JP4880848B2 - アルケンと酸素とを含有する混合物の処理 - Google Patents

アルケンと酸素とを含有する混合物の処理 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、好適な方法で混合物から酸素を除去し、その後アルケンを蒸留により分別することから成る、少なくとも1種類のアルケンと酸素とを含有する混合物の後処理法に関する。本発明はまた、ヒドロペルオキシド、有利には過酸化水素、およびプロペンから酸化プロピレンを製造し、プロペンと酸素とを含有する混合物を取得し、新規方法で後処理することから成る、一連の方法に関する。
【0002】
アルケンと酸素とを含有する混合物を取得する方法では、種々の方法において、混合物からアルケンを分離でき、場合によっては方法に結びついた経済的理由から、方法工程へ再循環できるものが望ましいとされる。これらの方法に関する1つの問題点は、引火性の混合物が形成される点であり、このような混合物は安全性の面から、いかなる状況においても当然回避されるべきものである。
【0003】
特にこのような問題が生じる方法といえば、化学工業において重要な中間体であり、プロペンと過酸化水素を出発物質とする酸化プロピレンを製造するための方法である。生成物の後処理時に、この方法では、未変換プロペンを有利にエポキシ化の粗排出物から分離し、出発材料として方法に再循環させる。可能な態様として、粗排出物を蒸留し、その後、粗生成物を、プロペンとプロペンよりも低い沸点とを有する化合物とを含有する低沸点フラクションおよび酸化プロペンとプロペンよりも高い沸点を有する化合物とを含有する高沸点フラクションに分離する。特に酸素は低沸点フラクションに回収されるので、濃縮時に、低沸点フラクションは深刻な安全性の問題を抱えた引火性混合物となる。前記したように、1つの方法要件が、未変換のプロペンの再循環、すなわち低沸点フラクションを蒸留等により順に後処理することであるので、この危険性は非常に深刻なものである。
【0004】
この問題を解決するために、EP−B0719768の方法では、蒸留により低沸点混合物からプロペンを分離する間に、分離装置の上部へ、プロペンよりも低い沸点を有する物質、有利にメタンを、混合物がすでに引火性でなくなる濃度まで酸素を希釈できるような量で添加することを推奨している。この方法では、従って希釈成分を分離装置へ添加する必要があり、同様に、プロペンを低沸点フラクションから洗い流すことのできる溶剤を添加する必要がある。
【0005】
本発明の課題は、アルケンと酸素とを含有する混合物を、簡易かつ安全な方法で後処理できる方法を提供することである。
【0006】
この課題が、以下の工程を含む、アルケンと酸素とを含有する混合物(M1)の後処理法により解決できることが見出されている:
(i)蒸留に因らない方法で混合物(M1)から酸素を除去して混合物(M2)を取得し、および
(ii)蒸留により混合物(M2)からアルケンを分別する。
【0007】
有利な形態において、新規方法で後処理される混合物(M1)は気体混合物である。
【0008】
もちろん、混合物(M1)は、2種類以上の異なるアルケンを含有していてもよい。この場合、特に、所望のアルケンが混合物(M2)中に存在することが確実であれば、1種以上のアルケンを酸素除去時に1種以上の別の化合物へと変換してよい。
【0009】
一般的に、混合物(M1)に含有され、混合物(M2)に含有されなければならないアルケンが、除去時に、不所望な生成物へ多量に変換されないのであれば、混合物(M1)から酸素を除去するための非−蒸留法に制限はない。
【0010】
新規方法において、酸素は有利に燃焼により除去される。別の有利な形態は、混合物(M1)を、混合物に含まれる酸素が好適な化学化合物と反応するような反応条件に課すものである。
【0011】
従って、本発明は、前記のような、
−酸素の燃焼により、または
−混合物(M1)に含まれる酸素の、少なくとも1種の好適な化学化合物との反応により、または
−これらの方法を組み合わせることにより、
(i)混合物(M1)から酸素を除去する方法に関する。
【0012】
前記の方法を組み合わせるにあたり、原則的に、好適な反応生成物の場合に2つの方法を同時に利用してよく、従って酸素は燃焼しかつ好適な化学物質との反応により消費される。異なる2つ以上の方法を所望の順序で連続して実施することが可能であり、この際、各方法を2回以上実施してもよい。
【0013】
燃焼に関し、混合物(M1)中に存在するアルケンが反応して不所望な生成物を生じないのであれば、あらゆる方法が原則的に可能である。特に、酸素の燃焼は、触媒を使用せずに実施してよい。この非触媒燃焼は、この目的にかなったあらゆる反応装置を使用して実施できる。例えば300℃以上の温度および周囲圧力範囲の圧力を有利に利用し、使用する反応装置は例えば不活性床を備えた管状反応装置であってよい。
【0014】
新規方法の有利な形態において、混合物(M1)に含まれる酸素の燃焼は、少なくとも1種の好適な触媒を用いて実施される。全ての好適な触媒または触媒混合物をこの目的のために使用してよい。特に、場合によっては金属酸化物等の好適な支持体に担持された貴金属、例えばPt、RhまたはPdが有利である。例えば、Alに担持されたPd触媒を使用する。亜クロム酸銅触媒も一例である。この例には、購入可能なBASF社製のR0−25/50、R0−20/47K2−4またはR3−20S6触媒が含まれる。
【0015】
混合物(M1)に含まれる酸素の触媒燃焼に利用される温度は、それぞれの方法の要件、特に混合物(M1)の組成および使用する触媒の種類と適合すべきである。一般的に、温度は200〜650℃、有利に280〜580℃である。
【0016】
触媒燃焼を行うための1台以上の反応装置に関して、あらゆる種類の適した反応装置を使用してよい。有利な反応装置の例には、管状反応装置、例えば管束反応装置またはシャフト反応装置が含まれる。
【0017】
前記条件における上記反応装置中での混合物(M1)の滞留時間は、各方法の要件に適合させることができる。混合物(M1)から除去される酸素の量は、特に残留時間の特異的選択により変化し得る。例えば、混合物(M1)中に存在する酸素の燃焼後に得られる混合物(M2)は、その後の混合物(M2)の後処理に決定的な影響を及ぼさない程度の特別な酸素残留物を含有すべきであるかまたは含有してもよい。方法に関する経済的理由から、原則的に、混合物(M2)はある程度の残留酸素濃度を有していてよい。
【0018】
前述のように、酸素は燃焼により2段階以上のステージを経て、混合物(M1)から除去されてよい。従って、特に、第1触媒を使用して第1ステージで燃焼により混合物(M1)から酸素を除去し、第2触媒を使用して得られた混合物から酸素を除去してよく、この際、第1および第2ステージの反応条件、例えば温度または反応容器中での各反応媒体の滞留時間は、同一または相互に異なっていてよい。さらに、異なるステージを1台の反応容器中で実施してもよく、または各反応条件に合致した、複数の、同一または異なる反応容器中で実施してもよい。
【0019】
酸素の触媒燃焼は、特に、燃焼反応開始時の温度が非触媒燃焼の場合よりも低い点で有利である。
【0020】
新規方法の別の形態において、酸素を好適な化学化合物と反応させることにより、混合物(M1)から酸素を除去する。
【0021】
ここで、好適な化学化合物を、例えば、混合物(M1)へ添加し、好適な反応条件下に混合物(M1)中に含まれる酸素と反応させる。もちろん、ここでは、酸素と反応する2種類以上の好適な化合物を添加してよい。この反応で得られる1種または数種の化合物は、方法に応じて、混合物中に残留していてもよく、または混合物から除去されてもよい。
【0022】
さらに、混合物(M1)に含まれる酸素と反応する1種以上の好適な化合物は、予め混合物(M1)中に存在していてもよい。もちろん、1種類以上の化合物が予め混合物(M1)中に存在してよく、混合物を更に添加することにより混合物中でのこれらの化合物の濃度を増加させてもよい。付加的に導入される化合物の量を、例えば反応できる酸素の量に適合させるか、酸素との反応が起こる反応条件に適応した量に適合させる。
【0023】
酸素と少なくとも1種の好適な化合物との反応が、触媒を使用せずに実施できるとしても、触媒反応が有利である。
【0024】
従って、本発明は、前記のように、酸素の燃焼または混合物(M1)に含まれる酸素と少なくとも1種の好適な化学化合物との反応を触媒を用いて実施する方法にも関する。
【0025】
混合物(M1)に添加するかまたは混合物(M1)中に予め存在し、かつ酸素と反応する物質の例は、原則的に、酸素と反応できかつ蒸留による混合物(M1)からのアルケンの分離に悪影響を及ぼさない、全ての化合物である。特に、1種以上の化合物と酸素との反応生成物は混合物中に残留するかまたは蒸留によりアルケンを分離する前に、適当な方法で混合物(M1)から除去されてよい。
【0026】
特に有利な形態において、新規方法では、酸素とアルケンとの他にアルケンに対応するアルカンを含有する混合物(M1)を使用する。本発明において、アルケンに対応するアルカンとは、アルケン中に1つ以上存在するC−C二重結合が飽和C−C単結合として存在するアルカンを意味する。
【0027】
従って、本発明は、前記のように、混合物(M1)が付加的にアルケンに対応するアルカンを含有する方法にも関する。
【0028】
前記のような混合物(M1)からの酸素の除去に関して、混合物(M1)中に含まれるアルカンと酸素とを反応させる方法を、ここで特に有利に言及する。特に有利な形態において、アルカンをオキシデヒドロ化してアルカンに対応するアルケンを形成する。
【0029】
従って、本発明はまた、前記のように、(i)アルカンをオキシデヒドロ化してアルケンを取得することにより、混合物(M1)から酸素を除去する方法に関する。
【0030】
もちろん、ここで混合物は混合物中に含まれるアルケンに対応せず、かつオキシデヒドロ化されて対応するアルケンを生じる少なくとも1種の別のアルカンを含有してよい。混合物(M1)は2種以上のアルケンとそれに対応するアルカンとを含有してよく、アルカンは酸素の除去を伴うオキシデヒドロ化により、対応するアルケンへと変換されてよい。
【0031】
本発明の目的のためには、以下のアルカン/アルケンのペアが特に有利であり、アルカンは酸素の除去を伴うオキシデヒドロ化によりアルケンへと変換することができる:プロパン/プロペン、エタン/エテン、エチルベンゼン/スチレン、シクロヘキサン/シクロヘキセン、シクロヘキセン/シクロヘキサジエン、シクロヘキサジエン/ベンゼン、シクロペンタン/シクロペンテン。
【0032】
1種以上のアルカンのオキシデヒドロ化は触媒的にも非触媒的にも実施することができる。しかし有利には、好適な触媒を用いてオキシデヒドロ化を行う。これらの触媒については、例えば特にM. Xu, J. H. Lunsford, React. Kinet. Catal. Lett. 57(1996), 3〜11およびB. Delmon, Stud. Surf. Sci. Catal. 110(1997), 43〜59ならびにそこに引用される文献に参照され、参照することによりその全文を明細書中に組み込んだものとする。
【0033】
本発明の特に有利な形態において、プロペン、プロパンおよび酸素を含有する混合物(M1)を使用し、特に有利には酸素を消費してオキシデヒドロ化を行い、プロパンをプロペンに変換する。この利点は、混合物(M1)にすでに含有されかつ(ii)の蒸留により分離できる生成物を、酸素の除去により取得できる点である。
【0034】
従って本発明はまた、前記のように、混合物(M1)がプロペン、プロパンおよび酸素を含有する方法に関する。
【0035】
前述のように、プロパン、プロペンおよび酸素を含有する混合物から、非触媒燃焼または、有利には触媒燃焼により酸素を除去することができる。酸素は、燃焼によってもプロパンのオキシデヒドロ化によっても除去できる。特に、2つの方法を好適な手段で組み合わせてよく、例えばプロパンからプロペンへのオキシデヒドロ化を少なくとも1つの工程で実施し、オキシデヒドロ化の前または後に、少なくとも1つの別の工程で燃焼により混合物(M1)から酸素を除去することができる。さらに、オキシヒドロ化と燃焼とを同時に実施してもよい。
【0036】
全ての好適な触媒を、プロパンのオキシデヒドロ化による混合物(M1)からの酸素の除去のために使用してよい。特に、前記したM. XuおよびB. Celmonの文献に記載される触媒を挙げる。
【0037】
混合物(M1)に含まれる酸素の量、混合物(M1)中に含まれるプロパンの量または得られる混合物(M2)中に含まれるはずの酸素の量に応じて、混合物(M1)にすでに含まれるプロパンおよび例えばより上流の方法工程で生じるプロパンに加えて、混合物(M1)へ更にプロパンを添加しなければならない。
【0038】
新規方法において、十分な任意の酸素含量を有する混合物(M1)から酸素を除去することができる。
【0039】
新規方法において、例えばオキシデヒドロ化により所望量の酸素を除去する目的で、制御した手段により混合物(M1)へアルカンを添加してもよい。
【0040】
酸素除去のための前記記載の方法により、混合物(M1)中の酸素濃度を、得られる混合物(M2)の更なる使用または更なる後処理に必要とされる所望の任意の値にまで低下させることができる。特に有利には、例えばプロペン、プロパンおよび酸素を含有する混合物の酸素含量を低下させる際に、混合物(M2)の低沸点フラクションの酸素含量は12体積%以下であるのが有利であり、酸素含量が8体積%以下であるのが特に有利である。本発明において、混合物(M2)の低沸点フラクションとは、アルケン、例えばプロペンの沸点よりも低い沸点を有する混合物(M2)の化合物群のフラクションを意味する。ここで、前記の体積%のデータは、混合物(M2)の低沸点フラクションの総体積を基準にしたものである。
【0041】
本発明は従って、さらに、前記のように、混合物(M2)の低沸点フラクションが8体積%を下回る酸素を含有するような方法に関する。
【0042】
前記の少なくとも1種の方法において、少なくとも1つの工程で混合物(M1)から酸素を除去した後、場合により、少なくとも1つの別の工程で(ii)の蒸留によるアルケンの分離を行う前に、混合物(M2)を少なくとも1種の好適な固体と接触させてよく、固体は還元特性を有しかつ混合物(M2)の酸素含量をさらに低下させることができる。
【0043】
このような還元特性を有する全ての好適な固体を使用してよい。例は、特に、容易に酸化される金属、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、Cu、Al、Znカドミウムである。これらを有利に、例えば好適な不活性支持体に担持した形で使用する。例えば固体は、BASFから購入可能なR3−11GT5×3(ケイ酸マグネシウム上に担持された微粉砕の銅)が特に有利である。
【0044】
本発明は従って、前記のように、蒸留によるアルケンの分離前に混合物(M2)を固体と接触させ、これにより混合物(M2)に存在する酸素を減少させる方法にも関する。
【0045】
接触は、特に有利に気相−反応で実施され、有利に利用する反応温度は室温から250℃である。30barまでの圧力を有利に利用し、処理量は有利に1000 (S.T.P.)/(m ・h)を上回り、特に有利に1000m (S.T.P.)/(m ・h)を上回り3000m (S.T.P.)/(m ・h)以下である。原則的に、任意の好適な反応装置を使用してよい。ここでは、管状反応装置またはシャフト反応装置が有利である。
【0046】
もちろん、燃焼または酸素の好適な化合物との反応、例えば有利にはアルカンのオキシデヒドロ化により混合物(M1)から酸素を除去する間に、前記の1種以上の固体を混合物(M1)と接触させることができる。
【0047】
その酸素含量を前記の方法で減少させた混合物(M2)の低沸点フラクションは、前記のように、(M2)の低沸点フラクションの総体積に対して一般的に12体積%以下の、有利には8体積%以下の範囲の酸素濃度を有する。
【0048】
混合物(M1)から酸素を除去して混合物(M2)を得た後に、前記した好適な固体と接触させて、さらに酸素を除去してもよく、蒸留により混合物(M2)から1種以上のアルケンを除去する。前記の1ステップ以上の蒸留工程について、あらゆる方法が可能であり、特に当業者に公知の方法が可能である。
【0049】
一般的に、新規方法により、前記のように、好適な全ての混合物(M1)から酸素を除去することができる。非常に有利な形態において、アルケンと過酸化水素とを出発物質とする酸化アルケンの製造により得られた混合物(M1)を後処理し、このエポキシ化をさらに特に有利にはゼオライト、有利にはチタンシリカライトをベースとする触媒の存在下に実施する。
【0050】
ゼオライト自体は秩序だったチャンネルとマクロ細孔を有するケージ構造を有する結晶性アルミノシリケートとして公知である。本発明で使用する用語マクロ細孔とは、Pure Appl. Chem. 57(1985), 603〜619の定義に相当するものであり、2nmを下回る孔直径を有する孔を意味する。このようなゼオライトのネットワークは、SiOとAlOの四面体から成り、これは通常の酸素結合を介して連結されている。公知の構造の概観は、例えばW. N. Meier D. H. Olson およびCh. Baerlocher, Altas of Zeolite Structure Types, Elsevier, 4th Edition, London 1996に記載される。
【0051】
アルミイウムを含有せずケイ酸格子中の数個のSi(IV)がTi(IV)の形をしたチタンで置換されているゼオライトがある。チタンゼオライト、特にMFIタイプの結晶構造を有するゼオライトならびにその製造の可能性については、EP−A−0311983またはEP−A0405978に記載される。
【0052】
MFI構造を有するチタンゼオライトは、X線回折測定での特異的パターンと、さらに、約960cm- の赤外領域(IR)での骨格振動とから識別が可能であり、従って、チタン酸アルカリ金属または結晶性あるいは非晶質のTiO相とは区別される。
【0053】
特別な例は、ペンタシルゼオライト構造を有するゼオライトで、特にX線回折でBEA、MOR、MWW、RUT、RTH、EUO、FER、FAU、LTA、MTT、MTW、CHA、AFI、ERI、SOD、RHO、BOG、NON、EMT、MTN、HEU、DDR、DOH、LTL、NES、KFI、RSN、SGT、MFS、MFIまたはMEL構造を示すかまたはMFIとMELとの混合構造を示すタイプのゼオライトである。これらのタイプの多数のゼオライトは、前記のMeier等による文献中に記載される。
【0054】
従って、本発明は、前記のように、ゼオライト構造が、MFI、MEL、BEA、MOR、MWW、RUT、RTH、EUO、FER、FAU、LTA、MTT、MTW、CHA、AFI、ERI、SOD、RHO、BOG、NON、EMT、MTN、HEU、DDR、DOH、LTL、NES、KFI、RSN、SGT、MFS、MTFおよびその2種以上から成る混合構造から成る群より選択される、金属酸化物に関する。
【0055】
一般的に、ゼオライト触媒、有利にはチタンシリケート触媒は、少なくとも1つの結晶化工程を含む方法で製造される。典型的に、例えば前記チタンシリケートは、SiO源、酸化チタンおよび窒素−含有有機塩基、例えばテトラプロピルンもニウムヒドロオキシドの水性混合物を、アルカリ性溶液の存在下または不在下に、耐圧反応容器中で、高温で数時間または数日間反応させることにより製造され、結晶性の生成物が得られる。原則として、これを濾過し、洗浄し、乾燥し、高温で焼成して窒素−含有有機塩基を除去する。得られる粉末中に、チタンが、4−、5−または6−倍の配位を有する種々の量で、ゼオライト構造組織内に少なくとも部分的に存在する(Behrens et al., J. Chem. Soc., Chem. Commun. (1991), 678〜680)。次いで硫酸を含む過酸化水素溶液で繰り返し洗浄し、その後、チタンゼオライト粉末を、例えばEP−A−0276362に記載されるように再び乾燥し、焼成しなければならない。前記するような、熱水反応による好適な出発材料からのゼオライトの結晶化は、一般的に十分に長い時間をかけて50〜250℃の温度で実施され、温度に応じた手段で外から圧力を加える。方法によっては、得られるゼオライト、有利にはチタンシリカライトを、粉末または成形体の形でエポキシ化に使用してよい。
【0056】
全ての好適な方法を、成形体の製造に使用してよい。成形工程において、1種以上の粘度−増強物質をペースト化剤として添加してよい。当業者に公知の全ての好適な物質をこの目的のために使用してよい。新規方法において、水および水と1種以上の水混和性有機物質との混合物を、ペースト化剤として使用するのが有利である。ペースト化剤は、その後の成形体の焼成時に除去されてよい。
【0057】
有機ポリマー、特に親水性有機ポリマー、例えばセルロース、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、エチルセルロースまたはヘキシルセルロース、ポリビニルピロリドン、アンモニウム(メタ)アクリレート、チロースまたはその2種以上の混合物を使用するのが有利である。メチルセルロースを特に有利に使用する。
【0058】
アンモニア、アミンまたはアミン様化合物、例えばテトラアルキルアンモニウム化合物またはアミノアルコレートを更なる添加物として添加してよい。このような付加的な添加物はEP−A0389041、EP−A0200260およびWO9519222に記載され、参照することにより明細書中にその全体を組み込んだものとする。
【0059】
塩基性添加物の代わりに、酸性添加物を使用してもよい。成形工程後の焼成により焼却され得る有機酸性化合物が有利である。カルボン酸が特に有利である。
【0060】
これらの補助物質の量は、それぞれ、以下に記載する最終製造物である成形体に対して、有利に1〜40質量%、特に有利に2〜25質量%である。
【0061】
成形体の特性、例えば輸送孔体積、輸送孔直径および輸送孔分布を調節するために、更なる物質、有利に有機化合物、特に有機ポリマーを、材料の成形性を調節できる付加的な添加物として添加できる。このような添加物には、アルギネート、ポリビニルピロリドン、スターチ、セルロース、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミン、ポリイミン、ポリアルケン、ポリスチレン、スチレンコポリマー、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、脂肪酸、例えばステアリン酸、高分子量ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリブチレングリコール、またはそれら2種以上の混合物が含まれる。別の例は、アクリレートをベースとするポリマー分散液、メラミン樹脂、フェノール樹脂およびポリウレタンである。成形体製造後に、好適な雰囲気中で、高温で、乾燥および/または焼成工程により成形体から完全に除去できるような化合物を有利に使用する。
【0062】
混合物は、実質的な成形の前に好適な手段で圧縮でき、場合により、一般的にまだ粉末状の混合物を、圧縮前に、混練機または押出機中で10〜180分均質化する。原則的に、温度は10℃からペースト化剤の沸点までであり、周囲圧力または僅かに加圧した圧力である。押出可能な材料が形成されるまで混合物を混練する。
【0063】
原則として、混練および成形は、多くの従来技術から公知で例えば触媒成形体の製造に好適な、常用の全ての混練および成形装置または方法を使用して実施できる。
【0064】
有利に使用される方法は、常用の押出装置による押出で、成形体を例えば一般的に約1〜10mm、特に約1.5〜約5mmの直径を有する押出物にする方法である。このような押出装置は、例えばUllmann's Enzyklopaedie der Technischen Chemie, 4th Edition, Vol 2 (1972), 295 et seq.に記載される。押出機の使用の他に、押出プレスをも有利に使用する。
【0065】
好適な鋳型を選択することにより、成形体の幾何学的形状、特に押出物の直径および断面形状を調節できる。後者は、例えばハニカム形状、クローバーリーフ形状、輪形状、星形状、中空ストランドまたはその他の形状に製造することにより様々に変化し得る。アグロメレーション法により成形体は、新規方法において、可変直径を有する形状に製造することもできる。
【0066】
押出物はストランドまたはハニカム要素であってよい。ハニカムは任意の所望の形状を有してよい。例えばラウンドストランド、中空ストランドまたは星状−ストランドを含有してよい。さらに、ハニカムは、任意の直径を有してよい。外形状および直径は、原則として、成形体を使用する方法によって規定される、方法の工学条件により決定される。
【0067】
押出終了後に、得られた成形体を、一般的に50〜250℃、有利には80〜250℃で、通常0.01〜5bar、有利には0.05〜1.5barで、約1〜20時間かけて乾燥させる。
【0068】
有利な形態において、金属酸化物は、それが成形体であるかまたは粉末であるかにかからわず、次の(b)の反応の前に焼成される。この焼成は、一般的に室温から1200℃、有利には300〜800℃、特に有利には450〜700℃で実施される。圧力範囲は、乾燥と同様に選択される。
【0069】
焼成は、酸化または還元雰囲気下に実施される。原則として、焼成は、酸素−含有雰囲気中で実施され、酸素含量は0.1〜90、有利に0.2〜22、特に有利に0.2〜10体積%で実施される。酸化物材料を触媒として使用する場合、焼成時間は、例えば触媒活性と機械的安定の所望の組合せが達成できるように調整してよい。
【0070】
もちろん、前記の押出物を最終工程にかけてもよい。全ての粉砕法、例えば成形体のスプリッテイングまたはブレーク、ならびに例えば前記のような化学処理が可能である。粉砕が行われると、0.1〜5mm、特に0.5〜2mmの粒子直径を有する顆粒またはチップが有利に製造される。
【0071】
このような顆粒またはチップ、ならびに別の方法で製造される成形体には、約0.1mmの最少粒子直径を有する粒子よりも細かい粒子を有するフラクションは実質的に存在しない。
【0072】
特に有利には、以下の1種以上のアルケンを、エポキシ化されるアルケンとして使用する:
エテン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、ブタジエン、ペンテン、ピペリレン、ヘキセン、ヘキサジエン、ヘプテン、オクテン、ジイソブテン、トリメチルペンテン、ノネン、ドデセン、トリデセン、テトラセン〜エイコセン、トリプロペンおよびテトラプロペン、ポリブタジエン、ポリイソブテン、イソプレン、テルペン、ゲラニオール、リナロール、リナリルアセテート、メチレンシクロプロパン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン、シクロヘプテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルオキシラン、ビニルシクロヘキセン、スチレン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、ビニルノルボルネン、インデン、テトラヒドロインデン、メチルスチレン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、シクロドデセン、シクロドデカトリエン、スチルベン、ジフェニルブタジエン、ビタミンA、ベータ−カロテン、ビニリデンフルオリド、アリルハライド、クロチルクロリド、メタリルクロリド、ジクロロブテン、アリルアルコール、メタリルアルコール、ブテノール、ブテンジオール、シクロペンテンジオール、ペンテノール、オクタジエノール、トリデセノール、不飽和ステロイド、エトキシエテン、イソオイゲノール、アネソール、不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはビニル酢酸、不飽和脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸および天然の脂肪および油脂。
【0073】
2〜8個の炭素原子を有する有利なアルケン、特に有利にはエテン、プロペンまたはブテン、特にプロペンが、エポキシ化に好適である。本発明の目的のために使用するヒドロペルオキシドは特に有利に過酸化水素である。
【0074】
ここで、酸化アルケン、溶剤および未変換アルケンならびに酸素および酸化アルケンの沸点よりも低い沸点を有する別の化合物を含有する混合物が、エポキシ化において有利に形成される。プロペンのエポキシ化の場合に特に、使用するプロペンは、純度によって、プロペンとプロパンとの総計に対して30質量%までのプロパン含量を示す。従って、プロペンのエポキシ化での粗排出物として形成される混合物にもある程度のプロパンが含まれている。
【0075】
本発明は従って、酸化プロピレンの製造のための一連の方法に関し、前記方法は、
(a)プロペンおよび過酸化水素を、溶剤中で、ゼオライト触媒、有利にはチタンシリカライト触媒の存在下に反応させて、酸化プロピレンとし、混合物(M0)を得、
(b)工程(a)で製造されかつ酸化プロピレン、溶剤、未変換プロペン、プロペン出発材料中に含まれるプロパンおよび酸素およびプロペンよりも低い沸点を有する別の化学化合物を含有する混合物(M0)を、蒸留により分離して、実質的に酸化プロピレンおよび溶剤を含有する混合物とし、実質的にプロペン、プロパンおよびプロペンよりも低い沸点を有する別の化学化合物を含有する混合物(M1)を取得し、
(c)混合物(M1)から触媒法により酸素を除去して、プロペンを含有する混合物(M2)を取得し、
(d)蒸留により混合物(M2)からプロペンを分別し、(a)へ再循環させる。
【0076】
(c)の後であって(d)の前に、混合物(M2)を酸素を還元する固体と接触させる一連の方法も有利である。固体に関しては、参照例は先に具体的に示したものである。
【0077】
混合物(M0)の低沸点成分からなる混合物(M1)は、前記のように、使用するプロペンのプロパン含量に依存して、0.5〜85体積%のプロパン含量を示す。
【0078】
前記した一連の方法中の混合物(M1)に含まれる別の成分には、酸素に加えて、例えば使用するプロペン中に含有されるかまたはエポキシ化の副生成物として生成される二酸化炭素、一酸化炭素、水素またはエタンが含まれる。一連の方法中の混合物(M1)の酸素濃度は、一般的に11体積%までである。
【0079】
別の有利な形態において、本発明はまた、前記の一連の方法に関し、この際、(c)の触媒法は、以下のものである:
−(M1)に含まれるプロパンを触媒を用いてオキシヒドロ化し、プロペンの取得する方法、または
−酸素の触媒燃焼による方法、ここで使用する触媒はPd/Al触媒であり、または
−これらの方法を組み合わせた方法。
【0080】
(d)で蒸留により分離されたプロペンを、場合により、出発材料として(a)へ再循環させる前に1段階以上の精製工程に課してもよく、この際、当業者に公知の全ての方法が可能である。
【0081】
新規方法の別の可能な形態において、流(M1)の一部を方法から除き、例えば1種以上の別の方法へ供給してよい。方法から除いた流(M1)を、除かれていない流(M1)の一部から製造されかつ前記の1種の方法で酸素を除去した流(M2)と再び混合し、蒸留により得られた生成物流から(d)に相当する方法でアルケンを分離してよい。
【0082】
以下の実施例により本発明を詳細する。
【0083】
実施例
実施例1:プロペンのエポキシ化
メタノール40g、例えばDE−A4138155に記載されるようにして製造したTS−1触媒粉末5.6g、およびプロペン(化学等級、プロペン95体積%およびプロパン5体積%)7.8gを、120ml容積の攪拌オートクレーブ中に最初に導入した。
【0084】
混合物を23℃に冷却した。50%濃度の市販の過酸化水素溶液を分きざみで少量づつ添加し、温度を150℃まで、圧力を19barまで上げた。
【0085】
反応収量後、オートクレーブを20℃に冷却し、気相をガスクロマトグラフィーで調べた。以下の組成を有した:
プロペン:64.1体積%、
プロパン:7.5体積%、
酸素:24.9体積%、
CO:0.7体積%、
CO:0.08体積%、
:0.3体積%。
【0086】
実施例2:プロペンのエポキシ化
過酸化水素を測量し、反応温度が35℃を越えないように冷却を調節した。反応終了後、オートクレーブを20℃まで冷却し、気相をガスクロマトグラフィーで調べた。以下の組成を有した:
プロペン:44.1体積%、
プロパン:51.0体積%、
酸素:0.6体積%、
CO:0.01体積%、
CO:<0.01体積%、
:<0.01体積%。
【0087】
実施例3:実施例2の気体混合物とプロペンオキシデヒドロ化触媒との反応
オキシデヒドロ化触媒(LiCl/TiO)をXu, Lunsford, React. Kinet. Catal. Lett. 57(1996), 3〜11に記載されるようにして製造した。使用した支持体は、2mmの直径を有する、予め成形したTiO(99%ルチル)押出物であった。管状反応装置(長さ=24cm、直径=12mm)に触媒チップ(約1mm)を充満させ、窒素流下に585℃まで加熱した。
【0088】
反応温度に達した後、窒素を停止し、実施例2の組成を有する気体混合物を、周囲圧力下に500ml/minで反応にさせた(相当する空の環状反応装置中での残留時間は約3秒である)。
【0089】
1時間後、気体反応装置からの排出物であるサンプルをガスクロマトグラフィーで調べた。混合物は以下の組成を有した:
プロペン:47.4体積%、
プロパン:46.9体積%、
酸素:0.01体積%、
CO:0.4体積%、
CO:0.3体積%、
:<0.01体積%、
メタン;0.5体積%、
エタン:1.9体積%。
【0090】
プロペンの沸点よりも低い沸点を有する全ての成分を含有する混合物中の酸素濃度は、今や僅か0.3体積%であった。従って、プロペンを再循環させるためにこの気体混合物を安全に蒸留することが可能になる。
【0091】
実施例4:実施例2の気体混合物と燃焼触媒との反応
実施例3の反応装置を、直径約2mmの球状のガンマ−Al支持体上のパラジウム(0.5質量%)をベースとする市販の燃焼触媒で満たした。反応装置を窒素流下に350℃に加熱した。その後、窒素流を停止し、実施例2の組成を有する気体混合物を触媒に通した(流速=周囲圧力で500ml/min)。反応装置の加熱を、気体混合物の排出時温度が約350℃になるように制御した。1時間の操作後、反応装置から取り出した気体混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。混合物は以下の組成を有した。
【0092】
プロペン:49.6体積%、
プロパン:40.1体積%、
酸素:0.009体積%、
CO:0.1体積%、
CO:0.9体積%、
:<0.01体積%、
メタン;1.5体積%、
エタン:3.4体積%。
【0093】
プロペンの沸点よりも低い沸点を有するあらゆる成分を含有する混合物中の酸素濃度は、今や僅か0.2体積%であった。従って、プロペンを再循環させるためにこの気体混合物を安全に蒸留することが可能になる。

Claims (15)

  1. プロペン、プロパン及び酸素を含有する混合物(M1)の後処理法であって、
    (i) 酸素の燃焼により混合物(M1)から酸素を除去して、混合物(M2)を得る工程、および
    (ii) 蒸留により混合物(M2)からプロペンを留去する工程
    を含む前記後処理法において、
    混合物(M1)に含有される酸素の燃焼は触媒反応により行われ、触媒は貴金属触媒であり、その際、この燃焼は280〜580℃の温度で行われる前記後処理法であって、
    前記混合物(M1)が以下の工
    (a) チタンゼオライト触媒の存在下で、プロペンとヒドロペルオキシドとを、溶剤中で、反応させて、酸化プロピレンを得て、混合物(M0)を得る工程、および
    (b) 工程(a)で得られかつ酸化プロピレン、溶剤、未変換プロペン、プロペン出発材料に含まれるプロパン、および酸素を含有する混合物(M0)を、蒸留により分離して、酸化プロピレンと溶剤とを含む混合物を得て、かつ、プロペン、プロパンおよび酸素を含有する混合物(M1)を得る工程
    により得られ、
    前記貴金属が、Pt、Rh、またはPdである、
    後処理方法
  2. 前記貴金属触媒は、支持体に担持されており、当該支持体が、金属酸化物であり、かつ、前記貴金属触媒が、Al に担持されたPd触媒である、
    請求項1に記載の方法
  3. 混合物(M2)の低沸点フラクションが、12体積%以下の酸素を含有し、ここで、前記低沸点フラクションは、プロペンの沸点よりも低い沸点を有する混合物(M2)の化合物群のフラクションであり、体積%のデータは、混合物(M2)の全ての低沸点フラクションの総体積を基準にしたものである、
    請求項1または2に記載の方法。
  4. 混合物(M2)の低沸点フラクションが、8体積%以下の酸素を含有する、請求項に記載の方法。
  5. 蒸留によりプロペンを留去する前に、混合物(M2)を固体と接触させ、それにより混合物(M2)中に存在する酸素を減少させ、その際、前記固体は還元特性を有しかつ混合物(M2)の酸素含量をさらに低下させることができ、
    前記固体が、容易に酸化される金属であり、かつ、当該金属が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、Cu、Al、Znまたはカドミウムである、
    請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記金属は、不活性支持体に担持した形で使用され、かつ、前記固体が、ケイ酸マグネシウム上に担持された微粉砕の銅である、
    請求項に記載の方法。
  7. 前記接触を、室温から250℃までの反応温度および30barまでの圧力での気相反応中に実施る、
    請求項5または6に記載の方法。
  8. 1000m(S.T.P.)/(m・h)を上回る処理量で、前記接触が実施される、請求項からのいずれか1項に記載の方法。
  9. 処理量が、1000m(S.T.P.)/(m・h)を上回り3000m(S.T.P.)/(m・h)までである、請求項に記載の方法。
  10. 管状反応装置またはシャフト反応装置で、前記接触が実施される、請求項からのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記チタンゼオライト触媒が、チタンシリカライト(titanium silicalite)触媒である、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ヒドロペルオキシドが、過酸化水素である、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 混合物(M1)は、混合物(M0)の低沸点成分からなりかつ、0.5〜85体積%のプロパン含量を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記工程(ii)の蒸留により混合物(M2)から留去されたプロペンが、前記工程(a)へ再循環される、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記工程(a)で用いられる溶剤がメタノールである、請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
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