JP4988442B2 - ガスセンサ及びガスセンサの製造方法 - Google Patents
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Description
その後、この未焼成固体電解質層を、焼成後に第1絶縁層911となる第1未焼成絶縁層に積層する。そして更に、この積層体に焼成後に第2絶縁層915となる第2未焼成絶縁層を形成する。
そして、未焼成セラミックの積層体を焼成すれば、ガス検出素子900が形成される。
「ガス検出素子」は、セラミック層を複数積層するものであればよく、一対の電極を有するものでも、複数対の電極を有するものでもよい。また、「ガス検出素子」には、ヒータ等が一体形成されたものも含まれる。
「第1導体部」及び「第2導体部」は、それぞれ第1貫通孔や第2貫通孔の内周面に形成されたものであればよい。例えば、第1貫通孔や第2貫通孔の内周面の全体に形成された筒状をなす第1導体部や第2導体部が挙げられる。また、第1貫通孔や第2貫通孔の内周面の一部にのみ形成された、例えば横断面がU字状をなす第1導体部や第2導体部でもよい。
これに対し、本発明では、上記底面セラミック層の第1面が露出しているので、つまり第1貫通孔の底面に導体が存在しないので、このような問題が生じるおそれがない。従って、導体自身の電気的な接続信頼性や、導体と他の導体との電気的な接続信頼性が更に高く、更に信頼性の高いガス検出素子及びガスセンサとすることができる。
これに対し、本発明では、第1貫通孔内の底面セラミックグリーンシートが露出しているので、このような問題が生じるおそれがない。従って、導体自身の電気的な接続信頼性や、導体と他の導体との電気的な接続信頼性が更に高くでき、更に信頼性の高いガス検出素子及びガスセンサを製造できる。
酸素濃度検出セル203は、部分安定化ジルコニア焼結体からなる第1固体電解質層(第1セラミック層)211と、第1固体電解質層211の第1面211aに形成された第1電極213と、第2面211bに形成された第2電極215を有している。
同様に、第2電極215は、第1電極部213aと対向する位置に配置された第2電極部215aと、基端側に配置され、長手方向に延びる長円形状の接続部215cと、第2電極部215aと接続部215cとを結ぶリード部215bとからなる。この第2電極215も、白金により形成されている。
第2貫通孔231h1は、前述の第1貫通孔211hおよび第3貫通孔221h1に繋がり、第2貫通孔231h1の断面積は、第1貫通孔211hおよび第3貫通孔221h1の断面積よりも大きくされている(図3参照)。そして、第2貫通孔231h1には、その内周面のうち先端側の一部に、第2導体部233dが形成されており、絶縁層231の第1面231aに形成された接続部233eと、第1接続部219上に重ねて設けられた第2接続部233fとを接続している。第2接続部233fの基端は、第1接続部219上に留まっており、第1貫通孔211の底面211ht上までは延設されていない。
発熱体257は、先端側に位置する発熱部257aと、基端側に位置する接続部257c1、257c2、発熱部257aと接続部257c1、257c2をそれぞれ接続するリード部257b1,257b2とからなる。
第2ヒータセラミック層255には、その第1面255aと第2面255bとの間を貫通する貫通孔255h1、255h2が形成されている。貫通孔255h1、255h2の内周面にはそれぞれ導体259、260が形成されており、それぞれ接続部257c1、257c2とヒータ用外部接続パッド261,261とを電気的に接続している。
まず、ドクターブレード装置を利用した公知のシート形成法等により、焼成後に第1ヒータセラミック層253となる第1未焼成ヒータセラミック層(底面セラミックグリーンシート)353、焼成後に第2ヒータセラミック層255となる第2未焼成ヒータセラミック層(セラミックグリーンシート)355、焼成後に第1固体電解質層211となる第1未焼成固体電解質層(第1セラミックグリーンシート)311、焼成後に第2固体電解質層221となる第2未焼成固体電解質層(第2セラミックグリーンシート)321、及び、焼成後に保護層241となる未焼成保護層(第3セラミックグリーンシート)341をそれぞれ用意する。
その後、未焼成発熱体357を挟み込むようにして、第2未焼成ヒータセラミック層355の第1面355a上に第1未焼成ヒータセラミック層353を積層する。
また、第1未焼成固体電解質層311の第1面311aに、第1未焼成電極313と、第1未焼成接続部319とを印刷形成する。第1未焼成電極313のうち、焼成後に第1接続部213cとなる第1未焼成接続部313cは、長手方向に延びる長円形状に形成する。また、第1未焼成接続部319は、その一端部分が上記の第1未焼成導体部317に接続し、長手方向先端側に延びる長円形状に形成する。
また、第1未焼成固体電解質層311の第2面311bに、第2未焼成電極315を印刷形成する。この第2未焼成電極315のうち、焼成後に接続部215cとなる未焼成接続部315cは、その一端部分が上記の第1未焼成導体部317に接続し、長手方向先端側に延びる長円形状に形成する。
かくして、未焼成セラミックの積層体300が形成される。
その後、公知の手法により、この未焼成セラミックの積層体300を焼成する。これにより、前述したガス検出素子200が形成される。
200 ガス検出素子
200a ガス検出素子の先端
200b ガス検出素子の基端
201 センサ部
211 第1固体電解質層(第1セラミック層)
211h 第1貫通孔
213 第1電極
215 第2電極
217 第1導体部
213c、219 第1接続部
221 第2固体電解質層(第3セラミック層)
221h1、221h2 第3貫通孔
223 第3電極
224、225c 第3接続部
225 第4電極
231 絶縁層(第2セラミック層)
231h1、231h2 第2貫通孔
233d、235d 第2導体部
233f、235f 第2接続部
241 保護層(第4セラミック層)
241h1、241h2、241h3 第4貫通孔
253 第1ヒータセラミック層(底面セラミック層)
255 第2ヒータセラミック層
929 充填導体部
Claims (14)
- 第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する固体電解質層である第1セラミック層と、
前記第1セラミック層の第1面側に積層され、前記第1貫通孔と連接され、開口面積が前記第1貫通孔よりも大きい第2貫通孔を備えた第2セラミック層と、
前記第1のセラミック層の第2面側に積層され、前記第1貫通孔を閉塞する底面セラミック層と、を少なくとも有する複数のセラミック層が積層され、
前記第1セラミック層の前記第1面及び前記第2面の長手方向先端側に配置された一対の電極部と、該第1セラミック層の該第1面及び該第2面に設けられ、該一対の電極部のそれぞれに電気的に接続されると共に、長手方向基端側に向かって延びる一対のリード部と、を有する長手方向に延びる板状のガス検出素子と、
前記一対のリード部にそれぞれ電気的に接続される複数の接続端子と、を備えたガスセンサであり、
前記一対のリード部のうち、前記第1セラミック層の前記第2面に設けられたリード部は、
前記第1貫通孔を充填させないように該第1貫通孔の内周面に形成された第1導体部と、
前記第1セラミック層の前記第1面上に設けられ、前記第1導体部と接続された第1接続部と、
前記接続端子と電気的に接続されると共に、前記第2貫通孔を充填させないように該第2貫通孔の内周面に形成された第2導体部と、
一端が前記第1接続部上に配置され、他端が前記第2導体部と接続される第2接続部と、
を介して前記接続端子に電気的に接続されてなる
ガスセンサ。 - 請求項1に記載のガスセンサであって、
前記第1貫通孔内には、前記底面セラミック層の表面が露出していることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1または2に記載のガスセンサであって、
前記第1貫通孔における長手方向先端と前記第2貫通孔における長手方向先端との前記長手方向の距離をD1、前記第1貫通孔における長手方向基端と前記第2貫通孔における長手方向基端との前記長手方向の距離をD2としたときにD1>D2>0であることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項3に記載のガスセンサであって、
前記ガス検出素子は、
前記第2導体部と電気的に接続され、前記ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドをさらに有し、
前記接続端子は、前記電極パッドと当接し、かつ該電極パッドと電気的に接続され、
前記接続端子と前記電極パッドとの当接位置と前記第2貫通孔とが長手方向にずれていることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のガスセンサであって、
前記第2セラミック層は前記第1セラミック層よりも厚さが小さいことを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載のガスセンサであって、
前記ガス検出素子は、
第1面と第2面とを有し、該第1面と第2面との間を貫通する第3貫通孔を有する第3セラミック層と、
前記第3貫通孔を充填させないように該第3貫通孔の内周面に形成された第3導体部と、
前記第3セラミック層の第2面に設けられ、前記第3導体部と前記第2導体部とを接続する第3接続部と、を備え、
前記第2セラミック層は、前記第3セラミック層の前記第2面側に積層され、
前記第2貫通孔は、前記第3貫通孔と連接され、開口面積が前記第3貫通孔よりも大きいことを特徴とするガスセンサ。 - 第1面と第2面とを有し、該第1面と該第2面との間を貫通する第1貫通孔を有する固体電解質層である第1セラミック層と、
前記第1セラミック層の第1面側に積層され、前記第1貫通孔と連接され、開口面積が前記第1貫通孔よりも大きい第2貫通孔を備えた第2セラミック層と、
前記第1のセラミック層の第2面側に積層され、前記第1貫通孔を閉塞する底面セラミック層と、を少なくとも有する複数のセラミック層が積層され、
前記第1セラミック層の前記第1面及び前記第2面の長手方向先端側に配置された一対の電極部と、該第1セラミック層の該第1面及び該第2面に設けられ、該一対の電極部のそれぞれに電気的に接続されるとともに、長手方向基端側に配置された一対の接続部と、長手方向基端側に向かって延び、該電極部と該接続部とを結ぶ一対のリード部と、を有する長手方向に延びる板状のガス検出素子と、
前記一対のリード部にそれぞれ電気的に接続される複数の接続端子と、を備えたガスセンサの製造方法であり、
第1面及び第2面を有し、これらの面の間を貫通する第1貫通孔を有する焼成後に前記第1セラミック層となる第1セラミックグリーンシートのうち、前記第1貫通孔を充填させないように該第1貫通孔の内周面に、第1未焼成導体部を形成すると共に、前記第1面に、前記第1未焼成導体部に接続する第1未焼成接続部を形成する工程と、
前記第1セラミックグリーンシートの前記第2面側に、焼成後に前記一対の電極部及び前記一対のリード部のうち、前記第1セラミック層の前記第2面に設けられた電極部及びリード部となる第2未焼成電極を、前記第1未焼成導体部と接続するように形成する工程と、
前記第1セラミックグリーンシートの前記第2面側に、前記底面セラミックグリーンシートを積層する工程と、
前記第1貫通孔に対応する位置に形成され、前記第1貫通孔よりも断面積の大きい第2貫通孔を有する第2未焼成セラミック層を、前記第1セラミックグリーンシートの前記第1面側に積層する工程と、
導体ペーストを前記第2貫通孔の内周面及び第2貫通孔内に露出する前記第1セラミックシートの前記第1面上に印刷し、前記第2貫通孔を充填させないように該第2貫通孔の内周面に設けられた第2未焼成導体部、及び一端が前記第2未焼成導体部に接続され、他端が前記第1接続部上に形成された第2未焼成接続部を形成する工程と、
出来上がった積層体を焼成する工程と、
を備えることを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項7に記載のガスセンサの製造方法であって、
前記第1貫通孔を閉塞する部分の前記底面セラミックグリーンシートが露出している
ことを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項7または8に記載のガスセンサの製造方法であって、
前記第1貫通孔における長手方向先端と前記第2貫通孔における長手方向先端との前記長手方向の距離をD3、前記第1貫通孔における長手方向基端と前記第2貫通孔における長手方向基端との前記長手方向の距離をD4としたときにD3>D4>0となることを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項7乃至9のいずれかに記載のガスセンサの製造方法であって、
前記第2未焼成セラミック層は、前記第1セラミックグリーンシートよりも厚さが小さいことを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項7乃至10のいずれかに記載のガスセンサの製造方法であって、
前記第2未焼成セラミック層を、絶縁ペーストの印刷により形成する
ことを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 請求項11に記載のガスセンサの製造方法であって、
前記第2未焼成セラミック層を、厚み100μm以下に形成する
ことを特徴とするガスセンサの製造方法。 - 第1面と第2面とを有する固体電解質層である第1セラミック層と、
第1面と第2面とを有し、該第1面と第2面との間を貫通する第3貫通孔を有する第3セラミック層と、
第1セラミック層の第1面と前記第3セラミック層の第2面との間に積層され、前記第3貫通孔と連接され、開口面積が前記第3貫通孔よりも大きい第2貫通孔を備えた第2セラミック層と、を少なくとも有する複数のセラミック層が積層され、
前記第1セラミック層の前記第1面及び前記第2面の長手方向先端側に配置された一対の電極部と、該第1セラミック層の該第1面及び該第2面に設けられ、該一対の電極部のそれぞれに電気的に接続されると共に、長手方向基端側に向かって延びる一対のリード部と、を有する長手方向に延びる板状のガス検出素子と、
前記一対のリード部にそれぞれ電気的に接続される複数の接続端子と、を備えたガスセンサであり、
前記一対のリード部のうち、前記第1セラミック層の前記第1面に設けられたリード部は、
前記第1セラミック層の前記第1面に設けられたリード部と電気的に接続されると共に、前記第1セラミック層の前記第1面上に設けられ、前記第2貫通孔内に露出した第1接続部と、
前記第2貫通孔を充填させないように該第2貫通孔の内周面に形成された第2導体部と、
一端が前記第1接続部上に配置され、他端が前記第2導体部と接続される第2接続部と、
前記接続端子と電気的に接続されると共に、前記第3貫通孔を充填させないように該第3貫通孔の内周面に形成された第3導体部と、
前記第3セラミック層の第2面に設けられ、前記第2導体部と前記第3導体部とを接続する第3接続部と、
を介して前記接続端子に電気的に接続されてなる
ガスセンサ。 - 請求項13に記載のガスセンサであって、
前記ガス検出素子は、
前記第2導体部と電気的に接続され、前記ガス検出素子の外表面に設けられた電極パッドをさらに有し、
前記接続端子は、前記第3貫通孔よりも長手方向基端側において、前記電極パッドと当接し、かつ該電極パッドと電気的に接続され、
前記第2貫通孔における長手方向先端と前記第3貫通孔における長手方向先端との長手方向の距離をD5、前記第2貫通孔における長手方向基端と前記第3貫通孔における長手方向基端との長手方向の距離をD6としたときにD5>D6>0であることを特徴とするガスセンサ。
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