JP4883412B2 - ガスセンサ及びガスセンサの製造方法 - Google Patents

ガスセンサ及びガスセンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セラミック層を複数積層してなる積層型のガス検出素子を有するガスセンサ及びその製造方法に関する。
従来より、複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子が知られている。このようなガス検出素子は、例えば引用文献1〜4に開示されている。このようなガス検出素子には、セラミック層を貫通する貫通孔が設けられ、この貫通孔内には、例えば、ガス検出素子の内部に設けられた検知電極から延びるリード部と、ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドとの間を電気的に接続するための導体が設けられる。
特開昭61−134655号公報 特開2001−242129号公報 特開2001−311714号公報 特開2002−107335号公報
上記の導体には、図9に示すように、複数のセラミック層を貫通する連結貫通孔の内周面に設けられ、その中に開口部を備えたものがある。このような開口部901は、一般的に次のように製造する。即ち、各々のセラミック層911,912に対応するセラミックグリーンシートの貫通孔911c,912cの内周面に、未焼成メタライズからなり、焼成後に筒状の導体部903,904となる未焼成導体部を形成する。また、各セラミックグリーンシートの表面及び裏面に、未焼成メタライズからなり、焼成後に筒状の導体部903,904の両端部の周りを取り囲むようにして接続するリング状の周縁部905,906,907,908となる未焼成周縁部をそれぞれ形成する。
そして、これらのセラミックグリーンシートを積層する。このとき、互いに重ねたセラミックグリーンシートの未焼成導体部同士を突き合わせると共に、未焼成周縁部同士を重なる。その後、未焼成セラミックの積層体を焼成すると、未焼成周縁部から周縁部905,906,907,908が形成されると共に、未焼成導体部から導体部903,904が形成される。こうして、導体903、904の内周面により形成された開口部901が形成される。
セラミックグリーンシートと未焼成メタライズとでは、焼成収縮量が異なる。このため、この焼成収縮量の差が原因となって、図10に示すように、焼成時に、互いに重なったセラミック層911,912同士の間、貫通孔911c,912cの周縁部分に間隙が生じることがある。このような間隙が生じると、互いに重なった周縁部906,907同士の間にも離間部G6が生じる。その結果、図中に示すように周縁部906,907同士が重なり合う密着部がなくなったり、或いは密着部が極端に少なくなったりして、導体部903、904間の電気的な接続信頼性が低下するおそれがある。
また別の形態のとして、図11に示すように、単一の貫通孔の内周面に導体部が設けられ、その中に開口部が形成されたものがある。このような開口部951は、一般的に次のように製造する。即ち、セラミック層962に対応するセラミックグリーンシートの貫通孔962cの内周面に、未焼成メタライズからなり、焼成後に筒状の導体部953となる未焼成導体部を形成する。また、このセラミックグリーンシートの表面及び裏面に、未焼成メタライズからなり、焼成後に導体部953の両端部の周りを取り囲むようにして接続するリング状の周縁部955,956となる未焼成周縁部を形成する。一方で、セラミック層961に対応するセラミックグリーンシートの表面に、未焼成メタライズからなり、焼成後に平板状の接続部959となる未焼成接続端子を形成する。
そして、これらのセラミックグリーンシートを積層する。このとき、一方のセラミックグリーンシートの未焼成周縁部と、他方のセラミックグリーンシートの未焼成接続端子とを重ねる。その後、未焼成セラミックの積層体を焼成すると、未焼成導体部から導体部953が形成されると共に、未焼成周縁部から周縁部955,956が形成され、導体部953の内周面により開口部951が形成される。また、未焼成接続端子から接続部959が形成される。
この場合も、セラミックグリーンシートと未焼成メタライズとの焼成収縮量が異なるため、この焼成収縮量の差が原因となって、図12に示すように、焼成時に、互いに重なったセラミック層961,962同士の間、特に、貫通孔962cの周縁部分に間隙が生じることがある。このような間隙が生じると、互いに重なった周縁部955と接続部959との間にも離間部G7が生じる。その結果、図中に示すように周縁部955と接続部959とが重なり合う密着部がなくなったり、或いは密着部が極端に少なくなったりして、導体部953と接続部959との電気的な接続信頼性が低下するおそれがある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、導体内の電気的な接続信頼性や、導体と素子内部に形成された他の導体との電気的な接続信頼性を向上させることができるガス検出素子を備えるガスセンサ、及び、このようなガスセンサの製造方法を提供することを目的とする。
その解決手段は、複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備えたガスセンサであって、前記ガス検出素子は、第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第2貫通孔を有する第2セラミック層と、前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、前記第2貫通孔の内周面に形成された第2導体部と、前記第2セラミック層の第1面上のうち、前記第2貫通孔周縁に設けられ、前記第2導体部と前記第1周縁部とを接続する導体からなる第2周縁部と、前記第1導体部の内周面と前記第2導体部の内周面とで囲まれた開口部と、を備え、前記第1周縁部と前記第2周縁部は、前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、互いに重なり合う密着部と、を有し、前記密着部の最大長さをL1、前記離間部の最大長さをS1とすると、L1>S1を満たすことを特徴とするガスセンサである。
本発明によれば、第1周縁部と第2周縁部とは、離間部の最大長さS1よりも大きな最大長さL1を有する密着部によって互いに接続されているため、第1導体部と第2導体部との電気的な接続信頼性が高い。従って、信頼性の高いガスセンサとすることができる。さらには、電気的接続信頼性をさらに高めるためには、L1はS1の3倍以上確保することが好ましい。また、密着部の最大長さL1は、60μm〜200μmとするのが好ましい。
なお、本発明の「ガスセンサ」は、上記の要件を満たすものであればよく、例えば、酸素センサ、空燃比センサ、NOxセンサ、CO2センサなどが挙げられる。
また、「周縁部」とは、貫通孔の周縁に設けられ、貫通孔内に設けられた導体と接続される導体部を意味し、円形状、長円形状、矩形状などが選択できる。
更に、上記のガスセンサであって、前記密着部は、長手方向において、前記開口部の先端側の方が前記開口部の基端側よりも長くすると良い。
ガス検出素子が長尺形状をなす場合、その長手方向の方が幅方向よりも大きくスペースがとれる。このため、第1周縁部および第2周縁部を長手方向に長い長円や長方形にするのが好ましい。また、上記開口部は、ガス検出素子の基端側に配置される。したがって、密着部の長手方向における幅は先端側の方が基端側よりも長くした方が、上記開口部をガス検出素子の基端により近く配置することが可能となるので、好ましい。
更に、上記のガスセンサであって、前記第1導体部と電気的に接続され、前記ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドと、前記電極パッドと当接し、前記電極パッドと電気的に接続される接続端子と、をさらに有し、前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置は、前記第1周縁部及び前記第2周縁部に対して、長手方向にずれているのが好ましい。
第1および第2周縁部が位置する部分はその分だけガス検出素子全体の厚さが厚くなることがある。したがって、第1および第2周縁部の真上で、接続端子と電極パッドとを当接させると両者の接続信頼性が損なわれる恐れがある。そこで、本発明では、接続端子と電極パッドとの当接位置は、第1周縁部及び第2周縁部に対して、長手方向にずらすことにより、接続端子と電極パッドとの接続信頼性を確保することができる。
特に、密着部の長手方向の幅が、開口部の先端側の方が、その基端側よりも長くされている場合においては、接続端子と電極パッドとの当接位置は、長手方向において開口部よりも基端側に位置させると、容易に接続端子と電極パッドとの接続信頼性を確保できる。また、かかる構造によれば、接続端子と電極パッドの当接位置を開口部へ近づけやすく、設計の自由度を増すことができる。より好ましくは、接続端子と電極パッドとの当接位置と、開口部との間の距離を、30〜200μmの範囲とすることができる。
また、他の解決手段は、複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備えたガスセンサであって、前記ガス検出素子は、第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、第1面と第2面とを有し、前記第1セラミック層の第2面側に積層される第2セラミック層と、前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、
前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、前記第2セラミック層の第1面上に設けられ、前記第1貫通孔を塞ぎつつ、第1周縁部と接続される導体からなる第2接続部と、前記第1導体の内周面で囲まれた開口部と、を備え、前記第1周縁部と前記第2接続部は、
前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、互いに重なり合う密着部と、を有し、前記密着部の最大長さをL2、前記離間部の最大長さをS2とすると、L2>S2であることを特徴とするガスセンサである。
本発明によれば、第1周縁部と第2接続部とは、離間部の最大長さS2よりも大きな最大長さL2を有する密着部によって互いに接続されているため、第1導体部と第2導体部との電気的な接続信頼性が高い。従って、信頼性の高いガスセンサとすることができる。さらには、電気的接続信頼性をさらに高めるためには、L2はS2の3倍以上確保することが好ましい。また、密着部の最大長さ(最大密着幅)L2は、60μm〜200μmとするのが好ましい。
更に、上記のガスセンサであって、前記密着部は、長手方向において、前記開口部の先端側の方が前記開口部の基端側よりも長くすると良い。
ガス検出素子が長尺形状をなす場合、その長手方向の方が幅方向よりも大きくスペースがとれる。このため、第3接続部および第1周縁部を長手方向に長い長円や長方形にするのが好ましい。また、上記開口部は、ガス検出素子の基端側に配置される。したがって、密着部の長手方向における幅は、開口部より先端側の方が開口部よりも基端側よりも長くした方が、上記開口部をガス検出素子の基端により近く配置することが可能となるので、好ましい。
更に、上記のガスセンサであって、前記第2導体部と電気的に接続され、前記ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドと、前記電極パッドと当接し、前記電極パッドと電気的に接続される接続端子と、をさらに有し、前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置は、前記第2接続部及び前記第1周縁部に対して、長手方向にずれているのが好ましい。
第1周縁部および第2接続部が位置する部分はその分だけガス検出素子全体の厚さが厚くなることがある。したがって、第1周縁部および第2接続部の真上で、接続端子と電極パッドとを当接させると両者の接続信頼性が損なわれる恐れがある。そこで、本発明では、接続端子と電極パッドとの当接位置は、第1周縁部及び第2接続部に対して、長手方向にずらすことにより、前記接続端子と前記電極パッドとの接続信頼性を確保することができる。
特に、密着部の長手方向の幅が、開口部の先端側の方が、その基端側よりも長くされている場合においては、前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置を、長手方向において開口部よりも基端側に位置させると、容易に接続端子と電極パッドとの接続信頼性を確保できる。また、かかる構造によれば、接続端子と電極パッドの当接位置を開口部へ近づけやすく、設計の自由度を増すことができる。より好ましくは、接続端子と電極パッドとの当接位置と、開口部との間の距離を、30〜200μmの範囲とすることができる。
また、他の解決手段は、複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備え、前記ガス検出素子は、第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第2貫通孔を有する第2セラミック層と、前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、前記第2貫通孔の内周面に形成された第2導体部と、前記第2セラミック層の第1面上のうち、前記第2貫通孔周縁に設けられ、前記第2導体部と前記第1周縁部とを接続する導体からなる第2周縁部と、前記第1導体部の内周面と前記第2導体部の内周面とで囲まれた開口部と、を備え、前記第1周縁部と前記第2周縁部は、前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、互いに重なり合う密着部と、を有し、前記密着部の最大長さをL1、前記離間部の最大長さをS1とすると、L1>S1を満たすガスセンサの製造方法であって、前記第1面及び前記第2面を有し、これらの面の間を貫通する前記第1貫通孔を有する第1セラミックグリーンシートのうち、前記第1貫通孔の内周面に、未焼成第1導体部を形成すると共に、前記第2面に、前記未焼成第1導体部に接続する未焼成第1周縁部を形成する工程と、前記第1面及び前記第2面を有し、これらの面の間を貫通する前記第2貫通孔を有する第2セラミックグリーンシートのうち、前記第2貫通孔の内周面に、未焼成第2導体部を形成すると共に、前記第1面に、前記未焼成第2導体部に接続する未焼成第2周縁部を形成する工程と、前記第1セラミックグリーンシートの第2面と前記第2セラミックグリーンシートの前記第1面を合わせて前記第1セラミックグリーンシートに前記第2セラミックグリーンシートを積層し、前記未焼成第1導体部に前記未焼成第2導体部を突き合わせると共に、前記未焼成第1周縁部と前記未焼成第2周縁部を重ねる工程と、出来上がった積層体を焼成する工程と、を備えるガスセンサの製造方法である。
このような製造方法にて作製されたガスセンサは、上記のように第1導体部と第2導体部との電気的接続信頼性が高くなる。
また、他の解決手段は、複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備え、前記ガス検出素子は、第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、第1面と第2面とを有し、前記第1セラミック層の第2面側に積層される第2セラミック層と、前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、前記第2セラミック層の第1面上に設けられ、前記第1貫通孔を塞ぎつつ、第1周縁部と接続される導体からなる第2接続部と、前記第1導体部の内周面で囲まれた開口部と、を備え、前記第1周縁部と前記第2接続部は、前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、互いに重なり合う密着部と、を有し、前記密着部の最大長さをL2、前記離間部の最大長さをS2とすると、L2>S2であるガスセンサの製造方法であって、前記第1面及び前記第2面を有し、これらの面の間を貫通する前記第1貫通孔を有する第1セラミックグリーンシートのうち、前記第1貫通孔の内周面に、未焼成第1導体部を形成すると共に、前記第2面に、前記未焼成第1導体部に接続する未焼成第1周縁部を形成する工程と、前記第1面及び前記第2面を有する第2セラミックグリーンシートのうち、前記第1面に未焼成第2接続部を形成する工程と、前記第1セラミックグリーンシートの第2面と前記第2セラミックグリーンシートの前記第1面を合わせて前記第1セラミックグリーンシートに前記第2セラミックグリーンシートを積層し、前記未焼成第1周縁部と前記未焼成第2接続部を重ねる工程と、出来上がった積層体を焼成する工程と、備えるガスセンサの製造方法。
このような製造方法にて作製されたガスセンサは、上記のように第1導体部と第2導体部との電気的接続信頼性が高くなる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に本実施形態の酸素センサ(ガスセンサ)100を示す。この酸素センサ100は、自動車の排気管(図示しない)に取り付けられ、排ガス中の酸素濃度を検知するものである。なお、この酸素センサ100は、図1中、下方が先端側、図1中、上方が基端側となる。この酸素センサ100は、ガス検出素子200、このガス検出素子200を内側に保持する筒状の主体金具103、この主体金具103の先端側の所定部位に装着されたプロテクタ125、主体金具103の基端側の所定部位に接続された筒状の外筒131等から構成されている。
このうちガス検出素子200は、先端200aおよび基端200bを有し、セラミック層を複数積層してなる長方形板状の積層型素子であり、その大きさは長さ約40mm×幅約5mm×厚み約1.2mmである。このガス検出素子200は、図2に分解斜視図を示すように、大別すると、酸素濃度を検知可能なセンサ部201と、このセンサ部201を加熱可能なヒータ部251とからなる。なお、このガス検出素子200は、図2中、左側が先端側、図2中、右側が基端側である。
センサ部201は、酸素濃度検出セル203と酸素ポンプセル205とを有する。酸素濃度検出セル203は、部分安定化ジルコニア焼結体からなる第1固体電解質層(第4セラミック層)211を有する。この第1固体電解質層211の表面211aには、第1電極213が形成され、裏面211bには、第2電極215が形成されている。第1電極213は、先端側に配置された第1電極部213aと、基端側に配置され、ガス検出素子200の長手方向に延びる長円形状をなす接続部213cと、これら第1電極部213aと接続部213cとを結ぶリード部213bとからなる。他方、第2電極215は、先端側に配置された第2電極部215aと、基端側に配置され、長手方向に延びる長円形状をなす周縁部215cと、これら第2電極部215aと周縁部215cとを結ぶリード部215bとからなる。
また、第1固体電解質層211の基端側の所定位置には、貫通孔211hが穿設されている(図3も参照)。そして、この貫通孔211hの内周面には、筒状をなす導体部217が形成されている。裏面211bのうち、貫通孔211hの周縁には、周縁部215cが設けられ、導体部217と接続されている。
また、第1固体電解質層211の表面211aのうち、貫通孔211hの周縁には、長手方向に延びる長円形状をなす周縁部219が設けられ、導体部217と接続されている。
次に、酸素ポンプセル205について説明する(図2参照)。酸素ポンプセル205は、部分安定化ジルコニア焼結体からなる第2固体電解質層(第2セラミック層)221と、その表面221aに形成された第3電極223及びその裏面221bに形成された第4電極225とから構成されている。第3電極223は、先端側に配置された第3電極部223aと、基端側に配置され、長手方向に延びる長円形状をなす周縁部(第2接続部)223cと、第3電極部223aと周縁部223cとを結ぶリード部223bとからなる。他方、第4電極225は、先端側に配置された第4電極部225aと、基端側に配置され、長手方向に延びる長円形状をなす周縁部225cと、第4電極部225aと周縁部225cとを結ぶリード部225bとからなる。
また、第2固体電解質層221の基端側の所定位置には、2つの貫通孔(第2貫通孔)221h1,221h2が穿設されている。また、第2固体電解質層221の表面221aのうち貫通孔221h1、221h2の周縁には、長手方向に延びる長円形状をなす周縁部(第2周縁部)222,229が設けられている。他方、第2固体電解質層221の裏面221bのうち貫通孔221h1、221h2の周縁には、長手方向に延びる長円形状をなす周縁部224、225cが設けられている。そして、貫通孔221h1の内周面には、筒状をなす導体部226が形成され、周縁部222と周縁部224とを接続している(図3参照)。また、貫通孔221h2の内周面には、筒状をなす導体部(第2導体部)227が形成され、周縁部229と周縁部225cとを接続している(図4参照)。
図2に戻り、上述の酸素濃度検出セル203と酸素ポンプセル205との間には、アルミナを主体とする絶縁層(第3セラミック層)231が積層されている。この絶縁層231は、その大部分を占める絶縁部231fと、先端側に配置された多孔質状の拡散律速部231g,231gとからなる。絶縁層231のうち、酸素濃度検出セル203の第1電極部213a及び酸素ポンプセル205の第4電極部225aに対応する位置には、平面視矩形状のガス測定室231cが貫通形成されている。このガス測定室231cは、絶縁層231の幅方向の両端部分において拡散律側部231g,231gを介して、外部と連通している。このため、拡散律側部231g,231gにより、検出ガスがガス測定室231cに流入する際の律速を行うことができる。
また、絶縁層231の基端側には、長手方向に延びる長円形状をなす2つの貫通孔231h1,231h2が形成されている。また、絶縁層231の表面231aのうち、貫通孔231h1、231h2の周縁には周縁部233e、235eが形成されている。また、貫通孔231h1、231h2内にそれぞれ露出する周縁部219、接続部213cの上には、接続部233f、235fが重ねて設けられている。そして、貫通孔231h1には、その内壁面のうち先端側の一部に、その横断面がU字状の導体部233dが形成され、周縁部233eと接続部233fとを接続している(図3参照)。他方、貫通孔231h2にも、その内壁面のうち先端側の一部に、その横断面がU字状をなす導体部235dが形成され、周縁部235eと接続部235fとを接続している(図4も参照)。
図2に戻り、保護層(第1セラミック層)241について説明する。第2固体電解質層221の表面221aには、アルミナを主体とする保護層241が積層されている。保護層241は、第4電極223aに対応して配置された多孔質の電極保護部241eと、それ以外の部分を占める補強部241dとからなる。電極保護部241eは、第4電極部223aを覆って、被毒を防止、抑制する。また、補強部241dは、第2固体電解質層221を覆って保護する。また、保護層241の基端には、面取り部200bcが形成されている。
また、保護層241の基端側には、3つの貫通孔(第1貫通孔)241h1,241h2,241h3が穿設されている。保護層241の表面241aのうち、貫通孔241h1,241h2,241h3の周縁には、長手方向に延びる3つの電極パッド243,244,245が幅方向に並んで形成されている。一方、保護層241の裏面241bのうち貫通孔241h1,241h2,241h3の周縁には、長手方向に延びる長円形状をなす3つの周縁部(第1周縁部)247,248,249が並んで形成されている。そして、貫通孔241h1の内周面には、導体部271が形成され、電極パッド243と周縁部247とを接続している(図3参照)。また、貫通孔241h2の内周面には、導体部272が形成され、電極パッド244と周縁部248とを接続している(図4参照)。さらに、貫通孔241h3の内周面には、筒状をなす導体部273が形成され、電極パッド245と周縁部249とを接続している(図5参照)。
ガス検出素子200のセンサ部201には、3つの開口部206、207、208が形成されている。
このうち第1開口部206は、導体部217、導体部233d、貫通孔231h1、導体部226、導体部271の内周面が厚さ方向に連結されて構成されている(図3参照)。他方、第2開口部207は、導体部235d、貫通孔231h2、導体部227、導体部272の内周面が厚さ方向に連結されて構成されている(図4参照)。さらに、第3開口部208は、導体部273の内周面により形成されている。
次に、図2に戻り、ヒータ部251について説明する。ヒータ部251は、アルミナを主体とする第5セラミック層253及び第6セラミック層255と、これらの間に挟まれてなり、発熱体257と、第6セラミック層255の裏面255bのうち、基端側に設けられた一対のヒータ用外部接続パッド261,262とを有する。発熱体257は、先端側に位置する発熱部257aと、基端側に位置する1対の接続部257c1、257c2と、発熱部257aと接続部257c1、257c2とをそれぞれ結ぶ一対のリード部257b1,257b2とからなる。また、第6セラミック層255は、基端側に貫通孔255h1、255h2とを有している。貫通孔255h1、255h2の内周面には、一対の導体259,260が設けられ、それぞれ接続部257c1、257c2とヒータ用外部接続パッド261,262とを電気的に接続している。
次に、図1に戻り、ガスセンサ100の他の部分の構成を説明する。主体金具103は、SUS430からなり、ガスセンサ100を排気管に取り付けるための雄ネジ部105と、この取り付け時に工具を係合させる六角係合部107とを外側に有する。また、主体金具103の内側には、径方向内側に向かって突出する内側段部109が設けられている。この内側段部109は、ガス検出素子200を保持するための金属ホルダ111を支持している。そして、この金属ホルダ111の内側には、ガス検出素子200を所定の位置に配置するためのセラミックホルダ113と滑石充填層115とが先端側から順に配置されている。この滑石充填層115は、先端側に位置する第1滑石充填層116と、基端側に位置する第2滑石充填層117の2層からなる。そして、第2滑石充填層117の基端側には、アルミナ製のスリーブ119が配置されている。このスリーブ119は、多段の円筒状に形成されており、その軸孔119hにガス検出素子200を内挿している。そして、主体金具103の基端にある加締部110が内側に折り曲げられており、これにより、ステンレス製のリング部材121を介して、スリーブ119が主体金具103の先端側に押圧されている。
また、主体金具103の先端外周には、主体金具103の先端から突出するガス検出素子200の先端部200sを覆う金属製のプロテクタ125が溶接されている。このプロテクタ125は、有底円筒状で外側に位置する外側プロテクタ126と、有底円筒状で内側に位置する内側プロテクタ127とからなる二重構造をなしており、外側プロテクタ126及び内側プロテクタ127には、それぞれ排気ガスを内側に取り入れるためのガス取入穴126k,127kが複数設けられている。
一方、主体金具103の基端側には、SUS430からなる筒状の外筒131が溶接されている。この外筒131の内側には、セパレータ135が配置されている。セパレータ135は、外筒131との間に介在する保持部材137により外筒131に固定されている。また、セパレータ135には、ガス検出素子200と電気的に接続する複数の接続端子金具139と、一端がこの接続端子金具139に電気的に接続する一方でガスセンサ100の基端側外部に延出する複数のリード線141とが配置されている。また、セパレータ135の基端側には、外筒131の基端側開口131cを閉塞するための円柱状のゴムキャップ143が配置されている。このゴムキャップ143は、外筒131に装着された状態で外筒131の外周を径方向内側に加締めることにより、外筒131に固定されている。ゴムキャップ143には、複数の挿通孔143hが設けられ、上述の複数のリード線141がそれぞれ挿通されている。
次に、発明の要部について、図6〜8を用いて説明する。
図6〜図8は、ぞれぞれ、図3〜図5に対応し、それぞれの要部を拡大したものである。
ガス検出素子200は、従来公知のシート積層技術および導体ペースト印刷技術等により、未焼成の積層体を形成した後、未焼成のセラミックグリーンシートと、その層間および貫通孔内に印刷形成された白金を主成分とした導体ペーストを同時焼成することにより形成される。
この焼成の際、セラミックグリーンシートと未焼成メタライズとでは焼成収縮量が異なるため、互いに重ね合わされた導体ペーストのうち、貫通孔に隣接した部分では、導体ペースト同士が剥がれて間隙を生じてしまうことがある。
まず、図6に示すように、互いに重ね合わされた周縁部(第1周縁部)247と周縁部(第2周縁部)222との間、周縁部224と周縁部233eとの間には、第1開口部206に隣接して、間隙を有して対向する離間部G1、G2が形成される。なお、図3では、離間部G1,G2は省略されている。
しかしながら、離間部G1、G2が形成されていても、周縁部247及び周縁部222は互いに重なり合う密着部C1を備えており、同様に、周縁部224及び周縁部233eは互いに重なり合う密着部C2を備えている。しかも、密着部C1,C2の最大長さL1は、離間部G1、G2の最大長さS1よりも大きく設定されている。したがって、周縁部247と周縁部222の間、周縁部224と周縁部233eの間で、十分な接続信頼性が確保される。
なお、図6に示すように、密着部C1は、第1開口部206の先端側だけでなく、基端側にも形成されている。しかし、本実施形態では、密着部C1の幅は先端側をより長くし、基端側では、ごくわずかとなっている。この結果、図3に示すように、第1開口部206をガス検出素子200の基端200bに近づけることができる。具体的には、3mm以下とするのが好ましい。なお、本実施形態では、第1開口部206と基端200bとの距離は約1.5mmである。
このように第1開口部206を基端200bに近づけた結果、電極パッド243は、第1開口部206よりも先端側に設けられる。図3に示すように、接続端子139と電極パッド243との当接位置t1は、密着部C1を含む周縁部247等よりもさらに先端側に位置している。すなわち、周縁部247等の厚み分により電極パッド243の凹凸を回避した部分で、接続端子139と電極パッド243とが接触しているため、両者間の接続信頼性が向上できる。
次に、第2開口部207については、図7に示すように、互いに重ね合わされた周縁部(第1周縁部)248と周縁部(第2周縁部)229との間、周縁部225cと周縁部235eとの間に、間隙を有して対向する離間部G3、G4が形成される。なお、図4では、離間部G3,G4は省略されている。
しかしながら、離間部G3、G4が形成されていても、周縁部248及び周縁部229は互いに重なり合う密着部C3を備えており、同様に、周縁部225c及び周縁部235eは互いに重なり合う密着部C4を備えている。しかも、密着部C3,C4の最大長さL1は、離間部G3、G4の最大長さS1よりも大きく設定されている。したがって、周縁部248と周縁部229の間、周縁部225cと周縁部235eの間で、十分な接続信頼性が確保される。
なお、図7に示すように、密着部C3は、第2開口部207の先端側だけでなく、基端側にも形成されている。しかし、本実施形態では、密着部C3の幅は先端側をより長くし、基端側では、ごくわずかとなっている。そして、電極パッド244は、第2開口部207よりも基端側に設けられる。このように密着部C3がより短い基端側に、接続端子139と電極パッド244との当接位置t2を位置させる(図4参照)ことで、周縁部248等の厚み分により電極パッド244に生じる凹凸を回避するのが容易となる。また、第2開口部207と当接位置t2の間の距離は、第1開口部206と当接位置t1の間の距離よりも、小さくできる。具体的には、開口部207と当接位置t2との間の距離は180μmであり、他方、第1開口部206と当接位置t1との間の距離は、220μmである。
次に、第3開口部208については、図に示すように、互いに重ね合わされた周縁部(第1周縁部)249と接続部(第2接続部)223cとの間に、間隙を有して対向する離間部G5が形成される。なお、図5では、離間部G5は省略されている。
しかしながら、離間部G5が形成されていても、周縁部249及び接続部223cは互いに重なり合う密着部C5を備えている。しかも、密着部C5の最大長さL1は、離間部G5の最大長さS1よりも大きく設定されている。したがって、周縁部249と周縁部223の間で、十分な接続信頼性が確保される。この結果、導体部(第1導体部)273と接続部223cとの電気的接続信頼性を確保することができる。
なお、図8に示すように、密着部C5は、貫通孔(第1貫通孔)241h3の先端側だけでなく、基端側にも形成されている。しかし、本実施形態では、密着部C5の幅は先端側の方をより長くし、基端側では、ごくわずかとなっている。そして、電極パッド245は、開口部208よりも基端側に設けられる。このように密着部C5がより短い基端側に、接続端子139と電極パッド245との当接位置t3を位置させる(図5参照)ことで、周縁部249等の厚み分により電極パッド245に生じる凹凸を回避するのが容易となる。また、開口部208と当接位置t3の間の距離は、第1開口部206と当接位置t1の間の距離よりも、小さくできる。具体的には、開口部208と当接位置t3との間の距離は180μmであり、他方、第1開口部206と当接位置t1との間の距離は、220μmである。
なお、上記した離間部G1〜G5の最大長さS1は20〜55μmであるのに対し、密着部C1〜C5の最大長さL1は、それぞれ60μm〜200μmである。密着部C1〜C5の最大長さS1は、それぞれ離間部G1〜G5の3倍以上となっている。
また、周縁部219、224、222、225c、229、247、248、249は、それぞれの貫通孔を基準として、先端側の長さの方が、基端側の長さより大きく設定されている。具体的には、先端側の長さおよび基端側の長さは、それぞれ1.6mm、基端側の長さが0.2mmとなっている。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
実施形態に係る酸素センサの縦断面図でる。 実施形態に係り、ガス検出素子の分解斜視図である。 実施形態に係り、ガス検出素子のうち、第1開口部206近傍の概略構造を示す説明図である。 実施形態に係り、ガス検出素子のうち、第2開口部207近傍の概略構造を示す説明図である。 実施形態に係り、ガス検出素子のうち、開口部208近傍の概略構造を示す説明図である。 実施形態に係り、ガス検出素子のうち、焼成の際に間隙が形成された第1開口部206を示す説明図である。 実施形態に係り、ガス検出素子のうち、焼成の際に間隙が形成された第2開口部207を示す説明図である。 実施形態に係り、ガス検出素子のうち、焼成の際に間隙が形成された開口部208を示す説明図である。 比較技術1に係り、ガス検出素子のうち、開口部近傍の概略構造を示す説明図である。 比較技術1に係り、ガス検出素子のうち、焼成の際に間隙が形成された開口部を示す説明図である。 比較技術2に係り、ガス検出素子のうち、貫通孔近傍の概略構造を示す説明図である。 比較技術2に係り、ガス検出素子のうち、焼成の際に間隙が形成された貫通孔を示す説明図である。
符号の説明
100 酸素センサ(ガスセンサ)
139 接続端子
200 ガス検出素子
200a ガス検出素子の先端
200b ガス検出素子の基端
201 センサ部
206 第1開口部
207 第2開口部
208 第3開口部
211 第1固体電解質層(第4セラミック層)
211h 貫通孔
213 第1電極
215 第2電極
215c、219 周縁部
221 第2固体電解質層(第2セラミック層)
221h1、221h2 貫通孔(第2貫通孔)
222、229 周縁部(第2周縁部)
223 第3電極
223c 接続部(第2接続部)
224、225c、233e、235e 周縁部
226、227 導体部(第2導体部)
231 絶縁層(第3セラミック層)
231h1、231h2 貫通孔
233d、235d 導体部
233f、235f
接続部
241 保護層(第1セラミック層)
241h1,241h2,241h3 貫通孔(第1貫通孔)
243、244、245 電極パッド
247、248、249 周縁部(第1周縁部)
251 ヒータ部
253 第5セラミック層(セラミック層)
255 第6セラミック層(セラミック層)
261 ヒータ用外部接続パッド
271、272、273 導体部(第1導体部)
C1、C2、C3、C4、C5 密着部
G1、G2、G3、G4、G5 離間部
L1、L2 密着部の最大長さ(幅)
S1,S2 離間部の最大長さ(幅)
t1、t2、t3 当接位置

Claims (16)

  1. 複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備えたガスセンサであって、
    前記ガス検出素子は、
    第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、
    第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第2貫通孔を有する第2セラミック層と、
    前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、
    前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、
    前記第2貫通孔の内周面に形成された第2導体部と、
    前記第2セラミック層の第1面上のうち、前記第2貫通孔周縁に設けられ、前記第2導体部と前記第1周縁部とを接続する導体からなる第2周縁部と、
    前記第1導体部の内周面と前記第2導体部の内周面とで囲まれた開口部と、を備え、
    前記第1周縁部と前記第2周縁部は、
    前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、
    互いに重なり合う密着部と、を有し、
    前記密着部の最大長さをL1、前記離間部の最大長さをS1とすると、L1>S1を満たすことを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサであって、
    L1≧3×S1を満たすことを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項1または2に記載のガスセンサであって、
    L1は、60〜200μmであることを特徴とするガスセンサ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のガスセンサであって、
    前記密着部は、長手方向において、前記開口部の先端側の方が前記開口部の基端側よりも長いことを特徴とするガスセンサ。
  5. 請求項1乃至4に記載のガスセンサであって、
    前記第1導体部と電気的に接続され、前記ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドと、
    前記電極パッドと当接し、前記電極パッドと電気的に接続される接続端子と、をさらに有し、
    前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置は、前記第1周縁部及び前記第2周縁部に対して、長手方向にずれていることを特徴とする
    ガスセンサ。
  6. 請求項5に記載のガスセンサであって、
    前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置は、長手方向において、前記開口部よりも基端側に位置していることを特徴とするガスセンサ。
  7. 請求項6に記載のガスセンサであって、前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置と前記開口部との間の距離は、30200μmであることを特徴とするガスセンサ。
  8. 複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備えたガスセンサであって、
    前記ガス検出素子は、
    第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、
    第1面と第2面とを有し、前記第1セラミック層の第2面側に積層される第2セラミック層と、
    前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、
    前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、
    前記第2セラミック層の第1面上に設けられ、前記第1貫通孔を塞ぎつつ、第1周縁部と接続される導体からなる第2接続部と、
    前記第1導体の内周面で囲まれた開口部と、
    を備え、
    前記第1周縁部と前記第2接続部は、
    前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、
    互いに重なり合う密着部と、を有し、
    前記密着部の最大長さをL2、前記離間部の最大長さをS2とすると、L2>S2であることを特徴とするガスセンサ。
  9. 請求項8に記載のガスセンサであって、
    L2≧3×S2を満たすことを特徴とするガスセンサ。
  10. 請求項8または9に記載のガスセンサであって、
    L2は、60〜200μmであることを特徴とするガスセンサ。
  11. 請求項8乃至10のいずれかに記載のガスセンサであって、
    前記密着部は、長手方向において、前記開口部の先端側の方が前記開口部の基端側よりも長いことを特徴とするガスセンサ。
  12. 請求項8乃至11のいずれかに記載のガスセンサであって、
    前記第1導体部と電気的に接続され、前記ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドと、
    前記電極パッドと当接し、前記電極パッドと電気的に接続される接続端子と、をさらに有し、
    前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置は、前記第1周縁部及び前記第2接続部に対して、長手方向にずれていることを特徴とするガスセンサ。
  13. 請求項12に記載のガスセンサであって、
    前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置は、長手方向において、前記開口部よりも基端側に位置していることを特徴とするガスセンサ。
  14. 請求項13に記載のガスセンサであって、前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置と前記開口部との間の距離は、30200μmであることを特徴とするガスセンサ。
  15. 複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備え
    前記ガス検出素子は、
    第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、
    第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第2貫通孔を有する第2セラミック層と、
    前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、
    前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、
    前記第2貫通孔の内周面に形成された第2導体部と、
    前記第2セラミック層の第1面上のうち、前記第2貫通孔周縁に設けられ、前記第2導体部と前記第1周縁部とを接続する導体からなる第2周縁部と、
    前記第1導体部の内周面と前記第2導体部の内周面とで囲まれた開口部と、を備え、
    前記第1周縁部と前記第2周縁部は、
    前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、
    互いに重なり合う密着部と、を有し、
    前記密着部の最大長さをL1、前記離間部の最大長さをS1とすると、L1>S1を満たすガスセンサの製造方法であって、
    前記第1面及び前記第2面を有し、これらの面の間を貫通する前記第1貫通孔を有する第1セラミックグリーンシートのうち、前記第1貫通孔の内周面に、未焼成第1導体部を形成すると共に、前記第2面に、前記未焼成第1導体部に接続する未焼成第1周縁部を形成する工程と、
    前記第1面及び前記第2面を有し、これらの面の間を貫通する前記第2貫通孔を有する第2セラミックグリーンシートのうち、前記第2貫通孔の内周面に、未焼成第2導体部を形成すると共に、前記第1面に、前記未焼成第2導体部に接続する未焼成第2周縁部を形成する工程と、
    前記第1セラミックグリーンシートの第2面と前記第2セラミックグリーンシートの前記第1面を合わせて前記第1セラミックグリーンシートに前記第2セラミックグリーンシートを積層し、前記未焼成第1導体部に前記未焼成第2導体部を突き合わせると共に、前記未焼成第1周縁部と前記未焼成第2周縁部を重ねる工程と、
    出来上がった積層体を焼成する工程と、
    を備えるガスセンサの製造方法。
  16. 複数のセラミック層が積層され、先端側に検出部が形成された長手方向に延びる板状のガス検出素子を備え
    前記ガス検出素子は、
    第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する第1セラミック層と、
    第1面と第2面とを有し、前記第1セラミック層の第2面側に積層される第2セラミック層と、
    前記第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、
    前記第1セラミック層の前記第2面上の前記第1貫通孔周縁に設けられ、前記第1導体部と接続された導体からなる第1周縁部と、
    前記第2セラミック層の第1面上に設けられ、前記第1貫通孔を塞ぎつつ、第1周縁部と接続される導体からなる第2接続部と、
    前記第1導体部の内周面で囲まれた開口部と、
    を備え、
    前記第1周縁部と前記第2接続部は、
    前記開口部に連なる間隙を介して互いに対向する離間部と、
    互いに重なり合う密着部と、を有し、
    前記密着部の最大長さをL2、前記離間部の最大長さをS2とすると、L2>S2であるガスセンサの製造方法であって、
    前記第1面及び前記第2面を有し、これらの面の間を貫通する前記第1貫通孔を有する第1セラミックグリーンシートのうち、前記第1貫通孔の内周面に、未焼成第1導体部を形成すると共に、前記第2面に、前記未焼成第1導体部に接続する未焼成第1周縁部を形成する工程と、
    前記第1面及び前記第2面を有する第2セラミックグリーンシートのうち、前記第1面に未焼成第2接続部を形成する工程と、
    前記第1セラミックグリーンシートの第2面と前記第2セラミックグリーンシートの前記第1面を合わせて前記第1セラミックグリーンシートに前記第2セラミックグリーンシートを積層し、前記未焼成第1周縁部と前記未焼成第2接続部を重ねる工程と、
    出来上がった積層体を焼成する工程と、
    を備えるガスセンサの製造方法。
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