ搬送ロボット50に対して相対的に重量物を搬送可能な機構として、効率的にウエハホルダ10を搬送することができる。また、試料室2の内部2aにおいて、ウエハホルダ10及びホルダWを、試料ステージ21の第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bによって吸着保持することで、作業者の介在しない完全自動搬送を可能にすると共に、集束イオンビームIの分解能の向上をさらに図ることができ、より高性能な断面試料S作製を実現することができる。
なお、本実施形態において、ウエハホルダ10を搬送する機構として、内部搬送ロボット4、ウエハ搬送ロボット50及びホルダ搬送ロボット55の例を挙げたが、これらは様々な公知のロボットを目的に応じて選択可能なものである。また、ウエハホルダ10は、4つの試料カセット14が装着され、各試料カセット14に4つの固定台15が設けられているものとしたが、試料カセット14の設置数及び各試料カセット14に装着可能な固定台15の数は必要に応じて変更可能である。また、試料カセット14を設けずに、直接ホルダ本体11に固定台15を固定可能な構成としても良い。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、アース端子22のピン26が1本であったが、図18に示すように、複数本のピン26を平行設けても構わない。こうすることで、より効率良くウエハWの表面酸化膜Waを切削することができる。従って、より確実にウエハWのアースを確保することができる。
また、図19に示すように、ピン26を放射条に取り囲むように、先端が突起状に形成された複数の補助ピン(補助アースピン)60をピン26の先端に固定しても構わない。こうすることで、やはり同様に、より効率良くウエハWの表面酸化膜Waを切削することができる。従って、より確実にウエハWのアースを確保することができる。
また、ピン26は、所定の硬さを有する材料により形成することが好ましい。こうすることで、例えば、ピン26にダイヤモンド並みの硬さを持たせることも可能である。従って、より短時間で効率良く表面酸化膜Waを切削することができ、アースの確実性をさらに高めることができる。
本発明に係る一実施形態の試料作製装置の全体構成図である。 図1に示す試料作製装置を構成するウエハアース機構の断面図である。 図2に示すウエハアース機構を構成するウエハホルダの上面図である。 図3に示すウエハホルダの断面図である。 図3に示すウエハホルダの断面試料保持部を拡大した側面図である。 図5に示す断面試料保持部の断面図である。 図5に示す断面試料保持部を構成する試料台の斜視図である。 図2に示すウエハアース機構を構成するアース端子の側面図である。 図8に示すアース端子の断面図である。 図1に示す試料作製装置を構成するホルダ台及びエレベータの斜視図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、内部搬送ロボットによりウエハが載置されたウエハホルダを搬送している状態を示す図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、(a)はウエハに集束イオンビームを照射して断面試料を作製している状態を示し、(b)は作製された断面試料を試料台に移した状態を示す図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、ホルダ室内のホルダ台上にウエハが載置されたウエハホルダを載置した状態を示す図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、ウエハ搬送ロボットによりホルダ室内からウエハを搬送している状態を示す図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、ウエハ搬送ロボットによりホルダ室内からウエハを搬送している状態を示す図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、ホルダ搬送ロボットの先端アームを、ホルダ台上に載置されているウエハホルダの下面に差し込んだ状態を示す図である。 図1に示す試料作製装置を作動させている際の一工程図であって、ホルダ搬送ロボットにより、ホルダ室内からウエハホルダを搬送している状態を示す図である。 図2に示すアース端子の変形例を示す側面図である。 図2に示すアース端子の更に別の変形例を示す側面図である。
符号の説明
I…集束イオンビーム(荷電粒子ビーム)
S…断面試料
W…ウエハ
Z…鉛直軸
1…試料作製装置
2…試料室
3…ウエハアース機構
4…内部搬送ロボット(搬送ロボット)
4A…搬送アーム
5…集束イオンビーム鏡筒(荷電粒子ビーム鏡筒)
10…ウエハホルダ
20…静電チャック
21…試料ステージ(試料台)
22…アース端子
24…回転機構
25…ピンホルダ(筒体)
26…ピン(アースピン)
27…コイルバネ(付勢部材)
28…案内溝
26…案内ピン(回転ピン)
60…補助ピン(補助アースピン)

Claims (7)

  1. ウエハを上面に載置可能なウエハホルダと、
    前記ウエハホルダ及び該ウエハホルダに載置された状態の前記ウエハを、静電気力でそれぞれ別々に吸着保持可能な静電チャックを上面に有する試料台と、
    前記試料台の上面に設けられ、前記ウエハが前記静電チャックに吸着保持される際に、ウエハの下面に接触して該ウエハのアースを確保するアース端子と、を備え、
    前記アース端子は、
    前記静電チャックよりも低い高さで前記試料台の上面に載置された筒体と、
    先端が突起状に形成され、基端側が前記筒体の内部に収納された状態で該筒体に対して移動自在に配置された導電性のアースピンと、
    前記筒体の内部に設けられ、前記アースピンを前記ウエハの表面に対して垂直な鉛直方向に向けて所定の弾性力で付勢し、アースピンの先端を前記静電チャックよりも上方に突出させる付勢部材と、
    前記アースピンが前記鉛直方向に沿って移動する際に、該アースピンを鉛直軸回りに回転させる回転機構と、を備えていることを特徴とするウエハアース機構。
  2. 請求項1に記載のウエハアース機構において、
    前記回転機構は、
    前記鉛直軸を中心として前記筒体に螺旋状に形成された案内溝と、
    前記アースピンの基端側に連結され、前記案内溝に沿って移動する案内ピンと、を備えていることを特徴とするウエハアース機構。
  3. 請求項1又は2に記載のウエハアース機構において、
    前記アースピンが、平行に複数本設けられていることを特徴とするウエハアース機構。
  4. 請求項1又は2に記載のウエハアース機構において、
    先端が突起状に形成された複数の補助アースピンが、前記アースピンを放射状に取り囲むように該アースピンの先端側に固定されていることを特徴とするウエハアース機構。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のウエハアース機構において、
    前記アースピンは、所定の硬さを有した材料により形成されていることを特徴とするウエハアース機構。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のウエハアース機構と、
    該ウエハアース機構を内部に収容すると共に該内部を真空状態に調整可能な試料室と、
    該試料室の外部に設けられ、多関節の搬送アームを利用して前記ウエハホルダを試料室内に搬入した後、前記静電チャック上に受け渡す、或いは、前記静電チャック上から前記ウエハホルダを受け取った後、前記試料室内から搬出する搬送ロボットと、
    前記試料室の内部に収容された前記ウエハに荷電粒子ビームを照射して、ウエハから断面試料を作製する荷電粒子ビーム鏡筒と、を備えていることを特徴とする試料作製装置。
  7. 請求項6に記載の試料作製装置において、
    前記試料台は、前記静電チャックで吸着保持した前記ウエハ及び前記ウエハホルダを、少なくとも水平方向及び前記鉛直方向の3方向に移動可能なステージであることを特徴とする試料作製装置。
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