JP4881176B2 - ナット固定構造およびそれを備えたアオリ - Google Patents

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Description

本発明は、ナットを被固定部材の所定の固定位置に仮固定するナット固定構造およびこのナット固定構造を備えたアオリに関する。
例えば、トラック等の車両の荷台に対して傾倒自在に取り付けられたアオリに掛け金具や蝶番などの金具を固定するには、ボルト・ナットが用いられることが多い。従来、金具をアオリに取り付けるには、アオリの庫外側表面からボルトを挿入して、アオリの荷台庫内側にナットを設けるようになっている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。特許文献1および特許文献2はともに、ナットの頭部が荷台側に突出しないように、アオリの庫内側表面に凹部を形成して、その凹部にナットの頭部が収容されるようになっていた。
特開2003−95148号公報 特開2001−114138号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2の構造では、ボルト・ナットがアオリの厚さ全体に亘って設けられているので、ボルトが長くなり、モーメント力に対する強度が弱くなってしまうとともに、アオリの庫外側表面の板材(外側プレート)と庫内側表面の板材(内側プレート)とを挟み込む構造となるので、ボルト・ナットを締付けすぎるとアオリの板材(外側プレートおよび内側プレート)が変形してしまう恐れがあり、ボルト・ナットを強固に締め付けるのが困難であった。また、従来の構造では、ナットの頭部が荷台側に突出していないものの、特許文献1では、アオリの庫内側表面に凹部およびナットが露出されており、荷物が引っ掛かる恐れがあるとともに、外観上も好ましいものではない問題があった。特許文献2では、凹部とナットを保護板で覆って隠す構成が示されているが、保護板の厚さ分、荷台の有効寸法が狭くなってしまう問題があった。
そこで、荷台の有効寸法を狭くすることなく、アオリの庫内側表面を平坦に形成するために、ナットをアオリの内部に収容することが考えられるが、アオリは荷台有効スペースの拡大と軽量化のため厚さが薄く、ボルトの締付け時にナットを押さえ付けるのが困難であった。
そこで、本発明は前記の問題を解決するために案出されたものであって、アオリの内部などの狭い部分であってもナットを固定でき、ナットを押さえ付けることなく、ボルトを締め付けることができるナット固定構造およびそれを備えたアオリを提供することを課題とする。
請求項に係る発明は、車両の荷台に対して傾倒自在に取り付けられたアオリを前記荷台に設けられた止め金具に保持させるための掛け金具を前記アオリに固定するためのナットを、前記アオリの所定の固定位置に仮固定するナット固定構造であって、前記アオリの外側プレートの庫内側に、前記固定位置を挟み込む一対の固定片を、前記外側プレートから離反するに連れて各固定片間の間隔が狭まるように互いに内側に傾斜して設け、前記一対の固定片間に前記ナットを挿入して、前記一対の固定片で前記ナットを挟持するようにしたことを特徴とするナット固定構造である。
このような構成によれば、アオリの内部にナットを収容しても、ナットを押さえ付けることなくボルトを締め付けることができる。したがって、内部に凹部やナットが露出されず、荷物が引っ掛かることなく外観上も好ましいアオリを提供できる。また、ボルトの長さを短くできるので、モーメント力に対する強度が弱くならない。さらに、ボルト・ナットは、互いに面接触しているアオリの庫外側表面の板材である外側プレートと掛け金具とを挟み込むので、強固に締め付けてもアオリの板材が変形することはない。
請求項に係る発明は、請求項に記載のナット固定構造を備えたアオリであって、前記掛け金具は、前記アオリの庫外側に固着される固着部と、前記固着部から前記アオリの側方に向けて突出するとともに、庫内側に向けて傾斜している傾斜部と、前記傾斜部の先端部から庫内側に向けて立ち上げられた立ち上げ部と、前記立ち上げ部から前記アオリの側方に向けて突出しており、前記アオリ止め金具に保持される保持部と、が形成されていることを特徴とするアオリである。
このような構成によれば、内部に凹部やナットが露出されず、荷物が引っ掛かることなく外観上も好ましいアオリを得られる上に、亀裂や変形が生じ難く外観上も好ましい掛け金具が強固に締め付けられて固定されたアオリを得られる。
本発明によれば、アオリの内部などの狭い部分であってもナットを固定でき、ナットを押さえ付けることなくボルトを簡単に締め付けることができるといった優れた効果を発揮する。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明に係るナット固定構造をトラック(貨物車両)のアオリに適用して、掛け金具をアオリに固定するためのナットを仮固定する構成を例に挙げて説明する。
図1は、本発明に係るナット固定構造によって固定される掛け金具の使用状態を示した図で、(a)はトラックの荷台後部の側面図、(b)はアオリを立ち上げるときの斜視図である。図2の(a)は本発明に係るナット固定構造を形成したアオリを示した断面図、(b)は掛け金具をアオリに固定するためのナットを示した平面図および側面図である。図3は、図1の(a)のa−a断面図で掛け金具をアオリに固定した状態を示した断面図である。図4は、ナットをアオリに固定した状態を示した斜視図である。図5の(a)は図3のb線矢視図、(b)は図3のc−c断面図である。図6は、図5の(a)のd−d断面図である。図7は、掛け金具を示した図で、(a)は斜視図、(b)は(a)のe−e断面図である。
なお、本実施形態で説明するトラックは、荷台の側壁及び屋根を構成する左右のウイングが、上下に開閉するウイングタイプのトラックである。以下の説明では、アオリ及び荷台の全体構成について説明しつつ、ナット固定構造および掛け金具について詳細に説明する。
[アオリの構成]
アオリAは、図1の(a)に示すように、トラックTの荷台T1の側縁部に立ち上げられる板状の部材であり、庫外側に向けて傾倒自在となっている(図1の(b)参照)。このアオリAは、車両前後方向に幅広な長方形のアオリ構成材10と、このアオリ構成材10の両側端部にそれぞれ接合されている二本のエンドポスト20,20と、から構成されている。
(アオリ構成材の構成)
アオリ構成材10は、複数のアルミニウム合金製の押出形材によって構成されており、図3および図6に示すように、外皮を構成する外側プレート11と、内皮を構成する内側プレート12とが、車幅方向に所定間隔を離して配置されている。
図1の(b)に示すように、アオリ構成材10の上部は、基準外面11aよりもウイングW(図1の(a)参照)の厚さ分だけ庫内側にオフセットされており、上下に開閉するウイングWの下端部が庫外側から重なったときに、外側プレート11の基準外面11aと、ウイングWの庫外側の外面とが面一となるように構成されている。
この構成では、外側プレート11の基準外面11aが、荷台T1(図1の(a)参照)の規定車幅に達する位置まで、アオリAを庫外側に張り出すことができるため、荷台T1の内容量を大きくすることができる。
なお、図3に示すように、内側プレート12の庫内側にはラッシングレール14が設けられており、荷物を固定するベルト等が係止できるようになっている。
(エンドポストの構成)
エンドポスト20は、図6に示すように、アオリ構成材10の側端部に沿って、上下方向に延びているアルミニウム合金製の押出形材であり、アオリ構成材10の側端部に嵌め込まれる断面溝形の挿入部21が上下方向の全長に亘って形成されている。
挿入部21の側端面22(図6の左側の側面)には、板状の受け部23が垂直に立ち上げられている。
受け部23は、挿入部21の側端面22に沿って上下方向に延びている。この受け部23の庫外側の外面23aは、アオリ構成材10の外側プレート11の基準外面11aよりも庫内側にオフセットされており、アオリ構成材10の上部と面一になっている(図1(b)参照)。
したがって、アオリAの側端部となるエンドポスト20では、挿入部21の側端面22と、受け部23の庫外側の外面23aとによって、直角に屈曲した段部24が形成されている。
また、受け部23の先端部(図6の左側の端部)は、庫内側に向けて垂直に折り曲げられており、受け部23の庫内側には、円筒状のゴム材であるガスケットGが嵌め込まれる溝部25が上下方向の全長に亘って形成されている。
溝部25内の両側面(図6の左右側面)には、突起部がそれぞれ上下方向に延びており、ガスケットGの基端部を各突起部の間に嵌め込むことにより、ガスケットGは溝部25内に保持されている。
[支柱の構成]
図1の(a)に示すように、荷台T1の側縁部には、車両前後方向に所定間隔を離して支柱T2,T2が立設されている。
この支柱T2は、図6に示すように、四角断面の中空な鋼材であり、庫外側の外面T2aの両側縁部からは、板状の戸当たりT2b,T2bが庫外側に向けて垂直に立ち上げられている。
そして、アオリAを立ち上げた状態では、支柱T2の戸当たり部T2bの先端部が、エンドポスト20の受け部23に保持されたガスケットGに押し付けられることにより、アオリAと支柱T2との間の水密性が確保されるように構成されている。
[アオリ止め金具の構成]
アオリ止め金具(止め金具)30は、図5の(a)に示すように、後記する掛け金具40を保持することにより、アオリAを立ち上げた状態に保つための金具である。このアオリ止め金具30は公知の構成を用いているため、詳細な説明は省略する。
アオリ止め金具30は、支柱T2の庫外側の外面T2aに取り付けられる板状のベース部材31と、このベース部材31の上部に取り付けられているフック32と、ベース部材31の下部に取り付けられているロックレバー33と、このロックレバー33に取り付けられている押さえ部34と、を備えている。
フック32は、ベース部材31の庫外側の外面上部に突設された棒状の部材であり、先端部が上向きに屈曲している。
ロックレバー33は、上下方向に延びている棒状の部材あり、その上端部は上下方向に向けて回動自在な状態で、ベース部材31の庫外側の外面下部に取り付けられている。
押さえ部34は、側面視で四角形の部材であり、その基端部は上下方向に向けて回動自在な状態で、ロックレバー33の上部に取り付けられている。この押さえ部34の先端部には、引っ掛け穴34aが貫通している。
そして、ロックレバー33を上方に向けて回動させ、押さえ部34をフック32に近づけることにより、押さえ部34の引っ掛け穴34aにフック32の先端部を挿通させることができる。
この状態でロックレバー33を下方に向けて回動させた場合には、押さえ部34はフック32との接触部位を回動中心として、庫内側に向けて回動し、押さえ部34が支柱T2の庫外側の外面T2aに押し付けられた状態で、アオリ止め金具30がロックされることになる(図5の(a)参照)。
[ナット固定構造の構成]
図3および図6に示すように、アオリ構成材10の外側プレート11の基準外面11aには、エンドポスト20を介して掛け金具40が取り付けられている。掛け金具40は、アオリAを立ち上げた状態でアオリ止め金具30に保持させるための金具であり、図6の横方向に幅広な板状の部材である。掛け金具40は、アオリ構成材10の内側(外側プレート11の庫内側)に設けられたナット50に、掛け金具40の庫外側から挿入したボルト55を螺合することで、アオリ構成材10に固定されている。
図2の(b)に示すように、本実施形態におけるナット50は、フランジ付ナットにて構成されている。ナット50は、二つの貫通孔51b,51bが形成された固定プレート51に、二つのナット本体52,52を溶接または接着剤または両面テープなどによって固定することで構成されている。貫通孔51bは、ナット本体52のネジ穴に連通するとともに、ボルト55が貫通可能な径を有しており、固定プレート51の長手方向に所定の間隔を隔てて形成されている。固定プレート51は、ナット本体52よりも広い幅を有しており、幅方向に沿ってナット本体52の両側に所定長さ突出するフランジ部分51aが形成されるように構成されている。
本実施形態におけるナット固定構造は、図3および図4に示すように、前記のナット50を被固定部材であるアオリ構成材10の所定の固定位置(外側プレート11の内側)に仮固定するための構造である。
図2ないし図4に示すように、アオリ構成材10の外側プレート11の庫内側面には、ナット50の固定位置を上下から挟み込むように一対の固定片53,53が設けられている。この固定片53,53は、アオリ構成材10の外側プレート11の内側面(被固定部材)から離反するに連れて各固定片53,53間の間隔が狭まるように互いに内側に傾斜して設けられている。一対の固定片53,53は、アオリ構成材10の押出方向に延出して形成されており、アオリ構成材10と一体的に成形されている。固定片53,53は、その基端部がナット50の固定プレート51の幅よりも若干広い間隔をあけて配置されてり、内側(ナット50の固定位置側)に略45度の角度で傾斜している。すなわち、一対の固定片53,53は、アオリ構成材10の外側プレート11が下側になるようにアオリAを水平にした場合に、断面略ハ字状を呈するようになっている。各固定片53,53の先端部は、ナット本体52の外面と略同等の間隔をあけるように構成されている。また、各固定片53,53の内側(ナット50の固定位置側)面は、ナット50のフランジ部分51aの端部に当接するように構成されている(図3参照)。これによって、固定片53,53は、ナット50のフランジ部分51aを挟持することとなる。
図5および図6に示すように、ナット50は、掛け金具40の四つの取付穴41aの位置に応じて、上下に二列設けられており、固定片53も上下に二列形成されている。ここで、図2ないし図4に示すように、下側に位置する一対の固定片53,53のうち上側の固定片53は、アオリ構成材10の内部の補強リブ13の位置と重合して配置されており、固定片53と補強リブ13が一体的に形成されている。
[ナット固定構造の作用効果]
このような構成のナット固定構造で、ナット50を固定するに際しては、図4に示すように、アオリ構成材10の端部から、互いに向かい合う固定片53,53間にナット50を挿入する。このとき、固定片53,53の内側面は、ナット50のフランジ部分51aに当接するので、摩擦力が発生するが、その摩擦力よりも大きい押圧力でナット50を押し込むことで、ナット50が所定の固定位置まで押し込まれる。そして所定の固定位置では、摩擦力によってナット50がアオリ構成材10に仮固定される。このときの固定強度は、ナット50を押出方向に押圧すればナット50が移動する程度の強度であるが、ナット50は後の工程でボルト55に螺合されてアオリ構成材10に強固に固定されるので、仮固定としては十分な強度である。
なお、製造誤差などによってナット50が小さい場合は、ナット50を固定片53,53間に挿入した後に、ペンチなどの工具によって固定片53,53を外側プレート11およびフランジ部分51aとともに挟み込んで、固定片53,53を塑性変形させることで、フランジ部分51aを挟み込むようにすればよい。これによって、ナット50を所定の固定位置に仮固定することができる。一方、製造誤差などによってナット50が大きい場合は、ナット本体52やフランジ部分51aで、固定片53,53を押し広げるようにナット50を押し込むようにする。このとき、固定片53,53は、外側プレート11から斜めに傾斜して形成されているので、その根本部分から傾動しやすく、比較的小さい押込み力で容易にナット50を押し込むことができる。
以上のようなナット固定構造によれば、ナット50は、固定片53,53の長手方向に沿って押し込むだけで、固定片53,53間に挿入することができ、簡単にアオリ構成材10に仮固定することができる。これによって、後の工程で、アオリ構成材10にナット50を押さえ付けることなく、ボルト55を締め付けることができる。さらに、寸法が小さい一対の固定片53,53を設けるだけで済むので、構成が簡単でアオリAの内部などの狭いスペースでも容易に形成することができる。また、固定片53,53は、アオリ構成材10の押出方向に延出して形成されているので、アオリ構成材10の成形時に、容易にアオリ構成材10と一体成形することができる。
また、本実施の形態においては、ナット50をフランジ付ナットで構成して、ナット50の底部に近いフランジ部分51aを固定片53,53で挟み込むようにしているので、固定片53,53の先端のアオリ構成材10からの距離を短くできる。これによって、ナット50の挿入が行いやすくなるとともに、固定片53,53をより狭いスペースに形成することができ、さらにアオリ構成材10の軽量化を図ることができる。
さらに、このような構成によれば、アオリAの内部にナット50を収容できるので、アオリAの庫内側に、凹部やナットが露出されない。したがって、荷物がアオリAに引っ掛かるのを防止できるとともに、外観がすっきりとする。
また、掛け金具40を締め付けるボルト55の長さを、従来のアオリの庫外側から庫内側へと貫通するボルトと比較して短くできるので、モーメント力に対する強度が大幅に高くなる。
さらに、ボルト55とナット50は、互いに面接触しているアオリAの庫外側表面の板材である外側プレート11と掛け金具40とを、間に隙間を設けることなく密に挟み込むことになるので、強固に締め付けても外側プレート11が変形することはない。
[掛け金具の構成]
掛け金具40は、図6に示すように、アオリAの庫外側に固着される固着部41と、この固着部41からアオリAの側方に向けて突出するとともに、庫内側に向けて傾斜している傾斜部42と、この傾斜部42の先端部から庫内側に向けて立ち上げられた立ち上げ部43と、この立ち上げ部43からアオリAの側方に向けて突出しており、アオリ止め金具30に保持される保持部44とが形成されている。
(固着部の構成)
固着部41は、図6に示すように、アオリAのエンドポスト20において、挿入部21の庫外側の外面21aに固着される部位であり、その先端部(図6の左側の端部)は、挿入部21よりもアオリAの側方(図6の左側)に突出し、エンドポスト20に形成された段部24の庫外側に配置されている。
また、固着部41には、図7(a)に示すように、四つの取付穴41aが縦横二列で均等間隔に貫通している。
ここで、図5の(a)に示すエンドポスト20の挿入部21の庫外側において、アオリ止め金具30のフック32と略同一の高さには、固着部41の各取付穴41aと同じ間隔で配置された四つの取付穴(図示せず)が貫通している(図6参照)。
さらに、アオリ構成材10の外側プレート11には、エンドポスト20の各取付穴にそれぞれ連通する四つの取付穴(図示せず)が貫通している(図6参照)。
図6に示すように、固着部41は、エンドポスト20の挿入部21の庫外側の外面21aに重ね合わされており、固着部41の各取付穴41aは、エンドポスト20及び外側プレート11の各取付穴に連通している。
そして、固着部41、エンドポスト20及び外側プレート11の各取付穴には、庫外側からボルト55がそれぞれ挿通されており、外側プレート11の内面側において、各ボルト55の先端部がナット50のナット本体52,52にそれぞれ螺合されている。
このようにして、固着部41は、四本のボルト55を用いて、アオリAの庫外側に固着されている。
なお、固着部41の各取付穴41aでは、庫外側が拡径されており(図7の(b)参照)、この拡径部にボルト55の頭部が収まるため、ボルト55は固着部41から庫外側に突出していない。
(傾斜部の構成)
傾斜部42は、図6に示すように、固着部41からアオリAの側方(図6の左側)に向けて突出するとともに、エンドポスト20に形成された段部24の庫外側において庫内側に向けて傾斜している部位である。すなわち、傾斜部42は、エンドポスト20の受け部23の庫外側の外面23aに対峙しており、かつ、アオリAの側方に向かうに連れて、受け部23の外面23aに近づいている。
本実施形態の傾斜部42は、固着部41の先端部に対して13度の角度で傾斜しているが、その傾斜角度は限定されるものではなく、掛け金具40の強度や受け部23の形状を考慮して設定される。
また、傾斜部42の先端部(図6の左側の端部)は、受け部23の側端面23bよりもアオリAの側方(図6の左側)に突出している。
(立ち上げ部の構成)
立ち上げ部43は、図6に示すように、傾斜部42の先端部(図6の左側の端部)から庫内側に向けて立ち上げられた部位である。
この立ち上げ部43は、受け部23の側端面23bよりもアオリAの側方(図6の左側)で、受け部23の側端面23bに沿って、支柱T2の庫外側の外面T2aの近傍まで延ばされており、支柱T2の庫外側の外面T2aに対して垂直に配置されている。
(保持部の構成)
保持部44は、図6に示すように、立ち上げ部43の先端部(図6の上側の端部)からアオリAの側方(図6の左側)に向けて垂直に突出している部位である。
この保持部44は、図5の(a)に示すように、アオリAを立ち上げたときに、アオリ止め金具30のフック32の周囲でベース部材31に当接するように構成されており、フック32を挿通させるためのU形状の切り欠き溝44aが形成されている(図7の(a)参照)。
保持部44をアオリ止め金具30に保持させるためには、まず、アオリAを立ち上げて、保持部44をアオリ止め金具30のベース部材31に当接させ、保持部44の切り欠き溝44aを通じて庫外側に突出したフック32に、押さえ部34の引っ掛け穴34aを引っ掛ける。さらに、ロックレバー33を下方に向けて回動させ、押さえ部34を支柱T2に向けて押し付けることにより、保持部44はベース部材31と押さえ部34との間に挟まれた状態となり、保持部44がアオリ止め金具30に保持される。
このようにして、掛け金具40がアオリ止め金具30に保持されることにより アオリAを立ち上げた状態に保つことができる。
[掛け金具の作用効果]
本実施形態の掛け金具40では、図6に示すように、アオリAに固着される固着部41と、アオリ止め金具30に保持される保持部44との間に、庫内側に向けて傾斜している傾斜部42と、この傾斜部42の先端部から庫内側に向けて立ち上げられた立ち上げ部43とを形成することにより、固着部41から保持部44の間に三箇所の折り曲げ部が形成されている。
そして、本実施形態の掛け金具40において、庫内側から庫外側に向けて固着部41に荷重が作用したときの応力分布を解析した結果、固着部41と傾斜部42の境界付近では応力が広い範囲に分散されていた。
また、本実施形態の掛け金具40では、固着部41に対して、庫内側から庫外側に向けて1000Nの荷重を作用させたときに、掛け金具40に生じる最大応力は128.3N/mmとなった。一方、ように、固着部から保持部の間に二箇所の折り曲げ部が形成されている従来の掛け金具の構成では、固着部に対して、庫内側から庫外側に向けて1000Nの荷重を作用させたときに、掛け金具に生じる最大応力は145.5N/mmとなった。このように、本実施形態の掛け金具40では、従来の掛け金具(傾斜部42がない構造)と比較して、最大応力が約11.8%も低下した。
したがって、本実施形態の掛け金具40では、応力が分散されるとともに、最大応力が低下しており、亀裂や変形が生じ難くなるため、簡単な構成で掛け金具40の強度を高めることができる。
さらに、本実施形態の掛け金具40では、アオリAの側端部となるエンドポスト20に形成された段部24の形状に対応させて、傾斜部42及び立ち上げ部43が形成されているため、掛け金具40をアオリAに取り付けたときの外観を良くすることができる。つまり、従来の掛け金具140(図5参照)のように固着部141と立ち上げ部143とを連続させると、固着部41から立ち上げ部43に至る形状が角張ってしまうので、無骨な印象の外観になってしまうが、本実施形態の掛け金具40のように固着部41と立ち上げ部143との間に傾斜部42を介設すると、固着部41から立ち上げ部43に至る形状が丸みを帯びることになるので、洗練された外観となる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
また、本実施の形態では、ナット50をフランジ付ナットで構成して、固定片53,53でフランジ部分51aを挟持するようにしているが、これに限られるものではない。フランジを有さない一般的なナットを用いてもよい。この場合は、固定片がナットの頂部を挟持するように構成すればよい。但し、固定片を小さく形成できる点で、フランジ付ナットを利用するのが好ましい。
本発明に係るナット固定構造によって固定される掛け金具の使用状態を示した図で、(a)はトラックの荷台後部の側面図、(b)はアオリを立ち上げるときの斜視図である。 (a)は本発明に係るナット固定構造を形成したアオリを示した断面図、(b)は掛け金具をアオリに固定するためのナットを示した平面図および側面図である。 図1の(a)のa−a断面図で、掛け金具をアオリに固定した状態を示した断面図である。 ナットをアオリに固定した状態を示した斜視図である。 (a)は図3のb線矢視図、(b)は図3のc−c断面図である。 図5の(a)のd−d断面図である。 掛け金具を示した図で、(a)は斜視図、(b)は(a)のe−e断面図である。
符号の説明
10 アオリ構成材(被固定部材)
11 外側プレート
30 アオリ止め金具
40 掛け金具
41 固着部
42 傾斜部
43 立ち上げ部
44 保持部
50 ナット
51 固定位置
51a フランジ部分
53 固定片
A アオリ

Claims (2)

  1. 車両の荷台に対して傾倒自在に取り付けられたアオリを前記荷台に設けられた止め金具に保持させるための掛け金具を前記アオリに固定するためのナットを、前記アオリの所定の固定位置に仮固定するナット固定構造であって、
    前記アオリの外側プレートの庫内側に、前記固定位置を挟み込む一対の固定片を、前記外側プレートから離反するに連れて各固定片間の間隔が狭まるように互いに内側に傾斜して設け、
    前記一対の固定片間に前記ナットを挿入して、前記一対の固定片で前記ナットを挟持するようにした
    ことを特徴とするナット固定構造。
  2. 請求項1に記載のナット固定構造を備えたアオリであって、
    前記掛け金具は、前記アオリの庫外側に固着される固着部と、
    前記固着部から前記アオリの側方に向けて突出するとともに、庫内側に向けて傾斜している傾斜部と、
    前記傾斜部の先端部から庫内側に向けて立ち上げられた立ち上げ部と、
    前記立ち上げ部から前記アオリの側方に向けて突出しており、前記アオリ止め金具に保持される保持部と、が形成されている
    ことを特徴とするアオリ。
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