JP4883314B2 - Plcを用いたデータトレースシステム - Google Patents

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この発明は、プログラマブル・コントローラ(以下、「PLC」と言う)を用いたデータトレースシステムに係り、特に、PLCとプログラム開発支援装置(以下、「ツール装置」と言う)との協働により、PLC側に保存されたトレースデータをツール装置側にて読出可能としたPLCを用いたデータトレースシステムに関する。
PLCとツール装置との協働により、PLC側に保存されたトレースデータをツール装置側にて読出可能としたPLCを用いたデータトレースシステムは、従来より種々知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のデータトレースシステムは、PLCとツール装置とを通信で結ぶことにより、構成されている。
PLC(中でも、ビルディング・ブロック型のPLC)は、当業者にはよく知られているように、電源ユニット、CPUユニット、1又は2以上の入出力ユニット、通信ユニット、及び各種の特殊機能ユニット等々により構成されている。
CPUユニットは、メモリチェック等のハードウェア診断を行う共通処理、ユーザの制御仕様に対応するユーザプログラムを実行して入出力メモリの内容を書き替えるプログラム実行処理、入力回路を介して外部入力端子から取り込まれた入力データを入出力メモリの入力領域に格納すると共に、入出力メモリの出力領域に格納された出力データを出力回路を介して外部出力端子へと送出する入出力リフレッシュ処理、ツール装置との通信を含む周辺サービス処理等を含む一連の処理を繰り返し実行するように仕組まれている。
一方、ツール装置は、キーボードやマウス等を含む入力操作手段と、画像表示器等を含む出力手段と、CPU等を含む演算処理手段と、PLCとの通信手段とを有する情報処理装置(例えば、パソコン等)に、所定のプログラム開発支援機能を組み込んで構成されている。
PLCは、ツール装置との通信を介して、所定のデータ取得開始指令を受け取ると、入出力データ等の当該PLCが取り扱う変動性データの中で、ユーザにより予め指定された1若しくは2以上のデータを、所定のデータ取得タイミングをもって継続的に取得すると共に、こうして取得された仮トレースデータを所定のメモリ容量を有するトレースメモリの一連のアドレスに順次に書き込む動作を繰り返し実行する。
また、PLCは、予め設定されたトレース条件が成立(例えば、所定時間の経過、ユーザプログラムで指定された論理条件の成立、ツール装置からの指示到来、等々)すると、予め指定された時点(例えば、現時点、現時点より所定時間遡った時点、現時点より所定時間経過した時点、等々)以降のデータを実トレースデータとして、データの取得を継続すると共に、こうして取得される実トレースデータをトレースメモリの一連のアドレスに順次に書き込んでゆき、トレースメモリが実トレースデータで満たされるのを待って、データの取得及びトレースメモリへの書き込みを停止する。
さらに、PLCは、ツール装置との通信を介して、所定のトレースデータ送信指令を受け取ると、トレースメモリから実データを全て読み出して、ツール装置へと送信する。
従来システムにおける上述の動作の一例を示す説明図が図17に示されている。同図に示されるように、トレースメモリは、図示例では、第1ブロック〜第5ブロックからなる5つのブロックに分けられており、それら一連のブロックは、第1ブロック〜第5ブロックに対して順次にアドレス指定を繰り返すリングバッファメモリとして機能するように構成されている。
ツール装置からのデータ取得開始指令を受けて、予め指定された変動データの取得が開始されると、同図(a)に示されるように、取得された仮トレースデータ「1」〜「5」は、図中ハッチングで示されるように、第1ブロック〜第5ブロックへと順次に格納されてゆく。第1ブロック〜第5ブロックが仮トレースデータ「1」〜「5」で満たされると、仮トレースデータ「6」以降のデータは、第1ブロック以降に上書きされてゆき、仮トレースデータ「1」以降のデータはその上書きにより消去されてゆく。
所定のトレース条件が成立して、例えば仮トレースデータ「3」以降が実トレースデータとされると、同図(b)に示されるように、実トレースデータ「3」〜「5」は、図中塗り潰しにて示されるように、第3ブロック〜第5ブロックへと格納される。その後、実トレースデータ「6」〜「7」は、第1ブロック〜第2ブロックへと格納され、第2ブロックに実トレースデータ「7」が格納されると、トレースメモリは実トレースデータで満たされるから、実トレースデータの取得及び書き込みは停止される。
このようにして、トレースメモリが実トレースデータで満たされると、PLCは、同図(c)に示されるように、入出力メモリ上に設けられたトレース終了リレーをONさせて、外部からトレース終了を検知可能とする。PLCとの通信を介して、ツール装置がトレース終了リレーのONを検知すると、ツール装置からの送信指令を受けて、PLCからツール装置へと実トレースデータ「3」〜「7」の送信が行われ、これによりツール装置は実トレースデータ「3」〜「7」を取得することができる。こうして取得された実トレースデータ「3」〜「7」は、ツール装置における分析処理や表示処理に供される。
特開2002−351505号公報
このような従来のデータトレースシステムによれば、仮トレースデータの取得中にあっては、データの上書き消去が行われるものの、トレース条件が成立(例えば、故障発生等)した以降については、トレースメモリが実トレースデータで満たされるのを待って、データの書き込みが停止するから、実トレースデータについては上書き消去されることがないと言う利点がある。
しかし、上述のデータトレースシステムにあっては、取得可能な実トレースデータの量はトレースメモリの容量に依存するため、トレース条件成立前後の比較的に短い期間におけるトレース対象データの変動を観察すると言った限られた用途には耐え得るものの、トレース条件の成立可否とは関係なく、特定のデータについて長期間に亘ってその変動を観察したいと言った所謂データロギング用途には供し得ないと言う問題点があった。
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、特定のデータについて長期間に亘ってその変動を観察したいと言った所謂データロギング用途に十分に供し得るPLCを用いたデータトレースシステム、並びに、同システムに好適なPLCを提供することにある。
この発明のさらに他の目的並びに作用効果については、明細書の以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
上述の技術的な課題は、以下の構成を有するPLCのデータトレースシステムにより解決することができると考えられる。
すなわち、このデータトレースシステムは、PLCとツール装置とを通信で結ぶことにより構成されている。
ここで、PLCは、メモリチェック等のハードウェア診断を行う共通処理、ユーザの制御仕様に対応するユーザプログラムを実行して入出力メモリの内容を書き替えるプログラム実行処理、入力回路を介して外部入力端子から取り込まれた入力データを入出力メモリの入力領域に格納すると共に、入出力メモリの出力領域に格納された出力データを出力回路を介して外部出力端子へと送出する入出力リフレッシュ処理、ツール装置との通信を含む周辺サービス処理等を含む一連の処理を繰り返し実行するように仕組まれている。
また、ツール装置は、キーボードやマウス等を含む入力操作手段と、画像表示器等を含む出力手段と、CPU等を含む演算処理手段と、PLCとの通信手段とを有する情報処理装置に、所定のプログラム開発支援機能を組み込んで構成されている。
PLCには、「データトレース手段」と、「識別データ付与手段」と、「識別データ送信手段」と、「トレースデータ送信手段」とが設けられる。
データトレース手段は、ツール装置との通信を介して、所定のトレース開始指令が与えられたとき、入出力データ等の当該PLCが取り扱う変動性データの中で、ユーザにより予め指定された1若しくは2以上のデータを、所定のデータ取得タイミングをもって継続的に取得すると共に、こうして取得されたトレースデータを所定のメモリ容量を有するトレースメモリの一連のアドレスに順次に書き込む動作を繰り返し実行する。
識別データ付与手段は、データトレース手段により所定のタイミングで取得されるデータのそれぞれに、連続性のある識別データ(例えば、連続番号、ミリ秒オーダーの時刻情報等々)を付与する。
識別データ送信手段は、ツール装置との通信を介して、所定の識別データ送信指令が与えられたとき、その時点で最新の識別データをツール装置へと送信する。
トレースデータ送信手段は、ツール装置との通信を介して、所定のトレースデータ送信指令が与えられたとき、その時点で最新のトレースデータをツール装置へと送信する。
一方、ツール装置には、「トレース開始指令手段」と、「最新データ問合わせ手段」と、「トレースデータ送信要求指令手段」と、「トレースデータ保存手段」とが設けられる。
トレース開始指令手段は、入力操作手段における所定操作に応答してトレース開始指令を生成すると共に、こうして生成されたトレース開始指令を通信手段を介してPLCに送信する。
最新データ問合わせ手段は、トレース開始指令を与えたのち、最新の識別データの送信を要求する所定の識別データ送信指令を、通信手段を介して、所定のタイミングでPLCに対して繰り返し送信する一方、PLCから返信される最新の識別データを通信手段を介して受信する。ここで、「所定のタイミング」については、例えば一定時間間隔毎(定期的)とすることができる。この時間間隔は、通信性能の影響を受けるため、ツール装置側で自動的に計算するか、あるいはユーザ側にて適当な値を設定する。
トレースデータ送信要求指令手段は、こうしてPLCから受信された最新の識別データを自己が保持する最新の識別データと照合し、自己が保持する最新の識別データよりもPLCから受信された最新の識別データの方が新しいときには、最新のトレースデータの送信を要求する所定のトレースデータ送信指令を通信手段を介してPLCに対して送信する。
トレースデータ保存手段は、PLCから返信されるトレースデータを通信手段を介して受信すると共に、こうしてPLCから受信されるトレースデータを所定のロギングメモリの一連のアドレスに、識別データと関連づけて保存する。
このような構成によれば、PLC側において、データトレースが開始されたのちにあっては、ツール装置側からの定期的な問い合わせのたびに、最新のトレースデータに対応する識別データがPLCからツール装置へと返送される一方、ツール装置側ではこれを取得済み識別データと照合して、PLCが新たなトレースデータを取得したことを検知してPLC側に対してその送信要求を行ない、その応答として新たなトレースデータを取得してロギングメモリに保存するため、PLC側のトレースメモリ上で過去のトレースデータが上書き消去されたとしても、ツール装置からの問い合わせ頻度が適切である限り、上書き消去される前に、各トレースデータはツール装置側へと保存されることとなり、そのため、従前からのリングバッファ方式のトレースメモリを使用しつつも、特定のデータについて長期間に亘ってその変動を観察したいと言った所謂データロギング用途に十分に供し得るPLCを用いたデータトレースシステムを実現することができる。
しかも、このようにしてデータロギングメモリに格納される一連のトレースデータには、連続性のある識別データが付与されているため、ツール装置からの問い合わせタイミングとトレースデータ取得タイミングとのずれ等により、連続するトレースデータの一部が欠落したような場合には、一連の識別データの連続性が途切れることにより、そのようなトレースデータの欠落を見つけることが容易となる。
なお、前記PLCにおける所定のデータ取得タイミングとしては、一定時間が経過する毎タイミング、ユーザプログラム中に組み込まれた所定のトレース命令が実行されるタイミング、又はサイクルタイム経過の毎タイミング等々、様々なタイミングを採用することができる。
別の一面から見た本発明は、上述のデータトレースシステムに好適なPLCとして把握することもできる。
このPLCは、メモリチェック等のハードウェア診断を行う共通処理、ユーザの制御仕様に対応するユーザプログラムを実行して入出力メモリの内容を書き替えるプログラム実行処理、入力回路を介して外部入力端子から取り込まれた入力データを入出力メモリの入力領域に格納すると共に、入出力メモリの出力領域に格納された出力データを出力回路を介して外部出力端子へと送出する入出力リフレッシュ処理、ツール装置との通信を含む周辺サービス処理等を含む一連の処理を繰り返し実行するように仕組まれている。
また、このPLCには、「データトレース手段」と、「識別データ付与手段」と、「識別データ送信手段」と、「トレースデータ送信手段」とが設けられる。
データトレース手段は、ツール装置との通信を介して、所定のトレース開始指令が与えられたとき、入出力データ等の当該PLCが取り扱う変動性データの中で、ユーザにより予め指定された1若しくは2以上のデータを、所定のデータ取得タイミングをもって継続的に取得すると共に、こうして取得されたトレースデータを所定のメモリ容量を有するトレースメモリの一連のアドレスに順次に書き込む動作を繰り返し実行する。
識別データ付与手段は、データトレース手段により所定のタイミングで取得されるデータのそれぞれに、その取得タイミングに固有でかつ全体として連続性のある識別データを付与する。
識別データ送信手段は、ツール装置との通信を介して、所定の識別データ送信指令が与えられたとき、その時点で最新の識別データをツール装置へと送信する。
トレースデータ送信手段は、ツール装置との通信を介して、所定のトレースデータ送信指令が与えられたとき、その時点で最新のトレースデータをツール装置へと送信する。
このような構成によれば、データトレースの開始、最新トレースデータに関する識別データの送信、最新トレースデータの送信は、いずれも外部から所定の指令を受けて動作するから、ツール装置の側からそのような指令を与えることより、当該PLCにおいて従前のトレースメモリを使用しつつも、これとツール装置とを適宜に協働させることにより、データロギング機能を実現することができる。
なお、前記PLCにおける所定のデータ取得タイミングとしては、一定時間が経過する毎タイミング、ユーザプログラム中に組み込まれた所定のトレース命令が実行されるタイミング、又はサイクルタイム経過の毎タイミング等々のように、様々なタイミングを採用することができる。
本発明によれば、特定のデータについて長期間に亘ってその変動を観察したいと言った所謂データロギング用途に十分に供し得るPLCを用いたデータトレースシステム、並びに、同システムに好適なPLCを提供することができる。
以下に、この発明に係るPLCを用いたデータトレースシステムの好適な実施の一形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本発明システムの構成図が図1(a)に示されている。同図に示されるように、本発明に係るデータトレースシステムは、PLC1とプログラム開発支援装置(ツール装置)2とを通信ケーブル3で結んで構成されている。図示例にあっては、PLC1としては、電源ユニット11、CPUユニット12、入力ユニット13、出力ユニット14、及び通信ユニット15を含むビルディングブロック型のPLCが採用されている。
当業者にはよく知られているように、それらのユニット11〜15は、それぞれほぼブックケース型のハウジングを有すると共に、その背後に配置されたバックプレーン上に敷設された内部バス上のソケットに対してそれぞれ着脱可能となされ、内部バスを介して互いにデータのやり取りが可能になされている。
電源ユニット11は、内部バス上の電源ラインを介して他のユニット12〜15に対して電源供給が可能になされている。入力ユニット13は、所定個数の外部入力機器が配線接続される入力端子台と、入力端子台に配線接続される入力機器からの信号を取り込むための入力回路とを含んでいる。出力ユニット14は、所定個数の出力機器が配線接続される出力端子台と、出力端子台に配線接続される出力機器に対して出力信号を送出するための出力回路とを含んでいる。
通信ユニット15は、後述するCPUユニット12との間でデータの受け渡しを行うための共有メモリと、通信ケーブル3を介してツール装置2との間でデータの送受信を行うための送受信回路と、CPUユニット12との間のデータのやり取り及びツール装置2との間の通信を統括制御する制御部(マイクロプロセッサ)を含んでいる。
CPUユニット12は、PLC1の全体を統括制御するものであり、そのハードウェア構成図が図1(b)に示されている。同図に示されるように、CPUユニット12は、マイクロプロセッサ(MPU)121、システムメモリ(SROM)122、バックアップメモリ(BROM)123、ワークメモリ(WRAM)124、ユーザメモリ(UM)125、外部サポート回路(ASIC)126、及び入出力メモリ(IOM)127を含んで構成されている。
マイクロプロセッサ(MPU)121は、CPUユニット12の全体を統括制御するものであり、後述するシステムメモリ(SROM)122に格納されたシステムプログラムを実行することにより、CPUユニット12に必要な各種の機能を実現するように構成されている。
システムメモリ(SROM)122は、この例ではフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成されており、先に述べたように、マイクロプロセッサ(MPU)121で実行される各種のシステムプログラムが格納されている。具体的には、後述する図2のフローチャートの一連の処理(ステップ151〜154)、図3のフローチャートの一連の処理(ステップ201〜205)、図4〜図6の一連の処理(ステップ301〜305、ステップ311〜313、ステップ321〜324)をそれぞれ実現するためのシステムプログラム等がこれに相当する。
バックアップメモリ(BROM)123は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、電源オフ時にはバッテリが存在しない状態でも内容を保持するように構成されている。このバックアップメモリ(BROM)123には、PLCの制御仕様に対応したユーザプログラムが、所定のプログラム言語(例えば、ラダー図言語など)にて作成され、外部サポート回路(ASIC)126やマイクロプロセッサ(MPU)121で実行可能なコードに変換して格納される。
ワークメモリ(WRAM)124は、マイクロプロセッサ(MPU)121がシステムメモリ(SROM)122から読み出されたシステムプログラムを実行する際のワークエリアとして機能するものであり、書換可能なRAMで構成されている。後述するトレースメモリ(TM)は、このワークメモリ(WRAM)124内に設けられることとなる。
ユーザメモリ(UM)125は、スタティックRAM(SRAM)で構成されており、電源オフ時には内容を保持することができない。このユーザメモリ(UM)125には、電源投入と共に、バックアップメモリ(BROM)123から転送されたユーザプログラムが格納される。
外部サポート回路(ASIC)126は、ユーザプログラム実行機能が仕組まれた用途限定IC(ASIC:Application Spesific IC)で構成されており、ユーザメモリ(UM)125から読み出されたユーザプログラムを構成する各命令を順次に実行するように構成されている。
入出力メモリ(IOM)127は、外部サポート回路(ASIC)126がユーザメモリ(UM)125から読み出されたユーザプログラムを実行する際に参照するものであり、その内部には、I/Oバス4を介して接続された入出力ユニット12,13の入出力端子台のデータと対応する入出力データエリア、内部演算のみに使用される補助リレーエリア、演算途中で使用される各種の設定データ(パラメータ)、カウントデータ等を格納するデータエリア等が格納される。後述するトレース終了リレーは、この入出力メモリ(IOM)127内に設けられる。
一方、ツール装置(プログラム開発支援装置)2は、同図(c)に示されるように、パソコン本体21、画像モニタ22、マウス23、及びキーボード24を有するパソコンシステムを前提とし、その上に、例えば、Windows(登録商標)等のOS上で動作するアプリケーションプログラム(プログラム開発支援装置としての機能を実現するするアプリケーションプログラム)を組み込むことにより構成されている。
当業者にはよく知られているように、プログラム開発支援装置としてのアプリケーションプログラムとしては、プログラムの作成機能、編集機能、PLCからの通信を介するアップロード機能、PLCへの通信を介するダウンロード機能を実現するためのプログラムが含まれるほか、特に、この例にあっては、本発明に関連して後述する、図2のフローチャートに示される一連の処理(ステップ101〜107)を実現するためのプログラム、さらには、ロギングメモリに格納されたデータを解析並びにモニタへ表示する等の機能を実現するためのプログラムも含まれている。また、後述するロギングメモリ(LM)については、パソコン本体21内のワークメモリ内に設けられる。
次に、本発明システムの動作を示すフローチャートを参照しながら、PLC1及びツール装置2の協働関係について説明する。
本発明システムの動作を示すフローチャートが図2に示されている。同図において処理が開始されると、先ず、ツール装置(プログラム開発支援装置)2の側では、トレース開始処理(ステップ101)が実行される。このトレース開始処理(ステップ101)においては、図7(1)に示されるように、マウス23やキーボード24における所定操作に応答してトレース開始指令を生成すると共に、こうして生成されたトレース開始指令を通信手段を介してPLC1に送信する処理が実行される。なお、この例では、トレースデータを識別するためのトレースIDとしては連番が採用されており、このとき、ツール装置2の側では、取得済みの最新トレースIDとして連番の「0」が初期設定される。
トレース開始指令(コマンド)を受けたPLCの側では、入出力データ等の当該PLC1が取り扱う変動性データの中で、ユーザにより予め指定された1若しくは2以上のデータを、所定のデータ取得タイミングをもって継続的に取得すると共に、こうして取得されたトレースデータを所定のメモリ容量を有するトレースメモリ(TM)の一連のアドレスに順次に書き込む動作を繰り返し実行する(ステップ151)。同時に、PLCの側では、所定のタイミングで取得されるデータのそれぞれに、連続性のある識別データを付与する。このような連続性のある識別データとしては、連続番号やミリ秒オーダーの時刻情報等を挙げることができる。
ここで、トレースデータの取得タイミングについては、この例にあっては、「TRSM命令実行時指定」、「毎サイクル指定」、及び「一定時間間隔指定」の1つをユーザが任意に選択可能となされている。
当業者にはよく知られているように、この種のPLC1においては、図3のフローチャートに示されるように、電源投入に続く電源投入時処理(ステップ201)を実行したのちにあっては、メモリチェック等のハードウェア診断を行う共通処理(ステップ202)、ユーザの制御仕様に対応するユーザプログラムを実行して入出力メモリの内容を書き替えるプログラム実行処理(ステップ203)、入力回路を介して外部入力端子から取り込まれた入力データを入出力メモリの入力領域に格納すると共に、入出力メモリの出力領域に格納された出力データを出力回路を介して外部出力端子へと送出する入出力リフレッシュ処理(ステップ204)、ツール装置2との通信を含む周辺サービス処理(ステップ205)等を含む一連の処理を繰り返し実行するように仕組まれている。
そして、トレースデータ取得タイミングとして「TRSM命令実行時指定」が選択されると、プログラム実行処理(ステップ203)のタイミングをもって、トレースデータの取得が行われる。また、トレースデータ取得タイミングとして「毎サイクル指定」が選択されると、プログラム実行処理(ステップ203)が終了したのち、入出力リフレッシュ処理(ステップ204)が開始される前のタイミングにおいて、トレースデータの取得が行われる。さらに、トレースデータ取得タイミングとして「一定時間間隔指定」が選択されると、実行中の処理に拘わらず、定時割込をもって、トレースデータの取得が行われることとなる。
「TRSM命令実行時指定」の場合におけるトレースデータ取得の説明図が図4に示されている。同図に示されるように、プログラム実行処理(ステップ203)にあっては、ユーザメモリ(UM)125からユーザプログラムを構成する各命令が順次に読み出されて(ステップ305)解読される毎に、その命令が「TRSM命令」であるか、それ以外の命令であるかの判定が行われる(ステップ301)。そして、解読された命令が「TRSM命令」以外の命令であれば(ステップ301NO)、その解読された命令に応じた処理が実行される(ステップ302)。これに対して、解読された命令が「TRMS」命令であるときには、さらに、トレースデータの収集タイミンの設定が「TRMS命令実行時」とされているか否かの判定が行われ(ステップ303)、トレースデータの収集タイミンの設定が「TRMS命令実行時」とされているときに限り、トレースデータ取得処理(ステップ304)が実行されて、トレースデータの取得が行われる。
「毎サイクル指定」の場合におけるトレースデータ取得の説明図が図5に示されている。同図に示されるように、所定のモードフラグが「トレース実行中」のときに(ステップ311YES)、トレースデータの収集タイミングの設定が「毎サイクル」であると判定されると(ステップ312YES)、さらに現時点がプロクラム実行処理(ステップ203)の終了直後のタイミングであるか否かの判定が行われ(ステップ312)、終了直後のタイミングであるときに限り(ステップ313YES)、トレースデータ取得処理(ステップ314)が実行されて、トレースデータの取得が行われる。
「一定時間間隔指定」の場合におけるトレースデータ取得の説明図が図6に示されている。同図に示されるように、定時割込(例えば、10ms毎)が開始され、所定のモードフラグが「トレース実行中」のときに(ステップ321YES)、トレースデータの収集タイミングの設定が「一定時間間隔」であると判定されると(ステップ322YES)、さらにトレースデータ取得間隔を規定する所定時間が経過したか否かの判定が行われ(ステップ323)、所定時間が経過したときに限り(ステップ323YES)、トレースデータ取得処理(ステップ324)が実行されて、トレースデータの取得が行われる。
図2のフローチャートに戻って、トレース開始処理(ステップ101)に続いて、ツール装置2の側では、PLCのトレース実行状態を監視するトレース状態監視処理(ステップ102)と、PLCにおいてトレースモード状態が継続しているか否かを判定するトレース継続判定処理(ステップ103)と、前回取得されたトレースIDと現在のトレースIDとを照合するこにより、現在のトレースIDの方が前回取得されたトレースIDよりも新しいか否かを判定するデータ更新判定処理(ステップ104)と、データ更新判定処理(ステップ104)の判定が肯定されることを条件として実行されるトレース読出処理(ステップ105)及びトレースデータ保存処理(ステップ106)を繰り返し実行することとなる。
より詳細には、トレース状態監視処理(ステップ102)では、ツール装置はPLCに対して、最新のトレースID(識別データ)を問い合わせるために、トレースID送信指令を通信手段を介して所定のタイミングで繰り返し送信する一方、これに応答してPLCから返信される最新のトレースID及びトレース状態(ステータス)を通信手段を介して受信して保存する。このとき、PLC1の側のトレースデータ収集中処理(ステップ152)においては、トレースデータの収集を継続しつつ、ツール装置2からトレースID送信指令が受信される毎に、最新のトレースデータに対応するトレースIDをトレースメモリ(TM)から読み出して、ツール装置2へと返信する。同時に、PLC1では、そのときのPLCの状態(ステータス)がトレース実行中であるか、トレース停止中であるかの状態も併せてツール装置2へと送信する。
トレース継続判定処理(ステップ103)においては、PLC1側より受信されたPLCの状態(ステータス)に基づいて、PLCの状態がトレース実行中であるか、トレース停止中であるかを判定し、停止中と判定されれば(ステップ103NO)、トレース停止処理(ステップ107)を実行することにより、トレース中断指令を通信手段を介してPLC側へと送信する。これを受けたPLCの側では、トレース終了処理(ステップ154)を実行することにより、データトレースを終了する。
データ更新判定処理(ステップ104)においては、PLCから受信された最新の識別データを自己が保持する最新の識別データと照合し、自己が保持する最新の識別データよりもPLCから受信された最新の識別データの方が新しいか否かの判定を行ない、この判定が肯定されるのを条件として、トレースデータ読出処理(ステップ105)へと移行する。
トレースデータ読出処理(ステップ105)においては、最新のトレースデータの送信を要求する所定のトレースデータ送信指令を通信手段を介してPLCに対して送信すると共に、これに応答してPLC側から返信される最新のトレースデータ、トレース実行中であるかトレース停止中であるかの状態、及び最新のトレースIDを受信する処理を実行する。このとき、PLCの側のトレースデータ収集中処理(ステップ153)においては、トレースデータの収集を継続しつつ、PLCからトレースデータ送信指令が受信される毎に、最新のトレースデータをトレースメモリ(TM)から読み出して、ツール装置2へと返信する。同時に、PLC1では、そのときのPLCの状態(ステータス)がトレース実行中であるか、トレース停止中であるかの状態、及び最新のトレースIDについても、併せてツール装置2へと送信する。
トレースデータ保存処理(ステップ106)においては、PLCから受信されるトレースデータを所定のロギングメモリ(LM)の一連のアドレスに、トレースID(識別データ)と関連づけて保存する。
ツール装置側において、トレース状態監視処理(ステップ102)、データ更新判定処理(ステップ104)、トレースデータ読出処理(ステップ105)、及びトレースデータ保存処理(ステップ106)が繰り返し実行されることによるトレース実行中の流れを示す説明図(その1)が図7に、同説明図(その2)が図8にそれぞれ示されている。
トレース開始時にあっては、図7(1)に示されるように、PLC1のトレースメモリ(TM)は空の状態にあり、ツール装置(プログラム開発支援装置)2の取得している最新のトレースIDは連番「0」とされている。この状態で、ツール装置2の側で所定のトレース開始操作が行われると、ツール装置2からPLC1へとトレース開始指令が送信される。なお、図示のトレースメモリ(TM)は第1ブロック〜第5ブロックからなる5つのブロックに分かれており、リングバッファとして機能することから、第1ブロック(トレースデータ「1」)→第2ブロック(トレースデータ「2」)→・・・・第5ブロック(トレースデータ「5」)→第1ブロック(トレースデータ「6」)→第2ブロック(トレースデータ「7」)と言ったように、ブロックアドレスを「1」〜「5」の範囲で循環させながら、第1乃至第5ブロックへと繰り返しトレースデータの書き込み(上書き)を行うように構成されている。
トレース開始直後にあっては、図7(2)に示されるように、なおも、PLC1のトレースメモリ(TM)は空の状態にあり、ツール装置(プログラム開発支援装置)2の取得している最新のトレースIDも連番「0」とされている。そのため、最新トレースIDの問い合わせ((2)−1)に対して回答((2)−2)される最新トレースIDはなおも「0」のままとされ、データ更新判定処理(ステップ104)は否定されるから、トレースデータ読出処理(ステップ105)及びトレースデータ保存処理(ステップ106)は実行されない。
PLCがトレースデータ「1」を取得した時点では、図7(3)に示されるように、PLC1のトレースメモリ(TM)の第1ブロックにはトレースデータ「1」が格納されているものの、ツール装置2の側の取得している最新トレースIDはおも「0」のままとされている。
PLCがトレースデータ「1」を取得したのちにあっては、図8(4)の上段に示されるように、最新トレースIDの問い合わせ((4)−1)に対して回答((4)−2)される最新トレースIDは「1」となるから、データ更新判定処理(ステップ104)は肯定され、同図中段に示されるように、トレースデータ読出処理(ステップ105)及びトレースデータ保存処理(ステップ106)が実行され、その結果、PLC1から最新のトレースデータ「1」が読み出され((4)−3)、ツール装置2の取得する最新のトレースIDは「1」となる。
ツール装置2が最新のトレースID「1」を取得したのちにあっては、図8(4)の下段に示されるように、最新のトレースIDの問い合わせ((4)−4)に対して回答((4)−5)はなおも「1」のままとされ、データ更新判定処理(ステップ104)は否定されるから、トレースデータ読出処理(ステップ105)及びトレースデータ保存処理(ステップ106)は実行されない。
PLC1がトレースデータ「2」を取得したのちにあっては、図8(5)に示されるように、PLC1のトレースメモリ(TM)の第1及び第2ブロックには、トレースデータ「1」及び「2」が格納され、一方ツール装置2の取得している最新のトレースIDは「1」のままとされるから、以後、同様にして、最新のトレースデータがPLC側で更新される毎に、ツール装置側ではトレースデータ読出処理(ステップ105)及びトレースデータ保存処理(ステップ106)が実行される。
このように、図2のフローチャートに示されるようにして、PLCとツール装置とが協働することにより、PLCのトレースメモリ(TM)上に生成されるトレースデータは、ツール装置のロギングメモリ(LM)に移送されつつ蓄えられ、これにより比較的に小容量のトレースメモリ(TM)を使用しつつも、ツール装置のロギングメモリ(LM)上には大きなサイズのロギングデータを生成することができるのである。
PLCによるトレースデータ取得からツール装置によるロギングデータ取得の流れを示す説明図が図9に示されている。
同図(a)〜(d)に示されるように、PLCのトレースメモリ(TM)の各ブロックに新たなトレースデータが格納される毎に、その新たに格納されたトレースデータはPLCから読み出されて、ロギングメモリ(LM)に移送されてゆく。トレースメモリ(TM)の第1乃至第5ブロックが満杯となって、トレースメモリ(TM)に対する上書きが開始されたのちにあっても、新たに取得されるトレースデータ「6」、「7」・・・は、その都度に、トレースメモリ(TM)から読み出されて、ロギングメモリ(LM)に移送されてゆく。一方、このトレースメモリ(TM)上での裏書き処理により過去のトレースデータ「1」、「2」・・・は順に消去されるが、ツール装置側のロギングメモリ(LM)には、過去の全てのトレースデータ「1」、「2」・・・が残されるから、これにより比較的に小容量のトレースメモリ(TM)を使用しつつも、ツール装置のロギングメモリ(LM)上には大きなサイズのロギングデータを生成することができるのである。
加えて、この実施形態にあっては、従前のトレースメモリ(TM)をそのまま使用しているため、本発明に係るデータロギング機能と従前の条件付トレース機能とを併存させて、これらを任意に切り替え可能とすることもできる。
なお、以上の実施形態においては、図1(a)に示されるように、PLC1とツール装置2との間に通信ユニット15を介在させたが、これは通信形態の一例を示す者に過ぎない。オールインワン型のPLCにおいては、単一のハウジングに送受信器が組み込まれているであろうし、ビルディング・ブロック型のPLCにあっても、CPUユニット12に送受信器が組み込まれているものもあるであろう。
また、以上の実施形態にあっては、PLCとツール装置とを専用ケーブルで結んで1対1通信を行うように構成したが、その他、PLCとツール装置とをネットワークを介して結んで、リモート配置されたツール装置とPLCとの間で通信を行ってもよい。
このようなネットワーク通信を想定すると、予定される通信頻度は十分にトレースデータ取得頻度に間に合う筈ではあっても、回線の混雑度等の理由で、トレースデータの取りこぼしが起こることも想定されるが、本発明システムにあっては、各トレースデータのそれぞれに連続性のある識別情報が付されているので、このようなトレースデータに取りこぼしが生じたとしても、そのことを識別データの連続性の途切れに基づいて容易に検知することができる。
このようなトレースデータの取りこぼし検知の説明図が図10に示されている。同図(a)に示されるように、トレースIDが連番の場合、同図(b)に示されるよう、トレースIDが時刻情報の場合のいずれにあっても、ロギングメモリ(LM)上に格納された一連のデータ列におけるトレースIDの連続性の途切れに基づいて、トレースデータの取りこぼしを容易に検知することができる。
また、データトレースを実行させるためには、ツール装置の画面を見ながら、様々なトレースパラメータの設定が必要とされる。このようなトレースパラメータ設定画面の説明図(その1)が図11に、同説明図(その2)が図12にそれぞれ示されている。
図11(a)に示されるように、データトレースに先立っては、ツール装置の画面に従って、トレース対象データに関する変数/アドレスの別、トレースデータ取得タイミングの基準となるエッジ種別、エッジからのディレー時間をそれぞれ設定する。また、図11(b)に示されるように、トレースデータ取得モードが「固定間隔」、「サイクル毎」、又は「TRSM命令による」のいずれであるかを設定する。また、図12(a)に示される見ように、トレー対象ワードデータの種別が「1ワード」又は「2ワード」の別を設定する。さらに、図12(b)に示されるように、トレース対象ビットのアドレス選択などの設定を行う。
このような設定の下に取得されるトレースデータのフォーマットの一例が図13に示されている。同図に示されるように、トレースメモリの先頭2ワードには、トレースデータ(ID#1,ID#2)が、続く2ワードには32個の接点データ(s0〜s31)が、続く一連のワードにはサンプリングデータ1〜xが格納されている。
こうして取得されるロギングデータのツール装置(プログラム開発支援装置)での解析例の説明図(その1)が図14に、同説明図(その2)が図15に、及びトレース結果表示画面の説明図が図16にそれぞれ示されている。
ツール装置(プログラム開発支援装置)にあっては、所定のアプリケーションプログラムに従って、図15のフローチャートに示されるように、先ず、トレースIDに従ってトレースデータを順番に並べ(ステップ401)、トレースパラメータに設定された設定アドレスとトレースデータの接点値とを組み合わせ(ステップ402)、トレースパラメータに設定されたCHアドレスとトレースデータのCH値を組み合わせ(ステップ403)、最後に、以上の情報を図16に示されるように、モニタ画面上において、視覚的に表現する(ステップ404)。
このように、以上の実施形態にかかるデータトレースシステムによれば、PLC1側において、データトレースが開始されたのちにあっては、ツール装置2側からの定期的な問い合わせのたびに、最新のトレースデータに対応する識別データ(連番や時刻情報等)がPLC1からツール装置2へと返送される一方、ツール装置2側ではこれを取得済み識別データと照合して、PLCが新たなトレースデータを取得したことを検知してPLC側に対してその送信要求を行ない、その応答として新たなトレースデータを取得してロギングメモリ(LM)に保存するため、PLC1側のトレースメモリ(TM)上で過去のトレースデータが上書き消去されたとしても、ツール装置2からの問い合わせ頻度が適切である限り、上書き消去される前に、各トレースデータはツール装置2側へと保存されることとなり、そのため、従前からのリングバッファ方式のトレースメモリ(TM)を使用しつつも、特定のデータについて長期間に亘ってその変動を観察したいと言った所謂データロギング用途に十分に供し得るPLCを用いたデータトレースシステムを実現することができる。
しかも、このようにしてデータロギングメモリ(LM)に格納される一連のトレースデータには、その取得タイミングに固有であってかつ全体として連続性のある識別データが付与されているため、ツール装置2からの問い合わせタイミングとトレースデータ取得タイミングとのずれ等により、連続するトレースデータの一部が欠落したような場合には、一連の識別データの連続性が途切れることにより、そのようなトレースデータの取りこぼしを見つけることが容易となる。
本発明によれば、特定のデータについて長期間に亘ってその変動を観察したいと言った所謂データロギング用途に十分に供し得るPLCを用いたデータトレースシステム、並びに、同システムに好適なPLCを提供することができる。
本発明に係るPLCシステム及びその構成要素の説明図である。 本発明システムの動作を示すフローチャートである。 PLCによるトレースデータの取得タイミング及びツールによるトレースデータの読出タイミングの説明図である。 「TRSM命令実行時指定」の場合におけるトレースデータ取得の説明図である。 「毎サイクル指定」の場合におけるトレースデータ取得の説明図である。 「一定時間間隔指定」の場合におけるトレースデータ取得の説明図である。 トレース実行中の流れを示す説明図(その1)である。 トレース実行中の流れを示す説明図(その2)である。 PLCによるトレースデータ取得からツール装置によるロギングデータ取得の流れの説明図である。 トレースデータの検知の説明図である。 トレースパラメータ設定画面の説明図(その1)である。 トレースパラメータ設定画面の説明図(その2)である。 トレースデータのフォーマットの一例を示す説明図である。 プログラム開発支援装置での解析例の説明図(その1)である。 プログラム開発支援装置での解析例の説明図(その2)である。 トレース結果表示画面例の説明図である。 従来システムにおける動作を示す説明図である。
符号の説明
1 PLC
2 プログラム開発支援装置
3 通信ケーブル
4 I/Oバス
11 電源ユニット
12 CPUユニット
121 MPU
122 SROM
123 BROM
124 WRAM
125 UM
126 ASIC
127 IOM
13 入力ユニット
14 出力ユニット
15 通信ユニット
21 パソコン本体
22 モニタ
23 マウス
24 キーボード

Claims (4)

  1. メモリチェック等のハードウェア診断を行う共通処理、ユーザの制御仕様に対応するユーザプログラムを実行して入出力メモリの内容を書き替えるプログラム実行処理、入力回路を介して外部入力端子から取り込まれた入力データを入出力メモリの入力領域に格納すると共に、入出力メモリの出力領域に格納された出力データを出力回路を介して外部出力端子へと送出する入出力リフレッシュ処理、ツール装置との通信を含む周辺サービス処理等を含む一連の処理を繰り返し実行するように仕組まれたPLCと、
    キーボードやマウス等を含むの入力操作手段と、画像表示器等を含む出力手段と、CPU等を含む演算処理手段と、PLCとの通信手段とを有する情報処理装置に、所定のプログラム開発支援機能を組み込んで構成されたツール装置とを具備し、さらに
    PLCには、
    ツール装置との通信を介して、所定のトレース開始指令が与えられたとき、入出力データ等の当該PLCが取り扱う変動性データの中で、ユーザにより予め指定された1若しくは2以上のデータを、所定のデータ取得タイミングをもって継続的に取得すると共に、こうして取得されたトレースデータを所定のメモリ容量を有するトレースメモリの一連のアドレスに順次に書き込む動作を繰り返し実行するデータトレース手段と、
    データトレース手段により所定のタイミングで取得されるデータのそれぞれに、連続性のある識別データを付与する識別データ付与手段と、
    ツール装置との通信を介して、所定の識別データ送信指令が与えられたとき、その時点で最新の識別データをツール装置へと送信する識別データ送信手段と、
    ツール装置との通信を介して、所定のトレースデータ送信指令が与えられたとき、その時点で最新のトレースデータをツール装置へと送信するトレースデータ送信手段とが設けられ、
    ツール装置には、
    入力操作手段における所定操作に応答してトレース開始指令を生成すると共に、こうして生成されたトレース開始指令を通信手段を介してPLCに送信するトレース開始指令手段と、
    トレース開始指令を与えたのち、最新の識別データの送信を要求する所定の識別データ送信指令を、通信手段を介して、所定のタイミングでPLCに対して繰り返し送信する一方、PLCから返信される最新の識別データを通信手段を介して受信する最新データ問合わせ手段と、
    PLCから受信された最新の識別データを自己が保持する最新の識別データと照合し、自己が保持する最新の識別データよりもPLCから受信された最新の識別データの方が新しいときには、最新のトレースデータの送信を要求する所定のトレースデータ送信指令を通信手段を介してPLCに対して送信するトレースデータ送信要求指令手段と、
    PLCから返信されるトレースデータを通信手段を介して受信すると共に、こうしてPLCから受信されるトレースデータを所定のロギングメモリの一連のアドレスに、識別データと関連づけて保存するトレースデータ保存手段とが設けられている、こと特徴とするPLCを用いたデータトレースシステム。
  2. 前記PLCにおける所定のデータ取得タイミングが、一定時間が経過する毎タイミング、ユーザプログラム中に組み込まれた所定のトレース命令が実行されるタイミング、又はサイクルタイム経過の毎タイミングである、ことを特徴とする請求項1に記載のPLCを用いたデータトレースシステム。
  3. メモリチェック等のハードウェア診断を行う共通処理、ユーザの制御仕様に対応するユーザプログラムを実行して入出力メモリの内容を書き替えるプログラム実行処理、入力回路を介して外部入力端子から取り込まれた入力データを入出力メモリの入力領域に格納すると共に、入出力メモリの出力領域に格納された出力データを出力回路を介して外部出力端子へと送出する入出力リフレッシュ処理、ツール装置との通信を含む周辺サービス処理等を含む一連の処理を繰り返し実行するように仕組まれており、
    ツール装置との通信を介して、所定のトレース開始指令が与えられたとき、入出力データ等の当該PLCが取り扱う変動性データの中で、ユーザにより予め指定された1若しくは2以上のデータを、所定のデータ取得タイミングをもって継続的に取得すると共に、こうして取得されたトレースデータを所定のメモリ容量を有するトレースメモリの一連のアドレスに順次に書き込む動作を繰り返し実行するデータトレース手段と、
    データトレース手段により所定のタイミングで取得されるデータのそれぞれに、連続性のある識別データを付与する識別データ付与手段と、
    ツール装置との通信を介して、所定の識別データ送信指令が与えられたとき、その時点で最新の識別データをツール装置へと送信する識別データ送信手段と、
    ツール装置との通信を介して、所定のトレースデータ送信指令が与えられたとき、その時点で最新のトレースデータをツール装置へと送信するトレースデータ送信手段とを具備する、ことを特徴とするPLC。
  4. 前記PLCにおける所定のデータ取得タイミングが、一定時間が経過する毎タイミング、ユーザプログラム中に組み込まれた所定のトレース命令が実行されるタイミング、又はサイクルタイム経過の毎タイミングである、ことを特徴とする請求項3に記載のPLC。
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