JP3389788B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

荷電粒子線装置

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JP3389788B2
JP3389788B2 JP23491796A JP23491796A JP3389788B2 JP 3389788 B2 JP3389788 B2 JP 3389788B2 JP 23491796 A JP23491796 A JP 23491796A JP 23491796 A JP23491796 A JP 23491796A JP 3389788 B2 JP3389788 B2 JP 3389788B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線装置、
特に電子顕微鏡,電子線描画装置,FIB装置等の試料
移動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子線装置の技術において、
試料の観察,加工,分析位置を変更するために真空の試
料観察室内の試料の移動は、試料観察室内の試料微動ス
テージによってなされて来た。
【0003】試料微動ステージの駆動方法については、
X,Y等の線形的な移動ステージを積み重ねることによ
って行うもの,線形的な移動ステージと回転ステージを
組み合わせたもの,多軸の回転機構を備えたものもある
(特開昭54−78967 号公報,特開平4−55138号公報,特
願平6−303876号)。
【0004】また、試料の交換は、試料観察室を大気解
放するか、専用の試料交換室に試料を移し、試料観察室
を真空のままに保ち試料交換室のみを大気解放して試料
を交換していた。
【0005】図11は、従来の典型的な試料ステージの
平面図である。この装置の場合、ステージはXとY方向
を独立に動かすようになっている。
【0006】試料観察室1001の中には試料1002
を載せて動かすステージ1003がある。ステージ10
03はモータ1004とボールねじ1005によって
X,Y方向に移動できる。試料観察室1001は、ター
ボ分子ポンプとドライポンプによって排気されている
(図示せず)。そしてまた試料観察室1001の上には、
電子顕微鏡の鏡体がある(図示せず)。さらに試料観察
室1001には予備排気室1009が臨設してある。予
備排気室1009もターボ分子ポンプとドライポンプに
よって排気される(図示せず)。予備排気室1009の
中には、試料保持台1030があり,まずこの試料保持
台1030の上に半導体の試料ウェーハ1002が載せられ
る。試料1002は、まずこの予備排気室1009に入
れられ高真空まで排気される。
【0007】試料観察室1001の中のステージ100
3はX,Y方向に試料ウェーハ1002の全域を動かすの
で、試料観察室1001の大きさは、試料の面積の4倍
以上が必要となる。さらにモータ1004とボールねじ
1005が、図示のようにX,Y方向にそれぞれ突き出
した格好となるものもある。
【0008】図12は、特開昭54−78967 号公報にて提
案されている試料ステージの1形態の平面図である。こ
の場合、ステージ1103は線形的な移動ステージと回
転ステージを組み合わせとなっている。電子顕微鏡の鏡
体1108は、ステージ1103の中心を通る位置にある。
ステージ1103の線形的な移動と回転の組み合わせに
よって、電子顕微鏡1108は、ステージ1103上の
試料1102の全面を観察できる。
【0009】このとき必要となる試料観察室チャンバー
1101の大きさは、ステージ1103の約1.5 倍あまり
の大きさでよい。
【0010】図13は、特願平6−303876 号にて提案の
試料ステージの他の1形態の平面図である。この場合、
ステージ1203は多軸の回転機構を備えたものであ
る。電子顕微鏡の鏡体1208は、ステージ1203上
の試料1202の中心を通る位置にある。1209は、
試料交換用のロードロック室を示す。図13において、
ステージ1203を旋回させる腕1220とステージ1
203の回転の組み合わせによって、電子顕微鏡120
8でステージ1203上の試料1202は、その全面が
観察され得る。
【0011】この場合、試料観察室チャンバー1201
の大きさは、図11の場合よりも大きくなるが、ステー
ジ1203の運動が回転運動だけなので、機構的に単純
になり、製造も容易で、図10の例のように摺動面を真
空空間に大きくさらさない設計が可能となるため、真空
度やその質の面からも利点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】半導体産業では、シリ
コンウェーハの大型化と共に、パターンの微細化が進
み、半導体の生産技術はフォトンからエレクトロンの技
術に移りつつある。即ち、電子線描画装置や電子顕微鏡
等の高分解能/高精度の装置が多用されるようになって
きた。
【0013】一方、半導体の生産性向上のため、シリコ
ンウェーハの大型化に伴ってそれらの観察評価装置も比
例的に大型化する。近い将来半導体ウェーハは、12イ
ンチ:30cmになろうとしており、このときの従来の
X,Yステージ方式のチャンバーの必要底面積は最低で
も60cm四方となる。したがって、これらの装置は大型
化すると共に重量も増し、ますます高精度な製作;加工
が困難になって来る。さらに、半導体の生産ラインであ
るクリーンルームは、維持費が高く、装置はより小型の
ものが求められている。この解決策として、特開昭54−
78967 号公報,特願平6−303876号では、ステージの小
型化を提案している。
【0014】しかし、例えば電子顕微鏡の場合、試料の
観察は真空中で行うために、試料を大気から真空に導入
し、観察後にまた大気に戻す必要がある。ここで、高速
に真空引きや大気解放等を行うと、乱気流が発生しチャ
ンバー内の塵を巻き上げる。半導体ウェーハ等の試料
は、異物が付着すると、その歩留りが低下する。そこ
で、乱気流の発生を抑制するため、チャンバーの排気時
等に時間をかけて排気するようにしている。
【0015】このため、これらの装置は排気時間の増加
により処理能力:スループットを上げにくいという問題
が生じている。
【0016】これに対し、前述の特開昭54−78967 号公
報,特開平4−55138号公報,特願平6−303876 号では、
試料の交換方法について、上記の問題の解決に関する記
載はなく、スループットの改善については、考慮されて
いなかった。
【0017】また、特願平6−303876 号では、図13に
記載のように予備室1206にて試料を試料ステージに
載せ替える構造となっている。このため予備室に移載の
ためのロボット1240等が必要となる。ここで、シリ
コンウェーハ等の半導体試料は、その表面に触れること
は許されず、取り扱いが容易ではない。特に真空中で
は、真空ピンセット/真空チャック機構が使えないな
ど、試料の取り扱いに制約があり、移載の際に落下/破
損等の事故を起しやすい。そのため、試料の移載は、最
小限にとどめ、特に真空中での移載は避けることが望ま
しい。
【0018】本発明の目的は、荷電粒子装置において、
試料が大型化しても装置を小型に押さえ、かつ、高処理
能力を持った装置を提供することである。
【0019】本発明の他の目的は、荷電粒子装置におい
て、ロボット等の数を最小限に抑えることによって、可
動機構が増えることによるコストアップや、不具合の発
生確率の増大,試料破損等の事故ポテンシャル等の低減
に配慮した装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決させるための手段】上記目的を達成するた
めに本願発明では、試料室内で移動する試料ステージの
移動軌道上に隔壁を設け、隔壁で区切られた試料室の
内、少なくとも1つを排気予備室とした。
【0021】少なくとも荷電粒子線を照射する場合に行
われる試料の位置合わせの時には、隔壁に設けられた開
口を開けた状態で試料を移動させている。
【0022】このような構成により、試料ステージの移
動範囲に排気予備室を設けることが出来るので、排気予
備室に必要な空間を別途設ける必要が無くなった。
【0023】更に上記構成によれば、排気予備室と試料
室間の試料を移送する手段を、試料ステージの他に別途
設ける必要が無くなる。更に試料ステージと試料を移送
する手段間の試料の受け渡し時間を無くすことが出来
る。
【0024】またこのような荷電粒子線装置での試料の
導入は以下のような順番でおこなわれる。
【0025】先ず、隔壁を閉じた状態で排気予備室に試
料を導入し、排気予備室でない部分の試料室と同等の真
空状態となるまで排気予備室を排気した後、隔壁を開放
し試料を導入する。そして隔壁を開放したまま位置合わ
せを行い、荷電粒子線を照射した後、排気予備室に試料
を戻し、隔壁を閉じた後、試料の交換を行う。
【0026】この手順によれば、排気予備室の領域をも
用いて試料の位置合わせが可能となる。
【0027】また排気予備室を大気開放している間、真
空を維持する空間を減らすことが出来る。
【0028】これは特に、大気に触れる度に劣化が進行
する荷電粒子源が、試料室と大気的に連通しているよう
な装置に適用する場合、特に有効である。
【0029】更に本発明では試料室の一部を排気予備室
として用いているが、試料室とは別個に排気予備室を設
け、この排気予備室にまで試料ステージの移動範囲を拡
大し、且つその移動範囲に基づいて荷電粒子線の照射位
置を決定したという見方もできる。本発明をこのように
見た場合、本来試料室に必要な試料の移動領域を、試料
室と排気予備室の両方で確保したことにより、その分試
料室を小さくすることが可能になる。
【0030】更に本発明では排気予備室から試料室まで
の試料の移送を第1の移送手段で行い、荷電粒子を照射
するための位置合わせを第1の移動機構と、第1の移動
機構上に設置された第2の移動機構で行っている。第2
の移動機構は試料を第1の移動機構上で回転するための
回転機構である。
【0031】この2つの移動機構の動作の組み合わせに
より、試料上の任意の箇所に荷電粒子線の照射点を位置
づけることが可能となる。尚、試料室に必要なスペース
は第1の移動機構による試料或いは試料ステージの移動
範囲を確保できれば足りる。何故なら第2の移動機構は
回動機構であり、どのように回転しても移動軌跡が拡張
することはないからである。
【0032】本発明では、このように2つの異なる移動
機構を持つ試料ステージと、試料室の一部を排気予備室
にするという技術の組み合わせにより、排気予備室を持
つ試料室を極めて小さくすることが出来る。
【0033】本発明では更に試料室と排気予備室間の開
口を閉じるための機構を試料の移動機構に連動させてい
る。
【0034】具体的には前記開口部に合致する蓋部を試
料ステージと共に移動機構に取り付ける。そして、試料
ステージ上の試料が排気予備室に位置づけられたとき、
蓋部と開口が密着する。この構成によって開口を開閉す
る機構を別に設ける必要がなくなる。
【0035】本発明では更に排気予備室を2以上備えた
構成をも開示している。これは試料室に対する試料の導
入系を複数設けることによって、より早く多くの試料を
処理するためである。
【0036】そして本発明では排気予備室を2以上備
え、高スループット化をはかるために以下のような配慮
がなされている。
【0037】一方の排気予備室で試料の導入出、或いは
この試料の観察を行っている間、他の一方の排気予備室
では外部からの試料の導入出、或いは真空排気またはリ
ークを行うように各機構を制御している。
【0038】より具体的には一方の排気予備室が試料室
と連通している間、他方の排気予備室では真空排気前の
準備または真空排気を行っている。
【0039】このように構成することによって連続的に
荷電粒子光学系を動作させることが出来、処理能力が向
上する。
【0040】更に試料ステージを複数持つことも有効で
ある。互いに独立に移動し得るステージを複数持ち、該
複数のステージをそれぞれ設けた該予備室にて、該一方
の試料ステージ上の試料に観察等の処理を施している間
に、該他方の試料ステージ上の試料を取り外し、次なる
試料を載置して待機し、試料の観察等の処理が終了し次
第、即座に試料ステージを入れ替えることによって、次
なる試料へ処理を絶え間なく続行することができる。
【0041】このとき、試料ステージ駆動機構をそれぞ
れの排気予備室に設けるようにし、ステージ機構を試料
と共に予備室内に取り込める構造とすると、試料観察室
が小型化することができる。
【0042】複数のステージを備える場合、ステージの
構成は荷電粒子線光学系に対し、対称なる位置に配置す
ることが望ましい。ステージを複数備える場合、どのス
テージで処理を行っても同様な処理が行われなければな
らない。したがって荷電粒子線光学系に対し、同様な位
置に位置づけられるようにする。またこれらステージに
は同種の部品を用いれば比較的これらの要件を満足しや
すい。
【0043】また同じ荷電粒子線光学系を用いるので、
これらの複数のステージは、互いに独立的に動作し、か
つ、ぶつかることがないよう協調的に動作させる。
【0044】またさらに装置では微細な処理を行うた
め、微小な振動も処理に影響し得る。したがって、試料
の処理中は振動を起さぬよう、隔壁の開閉など装置に振
動を与える動作は行わないよう配慮することが望まし
い。
【0045】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による荷電粒子線
装置の一実施例の試料ステージの部分である。特に図1
は、走査形電子顕微鏡に本発明を適用した例である。
【0046】本発明の試料室である試料観察室101に
は試料102を載せて動かすステージ103がある。ス
テージ103はモータ104とボールねじ105によっ
てX,Y方向に移動できる。試料観察室101は、ター
ボ分子ポンプ106とドライポンプ107によって排気
されている。試料観察室101の上には、電子顕微鏡の
鏡体108がある。この鏡体中には本発明で言うところ
の荷電粒子光学系が配置されている。その内訳は電磁レ
ンズや絞りなどである。さらに試料観察室101の一部に
試料交換用の予備排気室109が設けてある。また本発
明で言うところの排気予備室である予備排気室109も
ターボ分子ポンプ,ドライポンプによって排気される
(図示せず)。
【0047】試料102を交換するときは、ステージ1
03を予備排気室109に移動し、両者を密着させるこ
とによって、予備排気室109を試料観察室101から
真空的に隔絶する。接合部の接合面には、Oリング等を
施し真空シールするようにしている(図示せず)。そし
て、予備排気室109に空気等のガスを放出し、大気圧
にする。大気圧になったところで、試料交換用扉110
を開き、試料を交換する。このとき、試料は、直接的に
ステージ103に取り付けられる。試料の取り付け交換
が終了したら、試料交換用扉110を閉じ、予備排気室
109内を真空排気する。予備排気室109内の真空度
が試料観察室101のレベルに達したら、ステージ10
3を移動し、試料102を電子顕微鏡の鏡体108の下
の観察位置へ持ってくる。
【0048】試料観察時の試料102の観察位置の位置
合わせは、ステージ103を移動させて行う。このとき
予備排気室109と試料観察室101間が開放される
が、両者とも同等の真空レベルを維持しているので何等
問題はない。
【0049】これが、図1における試料観察・交換の一
連の動作である。
【0050】図2は、同じく本発明による荷電粒子線装
置の一実施例の試料ステージの部分である。図2も図1
と同様に、走査形電子顕微鏡に本発明を適用した例であ
る。試料観察室201には試料202を載せて動かすス
テージ203がある。ステージ203はモータ204と
ボールねじ205によってX,Y方向に移動できる。試
料観察室201は、ターボ分子ポンプ206とドライポ
ンプ207によって排気されている。そしてまた試料観
察室201の上には、電子顕微鏡の鏡体208がある。
さらに試料観察室201の一部に試料交換用の予備排気
室209が設けてある。予備排気室209もターボ分子
ポンプ,ドライポンプによって排気される(図示せず)。
図2では、試料202を動かすモータ204とボールね
じ205等の機構を予備排気室209側に設けている。
【0051】試料202を交換するときは、ステージ2
03を予備排気室209に移動し、ステージ203全体
を予備排気室209内に格納する。次に、予備排気室2
09と試料観察室201を真空的に隔絶するゲートバル
ブ211を閉じる。そして、予備排気室209のみに空
気等のガスを放出し、大気圧にする。大気圧になったと
ころで、試料交換用扉210を開き、試料を交換する。
このとき、試料は、直接的にステージ203に取り付け
られる。試料の取り付け交換が終了したら、試料交換用
扉210を閉じ、予備排気室209内を真空排気する。
予備排気室209内の真空度が試料観察室201のレベ
ルに達したら、ゲートバルブ211を開く。そしてステ
ージ203を移動し、試料202を電子顕微鏡の鏡体2
08の下の観察位置へ持ってくる。これが、図2におけ
る試料観察・交換の一連の動作である。
【0052】図1と図2によると、試料を確実にステー
ジに取り付けることが可能となる。更に図2ではボール
ねじ205がゲートバルブ211をまたいで配置されて
おり、高真空を維持する上で問題があるように見える
が、本発明は上述した如く試料観察室201に試料20
2があるときゲートバルブ211は開放された状態とな
っているので構成上の問題はない。
【0053】図3(a),図3(b)は、同じく本発明
による荷電粒子線装置の他の一実施例の試料ステージの
部分である。特にこれらは、半導体ウェーハ等の大型試
料観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を適用した例であ
る。図3(a)は、本一実施例の試料ステージの平面的
断面図。図3(b)は、同じく、本一実施例の試料ステ
ージの側面的断面図を示す。
【0054】試料観察室301には試料302を載せて
動かすステージ303がある。ステージ303はガイド
レール312上に設置され,モータ304,304′と
ボールねじ305,305′によってX方向およびY方
向に移動できる。
【0055】試料観察室301は、ターボ分子ポンプ3
06とドライポンプ307によって排気されている。そ
してまた試料観察室301の上には、電子顕微鏡の鏡体
308がある。さらに試料観察室301の一部に試料交
換用の予備排気室309が設けてある。予備排気室30
9も試料観察室301とは独立にターボ分子ポンプ,ド
ライポンプ(共に図示せず)によって排気される。
【0056】試料302を交換するときは、ステージ3
03を予備排気室309に移動し、接合部311を密着
させることによって、真空的に予備排気室309を試料
観察室301から隔離する。
【0057】接合部の接合面には、Oリング等を施し真
空シールするようにしている(図示せず)。接合部31
1は、ベローズ構造になっており、試料観察時は、接合
部311が退きステージ303移動の妨げにならないよ
うに配慮してある。次に、予備排気室309のみに空気
等のガスを放出し、大気圧にする。大気圧になったとこ
ろで、試料交換用扉310を開き、試料を交換する。こ
のとき、試料は、直接的にステージ303に取り付けら
れる。試料の取り付け交換が終了したら、試料交換用扉
310を閉じ、予備排気室309内を真空排気する。予
備排気室309内の真空度が試料観察室301のレベルに
達したら、ゲートバルブ311を開け、ステージ303
を移動し、試料302を電子顕微鏡の鏡体308の下の
観察位置へ持ってくる。
【0058】これが、図3における試料観察・交換の一
連の動作である。
【0059】図3では試料302が特に大型のため、試
料302の全域を観察する場合、試料302および試料
302の一部が予備排気室309に入り込む場合があ
る。
【0060】図3によると、試料を直接ステージに取り
付けるので、確実な試料取り付けが可能となり、かつ、
試料観察室の一部を予備排気室として用いるので、従来
の予備排気室の空間が削減でき、装置を小型化すること
ができる。
【0061】より具体的に言えば試料観察室301の試
料の移動領域中に予備排気室309を配置している。試
料観察室301の大きさは、試料302上の色々な箇所
に電子線を照射し得るように設定される。望ましくは荷
電粒子線が試料の如何なる位置にも照射できるように試
料ステージを動かせるだけの大きさがあると良い。この
ように設定された試料観察室内に予備排気室を設定して
いる。これにより予備排気室分、装置を縮小することが
可能となる。
【0062】図4は、特開昭54−78967 号公報記載の発
明を本発明に応用した荷電粒子線装置の一実施例の試料
ステージの部分である。図3と同様、これは半導体ウェ
ーハ等の大型試料観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を
適用した例で、図4は、本一実施例の試料ステージの平
面的断面図を示す。
【0063】試料観察室401には試料402を載せて
動かすステージ403がある。ステージ403はガイド
レール412上に設置され、モータとボールねじ(共に
図示せず)によって一方向に移動できる(本発明の第1
の移動機構)。さらにステージ403は、その下に取り
付けられたステージ回転機構(図示せず:本発明の第2
の移動機構)によって、試料402をステージ403上
で回転させることができる。
【0064】試料観察室401は、ターボ分子ポンプと
ドライポンプ(共に図示せず)によって排気されてい
る。そしてまた試料観察室401の上には、電子顕微鏡
の鏡体408がある。電子顕微鏡の鏡体408の中心
は、ステージ403上の試料402の中心と一致し得る位
置にある。さらに試料観察室401には試料交換用の予
備排気室409を臨設させてある。予備排気室409も
試料観察室401とは独立にターボ分子ポンプ,ドライ
ポンプ(共に図示せず)によって排気される。
【0065】試料402を交換するときは、ステージ4
03を予備排気室409に移動し、ゲートバルブ411
を閉じることによって、真空的に予備排気室409を試
料観察室401から隔絶する。そして、予備排気室40
9のみに空気等のガスを放出し、大気圧にする。大気圧
になったところで、試料交換用扉410を開き、試料を
交換する。このとき、試料は、直接的にステージ403
に取り付けられる。試料の取り付け交換が終了したら、
試料交換用扉410を閉じ、予備排気室409内を真空
排気する。予備排気室409内の真空度が試料観察室4
01のレベルに達したら、ゲートバルブ411を開け、
ステージ403を移動し、試料402を電子顕微鏡の鏡
体408の下の観察位置へ持ってくる。
【0066】これが、図4における試料観察・交換の一
連の動作である。
【0067】図4では試料402が特に大型のため、試
料402の全域を観察する場合、試料402および試料
402の一部がゲートバルブ411をまたいで予備排気
室409に入り込む。すなわち、予備排気室409が試
料観察室401の一部として機能する。
【0068】図5は、特願平6−303876 号記載の発明を
本発明に応用した荷電粒子線装置の一実施例の試料ステ
ージの部分である。図4と同様、これは半導体ウェーハ
等の大型試料観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を適用
した例で、図5は、本一実施例の試料ステージの平面的
断面図を示す。
【0069】試料観察室501には試料502を載せて
動かすステージ503がある。ステージ502は、それ
を動かす腕520によって支えられている。ステージ5
02を動かす腕520の回転とステージ502の下に取
り付けられたステージ回転機構(図示せず)によって、
ステージ503を移動させることができる。
【0070】試料観察室501は、ターボ分子ポンプと
ドライポンプ(共に図示せず)によって排気されてい
る。そしてまた試料観察室501の上には、電子顕微鏡
の鏡体508がある。ステージ503の位置は鏡体の位
置508と同心円の位置に来得るよう配置されている。
さらに試料観察室501には試料交換用の予備排気室5
09を臨設させてある。予備排気室509も試料観察室
501とは独立にターボ分子ポンプ,ドライポンプ(共
に図示せず)によって排気される。
【0071】図5では、腕520の回転軸521を、予
備排気室509内に取り付けている。試料502を交換
するときは、ステージ503を予備排気室509に移動
し、ゲートバルブ511を閉じることによって、真空的
に予備排気室509を試料観察室501から隔絶する。
ステージ503を支える腕520の回転軸521は、予
備排気室509内に取り付けられているので、この場合
ステージ503がすべて予備排気室509内に取り込ま
れる形となる。そして、予備排気室509のみに空気等
のガスを放出し、大気圧にする。大気圧になったところ
で、試料交換用扉510を開き、試料を交換する。この
とき、試料は、直接的にステージ503に取り付けられ
る。試料の取り付け交換が終了したら、試料交換用扉5
10を閉じ、予備排気室509内を真空排気する。予備
排気室509内の真空度が試料観察室501のレベルに
達したら、ゲートバルブ511を開け、ステージ503
を移動し、試料502を電子顕微鏡の鏡体508の下の
観察位置へ持ってくる。
【0072】これが、図5における試料観察・交換の一
連の動作である。
【0073】図5では試料502が特に大型のため、試
料502の全域を観察する場合、試料502およびステ
ージ502の一部がゲートバルブ511をまたいで予備
排気室509に入り込む。
【0074】図4,図5は共に試料の移動軌跡に沿っ
て、試料室が形成されている。即ち本発明で言うところ
の第1の移動機構の移動軌跡に沿って、試料室が形成さ
れているので試料室を更に小さくすることが出来る。
【0075】図6(a),図6(b)は、本発明による
荷電粒子線装置の他の一実施例の試料ステージの部分で
ある。図3ないし図5と同様、これは半導体ウェーハ等
の大型試料観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を適用し
た例で、図6(a),図6(b)は、本一実施例の試料
ステージの平面的断面図を示す。図6(b)は、図6
(a)の変形で、試料室の空間を小さくしてある。
【0076】試料観察室601には試料602を載せて
動かすステージ603がある。ステージ602は、それ
を動かす腕620によって支えられている。ステージ6
02を動かす腕620の回転とステージ602の下に取
り付けられたステージ回転機構(図示せず)によって、
ステージ603を移動させることができる。
【0077】試料観察室601は、ターボ分子ポンプと
ドライポンプ(共に図示せず)によって排気されてい
る。そしてまた試料観察室601の上には、電子顕微鏡
の鏡体608がある。ステージ603上の試料602の
位置は鏡体の位置608と同心円の位置に来得るよう配
置されている。さらに試料観察室601に隣接して試料
交換用の予備排気室609,609′を設けている。予
備排気室609,609′も試料観察室601とは独立にター
ボ分子ポンプ,ドライポンプ(共に図示せず)によって
排気される。
【0078】図6(a),図6(b)では、腕620の
回転軸621は、試料観察室601内に取り付けられて
いる。
【0079】試料602を交換するときは、まず、ステ
ージ603を予備排気室609に移動し、所定の位置
で、試料保持台630を試料602と共に置いてくる。
そして、ステージ603を試料観察室601に戻し、ゲ
ートバルブ611を閉じる。
【0080】ゲートバルブ611を閉じることによっ
て、真空的に予備排気室609を試料観察室601から
隔絶する。そして、予備排気室609のみに空気等のガ
スを放出し、大気圧にする。大気圧になったところで、
試料交換用扉610を開き、試料を交換する。このと
き、試料は試料保持台630に取り付けられる。試料の
取り付け交換が終了したら、試料交換用扉610を閉
じ、予備排気室609内を真空排気する。
【0081】その間ステージ603は、ゲートバルブ6
11′を通して、もう一方の予備排気室609′に用意
してあった試料保持台630′上の試料602′を試料
保持台630′ごとステージ603に載せる。そして、
ステージ603を移動し、試料602′を電子顕微鏡の
鏡体608の下の観察位置へ持ってくる。
【0082】図6では試料602が大型のため、試料6
02′の全域を観察する場合、試料602′およびステ
ージ602の一部がゲートバルブ611′をまたいで予
備排気室609′に入り込む。試料602′の観察が終
了したら、先ほどと同様に試料保持台630′上の試料
602′を試料保持台630′ごと予備排気室609′の
所定の位置に置いてくる。そして、ステージ603を試
料観察室601に戻し、ゲートバルブ611′を閉じ
る。予備排気室609′では、予備排気室609と同様
の手順で、試料の交換を始める。
【0083】一方、この時点で予備排気室609内の真
空度が試料観察室601のレベルに達したら、ゲートバ
ルブ611を開け、ステージ603を予備排気室609
に移動し、試料保持台630上の新しい試料602を試
料保持台630ごとステージ603に載せ、ステージ6
03を移動し、試料602を電子顕微鏡の鏡体608の
下の観察位置へ持ってくる。
【0084】この二つの予備排気室609,609′に
て試料602を試料保持台630ごと交互に交換するこ
とが、図6における試料交換の一連の動作である。
【0085】図6(b)では、図6(a)と比べ、図示
のとおり試料室のスペースを切り詰めているので、真空
排気の点で有利であり、装置全体の寸法も小型にするこ
とができる。
【0086】図7は、本発明による荷電粒子線装置のさ
らなる他の一実施例の試料ステージの部分である。図3
ないし図6と同様、これは半導体ウェーハ等の大型試料
観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を適用した例で、図
7は、本一実施例の試料ステージの平面的断面図を示
す。
【0087】試料観察室701には試料702を載せて
動かすステージ703がある。ステージ702はガイド
レール712上に設置され,モータ704,704′と
ボールねじ705,705′によってX方向およびY方
向に移動できる。
【0088】試料観察室701は、ターボ分子ポンプと
ドライポンプ(共に図示せず)によって排気されてい
る。そしてまた試料観察室701の上には、電子顕微鏡
の鏡体708がある。さらに試料観察室701の横に試
料交換用の予備排気室709が設けてある。予備排気室
709も試料観察室701とは独立にターボ分子ポン
プ,ドライポンプ(共に図示せず)によって排気され
る。
【0089】図において、予備排気室709内には2つ
の試料保持台730,730′が取り付くように設定さ
れている。通常、予備排気室709内には1つの試料保
持台730が設置され、もう一方の試料保持台730′
は、ステージ703に取り付けられている。
【0090】試料702を交換するときは、まず、ステ
ージ703を予備排気室709に移動し、予備排気室7
09内のあいている方の設置位置に、試料保持台630
を試料702と共においてくる。
【0091】次に予備排気室709のもう一方に用意し
てある試料保持台630′上の試料702′を試料保持
台630′ごとステージ703に載せて試料観察室70
1に戻し、試料702′を電子顕微鏡の鏡体708の下
の観察位置へ持ってくる。そして、ゲートバルブ711
を閉じる。
【0092】ゲートバルブ711を閉じることによっ
て、真空的に予備排気室709を試料観察室701から
隔絶する。そして、予備排気室709のみに空気等のガ
スを放出し、大気圧にする。大気圧になったところで、
試料交換用扉710を開き、試料を交換する。このと
き、試料は試料保持台730に取り付けられる。試料の
取り付け交換が終了したら、試料交換用扉710を閉
じ、予備排気室709内を真空排気する。
【0093】その間ステージ703では、試料702′
の観察を行う。
【0094】試料702′の観察が終了した時点で予備
排気室709内の真空度が試料観察室701のレベルに
達したら、ゲートバルブ711を開け、先ほどと同様に
試料保持台730′上の試料702′を試料保持台73
0′ごと予備排気室709の開ている方の設置位置に置
いて来る。
【0095】次に予備排気室709のもう一方に交換し
ておいた試料保持台630上の試料702を試料保持台
630ごとステージ703に載せて試料観察室701に
戻し、試料702′を電子顕微鏡の鏡体708の下の観
察位置へ持って来る。
【0096】予備排気室709では、試料702と同様
の手順で、試料の交換を始める。
【0097】これが、図7における試料観察・交換の一
連の動作である。
【0098】この構成によれば1回の排気で2つ分の排
気を行うことが出来るので、1つの予備排気室しか持た
ない装置と比較して処理能力が向上する。また特に図7
のようなX−Yステージを持った試料観察室は、X方
向,Y方向の何れの方向においてもほぼ試料2つ分の試
料観察室の長さを必要とするので、2つ分の予備排気室
を付加しても、1つ分の予備排気室を付加したときと比
較して装置は余り大きくならない。
【0099】図8は、図4記載の発明を応用した荷電粒
子線装置の一実施例の試料ステージの部分である。図3
ないし図7と同様、これは半導体ウェーハ等の大型試料
観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を適用した例で、図
8は、本発明の一実施例の試料ステージの平面的断面図
を示す。試料観察室801は、ターボ分子ポンプとドラ
イポンプ(共に図示せず)によって排気されている。そ
してまた試料観察室801の上には、電子顕微鏡の鏡体
808がある。さらに試料観察室801の両横に試料交
換用の予備排気室809,809′が設けてある。予備
排気室809,809′も試料観察室801とは独立に
ターボ分子ポンプ,ドライポンプ(共に図示せず)によ
って排気される。予備排気室809,809′には、各
々試料を載せて動かすステージ803,803′があ
る。ステージ803,803′はガイドレール812上
に設置され、モータとボールねじ(共に図示せず)によ
って各々独立に一方向に移動できる。さらにステージ8
03,803′は、その下に取り付けられたステージ回
転機構(図示せず)によって、試料802,802′をス
テージ803,803′で回転させることができる。電
子顕微鏡の鏡体808の中心は、ステージ803,80
3′上の試料802,802′の中心と一致し得る位置
にある。
【0100】試料802を交換するときは、ステージ8
03を予備排気室809に移動し、ゲートバルブ811
を閉じることによって、真空的に予備排気室809を試
料観察室801から隔絶する。そして、予備排気室80
9のみに空気等のガスを放出し、大気圧にする。大気圧
になったところで、試料交換用扉810を開き、試料を
交換する。このとき、試料は、直接的にステージ803
に取り付けられる。試料の取り付け交換が終了したら、
試料交換用扉810を閉じ、予備排気室809内を真空
排気する。
【0101】この間試料観察室801では、もう一方の
ステージ803′が試料802′を載せて、ゲートバル
ブ811′越しにステージ803′を移動し、試料80
2′を電子顕微鏡の鏡体808の下の観察位置へ持って
来て、試料802′の観察を行う。
【0102】観察が終了したら、ステージ803′を予
備排気室809′に移動し、ゲートバルブ811′を閉
じる。そして、上述の予備排気室809と同様に試料の
交換を開始する。
【0103】この時点で予備排気室809内の真空度が
試料観察室801のレベルに達したら、ゲートバルブ8
11を開け、ステージ803を移動し、試料802を電
子顕微鏡の鏡体808の下の観察位置へ持って来て試料
802の観察を行う。
【0104】予備排気室809,809′内の試料の交
換は、外部の試料移載ロボット840によって行う。この
ロボット840は、予備排気室809,809′内の試
料802,802′を取り上げ外部の試料カセット84
1へ収納し、そこから次の試料を取り上げ、予備排気室
809,809′内のステージ803,803′に載せ
替える。外部の試料カセット841は、いくつ置いても
構わない。図のように配置すると、小さな空間に配置で
き、しかも一列に並べられるので、カセットの自動搬送
ロボット;AGV等にも対応が可能である。
【0105】これが、図8における試料観察・交換の一
連の動作である。
【0106】図8では試料802が大型のため、試料8
02のはじを観察する場合、試料802およびステージ
803,803′の一部がゲートバルブ411,41
1′をまたいで予備排気室809,809′に入り込
む。すなわち、予備排気室809,809′が試料観察室
801の一部として機能する。
【0107】上記動作を図9を用いて更に説明する。図
9によれば、ステージ803と803′の試料観察が交
互に行われている。一方の試料観察中、もう一方の予備
排気室では試料交換やゲートバルブ開閉等の試料観察前
の準備を行っている。この構成によれば1つの荷電粒子
光学系をもって試料観察を連続的に行うことが出来るの
で、特に自動化された荷電粒子線装置の高スループット
化を実現できる。図10は、図5記載の発明を応用した
荷電粒子線装置の一実施例の試料ステージの部分であ
る。図3ないし図8と同様、これは半導体ウェーハ等の
大型試料観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を適用した
例で、図10は、本一実施例の試料ステージの平面的断
面図を示す。試料観察室901は、ターボ分子ポンプと
ドライポンプ(共に図示せず)によって排気されている。
そしてまた試料観察室901の上には、電子顕微鏡の鏡
体908がある。さらに試料観察室901の両横に試料
交換用の予備排気室909,909′が設けてある。予
備排気室909,909′も試料観察室901とは独立
にターボ分子ポンプ,ドライポンプ(共に図示せず)に
よって排気される。予備排気室909,909′には、
各々試料を載せて動かすステージ903,903′があ
る。
【0108】ステージ903,903′は、それを動か
す腕920,920′によって支えられている。ステー
ジ903,903′を動かす腕920,920′の回転
とステージ903,903′の下に取り付けられたステ
ージ回転機構(図示せず)によって、ステージ903,
903′上の試料902,902′を移動させることが
できる。
【0109】ステージ903の位置は鏡体の位置908
と同心円の位置に来得るよう配置されている。また、ス
テージ903′も同様に鏡体908と同心円の位置に来
るよう配置されている。
【0110】試料902を交換するときは、ステージ9
03を予備排気室909に移動し、ゲートバルブ911
を閉じることによって、真空的に予備排気室909を試
料観察室901から隔絶する。そして、予備排気室90
9のみに空気等のガスを放出し、大気圧にする。大気圧
になったところで、試料交換用扉910を開き、試料を
交換する。このとき、試料は、直接的にステージ903
に取り付けられる。試料の取り付け交換が終了したら、
試料交換用扉910を閉じ、予備排気室909内を真空
排気する。
【0111】この間試料観察室901では、もう一方の
ステージ903′が試料902′を載せて、ゲートバル
ブ911′越しにステージ903′を移動し、試料90
2′を電子顕微鏡の鏡体908の下の観察位置へ持って
来て、試料902′の観察を行う。
【0112】観察が終了したら、ステージ903′を予
備排気室909′に移動し、ゲートバルブ811′を閉
じる。そして、上述の予備排気室909と同様に試料の
交換を開始する。
【0113】この時点で予備排気室909内の真空度が
試料観察室901のレベルに達したら、ゲートバルブ9
11を開け、ステージ903を移動し、試料902を電
子顕微鏡の鏡体908の下の観察位置へ持って来て試料
902の観察を行う。
【0114】予備排気室909,909′内の試料の交
換は、図8と同様に、外部の試料移載ロボット940に
よって行う。このロボット940は、予備排気室90
9,909′内の試料902,902′を取り上げ外部
の試料カセット941へ収納し、そこから次の試料を取
り上げ、予備排気室909,909′内のステージ90
3,903′に載せ替える。外部の試料カセット941
は、いくつおいても構わない。図のように配置すると、
小さな空間に配置でき、しかも一列に並べられるので、
カセットの自動搬送ロボット;AGV等にも対応が可能
である。
【0115】これが、図10における試料観察・交換の
一連の動作である。
【0116】図10では試料902が大型のため、試料
902のはじを観察する場合、試料902およびステー
ジ903,903′の一部がゲートバルブ911,91
1′をまたいで予備排気室909,909′に入り込
む。すなわち、予備排気室909,909′が試料観察室
901の一部となる。
【0117】尚、図8,図9は移動機構の一部が予備排
気室と試料観察室の間にまたがって配置され、高真空を
維持する上で問題があるように思われるが、本発明の構
成上、試料が試料観察室に位置づけられているとき、ゲ
ートバルブが閉じることはないので、上記した問題は起
こり得ない。本発明の採用により図8,図9に示すよう
な移動機構の採用が可能となる。
【0118】実施例では主に半導体用の電子顕微鏡を例
にあげたが、本発明の効果は、半導体用以外の電子顕微
鏡にも有効である。
【0119】また本実施例では電子顕微鏡を例にあげた
が、本発明の効果は、電子顕微鏡以外の装置、例えば電
子線描画装置やFIB装置等にももちろん有効である。
【0120】
【発明の効果】本発明により、荷電粒子装置において、
真空予備排気室の空間を試料室の一部として使えるの
で、試料が大型化しても装置を小型に押さえることが出
来る。また試料を連続的に処理することができるので高
処理能力を持った装置を提供することが可能となる。
【0121】また試料を直接的にステージに載せる等、
真空中で試料を移載することがないので、ロボット等の
可動機構の数を最小限に抑えることができ、可動機構が
増えることによるコストアップや、不具合の発生確率の
増大を抑え、微小異物の発生低減,試料破損等の事故ポ
テンシャル等の低減に配慮した装置を提供することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による試料室と試料ステージを採用した
走査形電子顕微鏡の実施例図。
【図2】本発明による試料室と試料ステージを採用した
走査形電子顕微鏡の他の実施例図。
【図3】本発明による荷電粒子線装置の一実施例で、走
査形電子顕微鏡のX,Yステージで大型試料を扱った例
を示す図。
【図4】本発明による荷電粒子線装置の試料室の実施例
を示す図。
【図5】本発明による荷電粒子線装置の試料室の他の実
施例を示す図。
【図6】本発明による荷電粒子線装置の予備排気室を2
つもった試料室を示す図。
【図7】本発明による荷電粒子線装置であって、2つの
試料を配置できる予備排気室を持った試料室を示す図。
【図8】本発明による荷電粒子線装置であって、予備排
気室を2つもった試料室を示す図。
【図9】図8の試料室内機構の動作を示すフローチャー
ト。
【図10】本発明による荷電粒子線装置であって、予備
排気室を2つもった試料室を示す図。
【図11】従来の大型試料用走査形電子顕微鏡のX,Y
ステージで試料保持台を交換する場合の例。
【図12】従来の走査形電子顕微鏡のステージの例を示
す図。
【図13】従来の走査形電子顕微鏡のステージの例を示
す図。
【符号の説明】
101…試料観察室、102…試料、103…ステー
ジ、104…ステージ駆動用モータ、105…ステージ
駆動用ボールねじ、106…試料観察室排気用ターボモ
レキュラポンプ、107…試料観察室排気用ドライポン
プ、108…電子顕微鏡の鏡体、109…予備排気室、
110…試料交換用扉、211…試料観察室と予備排気
室間のゲートバルブ、312…ステージのガイドレー
ル、520…ステージを支える腕、521…ステージを
支える腕の回転中心、630…試料保持台、840…試
料移載ロボット、841…試料カセット、1240…予
備室での試料移載のためのロボット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 忍 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株式会社 日立製作所 計測器事業部内 (56)参考文献 実開 平4−16862(JP,U) 実開 平5−55442(JP,U) 実開 昭63−84868(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/20 H01J 37/317

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子源から発生した荷電粒子線を荷電
    粒子光学系を通して、試料室内の試料ステージに載置さ
    れた試料に照射する荷電粒子線装置において、 前記試料ステージは、前記試料を試料室内で移動するよ
    うに構成され、 前記試料に前記荷電粒子線を照射し得るように設定され
    前記試料の移動領域内であって、前記試料ステージに
    よる前記試料の移動軌道上に、前記試料室を少なくとも
    2つに分ける開閉可能な隔壁を備え、前記分けられた試
    料室の内、少なくとも1つを予備排気室としたことを特
    徴とする荷電粒子線装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記開閉可能な隔壁は、前記試料ステージによる前記試
    料の前記移動軌道上での移動時は開いていることを特徴
    とする荷電粒子線装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記試料室は前記試料或いは試料ステージの移動軌道に
    沿って形成されていることを特徴とする荷電粒子線装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記開閉可能な隔壁は、前記荷電粒子線の照射のための
    位置合わせのときは開放されていることを特徴とする荷
    電粒子線装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記排気予備室に試料交換用の扉を備え、前記試料が排
    気予備室に位置づけられているときは開閉可能としたこ
    とを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記排気予備室は2以上備えられていることを特徴とす
    る荷電粒子線装置。
  7. 【請求項7】請求項1または6において、 前記試料ステージを前記試料室内で移動するための移動
    機構を支持する支持部材は前記排気予備室に備えられて
    いることを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 【請求項8】請求項1または6において、 前記試料ステージは、前記排気予備室までの移動を行う
    ための第1の移動機構上で回動する第2の移動機構上に
    設置され、前記試料に対する前記荷電粒子線の照射位置
    の位置合わせを、前記第1の移動機構と前記第2の移動
    機構の動作の組み合わせにより行うことを特徴とする荷
    電粒子線装置。
  9. 【請求項9】荷電粒子源から発生した荷電粒子線を荷電
    粒子光学系を通して試料室内の試料に照射する荷電粒子
    線装置において、 前記試料室には少なくとも2以上の排気予備室が備えら
    れると共に、それぞれの排気予備室から試料を導入する
    ための移動機構を備え、当該移動機構は前記試料に前記
    荷電粒子線を照射し得るような領域で、前記試料を移動
    させるように構成され、前記領域内で移動する前記試料
    の移動軌道上に前記排気予備室と試料室を分ける開閉可
    能な隔壁が設けられていることを特徴とする荷電粒子線
    装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、 前記試料室と前記排気予備室との間には開閉可能な隔壁
    が備えられ、該隔壁の内、いずれか1つが試料移動時に
    は開いていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 【請求項11】請求項9において、 前記移動機構は、前記排気予備室毎に備えられ、前記移
    動機構を支持する支持部材は前記排気予備室に備えられ
    ていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 【請求項12】請求項9乃至11において、 前記移動機構は、前記排気予備室までの移動を行うため
    の第1の移動機構と該第1の移動機構上で回動する第2
    の移動機構からなり、前記試料に対する前記荷電粒子線
    の照射位置の位置合わせを、前記第1の移動機構と前記
    第2の移動機構の動作の組み合わせにより行うことを特
    徴とする荷電粒子線装置。
  13. 【請求項13】請求項9において、 前記移動機構は少なくとも2以上備え、それぞれ異なる
    排気予備室から、前記試料室に試料を導出、導入し得る
    構成を有し、 少なくとも1つの排気予備室と試料室を連通させ、その
    中で試料を移動させる第1の状態と、他の1つの排気予
    備室と試料室を連通させ、その中で試料を移動させる第
    2の状態を交互に行うことを特徴とする荷電粒子線装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010047378A1 (ja) * 2008-10-24 2010-04-29 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置
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