JP4881789B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4881789B2
JP4881789B2 JP2007130949A JP2007130949A JP4881789B2 JP 4881789 B2 JP4881789 B2 JP 4881789B2 JP 2007130949 A JP2007130949 A JP 2007130949A JP 2007130949 A JP2007130949 A JP 2007130949A JP 4881789 B2 JP4881789 B2 JP 4881789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
vacuum deposition
vacuum
chamber
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007130949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008287996A (ja
Inventor
善和 高橋
Original Assignee
株式会社Harmonic Uni−Brain
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社Harmonic Uni−Brain filed Critical 株式会社Harmonic Uni−Brain
Priority to JP2007130949A priority Critical patent/JP4881789B2/ja
Priority to PCT/JP2008/056577 priority patent/WO2008139788A1/ja
Priority to TW097115930A priority patent/TW200847845A/zh
Publication of JP2008287996A publication Critical patent/JP2008287996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4881789B2 publication Critical patent/JP4881789B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material
    • C23C14/12Organic material
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • H10K71/13Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing
    • H10K71/135Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing using ink-jet printing
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/16Deposition of organic active material using physical vapour deposition [PVD], e.g. vacuum deposition or sputtering
    • H10K71/164Deposition of organic active material using physical vapour deposition [PVD], e.g. vacuum deposition or sputtering using vacuum deposition

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、少なくとも有機発光層を陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、有機発光層に電子及び正孔(ホール)を注入して再結合させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
有機エレクトロルミネッセンス素子の特徴は、10V以下の低電圧で100〜100000cd/m 程度の高輝度の面発光が可能で、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から赤色までの発光が可能なことである。このため、有機エレクトロルミネッセンス素子は、ディスプレイや照明装置に幅広く使われていくことが期待されている。
有機エレクトロルミネッセンス素子には、低分子系の有機エレクトロルミネッセンス素子と高分子系の有機エレクトロルミネッセンス素子があるが、低分子系の有機エレクトロルミネッセンス素子は、真空蒸着法によって製造することが可能であるため、高分子系の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合のように製造過程で溶媒を用いる必要がなく、高分子系の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合と比較して高輝度、高効率、長寿命であるという特徴を有する。
しかしながら、低分子系の有機エレクトロルミネッセンス素子を真空蒸着法を用いて製造する場合には、真空蒸着中に微量の水分が存在するだけでも有機エレクトロルミネッセンス素子の寿命が大幅に短くなるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図るには、真空蒸着中に存在する水分をできるだけ減らす必要がある。
そこで、真空蒸着装置内の真空度を極めて高くすることで(例えば10−8〜10−10Torr(約10−8〜10−10Pa))、真空蒸着中に存在する水分の量を徹底的に減らすことのできる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。また、真空蒸着装置の内壁を極めて平坦にしたり、真空蒸着装置内を外部からヒーターで加熱して真空蒸着装置の内壁に付いた水分を取り除いたりすることで、真空蒸着中に存在する水分の量を徹底的に減らすことのできる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法が提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。
村田英幸(Hideyuki Murata)、他5名、「超高真空条件で製造された有機発光素子における安定性向上(Enhanced stability of organic light-emitting devices fabricated under ultra-high vacuum condition)」、ケミカルフィジックスレターズ(Chemical Physics Letters)、2006年6月7日、第426巻、米国、111−114頁 「北陸先端大と北野精機、有機EL、寿命5倍に、内壁の水分除去徹底」、日経産業新聞、2007年4月19日、朝刊1面
しかしながら、非特許文献1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、超高真空の真空蒸着装置を用いることが必要であるため、製造コストが高くなるという問題がある。また、非特許文献2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、高真空の真空蒸着装置を用いたうえで、真空蒸着装置の内壁を極めて平坦にしたり、真空蒸着装置内を外部からヒーターで加熱して真空蒸着装置の内壁に付いた水分を取り除いたりすることが必要であるため、やはり製造コストが高くなるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供することを目的とする。また、このような有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を実施することができる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、基板と、前記基板上に形成され、少なくとも陽極、有機発光層及び陰極を有する積層構造体とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、真空雰囲気下で、前記基板までの距離が15mm以下の位置に配置したノズルから有機発光材料からなる気化材料を前記基板に向けて吐出することにより、前記有機発光層を形成する有機発光層形成工程を含むことを特徴とする。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、基板までの距離が15mm以下の位置に配置したノズルから有機発光材料からなる気化材料を基板に向けて吐出することとしているため、ノズルから吐出された当該気化材料は高密度状態で基板に到着することとなり、その結果、製造過程で有機発光層に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、高真空の真空蒸着装置を用いたり、真空蒸着装置の内壁を極めて平坦にしたり、真空蒸着装置内を外部からヒーターで加熱して真空蒸着装置の内壁に付いた水分を取り除いたりすることが不要になるため、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、基板までの距離が15mm以下の位置に配置したノズルから有機発光材料からなる気化材料を基板に向けて吐出することとしているため、従来よりも少量の有機発光材料から高収率で有機発光層を形成することが可能となり、この点からも従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となるといえる。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法となる。
なお、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、基板までの距離が10mm以下の位置に配置したノズルから気化材料を基板に向けて吐出するのがより好ましく、基板までの距離が5mm以下の位置に配置したノズルから気化材料を基板に向けて吐出するのがさらに好ましい。
(2)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、1×10−3Pa〜1×10−5Paの真空雰囲気下で、前記有機発光層形成工程を行うことが好ましい。
上記したように、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、基板までの距離が15mm以下の位置に配置したノズルから気化材料を基板に向けて吐出することにより、有機発光層に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となるため、高真空の真空蒸着装置(例えば5×10−8Pa以上の超高真空の真空蒸着装置又は例えば5×10−5Pa以上の高真空の真空蒸着装置)を用いることが不要になり、例えば1×10−3Pa〜1×10−5Paの比較的低真空の条件で長寿命の有機発光層を形成することが十分に可能となる。
(3)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、気化材料が前記ノズルに再付着しない温度に前記ノズルを加熱した条件下で、前記有機発光層形成工程を行うことが好ましい。
このような方法とすることにより、ノズルの先端部分で気化材料が再付着することがなくなるため、ノズルから吐出された気化材料は高密度状態のまま基板に到着することとなる。その結果、製造過程で有機発光層に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。また、ノズルの目詰まりがなくなるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置におけるメンテナンスが容易になる。
なお、同様の観点から、有機発光材料を気化させる気化源からノズルまでの間の連通部についても、気化材料が再付着しない温度に加熱することが好ましい。
なお、気化材料が再付着しない温度は、有機発光材料の種類によって異なるが、概ね150℃〜400℃の範囲にある。
(4)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、前記基板を移動させながら、前記有機発光層形成工程を行うことが好ましい。
このような方法とすることにより、ノズルからの輻射熱を基板が受ける時間を短くすることが可能となるため、基板の温度上昇に起因する基板の劣化を抑制することが可能となる。
なお、基板の移動速度は、ノズルの温度、ノズルから基板までの距離、基板の材料、有機発光層の膜厚、有機発光層の形成速度などによって異なるが、0.1m/s〜10m/sの範囲にあることが好ましく、0.3m/s〜3m/sの範囲にあることがより好ましい。
(5)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、前記基板を冷却しながら、前記有機発光層形成工程を行うことが好ましい。
このような方法とすることにより、基板の温度上昇に起因する基板の劣化を抑制することが可能となる。
(6)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、前記積層構造体は、有機発光層以外の他の有機層をさらに含む積層構造体であり、前記基板までの距離が15mm以下の位置に配置した他のノズルから有機発光材料以外の有機材料からなる気化材料を前記基板に向けて吐出することにより、前記他の有機層を形成する他の有機層形成工程をさらに含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、基板までの距離が15mm以下の位置に配置した他のノズルから当該気化材料を基板に向けて吐出することで、製造過程で他の有機層に取り込まれる水分量をも極めて少ないレベルにすることが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
他の有機層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層などを好ましく例示することができる。
なお、他の有機層は、1つであってもよいし複数であってもよい。また、有機発光層形成工程及び他の有機層形成工程を行う順番は、他の有機層の種類に依存する。例えば、他の有機層が正孔輸送層及び電子輸送層である場合には、他の有機層形成工程(正孔輸送層形成工程)、有機発光層形成工程、他の有機層形成工程(電子輸送層形成工程)の順番に行う。
(7)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、前記積層構造体は、無機層をさらに含む積層構造体であり、真空蒸着法により無機材料からなる気化材料を前記基板に付着させることにより、前記無機層を形成する無機層形成工程と、真空蒸着法により陰極を構成する材料からなる気化材料を前記基板に付着させることにより、前記陰極を形成する陰極形成工程とをさらに含み、前記有機発光層形成工程、前記他の有機層形成工程、前記無機層形成工程及び前記陰極形成工程を同一の真空装置の中で行うことが好ましい。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、有機発光層形成工程、他の有機層形成工程、無機層形成工程及び陰極形成工程を同一の真空装置の中で行うこととしているため、製造過程で積層構造体に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
無機層としては、正孔注入層、電子注入層などを好ましく例示することができる。
(8)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記基板上に前記積層構造体を覆うように形成された封止層をさらに備える有機エレクトロルミネッセンス素子であり、蒸着重合法により原料モノマーを前記基板上で重合させることにより、前記封止層を形成する封止層形成工程をさらに含み、前記有機発光層形成工程、前記他の有機層形成工程、前記無機層形成工程、前記陰極形成工程及び前記封止層形成工程を同一の真空装置の中で行うことが好ましい。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、蒸着重合法によって形成された封止性能の良い封止層で積層構造体を覆うことが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造後に積層構造体に浸入する水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、有機発光層形成工程、他の有機層形成工程、無機層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程を同一の真空装置の中で行うこととしているため、製造過程で有機エレクトロルミネッセンス素子に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
(9)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、前記基板として、フレキシブル基板を用い、前記基板を回転ドラム上で回転方向に沿って移動させながら、前記有機発光層形成工程、前記他の有機層形成工程、前記無機層形成工程、前記陰極形成工程及び前記封止層形成工程を行うことが好ましい。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、フレキシブル基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を高い生産性で製造することが可能となる。
(10)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置は、基板と、前記基板上に形成され、少なくとも陽極、有機発光層及び陰極を有する積層構造体とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子を製造するための有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置であって、真空チャンバと、前記真空チャンバ中に配置され、前記基板を搬送する基板搬送機構と、前記真空チャンバ中における、前記基板までの距離が15mm以下の位置で有機発光材料からなる気化材料を前記基板に向けて吐出する機能を有するノズルとを備えることを特徴とする。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、基板までの距離が15mm以下の位置に配置したノズルから有機発光材料からなる気化材料を基板に向けて吐出することが可能となるため、ノズルから吐出された当該気化材料は高密度状態で基板に到着することとなり、その結果、製造過程で有機発光層に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、それほど高真空を必要としない(例えば1×10−3Pa〜1×10−5Pa程度の比較的低真空で十分である。)のに加えて、真空蒸着装置の内壁を極めて平坦にしたり、真空蒸着装置内を外部からヒーターで加熱して真空蒸着装置の内壁に付いた水分を取り除いたりする機構を設けることが不要になるため、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、基板までの距離が15mm以下の位置に配置したノズルから有機発光材料からなる気化材料を基板に向けて吐出することが可能となるため、従来よりも少量の有機発光材料から高収率で有機発光層を形成することが可能となり、この点からも従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となるといえる。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置は、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、基板搬送機構を備えるため、基板を移動させながら有機発光層形成工程を行うことが可能となる。このため、ノズルからの輻射熱を基板が受ける時間を短くすることが可能となるため、基板の温度上昇に起因する基板の劣化を抑制することが可能となる。
(11)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、気化材料が前記ノズルに再付着しない温度に前記ノズルを加熱するノズル加熱機構をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、ノズルの先端部分で気化材料が再付着することがなくなるため、ノズルから吐出された気化材料は高密度状態のまま基板に到着することとなる。その結果、製造過程で有機発光層に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。また、ノズルの目詰まりがなくなるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置におけるメンテナンスが容易になる。
なお、同様の観点から、有機発光材料を気化させる気化源からノズルまでの間の連通部についても、気化材料が再付着しない温度に加熱する加熱機構をさらに備えることが好ましい。
(12)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、前記積層構造体は、有機発光層以外の他の有機層をさらに含む積層構造体であり、前記真空チャンバ中における、前記基板までの距離が15mm以下の位置で有機発光材料以外の有機材料からなる気化材料を前記基板に向けて吐出する機能を有する他のノズルをさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、基板までの距離が15mm以下の位置に配置した他のノズルから当該気化材料を基板に向けて吐出することで、製造過程で他の有機層に取り込まれる水分量をも極めて少ないレベルにすることが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
(13)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、 前記積層構造体は、無機層をさらに含む積層構造体であり、前記真空チャンバ中に配置され、真空蒸着法により無機材料からなる気化材料を前記基板に付着させることにより、前記無機層を形成する真空蒸着機構と、前記真空チャンバ中に配置され、真空蒸着法により陰極を構成する材料からなる気化材料を前記基板に付着させることにより、前記陰極を形成する他の真空蒸着機構とをさらに備えることが好ましい。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、有機発光層形成工程、他の有機層形成工程、無機層形成工程及び陰極形成工程を同一の真空装置の中で行うことが可能となるため、製造過程で積層構造体に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
(14)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記基板上に前記積層構造体を覆うように形成された封止層をさらに備える有機エレクトロルミネッセンス素子であり、前記真空チャンバ中に配置され、蒸着重合法により原料モノマーを前記基板上で重合させることにより、前記封止層を形成する蒸着重合機構をさらに備えることが好ましい。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、蒸着重合法によって形成された封止性能の良い封止層で積層構造体を覆うことが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造後に積層構造体に浸入する水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、有機発光層形成工程、他の有機層形成工程、無機層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程を同一の真空装置の中で行うことが可能となるため、製造過程で有機エレクトロルミネッセンス素子に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。
(15)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、前記基板は、フレキシブル基板であり、前記基板搬送機構は、前記基板を繰り出す繰り出しローラと、前記基板を巻き取る巻き取りローラと、前記基板の搬送経路中に配置され、前記基板が搬送されていくのに合わせて回転する回転ドラムとをさらに備え、前記ノズルは、前記回転ドラムの表面上で搬送されていく前記基板に向けて気化材料を吐出するように構成されていることが好ましい。
このため、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置によれば、フレキシブル基板上に有機エレクトロルミネッセンス素子を高い生産性で製造することが可能となる。
(16)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、前記回転ドラムの内部には、前記回転ドラムの表面を冷却する冷却機構が設置されていることが好ましい。
このように構成することにより、回転ドラムの表面上で搬送されていく基板の温度上昇に起因する基板の劣化を抑制することが可能となる。
(17)本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置においては、前記ノズルの近傍、前記他のノズルの近傍、前記真空蒸着機構の近傍、前記他の真空蒸着機構の近傍及び前記蒸着重合機構の近傍のそれぞれを、所定の真空雰囲気とする作動排気機構をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、有機発光層形成工程、他の有機層(例えば、正孔輸送層、電子輸送層。)形成工程、無機層(例えば、電子注入層。)形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程のそれぞれを最適な真空雰囲気下で行うことが可能となる。
以下、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1は、有機エレクトロルミネッセンス素子10を示す断面図である。図2は、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100を示す断面図である。図3は、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を示すフローチャートである。
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、図1に示す有機エレクトロルミネッセンス素子10を製造するための製造方法である。
1.有機エレクトロルミネッセンス素子10
有機エレクトロルミネッセンス素子10は、図1に示すように、基板12と、基板12上に形成され、陽極14、正孔輸送層(他の有機層)16、有機発光層18、電子輸送層(他の有機層)20、電子注入層(無機層)22及び陰極24を有する積層構造体と、積層構造体を覆う封止層26とを備える照明装置用の有機エレクトロルミネッセンス素子10である。
基板12は、厚さ100μm、幅2mm、長さ数十mの石英ガラスフィルムからなる。陽極14は、膜厚200nmのITO(酸化インジウムスズ)からなる。正孔輸送層16は、膜厚10nmのCuPC(銅フタロシアニン)からなる。有機発光層18は、膜厚50nmのα−NPD(ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニル]ベンジジン)からなる。電子輸送層20は、膜厚65nmのAlq3(8−ヒドロキシキノリンアルミニウム錯体)からなる。電子注入層22は、膜厚0.5nmのLiF(フッ化リチウム)からなる。陰極24は、膜厚80nmのAl(アルミニウム)からなる。封止層26は、膜厚1000nmのPU(ポリ尿素)からなる。
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、図2に示す実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100を用いて、予め基板12に陽極14が形成されたフレキシブル基板W上に、正孔輸送層16、有機発光層18、電子輸送層20、電子注入層22、陰極24及び封止層26を順次形成して、有機エレクトロルミネッセンス素子10を製造する。
2.実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100は、図2に示すように、真空チャンバ110と、真空チャンバ110中に配置された基板搬送機構と、第1真空蒸着室124に配置された第1真空蒸着機構140、第2真空蒸着機構150及び第3真空蒸着機構160と、第2真空蒸着室126に配置された第4真空蒸着機構170及び第5真空蒸着機構172と、蒸着重合室128に配置された蒸着重合機構174とを備える。
真空チャンバ110は、基板繰り出し・巻き取り室122と、第1真空蒸着室124と、第2真空蒸着室126と、蒸着重合室128と、隔壁112,114,116と、差動排気機構118,120とを備える。
基板移動機構は、基板繰り出し・巻き取り室122に配置された繰り出しローラ130、ローラ132,136及び巻き取りローラ138と、基板繰り出し・巻き取り室122に一部露出する回転ドラム134と、繰り出されたフレキシブル基板Wから保護フィルムを剥離するための剥離ローラ(図示せず。)とを備える。回転ドラム134の内部には、回転ドラム134の表面を冷却する冷却機構(図示せず。)が設置されている。
第1真空蒸着機構140は、正孔輸送層16を形成するための真空蒸着機構であって、気化部142、連通部144及びノズル146を有する。第2真空蒸着機構150は、有機発光層18を形成するための真空蒸着機構であって、気化部152、連通部154及びノズル156を有する。第3真空蒸着機構160は、電子輸送層20を形成するための真空蒸着機構であって、気化部162、連通部164及びノズル166を有する。
ノズル146,156,166は、回転ドラム134に近接して設置されている。ノズル146,156,166は、ノズルの先端部と回転ドラム134との間隔が3mmとなる位置に設置されている。
ノズル146,156,166は、フレキシブル基板Wの移動方向に沿った長さが10mmで、かつ、フレキシブル基板Wの移動方向に直交する方向に沿った幅が2mmの矩形状の開口を有するノズル先端部を有する。
ノズル146,156,166は、回転ドラム134上を回転方向に沿って搬送されていくフレキシブル基板Wに向けて気化材料を吐出するように構成されている。
第1真空蒸着機構140は、連通部144及びノズル146を、気化材料が再付着しない温度に加熱するノズル等加熱機能を有する。また、第2真空蒸着機構150は、連通部154及びノズル156を、気化材料が再付着しない温度に加熱するノズル等加熱機能を有する。また、第3真空蒸着機構160は、連通部164及びノズル166を、気化材料が再付着しない温度に加熱するノズル等加熱機能を有する。
また、第1真空蒸着機構140、第2真空蒸着機構150及び第3真空蒸着機構160は、正孔輸送層、有機発光層及び電子輸送層の膜厚が所定の範囲内に入るように、各気化部142,152,162における気化材料の加熱温度、ひいては気化材料の気化量の調整を行う機能を有する。
第4真空蒸着機構170は、電子注入層(無機層)22を形成するため真空蒸着機構である。第5真空蒸着機構172は、陰極24を形成するための真空蒸着機構である。第4真空蒸着機構170と第5真空蒸着機構172との間には隔壁114が設置され、電子注入層22と陰極24とが順序よく形成されるように構成されている。
蒸着重合機構174は、脂肪族ジアミンモノマー気化部176及び脂肪族イソシアネートモノマー気化部178を有し、これら脂肪族ジアミンモノマー及び脂肪族イソシアネートモノマーをフレキシブル基板W上で重合させてフレキシブル基板W上にPU(ポリ尿素)からなる封止層26を形成する。
基板繰り出し・巻き取り室122と第1真空蒸着室124との間には隔壁112が設置され、基板繰り出し・巻き取り室122と蒸着重合室128との間には隔壁116が設置されている。第1真空蒸着室124と第2真空蒸着室126との間には第1差動排気部118が設置され、第2真空蒸着室126と蒸着重合室128との間には第2差動排気部120が設置されている。基板繰り出し・巻き取り室122と、第1真空蒸着室124と、第2真空蒸着室126と、蒸着重合室128とは、それぞれ最適な真空雰囲気となるように制御されている。
3.実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、図3に示すように、フレキシブル基板準備工程と、正孔輸送層形成工程(他の有機層形成工程)と、有機発光層形成工程と、電子輸送層形成工程(他の有機層形成工程)と、電子注入層形成工程(無機層形成工程)と、陰極形成工程と、封止層形成工程とを含む。
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、図2に示すように、第1真空蒸着室124中で、正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程を行い、第2真空蒸着室126中で、電子注入形成工程及び陰極形成工程を行い、蒸着重合室128中で、封止層形成工程を行う。
正孔輸送層形成工程においては、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル146から正孔輸送層16を構成する有機材料からなる気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することにより、正孔輸送層16を形成する。
有機発光層形成工程においては、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル156から有機発光材料からなる気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することにより、有機発光層18を形成する。
電子輸送形成工程においては、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル166から電子輸送層20を構成する有機材料からなる気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することにより、電子輸送層20を形成する。
電子注入層形成工程においては、真空蒸着法により電子注入層22を構成する無機材料からなる気化材料をフレキシブル基板Wに付着させることにより、電子注入層22を形成する。
陰極形成工程においては、真空蒸着法により陰極24を構成する材料からなる気化材料をフレキシブル基板Wに付着させることにより、陰極24を形成する。
封止層形成工程においては、蒸着重合法により原料モノマーをフレキシブル基板W上で重合させることにより、封止層26を形成する。
正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程はそれぞれ、1×10−3Pa〜1×10−5Paの真空雰囲気下で行う。
正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程はそれぞれ、気化材料が再付着しない温度にノズル146,156,166を加熱した条件下で行う。
正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程、電子輸送層形成工程、電子注入層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程はそれぞれ、フレキシブル基板Wを回転ドラム134上で回転方向に沿って移動させながら行う。
正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程、電子輸送層形成工程、電子注入層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程はそれぞれ、フレキシブル基板Wを冷却しながら行う。
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法においては、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100は、第1真空蒸着機構140、第2真空蒸着機構150及び第3真空蒸着機構160のそれぞれからの気化材料の吐出速度を制御する(例えば、気化部142における気化分子の加熱温度、気化部152における気化分子の加熱温度及び気化部162における気化分子の加熱温度を制御する。)ことにより、また、フレキシブル基板Wの搬送速度を制御することにより、正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20の膜厚を適正な範囲内に制御する機能を有する。
4.実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法の効果
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル146,156,166から気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することとしているため、ノズル146,156,166から吐出された気化材料は高密度状態でフレキシブル基板Wに到着することとなり、その結果、製造過程で正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、高真空の真空蒸着装置を用いたり、真空蒸着装置の内壁を極めて平坦にしたり、真空蒸着装置内を外部からヒーターで加熱して真空蒸着装置の内壁に付いた水分を取り除いたりすることが不要になるため、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル146,156,166から気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することとしているため、従来よりも少量の材料(正孔輸送層の材料、有機発光材料及び電子輸送層の材料)から高収率で正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20を形成することが可能となり、この点からも従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となるといえる。
このため、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、例えば1×10−3Pa〜1×10−5Paの比較的低真空の条件で長寿命の有機発光層を形成することが十分に可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、気化材料がノズル146,156,166に再付着しない温度にノズル146,156,166を加熱した条件下で正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程を行うことしているため、ノズル146,156,166の先端部分で気化材料が再付着することがなくなり、ノズル146,156,166から吐出された気化材料は高密度状態のままフレキシブル基板Wに到着することとなる。その結果、製造過程で正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる長寿命化を図ることが可能となる。また、ノズル146,156,166の目詰まりがなくなるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置におけるメンテナンスが容易になる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、フレキシブル基板Wを移動させながら正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程を行うこととしているため、ノズル146,156,166からの輻射熱をフレキシブル基板Wが受ける時間を短くすることが可能となり、フレキシブル基板Wの温度上昇に起因するフレキシブル基板Wの劣化を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、基板を冷却しながら正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程、電子輸送層形成工程、電子注入層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程を行うこととしているため、このことによってもフレキシブル基板Wの温度上昇に起因するフレキシブル基板Wの劣化を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、蒸着重合法によって形成された封止性能の良い封止層26で積層構造体を覆うことが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造後に積層構造体に浸入する水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、有機発光層形成工程、他の有機層形成工程、無機層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程を同一の真空装置(真空チャンバ110)の中で行うこととしているため、製造過程で有機エレクトロルミネッセンス素子に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によれば、フレキシブル基板Wを回転ドラム134上で回転方向に沿って移動させながら、正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程、電子輸送層形成工程、無機層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程を行うこととしているため、フレキシブル基板W上に有機エレクトロルミネッセンス素子を高い生産性で製造することが可能となる。
5.実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100の効果
実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル146,156,166から気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することが可能となるため、ノズル146,156,166から吐出された気化材料は高密度状態でフレキシブル基板Wに到着することとなり、その結果、製造過程で正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、それほど高真空を必要としない(例えば1×10−3Pa〜1×10−5Pa程度の比較的低真空で十分である。)のに加えて、真空蒸着装置の内壁を極めて平坦にしたり、真空蒸着装置内を外部からヒーターで加熱して真空蒸着装置の内壁に付いた水分を取り除いたりする機構を設けることも不要であるため、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル146,156,166から気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することが可能となるため、従来よりも少量の材料(正孔輸送層の材料、有機発光材料及び電子輸送層の材料)から高収率で正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20を形成することが可能となり、この点からも従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能となるといえる。
このため、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100は、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、基板搬送機構を備えるため、フレキシブル基板Wを移動させながら正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程を行うことが可能となる。このため、ノズル146,156,166からの輻射熱をフレキシブル基板Wが受ける時間を短くすることが可能となるため、フレキシブル基板Wの温度上昇に起因するフレキシブル基板Wの劣化を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、気化材料が再付着しない温度にノズル146,156,166を加熱するノズル加熱機能をさらに備えるため、ノズル146,156,166の先端部分で気化材料が再付着することがなくなり、ノズル146,156,166から吐出された気化材料は高密度状態のままフレキシブル基板Wに到着することとなる。その結果、製造過程で正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。また、ノズル146,156,166の目詰まりがなくなるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置におけるメンテナンスが容易になる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、蒸着重合法により封止層26をフレキシブル基板Wに形成する蒸着重合機構174をさらに備えるため、蒸着重合法によって形成された封止性能の良い封止層26で積層構造体を覆うことが可能となる。このため、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造後に積層構造体に浸入する水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程、電子輸送層形成工程、電子注入層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程を同一の真空装置(真空チャンバ110)の中で行うことが可能となるため、製造過程で積層構造体や有機エレクトロルミネッセンス素子に取り込まれる水分量を極めて少ないレベルにすることが可能となり、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、フレキシブル基板Wを繰り出す繰り出しローラ130と、フレキシブル基板Wを巻き取る巻き取りローラ138と、フレキシブル基板Wの搬送経路中に配置され、フレキシブル基板Wが搬送されていくのに合わせて回転する回転ドラム134とをさらに備え、ノズル146,156,166は、回転ドラム134の表面上で搬送されていくフレキシブル基板Wに向けて気化材料を吐出するように構成されているため、フレキシブル基板W上に有機エレクトロルミネッセンス素子を高い生産性で製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、回転ドラム134の内部には回転ドラム134の表面を冷却する冷却機構が設置されているため、回転ドラム134の表面上で搬送されていくフレキシブル基板Wの温度上昇に起因するフレキシブル基板Wの劣化を抑制することが可能となる。
また、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100によれば、第1真空蒸着室124、第2真空蒸着室126及び蒸着重合室128のそれぞれを、所定の真空雰囲気とする作動排気機構118,120をさらに備えるため、正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程、電子輸送層形成工程、電子注入層形成工程、陰極形成工程及び封止層形成工程のそれぞれを最適な真空雰囲気中で行うことが可能となる。
なお、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100の構成を採用するにあたっては、以下のシミュレーション実験例1及び2の結果を参考にした。
[シミュレーション実験例1]
シミュレーション実験例1は、比較的低真空の真空蒸着装置(真空度:1×10−4Pa)を用いた場合であっても、気化源から基板までの距離rが小さい条件(例えば5mm)で真空蒸着を行うことにより、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能であることを示す実験例である。
図4は、真空蒸着法における、気化源から基板までの距離rと、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerとの関係を説明するために示す図である。図4(a)は気化源と基板との位置関係を示す図であり、図4(b)は気化源から基板までの距離rと気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerとの関係を示す図である。
まず、気化源と基板とは、図4(a)に示すような位置関係にあるものとする。このとき、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerは、以下の式(1)により表される。
Zmonomer=S・Mv/4πr ・・・ (1)
ここで、Sは気化源における気化面積[m]を示し、Mvは気化速度[molecules/ms]を示し、rは気化源から基板までの距離[m]を示す。
図4(b)は、式(1)において、気化源における気化面積Sを1[cm]とし、気化速度Mvを1021[molecules/ms]としたときの、気化源から基板までの距離rと気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerとの関係を示す図である。図4(b)からも明らかなように、気化分子の基板へ衝突頻度Zmonomerは、気化源から基板までの距離rが小さくなればなるほど大きくなることがわかる。
一方、水分子の基板への衝突頻度ZH2Oは、以下の式(2)により表される。
H2O=2.6×1024H2O/(MT)1/2 ・・・ (2)
ここで、PH2Oは水の分圧[Pa]を示し、Mは気化分子の分子量、Tは絶対温度[K]を示す。
式(2)からも明らかなように、水分子の基板への衝突頻度ZH2Oは、水の分圧PH2O(又は真空度)が低ければ低いほど小さくなる一方において、気化源から基板までの距離rを小さくしても変化しないことがわかる。
従って、式(1)及び式(2)を合わせて考えると、気化源から基板までの距離rを小さくした条件で真空蒸着を行うこととすれば、水分子の基板への衝突頻度ZH2Oを変えずに、気化分子の基板への衝突頻度(Zmonomer)のみを大きくすることが可能となるため、超高真空の真空蒸着装置を用いて真空蒸着を行わなくても、取り込まれる水分子の割合を低減することができることがわかる。
図5は、気化源から基板までの距離rと、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerに対する水分子の基板への衝突頻度ZH2Oの割合との関係を説明するために示す図である。図5(a)は気化源から基板までの距離rを横軸に0mmから600mmまでとった場合における当該関係を示す図であり、図5(b)は気化源から基板までの距離rを0mmから60mmまでとった場合における当該関係を示す図である。
図5(a)及び図5(b)からも明らかなように、超高真空の真空蒸着装置(真空度:1×10−8Pa)を用いるとともに、気化源から基板までの距離rが500mmの条件で真空蒸着を行う場合(図5(a)中、矢印A参照。)と、比較的低真空の真空蒸着装置(真空度:1×10−4Pa)を用いるとともに、気化源から基板までの距離rが5mmの条件で真空蒸着を行う場合(図5(a)及び図5(b)中、矢印A参照。)とで、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerに対する水分子の基板への衝突頻度ZH2Oの割合は同じ(10−2)になる。
従って、比較的低真空の真空蒸着装置(真空度:1×10−4Pa)を用いた場合であっても、気化源から基板までの距離rが小さい(例えば5mm)の条件で真空蒸着を行うこととすれば、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerに対する水分子の基板への衝突頻度ZH2Oの割合を小さくすることが可能となり、ひいては有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能となる。
なお、図5(b)からも明らかなように、少し真空度の高い真空蒸着装置(真空度:1×10−5Pa)を用いて真空蒸着を行えば、気化源から基板までの距離rが15mmの条件で真空蒸着を行っても同様の効果を得ることが期待できる(図5(b)中、矢印A参照。)。一方、少し真空度の低い真空蒸着装置(真空度:1×10−3Pa)を用いて真空蒸着を行っても、気化源から基板までの距離rが2mmの条件で真空蒸着を行えば同様の効果を得ることが期待できる(図5(b)中、矢印A参照。)。
[シミュレーション実験例2]
シミュレーション実験例2は、気化源における気化温度を制御することにより基板上への蒸着速度を制御することが可能となることを示す実験例である。
図6は、気化源の温度と気化速度との関係を説明するために示す図である。図6においては、正孔輸送層の材料であるCuPC、有機発光材料であるα−MPD及び電子輸送層の材料であるAlq3の場合について、横軸に各材料の気化温度を示し、縦軸に各材料における気化分子の気化速度を示している。
図6からもわかるように、CuPC、α−NPD及びAlq3のいずれの材料においても、気化源の温度を制御することにより、気化速度を制御することができる。従って、CuPC、α−NPD及びAlq3における各気化温度を制御することにより、CuPC、α−NPD及びAlq3の基板上への蒸着速度(ひいては正孔輸送層、有機発光層及び電子輸送層の膜厚)を制御することが可能となることが明らかとなった。
[実施形態2]
図7は、実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200を説明するために示す図である。なお、図7において、符号290はドライ洗浄機構を示し、符号292はUVオゾン照射機構を示し、符号294は部分ドライエッチング機構を示す。
実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200は、基本的には実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100と同様の構成を有しているが、第1真空蒸着機構240、第2真空蒸着機構250及び第3真空蒸着機構260が、それぞれ4つのノズル(ノズル246a〜246d,256a〜256d,266a〜266d)を備える点と、封止層を形成するための2つの蒸着重合機構274,278(それぞれPU(ポリ尿素)からなる有機封止層を形成する。)及び2つの第6真空蒸着機構276,280(それぞれSiN(窒化珪素)からなる無機封止層を形成する。)を備える点が異なる。
しかしながら、実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200は、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100の場合と同様に、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル(ノズル246a〜246d,256a〜256d,266a〜266d)から気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置となる。
また、実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200によれば、第1真空蒸着機構240、第2真空蒸着機構250及び第3真空蒸着機構260が、それぞれ4つのノズル(ノズル246a〜246d,256a〜256d,266a〜266d)を備えるため、正孔輸送層16、有機発光層18及び電子輸送層20を実施形態1の場合よりも高速で形成することが可能となる。
また、実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200によれば、12個のノズルのうち適宜の数のノズルを用いて正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程を行うことにより、これら正孔輸送層形成工程、有機発光層形成工程及び電子輸送層形成工程におけるタクトタイムを容易に調整することが可能となる。
また、実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200によれば、PUからなる有機封止層、SiNからなる無機封止層、PUからなる有機封止層及びSiNからなる無機封止層の4層が積層された積層封止層を形成することが可能となるため、実施形態1の場合よりも長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を製造することが可能となる。
[実施形態3]
図8は、実施形態3に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置300を説明するために示す図である。なお、図8において、符号390はドライ洗浄機構を示し、符号392はUVオゾン照射機構を示し、符号394は部分ドライエッチング機構を示す。
実施形態3に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置300は、基本的には実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100と同様の構成を有しているが、第1真空蒸着機構340、第2真空蒸着機構350及び第3真空蒸着機構360が直線上に配列されている点と、封止層を形成するための2つの蒸着重合機構374,378(それぞれPU(ポリ尿素)からなる有機封止層を形成する。)及び2つの第6真空蒸着機構376,380(それぞれSiN(窒化珪素)からなる無機封止層を形成する。)を備える点が異なる。
しかしながら、実施形態3に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置300は、実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100の場合と同様に、フレキシブル基板Wまでの距離が3mmの位置に配置したノズル346,356,366から気化材料をフレキシブル基板Wに向けて吐出することが可能となるため、有機エレクトロルミネッセンス素子の長寿命化を図ることが可能で、かつ、従来よりも製造コストを安価なものにすることが可能な有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置となる。
また、実施形態3に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置300によれば、PUからなる有機封止層、SiNからなる無機封止層、PUからなる有機封止層及びSiNからなる無機封止層の4層が積層された積層封止層を形成することが可能となるため、実施形態1の場合よりも長寿命の有機エレクトロルミネッセンス素子を製造することが可能となる。
以上、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置を上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、基板12として石英ガラスフィルムを備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、基板12として、フィルム以外の各種基板(例えばリジッドな基板)、石英ガラスフィルム以外のガラスフィルム(例えば硼珪酸ガラスのフィルム)、樹脂フィルム(例えばPETフィルム、PESフィルム、PEEKフィルム、PCフィルムなど)又はガラス・樹脂の積層フィルム(例えば石英ガラスフィルム・PETフィルムの積層フィルム)を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。また、基板12として任意の形状、大きさの基板(例えば、幅30mmのフィルム、幅300mmのフィルムなど)を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(2)上記各実施形態においては、フレキシブル基板Wの移動方向に沿った長さが10mmで、かつ、フレキシブル基板Wの移動方向に直交する方向に沿った幅が2mmの矩形状の開口を有するノズルを用いて有機エレクトロルミネッセンス素子を製造する場合を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フレキシブル基板Wとして幅30mmのフィルムや幅300mmの幅広のフィルムを用いた場合には、もっと幅広のノズル(例えば、幅が30mm又は300mmの矩形状の開口を有するノズルを用いて有機エレクトロルミネッセンス素子を製造することもできる。また、回転ドラムとノズルとの間隔がフレキシブル基板Wの移動方向に沿っても略一定となるように、フレキシブル基板Wの移動方向に沿って滑らかにカーブした形状のノズル先端部を有するノズルを用いて有機エレクトロルミネッセンス素子を製造することもできる。
(3)上記各実施形態においては、陽極14としてITOからなる透明電極を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、陽極14としてITO以外の透明電極材料(例えばZnO)からなる陽極を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(4)上記各実施形態においては、正孔輸送層16としてCuPCからなる正孔輸送層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、正孔輸送層16としてCuPC以外の有機材料(例えばTPAC、TPD)からなる正孔輸送層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(5)上記各実施形態においては、有機発光層18としてα−NPDからなる有機発光層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、有機発光層18としてα−NPD以外の有機発光材料(例えばジメチルキナクリドンが添加されたAlq3、ZnPBO、DOFL−5)からなる有機発光層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(6)上記各実施形態においては、電子輸送層20としてAlq3からなる電子輸送層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子輸送層20としてAlq3以外の有機材料(例えばBND、PBD)からなる電子輸送層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(7)上記各実施形態においては、電子注入層22としてLiFからなる電子注入層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電子注入層22としてLiF以外の材料(例えばBaF、SrF、CaF、MgF)からなる電子注入層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(8)上記各実施形態においては、陰極24としてAlからなる陰極を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、陰極24としてAl以外の材料(例えばMgとAgとの混合金属)からなる陰極を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(9)上記実施形態2及び3においては、PU(ポリ尿素)からなる封止層及びSiN(窒化珪素)からなる封止層が積層された積層封止層を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、SiN(窒化珪素)からなる封止膜の代わりに、Alからなる封止膜、ZrOからなる封止膜、MgFからなる封止膜、ITOからなる封止膜などの無機封止膜を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(10)上記各実施形態においては、陽極14、正孔輸送層16、有機発光層18、電子輸送層20、電子注入層22及び陰極24からなる積層構造体を備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層のうち少なくとも1つを備えない有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできるし、正孔注入層(例えばTPDA、TPA−6)その他の層をさらに備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(11)上記各実施形態においては、正孔輸送層形成工程と、有機発光層形成工程と、電子輸送層形成工程とを含む有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、正孔輸送層形成工程及び電子輸送層形成工程のうち少なくとも1つを含まない有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできるし、正孔注入層その他の層を形成する工程をさらに含む有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
(12)上記各実施形態においては、照明装置用の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を例にとって本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ディスプレイ用の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に本発明を適用することもできる。
有機エレクトロルミネッセンス素子10を示す断面図である。 実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置100を示す断面図である。 実施形態1に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を示すフローチャートである。 真空蒸着法における、気化源から基板までの距離rと、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerとの関係を説明するために示す図である。 気化源から基板までの距離rと、気化分子の基板への衝突頻度Zmonomerに対する水分子の基板への衝突頻度ZH2Oの割合との関係を説明するために示す図である。 気化源の温度と、気化分子の気化速度との関係を説明するために示す図である。 実施形態2に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置200を説明するために示す図である。 実施形態3に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置300を説明するために示す図である。
符号の説明
10…有機エレクトロルミネッセンス素子、12…基板、14…陽極、16…正孔輸送層、18…有機発光層、20…電子輸送層、22…電子注入層、24…陰極、26…封止層、100,200,300…有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置、110…真空チャンバ、112,114,116…隔壁、118,120…差動排気機構、122…基板繰り出し・巻き取り室、124,224,324…第1真空蒸着室、126…第2真空蒸着室、128…蒸着重合室、130,230,330…繰り出しローラ、132,136,232,233,236,332,333,336…ローラ、134…回転ドラム、138,238,338…巻き取りローラ、140,240,340…第1真空蒸着機構、142,152,162,342,352,362…気化部、144,154,164,344,254,364…連通部、146,156,166,246a,246b,246c,246d,256a,256b,256c,256d,266a,266b,266c,266d,346,356,366…ノズル、150,250,350…第2真空蒸着機構、160,260,360…第3真空蒸着機構、170,270,370…第4真空蒸着機構、172,272,372…第5真空蒸着機構、174,274,278,374,378…蒸着重合機構、222,322…基板繰り出し室、226,326…第4真空蒸着室、228,328…基板巻き取り室、276,280,376,380…第6真空蒸着機構、290,390…ドライ洗浄機構、292,392…UVオゾン照射機構、294,394…部分ドライエッチング機構、W…フレキシブル基板

Claims (5)

  1. 基板と、当該基板上に形成された陽極、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極を有する積層構造体と、当該積層構造体を覆う封止層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子を製造するための有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置において、
    前記基板は、予め前記陽極が形成されたフレキシブル基板であり、
    真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内の前記基板の搬送経路中に配置され、搬送される前記基板に合わせて回転する回転ドラムと、
    前記真空チャンバに設けられ、当該真空チャンバ内を、前記回転ドラムの表面に沿って基板繰り出し・巻き取り室、第1真空蒸着室、第2真空蒸着室及び蒸着重合室に区切る第1の隔壁と、
    前記第1の真空蒸着室及び前記第2真空蒸着室間に設置された第1差動排気部と、
    前記第2真空蒸着室及び前記蒸着重合室間に設置された第2差動排気部と、
    前記基板繰り出し・巻き取り室に設けられ、前記基板を、前記回転ドラムの表面上を当該回転ドラムの表面に沿って前記第1真空蒸着室、前記第2真空蒸着室及び前記蒸着重合室を順次通過するように前記搬送する基板搬送機構と、
    前記第1真空蒸着室内に設けられ、前記基板上に前記正孔輸送層を形成する第1真空蒸着機構と、
    前記第1真空蒸着室内に設けられ、前記第1真空蒸着機構により形成された前記正孔輸送層上に前記有機発光層を形成する第2真空蒸着機構と、
    前記第1真空蒸着室内に設けられ、前記第2真空蒸着機構により形成された前記有機発光層上に前記電子輸送層を形成する第3真空蒸着機構と、
    前記第2真空蒸着室内に設けられ、前記第3真空蒸着機構により形成された前記電子輸送層上に前記電子注入層を形成する第4真空蒸着機構と、
    前記第2真空蒸着室内に設けられ、前記第4真空蒸着機構により形成された前記電子注入層上に前記陰極層を形成する第真空蒸着機構と、
    前記蒸着重合室に設けられ、蒸着重合法により原料モノマーを前記基板上で重合させることにより前記積層構造体を覆うように前記封止層を形成する蒸着重合機構と
    を備え、
    前記基板繰り出し・巻き取り室、前記第1真空蒸着室、前記第2真空蒸着室及び前記蒸着重合室は、それぞれ最適な真空雰囲気となるように制御され、
    前記第1真空蒸着機構、前記第2真空蒸着機構及び前記第3真空蒸着機構は、
    前記回転ドラムの回転方向に沿って、それぞれ前記基板までの距離が15mm以下の位置に配置されたノズルを有し、前記基板搬送機構により前記回転ドラム上を移動する前記基板に向けて、対応する前記ノズルから気化材料を吐出することにより、前記正孔輸送層、前記有機発光層又は前記電子輸送層をそれぞれ形成する
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスの製造装置。
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置であって、
    前記第2の真空蒸着室内における前記第4真空蒸着機構及び前記第5真空蒸着機構間に第2の隔壁が設置された
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスの製造装置
  3. 請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置であって、
    前記基板搬送機構により前記回転ドラム上を移動する前記基板に向けて、対応する前記ノズルから気化材料を吐出することにより、前記正孔輸送層、前記有機発光層又は前記電子輸送層をそれぞれ形成する
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスの製造装置
  4. 請求項1及び請求項3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置であって、
    前記第1真空蒸着機構、前記第2真空蒸着機構及び前記第3真空蒸着機構は、
    それぞれ前記気化材料が前記ノズルに再付着しない温度に前記ノズルを加熱するノズル加熱機構を備える
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスの製造装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置であって、
    前記回転ドラムの内部に設置され、前記回転ドラムの表面を冷却する冷却機構を備える
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスの製造装置。
JP2007130949A 2007-05-16 2007-05-16 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置 Expired - Fee Related JP4881789B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007130949A JP4881789B2 (ja) 2007-05-16 2007-05-16 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置
PCT/JP2008/056577 WO2008139788A1 (ja) 2007-05-16 2008-04-02 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置
TW097115930A TW200847845A (en) 2007-05-16 2008-04-30 Method and device for manufacturing organic electroluminescence element

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007130949A JP4881789B2 (ja) 2007-05-16 2007-05-16 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008287996A JP2008287996A (ja) 2008-11-27
JP4881789B2 true JP4881789B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=40002011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007130949A Expired - Fee Related JP4881789B2 (ja) 2007-05-16 2007-05-16 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4881789B2 (ja)
TW (1) TW200847845A (ja)
WO (1) WO2008139788A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5326098B2 (ja) * 2009-02-05 2013-10-30 シャープ株式会社 基板表面の封止装置と有機elパネルの製造方法
WO2012008275A1 (ja) * 2010-07-16 2012-01-19 コニカミノルタホールディングス株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5401443B2 (ja) * 2010-12-28 2014-01-29 日東電工株式会社 有機el素子の製造方法及び製造装置
JP5694023B2 (ja) * 2011-03-23 2015-04-01 小島プレス工業株式会社 積層構造体の製造装置
JP5352620B2 (ja) 2011-04-26 2013-11-27 日東電工株式会社 有機el素子の製造方法及び製造装置
JP5284443B2 (ja) * 2011-10-19 2013-09-11 日東電工株式会社 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
JP2013179019A (ja) * 2012-02-02 2013-09-09 Nitto Denko Corp ガイド部材、ガイド機構及び有機elデバイスの製造方法
CN103583083B (zh) 2011-10-19 2016-08-17 日东电工株式会社 有机el器件的制造方法及制造装置
JP5269970B2 (ja) * 2011-10-24 2013-08-21 日東電工株式会社 有機elデバイスの製造方法及び製造装置
EP2773165B1 (en) 2011-10-24 2017-07-12 Nitto Denko Corporation Organic electroluminescence device manufacturing method and manufacturing apparatus
JP5856871B2 (ja) * 2012-02-21 2016-02-10 日東電工株式会社 有機elデバイスの製造装置及び製造方法
JP5401583B2 (ja) 2012-06-11 2014-01-29 日東電工株式会社 有機elデバイスの製造方法、および、有機elデバイス
US9843024B2 (en) * 2014-12-03 2017-12-12 Universal Display Corporation Methods for fabricating OLEDs
CN107464890B (zh) * 2016-06-03 2020-04-28 清华大学 有机发光二极管制备方法和制备装置
WO2019064417A1 (ja) 2017-09-28 2019-04-04 シャープ株式会社 成膜方法及びそれを用いた表示装置の製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06326354A (ja) * 1993-05-13 1994-11-25 Denki Kagaku Kogyo Kk 有機電界発光素子の製造方法
JP3516286B2 (ja) * 1996-09-27 2004-04-05 富士写真フイルム株式会社 磁気記録媒体の製造方法および装置
JP2004087130A (ja) * 2002-06-24 2004-03-18 Victor Co Of Japan Ltd 有機電界発光素子及びその製造方法
JP2004103442A (ja) * 2002-09-11 2004-04-02 Ulvac Japan Ltd 有機el素子及びその製造方法
US20050079278A1 (en) * 2003-10-14 2005-04-14 Burrows Paul E. Method and apparatus for coating an organic thin film on a substrate from a fluid source with continuous feed capability
JP4779363B2 (ja) * 2005-01-11 2011-09-28 コニカミノルタエムジー株式会社 放射線像変換パネルの製造方法
JP2006278021A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Pioneer Electronic Corp 有機機能素子封止膜検査方法及び構造
US20090104377A1 (en) * 2005-08-29 2009-04-23 Yoshida Hidehiro Vapor deposition head apparatus and method of coating by vapor deposition

Also Published As

Publication number Publication date
TW200847845A (en) 2008-12-01
JP2008287996A (ja) 2008-11-27
WO2008139788A1 (ja) 2008-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4881789B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置
JP4455937B2 (ja) 成膜源、真空成膜装置、有機elパネルの製造方法
JP5165452B2 (ja) 成膜方法及び発光装置の作製方法
US7704677B2 (en) Method of patterning conductive polymer layer, organic light emitting device, and method of manufacturing the organic light emitting device
TWI536631B (zh) 製造有機發光二極體顯示裝置的方法
CN103385035B (zh) 蒸镀颗粒射出装置和蒸镀装置以及蒸镀方法
JP2003017244A (ja) 有機電界発光素子およびその製造方法
JP5325471B2 (ja) 発光装置の作製方法
JP2010050087A (ja) 成膜用基板及び発光装置の作製方法
JP5017820B2 (ja) エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
WO2009021365A1 (fr) Oled et son procédé
US10276829B2 (en) Organic EL display device having multilayered sealing film and method for manufacturing same
US20090274830A1 (en) Roll to roll oled production system
JPH09256142A (ja) 成膜装置
CN110656310B (zh) 成膜装置、有机设备的制造装置以及有机设备的制造方法
JP4494126B2 (ja) 成膜装置および製造装置
JP4515060B2 (ja) 製造装置および有機化合物を含む層の作製方法
KR100721952B1 (ko) 유기 전계 발광 표시 장치 및 그의 제조 방법
WO2016017538A1 (ja) 蒸着装置、蒸着方法、及び有機el素子
JP2009302045A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置及び有機エレクトロルミネッセンス素子
KR101850147B1 (ko) 유기발광다이오드 소자 및 그 제조방법
JP5499612B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
KR100695271B1 (ko) 대면적 oled기판의 패턴형성방법
KR101734901B1 (ko) 유기발광소자 제조를 위한 롤투롤 장치
JP2005212230A (ja) 透明ガスバリアフィルムおよびエレクトロルミネッセンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081114

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090127

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20090127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100906

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101105

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20101105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees