JP4883063B2 - プリズム及び照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、各種装置に用いられる照明装置を構成するプリズムに関するものである。
照明装置を、例えば内蔵する装置が、広く一般に利用されており、多くの技術が提案されている。
例えば、一様な散乱能が与えられた楔形状断面を有する体積領域を含む指向出射性の光散乱導光素子を用いて光の伝播方向を揃えた上で、その光散乱導光素子と相補的な位置関係を以て配置された楔形出射方向特性調整素子を備える面光源装置が提案されており、これによれば、光出射方向を修正して明るく均一な光束の出射、また、光束出射時の方向特性のシャープさの度合を、該楔形出射方向特性調整素子を構成する材料の散乱能に応じて調整することができるとされている。なお、光散乱導光素子の光取出面に対向する楔形出射方向特性調整素子の光取入面あるいはその光取入面と相反する側の光出射面の少なくとも一方には、光出射方向修正用のプリズム状起伏が形成されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−270708号公報(例えば、請求項1、段落0012及び図1参照)
照明に関して提案される技術の中には、広範囲の照明を実現できる技術も数多くある。
本発明は、広範囲を照らすことが可能であって、広範囲を照らした場合においても、照らされた範囲で照度むらの発生を抑制することができる照明を実現可能な、新たなプリズム及び照明装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題に鑑みなされた本発明のプリズムは、このプリズムを構成する光射出面を3つの面で、全体として凹状にするとともに、この凹状を形成する3つ面のうち、両端側の第1光射出面及び第2光射出面を連結する第3光射出面を、特に、凹状曲面としたものである。
本発明を反映した第1の課題解決手段は、光線が入射する光入射面と、光入射面から入射した光線を射出する凹状光射出面と、光入射面から入射した光線を屈曲反射する反射面と、前記反射面によって反射された光線を射出する反射光射出面と、を有する楔形状の屈曲反射部と、を有し、前記光入射面は、入射される光線を前記凹状光射出面と、前記反射面と、の少なくとも2方向に屈曲可能な凸状面で形成され、前記凹状光射出面は、第1光射出面と、第2光射出面と、前記第1光射出面と前記第2光射出面とを水平方向に連結する第3光射出面と、により形成され、前記第3光射出面は、凹状曲面である、ことを特徴とするプリズムである。これによれば、複数の光射出面から光線を射出することができるとともに、凹状光射出面から射出される光線に関し、第1光射出面と第2光射出面が交わる線分部分周辺の光線の分布を、第3光射出面の凹状曲面で略均一化することができる。
第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段のプリズムであって、前記光入射面は、少なくとも2つの凸状面を有し、前記凸状面の一方から入射した光線は前記凹状光射出面方向に屈曲され、前記凸状面の他方から入射した光線は前記反射面方向へ屈曲されることを特徴とする。これによれば、光入射面へ入射した光線について、2つの凸状面が交わる線分部分前後で、凹状光射出面及び反射面の方向に分岐させることができる。
第3の課題解決手段は、第1又は2の課題解決手段のプリズムであって、前記光入射面を形成する凸状面は、曲面であることを特徴とする。これによれば、光入射面に入射した光線について、光線の発散角を抑えて分岐することが可能となり、反射面、反射光射出面、及び凹状光射出面を小さくすることができる。
第4の課題解決手段は、第1乃至第3の課題解決手段のうちいずれか1つのプリズムであって、前記第3光射出面は、曲率半径を有する凹状曲面であることを特徴とする。これによれば、第3光射出面の凹状曲面で射出光線の分布を制御することができる。
第5の課題解決手段は、第1乃至第4の課題解決手段のうちいずれか1つのプリズムであって、前記第1光射出面は、曲率半径を有する凸状曲面であり、前記第2光射出面は、曲率半径を有する凸状曲面であることを特徴とする。これによれば、第1光射出面と第2光射出面で射出する光線を照明の範囲が広がる方向に屈折させることができる。
第6の課題解決手段は、第1乃至第3の課題解決手段のうちいずれか1つのプリズムであって、前記第1光射出面は、第1曲率半径の凸状曲面であり、前記第2光射出面は、第2曲率半径の凸状曲面であり、前記第3光射出面は、第1曲率半径及び第2曲率半径より小さい第3曲率半径の凹状曲面であることを特徴とする。これによれば、第1光射出面と第2光射出面が交わる線分部分周辺の光線の射出角度について照度むらを抑制するように制御することができる。なお、第3光射出面の曲率半径を、第1光射出面等の曲率半径より大きくした場合、第3光射出面での光発散効果が小さくなり照明均一性の低下が生じ得る。
第7の課題解決手段は、第6の課題解決手段のプリズムであって、前記第1曲率半径及び前記第2曲率半径は等しいことを特徴とする。これによれば、光線の広がりを第1光射出面側と第2光射出面側とに均等にすることができる。
第8の課題解決手段は、第1乃至第7の課題解決手段のうちいずれか1つのプリズムであって、前記第1光射出面と、前記第2光射出面と、前記第3光射出面とに略対向する前記光入射面上の領域に、光拡散処理が施されていることを特徴とする。これによれば、入射される光を散乱させ、照射面における照度分布の不均一さを抑制することができる。
第9の課題解決手段は、第1乃至第7の課題解決手段のうちいずれか1つのプリズムであって、前記第1光射出面と、前記第2光射出面と、前記第3光射出面とに略対向する前記光入射面上の領域に、光拡散板又は光拡散シートを配置したことを特徴とする。これによれば、入射した光線を拡散させ、照射面における照度分布の不均一さを抑制することができる。
第10の課題解決手段は、第1乃至9の課題解決手段のうちいずれか1つのプリズムと、光源と、を備えることを特徴とする照明装置である。これによれば、上記機能を奏する照明装置とすることができる。
本発明によれば、従来のプリズム及び照明装置とは異なるものによって、広範囲を照らした場合においても、照らされた部分の照度むらを抑制した照明を実現可能な新たなプリズム及び照明装置を得ることができる。
本発明を反映した上記課題解決手段を実施するための実施形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。なお、上記課題解決手段は以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。
図1は、本実施形態のプリズム10の全体構造を示す図である。プリズム10は、ベース部100、屈曲反射部200及び上段部300から構成されている。このプリズム10は、ポリカーボネイトによって形成されている。プリズム10の表面は、後述するシボ加工が施される部分を除き、例えば、鏡面仕上げとなっている。ここで、プリズム10は、アクリル等の樹脂材料により形成することもできる。なお、ベース部100の一部(光入射下面110cに係る部分(図2参照))及び上段部300は、本発明の課題解決手段とは、直接関連しない部分であるため、以下、ベース部100(光入射下側凸状面111に係る部分(図2参照))及び屈曲反射部200を中心に説明する。
プリズム10において、符号110で示される領域は光源(例えば、図2参照)からの光が入射する光入射面である。図2はプリズム内を通過する光線の経路(光線図)を示す図である。詳細には、プリズム10及び光源20を備える照明装置1において、光源20から射出された光が光入射面110に入射し、プリズム10に形成された複数の光射出面から射出される態様(シミュレーション結果)を示すものである。この図2から明らかなとおり、光入射面110は、光入射凸状面110aと、光入射上面110bと、光入射下面110cから形成されている。光入射凸状面110aは、ベース部100に形成された光入射下側凸状面111と、屈曲反射部200に形成された光入射上側凸状面112と、の上下2段で形成される。なお、上下2段の配置は、光入射下側凸状面111から入射された光線20Aが射出される凹状光射出面120と、光入射上側凸状面112から入射された光線20Bを屈曲反射する反射面202との位置関係に合致する。すなわち、凹状光射出面120を基準とすれば、反射面202は垂直方向上側に配置されている。光入射下側凸状面111及び光入射上側凸状面112は、曲面、例えば、所定の曲率半径の凸状曲面で形成される。なお、照明装置1の光源20は白色LEDにより構成されている。光源20は、光源として複数光源(例えばR(赤)G(緑)B(青)の組み合わせ等)を用いた白色照明装置であってもよい。なお、照明装置1の光源20は複数の白色LEDにより構成することもできる。また、単独若しくは複数の単色LEDにより構成することもできる。
光入射凸状面110aで入射される光線は、ベース部100を形成する凹状光射出面120側と、屈曲反射部200を形成する反射面202側との2方向に屈曲する。より具体的に説明すると、光入射下側凸状面111から入射した光線は、光入射下側凸状面111で凹状光射出面120側に屈曲した上で、凹状光射出面120から射出される(図2において符号20A参照)。光入射上側凸状面112に入射した光線は、光入射上側凸状面112で反射面202側に屈曲した上で(図2において符号20B参照)、反射面202で屈曲反射し(図2において符号20C参照)、反射光射出面204から射出される。
図3は、ベース部100を示す図である。ベース部100は、光源20からの光が入射する光入射下側凸状面111と、光が射出する凹状光射出面120と、から構成されている。凹状光射出面120は、第1光射出面122と、第2光射出面124と、これら2面を水平方向(水平方向について、例えば、図4を正面視した場合、横方向)に連結する第3光射出面126と、により形成されている。
図4は、ベース部100を上面視した図である(図3においてハッチングされた部分を示す。)。第1光射出面122を形成する第1曲線122a及び第2光射出面124を形成する第2曲線124aは、第3光射出面126を形成する第3曲線126aによって滑らかに連結されている。具体的に説明する。第1曲線122a及び第2曲線124a各々は、所定の曲率半径の曲線を中心で切断して形成された2つの曲線を左右入れ替え、2つの曲線の反中心側端各々を接続して形成された曲線の一部を成すものである。第3曲線126aは、このように形成された第1曲線122aと第2曲線124aとの接続部分を滑らかに連結する凹状曲線である。
第1曲線122a、第2曲線124a及び第3曲線126aの3つの曲線によって形成される1つの曲線は、全体として凹状を成している。したがって、凹状光射出面120は、凸状曲面である第1光射出面122及び第2光射出面124を、凹状曲面である第3光射出面126で水平方向に滑らかに連結した曲面であって、全体として凹状に形成されている。
第3光射出面126(第3曲線126a)は、所定の曲率半径の凹状曲面である。第3光射出面126(第3曲線126a)の曲率半径は、第1光射出面122(第1曲線122a)及び第2光射出面124(第2曲線124a)の曲率半径と比較し小さく設定されている。なお、「第3光射出面126(第3曲線126a)の曲率半径<4×第1光射出面122(第1曲線122a)の曲率半径(第2光射出面124(第2曲線124a)の曲率半径)」のような条件を満たす第3光射出面126であってもよい。
第1曲線122a及び第2曲線124aは、上記関係にある第1曲線122aと第2曲線124aに基づくものであるから、その曲率半径は同一である。なお、第1光射出面122(第1曲線122a)及び第2光射出面124(第2曲線124a)の曲率半径を異なるものとすることもできる。第1光射出面122(第1曲線122a)及び第2光射出面124(第2曲線124a)の曲率半径は、照明すべき範囲を考慮して定められる。また、第1光射出面122(第1曲線122a)、第2光射出面124(第2曲線124a)及び第3光射出面126(第3曲線126a)のいずれかは、自由曲面で形成してもよい。
図5は図2とは異なるプリズムを備える照明装置を示す図である。照明装置1Aは、プリズム10A(プリズムの構成については、後述するシボ加工に係る構成を除き、上述のプリズム10と同一である。)、及び光源20により構成されている。光源20の構成については照明装置1と同一である。光源20からの光が入射する、プリズム10Aの光入射面110を形成する光入射凸状面110aと、光入射上面110bと、光入射下面110cと、にはシボ加工が施されている。ただし、シボ加工は、この3面全てに施す必要はなく、その一部、例えば、光入射凸状面110aのみ、又は光入射凸状面110a及び光入射上面110bのみであっても良い。この場合、ベース部100及び屈曲反射部200に入射する光線は、光入射凸状面110aによって散乱され、上段部300に入射する光線(図2参照)は光入射上面110bよって散乱される。
ベース部100のみを考慮した場合、光入射凸状面110aへのシボ加工は、最低限、第1光射出面122、第2光射出面124及び第3光射出面126に対向する光入射下側凸状面111上の領域に施されていれば良い。ここで、プリズム10Aにおいて、第1光射出面122、第2光射出面124及び第3光射出面126に対向する光入射下側凸状面111上の領域とは、凹状光射出面120から射出される光線が入射される光入射下側凸状面111上の領域を指す。
図6は他の照明装置を示す図である。照明装置1Bは、プリズム10B(プリズムの構成については、後述する拡散シート400に係る構成を除き、上述のプリズム10と同一である。)、及び光源20により構成されている。光源20の構成については照明装置1と同一である。照明装置1Bのプリズム10Bは、照明装置1Aのプリズム10Aとは異なり、光入射面110に空気層を介して拡散シート400が配置されている。光源20からの光は、拡散シート400により拡散される。なお、図5において拡散シート400は、光入射凸状面110aに対して配置されている。例えば、光入射凸状面110a及び光入射上面110bに対して、また、3面(110a、110b及び110c)全てに配置する構成としても良い。また、ベース部100のみを考慮した場合、光入射凸状面110aへの拡散シート400の配置は、最低限、第1光射出面122、第2光射出面124及び第3光射出面126に略対向する光入射凸状面110a上の領域に配置されていれば良い。ここで、第1光射出面122等に略対向する光入射凸状面110a上の領域とは、上述したシボ加工の場合と同じである。
図1、図5及び図6のプリズム10,10A及び10Bを含む照明装置1等は、例えば、ミシンによる縫製の対象となる布を照らす照明装置として利用することができる。
本実施形態のプリズム10及び比較対象プリズムに基づいたシミュレーション結果を示す。なお、比較対象プリズムは、所定の曲率半径の曲線を中心で切断して形成された2つの曲線を左右入れ替え、2つの曲線の反中心側端各々を接続して形成された曲線で形成された光射出面を有するものであって、その他の形状については、プリズム10と同一である。プリズム10の第1光射出面122及び第2光射出面124の曲率半径はともに50mm、第3光射出面126の曲率半径は15mmである。比較対象プリズムの両曲面の曲率半径は、プリズム10の第1光射出面122等と同一である。
なお、比較対象プリズムの光射出面を形成する2つの曲面各々は、プリズム10の凹状光射出面120を形成する第1光射出面122及び第2光射出面124各々に対応するものでる。したがって、以下の説明では、比較対象プリズムの光射出面を形成する2つの面各々についても、第1射出面122(第1曲線122a)及び第2射出面124(第2曲線124a)という。
(プリズムのベース部を通過する光線をシミュレーションした結果)
図7は、プリズム10のベース部100及び比較対象プリズムのベース部における光線図を示す図である。なお、図7のプリズム10のベース部100は、図2のA−A断面を示したものである。また、比較対象プリズムについてもプリズム10と同じ位置の断面を示す。
先ず、比較対象プリズムについて説明する(図7(i)参照)。この図から明らかなとおり、比較対象プリズムでは、光射出面の中心部分(第1光射出面122と第2光射出面124が交わる線分部分)において、光線が分割され、中心部において光線の射出が認められない。このような現象は、第1射出面122と第2光射出面124が交わる線分部分前後において、この部分を通過する光線の射出角度が大きく変化することに起因し,生じるものである。換言すれば、かかる形状(第1射出面122及び第2射出面124による形状)で形成される光射出面を有するプリズムによれば、凸状曲面の第1射出面122及び第2射出面124において光線をプリズム外側(図7(i)の図面において左右両側)に屈折させることが可能で、これにより、プリズムから離れた極めて広い範囲を照らすことができる。
次に、プリズム10について説明する(図7(ii)参照)。この図から明らかなとおり、プリズム10では、比較対象プリズムにおいて発生していた光射出面中心部分における光線の射出角度の大きな変化が防止、換言すれば、光線の射出角度がゆるやかに変化することで、凹状光射出面10全体から光線が射出されている。すなわち、プリズム10は、凸状曲面の第1光射出面122と第2光射出面124によってもたらされる広範囲の照明特性を維持しつつ、これによるデメリット(凹状光射出面120の中心部分(前後)における光線の射出角度の大きな変化)を、第1光射出面122及び第2光射出面124を水平方向に連結する凹状曲面の第3光射出面126を採用することで解決している。
(各プリズムによる照度分布をシミュレーションした結果)
図8は、プリズム10(図1参照)、プリズム10A(図参照)、プリズム10B(図6参照)及び比較対象プリズムを用いた場合の照度分布をシミュレーションした結果を示す図である。なお、このシミュレーションの設定条件を表1に示す。
比較対象プリズムによる照度分布を図8(i)に示す。比較対象プリズムでは、第1射出面122と第2光射出面124が交わる線分部分前後において、この部分を通過する光線の射出角度が大きく変化することは上述したとおりである。比較対象プリズムでは、この光線の射出角度の変化に起因する陰90の発生が認められる。また、射出面によって異なる光の指向性に起因する帯状の光92も認められる。
プリズム10による照度分布を図8(ii)に示す。プリズム10では、比較対象プリズムにおいて発生していた陰90の発生が認められない。陰90の発生が防止されていることは、図7(ii)のプリズム10の光線図に合致する結果であり、第3光射出面126を採用したことに基づくものである。したがって、比較対象プリズムと同じく、射出面によって異なる光の指向性に起因する帯状の光92の発生は認められるものの、プリズム10は、比較対象プリズムと比べ、陰90の発生を防止することで照度むらを抑制することができている。
プリズム10Aによる照度分布を図8(iii)に示す。プリズム10Aでは、陰90及び帯状の光92の発生が防止されている。
プリズム10Bによる照度分布を図8(iv)に示す。プリズム10Bにおいても、プリズム10Aと同じく陰90及び帯状の光92の発生が防止されている。なお、シミュレーションにおける拡散シート400の設定条件は、炭酸カルシウムを両面コートしたポリエチレンテレフタラート樹脂フィルム「ライトアップ 75PBA(株式会社きもと製)」について、BSDF(Bidirectional scattering distribution function)にて表現された実散乱特性を設定した。
(本実施形態の構成に基づく有利な効果)
上述した構成に基づく有利な効果について列挙する。
(1)本実施形態のプリズム10(10A及び10Bを含む)は、凹状光射出面120を全体として凹状に形成するとともに、この凹状を形成する、所定の曲率半径の凸状曲面の第1光射出面122及び第2光射出面124を、第1光射出面等の曲率半径より小さい曲率半径の凹状曲面の第3光射出面126によって連結する構成を採用した。これによれば、凸状曲面の第1光射出面122及び第2光射出面124による光線の射出角度の大きな変化を利用し、極めて広い範囲への光の射出を実現しつつ、凹状曲面の第3光射出面126によって凹状光射出面120の中心部分での光線の射出を実現することができる。したがってプリズム10によれば、極めて広い範囲の全体を、照度むらを抑制しつつ照明することができる。
(2)本実施形態のプリズム10A及び10Bは、光入射面110にシボ加工を施す構成、又は拡散シートを配置する構成を採用した。これによれば、光入射面110に入射される光を散乱又は拡散させることができる。したがって、帯状の光92の発生を防止することができる。
本発明の実施形態におけるプリズム全体を示す図 本発明の実施形態における照明装置において光源からの光線がプリズム内を通過するシミュレーション結果(第1のプリズム側面視)を示す図 本発明の実施形態におけるプリズムのベース部を示す図 本発明の実施形態におけるベース部上面図 本発明の実施形態における他の照明装置を示す図 本発明の実施形態におけるさらに他の照明装置を示す図 (i)及び(ii)は本発明の実施形態におけるプリズム及び比較対象プリズムのベース部を通過する光線のシミュレーション結果を示す図 (i)乃至(iv)は本発明の実施形態におけるプリズム及び比較対象プリズムによる照度分布のシミュレーション結果を示す図
符号の説明
1,1A,1B…照明装置、10,10A,10B…プリズム、100…ベース部、110…光入射面、110a…光入射凸状面、120…凹状光射出面、122…第1光射出面122a…第1曲線、124…第2光射出面124a…第2曲線、126…第3光射出面126a…第3曲線、20…光源

Claims (10)

  1. 光線が入射する光入射面と、
    光入射面から入射した光線を射出する凹状光射出面と、
    光入射面から入射した光線を屈曲反射する反射面と、前記反射面によって反射された光線を射出する反射光射出面と、を有する楔形状の屈曲反射部と、を有し、
    前記光入射面は、入射される光線を前記凹状光射出面と、前記反射面と、の少なくとも2方向に屈曲可能な凸状面で形成され、
    前記凹状光射出面は、第1光射出面と、第2光射出面と、前記第1光射出面と前記第2光射出面とを水平方向に連結する第3光射出面と、により形成され、
    前記第3光射出面は、凹状曲面である、ことを特徴とするプリズム。
  2. 前記光入射面は、少なくとも2つの凸状面を有し、前記凸状面の一方から入射した光線は前記凹状光射出面方向に屈曲され、前記凸状面の他方から入射した光線は前記反射面方向へ屈曲されることを特徴とする請求項1に記載のプリズム。
  3. 前記光入射面を形成する凸状面は、曲面であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプリズム。
  4. 前記第3光射出面は、曲率半径を有する凹状曲面であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のプリズム。
  5. 前記第1光射出面は、曲率半径を有する凸状曲面であり、
    前記第2光射出面は、曲率半径を有する凸状曲面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のプリズム。
  6. 前記第1光射出面は、第1曲率半径の凸状曲面であり、
    前記第2光射出面は、第2曲率半径の凸状曲面であり、
    前記第3光射出面は、第1曲率半径及び第2曲率半径より小さい第3曲率半径の凹状曲面であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のプリズム。
  7. 前記第1曲率半径及び前記第2曲率半径は等しいことを特徴とする請求項6に記載のプリズム。
  8. 前記第1光射出面と、前記第2光射出面と、前記第3光射出面とに略対向する前記光入射面上の領域に、光拡散処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプリズム。
  9. 前記第1光射出面と、前記第2光射出面と、前記第3光射出面とに略対向する前記光入射面上の領域に、光拡散板又は光拡散シートを配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のプリズム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のプリズムと、光源と、を備えることを特徴とする照明装置。
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