JP4883712B2 - ウエハアース機構及び試料作製装置 - Google Patents
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Description
この装置は、ウエハ等の試料の表面に接触して該試料を接地させる接地電極と、該接地電極と試料との間に表面活性電流を流して接地電極と試料との間の接触抵抗を低減させる電源と、を備えている。この装置によれば、パーティクルの発生を抑えつつ、試料と接地電極との抵抗を低減することができ、帯電の蓄積を防止することができる。
即ち、表面活性化電流を流すためには、上述した接地電極及び電源に加え、実際には電源による印加電流を制御する電源コントローラや、接地電極と試料との間の接触抵抗を測るための抵抗測定器や、接地電極を選択的に電源或いは抵抗測定器に接続したり、接地させたりする切替器等が必要である。そのため、試料接地機構の構成が複雑化、大型化してしまい、現実的なものではなかった。
特に、ウエハの表面には表面酸化膜が形成されており、膜種によってはダイヤモンドと同程度の硬度を持つものもある。このような表面酸化膜の場合には、突き破るのは難しい。多くの場合には、先端が鋭利な形状をしたピンを背面側からバネ等でウエハに押し付けてアース端子とする方式や、板バネ等を押し付けてアース端子とする方式が多いが、酸化膜が硬いため、いずれの方式を接地電極に採用したとしても、表面酸化膜を突き破ることが難しい。そのため、表面活性化電流を流すことができなかった。
また、アース端子は、ウエハの上面側(集束イオンビーム照射側)に設置するのが適当であるが、集束イオンビーム光学系のワークディスタンスの短縮化による性能向上策のため、アース端子と集束イオンビーム光学系との接触が生じ易く、部品の破損を招き易かった。特に、試料ステージの移動によって、アース端子と集束イオンビーム光学系とが接触し易くなるので、部品の破損がより顕著に発生し易かった。
本発明に係るウエハアース機構は、ウエハを上面に載置可能なウエハホルダと、前記ウエハホルダ及び該ウエハホルダに載置された状態の前記ウエハを、静電気力でそれぞれ別々に吸着保持可能な静電チャックを上面に有する試料台と、前記試料台の上面に設けられ、前記ウエハが前記静電チャックに吸着保持される際に、ウエハの下面に接触して該ウエハのアースを確保するアース端子と、を備え、前記アース端子が、前記静電チャックよりも低い高さで前記試料台の上面に載置された筒体と、先端が突起状に形成され、基端側が前記筒体の内部に収納された状態で該筒体に対して移動自在に配置された導電性のアースピンと、前記筒体の内部に設けられ、前記アースピンを前記ウエハの表面に対して垂直な鉛直方向に向けて所定の弾性力で付勢し、アースピンの先端を前記静電チャックよりも上方に突出させる付勢部材と、前記アースピンが前記鉛直方向に沿って移動する際に、該アースピンを鉛直軸回りに回転させる回転機構と、を備えていることを特徴とするものである。
そのため、ウエハが上面に載置されたウエハホルダを静電チャック上に載置すると、最初にアースピンの先端がウエハの下面に接触する。すると、これ以降アースピンは、ウエハの自重によって付勢方向とは逆方向に、弾性力に抗する力で押される。そのため、アースピンは、鉛直方向に沿って筒体の内部に押し込まれるように移動する。この際、アースピンは、単に押し込まれるのではなく、回転機構によって鉛直軸回りに回転しながら押し込まれる。つまり、アースピンは、ウエハによって押し込まれる際に、あたかもドリルのように回転する。
そして、ウエハ及びウエハホルダが静電チャック上に載置された後に、静電チャックを作動させる。これにより、ウエハホルダ及びウエハを静電チャックによりそれぞれ別々に吸着保持することができる。
しかも、従来のようにウエハに特別な電流(表面活性化電流)を流す必要がないので、これに付随する各構成品(電源等)が不要である。よって、構成の簡略化及び小型化を図ることができる。加えて、ウエハの自重を利用してアースピンを押し込むだけの簡単な構成であるので、この点においても、構成の簡略化及び小型化を図りやすい。また、従来のようにウエハに特別な電流を流してアースを確保する必要がないので、仮にウエハに半導体回路が形成されていたとしても、該回路に何ら影響を与える恐れがない。よって、ウエハの商品価値を損なわせる恐れがない。
特に、ウエハアース機構によってウエハのアースが確実に確保されているので、長時間荷電粒子ビームを照射したとしても、ウエハ内に帯電が蓄積されることがない。特に、ウエハアース機構は、いかなるウエハにも対応できるので、ウエハ内の帯電を常に適正に開放(逃がす)することができる。よって、帯電が蓄積されるチャージアップ現象に起因する荷電粒子ビームのドリフトの発生を最少限に抑えることができ、狙った位置に高精度に荷電粒子ビームを照射して、高品質な断面試料を作製することができる。
また、本発明に係る試料作製装置によれば、上述したウエハアース機構を備えているので、ウエハの狙った位置に高精度に荷電粒子ビームを照射でき、高品質な断面試料を作製することができる。また、荷電粒子ビーム光学系の性能劣化を防止することができる。
本実施形態の試料作製装置1は、図1に示すように、ウエハホルダ10を使用することによって略板状のウエハWを試料室2まで搬送し、試料室2の内部2aにおいて集束イオンビーム(荷電粒子ビーム)Iを照射して断面試料Sを作製する装置である。なお、ウエハWは、例えばシリコン基板であり、下面に表面酸化膜Waが生成されたものである。
ガイド部12は、ホルダ本体11の外周部11cにおいて、等間隔に隙間を空けた4箇所に設けられていて、この隙間にウエハWから作製された断面試料Sを保持する断面試料保持部13が設けられている。この断面試料保持部13は、ホルダ本体11に装着される試料カセット14と、試料カセット14に装着される固定台15と、固定台15に挟持される略板状の試料台16とで構成されている。
試料台16は、図7に示すように、略板状の金属メッシュ17ュと、該金属メッシュ17の上部に形成された支持部18とで構成されている。なお、図7は、断面試料Sが固定された状態を図示していると共に、断面試料Sを支持部18の側面18aに接着し、断面試料Sが接着された部分を切欠いて観察用窓部18bを形成した状態を図示している。
そして、この試料ステージ21の上面には、上述したように静電チャック20及びアース端子22が設けられている。
これら第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bは、図示しない制御部によってそれぞれ独立して設定された電圧値に基づいた電圧が印加されたときに、その電圧値に応じた静電気力を発生させ、ウエハホルダ10のホルダ本体11及びウエハWのそれぞれを吸着保持することが可能とされている。
ピンホルダ25は、有底円筒状に形成されており、第二の静電チャック20bよりも低い高さで試料ステージ21の上面に載置されている。この際、ピンホルダ25は、Z軸に沿って立設するように設けられており、上端の略中心にピン26を挿通させるための挿通孔25aが形成されている。
即ち、案内溝28及び回転ピン29は、ピン26がZ軸方向に沿って移動する際に該ピン26をZ軸回りに回転させる回転機構24として機能する。
この集束イオンビーム鏡筒5は、ガリウムイオン等のイオン源を内部に有しており、電圧を印加することでイオン源からイオンを引き出して加速させた後、静電レンズによって集束させることで、集束イオンビームIを照射することが可能なものである。また、集束イオンビーム鏡筒5は、図示しない偏向電極を有しており、所定範囲において集束イオンビームIの照射位置を調整することが可能であり、試料ステージ21と協働することで、ウエハWの所定位置を照射することを可能としている。
更に、ホルダ室37には、外部と接続する開閉可能な外部バルブ40として、ウエハWを搬送するためのウエハ用バルブ40aと、ウエハホルダ10を搬送するためのホルダ用バルブ40bとが異なる方向に向って設けられている。より詳しくは、ホルダ室37において、ゲートバルブ39とホルダ用バルブ40bとが対向して設けられていると共に、ウエハ用バルブ40aがゲートバルブ39及びホルダ用バルブ40bと直交する向きに設けられている。
このホルダ台41は、図1及び図10に示すように、ウエハ用バルブ40aから外部へウエハWが搬送される方向に並べて設けられた2つの主台42と、ロボット室36からゲートバルブ39を介してホルダ室37へと、また、ホルダ用バルブ40bから外部へとウエハホルダ10を搬送する搬送経路に、隙間を有して設けられた4つの副台43とで構成されている。
主台42の上部には、ウエハホルダ10の形状に対応する段部42aが形成された受部材42bが設けられている。そして、段部42aと、ウエハホルダ10のホルダ本体11の下面及びガイド部12の側面12aとが当接することで、ウエハホルダ10を支持すると共に、位置決めすることが可能とされている。また、副台43の上部には、受部材43aが設けられており、ウエハホルダ10のホルダ本体11の下面に当接してウエハホルダ10を支持することが可能とされている。
このエレベータ44は、収容凹部37aの底面に固定され、図示しない駆動部によって上下に伸縮可能なシリンダ44aと、シリンダ44aの上端部において、水平な3方向に延設されたアーム44bと、アーム44bの先端部において上方に突出して設けられた支持ピン44cとを備えている。また、このエレベータ44は、図10に示すように、ホルダ台41にウエハWを保持したウエハホルダ10が載置される際に、シリンダ44aが縮んでウエハホルダ10の下方の空間に配置されるようになっている。また、シリンダ44aを伸ばした状態にすることで、支持ピン44cをウエハWの下面に当接させて、ウエハWを持ち上げることが可能とされている。
ウエハ搬送ロボット50は、本実施形態においては、4つのアームである基端アーム50a、中間アーム50b及び先端アーム50cで構成されており、図示しない駆動部によってそれぞれ回転自在に設定されている。先端アーム50cには、ウエハWを載置させることが可能とされている。そして、基端アーム50a、中間アーム50b及び先端アーム50cが協働することによって、ウエハカセット51、52のそれぞれとホルダ室37の内部との間でウエハWを受渡しすることが可能とされている。
ホルダ搬送ロボット55は、本実施形態においては、3つのアームである基端アーム55a、中間アーム55b及び先端アーム55cで構成されており、図示しない駆動部によって基端アーム55a及び中間アーム55bが回転自在に設定されている。また、先端アーム55cは、中間アーム55b上で自在にスライドするように設定されている。そして、基端アーム55a、中間アーム55b及び先端アーム55cが協働することによって、ホルダ室37の内部とホルダ載置部56との間でウエハホルダ10の受渡しが可能とされている。
なお、図11に示すように、内部搬送ロボット4によりウエハホルダ10を試料室2の内部2aに搬入する状態から説明する。この際、試料室2の内部2aと、ロボット室36の内部とは、既に共に図示しない排気手段によって真空状態に調整された状態になっているものとする。また、内部搬送ロボット4は、先端アーム4cをウエハホルダ10の下面に当接させた状態で、ウエハWが載置されたウエハホルダ10を既に持ち上げているものとする。
ところで、ウエハホルダ10を第一の静電チャック20a上に載置し始めると、第二の静電チャック20bよりも上方に突出しているピン26の先端がウエハホルダ10に載置されているウエハWの下面に最初に接触する。すると、これ以降ピン26は、ウエハWの自重によってコイルバネ27による付勢方向とは逆方向に、弾性力に抗する力で押される。そのため、ピン26は、Z軸方向に沿ってピンホルダ25の内部に押し込まれるように移動する。この際、ピン26は、単に押し込まれるのではなく、回転機構24によってZ軸回りに回転しながら押し込まれる。
このため、汚染物、ウエハWの変形、試料ステージ21の振動にそれぞれ起因する集束イオンビームIの分解能の低下を防止することができ、より高精度にウエハWの加工、観察が可能となる。
なお、本実施形態においては、ウエハホルダ10に4つの試料カセット14が設けられ、各試料カセット14に4つの固定台15を装着することが可能であるので、1枚のウエハWから最大で16枚の断面試料Sを採取して断面試料保持部13に固定し、同時に搬送することが可能である。また、ウエハW及び作製される断面試料Sを保持する断面試料保持部13が共に、ウエハホルダ10に位置していることで、断面試料Sの作製及び採取を効率良く行うことができると共に、試料室2の内部2aを最小限のスペースに抑えることができる。
まず、図示しない制御部によって第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bによるウエハホルダ10及びウエハWの吸着を解除する。この際、静電気力による吸着としていることで、作業者が介在することなく吸着を解除することができ、脱着に伴う作業時間の短縮及び作業者によるウエハW等の破損の防止を図ることができる。また、上記のようにウエハWを吸着する第二の静電チャック20bの電圧を低く抑えることができることで、吸着を解除して離脱させる際の離脱時間を短縮させることができ、スループットの向上を図ることができる。
次に、内部搬送ロボット4を駆動させて、先端アーム4cを試料ステージ21の挿入溝20dに挿入する。そして、先端アーム4cをウエハホルダ10の下面に当接させて、ウエハホルダ10をロボット室36の内部まで搬送する。この際、ウエハホルダ10は、ホルダ本体11が中央に開口部11aが形成された枠状の部材であり、断面試料Sを保持する断面試料保持部13も、試料カセット14、固定台15及び試料台16で構成された非常に単純な構造である。このため、ウエハホルダ10の大きさ及び重量を最小限にすることができるので、ウエハホルダ10を搬送する内部搬送ロボット4の小型化を図ることができる。また、搬送ルートの省スペース化も望める。
ホルダ台41の副台43は、内部搬送ロボット4による搬送方向に隙間を有して配置されているので、4つの副台43の隙間に先端アーム4cを挿入するようにして、図13に示すように、ホルダ台41にウエハホルダ10を受け渡すことができる。この際、主台42の受部材42bには、段部42aが形成されているので、ウエハホルダ10は段部42aによって正確に位置決めされた状態で支持される。
そして、図14及び図15に示すように、まず、ウエハホルダ10に保持されたウエハWを外部に搬送する。即ち、エレベータ44のシリンダ44aを伸ばして、支持ピン44cを上昇させる。ウエハホルダ10は中央に開口部11aを有しているので、支持ピン44cを上昇させることで、支持ピン44cはウエハWの下面に当接する。そして、さらに支持ピン44cを上昇させることで、ウエハWを上方へ持ち上げてウエハホルダ10からウエハWを離脱させることができる。
ウエハWの下方にウエハ搬送ロボット50の先端アーム50cを挿入し、下面に当接させ
る。このようにすることで、ウエハWをウエハ搬送ロボット50に受け渡すことができ、
外部へ搬送することが可能となる。外部に搬送されたウエハWは、断面試料Sを作製した
後のウエハWが収容されるウエハカセット51、52に収容される。
そして、この状態で、図16及び図17に示すように、ホルダ搬送ロボット55を駆動させて、ホルダ室37の内部において、先端アーム55cを副台43の隙間に挿入し、ウエハホルダ10のホルダ本体11の下面に当接させる。そして、先端アーム55cを移動させることで、断面試料保持部13に断面試料Sが保持された状態のウエハホルダ10を、外部に設けられたホルダ載置部56まで搬送することができる。ウエハホルダ10を外部に搬送した後、断面試料Sは、ウエハホルダ10のホルダ本体11から試料カセット14を離脱させることで、試料カセット14の単位で取り扱われ、保管、或いは透過電子顕微鏡まで搬送されて観察することがきる。
例えば、1枚のウエハWから1枚の断面試料Sを採取し、これを複数枚のウエハWについて行う場合を説明する。この場合には、1枚目のウエハWから断面試料Sを作製し、図11に示すように、ホルダ室37までウエハWを搬送する。次に、図14に示すように、ウエハWを外部に搬送したら、ウエハホルダ10をウエハ用バルブ40aから外部へ搬送せずに、新たなウエハWをウエハカセット51、52から取り出して、ウエハホルダ10に載置する。そして、新しいウエハWと、その前に採取した断面試料Sとを保持したまま、試料室2まで搬送することで、新しいウエハWから新しい断面試料Sを採取することができる。本実施形態においては、断面試料保持部13によって全部で16個の断面試料Sを保持することができるので、16枚のウエハWから連続して断面試料Sを採取することができる。このように、1枚のウエハWごとにウエハホルダ10を外部に搬送し、断面試料Sを取り外す工程を省略することができるため、さらにスループットの向上を望むことができる。
特に試料室2及びロードロック室35の小型化を図ることができることで、試料室2及びロードロック室35を真空状態にする際の排気性能が高めることができ、また、装置全体として小型化を図ることができる。
このため、ウエハ搬送ロボット50は、微細な動作が可能な機構にする一方、ホルダ搬送ロボット55は、ウエハ搬送ロボット50に対して相対的に重量物を搬送可能な機構として、効率的にウエハホルダ10を搬送することができる。また、試料室2の内部2aにおいて、ウエハホルダ10及びホルダWを、試料ステージ21の第一の静電チャック20a及び第二の静電チャック20bによって吸着保持することで、作業者の介在しない完全自動搬送を可能にすると共に、集束イオンビームIの分解能の向上をさらに図ることができ、より高性能な断面試料S作製を実現することができる。
また、図19に示すように、ピン26を放射条に取り囲むように、先端が突起状に形成された複数の補助ピン(補助アースピン)60をピン26の先端に固定しても構わない。こうすることで、やはり同様に、より効率良くウエハWの表面酸化膜Waを切削することができる。従って、より確実にウエハWのアースを確保することができる。
また、ピン26は、所定の硬さを有する材料により形成することが好ましい。こうすることで、例えば、ピン26にダイヤモンド並みの硬さを持たせることも可能である。従って、より短時間で効率良く表面酸化膜Waを切削することができ、アースの確実性をさらに高めることができる。
S…断面試料
W…ウエハ
Z…鉛直軸
1…試料作製装置
2…試料室
3…ウエハアース機構
4…内部搬送ロボット(搬送ロボット)
4A…搬送アーム
5…集束イオンビーム鏡筒(荷電粒子ビーム鏡筒)
10…ウエハホルダ
20…静電チャック
21…試料ステージ(試料台)
22…アース端子
24…回転機構
25…ピンホルダ(筒体)
26…ピン(アースピン)
27…コイルバネ(付勢部材)
28…案内溝
26…案内ピン(回転ピン)
60…補助ピン(補助アースピン)
Claims (7)
- ウエハを上面に載置可能なウエハホルダと、
前記ウエハホルダ及び該ウエハホルダに載置された状態の前記ウエハを、静電気力でそれぞれ別々に吸着保持可能な静電チャックを上面に有する試料台と、
前記試料台の上面に設けられ、前記ウエハが前記静電チャックに吸着保持される際に、ウエハの下面に接触して該ウエハのアースを確保するアース端子と、を備え、
前記アース端子は、
前記静電チャックよりも低い高さで前記試料台の上面に載置された筒体と、
先端が突起状に形成され、基端側が前記筒体の内部に収納された状態で該筒体に対して移動自在に配置された導電性のアースピンと、
前記筒体の内部に設けられ、前記アースピンを前記ウエハの表面に対して垂直な鉛直方向に向けて所定の弾性力で付勢し、アースピンの先端を前記静電チャックよりも上方に突出させる付勢部材と、
前記アースピンが前記鉛直方向に沿って移動する際に、該アースピンを鉛直軸回りに回転させる回転機構と、を備えていることを特徴とするウエハアース機構。 - 請求項1に記載のウエハアース機構において、
前記回転機構は、
前記鉛直軸を中心として前記筒体に螺旋状に形成された案内溝と、
前記アースピンの基端側に連結され、前記案内溝に沿って移動する案内ピンと、を備えていることを特徴とするウエハアース機構。 - 請求項1又は2に記載のウエハアース機構において、
前記アースピンが、平行に複数本設けられていることを特徴とするウエハアース機構。 - 請求項1又は2に記載のウエハアース機構において、
先端が突起状に形成された複数の補助アースピンが、前記アースピンを放射状に取り囲むように該アースピンの先端側に固定されていることを特徴とするウエハアース機構。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のウエハアース機構において、
前記アースピンは、所定の硬さを有した材料により形成されていることを特徴とするウエハアース機構。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のウエハアース機構と、
該ウエハアース機構を内部に収容すると共に該内部を真空状態に調整可能な試料室と、
該試料室の外部に設けられ、多関節の搬送アームを利用して前記ウエハホルダを試料室内に搬入した後、前記静電チャック上に受け渡す、或いは、前記静電チャック上から前記ウエハホルダを受け取った後、前記試料室内から搬出する搬送ロボットと、
前記試料室の内部に収容された前記ウエハに荷電粒子ビームを照射して、ウエハから断面試料を作製する荷電粒子ビーム鏡筒と、を備えていることを特徴とする試料作製装置。 - 請求項6に記載の試料作製装置において、
前記試料台は、前記静電チャックで吸着保持した前記ウエハ及び前記ウエハホルダを、少なくとも水平方向及び前記鉛直方向の3方向に移動可能なステージであることを特徴とする試料作製装置。
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