JP2010140769A - 照明用レンズ、発光装置、面光源および液晶ディスプレイ装置 - Google Patents

照明用レンズ、発光装置、面光源および液晶ディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光源の指向性を広くし且つ良好な配光分布を実現できる照明用レンズを提供する。
【解決手段】照明用レンズ1は、光源からの光が入射する入射面11と、入射した光を出射させる、光軸Aに対して軸対称な出射面12と、を備えている。出射面12は、光軸近傍に位置する第1出射面121と、この第1出射面121の周縁部から外側に広がりながら凸面を形成する第2出射面122と、を有する。第1出射面121は、光軸A上の光源の位置を基点Pとしたときに、基点Pから放射されて第1出射面121に到達する放射光を全反射し、且つ、反射光が再帰的に基点Pの方向に戻るような光線経路を実現する形状を有する。第2出射面122は、基点Pから放射されて第2出射面122に到達する放射光をその到達点で屈折させて被照射面3に到達させる形状を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば発光ダイオード等の光源の指向性を広くする照明用レンズ、およびこの照明用レンズを用いた照明装置に関する。さらに、本発明は、複数の照明装置を備える面光源、およびこの面光源がバックライトとして液晶パネル後方に配置された液晶ディスプレイ装置に関する。
従来の大型の液晶ディスプレイ装置のバックライトでは、冷陰極管が液晶パネル直下に多数配置され、これらの冷陰極管が拡散板や反射板等の部材と共に使われていた。近年では、バックライトの光源として発光ダイオードが使用されるようになっている。発光ダイオードは近年効率が向上し、蛍光灯に変わる消費電力の少ない光源として期待されている。また液晶ディスプレイ装置用の光源としては映像に応じて発光ダイオードの明暗を制御することで液晶ディスプレイ装置の消費電力を下げることができる。
液晶ディスプレイ装置の発光ダイオードを光源とするバックライトでは、冷陰極管の代わりに多数の発光ダイオードを配置することとなる。多数の発光ダイオードを用いることでバックライト表面で均一な明るさを得ることができるが、発光ダイオードが多数必要で安価にできない問題があった。1個の発光ダイオードの出力を大きくし、発光ダイオードの使用する個数を減らす取り組みがなされており、例えば特許文献1では、少ない個数の発光ダイオードでも均一な面光源が得られるようにするレンズが提案されている。また、特許文献2には、発光ダイオードとレンズとを備えた発光装置が開示されており、この発光装置では前記レンズに全内部反射部分を設けて、レンズの全内部反射部分で内部反射した光をレンズの他の部分から放射させる技術が開示されている。この技術によって、光を広角度に放射して、中心軸から外れた範囲内にピーク発光を発生させることができる。
特許第3875247号 特開2007−148332号公報
少ない個数の発光ダイオードで均一な面光源を得るためには、1個の発光ダイオードが照明する被照明領域を大きくする必要がある。すなわち発光ダイオードからの光を拡張して指向性を広くすることが必要である。このために特許文献1では、チップ状の発光ダイオードの指向性を制御する平面視で円形状のレンズを発光ダイオードの上に配置している。このレンズの形状は、光を出射させる出射面における光軸近傍部分が凹面となっており、その外側部分が凹面と連続する凸面となっている。
発光ダイオードでは、発光ダイオードのチップの正面方向に最も多くの光が発光しており、特許文献1に開示されたレンズでは、図15(a)に示すように、光軸近傍の凹面でチップからの正面方向に向かう光を屈折により発散させている。これにより、図15(b)に示すように、被照射面における光軸近傍の照度を抑えて広がりのある照度分布にすることができる。
ところで、発光ダイオードの発光は点ではなく、ある程度の発光領域を持っている。発光領域の周辺部より発光した光は、発光領域の中心部より発光した光とは違う経路をとる。図15(a)では、発光領域の中心部より発光した光の経路を実線で示し、発光領域の周辺部より発光した光の経路を波線で示している。
照度分布をより広がりのあるものにするには、光軸近傍の凹面の曲率半径を小さくすることが考えられる。このようにすれば、発光領域中心部からの光の凹面への入射角が大きくなり、この光を図16(a)中に実線で示すように周囲へ大きく屈折させることができる。しかしながら、発光領域周辺部からの光は図16(a)中に波線で示すように凹面への入射角が局所的に大きくなりすぎて全反射を起こすようになる。このため、図16(b)に示すように、被照射面上の照度は局所的に低下し、リング状に暗所が形成される。その結果、面光源としたときに輝度ムラが生じるようになる。このように特許文献1に記載のレンズでは、発光領域周辺部の光の全反射の影響で光源の指向性を広くするには限界がある。
また、特許文献2に記載されている発光装置では、意図的に全反射を利用して、発光ダイオードのチップの正面方向に行く強い光を周辺部に配光して、均一な配光分布を実現している。特許文献2には、このような全反射を実現できるレンズの形状が開示されている。しかしながら、発光装置としての特性は、全反射した光線も含めたトータルの配光分布が重要となるため、全反射した光線が配光分布に悪影響を及ぼさないようにレンズ形状を決定することが重要である。特許文献2には、全反射を起こさせるレンズ形状が開示されているものの、トータルの配光分布を考慮したレンズ形状とはなっていないので、良好な配光分布を確実に得ることは困難である。なお、ここでいう悪影響とは、例えば、全反射が生じた部分において被照射面上の照度が局所的に低下して、リング状に暗所が形成される場合があることや、全反射した光線がレンズの他の部分を通じて放射されることによって局所的に被照射面の照度が上昇してしまい、配光分布の均一性を乱すことも考えられる。
本発明は、光源の指向性を広くし且つ良好な配光分布を実現できる照明用レンズを提供するとともに、この照明用レンズを含む発光装置、面光源、および液晶ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の発明者は、発光ダイオードのチップの正面方向に行く強い光を意図的に全反射を使って抑制すると共に、全反射による悪影響が配光分布に及ばないように、全反射した光線が到達する位置等も考慮してレンズ形状を設計することが重要であることに気づいた。本発明はこのような観点からなされたものである。
そこで、本発明の照明用レンズは、光源からの光を拡張して被照射面に照射する照明用レンズであって、光源からの光が入射する入射面と、入射した光を出射させる、光軸に対して軸対称な出射面と、を備え、前記出射面は、光軸近傍に位置する第1出射面と、この第1出射面の周縁部から外側に広がりながら凸面を形成する第2出射面と、を有し、前記第1出射面は、前記光軸上の前記光源の位置を基点としたときに、前記基点から放射されて当該第1出射面に到達する放射光を全反射し、且つ、反射光が再帰的に前記基点の方向に戻るような光線経路を実現する形状を有しており、前記第2出射面は、前記基点から放射されて当該第2出射面に到達する放射光をその到達点で屈折させて前記被照射面に到達させる形状を有している。
また、本発明は、光を放射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードからの光を拡張して被照射面に照射する照明用レンズと、前記照明用レンズに対して前記被照射面と反対側に配置される反射板と、を備える発光装置であって、前記照明用レンズは、上記の本発明の照明用レンズであって、前記反射板は、前記照明用レンズの第1出射面で再帰的に反射して前記基点の方向に戻った反射光を前記被照射面側に反射させるように設けられている、発光装置を提供する。
さらに、本発明は、平面的に配置された複数の発光装置と、前記複数の発光装置を覆うように配置され、前記複数の発光装置から一方面に照射された光を他方面から拡散した状態で放射する拡散板と、を備える面光源であって、前記複数の発光装置のそれぞれは、上記の本発明の発光装置である、面光源を提供する。
また、本発明は、液晶パネルと、前記液晶パネルの裏側に配置された上記の本発明の面光源と、を備える液晶ディスプレイ装置を提供する。
本発明の照明用レンズによれば、基点から放射されて第1出射面に到達する放射光を、全反射によって再帰的に基点の方向に戻すことができる。これにより、発光ダイオードのチップの正面方向に行く強い光を抑えて、配光分布の均一性を実現できる。さらに、本発明の照明用レンズは、第1出射面に到達する放射光を全反射し、且つ、全反射した光線が基点の方向に戻るように設計されている。このように、全反射させる領域を規定し、さらに全反射された光線が戻る方向も規定しているので、本発明の照明用レンズによれば、全反射により被照射面上の照度が局所的に低下したり上昇したりすることがなく、良好な配光分布を実現できる。また、本発明の照明用レンズは、第2出射面に到達した放射光をその到達点で屈折させて被照射面に到達させるので、光源の指向性も広くできる。さらに、本発明の照明用レンズは、発光領域中心部からの放射光も発光領域周辺部からの放射光も、第1出射面に到達するものは再帰的に基点の方向に戻り、第2出射面に到達するものは屈折させて被照射面に到達させるように構成されているので、ある程度の発光領域を有する光源を用いることに起因する、局所的に暗所が形成される等の不具合が生じない。
また、本発明の照明用レンズを用いている本発明の発光装置は、照明用レンズに対して被照射面と反対側に配置される反射板を備えている。本発明の照明用レンズにおいて、第1出射面で全反射して再帰的に基点の方向に戻る反射光(以下、再帰反射光ということがある。)は、この反射板によってさらに反射されて照明用レンズの出射面に到達する。第1出射面に到達した場合は再度全反射によって基点の方向に再帰的に反射されるが、第2出射面に到達した場合はその到達点で屈折して被照射面に到達することになる。したがって、本発明の発光装置によれば、最終的に発光ダイオードのチップの正面方向に行く強い光を周囲に配光することができるので光源の指向性がより広くなり、さらに良好な配光分布を実現できる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る照明用レンズついて、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施の形態1に係る照明用レンズ1の構成図である。照明用レンズ1は、指向性を有する光源(図1では省略)と被照射面3との間に配置され、光源からの光を拡張して被照射面3に照射するものである。すなわち、照明用レンズ1によって光源の指向性が広くされる。なお、光源と照明用レンズ1とは、互いの光軸が合致するように配置される。
具体的に、照明用レンズ1は、光源からの光が入射する入射面11と、入射した光を出射させる出射面12とを有している。出射面12は光軸Aに対して軸対称である。照明用レンズ1の平面視における輪郭は、光軸Aに対して軸対称である必要はない。入射面11は光軸Aに対して軸対称である必要はない。光源からの光は、入射面11から照明用レンズ1内に入射した後に出射面12から出射されて、被照射面3に到達する。光源から放射される光は、出射面12の作用で拡張され、被照射面3の広い範囲に到達するようになる。
光源としては、例えば発光ダイオードを採用することができる。発光ダイオードは矩形板状のチップであることが多い。なお、図1に示す照明用レンズ1では、入射面11は平面となっているが、照明用レンズ1の入射面11を発光ダイオードに密着可能なように発光ダイオードの形状に合わせた形状とすることが好ましい。発光ダイオードは、照明用レンズ1の入射面11と接合剤を介して接していて、入射面11と光学的に接合されている。発光ダイオードは、通常は空気に触れないように封止樹脂で覆われている。従来の発光ダイオードの封止樹脂としては、エポキシ樹脂またはシリコンゴム等が用いられている。
照明用レンズ1は、所定の屈折率を有する透明材料で構成される。透明材料の屈折率は、例えば1.49以上、例えば1.49〜1.6の範囲程度である。このような透明材料としては、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネイト等の樹脂、またはシリコンゴム等のゴムを用いることができる。中でも、発光ダイオードの封止樹脂として用いられるエポキシ樹脂またはシリコンゴム等を用いることが好ましい。
出射面12は、光軸Aの近傍に位置する第1出射面121と、この第1出射面121の周縁部から外側に広がりながら凸面を形成する第2出射面122とからなる。入射面11から照明用レンズ1の内部に入射する光は大きな角度範囲を持っている。光軸Aからの角度が小さい光は第1出射面121に到達し、光軸Aからの角度が大きい光は第2出射面122に到達する。
次に、第1出射面121および第2出射面122の形状について説明する。そのために、まず基点Pを規定し、この基点Pから放射される放射光を観念する。ここで、基点Pとは、光軸A上の光源の位置のことであり、光源として発光ダイオードを採用した場合は光軸Aと発光ダイオードの正面である出射面との交点となる。すなわち、基点Pは、入射面11から上述した接合剤の厚み分だけ離れている。そして、基点Pから放射される放射光は、第1出射面121と第2出射面122の境界と基点Pとを結んだ線と光軸Aとのなす角度θbを境に第1出射面121と第2出射面122のそれぞれに到達する。
第1出射面121は、基点Pから放射されて第1出射面121に到達する放射光を全反射し、且つ、反射光が再帰的に基点Pの方向に戻るような光線経路を実現する形状を有している。詳しくは、基点Pから小さな角度(θbよりも小さい角度)で放射される放射光を第1出射面121で最初に到達する第1回目の到達点131(図4参照)で全反射させ、全反射された光が到達する第2回目の到達点132(図4参照)でも全反射させて、反射光が基点Pの方向に戻るような、形状を有する。このように第1出射面121に到達した、光軸Aからの角度が所定角度θbよりも小さい基点Pからの放射光は、2回の全反射によって再帰的に基点Pの方向に戻ることになる。ただし、第1出射面121に到達する光のうち、後述する頂角の頂点に到達する光は、拡散して一部透過する場合がある。
上記のような光線経路を実現する第1出射面121は、光軸Aを通り且つ光軸Aに平行な面で切断した第1出射面121の断面形状が、複数の直線で構成された少なくとも1つの頂角を有する形状であって、且つ、前記頂角が80度〜90度で、前記頂角の二等分線が基点Pを通過する形状であり、第1出射面121は、この断面形状を光軸Aの周りに回転させることによって形成される曲面とすることができる。なお、図1に示す本実施の形態の照明用レンズ1では、第1出射面121の断面形状は複数の直線で構成された3つの頂角を有する形状であるが、これに限定されず、頂角が1つであってもよいし、3つを超えていてもよい。
図2は、本実施の形態に係る照明用レンズ1の斜視図である。上記の条件を満たすように形成された第1出射面121の形状を別の表現を用いて説明すると、図2に示すように、光軸A上に円錐が配置され、その外周部に光軸Aに対して軸対称な突起が配置された形状となっている。
また、第1出射面121は、第1出射面121上の点と基点Pとを結んだ線と光軸Aとのなす角度をθ1度、このθ1度の最大値をθ1max度としたときに、このθ1max度が5〜20度を満足するような範囲となるように設計される。なお、θ1maxは上述したθbと等しくなる。θ1max度は、第1出射面121の範囲を規定した式であり、第1出射面121の範囲を基点Pからの角度(極座標)で定義している。θ1max度が上限角度(20度)を超えると第1出射面121の範囲が大きくなり、到達した光線を再帰的に反射させるように第1出射面121の構造を設計することが困難となる。また、θ1max度が下限角度(5度)未満の場合は、第1出射面121における再帰反射の効果が低下して、被照射面3における光軸Aの近傍部分が明るくなりすぎる場合がある。
一方、第2出射面122は、基点Pから放射されて第2出射面122に到達する放射光をその到達点133(図5参照)で屈折させて被照射面3に到達させる形状を有している。放射光を第2出射面122で全反射させないためには、放射光が第2出射面122に入射する入射角を大きくさせないことが必要である。そのため、第2出射面122の形状は、光軸Aより遠くなるに従って凸面になるように設計される。
以上説明したように、第1出射面121は、図4中に実線で示すように光源からの放射光を全反射させて再帰的に基点方向に戻すような形状となっている。このため、光源からの放射光を基点の方向に戻して、光源から正面方向に行く強い光を抑えることにより、配光分布の均一性を実現できる。また、全反射させる領域が第1出射面121に限定され、さらに全反射された光線が戻る方向も規定されているので、本実施の形態の照明用レンズ1によれば、全反射により被照射面上の照度が局所的に低下したり上昇したりすることがなく、良好な配光分布が得られる。なお、本実施の形態の照明用レンズ1を適用する後述の発光装置では、照明用レンズに対して被照射面と反対側に白色反射板を配置するため、基点の方向に戻された再帰反射光はこの白色反射板で反射されて照明用レンズの出射面に到達し、最終的には出射面を通過して被照射面に到達することができる。一方、凸面を形成する第2出射面122によれば、第2出射面122に到達する光を被照射面3におけるレンズの光軸Aから離れた領域に照射することができる。したがって、本実施の形態の照明用レンズ1によれば、光源から正面方向に行く強い光を有効に配光して、光源の指向性をより広くすることができる。
なお、本発明の照明用レンズは、発光ダイオード以外の光源(例えば、レーザー)にも適用可能である。
また、本発明の照明用レンズにおける第1出射面の形状は、図1および図2に示した形状が好適であるが、これに限定されず、第1出射面に到達した放射光が全反射によって基点の方向に再帰的に反射されるように設計されていれば、他の形状であってもよい。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2に係る発光装置7の構成図である。この発光装置7は、光を放射する発光ダイオード2と、発光ダイオード2からの光を拡張して被照射面3に照射する、実施の形態1で説明した照明用レンズ1と、照明用レンズ1に対して被照射面3と反対側に配置された白色反射板6と、を備えている。
発光ダイオード2は、照明用レンズ1の入射面11に接合剤により密着して配置され、光学的に接合されている。照明用レンズ1の出射面12から出射した光は被照射面3に到達し、被照射面3を照明する。
発光ダイオード2内での発光は指向性を持たない発光であるが、発光領域の屈折率は2.0以上であり、屈折率が低い領域に光が侵入すると、界面の屈折の影響で、界面の法線方向に最大の強度を持ち、法線方向から角度が大きくなるほど、光の強度は小さくなる。このように発光ダイオード2は指向性を持っており、広い範囲を照明するためには照明用レンズ1で指向性を広くすることが必要である。
図4は発光装置の光路図である。図4では光源からの光のうち小さな角度で出射して、第1出射面121に到達する光線の光路を説明する。発光ダイオード2から放射された放射光は入射面11を透過し、第1出射面121に到達する。第1出射面121上で放射光が到達した位置を第1回目の到達点131とする。第1回目の到達点131では、放射光が大きな入射角で第1出射面121に入射するため、光線は第1出射面121を透過することができず、すべて反射する。反射光は再度第1出射面121に到達する。反射光が到達した位置を第2回目の到達点132とする。第2回目の到達点132でも光は大きな入射角で第1出射面121に入射するため、光線は全反射し反射する。第2回目の到達点132で反射した光は、基点の方向、すなわち発光ダイオード2の領域に到達する。すなわち、発光ダイオード2から放射された放射光のうち第1出射面121に到達する光は、第1出射面121での再帰反射により、発光ダイオード2の位置またはその近傍の領域に戻る。
図5は発光装置7の光路図である。図5では光源からの光のうち大きな角度で出射して、第2出射面122に到達する光線の光路を説明する。発光ダイオード2から出射した光は入射面11を透過し、第2出射面122に到達する。第2出射面122では光線は屈折作用を受けて透過し、被照射面3に到達する。
なお、図4には光線経路を示していないが、第1出射面121での再帰反射によって発光ダイオード2の位置またはその近傍の領域に戻った再帰反射光は、発光装置7に設けられている白色反射板6で反射されて再び照明用レンズ1の出射面12に到達する。このとき、到達点が第1出射面121の場合は、再び再帰反射により発光ダイオード2の方向に戻されて白色反射板6で反射されるという光線経路を経るが、この光線経路を繰り返すことによって最終的には第2出射面122に到達し、被照射面3に到達する。
以下、本発明の具体的な数値例として、実施例1を示す。
(実施例1)
図6は本発明の実施の形態2の実施例1に係わる発光装置の構成図である。実施例1は、0.5mm角の発光ダイオードを光源とし、照明用レンズの材料の屈折率を1.49とした時に、指向性を広げることを目的とした設計例である。なお、実施例1では、第1照射面が設けられたことによる光軸近傍部分の照度の変化を確認しやすくするために、便宜上、照明用レンズに対して被照射面と反対側に配置される反射板を設けなかった。図6中のθiは、光軸A上の光源位置(基点P)と出射面12上の任意の位置とを結んだ直線と光軸Aとの角度であり、実施の形態1で説明した基点Pから放射された放射光の光線と光軸Aとの角度(θ1度)と同じものである。また、図6中のSAG_Dは、光軸A上の光源位置(基点P)から前記出射面上の任意の位置まで光軸方向に測った距離である。SAG_Dは、以下の式(1)によって算出される。式(1)は、SAG_Dをθiの関数で示したものである。
SAG_D=8.28×10-8×θi4−2.442×10-5×θi3+2.1416
×10-3×θi2−4.8619×10-2×θi+2 ・・・(1)
θiの単位は度、SAG_Dの単位はmmである。
実施例1では、第1出射面121の範囲をθiが18.4度までとした。すなわち、本実施例では、θ1max=18.4度とした。
図7は、第2出射面122におけるθiとSAG_Dとの関係をグラフ化したものである。すなわち、第2出射面122の形状は、このグラフに示す数値を満たす形状である。一方、第1出射面121の具体的な形状(設計値)は、図6に示すとおりである。
図8は、実施例1の照明用レンズと発光ダイオードを配置し、発光ダイオードから8mm離れた位置に被照射面を配置したときの計算で求めた被照射面での照度分布を表す。図10は、図9に示した比較例としての発光装置100を配置し、発光ダイオードから8mm離れた位置に被照射面を配置したときの計算で求めた被照射面での照度分布を表す。発光装置100は、図6に示す実施例1の照明用レンズ1から第1出射面の形状を取り除いて第2出射面を光軸まで延長し、出射面全体を滑らかな形状とした照明用レンズ101に、実施例1と同様の発光ダイオード102を光源として配置したものである。図8と図10とを比較すると、光を再帰反射させる第1出射面が設けられていることにより、光軸近傍の照度を下げることができ、さらに局所的な照度のムラが生じないことがわかった。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3に係る面光源8の構成図である。この面光源8は、平面的に配置された、実施の形態2で説明した複数の発光装置7と、これらの発光装置7を覆うように配置された拡散板4とを備えている。なお、発光装置7は、マトリクス状に配置されていてもよいし、千鳥状に配置されていてもよい。
発光装置7は、拡散板4の一方面4aに光を照射する。すなわち、拡散板4の一方面4aは、実施の形態1および実施の形態2で説明した被照射面3となっている。拡散板4は、一方面4aに照射された光を他方面4bから拡散された状態で放射する。個々の発光装置7からは拡散板4の一方面4aに広い範囲で均一化された照度の光が照射され、この光が拡散板4で拡散されることにより、面内での輝度ムラが少ない面光源ができる。
図12は、実施例1の照明用レンズと発光ダイオードからなる発光装置を20mmピッチで一直線上に4つ配置し、発光ダイオードから8mm離れた位置に拡散板を配置したときの計算で求めた拡散板入射面(発光装置側の一方面)での照度分布を表す。照度分布に細かな波が見られるが、照度計算を実行する上で、評価する光線数が不足しているためである。図13は、図9に示した比較例としての発光装置100を20mmピッチで一直線に4つ配置し、発光ダイオードから8mm離れた位置に拡散板を配置したときの計算で求めた拡散板入射面での照度分布を表す。図12と図13を比較すると、照明用レンズの効果で拡散板入射面を均一に照明できていることがわかる。
(実施の形態4)
図14は、本発明の実施の形態4に係る液晶ディスプレイ装置の構成図である。この液晶ディスプレイ装置は、液晶パネル5と、液晶パネル5の裏側に配置された、実施の形態3で説明した面光源8とを備えている。
発光ダイオード2と照明用レンズ1で構成される発光装置7が平面的に複数配置され、これらの発光装置7によって拡散板4が照明される。拡散板4の裏面(一方面)は、照度が均一化された光が照射され、この光が拡散板4によって拡散されて液晶パネル5が照明される。
なお、図14に示すように、液晶パネル5と面光源8との間には拡散シート、プリズムシート等のシート41が配置されている。発光装置7の構成要素である白色反射板6は、発光装置7が存在しない部分にも配置されていることが好ましい。発光装置7からの光は、拡散板4で散乱されて、発光装置側へ戻ったり拡散板4を透過したりする。発光装置側へ戻って白色反射板6に入射する光は、白色反射板6で反射されて、拡散板4に再度入射する。拡散板4を透過した光は、シート41でさらに拡散されて、液晶パネル5を照明する。
本発明の実施の形態1に係る照明用レンズの構成図 本発明の実施の形態1に係る照明用レンズの斜視図 本発明の実施の形態2に係る発光装置の構成図 本発明の実施の形態2に係る発光装置の第1出射面で反射する光線の光路図 本発明の実施の形態2に係る発光装置の第2出射面から出射する光線の光路図 本発明の実施の形態2に係る発光装置の実施例1を説明する構成図 本発明の実施の形態2に係る発光装置の実施例1の出射面形状を表す、θiとSAG_Dとの関係を示すグラフ 本発明の実施の形態2に係る発光装置の実施例1の照度分布 実施例1の効果と比較するための発光装置として、実施例1の照明用レンズから第1出射面を取り除き、第2出射面を光軸まで延長して出射面全体を滑らかな形状とした照明用レンズに、発光ダイオードを光源として組み合わせた、比較例としての発光装置の構成図 実施例1の効果を確認するために、実施例1の照明用レンズから第1出射面を取り除き、第2出射面を光軸まで延長して出射面全体を滑らかな形状とした照明用レンズに、発光ダイオードを光源として組み合わせた、比較例としての発光装置を用いた際の照度分布 本発明の実施の形態3に係る面光源の構成図 本発明の実施の形態3に係る面光源で実施例1の発光装置を用いたときの照度分布 実施例1の効果を確認するために、実施例1の照明用レンズから第1出射面を取り除き、第2出射面を光軸まで延長して出射面全体を滑らかな形状とした照明用レンズに、発光ダイオードを光源として組み合わせた、比較例としての発光装置を用いた場合の、面光源の照度分布 本発明の実施の形態4に係る液晶ディスプレイの構成図 (a)は従来の照明用レンズの光路図、(b)は従来の照明用レンズを用いたときの照度分布 (a)および(b)は従来の照明用レンズの限界を説明する説明図
符号の説明
1 照明用レンズ
11 入射面
12 出射面
121 第1出射面
122 第2出射面
131 第1回目の到達点
132 第2回目の到達点
133 到達点
2 発光ダイオード(光源)
3 被照射面
4 拡散板
41 拡散シートまたはプリズムシート
5 液晶パネル
6 白色反射板
7 発光装置
8 面光源
A 光軸

Claims (7)

  1. 光源からの光を拡張して被照射面に照射する照明用レンズであって、
    光源からの光が入射する入射面と、入射した光を出射させる、光軸に対して軸対称な出射面と、を備え、
    前記出射面は、光軸近傍に位置する第1出射面と、この第1出射面の周縁部から外側に広がりながら凸面を形成する第2出射面と、を有し、
    前記第1出射面は、前記光軸上の前記光源の位置を基点としたときに、前記基点から放射されて当該第1出射面に到達する放射光を全反射し、且つ、反射光が再帰的に前記基点の方向に戻るような光線経路を実現する形状を有しており、
    前記第2出射面は、前記基点から放射されて当該第2出射面に到達する放射光をその到達点で屈折させて前記被照射面に到達させる形状を有している、
    照明用レンズ。
  2. 前記光軸を通り且つ前記光軸に平行な面で切断した前記第1出射面の断面形状が、複数の直線で構成された少なくとも1つの頂角を有する形状であって、且つ、前記頂角が80度〜90度で、前記頂角の二等分線が前記基点を通過する形状であり、
    前記第1出射面は、前記断面形状を前記光軸の周りに回転させることによって形成される曲面である、請求項1に記載の照明用レンズ。
  3. 1.49以上の屈折率を有する材料によって形成されている、請求項1または2に記載の照明用レンズ。
  4. 前記第1出射面上の点と前記基点とを結んだ線と前記光軸とのなす角度をθ1度、このθ1度の最大値をθ1max度としたときに、前記θ1max度は5〜20度である、請求項1〜3の何れか1項に記載の照明用レンズ。
  5. 光を放射する発光ダイオードと、前記発光ダイオードからの光を拡張して被照射面に照射する照明用レンズと、前記照明用レンズに対して前記被照射面と反対側に配置される反射板と、を備える発光装置であって、
    前記照明用レンズは、請求項1〜4の何れか1項に記載の照明用レンズであって、前記反射板は、前記照明用レンズの第1出射面で再帰的に反射して前記基点の方向に戻った反射光を前記被照射面側に反射させるように設けられている、発光装置。
  6. 平面的に配置された複数の発光装置と、前記複数の発光装置を覆うように配置され、前記複数の発光装置から一方面に照射された光を他方面から拡散した状態で放射する拡散板と、を備える面光源であって、
    前記複数の発光装置のそれぞれは、請求項5に記載の発光装置である、面光源。
  7. 液晶パネルと、前記液晶パネルの裏側に配置された請求項6に記載の面光源と、を備える液晶ディスプレイ装置。
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