JP4880392B2 - シリアルリンクを経てnビットビデオデータを送信するための方法及びシステム - Google Patents

シリアルリンクを経てnビットビデオデータを送信するための方法及びシステム Download PDF

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Description

本発明は、シリアルリンクを経てビデオデータ(例えば、エンコードされたビデオデータ)を送信するための方法及びシステムに係り、且つそのようなシステムに使用するための送信器及び受信器に係る。好ましい実施形態において、シリアルリンクとは、遷移最小化差動シグナリング(TMDS)リンク、又はTMDSリンクの全部ではないが幾つかの特性を有するリンクである。
本開示(請求の範囲を含む)全体にわたり、「ピクセルクロック」(又は「ソースピクセルクロック」)という表現は、シリアルリンクを経て送信されるべきビデオデータ(例えば、エンコードされ、シリアル化され、次いで、シリアルリンクを経て送信されるべきビデオデータ)を受信(ソースから)又は発生するために送信器により使用されるピクセルレートクロックを意味する。典型的に、ピクセルクロックのサイクルは、ピクセルごとに一度である。
本開示(請求の範囲を含む)全体にわたり、「リンククロック」は、シリアルリンクを経てデータ記号(例えば、エンコードされたビデオデータ)を送信するために送信器により使用されるリンクレートクロックを意味する。TMDSリンクを経て送信する場合には、リンククロックのサイクルは、リンク記号ごとに一度である。典型的な従来のDVI準拠又はHDMI準拠システムのオペレーションにおいては(「DVI」及び「HDMI」リンクは以下で説明する)、ソースピクセルクロックの周波数がリンククロックに一致し、そして送信器は、リンククロック(エンコードされたビデオデータを伴う)を、シリアルリンクを経て受信器へ送信する。
データ及びクロック信号を送信するための種々のシリアルリンクが良く知られている。
ホストプロセッサ(例えば、パーソナルコンピュータ)からモニタへビデオデータを高速送信するために主として使用される1つの従来のシリアルリンクは、遷移最小化差動シグナリングインターフェイス(「TMDS」リンク)として知られている。従来のTMDSリンクの特性は、次のものを含む。
1.ビデオデータの8ビットワード(コンポーネント)がエンコードされ、次いで、10ビットエンコード記号として送信される。デジタルビデオデータの24ビットRGBピクセルの各8ビットの赤、緑又は青コンポーネントは、送信の前に、エンコードされた10ビット記号へと変換される。
a.エンコード動作は、1組の「イン・バンド」(データ)ワードと、1組の「アウト・オブ・バンド」(制御)ワードとを決定する。(エンコーダは、一般的に、ビデオデータに応答して「イン・バンド」ワードしか発生できないが、制御又は同期信号に応答して「アウト・オブ・バンド」ワードを発生することができる。各イン・バンドワードは、1つの入力ビデオデータワードをエンコードすることから生じるエンコードされたワードである。リンクを経て送信されるワードで、イン・バンドワードでないワードは、全て、「アウト・オブ・バンド」ワードである。)
b.ビデオデータのエンコード動作は、イン・バンドワードが遷移最小化される(イン・バンドワードのシーケンスの遷移数が減少又は最小化される)ように実行される。
c.ビデオデータのエンコード動作は、イン・バンドワードがDCバランスされるように実行される。(エンコード動作は、イン・バンドワードのシーケンスを送信するのに使用される各送信電圧波形が基準電位から所定スレッシュホールド値を越えてずれるのを防止する。より詳細には、各「イン・バンド」ワードの第10ビットは、他の9ビットのうちの8つが、既にエンコードされたデータビットのストリームにおける1及び0の連続カウント間のアンバランスを修正するためにエンコードプロセス中に逆転されたかどうか指示する。)
2.エンコードされたビデオデータ及びビデオクロック信号は、差動信号として送信される。(ビデオクロック及びエンコードされたビデオデータは、導体対を経て差動信号として送信される。)
3.エンコードされたビデオを送信するのに3つの導体対が使用され、そしてビデオクロック信号を送信するのに第4の導体対が使用される。
4.信号送信は、送信器(通常、デスクトップ又はポータブルコンピュータ或いは他のホストに関連した)から受信器(通常、モニタ又は他のディスプレイ装置の要素)へ一方向に行われる。
別のシリアルリンクは、シリコン・イメージ・インク、松下電器、ロイヤル・フィリップス・エレクトロニックス、ソニー株式会社、トムソン・マルチメディア、東芝株式会社、及び日立により開発された「ハイ・デフィニション・マルチメディア・インターフェイス」インターフェイス(「HDMI」リンク)である。このHDMIリンクは、2つのTMDSリンク(ビデオクロック信号を送信するために共通導体対を共有する)又は1つのTMDSリンク、並びに付加的な制御ラインを送信器と受信器との間に含むように実施することができる。
別のシリアルリンクは、デジタル・ディスプレイ・ワーキング・グループにより採用された「デジタル・ビジュアル・インターフェイス」インターフェイス(「DVI」リンク)である。これは、図1を参照して説明する。DVIリンクは、2つのTMDSリンク(ビデオクロック信号を送信するために共通導体対を共有する)又は1つのTMDSリンク、並びに付加的な制御ラインを送信器と受信器との間に含むように実施することができる。図1のDVIリンクは、送信器1と、受信器3と、これら送信器と受信器との間のケーブル(コネクタ120、121及び導体セット122を含む)とを備えている。導体セット122は、4つの導体対、即ちビデオデータのためのチャンネル0、チャンネル1及びチャンネル2(時々、「CH0」、「CH1」及び「CH2」とも称される)と、クロック信号のためのチャンネルC(時々、「CHC」とも称される)とを備えている。又、導体セット122は、従来のディスプレイ・データ・チャンネル規格(ビデオ・エレクトロニックス・スタンダード・アソシエーションの「Display Data Channel Standard」、バージョン2、Rev.0、1996年4月9日付)に基づいて送信器と受信器に関連したモニタとの間で両方向通信を行うためのディスプレイデータチャンネル(DDC)と、ホットプラグ検出(HPD)ライン(送信器に関連したプロセッサがモニタの存在を識別できるようにする信号をモニタがここに送信する)と、アナログライン(受信器へアナログビデオを送信するための)と、電源ライン(受信器及び受信器に関連したモニタへDC電力を供給するための)も備えている。ディスプレイ・データ・チャンネル規格は、送信器と受信器に関連したモニタとの間で両方向通信するためのプロトコルであって、モニタの種々の特性を指定する拡張ディスプレイ識別(EDID)メッセージをモニタにより送信することと、モニタに対する制御信号を送信器により送信することとを含むプロトコルを指定する。送信器1は、3つの同じエンコーダ/シリアライザユニット(ユニット2、4及び6)と、付加的な回路(図示せず)とを含む。受信器3は、3つの同じ回復/デコーダユニット(ユニット8、10及び12)と、図示されたように接続されたチャンネル間整列回路14と、付加的な回路(図示せず)とを含む。
図1に示すように、回路2は、チャンネル0を経て送信されるべきデータをエンコードすると共に、そのエンコードされたビットをシリアル化する。同様に、回路4は、チャンネル1を経て送信されるべきデータをエンコードし(そしてそのエンコードされたビットをシリアル化し)、更に、チャンネル6は、チャンネル2を経て送信されるべきデータをエンコードする(そしてそのエンコードされたビットをシリアル化する)。回路2、4及び6の各々は、制御信号(「データイネーブル」又は「DE」信号と称されるアクティブ・ハイの2進制御信号)に応答し、これは、デジタルビデオワード(高い値を有するDEに応答して)或いは制御又は同期信号対(低い値を有するDEに応答して)を選択的にエンコードすることにより行われる。エンコーダ2、4及び6の各々は、制御又は同期信号の異なる対を受信し、即ちエンコーダ2は、水平及び垂直の同期信号(HSYNC及びVSYNC)を受信し、エンコーダ4は、制御ビットCTL0及びCTL1を受信し、そしてエンコーダ6は、制御ビットCTL2及びCTL3を受信する。従って、エンコーダ2、4及び6の各々は、ビデオデータを表わすイン・バンドデータ記号を発生し(高い値を有するDEに応答して)、エンコーダ2は、HSYNC及びVSYNCの値を表わすアウト・オブ・バンド制御記号を発生し(低い値を有するDEに応答して)、エンコーダ4は、CTL0及びCTL1の値を表わすアウト・オブ・バンド制御信号を発生し(低い値を有するDEに応答して)、そしてエンコーダ6は、CTL2及びCTL3の値を表わすアウト・オブ・バンドワードを発生する(低い値を有するDEに応答して)。低い値を有するDEに応答して、エンコーダ4及び6の各々は、制御ビットCTL0及びCTL1(又はCTL2及びCTL3)の値00、01、10又は11を各々表わす4つの特定のアウト・オブ・バンド制御記号の1つを発生する。
DVIリンクを経て送信されるべきデジタルビデオを暗号化すると共に、DVI受信器においてデータを暗号解読するために「高帯域巾デジタルコンテンツ保護」(HDCP)として知られている暗号化プロトコルを使用することが提案されている。HDCPを実施するDVI送信器は、ビデオアクティブ周期中に(即ちDEが高であるときに)、cout[23:0]として知られている24ビットバスを出力する。この24ビットcoutデータは、送信器への24ビットRGBビデオデータ入力と「排他的オア」され(送信器の論理回路において)、ビデオデータを暗号化する。暗号化されたデータは、次いで、送信のためにエンコードされる(TMDS規格に基づいて)。又、同じcoutデータが受信器において発生される。受信器で受信されたエンコード及び暗号化されたデータがTMDSデコード動作を受けた後に、coutデータは、論理回路においてデコードされたビデオと一緒に処理され、デコードされたデータを暗号解読して、オリジナルの入力ビデオデータを回復させる。
送信器が、HDCP暗号化されエンコードされたビデオデータの送信を開始する前に、送信器及び受信器は、互いに両方向に通信して、認証プロトコルを実行する(受信器が保護されたコンテンツの受信を許可されたことを検証すると共に、入力データの暗号化及び送信された暗号データの暗号解読に使用するための共有機密値を確立する)。受信器が認証されると、送信器は、制御信号に応答して暗号キーの初期セット(入力ビデオデータの第1線を暗号化するための)を計算し、そして受信器へ制御信号を送信し(DEが低いときの各垂直ブランキング周期中に)、受信器が暗号解読キーの初期セット(送信されたビデオデータの第1の受信及びデコードされた線を暗号解読するための)を計算するようにさせる。暗号化/暗号解読キーの初期セットの発生に続いて、送信器及び受信器の各々は、各ブランキング(垂直又は水平)インターバル中に再キーイングオペレーションを遂行して、ビデオデータの次の線を暗号化(又は暗号解読)するための新たなキーセットを発生し、そしてDEが高であるときだけ(ブランキングインターバル中でない)最新のキーセットを使用して入力ビデオデータの実際の暗号化(又は受信されてデコードされたビデオデータの暗号解読)が遂行される。
明細書全体にわたり、「TMDS状のリンク」という表現は、エンコードされたデータ(例えば、エンコードされたデジタルビデオデータ)及びそのエンコードされたデータのためのクロックを送信器から受信器へ送信できると共に、1つ以上の付加的な信号(例えば、エンコードされたデジタルオーディオ信号又は他のエンコードされたデータ)を送信器と受信器との間で(両方向又は単一方向に)送信することもできるシリアルリンクであって、TMDSリンク、又はTMDSリンクの全部ではないが幾つかの特性を有するリンクであるか或いはそれを含むようなリンクを意味するのに使用される。TMDS状のリンクは、例えば、10ビットのTMDSコードワードでないNビットコードワード(例えば、N≠10又はN=10)としてデータをエンコードすることだけTMDSリンクとは異なるリンクと、3より多くの又は3より少ない導体対を経てエンコードされたビデオを送信することだけTMDSリンクとは相違するリンクとを含む。従来のTMDS状のリンクは多数存在する。
「送信器」という用語は、ここでは、データをエンコードしそしてシリアルリンクを経てそのエンコードされたデータを送信できる(又、任意であるが、送信されるべきデータを暗号化することを含む付加的な機能、及びデータをエンコードし、送信し、又は暗号化することに関係した他のオペレーションも遂行できる)装置を表わすように広い意味で使用される。「受信器」という用語は、ここでは、シリアルリンクを経て送信されたデータを受信してデコードできる(又、任意であるが、受信データを暗号解読することを含む付加的な機能、及び受信データをデコードし、受け入れ又は暗号解読することに関係した他のオペレーションも遂行できる)装置を表わすように広い意味で使用される。例えば、送信器という用語は、受信器の機能及び送信器の機能を遂行するトランシーバを表わすこともできる。より特定の実施例では、送信器という用語(TMDS状のリンク又は他のシリアルリンクを経て非オーディオ補助データを送信する装置を指す)は、リンクを経てビデオデータ及びオーディオデータを受信し、そしてリンクを経て非オーディオ補助データを送信するように構成されたトランシーバを表わすこともできる。
あるTMDS状のリンクは、送信されるべき入力ビデオデータ(及び他のデータ)を、TMDSリンクに使用される特定アルゴリズム以外のコードアルゴリズムを使用して、到来データより多くのビットを含むエンコードされたワードへとエンコードし、そしてそのエンコードされたビデオデータをイン・バンドキャラクタとして、そして他のエンコードされたデータをアウト・オブ・バンドキャラクタとして送信する。キャラクタは、それらが遷移最小化及びDCバランス基準を満足するかどうかに基づいてイン・バンド又はアウト・オブ・バンドキャラクタとして分類される必要はない。むしろ、他の分類基準を使用することができる。TMDSリンクに使用される以外のものであるがTMDS状のリンクに使用できるエンコードアルゴリズムは、例えば、IBM8b10bコードである。分類(イン・バンドキャラクタとアウト・オブ・バンドキャラクタとの間の)は、遷移の数の大小のみに基づく必要がない。例えば、イン・バンド及びアウト・オブ・バンドキャラクタ各々の遷移の数は、(ある実施形態では)単一の範囲(例えば、最小及び最大の遷移数により定義された中間の範囲)内とすることができる。
TMDS状のリンクの送信器と受信器との間で送信されるデータは、(一対の導体を経て)差動的に送信できるが、その必要はない。又、TMDSリンクは、4つの差動対を有し(単一ピクセルバーションにおいて)、そのうちの3つがビデオデータ用のもので、且つその他がビデオクロック用のものであるが、TMDS状のリンクは、異なる数の導体又は導体対を有することができる。又、たとえTMDSリンクが個別の差動対を経てリンククロックを明確に送信しても、他のリンク(あるTMDS状のリンクを含む)は、リンククロックを明確に送信せず、この場合に、受信器は、データシグナリングから暗示的なクロックを回復することが要求される。本発明の全ての実施形態においてリンククロックが明確に送信されないが、幾つかの実施形態ではリンククロックが明確に送信される。
ある種の実施形態において、本発明は、ビデオデータのNビットワード(ここで、Nは「カラー深さ」パラメータで、N≠8である)のシーケンスを、「フラグメント(fragment)」と称されるKビットワード(ここで、KはNに等しくない))のシーケンスへとパックして、Kビットフラグメントをエンコードすると共に、そのエンコードされたフラグメントを、シリアルリンクを経て受信器へ送信するように構成された送信器に関する。通常、ビデオデータのNビットワードは、レートPで受け取られ又は送信器により発生され、そしてエンコードされたフラグメントは、レート(N/K)Pで送信される。好ましい実施形態では、カラー深さパラメータNは、10、12又は16であり、そしてK=8である(例えば、本発明により発生されたデータのエンコードされた8フラグメントの3本のストリームが、DVI準拠及びHDMI準拠システムに使用されるシリアルリンクを経て従来送信された8ビットコンポーネントの3本のエンコードされたストリームに代わって送信される実施形態と同様に)。
本発明の好ましい実施形態によれば、送信されるデータは、Mフラグメント「グループ」のシーケンスを表わし(各グループは、M個のフラグメントより成り、但し、Mは、Nを、N及びKの大きい方の共通の除数で除算したものである)、そして各グループ内の「j」番目のフラグメント(但し、1≦j≦M)は、グループ内に位相を有する。M個のフラグメントの各グループは、(M*K/N)Nビットビデオデータワードのグループに対してエンコードされたデータを搬送する。本発明の好ましい実施形態によれば、受信器は、リンク送信レート(N/K)PでKビットフラグメントをデシリアライズ及びデコードし、そして送信されたフラグメントを、厳密にオリジナルのピクセルレートPで出力されるビデオ及びブランキングデータのNビットワードへとアンパック(再アッセンブル)するように構成される。受信器のアンパッキングシーケンスは、送信器のパッキングシーケンスに一致しそしてそれを追跡するように設計される。
好ましい実施形態では、送信器は、既知のチェックポイント(例えば、線又はフレームの開始又は終了)において最も最近送信されたフラグメントの位相を表わす位相情報(時には「パッキング位相データ」とも称される)を、リンクを経て時々送信し、受信器が、回復されたフラグメントを、送信器によるパッキングと同位相でアンパックするのを許すように構成される。位相情報は、例えば、位相が変化するのを許し、そしてブランキング中に「チェックポイントにおけるパッキング位相」メッセージを送信することにより、明確にされてもよい。この解決策は、チェックポイントとチェックポイントとの間での任意のアクティブピクセル、ブランキング、及び合計(アクティブピクセル+ブランキング)カウントをサポートする(例えば、ビデオ線当たりの任意のアクティブピクセル、ブランキング、及び合計カウント)。典型的な実施形態では、Kビットフラグメントを表わす(K+X)ビットコードワード(但し、X>0)がアクティブなビデオ周期中に送信され、そしてブランキングインターバル中に同じチャンネルを経て送信される他の(K+X)ビットコードワードにより明確な位相情報が指示される。
他の実施形態では、位相情報は、暗示的でもよい(例えば、パッキング位相データは、受信器へ明確に送信されるのではなく、受信器へ暗示的に指示される)。例えば、これは、ブランキングの開始のようなチェックポイントにおいて送信位相を固定することにより実行できる。この解決策は、合計(ピクセル+ブランキング)カウントをピクセルグループザイズの厳密な倍数に限定できる場合に、任意のピクセル及びブランキングカウントをサポートする。別の例では、ピクセルデータの開始(アクティブビデオインターバルの開始)のようなチェックポイントにおいて送信器のパッキングシーケンスを常に再スタートし、そしてブランキング中に送信されるリンク記号の数が線から線へ若干変化するのを許し、リンク記号とピクセル+ブランキングキャラクタとの比が厳密に(N/K)となるようにすることで、位相情報が暗示的にされてもよい。この解決策は、任意の合計、ピクセル、及びブランキングカウントをサポートする。
典型的な実施形態では、送信器は、少なくとも2つの異なるパッキングモード(時々、カラー深さモードと称される)のいずれかで動作でき、パラメータNは、各モードにおいて異なる値を有し、パラメータKは、エンコードシステムに対する定数であり(TMDSエンコードの場合にK=8)、そして送信器は、エンコードされたフラグメント、パッキング位相データ、及び送信器が現在動作しているカラー深さモードを表わすデータ(時々、「カラーモードデータ」と称される)を(シリアルリンクを経て)送信するように構成される。幾つかのこのような実施形態では、送信器は、8ビットでは、周波数Pのリンククロックを使用してシリアルリンクを経て、ビデオデータの8ビットワード(Qビットコードワードとしてエンコードされた)を受信器へ送信するように動作でき、又、本発明による少なくとも1つの他のモードでは、(通常、周波数Pのピクセルクロックを使用して送信器へクロックされる)ビデオデータのNビットワード(但し、Nは8に等しくない)を8ビットフラグメントへとパックし、それらフラグメントをQビットコードワード(各コードワードは8ビットペイロードを有する)としてエンコードし、そして周波数(N/8)Pのリンククロックを使用してそれらコードワードを受信器へ送信するように動作することもできる。受信器は、受信したコードワードをデコードして、8ビットフラグメントを回復し、それらフラグメントをアンパックして、Nビットビデオデータワードのオリジナルシーケンスを回復し、そしてカラーモードデータ及びリンククロックからオリジナルピクセルクロック(周波数Pの)を回復する。受信器は、パッキングのために送信器が使用したものと同じシーケンスをアンパッキングに使用しなければならず、そしてパッキング及びアンパッキングシーケンスは、厳密に同期されねばならない。
エンコードされたKビットワードを送信するシリアルリンクを経てNビットビデオデータワード(但し、N≠K)をいかに送信するかの問題に対する他の考えられる解決策とは対照的に、本発明の解決策は、帯域巾を浪費せず、パッキンググループサイズの厳密な倍数でないピクセルカウント及びブランキングカウントを取り扱うことができる。
本発明の他の態様は、シリアルリンクと、受信器と、本発明の送信器の実施形態とを備えたシステムにある。又、本発明の他の態様は、このようなシステムに使用するための受信器と、本発明の送信器の実施形態、システム又は受信器により実行される方法とにある。好ましい実施形態では、ビデオデータの送信されたフラグメント(各々8ビットビデオワードを表わす)がエンコードされ、次いで、それらエンコードされたフラグメントを表わすコードワードが送信される。
ある種の実施形態において、シリアルリンクは、TMDSリンクである。オリジナルのTMDSリンクの仕様は、3つの8ビットカラーコンポーネント(赤、緑、及び青)の各々を、3つの異なるデータチャンネル(時々、「レーン」と称されるワイヤ対)の各々に指定することにより24ビットRGBピクセルの送信を行う。各8ビットコンポーネントは、10ビットコードワードとしてエンコードされ、各カラーコンポーネントの10ビットコードワードは、レーンの特定の1つを経てシリアルに送信されて、他のレーンとは個別に8ビットへデコードされ、そして3つのデコードされたコンポーネントの各セットは、デコードの後にピクセルへと再アッセンブルされる。シリアルリンクがTMDSリンクである幾つかの実施形態では、周波数Pのリンククロックを使用してTMDSリンクの差動ワイヤ対を経てビデオコンポーネントデータの8ビットワードを10ビットTMDSコードワードとして送信するように動作できる各送信レーンは、本発明により(少なくとも1つの他のモードにおいて)、周波数(N/8)Pのリンククロックを使用して、ビデオデータのNビットワードのM*8/Nメンバーグループ(但し、N≠8)を10ビットTMDSコードワードのMフラグメントグループ(各コードワードは8ビットペイロードを有する)として送信するようにも動作できる。Nビットワード(その各々は、通常、赤、緑又は青のカラーコンポーネントである)は、断片(piece)に分割され(各断片のサイズは、8ビット以下である)、そしてそれらの断片は、TMDSコードワード(記号)としてエンコードするために8ビットフラグメントにパックされる。
所与のカラー深さパラメータNに対して、Nビットビデオワードが、本発明の好ましい実施形態により繰り返しサイクルで8ビットフラグメントにパックされる(100%効率で)。例えば、N=10の場合には、RGBビデオデータの4つの連続するピクセルの10ビット赤色コンポーネントは、4ピクセルの10ビット赤コンポーネントを搬送するのに充分な5フラグメントグループ(各フラグメントは8ビットより成り、従って、フラグメント当たり8ビット*グループ当たり5フラグメント=グループ当たり40ビット)へとパックされる。同様のプロセスがピクセルの緑及び青コンポーネントにも適用される。別の例として、N=12の場合には、RGBビデオデータの2つの連続するピクセルの12ビット赤色コンポーネントは、2ピクセルの12ビット赤コンポーネントを搬送するのに充分な3フラグメントグループ(各フラグメントは8ビットより成り、従って、フラグメント当たり8ビット*グループ当たり3フラグメント=グループ当たり24ビット)へとパックされる。このようなパッキングは、帯域巾を浪費しない。
ある実施形態は、Dビットピクセルの3つのNビットコンポーネントを別々にパックするが、本発明は、データワード又はピクセルをパッキングの前にコンポーネントへ分離しない実施形態にも等しく適用される。又、本発明は、特定のレーンカウントを使用するリンクに限定されない。一般に、本発明は、各々KビットのM個のフラグメントのグループを使用してL個のレーンを経てDビットワードを送信することをサポートし、但し、各フラグメントグループは、M*L*Kビットを含み、W=M*L*K/Dワード/グループを搬送し、ここで、M、L、K、W及びDは、全て、整数である。
好ましい実施形態では、本発明の送信器により実施されるパッキング状態マシンシーケンスは、ピクセルフラグメントをパッキングすることから、アンパックされたブランキングキャラクタを通すことへとスイッチし、そして再び境界(単にパッキンググループ境界ではない)に戻ることができるように、入念に設計される。これが有用であるのは、ある通常規格のテレビジョンタイミングが、4ピクセルの厳密な倍数(10ビットコンポーネントに対するパッキンググループサイズ)でないピクセル又はブランキングカウントを有するからである。
パッキング位相データ及びカラーモードデータ(上述した)は、本発明の種々の実施形態において種々の仕方のいずれかでシリアルリンクを経て送信される。例えば、ブランキングインターバル中に、本発明の送信器のDVI準拠の実施形態は、2つの制御ビットを表わすTMDSコードワードを、TMDSリンクの3つのデータチャンネルの各々を経て送信することができ(リンククロックサイクル当たり合計6つの制御ビット)、これらビットのうちの2つを水平及び垂直同期ビットとして使用でき、そして他の4つのビット(CTL0、CTL1、CTL2、CTL3)の幾つか又は全部をパッキング位相データとして及び任意であるがカラーモードデータとしても使用できる。別の例として、データアイランドとして知られているブランキングインターバルの部分中に、本発明の送信器のHDMI準拠の実施形態は、エンコードされた補助的データ(例えば、エンコードされたオーディオデータ)及び制御ビットを含むパケットを、TMDSリンクのデータチャンネルを経て送信することができる。本発明によれば、幾つかのこのようなパケットは、パッキング位相データ及び/又はカラーモードデータを含むことができる。
シリアルリンクがTMDSリンクでありそして送信器及び受信器がDVI準拠であるような本発明のある種の実施形態を再び参照すれば、3Nビットの入力ビデオワード(ピクセル)が、通常、周波数Pのピクセルクロックを使用して送信器へクロックされる(或いは、ピクセルクロックによりクロックされるサブシステムにおいてそれらを送信器で発生することもできる)。TMDSコードワードの3つのストリームが各3Nビットピクセルに応答して発生される。通常、TMDSコードワードのストリームの1つは、赤色コンポーネントデータを表わし、別の1つは、緑色コンポーネントデータを表わし、そしてもう1つは、青色コンポーネントデータを表わす。各TMDSコードワードストリームは、周波数(N/8)Pのリンククロックを使用してTMDSリンクの異なるチャンネル(チャンネル0、チャンネル1又はチャンネル2)を経て送信される。
好ましい実施形態では、本発明を実施する送信器は、8ビットモードでは、ビデオデータの従来のTMDSエンコードを遂行し(24ビットビデオデータの各8ビットコンポーネントに応答して10ビットTMDSコードワードを発生し)そしてそのエンコードされたデータを、シリアルリンク(例えば、DVI又はHDMIリンク)を経て送信するように動作できると共に、少なくとも1つのNビットモード(但し、N≠8)では、3Nビットビデオデータの各Nビットコンポーネントに応答して、10ビットTMDSコードワードを発生し、そしてエンコードされたデータを、シリアルリンクを経て送信するようにも動作できる。
幾つかのこのような実施形態では、送信器は、8ビットモードにおいて、24ビットのビデオデータピクセルをレートPで受信又は発生し(各ピクセルは、8ビットの赤コンポーネント、8ビットの緑コンポーネント及び8ビットの青コンポーネントを含む)、そしてこれらピクセルを表わすTMDSコードワードを、DVI又はHDMIリンク(又は他のシリアルリンク)を経てレートPで送信する。又、送信器は、次のモードの1つ以上において動作することもできる。
18ビットのビデオデータをレートPで受信又は発生し(例えば、各ピクセルは、6ビットの赤コンポーネント、6ビットの緑コンポーネント及び6ビットの青コンポーネントより成る)、そしてこれらビデオデータを表わすTMDSコードワードを、リンクを経て(3/4)Pのレートで送信する18ビットピクセルモード;
30ビットのビデオデータピクセルをレートPで受信又は発生し(各ピクセルは、10ビットの赤コンポーネント、10ビットの緑コンポーネント及び10ビットの青コンポーネントより成る)、そしてこれらビデオデータを表わすTMDSコードワードを、リンクを経て(5/4)Pのレートで送信する30ビットピクセルモード;
36ビットのビデオデータピクセルをレートPで受信又は発生し(各ピクセルは、12ビットの赤コンポーネント、12ビットの緑コンポーネント及び12ビットの青コンポーネントより成る)、そしてこれらビデオデータを表わすTMDSコードワードを、リンクを経て(3/2)Pのレートで送信する36ビットピクセルモード;及び
48ビットのビデオデータピクセルをレートPで受信又は発生し(各ピクセルは、16ビットの赤コンポーネント、16ビットの緑コンポーネント及び16ビットの青コンポーネントより成る)、そしてこれらビデオデータを表わすTMDSコードワードを、リンクを経て2Pのレートで送信する48ビットピクセルモード。
ある実施形態において、Mビットピクセルモード(但し、M≠8及びM=L*P、ここで、L及びPは整数)で動作できる送信器は、Pビットピクセルモードでも任意に動作でき、このモードでは、Pビットビデオデータパケットを受信又は発生し、そしてL個の連続するPビットビデオワード(例えば、L個の連続するPビットカラーコンポーネント)のセットを、個々のMビットコンポーネントがMビットピクセルモードにおいてパックされエンコードされるのと同様に、エンコードし、次いで、シリアルリンクを経てビデオデータを表わすコードワード(例えば、TMDSコードワード)を送信する。
好ましい実施形態において、本発明を実施する受信器は、シリアルリンク(例えば、DVI又はHDMIリンク)から従来のTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、そしてその受信したTMDSコードワードをデコードして、24ビットのビデオデータを発生するように構成される(例えば、24ビットピクセルの各々は、8ビットの赤コンポーネント、8ビットの緑コンポーネント及び8ビットの青コンポーネントを含む)。又、受信器は、本発明により、次のモードの1つ以上で動作することができる。
シリアルリンクから(3/4)PのレートでTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、18ビットのビデオデータをレートPで発生する(その各ピクセルは、6ビットの赤コンポーネント、6ビットの緑コンポーネント及び6ビットの青コンポーネントより成る)18ビットピクセルモード;
シリアルリンクから(5/4)PのレートでTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、30ビットのビデオデータをレートPで発生する(その各ピクセルは、10ビットの赤コンポーネント、10ビットの緑コンポーネント及び10ビットの青コンポーネントより成る)30ビットピクセルモード;
シリアルリンクから(3/2)PのレートでTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、36ビットのビデオデータをレートPで発生する(その各ピクセルは、12ビットの赤コンポーネント、12ビットの緑コンポーネント及び12ビットの青コンポーネントより成る)36ビットピクセルモード;及び
シリアルリンクから2PのレートでTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、48ビットのビデオデータをレートPで発生する(その各ピクセルは、16ビットの赤コンポーネント、16ビットの緑コンポーネント及び16ビットの青コンポーネントより成る)48ビットピクセルモード。
本発明の送信器の典型的な実施形態は、ソースピクセルがソースピクセルクロックレートで受信又は発生され、そしてリンククロックレートがソースピクセルクロックレートに一致するような従来の8ビットモードで動作できる。これらの実施形態では、送信器は、リンククロックレートがソースピクセルクロックレートを越えるような少なくとも1つのNビットモード(但し、N≠8)でも動作し得る。典型的に、このような送信器は、ソースビデオデータ及びピクセルクロックを(ソースから)受け入れ、そしてピクセルクロックに適切な係数を乗算して、リンククロックを発生する。或いは又、送信器は、リンクレートクロックを受け容れ(又は発生し)、そしてそのリンクレートクロックを適切な係数で除算することによりピクセルレートクロック(ピクセルソース及び送信器により使用するための)を導出することができる。本発明の受信器の典型的な実施形態は、リンククロックを(及びエンコードされたビデオデータをリンククロックレートで)受信し、リンククロックを分割してピクセルクロックを回復し、エンコードされたビデオデータをデコードしてアンパックすることによりソースピクセルデータを回復し、そしてその回復されたソースピクセルデータをピクセルクロックレートで出力する。
ある種の実施形態において、本発明は、本発明の受信器の実施形態と、本発明の送信器の実施形態と、これら送信器と受信器との間のシリアルリンクとを備えたシステムに関する。図2は、このようなシステムの一実施例を示すブロック図である。図2のシステムは、ビデオソース201(これは、パーソナルコンピュータ又はセットトップボックスでよい)と、モニタ202と、(ソース201の)送信器203と(モニタ202の)モニタコントローラ205との間のシリアルリンクとを備えている。モニタ202は、ディスプレイサブシステム207(図示されたように接続されたパネルタイミングコントローラ208、カラムドライバ209、及びガラスパネルディスプレイ210を含む)と、モニタコントローラ205とを備えている。コントローラ205及び208の各々は、トランシーバである。ソース201の送信器203は、グラフィックコントローラ又はビデオプロセッサでよい。
送信器203とコントローラ205との間のシリアルリンクは、3つのチャンネル、即ちビデオデータのVビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのVビット「赤」色コンポーネント)のエンコードされたストリームを表わすビットをモニタコントローラ205へ送信するためのチャンネルV1と、ビデオデータのVビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのVビット「緑」色コンポーネント)の別のエンコードされたストリームを表わすビットを送信するためのチャンネルV2と、ビデオデータのVビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのVビット「青」色コンポーネント)の別のエンコードされたストリームを表わすビットを送信するためのチャンネルV3と、を有する。
コントローラ205とコントローラ208との間にある別のシリアルリンク(内部インターフェイス)も、3つのチャンネル、即ちビデオデータのIビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのIビット「赤」色コンポーネント)のエンコードされたストリームを表わすビットをコントローラ208へ送信するためのチャンネルW1と、ビデオデータのIビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのIビット「緑」色コンポーネント)の別のエンコードされたストリームを表わすビットを送信するためのチャンネルW2と、ビデオデータのIビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのIビット「青」色コンポーネント)の別のエンコードされたストリームを表わすビットを送信するためのチャンネルW3と、を有する。
送信器203とコントローラ205との間のシリアルリンクは、適当なシリアルリンクでよい(例えば、DVIリンク、HDMIリンク、又は別のTMDS状のリンクで、3つのレーンをもつものでも、もたなくてもよい)。又、コントローラ205とコントローラ208との間のシリアルリンクも、適当なシリアルリンクでよい(例えば、TMDSリンク又は別のTMDS状のリンクで、3つのレーンをもつものに限定されない)。
コントローラ208とカラムドライバ209との間のディスプレイインターフェイスは、第1形式のビデオデータのDビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのDビット「赤」色コンポーネント)と、第2形式のビデオデータのDビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのDビット「緑」色コンポーネント)と、第3形式のビデオデータのDビットコンポーネント(例えば、ビデオデータのDビット「青」色コンポーネント)とを送信することができる。
カラー深さパラメータV、I及びDは、いかなる値を有してもよいが、正確な(そして多様性のある)ガンマ及び色補正を許すためには、I≧(V+2)であるのが好ましい。ディスプレイインターフェイスに対するカラー深さパラメータDは、通常、ディスプレイコストポイント及びテクノロジー形式により設定される。クオリティの高い用途では、DがD≧(V+2)を満足するのが好ましい。少なくともある程度クオリティの高い用途では、Dが10又は12に等しいのが好ましい。
典型的な実施形態では、チャンネルV1、V2、V3、W1、W2及びW3の各々を経て送信される各コードワードは、8ビットビデオデータコンポーネントを表わす。カラー深さパラメータVが8に等しい動作モードでは、送信器203及びコントローラ205は、従来のように動作でき、そしてそれらの間のリンクは、従来のリンクでよい。同様に、カラー深さパラメータIが8に等しい動作モードでは、コントローラ205及び208は、従来のように動作でき、そしてそれらの間のリンクは、従来のリンクでよい。
しかしながら、カラー深さパラメータV>8(例えば、V=10又はV=12)であり、且つ送信器203とコントローラ205との間のリンクが従来のリンクである(そしてチャンネルV1、V2及びV3の各々を経て送信される各コードワードが8ビットコンポーネントを表わす)動作モードでは、送信器203及びコントローラ205が本発明に基づいて動作する。より詳細には、送信器203は、本発明によるNビットモード(N=V)において、ビデオデータのVビットワードの3つのシーケンス(例えば、Vビットの赤、緑及び青の各コンポーネントのシーケンス)を、8ビットフラグメントの3つのストリームにパックし、それら8ビットフラグメントをエンコードし、そしてそのエンコードされたフラグメントの各ストリームを、チャンネルV1、V2及びV3の異なる1つを経てコントローラ205へ送信するように動作する。コントローラ205は、本発明により、各々の受信された(エンコードされた)フラグメントをデコードし、そしてそのデコードされた8ビットフラグメントの各ストリームをVビットワードのシーケンスへとアンパックするように動作する(エラーが存在しなければ)。
同様に、カラー深さパラメータI>8(例えば、I=10又はI=12)であり、且つコントローラ205と208との間のリンクが従来のリンクである(そしてチャンネルW1、W2及びW3の各々を経て送信される各コードワードが8ビットコンポーネントを表わす)動作モードでは、コントローラ205及び208が本発明に基づいて動作する。より詳細には、コントローラ205は、本発明によりNビットモード(N=I)において送信器として動作して、(ソース201から受け取ったビデオデータの)Iビットワードの3つのシーケンスを8ビットフラグメントの3つのストリームへとパックし、それら8ビットフラグメントをエンコードし、そしてそのエンコードされたフラグメントの各ストリームを、チャンネルW1、W2及びW3の異なる1つを経てコントローラ208へ送信する。コントローラ208は、本発明により、各々の受信された(エンコードされた)フラグメントをデコードし、そしてそのデコードされた8ビットフラグメントの各ストリームをIビットワードのシーケンスへとアンパックするように動作する(エラーが存在しなければ)。
ある種の実施形態において、本発明は、ビデオデータのNビットワード(但し、N≠8)のシーケンスを8ビットフラグメントのシーケンスへとパックし、それら8ビットフラグメントをエンコードし、そしてそのエンコードされたフラグメントを、シリアルリンクを経て受信器へ送信するように構成された送信器に係り、シリアルリンクは、エンコードされた8ビットビデオデータワードを送信するように構成される。好ましい実施形態では、カラー深さパラメータNは、10、12又は16である。本発明によれば、送信されるデータは、Mフラグメントグループのシーケンスを表わし(各グループは、M個のフラグメントより成る)、そして各グループにおける「j」番目のフラグメント(但し、1≦j≦M)は、グループ内の位相を有する。送信器は、最も最近送信されたフラグメントの位相を表わすパッキング位相データを(リンクを経て)送信し、受信器が、エンコードされたデータをデコードし(ひいては、フラグメントを回復し)、そしてその回復されたフラグメントを、送信器によるパッキングと同位相でアンパックするのを許すように構成されるのが好ましい。
典型的な実施形態(例えば、図7及び8の実施形態)では、送信器は、少なくとも2つの異なるカラー深さモードのいずれかで動作でき、カラー深さパラメータNは、各モードにおいて異なる値を有し、そして送信器は、エンコードされたフラグメント、パッキング位相データ、及び送信器が現在動作しているカラー深さモードを表わす「カラーモード」データを(シリアルリンクを経て)送信するように構成される。幾つかのそのような実施形態では、送信器は、8ビットモードにおいて、ビデオデータの8ビットワード(Qビットコードワードとしてエンコードされた)を、周波数Pのリンククロックを使用してシリアルリンクを経て受信器へ送信するように動作でき、又、本発明による少なくとも1つの他のモードにおいて、(通常、周波数Pのピクセルクロックを使用して送信器へクロックされた)ビデオデータのNビットワード(但し、N>8)を8ビットフラグメントへとパックし、それらフラグメントをQビットコードワードとしてエンコードし(各コードワードは、8ビットのペイロードを有する)、そしてそのコードワードを、周波数(N/8)Pのリンククロックを使用して受信器へ送信するように動作できる。本発明によれば、受信器は、受信したコードワードをデコードして、8ビットフラグメントを回復し、それらフラグメントをアンパックして、Nビットビデオデータワードのオリジナルシーケンスを回復し、そしてカラーモードデータ及びリンククロックからオリジナルピクセルクロック(周波数Pの)を回復する。受信器は、送信器がパッキングのために使用して同じシーケンスをアンパッキングに使用しなければならず、そしてパッキングとアンパッキングのシーケンスは、厳密に同期しなければならない。
ある種の実施形態において、シリアルリンクは、TMDSリンクである。幾つかのこのような実施形態(例えば、図7及び8の実施形態)では、周波数Pのリンククロックを使用してTMDSリンクを経てビデオデータの8ビットワードを10ビットTMDSコードワードとして送信するように動作できる送信器は、本発明により(少なくとも1つの他のモードにおいて)、周波数(N/8)Pのリンククロックを使用して、ビデオデータのNビットワード(但し、N>8)を10ビットTMDSコードワード(各コードワードは8ビットペイロードを有する)として送信するようにも動作できる。Nビットワード(その各々は、通常、赤、緑又は青のカラーコンポーネントである)は、断片に分割され(各断片のサイズは、8ビット以下である)、そしてそれらの断片は、TMDSコードワードとしてエンコードするために8ビットフラグメントへとパックされる。
好ましい実施形態(図3−6を参照して述べる実施形態)では、本発明の送信器により実施されるパッキング状態マシンシーケンスは、ピクセルフラグメントをパッキングすることから、アンパックされたブランキングキャラクタ(例えば、カラーモード及び/又はパッキング位相データを表わすコードワード)を通すことへとスイッチし、そして再び境界(単にパッキンググループ境界ではない)に戻ることができるように、入念に設計される。これが有用であるのは、ある規格のテレビジョンタイミングが、4ピクセルの厳密な倍数(10ビットコンポーネントに対するパッキンググループサイズ)でないピクセル又はブランキングカウントを有するからである。
パッキング位相データ及びカラーモードデータ(上述した)は、本発明の種々の実施形態において種々の仕方のいずれかでシリアルリンクを経て送信される。例えば、ブランキングインターバル中に、図7の送信器100のDVI準拠の実施形態は、2つの制御ビットを表わすTMDSコードワードを、TMDSリンクの3つのデータチャンネルの各々を経て送信し(リンククロックサイクル当たり合計6つの制御ビット)、そして以下に述べるように、これらビットのうちの2つを水平及び垂直同期ビットとして送信できると共に、他の4つのビット(CTL0、CTL1、CTL2、CTL3)の2つをパッキング位相データ及びカラーモードデータとして送信することができる。別の例として、データアイランドとして知られているブランキングインターバルの部分中に、本発明の送信器のHDMI準拠の実施形態は、エンコードされた補助的(例えば、オーディオ)データ、他のデータ、及び制御ビットを含むパケットを、TMDSリンクのデータチャンネルを経て送信することができる。本発明によれば、幾つかのこのようなパケットは、パッキング位相データ及び/又はカラーモードデータを含むことができる。
シリアルリンクがTMDSリンクであり、且つ送信器及び受信器がDVI準拠である本発明のシステムの実施形態では、3Nビットの入力ピクセルが、周波数Pのピクセルクロックを使用して送信器へクロックされる(或いは、ピクセルクロックによりクロックされるサブシステムにおいてピクセルが送信器で発生される)。TMDSコードワードの3つのストリームが各3Nビットピクセルに応答して発生される。通常、TMDSコードワードのストリームの1つは、赤色コンポーネントデータを表わし、別の1つは、緑色コンポーネントデータを表わし、そしてもう1つは、青色コンポーネントデータを表わす。各TMDSコードワードストリームは、周波数(N/8)Pのリンククロックを使用してTMDSリンクの異なるチャンネル(チャンネル0、チャンネル1又はチャンネル2)を経て送信される。N≠8のときには、入力ビデオデータのNビットコンポーネントがフラグメントのグループへとパックされる(グループ当たりF個のフラグメント、フラグメント当たり8ビット)。通常、下位のピクセルビットが上位のピクセルビットの前にパックされる。各フラグメントは、次いで、送信のためにTMDSエンコードされる。受信器は、逆のプロセスを実行して、受信データをデコードしそしてアンパックする。
所与のカラー深さパラメータNに対して、本発明の送信器の好ましい実施形態(例えば、図7の送信器100の好ましい実施形態)は、Nビットのビデオワードを、繰り返しサイクルで8ビットフラグメントへとパックする(100%の効率で)。例えば、N=10の場合には、RGBビデオデータの4つの連続する各カラーコンポーネント(各コンポーネントは、10ビットの赤コンポーネント、10ビットの緑コンポーネント、又は10ビットの青コンポーネントである)が5フラグメントグループへとパックされる(各フラグメントは8ビットより成り、従って、フラグメント当たり8ビット*グループ当たり5フラグメント=グループ当たり40ビットとなる)。別の例では、N=12の場合には、RGBビデオデータの2つの連続する各カラーコンポーネント(各コンポーネントは、12ビットの赤コンポーネント、12ビットの緑コンポーネント、又は12ビットの青コンポーネントである)が3フラグメントグループへとパックされる(各フラグメントは8ビットより成り、従って、フラグメント当たり8ビット*グループ当たり3フラグメント=グループ当たり24ビットとなる)。このようなパッキングは、帯域巾を浪費しない。
次いで、本発明の送信器の実施形態が、TMDSエンコード動作を行いそして従来のTMDSリンクを経て送信するために、ビデオデータを8ビットフラグメントのグループへいかにパックするかについて詳細に説明する。
このようなクラスの送信器の8ビットモード動作中に、DE=1である間に(アクティブなビデオインターバル中に)、各々の送信されるTMDSコードワードは、リンククロックサイクル当たり8ビットのビデオデータを通信する。本発明の送信器の典型的な実施形態のNビットモード(但し、N>8)動作中に、DE=1である間に、Nビットビデオワードがビットのグループへとパックされ(各グループはG個のビデオワードより成る)、そして各グループは、F個のデータフラグメントへとスライスされる(各フラグメントは、8ビットより成る)。これらのフラグメントは、従来のTMDSエンコーダ/シリアライザ回路(例えば、図7のエンコーダ/シリアライザ回路108)へアサートすることができ、そして適当な周波数のリンククロックを使用してシリアルリンクを経てフラグメントが送信されるのに応答してTMDSエンコーダ/シリアライザ回路から10ビットTMDSコードワードが出力される。カラー深さパラメータ「N」(時々、「カラー深さ」とも称される)、並びにパラメータG及びFの値は、Nビットモード動作中に、テーブル1に示すように関連付けされる。
テーブル1
カラー深さ Gワード/グループ Fフラグメント/グループ
8 1 1
10 4 5
12 2 3
16 1 2
典型的な実施形態では、本発明の送信器は、リンククロック及びエンコードされたフラグメントを送信すると共に、特殊な制御コード(最も最近送信されたフラグメントの位相を表わすパッキング位相データ、及び任意であるが、送信器の現在のカラー深さモードを表わすカラーモードデータを含む)も送信する。通常、本発明の受信器は、標準的なTMDSデシリアライザ/デコーダ回路を備え、そしてTMDSリンクを経て送信された特殊な制御コード、リンククロック、及び8ビットフラグメントを回復するように構成される。現在カラー深さ及びグループ位相に基づき、受信器は、8ビットフラグメントをグループへと累積し、これらは、次いで、アンパックされて、オリジナルのカラー深さ(Nビット)ビデオワードを回復する。
本発明の好ましい実施形態の各カラー深さモードに対して、テーブル2、3、4及び5の適当な1つが、グループのサイズと、送信器が標準的なTMDSエンコーダの3つのデータチャンネルの各々へ8ビットフラグメントを与えるところの順序とを指定する。受信器は、逆のプロセスを実行する。テーブル2−5各々の左の列は、グループのフラグメントを識別し、そして他の列は、各フラグメントの8ビットを識別する。各行(mPn)は、カラー深さmの場合の各Fフラグメントグループに対する「n」番目のフラグメント(0≦n≦(F−1))を表わす(カラー深さ「m」は、上述したカラー深さパラメータ「N」に対する別の表示法であることに注意されたい)。各テーブル2−5の行は、送信の順に配列される(従って、最も上の行は、送信されるべきグループの最初のフラグメントを表わし、そして最も下の行は、送信されるべきグループの最後のフラグメントを表わす。各テーブルにおける各エントリー「Xy」は、エンコーダに与えられるビデオワードXのビットyを指示する。ビット0は、最下位ビットである。mビットのビデオワードは、各グループの「G」個のメンバーを識別するために(必要に応じて)A、B、C、Dと表示される(例えば、カラー深さm=10に対するグループは、4つのメンバーA、B、C及びDを有する)。ワードAは、各グループの最初に送信されるワードである。
テーブル2(8ビットモード)
(G=1;F=1)
フラグ ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット
メント
8P0 A0 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7

テーブル3(10ビットモード)
(G=4;F=5)
フラグ ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット
メント
10P0 A0 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7
10P1 A8 A9 B0 B1 B2 B3 B4 B5
10P2 B6 B7 B8 B9 C0 C1 C2 C3
10P3 C4 C5 C6 C7 C8 C9 D0 D1
10P4 D2 D3 D4 D5 D6 D7 D8 D9

テーブル4(12ビットモード)
(G=2;F=3)
フラグ ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット
メント
12P0 A0 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7
12P1 A8 A9 A10 A11 B0 B1 B2 B3
12P2 B4 B5 B6 B7 B8 B9 B10 B11

テーブル5(16ビットモード)
(G=1;F=2)
フラグ ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット ビット
メント
16P0 A0 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7
16P1 A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15
ブランキングインターバル中に(ピクセルがパッキング及び送信されないときに)、本発明の送信器は、パッキング位相データ(最も最近送信されたフラグメントの位相を表わす)を含むショートメッセージを時々送信して、受信器がそのアンパッキングシーケンスを送信器のパッキングシーケンスに整列できるようにする。又、本発明の送信器は、カラー深さモードデータを送信するためにブランキングインターバル中に同じ又は付加的なメッセージを使用して、受信器が送信器と同じカラー深さで動作するよう確保し、これにより、受信器が送信器のパッキングシーケンスに対応するアンパッキングシーケンスを使用できるようにする。
ブランキングインターバル(DE=0で示される)中に、従来のDVI準拠の送信器は、TMDSピクセルデータコードワードに代わって、TMDS制御コードワードを送信する。これらのTMDS制御コードは、リンククロックサイクル当たりに一度送信され、そしてリンククロックサイクル当たり全部で6ビットの制御情報に対して、TMDSリンクの3つのデータチャンネルの各々を経て送られる2つの制御ビット(C0、C1)を表わす。DVI準拠の送信器は、これら6ビットのうちの2つを水平及び垂直の同期情報(HS、VS)に対して使用して、この同期情報を表わすコードワードを、1つのデータチャンネル(チャンネル0)を経て送信すると共に、他の4つのビット(CTL0、CTL1、CTL2、CTL3)を逆転する。本発明の送信器のDVI準拠の実施形態は、標準的DVI準拠の受信器が適切なフレーミングを実行できるように、標準的(10ビット)TMDS制御コードを使用しなければならない。
本発明によれば、ある種のDVIのような実施形態のNビットモード動作中に(Nの値は、N=8を含む任意の値)、このようなビットCTL0、CTL1、CTL2、CTL3の幾つか又は全部(TMDSリンクのデータチャンネル1及び2を経て送信されるコードワードで指示される)をブランキング中のある時間に使用して、ショートリンク制御メッセージ(以下で詳細に述べる「LCM」)をエンコードし、パッキング位相データ(最も最近送信されたフラグメントの位相を表わす)、及び任意であるが、カラーモードデータ(送信器の現在のカラー深さモードを表わす)を送信することができる。
本発明の他の実施形態では、パッキング位相データ及び/又はカラーモードデータは、ビデオブランキング中に種々の他の仕方のいずれかでシリアルリンクを経て送信される。例えば、データアイランドとして知られているブランキングインターバルの部分の間に、本発明の送信器のHDMI準拠の実施形態は、エンコードされた補助的(例えば、オーディオ)データ、他のデータ、及び制御ビットを含むパケットを、TMDSリンクの3つのデータチャンネルの幾つか又は全部を経て送信することができる。本発明によれば、幾つかのこのようなパケットは、パッキング位相データ及び/又はカラーモードデータを含むことができる。HDMI準拠の送信器及び受信器は、(アクティブなビデオインターバル間の)各ブランキングインターバルの3つの部分、即ち初期部分(データアイランドのプリアンブルを送信できる)と、それに続くデータアイランドとして知られている部分と、それに続く最終的部分(ビデオのプリアンブルを送信できる)との間を区別することができる。ブランキングインターバルに2つ以上のデータアイランドが存在するのも任意である。各ブランキングインターバルの初期データアイランドプリアンブルの間に、制御ビットCTL3、CTL2、CTL1及びCTL0の特定パターン、及び任意であるが、初期ビットパターンも表わすコードワードの繰り返しが送信される。各ブランキングインターバルのビデオプリアンブルの間に、制御ビットCTL3、CTL2、CTL1及びCTL0の他の特定パターン、及び任意であるが、初期ビットパターンも表わすコードワードの繰り返しが送信される。
好ましい実施形態(DVI準拠であるが、そうである必要はない)の説明には、DVIの用語が使用される。DVI用語によれば、DE=0は、ブランキング周期を示し、そしてDE=1は、ピクセルが送信されるアクティブなビデオ周期を示す。図3乃至6(パッキング及びアンパッキング状態を示す図)において、「DE=1」は、送信されるべき次のキャラクタがピクセルであることを指示するのに使用され、そして「DE=0」は、次のキャラクタがブランキングキャラクタであることを指示するのに使用される。
多数のカラー深さの各々について、テーブル6−10(以下に示す)は、グループのサイズと、本発明の送信器の典型的な実施形態(DVI準拠の実施形態でよい)がTMDSリンクのチャンネル0に対してTMDSエンコーダに水平及び垂直同期コードを与えるところの順序とを指定する(例えば、各テーブルの各行のC0列におけるビットは、DVI準拠の実施形態におけるHSYNCであり、そして各テーブルの各行のC1列におけるビットは、DVI準拠の実施形態におけるVSYNCである)。ピクセルと同様に、ブランキング(同期)コードは、通常、ピクセルレートPで本発明の送信器へ通信される。
深いカラー深さ(N>8)の場合、リンククロックがソースピクセルクロックPより速い。より深いカラーデータを搬送するために、リンククロックが(N/8)*Pにセットされる。図示されたケースでは、(NビットビデオデータのパックされたKビットフラグメントの)グループ当たりのリンククロックサイクルの数が、グループ当たりのピクセルクロックサイクルの数(F−1)より1だけ大きい。
Nビットモード動作のブランキングインターバル中に、新たな同期ビット対(1つのHSYNCビット及び1つのVSYNCビット)を表わす1つのブランキングコードをリンククロックサイクルごとに送信することができる(グループ当たり余計なリンククロックを必要とする深いカラーピクセルとは異なり)。これにも関わらず、ピクセルクロックサイクルとリンククロックサイクルとの固定比(N/8)を維持するために、送信器は、F個のリンククロックサイクルのグループ当たり(F−1)個の新たな同期ビット対しか送信しない。
従って、テーブル7、9及び10は、Nビットモード動作中に、ブランキングインターバルにおいて、Fフラグメントグループがブランキングキャラクタで完全に構成されるときには、本発明の送信器は、F個の連続するリンククロックサイクル中にF個のブランキングコード(n=0からF−1とすれば、「mCn」と示される)のグループを送信し、ここで、F−1個のブランキングコードの各々は、新たな同期ビット対を表わし、そしてグループにおいて送信される最後のブランキングコードは、以前のコードと同じ同期ビット対を表わす(テーブル7、9及び10、図4、5及び6における状態10C4、12C2及び16C1)。受信器は、F個のリンククロックサイクルのこのような各周期の最後の(繰り返し)ブランキングコードをドロップする。その結果として、同期ビット対がそれらのオリジナル(ピクセルクロック)レートで回復される。
ブランキング周期へ又はブランキング周期から遷移するときには、ピクセルフラグメント(テーブル3−5において「mPn」と示された)と、ブランキングコード(テーブル7−10において「mCn」又は「mPCn」と示された)との混合物を搬送するFフラグメントグループ(状態n=0からF−1)が発生し得る。このようなケースでは、グループがピクセルフラグメントで始まるか終わるかに関わらず、ピクセルパッキングのために余計なリンククロックサイクルが常に使用される。
10ビットモードに対する混合ピクセル/ブランキンググループは、例えば、次のシーケンスを含む(図4に見られる)。
10P0, 10P1*, 10PC2, 10PC3, 10PC4 (ピクセルA; ブランキングT,U,V)
10P0, 10P1, 10P2*, 10PC3, 10PC4 (ピクセルA,B; ブランキングU,V)
10P0, 10P1, 10P2, 10P3*, 10PC4 (ピクセルA,B,C; ブランキングV)
10C0, 10P1*, 10P2, 10P3, 10P4 (ブランキングS; ピクセルB,C,D)
10C0, 10C1, 10P2*, 10P3, 10P4 (ブランキングS,T; ピクセルC,D)
10C0, 10C1, 10C2, 10P3*, 10P4 (ブランキングS,T,U; ピクセルD)
但し、*は、ピクセルフラグメントの一部分しか有用な情報を含まないことを指示する。例えば、第1シーケンスでは、フラグメント10P1*は、ピクセルAの残りの2ビットを含み、そしてピクセルBを開始させる6個の未使用のビットは、ブランキング(DE=0)へスイッチすることを生じさせていない。
12ビットモードに対する同様の例は、次のものを含む。
12P0, 12P1*, 12C2 (1ピクセル、1ブランキング)、及び
12C0, 12P1*, 12P2 (1ブランキング、1ピクセル)
テーブル6、7、8、9及び10の左の列における各エントリー「mCn」(又は「mPCn」)は、本発明の送信器の状態を表わし、但し、インデックス「n」の範囲は、0≦n≦(F−1)であり、Fは、グループ当たりのビデオデータのフラグメントの数であり、そしてインデックス「m」は、カラー深さを表わす(このカラー深さ「m」は、上述したカラー深さパラメータ「N」に対する別の表示法であることに注意されたい)。各テーブルの中央及び右の列の各々における各エントリー「Xy」は、エンコードされるべき同期ビット対Xのビットyを指示する。本発明の送信器のエンコーダに与えられる各同期ビット対Xは、送信器によりTMDSリンクのチャンネル0を経て送信されるTMDSコードワードとしてエンコードされる。(ビット0は、同期ビット対Xの最下位ビットである(例えば、ビット「S0」は、ビット「S1」より下位である))。
テーブル6(8ビットモード)
(G=1;F=1)
状態 同期ビット対(エンコーダへ)
C0 C1
8C0 S0 S1

テーブル7(10ビットモード)
(G=4;F=5)
(テーブル7は、パッキンググループがブランキングキャラクタでスタートする場合に使用される)
状態 同期ビット対(エンコーダへ)
C0 C1
10C0 S0 S1
10C1 T0 T1
10C2 U0 U1
10C3 V0 V1
10C4 V0 V1
テーブル8(10ビットモード)
(G=4;F=5)
(テーブル8は、パッキンググループがピクセルで開始しそしてブランキングキャラクタで終了する場合に使用される)
(フラグメント10Pnから10C0へ遷移する場合のブリッジ状態)
状態 同期ビット対(エンコーダへ)
C0 C1
10PC2 T0 T1
10PC3 U0 U1
10PC4 V0 V1

テーブル9(12ビットモード)
(G=2;F=3)
状態 同期ビット対(エンコーダへ)
C0 C1
12C0 S0 S1
12C1 T0 T1
12C2 T0 T1

テーブル10(16ビットモード)
(G=1;F=2)
状態 同期ビット対(エンコーダへ)
C0 C1
16C0 S0 S1
16C1 S0 S1
テーブル8は、ビデオデータのフラグメント(アクティブなビデオインターバル中)から同期ビット(ブランキングインターバル中)へ遷移する混合グループのブランキング部分をエンコードするために10ビットモードにおいて必要なブリッジ状態(mPCn)を指示する。このようなブリッジ状態は、パッキンググループサイズGが2より大きいときに固定ピクセルクロックとリンククロックとの比を維持するために必要とされる。
通常、送信器は、立上り及び立下り縁がピクセルクロックの縁と整列されるDE信号に応答して動作し、そして送信器は、パックされてエンコードされるべきビデオデータと、エンコードされるべき制御ビット(同期ビットを含む)と、DE信号を表わすビットとをバッファするFIFO(例えば、図7のFIFO101)を備えている。ビデオ、制御及びDEビットは、ピクセルクロックを使用してFIFOへクロックされ、そしてリンククロックを使用してFIFOからクロックされる(例えば、リンククロックのドメインで動作するパッキング回路が、ビデオデータのビットのグループを本発明によりフラグメントへとパックできるように)。
図4(以下に述べる)に示すように、DE信号の(リンククロックドメインにおける)立下り縁に応答して、それに続くエンコードされた同期ビットを送信することができる(リンククロックドメインで動作する送信器の回路により)。
グループ(10P1)の第2フラグメントがエンコーダに与えられるリンククロックサイクルの直後にDEが0に変化すると(1つのピクセル及び3つの同期ビット対のグループにおける第1の且つ唯一のピクセルを完成する)、第2のフラグメントがエンコードされて送信され、次いで、1リンククロックの後に(図4及びテーブル8の状態10PC2)、同期ビットT0、T1がエンコーダに与えられ、エンコードされそして送信される(DEのこのような立下り縁で始まるブランキングインターバル中に)。
グループ(10P2)の第3フラグメントがエンコーダに与えられるリンククロックサイクルの直後にDEが0に変化すると(2つのピクセル及び2つの同期ビット対のグループにおける第2のピクセルを完成する)、第3のフラグメントがエンコードされて送信され、次いで、1リンククロックの後に(10PC3)、同期ビットU0、U1がエンコーダに与えられ、エンコードされそして送信される(DEのこのような立下り縁で始まるブランキングインターバル中に)。
グループ(10P3)の第4フラグメントがエンコーダに与えられるリンククロックサイクルの直後にDEが0に変化すると(3つのピクセル及び1つの同期ビット対のグループにおける第3のピクセルを完成する)、第4のフラグメントがエンコードされて送信され、次いで、1リンククロックの後に(10PC4)、同期ビットV0、V1がエンコーダに与えられ、エンコードされそして送信される(DEのこのような立下り縁で始まるブランキングインターバル中に)。
グループ(10P4)の最終的フラグメントがエンコーダに与えられるリンククロックサイクルの直後にDEが0に変化すると(即ち、ピクセルからブランキングへの遷移がグループの境界で発生すると)、ピクセルグループの第5フラグメントがエンコードされて送信され、次いで、1リンククロックの後に(10PC0)、同期ビットS0、S1(テーブル7の第1行に示す)がエンコーダに与えられ、エンコードされそして送信される(DEのこのような立下り縁で始まるブランキングインターバル中に)。
図3−6を参照して、テーブル6−10に示す状態に入りそしてビデオビットをテーブル2−5に示す形式のグループへとパックする本発明の送信器の典型的な実施形態の動作を説明する。各カラー深さモードに対して、送信器のシーケンスは、位相0でスタートし、次いで、フラグメントの各グループに対して位相を通してグループサイズのモジュロ(グループ当たりのフラグメントの数F)を増加する。DE=1の間に、ビデオデータのフラグメントmPnを表わすコードワードが送信される。DEの立下り縁に応答して、送信器は、状態mCn又はmPCnの一方に入り、そして(DE=0の間に)状態mCn又はmPCnの他方を通してサイクルする。例えば、10ビットモードにおいて、DEが1から0へ変化する場合に、位相nが0へと変化しないときには(DEの立下り縁がグループ整列されないときには)、送信器が(テーブル8の)状態mPCnの少なくとも1つに入り、そしてmPCn状態を経て進み、やがて、10PC4を去って、(テーブル7の)mCn状態のループに入る。DEが制限されて(好ましい実施形態のように)、ブランキングインターバルの最小幅が4個のブランキングキャラクタであるようにした場合には、ブランキングインターバル中に入る状態mPCn及び/又はmCnの最小合計数が4となる。
図3は、TMDSリンクを経てデータを送信すると共に、ブランキングインターバル中にテーブル6に示す状態に入るように構成された本発明の送信器の実施形態の8ビットモード動作を示す状態図である。8ビット動作中に、リンククロックレートは、ピクセルクロックレートに一致する。各アクティブなビデオインターバル中に(DE=1のときに)、送信器は、リンククロックサイクルに一度、データチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経て8ビットビデオワード(テーブル2のワード「8P0」)を表わすコードワードを送信する。各ブランキングインターバルの各リンククロックサイクル中に、送信器は、状態「8C0」に留まる(ここでは、データチャンネルCH0を経てテーブル6のエンコードされた同期ビットS0、S1を送信する)。DEの立下り縁に応答して、送信器の状態マシンは、8ビットのビデオデータではなく、一対の同期ビットS0、S1(テーブル6に示す)を送信器のチャンネルCH0エンコーダ(従来のTMDSエンコーダの要素である)へアサートする。DEの各立上り縁に応答して、送信器は、8ビットビデオデータワード8P0(リンククロックサイクル当たり1つのビデオデータワード)のシーケンスをチャンネルCHOエンコーダへアサートする。
図4(或いは図5又は図6)の状態図を実施する送信器は、通常、パックされてエンコードされるべきビデオデータ、エンコードされるべき制御ビット、及びDEビットをバッファするFIFOを備えている。ビデオ、制御及びDEビットは、ピクセルクロックを使用してFIFOへクロックされ、そしてリンククロック(ピクセルクロックより高い)を使用してFIFOからクロックされる。
ピクセルグループサイズGが2より大きいパッキングモード(例えば、図4の10ビットモード)では、ピクセルで始まってブランキングで終わるグループを取り扱うためにG−1個のブリッジ状態(mPCn)が必要である。これらブリッジ状態が入力されると(ブランキングのスタート)、そのグループの残りは、ブランキングキャラクタを含まねばならない。これは、G>2のパッキングモードに対して、最小ブランキング周期(DE=0)がG−1個のブランキングキャラクタ(例えば、10ビットモードに対する3キャラクタの最小ブランキング)であることを必要とすることになる。この最小状態は、最終的なPC状態(例えば、図4の10PC4)においてDEに対するテストを追加し、そしてDE=1の場合は第1ピクセル状態(mP0)へ、又はDE=0の場合は第1ブランキング状態(mC0)へ分岐することにより達成できる。図示されたように、図4は、簡単化のために、DEに対するこの余計なテストを省略しており、この場合に、DEは、4つ以上の連続するリンククロックサイクルに対してそれを低状態にできるように(即ち、各ブランキングインターバルの最小幅が4つの同期ビット対となるように)、制限されるのが好ましい。DEに対するこの僅かな制限は、送信器を簡単に実施できると共に、DEの以前の立下り縁がグループ境界に整列されなかった場合に正しい位相で(DEの立上り縁に応答して)ビデオデータの送信を再開できる(図4に示すように、10ビットモード動作中に)ように確保し、且つ受信器を簡単に実施できると共に、10ビットモード動作中に正しい位相で送信ビデオを回復できるように確保するために必要である。
図4は、TMDSリンクを経てデータを送信し、ビデオビットをテーブル3に示す形式のグループへとパックし、そしてブランキングインターバル中にテーブル7及び8に示す状態に入るように構成された本発明の送信器の典型的な実施形態の10ビットモード動作を示す状態図である。これら実施形態の10ビットモードの間に、リンククロックレートは、ピクセルクロックレートに1.25を乗じたものである(例えば、図7のPLL106により)。通常、送信器は、FIFOを備え、そしてDE信号、ピクセルクロック、ビデオデータ、及びソースからの制御ビットを受け取り、DE信号の立上り縁及び立下り縁は、ピクセルクロックの縁と整列され、そしてビデオデータ及び制御ビットは、ピクセルクロックを使用してFIFIへクロックされると共に、リンククロックを使用してFIFOからクロックされる。ビデオデータのパッキング及びエンコード動作は、リンククロックドメインにおいて実行される。
送信器は、図4の状態図を実施するための状態マシンで実施される。この状態マシンは、ビデオデータのフラグメント及び制御ビット(例えば、同期ビット)対をエンコードして送信するための送信器の回路(送信器の「エンコーダ」と称される)が次のように動作することを保証する。
持続されるアクティブなビデオインターバルの間に(DE=1の間に)、送信器は、ビデオデータの次のフラグメント、即ち10P0、10P1、10P2、10P3及び10P4を表わすコードワードの繰り返しシーケンスを(データチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経て)送信する。このシーケンスは、4ピクセルのグループを5つのリンククロックサイクルへとパックする。
グループの第2(8ビット)フラグメントがエンコーダに与えられた直後にリンククロックサイクルに生じるDE(リンククロックドメインにおける)の立下り縁に応答して、送信器は、次の状態シーケンスに入る。即ち、送信器がデータチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経てビデオデータフラグメント10P1(エンコードされた第2フラグメント)を表わすコードワードを送信する第1状態;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がエンコードされたビデオデータは送信しないが、データチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対T0、T1を送信するような状態「10PC2」;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対U0、U1を送信するような状態「10PC3」;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対V0、V1を送信するような状態「10PC4」;そして(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対S0、S1を送信するような状態「10C0」である。DEは、遷移状態10PC2、10PC3、10PC4、及びブランキング状態10C0の第1インスタンスの間には、低状態のままでなければならず、これは、図4の設計の場合に上述したようにブランキングについて4つの同期ビット対を最小限必要とすることになる(状態10PC4から状態10P0へDE=1の弧(arc)が追加される場合には、3つのブランキングコードという絶対的最小状態が得られることに注意されたい)。
通常、DEは、より多くのサイクル中に低状態のままである。DEが低状態のままであるその後のリンククロックサイクル中に、送信器は、状態「10C0」、「10C1」、「10C2」、「10C3」及び「10C4」の繰り返しシーケンスに入る。このシーケンスの任意のポイントにおいて(最小状態が満足された後に)、DEが状態10Cnの後に立上る場合には、次の状態が、次のようになる。
DEが10C0(ブランキングコードS)の後に立上る場合には、10C0の後に10P1が続く(ピクセルBのスタート;ピクセルAからのスペアビットは使用されないことに注意されたい);
DEが10C1(ブランキングコードT)の後に立上る場合には、10C1の後に10P2が続く(ピクセルCのスタート;ピクセルBからのスペアビットは使用されないことに注意されたい);
DEが10C2(ブランキングコードU)の後に立上る場合には、10C2の後に10P3が続く(ピクセルDのスタート;ピクセルCからのスペアビットは使用されないことに注意されたい);
DEが10C3(ブランキングコードV)の後に立上る場合には、10C3の後に10C4が続き(ブランキングコードVの繰り返し)、その後に10P0が続く(ピクセルAのスタート)。送信器のブランキングコードVの繰り返しは、リンククロックとピクセルクロックの固定比(1.25)を維持する。受信器は、ブランキングコードVの繰り返しを破棄(ドロップ)するように実施され、従って、回復されたデータは、ピクセルクロックレートである。
更に、図4を参照すれば、グループの第3(8ビット)フラグメントがエンコーダに与えられた直後にリンククロックサイクルに生じるDE(リンククロックドメインにおける)の立下り縁に応答して、送信器は、次の状態シーケンスに入る。即ち、送信器がデータチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経てビデオデータフラグメント10P2(エンコードされた第3フラグメント)を表わすコードワードを送信する第1状態;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対U0、U1を送信するような状態「10PC3」;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対V0、V1を送信するような状態「10PC4」;そして(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対S0、S1を送信するような状態「10C0」である。DEは、図4の設計では、遷移状態10PC3、10PC4、及びブランキング状態10C0の第1インスタンスの間には低状態のままでなければならない。
通常、DEは、より多くのサイクル中に低状態のままであり、そして送信器は、状態「10C0」、「10C1」、「10C2」、「10C3」及び「10C4」の繰り返しシーケンスに入り、これは、上述したように、DEが高状態になったときに終了する。
同様に(更に図4を参照すれば)、グループの第4(8ビット)フラグメントがエンコーダに与えられた直後にリンククロックサイクルに生じるDE(リンククロックドメインにおける)の立下り縁に応答して、送信器は、次の状態シーケンスに入る。即ち、送信器がデータチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経てビデオデータフラグメント10P3(エンコードされた第4フラグメント)を表わすコードワードを送信する第1状態;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対V0、V1を送信するような状態「10PC4」;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対S0、S1を送信するような状態「10C0」である。DEは、図4の設計では、遷移状態10PC4、及びブランキング状態10C0の第1インスタンスの間には低状態のままでなければならない。この場合も、送信器は、状態「10C0」、「10C1」、「10C2」、「10C3」及び「10C4」の繰り返しシーケンスに入り、これは、上述したように、DEが高状態になったときに終了する。
同様に(更に図4を参照すれば)、グループの第5(8ビット)フラグメントがエンコーダに与えられた直後にリンククロックサイクルに生じるDE(リンククロックドメインにおける)の立下り縁に応答して、送信器は、次の状態シーケンスに入る。即ち、送信器がデータチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経てビデオデータフラグメント10P4(エンコードされた第5フラグメント)を表わすコードワードを送信する第1状態;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対S0、S1を送信するような状態「10C0」である。この場合も、送信器は、状態「10C0」、「10C1」、「10C2」、「10C3」及び「10C4」の繰り返しシーケンスに入り、これは、上述したように、DEが高状態になったときに終了する。
図4の状態図は、5つの状態10x0乃至10x4のグループシーケンスを定義する(但し、「x」は、P又はC、又はPCでよい)。各々の5状態シーケンスに対して、進行は、常に、10x0、10x1、10x2、10x3、10x4であり、ここで、サフィックス0乃至4は、グループ「位相」を表わす。次のグループが考えられる。
・10P0, 10P1, 10P2, 10P3, 10P4(4つのピクセル)
・10P0, 10P1, 10P2, 10P3, 10PC4(3つのピクセル;1つのブランキングコード)
・10P0, 10P1, 10P2, 10PC3, 10PC4(2つのピクセル;2つのブランキング)
・10P0, 10P1, 10PC2, 10PC3, 10PC4(1つのピクセル;3つのブランキング)
・10C0, 10C1, 10C2, 10C3, 10C4(4つのブランキング及び繰り返し)
・10C0, 10C1, 10C2, 10P3, 10P4(3つのブランキング及び1つのピクセル)
・10C0, 10C1, 10P2, 10P3, 10P4(2つのブランキング及び2つのピクセル)及び
・10C0, 10P1, 10P2, 10P3, 10P4(1つのブランキング及び3つのピクセル)
入力された状態のグループ(及びエンコーダにアサートされたビデオデータと同期ビットの対)の例示的シーケンスを、線当たり5つのピクセル及び4つのブランキングコードを有するビデオフォーマットの人為的に短縮された例について述べる(フラグメントをコンマで分離する表示法を使用して;Aは、ビデオデータグループの第1フラグメントからの2つのビデオビットを指示し、Bは、ビデオデータグループの第2フラグメントからの2つのビデオビットを指示し、Cは、ビデオデータグループの第3フラグメントからの2つのビデオビットを指示し、Dは、ビデオデータグループの第4フラグメントからの2つのビデオビットを指示し、そしてS、T、U及びVは、同期ビット対である)。
第1グループ(第1線からの4つのピクセルを搬送する):AAAA、ABBB、BBCC、CCCD、DDDD(即ち、状態10P0、10P1、10P2、10P3、10P4);
第2グループ(第1線からの最後のピクセル及び最初の3つのブランキングキャラクタを搬送する):AAAA、A−−−、T、U、V(即ち、状態10P0、10P1、10PC2、10PC3、10PC4);
第3グループ(第1線の最後のブランキングキャラクタ及び第2線の最初の3つのピクセルを搬送する):S、−BBB、BBCC、CCCD、DDDD(即ち、状態10C0、10P1、10P2、10P3、及び10P4);
第4グループ(第2線の最後の2つのピクセル及び最初の2つのブランキングキャラクタを搬送する):AAAA、ABBB、BB−−、U、V(状態10P0、10P1、10P2、10PC3、及び10PC4);
第5グループ(第2線の最後の2つのブランキングキャラクタ及び第3線の最初の2つのピクセルを搬送する:S、T、−−CC、CCCD、DDDD(即ち、状態10C0、10C1、10P2、10P3、及び10P4);
第6グループ(第3線の最後の3つのピクセル及び最初のブランキングキャラクタを搬送する):AAAA、ABBB、BBCC、CCC−、V(即ち、状態10P0、10P1、10P2、10P3、及び10PC4);
第7グループ(第3線の最後の3つのブランキングキャラクタ及び第4線の最初のピクセルを搬送する):S、T、U、−−−D、DDDD(即ち、状態10C0、10C1、10C2,10P3、及び10P4);
第8グループ(第4線の最後の4つのピクセルを搬送する):AAAA、ABBB、BBCC、CCCD、DDDD(即ち、状態10P0、10P1、10P2、10P3、及び10P4);及び
第9グループ(第4線の4つのブランキングキャラクタを搬送すると共に、最後のブランキングキャラクタを繰り返して、固定の1.25のリンク対ピクセルクロック比を維持する):S、T、U、V、(V)(即ち、状態10C0、10C1、10C2、10C3、及び10C4)。
9つのグループのこのシーケンスは、4本の線ごとに繰り返される(第9グループの後に別の第1グループが続く)ことに注意されたい。各グループは、全部で4ピクセルクロックサイクルのデータ(ピクセル又はブランキングキャラクタのいずれか)を5つのリンククロックサイクルにおいて搬送する。9個のグループで36個のデータキャラクタを搬送することができ、これは、9個のデータキャラクタ(5個のピクセル及び4個のブランキングキャラクタ)の4本の線にとって充分である。又、一般に、線は、パターンが繰り返されるポイントを除いて、中間グループにおいて終了又は開始することに注意されたい。線当たりの合計カウント(ピクセル+ブランキングキャラクタ)をXとすれば、パターンは、Xmod4が1又は3である場合には4本の線ごとに繰り返し、Xmod4が2の場合には2本の線ごとに繰り返し、或いはXmod4=0の場合には各線ごとに繰り返し、ここで、4は、10ビットカラーモードの場合のピクセルクロックサイクルにおけるグループサイズである(この場合はT=5+4=9であり、従って、パターンは、4番目の線ごとに繰り返す)。
図5は、ビデオビットをテーブル4に示す形式のグループへとパックしそしてブランキングインターバル中にテーブル9に示す状態に入る本発明の送信器の典型的な実施形態の12ビットモード動作を示す状態図である。これら実施形態の12ビットモードの間に、リンククロックレートは、ピクセルクロックレートを越える(リンククロックレートは、ピクセルクロックレートに1.5を乗じたものである)。通常、送信器は、FIFOを備え、そしてDE信号、ピクセルクロック、ビデオデータ、及びソースからの制御ビットを受け取り、DE信号の立上り縁及び立下り縁は、ピクセルクロックの縁と整列され、そしてビデオデータ及び制御ビットは、ピクセルクロックを使用してFIFIへクロックされると共に、リンククロックを使用してFIFOからクロックされる。ビデオデータのパッキング及びエンコード動作は、リンククロックドメインにおいて実行される。
送信器は、図5の状態図を実施するための状態マシンで実施される。この状態マシンは、ビデオデータのフラグメント及び制御ビット(例えば、同期ビット)対をエンコードして送信するための送信器の回路(送信器の「エンコーダ」と称される)が次のように動作することを保証する。
アクティブなビデオインターバルの間に(DE=1の間に)、送信器は、ビデオデータの次のフラグメント、即ち12P0、12P1、及び12P3を表わすコードワードの繰り返しシーケンスを(データチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経て)送信する。このシーケンスは、2ピクセルのグループを3つのリンククロックサイクルへとパックする。
グループの第2(8ビット)フラグメントがエンコーダに与えられた直後にリンククロックサイクルに生じるDE(リンククロックドメインにおける)の立下り縁に応答して、送信器は、次の状態シーケンスに入る。即ち、送信器がデータチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経てビデオデータフラグメント12P1(エンコードされた第2フラグメント)を表わすコードワードを送信する第1状態;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がエンコードされたビデオデータは送信しないが、データチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対T0、T1を送信するような状態「12C2」;そして(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がデータチャンネルCH0を経てエンコードされた同期ビット対S0、S1を送信するような状態「12C0」である。DEが低状態のままである次のリンククロックサイクル中に、送信器は、状態「12C0」、「12C1」及び「12C2」の繰り返しシーケンスに入る。このシーケンスの任意のポイントにおいて(最小状態を満足した後に)、DEが状態12Cnの後に立上る場合には、次の状態が、次のようになる。
DEが12C0(ブランキングコードS)の後に立上る場合には、12C0の後に12P1が続く(ピクセルBのスタート;ピクセルAからのスペアビットは使用されないことに注意されたい);及び
DEが12C1(ブランキングコードT)の後に立上る場合には、12C1の後に12C2が続き(ブランキングコードTの繰り返し)、その後に12P0が続く(ピクセルAのスタート)。送信器のブランキングコードTの繰り返しは、リンククロックサイクルとピクセルクロックサイクルの固定比(1.5)を維持する。受信器は、ブランキングコードTの繰り返しを破棄(ドロップ)するように実施され、従って、回復されたデータは、ピクセルクロックレートである。
同様に、グループの第3フラグメントがエンコーダに与えられた直後にリンククロックサイクルに生じるDE(リンククロックドメインにおける)の立下り縁に応答して、送信器は、次の状態シーケンスに入る。即ち、送信器がデータチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経てビデオデータフラグメント12P2(エンコードされた第3フラグメント)を表わすコードワードを送信する第1状態;次いで、(次のリンククロックサイクルにおいて)送信器がエンコードされたビデオデータは送信しないが、エンコードされた同期ビット対S0、S1を送信するような状態「12C0」である。DEが低状態のままである次のリンククロックサイクル中に、送信器は、状態「12C0」、「12C1」及び「12C2」の繰り返しシーケンスに入り、これは、上述したように、DEが高状態になったときに終了する。
図5の状態図は、3つの状態12x0乃至12x2のグループシーケンスを定義する(但し、「x」は、P又はCでよい)。各々の3状態シーケンスに対して、進行は、常に、12x0、12x1、12x2であり、ここで、サフィックス0乃至2は、グループ「位相」を表わす。次のグループが考えられる。
・12P0, 12P1, 12P2 (2つのピクセル)
・12P0, 12P1, 12C2(1つのピクセル;1つのブランキングキャラクタ)
・12C0, 12C1, 12C2(2つのブランキング及び繰り返し)
・12C0, 12P1, 10P2(1つのブランキング及び1つのピクセル)
入力された状態のグループ(及びエンコーダにアサートされたビデオデータと同期ビットの対)の例示的シーケンスを、線当たり5つのピクセル及び2つのブランキングコードを有するビデオフォーマットの人為的に短縮された例について述べる(フラグメントをコンマで分離する表示法を使用して;Aは、ビデオデータグループの第1フラグメントからの4つのビデオビットを指示し、Bは、ビデオデータグループの第2フラグメントからの4つのビデオビットを指示し、そしてS及びTは、同期ビット対である)。
第1グループ(第1線からの最初の2つのピクセルを搬送する):AA、AB、BB(状態12P0、12P1、12P2);
第2グループ(第1線からの次の2つのピクセルを搬送する):AA、AB、BB(12P0、12P1、12P2);
第3グループ(第1線からの最後のピクセル及び最初のブランキングキャラクタを搬送する):AA、A−、T(状態12P0、12P1及び12C2);
第4グループ(第1線からの最後のブランキングキャラクタ及び第2線からの最初のピクセルを搬送する):S、−B、BB(状態12C0、12P1及び12P2);
第5グループ(第2線からの次の2つのピクセルを搬送する):AA、AB、BB(状態12P0、12P1、12P2);
第6グループ(第2線からの最後の2つのピクセルを搬送する):AA、AB、BB(状態12P0、12P1、12P2);及び
第7グループ(第2線からの2つのブランキングキャラクタを搬送すると共に、最後のブランキングキャラクタを繰り返して、固定の1.5のリンク対ピクセルクロックサイクル比を維持する):S、T、(T)(状態12C0、12C1、12C2)。
7つのグループのこのシーケンスは、2本の線ごとに繰り返される(第7グループの後に別の第1グループが続く)ことに注意されたい。各グループは、全部で2ピクセルクロックサイクルのデータ(ピクセル又はブランキングキャラクタのいずれか)を3つのリンククロックサイクルにおいて搬送する。7個のグループで14個のデータキャラクタを搬送することができ、これは、7個のデータ(5個のピクセル及び2個のブランキングキャラクタ)の2本の線にとって充分である。又、一般に、線は、パターンが繰り返されるポイントを除いて、中間グループにおいて終了又は開始することに注意されたい。線当たりの合計カウント(ピクセル+ブランキングキャラクタ)をXとすれば、パターンは、Xmod2が1である場合には1つおきの線で繰り返し、或いはXmod2=0の場合には各線ごとに繰り返し、ここで、2は、12ビットカラーモードの場合のピクセルクロックにおけるグループサイズである。(この場合はT=5+2=7であり、従って、パターンは、1つおきの線で繰り返す。)
図6は、ビデオビットをテーブル5に示す形式のグループへとパックしそしてブランキングインターバル中にテーブル10に示す状態に入る本発明の送信器の典型的な実施形態の16ビットモード動作を示す状態図である。図6は、リンククロックレートがピクセルクロックレートの2倍であり、そしてDEがピクセルクロックレートでしか変化し得ないと仮定している。図6に示すように、各アクティブなビデオインターバル中に(DE=1のときに)、送信器は、16ビットビデオワードの8ビットを表わすコードワード(テーブル5のコードワード「16P0」)と、その後に、そのビデオワードの他の8ビットを表わすコードワード(テーブル5のコードワード「16P1」)とを送信し、次いで、この動作を繰り返して、連続するリンククロックサイクル中に次のビデオワードを表わすコードワードを送信する。各ブランキングインターバル中に(DE=0のときに)、送信器は、状態「16C0」(エンコードされた同期ビット対S0、S1が送信される)に入り、次いで、状態「16C1」(同じエンコードされた同期ビット対S0、S1が再び送信される)に入り、そして連続するリンククロックサイクル中にこの動作を繰り返す。DEの立下り縁に応答して、送信器は、状態16C0に入り、8ビットのビデオデータではなく、一対の同期ビットS0、S1(テーブル10に示す)をチャンネルCH0エンコーダ(これは、ある実施形態において従来のTMDSエンコーダの要素である)へアサートする。DEの次の立上り縁に応答して、送信器は、8ビットビデオデータワードのシーケンス(リンククロックサイクル当たり1つのビデオデータワード)をアサートする。
図4−6の状態図(又は本発明の他の実施形態に基づくNビットモード動作のための状態図)を実施するために、本発明は、ピクセルクロックサイクルの単位で測定して、アクティブなビデオインターバル、水平ブランキングインターバル又は水平線インターバル(各々映像の水平線及び水平ブランキングインターバルより成る)の時間巾に顕著なタイミング制約を課さない。これらインターバルのうち、ビデオデータグループサイズの厳密な倍数である時間巾をもつことが要求されるものはない。幾つかの実施形態における唯一の制約は、ブランキングインターバルの最小時間巾(リンククロックサイクルの単位で)が、アクティブなビデオからブランキングへの遷移状態の数より大きくなければならないことである。一般に、ピクセルグループサイズGが2より大きいパッキングモード(例えば、図4の10ビットモード)の場合には、ピクセルで始まってブランキングキャラクタで終わるグループを取り扱うのにG−1個の遷移状態(mPCn)が必要である。これらの遷移状態に入ると(ブランキングの始めに)、そのグループの残りは、ブランキングキャラクタを含まねばならない。これは、G>2のパッキングモードに対して、最小のブランキング周期(DE=0である)がG−1個のブランキングキャラクタである(例えば、最小のブランキングが10ビットモードの場合に3個のブランキングキャラクタである)ことを必要とするようになる。図3、5及び6を参照して説明した8ビット、12ビット及び16ビットの状態マシンに対して、この最小時間巾は、ゼロリンククロックサイクルである(制約がない)。図4を参照して説明した10ビットの状態マシンでは、最小ブランキングインターバル時間巾が4つのリンククロックサイクルである(状態10PC2、10PC3、10PC4及び10C0を通してサイクルするのを許すために)。当業者であれば、図4の状態図を変更して、「10PC4」と示された状態からの余計な弧を追加することにより、この最小ブランキングインターバル時間巾を3つのリンククロックサイクルに減少できることが明らかであろう。最小ブランキングインターバル時間巾が4つのリンククロックサイクルという要求は、本発明による10ビットモード動作の実施に対して著しい障害にも制約にもならない。というのは、通常使用される全ての従来のビデオタイミングが相当に大きな最小ブランキングカウントをもつからである。同様に、ある実施形態において最小ブランキングインターバル時間巾が16個のピクセルクロックサイクルという要求(以下に述べるように、リンク制御メッセージを送信する目的で)は、本発明の実施に対して著しい障害にも制約にもならない。というのは、通常使用されるビデオタイミングが相当に長いブランキング周期を有するからである。
本発明の送信器がTMDSリンクを経てデータを送信するように構成されたある実施形態では、アクティブなビデオインターバル中に(DEが高であるときに)、送信器は、リンクのデータチャンネル(図1に示すCH0、CH1及びCH2)を経てビデオデータを表わすコードワード(例えば、テーブル2−5に示すビデオフラグメント)を送信すると共に、リンクのクロックチャンネル(図1に示すチャンネルCHC)のリンククロックも送信する。ブランキングインターバル中に(DEが低であるときに)、送信器は、リンクのデータチャンネルCH0を経て2つの同期ビット(水平及び垂直同期ビット)を各々表わすコードワードを、そしてデータチャンネルCH1及びCH2を経て4つの制御ビット(CTL0、CTL1、CTL2、CTL3)を送信すると共に、リンクのクロックチャンネルを経てリンククロックを送信する。ブランキング中に、4つの制御ビット(CTL0乃至CTL3)は、時々短い周期中に使用され、上述したリンク制御メッセージ(LCM)をエンコードして、送信器のパッキング位相及びカラー深さモードを受信器へ通信することができる。より詳細には、ブランキングインターバルの少なくとも1つのリンククロックサイクル中に、送信器の好ましい実施形態は、(データチャンネルCH1を経て)制御ビットを表わすコードワード(図1に示す従来の制御ビットCTL0)及びLCMの1ビットを送信すると共に、(データチャンネルCH2を経て)LCMの他のビットを表わすコードワード及び別の制御ビット(図1に示す従来の制御ビットCTL3)も送信する。送信された制御ビットCTL3は、受信器のHDCP暗号解読回路により従来のように使用されてもよい。
本発明の送信器の好ましい実施形態ではブランキングインターバル中にリンク制御メッセージを送信する(以下に述べるように)のを許すために、DE=1の間にビデオデータをそしてDE=0の間に同期ビット(HS、VS)及び制御ビット(CTL0乃至CTL3)を送信器へ供給する(送信器がこれを使用してNビット動作モードにおいて(N≠8)パッキング及びエンコード動作を実行するために)各ビデオソースは、次の制約を伴いDE信号を送信するように構成されるのが好ましい。ビデオソースは、16個のピクセルクロックサイクルの最小周期より短い時間中(ブランキングインターバルを指示するために)低いレベルのDE信号をアサートすることから制約されるのが好ましい。又、ビデオソースは、DE信号の立下り縁に続く最初の16個のピクセルクロックサイクル中にそのCTL2及びCTL1ピン(これを経て従来のTMDS制御ビットCTL1及びCTL2を送信器へ送信する)の状態を変化させることからも制約されるのが好ましい。この制約の理由を以下に詳細に述べる。
N>8を満足するカラー深さNの場合に、ビデオデータのフラグメント(或いはパッキング位相データ又は他のデータ)を表わすコードワードは、本発明の典型的な実施形態では、ソースピクセルクロックより速いリンククロックを使用して送信される。テーブル7−10及び図4−6を参照して説明した実施形態では、N=10、12又は16の場合に、グループ当たりのリンククロックサイクルの数は、グループ当たりのソースピクセルクロックの数より1だけ大きい。従って、このような実施形態では、本発明の送信器は、リンククロックドメインにおけるDEの立下り縁(リンククロックドメインにおけるブランキングインターバルの開始)が、グループの第1フラグメントが送信された後で、グループの第2フラグメントが送信される前には生じないように、実施される。本発明により送信される(各ブランキングインターバルにおいて)パッキング位相データは、グループの最後のF−1個のフラグメント(完全なグループは、F個のフラグメントより成る)のうちの最も最近送信されたフラグメントの位相を指示する。受信器(Nビットカラーモードで動作する)は、リンククロックレートで送信されたビデオデータの8ビットフラグメントを回復して、(通常、小さなFIFOを使用して)その回復されたフラグメントをアンパックすると共に、そのアンパックされたNビットビデオワードを、奇数ピクセル又はブランキングカウントについても、回復されたピクセルクロックサイクル当たり1つのNビットビデオワード(カラーチャンネル当たり)というレートで配送するように実施される。
Nビットモード動作中に(但し、N>8)、TMDSリンクを経てエンコードされたビデオデータ、パッキング位相データ、及びカラーモードデータを送信するように構成された本発明の送信器の実施形態は、各ブランキング周期(DE=0)の最初の12個のTMDSリンククロックサイクル中に受信器へ6ビットのリンク制御メッセージ(「LCM[5:0]」又は「LCM」)を送信するように構成されるのが好ましい。LCMは、パッキング位相データ、カラーモードデータ、又は他の情報を表わすことができる。LCMは、ブランキングインターバルの最初の12個のリンククロック中にTMDSリンクのデータチャンネルCH1及びCH2を経て従来送信されるCTL2及びCTL1制御ビットに置き換わるビットにより次のように決定される。
ブランキングインターバルの最初の4つのリンククロックサイクルに対して、CTL2=LCM[1]、CTL1=LCM[0];
ブランキングインターバルの第2の4つのリンククロックサイクルに対して、CTL2=LCM[3]、CTL1=LCM[2];及び
ブランキングインターバルの第3の4つのリンククロックサイクルに対して、CTL2=LCM[5]、CTL1=LCM[4]。
ブランキングインターバルの最初の12個のリンククロック中に、送信器は、TMDSリンクを経て従来送信されるCTL0及びCTL3を表わすコードワード、並びに次のいずれかを送信することができる。
TMDSリンクを経て従来送信されるCTL2及びCTL1(例えば、本発明の送信器の8ビットモード動作中に);又は
このような従来のCTL2及びCTL1ビットに代わるLCMを表わすビット(本発明の送信器のNビットモード動作中、但し、N≠8)。
Nビットモード動作中に(但し、N≠8)、ブランキングインターバルの最初の4つのリンクサイクルの各々において、送信器は、(従来のビットCTL1に代わる)LCM[0]及びCTL0を表わすアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを、TMDSリンクのデータチャンネルCH1を経て送信すると共に、(従来のビットCTL2に代わる)LCM[1]及びCTL3を表わすアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを、TMDSリンクのデータチャンネルCH2を経て送信する。次いで、ブランキングインターバルの次の4つのリンクサイクルの各々の間に、送信器は、(従来のビットCTL1に代わる)LCM[2]及びCTL0を表わすアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを、TMDSリンクのデータチャンネルCH1を経て送信すると共に、(従来のビットCTL2に代わる)LCM[3]及びCTL3を表わすアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを、TMDSリンクのデータチャンネルCH2を経て送信する。次いで、ブランキングインターバルの次の4つのリンクサイクルの各々の間に、送信器は、(従来のビットCTL1に代わる)LCM[4]及びCTL0を表わすアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを、データチャンネルCH1を経て送信すると共に、(従来のビットCTL2に代わる)LCM[5]及びCTL3を表わすアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを、データチャンネルCH2を経て送信する。
上述したように、ビデオソースは、DE信号の立下り縁のアサーションに続く最初の16個のピクセルクロックサイクル中にCTL2及びCTL1ピン(ここでは、従来のTMDS制御ビットCTL1及びCTL2を送信器へアサートすることができる)の状態を変化させることから制約されるのが好ましい。外部ソースからのCTL1及びCTL2ビットに代わって、本発明の送信器は、(適切な時間に)LCMの適切なビットを送信器内のTMDSエンコーダへアサートし、そしてこのエンコーダは、それに応答して適切なアウト・オブ・バンドTMDSコードワードを発生する。
DE=0の12乃至16個のピクセルクロックサイクルの後に、CTL2及びCTL1ピンは、通常の動作に復帰する(従って、本発明の送信器は、LCMビットを表わすコードワードではなく、外部ソースによりアサートされたCTL1及びCTL2ビットを表わすコードワードをエンコーダにアサートすることができる)。常に、送信器は、制御ビットCTL3及びCTL0を従来の仕方でエンコーダへ送信する(即ち、従来の制御ビットCTL3及びCTL0を表わすコードワードは、本発明の送信器が従来の8ビットモードで動作するか本発明のNビットモード(但し、N≠8)で動作するかに関わらず、エンコーダへ送信される)が、それらは、通常、ピクセルクロックではなく、リンククロックに応答してエンコーダへアサートされる。
深いカラー深さ(N>8)の場合には、リンククロックは、ソースピクセルクロックPより速い。上述したように、典型的な実施形態では、(NビットビデオデータのパックされたKビットフラグメントの)グループ当たりのリンククロックサイクル数が、グループ当たりのピクセルクロックサイクルの数より1つ大きい。従って、Nビットモード動作中のブランキングインターバルでは、同期ビット対又は制御ビット対(制御ビットCTL0及びCTL1、又は制御ビットCTL2及びCTL3)を表わす1つのブランキングコードを、リンククロックサイクルごとに送信することができる。しかしながら、アクティブなビデオインターバル中に(Nビットビデオデータの)Kビットフラグメントのグループを送信することが要求される場合には、通常、X個のリンククロックサイクル当たりに、X−1個の同期ビット対(又は制御ビット対CTL0及びCTL1、又はCTL2及びCTL3)のみが(ビデオソースから)送信器へアサートされる。従って、Nビットモード動作中のブランキングインターバルでは、本発明の送信器の典型的な実施形態は、(例えば、TMDSリンクのチャンネルCH0、CH1及びCH2の各々を経て)X個のリンククロックサイクルの各周期中にX個のブランキングコードのシーケンスを発生して送信し、ここで、各ブランキングコードは、ビデオソースから受信されるX−1個の同期(又は制御)ビット対の1つを表わす。各々のこのような周期中に送信される最後の2つのブランキングコードは、同じ同期(又は制御)ビット対を表わす。受信器は、ピクセルレートを一致させるために、X個のリンククロックサイクルのこのような各周期中に送信される最後のブランキングコード(繰り返されるブランキングコード)をドロップさせる。本発明の送信器は、ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中、及び任意であるが、その後の付加的なリンククロックサイクル中に、上述した6ビットLCMを送信するが、たとえその外部DEピン(外部ビデオソースのDEピンに接続された)の状態が間もなく変化したとしても、内部DE=0ビットをそのTMDSエンコーダ回路にアサートするように構成されるのが好ましい。
上述したLCMは、カラーモードデータ(受信器を指示されたカラー深さモードで動作させるための)を表わしてもよいし、又はパッキング位相データを表わす位相制御メッセージでもよく、或いは特定の用途に有用な希望の形式の他のデータを表わすものでもよい。一実施形態では、送信器は、連続する水平ブランキングインターバル中に異なる形式のLCMを送信するように構成される(「水平」ブランキングインターバルとして知られているブランキングインターバルは、通常、ビデオフィールド即ちフレームの線当たり一度生じ、一方、「垂直」ブランキングインターバルとして知られている長いブランキングインターバルは、各ビデオフィールド即ちフレームの最後の線の後に生じる)。DVI準拠の送信器がTMDSリンクのデータチャンネルCH1及びCH2を経て前記形式の6ビットLCMを送信するような好ましい実施形態では、送信器は、次のシーケンス(4つの水平ブランキングインターバルごとに繰り返される)でLCMを送信する。即ち、各「n」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中にカラーモードデータを表わすLCM;各「n+1」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中にパッキング位相データを表わすLCM;(任意であるが)各「n+2」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中に他のデータを表わすLCM;及び(任意であるが)各「n+3」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中に他のデータを表わす別のLCM。任意であるが、送信器は、次のいずれかで動作するようにプログラムできる。
各「n」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中に、各2つの水平ブランキングインターバルごとに一度カラーモードデータを表わすLCMを送信すると共に、各「n+1」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中にパッキング位相データを表わすLCMを送信する(他の形式のLCMは送信しない)モード;又は
各「n」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中に、各4つの水平ブランキングインターバルごとに一度カラーモードデータを表わすLCMを送信し、各「n+1」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中にパッキング位相データを表わすLCMを送信し、各「n+2」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中に他のデータを表わすLCMを送信し、そして各「n+3」番目の水平ブランキングインターバルの最初の16個のリンククロックサイクル中に他のデータを表わす別のLCMを送信するモード。
上述した6ビットLCMがカラーモードデータ(受信器を指示されたカラー深さモードで動作させるための)を表わすときには、カラー深さモードメッセージコードは、次の通りである。
・LCM[5:0]=0x30、8ビットモードの場合
・LCM[5:0]=0x31、10ビットモードの場合
・LCM[5:0]=0x32、12ビットモードの場合
・LCM[5:0]=0x33、16ビットモードの場合
但し、プレフィックス「0x」は、それに続く記号が数字の16進表示であることを示す。
受信器は、次のように構成されるのが好ましい。
リセット時に、初期(デフォールト)カラー深さモードをレジスタ(最後のカラーモードメッセージレジスタ)に記憶し;
各水平ブランキングインターバルのスタート時にカラー深さモード制御メッセージ(カラーモードデータを表わすLCM)をチェックし;
無効のカラー深さ制御メッセージをフィルタ除去し(以下に述べるように);そして
各々の新たに受信される有効カラー深さモード制御メッセージを最後のカラーモードメッセージレジスタの内容と比較する。それらが一致するという決定に応答して、受信器は、最後のカラーモードメッセージカウンタを増加する(カウンタが飽和するまで、これは、典型的な実施形態ではカウント255において生じる)。それらが一致しないという決定に応答して、新たな(有効な)カラー深さモード制御メッセージが最後のカラーモードメッセージレジスタにロードされ、そして最後のカラーモードメッセージカウンタがクリアされる。
受信器は、各々の受信したカラー深さモード制御メッセージが有効であるかどうか評価するためにノイズフィルタリングを実施するのが好ましい。受信器は、次の場合にのみカラー深さモード制御メッセージを有効とみなすのが好ましい。
・DE=0の第1の4つのリンククロックサイクルの少なくともNpに対してLCM[5:4]が一定であり、且つ
・DE=0の第2の4つのリンククロックサイクルの少なくともNpに対してLCM[3:2]が一定であり、且つ
・DE=0の第3の4つのリンククロックサイクルの少なくともNpに対してLCM[1:0]が一定であり、且つ
・LCM[5:0]が0x30、0x31、0x32又は0x33であり、且つ
・リンク制御メッセージの後の少なくともNp個のリンククロックサイクル中にDE=0である。
但し、Npは、所定のノイズフィルタ値である。好ましくは、Npは、プログラム可能な値で、デフォールト値(異なる値をもつようにプログラムされない場合の値)を有する。ある実施形態では、Npのデフォールト値は、Np=3である。
受信器は、最後のカラーモードメッセージレジスタに記憶された初期(デフォールト)カラー深さモードにより指示されたNビットモードで動作を開始するのが好ましい。受信器は、その現在カラーモードに対してカラー深さパラメータNを指示するカラー深さモード制御メッセージを記憶する別のレジスタを備えてもよい。又、受信器は、その現在カラーモードを変更すべきかどうか決定するときにノイズフィルタリングも実施する(以下に述べるように)のが好ましい。
受信器は、その現在カラー深さパラメータNを指示するカラー深さモード制御メッセージを最後のカラーモードメッセージレジスタの内容と比較するように構成されるのが好ましい。受信器は、最後のカラーモードメッセージカウンタのカウントが、プログラム可能なノイズフィルタのスレッシュホールド値Nm(その最大値は、最後のカラーモードメッセージカウンタが飽和するカウントである)より小さいときにはそのカラーモードを変更しない。最後のカラーモードメッセージカウンタのカウントがNm以上であるときには、
受信器のカラーモードが最後のカラーモードメッセージレジスタに一致しなければ、受信器は、そのカラーモードを、最後のカラーモードメッセージレジスタの内容で決定されたモードに変更し、そして最後のカラーモードメッセージカウンタをリセットするか、又は
受信器のカラーモードが最後のカラーモードメッセージレジスタに一致する場合には、受信器は、そのカラーモードを変更しないか、又は最後のカラーモードメッセージカウンタをリセットする(この場合には、受信器の動作モードを変更しないのが良い)。
上述したように、LCMは、位相制御メッセージ(送信器のパッキング位相データを表わすLCM)でよい。送信器が図4−6の状態図を実施するような上述した形式の実施形態では、送信器は、以下の位相制御メッセージコードを使用して、位相制御メッセージのような6ビットLCMを(上述したように)送信するように構成できる。
・10ビットモードにおけるフラグメント10P1、又は12ビットモードにおけるフラグメント12P1、又は16ビットモードにおけるフラグメント16P1の位相を指示するためのLCM[5:0]=0x35;
・10ビットモードにおけるフラグメント10P2、又は12ビットモードにおけるフラグメント12P2の位相を指示するためのLCM[5:0]=0x36;
・10ビットモードにおけるフラグメント10P3の位相を指示するためのLCM[5:0]=0x37;及び
・10ビットモードにおけるフラグメント10P4の位相を指示するためのLCM[5:0]=0x34。
位相制御メッセージは、受信器のアンパッキング状態マシン位相が送信器のパッキング状態マシン位相に一致するよう確保するために使用される。各位相制御メッセージは、その位相制御メッセージの前のDEの最も最近の立下り縁の前に送信器により送信された最後にエンコードされたフラグメントの位相を指示しなければならない。受信器は、送信器のパッキング状態マシンと同じ状態シーケンスを有するアンパッキング状態マシンを備えている(例えば、現在カラーモードに基づいて図3、4、5又は6)。受信器は、DEの各立下り縁の前に受信した最後にエンコードされたフラグメントに対するそのアンパッキング状態マシンの位相をログする。受信器は、DE=0の周期中に位相制御メッセージをデコードすると、送信器のパッキング位相(LCMを経て送信された)を、受信器の最も最近ログされたアンパッキング位相と比較する。送信器及び受信器の位相は、同じフラグメント(DEがゼロに変化する前の最後のフラグメント)に対するものであり、一致しなければならない。リンクが最初にスタートされたとき、又はカラーモード又はビデオタイミングの変化の後に、送信器及び受信器は、(一般に)無関係の位相を有し、そして受信器は、送信器の位相(LCMからの)を使用して、その位相を、送信器に一致するように調整する。受信器位相のこの初期調整の後に、送信器及び受信器の位相は、それらが同じ状態シーケンスを実行するときに、一致し続けねばならず、その(異常の)場合には、送信器位相と受信器位相との間の不一致が、間欠的信号又はノイズ性信号のようなエラーを指示し、そして受信器は、再びその位相を調整して、送信器に一致させ、エラーから回復させる。
受信器は、次のように構成されるのが好ましい。
各ブランキングインターバルの始めに位相制御メッセージ(線の最後のピクセルフラグメントに対する送信器のパッキング位相を表わすLCM)をチェックし;
DE=1の間に受信した最後のフラグメント(DEがゼロになる直前の線の最後のピクセルフラグメント)の位相を「捕獲位相(Captured Phase)」レジスタにログし;
ブランキングインターバル中に「位相オフセット」値(送信器の位相と受信器の位相との間の差)を計算し、そして
一貫した非ゼロの「位相オフセット」が検出されたときに、位相オフセットがゼロになるように受信器状態マシンの位相を調整する(以下に述べるように)。
受信器は、各々の受信した位相制御メッセージが有効であるかどうか評価するためにノイズフィルタリングを実施するのが好ましい。受信器は、次の場合にのみ位相制御メッセージが有効であるとみなすのが好ましい。
・DE=0の第1の4つのリンククロックサイクルの少なくともNpに対してLCM[5:4]が一定であり、且つ
・DE=0の第2の4つのリンククロックサイクルの少なくともNpに対してLCM[3:2]が一定であり、且つ
・DE=0の第3の4つのリンククロックサイクルの少なくともNpに対してLCM[1:0]が一定であり、且つ
・LCM[5:0]が0x34、0x35、0x36又は0x37であり、且つ
・リンク制御メッセージの後の少なくともNp個のリンククロックサイクル中にDE=0である。
但し、Npは、プログラム可能なノイズフィルタ値である(ある実施形態では、Npのデフォールト値は、Np=3である)。
(有効な)位相制御メッセージが受信されると、受信器は、位相制御メッセージにより指示された送信器の位相を受信器の「捕獲位相」値(ブランキングインターバルが開始する前に受信した最後のビデオフラグメントに応答してログされた)と比較する。それらが一致する場合には、受信器の位相エラーカウンタがクリアされる。それらが一致せず且つ位相エラーカウンタにより指示されたカウントがゼロである場合には、有効な位相制御メッセージにより指示される位相と、捕獲位相レジスタの「捕獲位相」値との間の差が位相オフセットレジスタに入れられ、そして位相エラーカウンタが増加される。
有効な位相制御メッセージにより指示された位相が「捕獲位相」値(ブランキングインターバルが開始する前に受信した最後のビデオフラグメントに応答してログされた)に一致せず、且つ位相エラーカウンタにより指示されたカウントが非ゼロである場合には、受信器は、位相オフセットレジスタの「位相オフセット」値を、有効な位相制御メッセージにより指示された位相と、捕獲位相レジスタの「捕獲位相」値との間の差と比較する。新たな差が位相オフセット値と同じである場合には、位相エラーカウンタが増加される。新たな差(有効な位相制御メッセージにより指示された位相と捕獲位相レジスタの「捕獲位相」値との間の)が位相オフセットレジスタの位相オフセット値に一致しない場合には、その新たな差が位相オフセットレジスタに入れられ(古い位相オフセット値に置き換わり)、そして位相エラーカウンタがクリアされる。
位相エラーカウンタにより指示されたカウントが前記プログラム可能なノイズフィルタ値Nm(その最大値は、位相エラーカウンタが飽和するカウントである)以上になったときに、位相エラーカウンタはクリアされ、そして受信器のアンパッキング状態マシンの位相は、(moduloグループサイズF、即ち現在カラーモードに対するグループ当たりのフラグメントの数)位相オフセットレジスタの値をアンパッキング状態マシンの位相から減算することにより修正される。位相エラーカウンタにより指示されたカウントがノイズフィルタ値Nmより小さいときには、受信器状態マシンの位相が正しいとみなされ、位相オフセットレジスタの位相オフセット値をそこから減算することにより調整されない。
以下、図7−14を参照して、本発明の送信器、受信器及びシステムの多数の実施形態を説明する。
図7は、本発明の送信器の好ましい実施形態のブロック図であり、図8は、本発明の送信器の別の実施形態のブロック図であり、そして図9は、本発明の受信器の好ましい実施形態のブロック図である。
図7の送信器100は、図示されたように接続されたFIFOバッファ101と、(任意の)拡散スペクトルクロック発生回路102と、ピクセルパッキングバッファ及びマルチプレクス回路(パッカー(packer))104と、エンコーダ及びシリアライザ(エンコーダ)108と、クロックマルチプライヤ106と、メインPLL(位相固定ループ回路)110と、制御レジスタ107とを備えている。
送信器100のエンコーダ108(図8の送信器100’も同じエンコーダ108を備えている)は、8ビットビデオカラーコンポーネントを10ビットTMDSコードワードとしてエンコードし、そしてそれら(及びリンククロック)を、図1の従来の送信器1と同様に(ある動作モード中に、エンコーダ108により使用されて送信されるリンククロックが、送信器1により送信されるリンククロックより高い周波数を有してもよいことを除いて)TMDSリンクを経て送信するように実施されるのが好ましい。図9の受信器130のデシリアライザ及びデコード回路144は、このような10ビットTMDSコードワードを受信してデコードし(受信したリンククロックに応答してクロックPLL140により発生される多位相クロックセットを使用して)、図1の従来の受信器3と同様に、8ビットビデオカラーコンポーネントを回復する。
又、図7の送信器100及び図8の送信器100’は、10ビットモード、12ビットモード、及び16ビットモードの選択された1つで動作して、本発明に基づきビデオデータをパック及びエンコードすることができ、その各々は、TMDSリンクのチャンネル0、チャンネル1及び/又はチャンネル2を経てエンコードされたビデオデータを送信するように実施される。又、図9の受信器130も、10ビットモード、12ビットモード、及び16ビットモードのいずれかで動作して、TMDSリンクを経て送信された後のこのようなエンコードされたビデオデータをデコード及びアンパックすることができる。
制御レジスタ107(図7の)は、パッカー104及びクロックマルチプライヤ106へ制御ビットをアサートして、これら要素104及び106が動作すべきカラー深さモードを指定することにより、送信器100の動作モードをセットする(即ち、カラー深さNを8、10、12又は16にセットする)ように構成される。典型的な実施形態では、制御レジスタは、制御及び構成ビット(どのカラー深さモードで送信器が動作すべきか決定するビットを含む)の外部ソースとI2C通信するように結合される。
図7の任意の拡散スペクトルクロック回路102は、外部ソースからピクセルクロックPCKを受信する(又は送信器内の回路がピクセルクロックを発生してそれを回路102へアサートする)。それに応答して、回路102は、ピクセルクロックの位相変調バージョンPLK’を発生してPLL106へアサートする。拡散スペクトルクロック回路102は、従来の仕方で実施することができる。例えば、送信器100の残り部分(又は制御レジスタ107以外の送信器の残り部分)が集積回路(「第1」チップ)として実施される場合には、回路102は、この第1チップに結合された商業的に入手できる集積回路(入力クロックに応答して拡散スペクトルクロックを発生するための)でよい。ピクセルクロックPCK及び位相変調ピクセルクロックPLK’は、同じ(時間平均された)クロックレートを有する。
送信器100がNビットカラーモードで動作するときには、ビデオデータの3Nビットピクセル、データイネーブルビット(DE)、水平及び垂直の同期制御ビット(HS及びVS)、並びに制御ビット(CTL0、CTL1、CTL2及びCTL3)が、ピクセルクロックPCKを使用してFIFO101へクロックされると共に、メインPLL110により発生されたリンククロック(TCK)を使用してFIFO101からクロックされる。ビデオデータ及びビットDE、HS、VS及びCTL[0:3]は、外部ソース(送信器100に結合された)から受信することもできるし、又は送信器100内の回路(図示せず)により発生することもできる。FIFO101は、クロックPCK及びPCK’の経時変化相対的位相から生じる周波数の拡散、並びにクロックPCK’に対する乗算されたリンクTCKの周波数及び位相差に対する公差を与える。FIFO101は、典型的な実施において16個のFIFO位置及び55ビットの巾(16ビットまでのRGBピクセルコンポーネントに対して48ビットと、DE、HS、VS、CTL[3:0]に対して7ビットとの和)を有する。
クロックマルチプライヤ106は、拡散スペクトルクロック回路102の出力PCK’に応答して生のリンククロックTCK(ref)を発生するPLLである。生のリンククロックは、クロックPCK’の周波数をPとすれば、周波数(N/8)Pを有するクロックPCK’の周波数乗算バージョンである。
別の実施形態(例えば、送信器がビデオ/グラフィックソースと同じチップに一体化されたときのように、送信器が外部ソースからピクセルクロックを受け取らず、ピクセルクロックを発生する実施形態)では、送信器は、送信器の現在カラーモードに適した周波数でリンクビットレートクロックを直接的に発生する(例えば、標準的な発振器又はシンセサイザを使用して)ための回路と、このリンクビットレートクロックを周波数分割してリンク記号クロック及びピクセルクロックを発生するための回路とを含むことができる。ある場合には、ピクセルクロックを発生するための周波数分割回路は、リンクビットレートからの簡単なデジタル整数分割器でよい。他の場合には、ピクセルクロックを発生するための周波数分割回路は、図9の分数周波数分割器142の実施形態と同様に実施することができる(以下に述べる)。
メインPLL110は、生のリンククロックTCK(ref)の安定化バージョンTCKと、この安定化リンククロックTCKの位相シフトバージョンを、エンコーダ108、FIFO101及びパッカー104により使用するために発生する。より詳細には、PLL110は、L個のクロックのセットである多相クロックセットを発生し、各クロックは、リンククロック周波数と、異なる位相φmとを有し、この位相は、φm=φoffset+2π(m/L)+Δφmを満足する。但し、インデックス「m」は、{0、・・・L−1}の範囲内の負でない整数であり、そしてΔφmは、エラー項である。通常、Δφmは、位相増分2π/Lより著しく小さく、そして多相クロックセットは、L個のクロックより成る理想的な多相クロックセットを(実際上厳密に)近似するために発生され、その各々は、リンククロック周波数を有すると共に、異なる位相φm=φoffset+2π(m/L)を有する。
送信器100は、2つのメインクロックドメイン、即ちピクセルクロックドメイン(即ち、回路102、及びピクセルクロックPCKに応答してビットをFIFO101にクロックするための回路)と、リンククロックドメイン(即ち、FIFO101からビットをクロックする回路、及び要素104、108、110)とを有する。
エンコーダ108は、安定化リンククロックTCK(PLL110により発生された)に応答して動作し、そしてパッカー104から受信した8ビットデータワードを10ビットTMDSコードワードとしてエンコードし、データをシリアル化し、そしてそのシリアル化されたエンコードされたデータ(及び安定化リンククロック)を、TMDSリンクを経て受信器へ送信するという前記動作を実行する。
パッカー104は、FIFO101からクロックしたDE、CTL0及びCTL3ビットをエンコーダ108へ通すと共に、FIFO101からクロックしたCTL1及びCTL2ビットをエンコーダ108へ通すか、又は(適切な時間に)それらに代わって、前記リンク制御メッセージLCM[5:0]を決定する内部発生ビットCTL1及びCTL2をアサートすることができる。パッカー104は、このパッカー104が適切なブランキングインターバル中の適切な時間に(例えば、上述した各ブランキングインターバルの最初の12個のリンククロックサイクルに)各メッセージLCM[5:0]を含む内部発生ビットCTL1及びCTL2をアサートするようにさせるLCMジェネレータ(例えば、図7AのLCMジェネレータ124)を実施する。
好ましくは、FIFO101は、55ビット巾を有し、これは、1つのピクセルクロックに対してDE、6個の同期/制御ビット、及び/又は48個のピクセルデータビットを搬送するのに充分である。新たなピクセル又はブランキングキャラクタが、DEと共に、ピクセルクロック(PCK)ごとに、FIFO101へ書き込まれる(DE=1は、ピクセルを指示し、DE=0は、ブランキングを指示する)。ピクセルパッキングバッファ及びマルチプレクス回路104は、あるリンククロック(TCK)中にFIFO101から新たなピクセルまたはブランキングキャラクタを読み取り(DEと共に)、これは、パッキング状態マシン123(図7A)のFIFO_read出力により指示される。FIFOの主たる目的は、異なる周波数で動作するPCKクロックドメインとTCKクロックドメインとの間をデータがクロスするときにデータをバッファして再同期することである。
ピクセルパッキングバッファ及びマルチプレクス回路104の実施形態が図7Aに詳細に示されている。この実施形態では、回路104は、FIFO_read信号がパッキング状態マシン123(図3から5の状態図の適切な1つを実施する)によりアサートされるたびに更新される2つのピクセルデータ保持レジスタ(125及び126)を備えている。これら要素125及び126は、一緒に、シフトレジスタを形成し、第1レジスタ126は、2つの連続するピクセル又はブランキングキャラクタの前部を含み、そして第2レジスタ125は、2つの連続するピクセル又はブランキングキャラクタの後部を含む。
状態マシン123の状態が図3から6に示されている。状態マシン123から出力されるFIFO_read制御信号は、新たなピクセルが必要とされないので、「P」個のパッキング状態の1つ(通常、10P0、12P0、又は16P0;特定の位相は特定の実施に依存する)において偽であると共に、「C」個のパッキング状態の1つ(通常、10C4、12C2、16C1;この場合も、実施に依存する)においても偽である。他の状態では、状態マシン123は、FIFO_read制御信号を真としてアサートする。
同様に、ある状態(通常、「P」状態;この場合も、特定の位相は特定の実施に依存する)では、状態マシン123がDE_OUT=1をアサートし、そして他の状態(通常、「PC」及び「C」状態;この場合も、実施に依存する)では、状態マシン123がDE_OUT=0をアサートする。
状態マシン123から出力されるカラーモード(8、10、12、16ビットコンポーネント)及びカラー位相(0乃至4)信号は、テーブル2乃至10に基づいてレジスタ125及び126からビットを選択して、エンコーダ108(図7に示す)へ送信されるべき次のフラグメントを形成するように、ピクセルパッキングMUX127に命令する。例えば、10ビットモードでは、状態10P0の間に第1保持レジスタ126から8ビットを選択することができ(各カラーコンポーネントに対して、テーブル3に基づき)、次いで、状態10P1の間に(各カラーコンポーネントに対して)第1保持レジスタ126から2ビットをそして第2保持レジスタ125から6ビットを選択することができ、次いで、状態10P2の間に(各カラーコンポーネントに対して)第1保持レジスタ126及び第2保持レジスタ125の各々から4ビットを選択することができ、次いで、状態10P3の間に(各カラーコンポーネントに対して)第1保持レジスタ126から6ビットをそして第2保持レジスタ125から2ビットを選択することができ、そして状態10P4の間に(各カラーコンポーネントに対して)第1保持レジスタ126から8ビットを選択することができる。
或いは又、レジスタ125を省略し、レジスタ125に代わってFIFO101のヘッド(出力ワード)を使用してもよい。この実施形態は、レジスタを節約できるが、2つのレジスタ125及び126を含む好ましい実施形態と同様に高い速度で動作することができない。
マルチプレクサ127、128及び129(図7Aに示すように接続された)は、FIFO101からクロックされたDE、CTL0及びCTL3ビットをエンコーダ108へ通すと共に、FIFO101からクロックされたCTL1及びCTL2ビットをエンコーダ108へ通すか、又は(適切な時間に)それらに代わって、前記リンク制御メッセージLCM[5:0]を決定する内部発生ビットCTL1及びCTL2をアサートすることができる。より詳細には、図7AのLCMジェネレータ124は、各メッセージLCM[5:0]を含むビット(図7Aに「LCM、CTL1」及び「LCM、CTL2」と示された)を発生し、そしてマルチプレクサ128及び129が(LCMジェネレータ124によりマルチプレクサ128及び129にアサートされたLCM_ENABLE信号により決定された)時間に内部発生ビットLCM、CTL1及びLCM、CTL2をアサートするようにさせて、エンコーダ108が各適切なブランキングインターバルの適切なリンククロックサイクル中に(例えば、上述した各ブランキングインターバルの最初の12個のリンククロックサイクルに)LCM[5:0]を送信するようにする。
図7の送信器100は、好ましくは、8ビットモードで動作されて、パッカー104が、FIFO101からエンコーダ108への8ビットビデオデータの3つのストリームをエンコーダ108へ通し、エンコーダ108がビデオデータの従来のTMDSエンコード動作を実行して、各8ビットコンポーネントに応答して10ビットTMDSコードワードを発生すると共に、TMDSリンクを経てエンコードされたデータを送信できるように実施される。各Nビットモード(但し、N>8)において、パッカー104は、レジスタ125及び126(図7Aの)から得られる6個のNビットワード(カラーコンポーネント当たり2つのNビットワード)から(テーブル3乃至5及び図4乃至6に基づいて)3つの8ビットワード選択することによりパッキングを実施し、そしてその選択されたデータをエンコーダ108へアサートし、エンコーダ108は、ビデオデータの従来のTMDSエンコード動作を実行して、各8ビットコンポーネントに応答して10ビットTMDSコードワードを発生し、TMDSリンクを経てエンコードされたデータを送信することができる。
図7の送信器100は、好ましくは、6ビットカラーモードでも動作し、偶数及び奇数の3Nビットピクセル(但し、3N=18)を対にして36ビットワードを形成し、次いで、12ビットカラーモード(3*12=36)について既に述べた同じ技術を使用してそれらをパックしエンコードすることができる。6ビットカラーモードでは、送信リンククロックのレートが、ピクセルクロックレートの0.75x(6/8)でよい(12ビットカラーモードのように、ピクセルクロックレートの1.5xではなく)。6ビットカラーモードでは、偶数/奇数の対形成レートがピクセルクロックレートであって、36ビットワード形成し、これらを、ピクセルクロックレートの半分でパックしてもよい。この場合も、リンククロックレートは、12ビットピクセルの場合と同様に、36ビットワードパッキングレートの1.5xである。
より一般的には、ある実施形態のあるモードにおいて、送信器100は、入力クロックがピクセルレートの半分の状態で、入力クロック当たり2つのピクセルを受け容れてもよく、又、書き込み当たり2つのピクセルを受け容れる広いFIFOを使用してもよい。この場合に、クロックマルチプライヤ106は、入力クロック(そのレートはピクセルクロックの半分)に、リンククロックを得るためにリンククロックとピクセルクロックのレートの前記比を実施する場合の2倍の係数を乗算してもよい。
図8は、現在好ましいものではない送信器のための別のクロック実施形態を示す。図8に示す要素及び信号で、図7に示した要素及び信号に対応するものは、2つの図面において同じ番号が付けられ、上述した説明は、ここでは繰り返さない。図8の送信器100’は、図示されたように接続されたピクセルパッキングバッファ及びマルチプレクス回路(パッカー)112(図7のパッカー104と同様)と、FIFOバッファ116(図7の101と同様)と、拡散スペクトルクロック発生回路118(図7の102と同様)と、エンコーダ108(図7と同様)と、クロックマルチプライヤ114(図7の106と同様)と、メインPLL110(図7と同様)と、制御レジスタ107(図7と同様)とを備えている。
同様に、図8は、図7に比して、クロック乗算114と拡散スペクトルクロック118との順序を逆にしており、これは、ピクセルパッキング112がFIFO116の前に行われることを必要とし、且つ付加的なクロックドメインFCKを導入する。上述したカラーパッキング状態マシン及びリンク制御メッセージに関しては、基本的な動作原理が図7及び図8で同じであり、それらの相違は、実施レベルだけである。
図8のクロックマルチプライヤ114は、ピクセルクロックPCKに応答してピクセルクロックの周波数乗算バージョン(FCK)を発生するPLLである。周波数乗算クロックFCKは、クロックPCKの周波数をPとすれば、周波数(N/8)Pを有し、そして送信器100’は、Nビットカラー深さモードで動作する。
周波数乗算クロックFCKに応答して、拡散スペクトルクロック回路118は、クロックFCKの位相変更バージョンである生のリンククロックTCK(ref)を発生してPLL110へアサートする。拡散スペクトルクロック回路118は、従来の仕方で実施することができ、そして回路118のこのような実施形態が、周波数(N/8)Pを有するクロック(図8のような)又は周波数Pを有するピクセルクロック(図7のような)のいずれかに応答して動作できる場合には、図7の拡散スペクトルクロック回路102と同一でよい。
図8の送信器100’は、送信器100と同じ機能を実行するが、3つのメインクロックドメインで動作する。即ち、それらは、ピクセルクロックドメイン(即ち、クロックマルチプライヤ114、及びピクセルクロックPCKに応答してパッカー112へビットをクロックするための回路);周波数乗算クロックドメイン(即ち、クロックFに応答してパッカー112からビットをクロックしそしてFIFO116へビットをクロックするための回路);及びリンククロックドメイン(即ち、FIFO116からビットをクロックする回路、及び要素104、110)である。
FIFO116は、クロックFCK及びTCK(ref)の経時変化相対的位相、及びリンククロックTCKに対するTCK(ref)のクロック変動から生じる周波数の拡散に対する公差を与える。
本発明の送信器の図7の実施形態は、ほとんどの用途について図8より好ましい。というのは、後者の実施形態は、前者の104に比して112に大きなバッファ作用を必要とすることがあり、前者は2つのクロックツリーしかもたず、一方、後者は3つを有し、且つ図7の拡散スペクトルクロック回路102は、図8の回路118より高い最大動作周波数及び広い動作周波数範囲をもたねばならないからである。
図9の受信器130は、図示されたように接続されたデシリアライザ及びデコード回路144と、メインPLL140と、クロック分割器142と、LCMデコードロジック131と、LCMフィルタ132と、カラーシーケンサ(アンパッキング状態マシン)134と、ピクセルアンパッキングバッファ及びカラーFIFO(アンパッカー)136と、遅延パイプライン146とを備えている。アンパッカー136は、図9Aに示すように実施されるのが好ましい(即ち、図9Aに示すように接続された要素150、151、152及び154を備えているのは好ましい)。図9において、LCMデコードロジック131へ入力される「CTL1」及び「CTL2」ビットは、デコーダ144から出力されるビット「CTL[0:3]の2ビットである。
受信器130の動作中に、TMDSリンクのデータチャンネルを経て送信されたTMDSコードワード(ビデオコードワードを含む)は、TMDSデシリアライザ及びデコード回路144において受信され、デコードされそしてデシリアライズされる。回復されたリンククロック「lck」のサイクル当たりに一度、次のビットが回路144からクロックされる。即ち、3つの8ビットビデオワード(3つのカラーコンポーネントの各々に対して1つの8ビットワードで、その各々は、Nビットカラーコンポーネントのフラグメントである)、及び7つの制御ビット(DE、VS、HS、及びCTL[0:3]で、その各々は、上述したものである)。デコードされたビデオ及び制御ビットは、アンパッカー136のアンパッキング回路(図9Aの要素150、151及び152として実施されるのが好ましい)へ適切な制御ビットをアサートすることにより、状態マシン134がLCMフィルタ132の出力に応答するに充分な時間だけ、遅延パイプライン146において遅延される。
アンパッカー136が図9Aに示すように実施される状態では、各リンククロックサイクル中に、24ビットピクセルフラグメント又は6ビット同期/制御コードが遅延パイプライン146からアッセンブリバッファ入力レジスタ151へクロックされる。この入力レジスタ151は、1リンククロックサイクル後で、レジスタ150にコピーされる。アンパッキングマルチプレクサ152は、各カラーコンポーネントにおいて個々に動作し、そして本発明によりレジスタ150の前部フラグメント及びレジスタ151の後部フラグメントからビットを合成して、全3Nビットピクセルを回復する。アンパッキングマルチプレクサ152は、LCMフィルタ132(図9)のcolor_depth[1:0]出力及びカラーシーケンサ状態マシン134(図9)のcurrent_phase[2:0]出力により指示されるように、テーブル2乃至10に基づいて2つのフラグメントを合成する。
F−1個のリンククロックサイクル(フラグメントグループ当たりF個のリンククロックサイクルのうちの)中に、状態マシン134の「push(プッシュ)」出力は、新たなNビットピクセルをアンパッキングMUX152からFIFO154へ書き込ませる。又、状態マシン134は、FIFO154に書き込まれる各ワードをピクセルデータ又はブランキングデータとしてタグ付けする「de_out」出力も発生する。
アンパッカー136のFIFO154は、リンククロックドメインとピクセルクロックドメインとの間のデータ転送をバッファしそして再同期するために、55ビット巾(48ビットまでの巾を有するピクセルデータと、DE、同期及び制御データの7ビットとの和)、及び8ワード深さを有するのが好ましい。FIFO154への書き込みは、「push」真を有するリンククロックサイクル中に生じる。FIFO154から受信器データ出力への読み取りは、ピクセルクロックサイクルごとに行われる。
テーブル2乃至10及び図3乃至6(カラーシーケンサ134のcurrent_phase[2:0]、de_out、及びpush出力により実施される)は、フラグメントをピクセル又はブランキングキャラクタにアッセンブルするプロセスを定義する。カラーシーケンサ134からのcurrent_phase[2:0]ビットに応答して、アンパッカー136内のマルチプレクス回路152は、(「push」=1で指示された)新たなピクセル又はブランキングキャラクタを完成するリンククロックサイクル中に、FIFO154へ出力するためのアッセンブルバッファレジスタ150、151の一方又は両方からの各カラーコンポーネントに対してテーブル2乃至5で定義されたN個のビットを選択する(但し、3N=24、30、36、又は48)。F個のフラグメントというサイズの各グループに対して、アッセンブルバッファレジスタへのF個の書き込みと、FIFOへのF−1個の書き込みとがあり、それらは全てリンククロックレートである。
例えば、(3つのカラーコンポーネントの各々に対して並列に)10ビットカラーモードでピクセルをアンパッキングする間に:
・10P0状態の間に、フラグメント10P0が第2のアッセンブルレジスタ151に書き込まれ、レジスタ151の以前の内容がレジスタ150へ移動され、そしてFIFIへデータがプッシュされない;
・10P1状態の間に、フラグメント10P1が第2のアッセンブルレジスタ151に書き込まれ、レジスタ151の以前の内容がレジスタ150へ移動され、そして第1レジスタ150からの8ビット及び第2レジスタ151からの2ビットを使用して、ピクセル「A」を回復し、これがFIFO154へプッシュされる。
・10P2状態の間に、フラグメント10P2が第2のアッセンブルレジスタ151に書き込まれ、レジスタ151の以前の内容がレジスタ150へ移動され、そして第1レジスタ150からの6ビット及び第2レジスタ151からの4ビットを使用して、ピクセル「B」を回復し、これがFIFO154へプッシュされる。
・10P3状態の間に、フラグメント10P3が第2のアッセンブルレジスタ151に書き込まれ、レジスタ151の以前の内容がレジスタ150へ移動され、そして第1レジスタ150からの4ビット及び第2レジスタ151からの6ビットを使用して、ピクセル「C」を回復し、これがFIFO154へプッシュされる。
・10P4状態の間に、フラグメント10P4が第2のアッセンブルレジスタ151に書き込まれ、レジスタ151の以前の内容がレジスタ150へ移動され、そして第1レジスタ150からの2ビット及び第2レジスタ151からの8ビットを使用して、ピクセル「D」を回復し、これがFIFO154へプッシュされる。
アンパックされたピクセル又はブランキングキャラクタ(HS、VS、CTL[0:3])及びDE(ピクセルについてはDE=1、ブランキングについてはDE=0)が、PCKクロック分割器142により決定されたピクセルクロックレートでFIFO154から読み取られる。ある実施形態のあるモードでは、ピクセルクロックを2で除算することができ(他のモードにおけるそのレートに対して)、そしてFIFO154がピクセルクロックサイクル当たり2つのピクセルを配送するに充分な巾であれば、ピクセルクロックサイクル当たりFIFO154から2つのピクセル(偶数及び奇数)が読み取られる。
図9に示すように、クロックPLL140は、リンクのクロックチャンネルから送信されたリンククロックTCKを回復し、そしてその回復されたリンククロック(及びその位相シフトバージョン)の安定化バージョン(lck)を発生する。より詳細には、PLL140は、L個のクロックのセットである多相クロックセットを発生し、各クロックは、リンククロック周波数(又はその整数倍、図10−13を参照して以下に述べる)と、異なる位相φmとを有し、この位相は、φm=φoffset+2π(m/L)+Δφmを満足する。但し、インデックス「m」は、{0、・・・L−1}の範囲内の負でない整数であり、そしてΔφmは、エラー項である。通常、Δφmは、位相増分2π/Lより著しく小さく、そして多相クロックセットは、L個のクロックより成る理想的な多相クロックセットを(実際上厳密に)近似するために発生され、その各々は、リンククロック周波数を有すると共に、異なる位相φm=φoffset+2π(m/L)を有する。この多相クロックセットに応答して、回路144は、リンクを経て受信したビデオデータをデシリアライズし、そのデシリアライズされた10ビットTMDSコードワードをデコードして8ビットコードワードを回復し、そしてその8ビットコードワードを遅延パイプライン146にアサートするという上述した動作を遂行する。
クロック分割器142は、周波数分割動作を遂行して、PLL140によりアサートされた安定化回復リンククロック「lck」(及び多相クロックセットの他のメンバー)からピクセルクロック(pck)を回復する。クロック分割器142は、図10及び12に示す(以下に述べる)回路を含むことができる。或いは又、クロック分割器142は、PLLとして実施することもでき、この場合に、受信器130は、2つのPLLを含む(PLL140と、クロック分割器142を実施するPLL)。しかしながら、このような別の実施形態は、通常、クロック分割器142がロジック回路(例えば、図10及び12に示すロジック)を使用して、回復されたリンククロック又は回復されたリンククロックの安定化バージョンからピクセルクロックを回復する実施形態よりも高価である。
LCMデコードロジック131は、回路144から制御ビットCTL0、CTL1及びDE出力を受信する。又、ロジック131は、制御ビットCTL0及びCTL1により決定されたリンク制御メッセージLCM[5:0]をフィルタリングするのに使用するための前記ノイズフィルタ値Npを決定する2つの制御ビット(i2c_Np[1:0])も受信する。ロジック131は、ビット対CTL0、CTL1のシーケンスにより決定された各メッセージLCM[0:5]を識別し、そして前記フィルタリング動作を遂行して、メッセージが有効であるかどうか決定する。ロジック131は、次の出力ビットをLCMフィルタ132へアサートする。
color_lcm[1:0]:これは、有効であることが最も最近決定されたカラー深さリンク制御メッセージの値を指示する(例えば、color_lcm[1:0]=00、01、10及び11は、各々、受信器が8ビット、10ビット、12ビット又は16ビットカラーモードで動作しなければならないことを指示する);
got_color_lcm:(これは、新たなカラー深さリンク制御メッセージがデコードされたときに、1つのリンククロックサイクル中、高状態になる);
got_phase_lcm:(これは、新たなパッキング位相リンク制御メッセージがデコードされたときに、1つのリンククロックサイクル中、高状態になる);及び
phase_lcm[1:0]:これは、有効であることが最も最近決定されたパッキング位相リンク制御メッセージの値を指示する。
LCMフィルタ132は、ロジック131からの出力であるビット、回路144からのDEビット出力、及び8つの制御ビット(i2c_Nm[7:0])を受信し、このビットは、ビット「color_lcm[1:0]」により決定されるカラー深さリンク制御メッセージ及びビット「phase_lcm[1:0]」により決定されるパッキング位相リンク制御メッセージをフィルタリングするのに使用するための前記ノイズフィルタスレッシュホールド値Nmを決定する。
好ましくは、ビット「i2c_Np[1:0]」は、デコード回路131にアサートされ、そしてビット「i2c_Nm[7:0]」は、ノイズフィルタ値Np及びノイズフィルタスレッシュホールド値Nmを指定するためにユーザにより構成又はプログラムできるマイクロコントローラから従来のI2Cリンクを経てフィルタ132にアサートされる。
カラーシーケンサ134は、受信器130が動作して、ブランキングの開始前に受信したビデオデータの最後のフラグメントの位相を捕獲するところのアンパッキング状態のシーケンスを決定するように状態マシンを実施する。シーケンサ134は、「capture_phase[2:0]」をフィルタ132にアサートして、DEの最も最近の立下り縁で受信器130により捕獲されたビデオデータのフラグメントの位相を指示すると共に、ビット「current_phase[2:0]」をフィルタ132にアサートして、アンパッカー136がフラグメントをピクセル又はブランキングデータへ再アッセンブルするために使用すべきアンパッキング位相を指示する(テーブル2乃至10及び図3乃至6に関して)。
LCMフィルタ132は、ビットcolor_lcm[1:0]及びphase_lcm[1:0]により決定されたリンク制御メッセージをフィルタする。LCMフィルタ132は、上述した「最後のカラーモードメッセージカウンタ」及び「位相エラーカウンタ」(各々8ビットカウンタとして実施されるのが好ましい)を備えている。例えば、フィルタ132の出力は、最後のカラーモードメッセージカウンタのカウントがノイズフィルタスレッシュホールド値Nm以上でない限り、受信器130がそのカラーモードを変更するようにさせない。
LCMフィルタ132は、次の出力ビットをカラーシーケンサ134にアサートする。
color_depth[1:0]:これは、受信器130に対する現在カラー深さパラメータ(N)を指示する。color_depth[1:0]の各新たな値は、カラーモードの切り換えをトリガーする(フィルタ132は、color_depth[1:0]ビットをアンパッカー136及びクロック分割器142にもアサートして、これらアンパッカー136及びクロック分割器142が動作するカラーモードを決定する);及び
phase_delta[2:0]:これは、前記説明において「位相オフセット」と称されるものである。phase_delta[2:0]の非ゼロ値は、アンパッキング状態マシンの位相調整をトリガーして、送信器のパッキングシーケンスに一致させる。
典型的な実施形態では、color_depth[1:0]ビットは、プログラム可能な所定数のブランキングインターバルに対してカラー深さリンク制御メッセージもパッキング位相リンク制御メッセージもデコードされない場合に、8ビットモード動作を決定する値をデフォールトとする。
カラーシーケンサ134は、サポートされる各Nビットカラーモードに対してアンパッキング状態マシン(即ち、図3乃至6の場合のように、Nの各値に対して、制御ビットcolor_depth[1:0]により決定される状態マシン)を実施するが、一度に1つのこのような状態マシンだけがアクティブとなる。
カラーシーケンサ134からの「de_out」ビット出力は、状態値から導出される。
カラーシーケンサ134からの前記ビット出力に加えて、このカラーシーケンサは、アンパッカー136が遅延パイプラインからの新たな1組のビットをアンパッカー136内のFIFOバッファへクロックすべきかどうか指示する「プッシュ」ビットをアンパッカー136へ出力する。
カラーシーケンサ134の典型的な実施形態において、
8ビットモード動作では、フィルタ132からのphase_delta[2:0]ビットが無視され、そして
Nビットモード動作(但し、N≠8)では、phase_delta[2:0]の非ゼロ値が、(moduloピクセルグループサイズG)phase_delta[2:0]値を、現在アクティブな状態マシンの次の状態を指示する制御ワードから減算することにより、再同期をトリガーする。或いは又、カラーシーケンサ134は、常に、phase_delta[2:0]の非ゼロ値をYビット位相カウンタにロードし、但し、Yは、現在アクティブな状態マシンにおける位相を表わすビットの数である。状態マシンは、それがゼロ位相状態を通るたびに凍結し、そして位相カウンタを、それがゼロに達するまで増加する。その点において、状態マシンの位相は、正しくセットされねばならず、そして状態マシンが凍結解除となる。
上述したように、図9の受信器130は、シリアルリンク(例えば、DVIリンク)から従来のTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、そしてその受信したTMDSコードワードをデコードして、24ビットビデオデータ(8ビットの赤コンポーネント、8ビットの緑コンポーネント及び8ビットの青コンポーネントを各々含む24ビットピクセル)を発生するように実施される。又、受信器は、本発明により、次のモードのいずれかで動作することができる(特定のモードは、リンクを経て受信したカラーモードデータにより決定される)。
30ビットピクセルモード:受信器は、リンクからTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、30ビットビデオデータを発生する(その各ピクセルは、10ビットの赤コンポーネント、10ビットの緑コンポーネント及び10ビットの青コンポーネントより成る);
36ビットピクセルモード:受信器は、リンクからTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、36ビットビデオデータを発生する(その各ピクセルは、12ビットの赤コンポーネント、12ビットの緑コンポーネント及び12ビットの青コンポーネントより成る);及び
48ビットピクセルモード:受信器は、リンクからTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットをアンパックして、48ビットビデオデータを発生する(その各ピクセルは、16ビットの赤コンポーネント、16ビットの緑コンポーネント及び16ビットの青コンポーネントより成る)。
又、受信器130の変形は、本発明により、次のモードで動作できる(その特定の動作モードは、リンクを経て受信したカラーモードデータにより決定される)。
18ビットピクセルモード:受信器は、リンクからTMDSエンコードされたビデオデータを受信し、その受信したTMDSコードワードをデコードし、そしてそのデコードされたビットから、36ビットビデオデータを発生し(その各ピクセルは、12ビットの赤コンポーネント、12ビットの緑コンポーネント及び12ビットの青コンポーネントより成る)、これらは、更に、36ビットを、18ビットビデオデータの偶数及び奇数対へと分割することによりアンパックされる(その各ピクセルは、偶数及び奇数の6ビット赤コンポーネント、偶数及び奇数の6ビット緑コンポーネント、並びに偶数及び奇数の6ビット青コンポーネントより成る)。36ビットピクセルレートクロックは、半分に分割されて、18ビットピクセルレートクロックを得ることができる。
受信器130のNビット動作モード(ピクセルクロックサイクル当たり3つのNビットカラーコンポーネントがアンパッカー136からクロックされる)では、クロック分割器142により発生されるピクセルクロック「pck」の周波数が(8/N)=Lである。但し、Lは、回復されたリンククロック「lck」の周波数である。
図10は、12ビットの動作モード(各ピクセルクロックサイクルに3つの12ビットカラーコンポーネントがアンパッカー136からクロックされる)中に、図9の受信器130のクロック分割器142の好ましい実施形態に使用するための回路のブロック図である。図11は、図10の回路により受信及び発生される信号のタイミング図である。クロックPLL140の好ましい実施形態は、先に述べたように、多相クロックを出力する。より詳細には、好ましい実施形態では、PLL140は、位相増分2π/10と、リンククロックレートの5倍の周波数とを各々有する10個のクロックのセットである多相クロックセットを発生する。
多相クロックセットの位相0、5及び7は、クロック分割器142への入力ph0、ph5及びph7として使用される。クロックph0の位相は、回復されたリンククロック「lck」の位相に対応し、クロックph5の位相は、ph0の位相+2π(5/10)に対応し、そしてクロックph7の位相は、ph0の位相+2π(7/10)に対応する。12ビット動作モードでは、希望のピクセルクロック「pck」の2つのサイクルは、リンククロックの3つのサイクルに等しくなければならない。リンククロックの3つのサイクルは、PLL140からの5xクロック出力の15サイクルである。
12ビット動作モードでは、クロック分割器142(図10の回路を含む)は、図10に示すように、フリップ−フロップ「a」乃至「i」と、1つのフィードバックゲート(フロップ−フロップ「a」を駆動する)及び2つの初期化ゲート(フロップ−フロップ「i」に接続された)とで構成されたジョンソンカウンタ(当業者に良く知られた)を使用することにより、図11の波形「A」の相補体(補数)を最初に発生する。フロップ−フロップ「j」を駆動するNANDゲートは、フロップ−フロップ「b」及び「f」により駆動されるタップ点に接続される。このタップ点は、波形「A」がph0クロックの4サイクル中に高状態となりそして11サイクル中に低状態となるように設計される。それ故、「A」は、15個のph0クロック又は3個のリンククロック又は2個のピクセルクロックの周期を有する。
フロップ−フロップ「1」乃至「s」は、波形「A」の相補体を7.5ph0クロックだけ遅延して、波形「B」の相補体を発生する。この分数遅延は、ph7及びph5を使用して遅延フロップ−フロップをクロックすることにより達成され、ph7(フロップ−フロップ「l」への入力)は、ph0から0.7サイクルの遅延(フロップ−フロップ「j」の出力)を与え、そしてph5(フロップ−フロップ「p」への入力)は、ph7から0.8サイクルの遅延(フロップ−フロップ「o」の出力)を与え、それらは一緒に1.5サイクルの遅延を与え、他の名前のフロップ−フロップは、残りの6サイクルの遅延を与える。
最終的な否定入力ORファンクション300(フロップ−フロップ「k」及び「t」により駆動される)は、波形「A」及び「B」の相補体を合成して、希望のピクセルクロック(信号「A+B」)を発生し、これは、7.5ph0クロック又は1.5(7.5/5)リンククロックの周期を有する。それにより得られる波形は、4つのph0サイクル中は高状態であり、そして3.5のph0サイクル中は低状態である。信号(A+B)は、周波数(L/1.5)のピクセルクロック「pck」であり、但し、Lは、リンククロック周波数である。
図12は、10ビット動作モード(各ピクセルクロックサイクルに3つの10ビットカラーコンポーネントがアンパッカー136からクロックされる)中に、図9の受信器130のクロック分割器142の好ましい実施形態に使用するための回路のブロック図である。図13は、図12の回路により受信及び発生される信号のタイミング図である。10ビット動作モードでは、クロック分割器142により発生されるピクセルクロック「pck」の周波数は、(8/10)L=(L/1.25)である。クロックPLL140の好ましい実施形態は、多相クロックセットを出力し、セット内の各クロックは、10個の異なる位相の1つと、リンククロックレートの5倍の周波数とを有する。多相クロックセットの位相0、5及び7は、クロック分割器142への入力ph0、ph5及びph7として使用される。10ビット動作モードでは、希望のピクセルクロック「pck」の4つのサイクルが、リンククロックの5つのサイクルに等しくなければならない。リンククロックの5つのサイクルは、PLL140からの5xクロック出力の25個のサイクルである。
10ビットモードでは、クロック分割器142(図12の回路を含む)は、図12に示すように、フロップ−フロップ「a0」乃至「a8」及び「b0」乃至「b4」と、1つのフィードバックゲート(フロップ−フロップ「b0」を駆動する)及び3つの初期化ゲート(フロップ−フロップ「a8」に接続された)とで構成されるジョンソンカウンタ(当業者に良く知られた)を使用することにより、図13の波形「A」を最初に発生する。フロップ−フロップ「b5」を駆動するNANDゲートは、フロップ−フロップ「a2」及び「a5」により駆動されるタップ点に接続され、ph0の3つのサイクル中に高状態で且つ22個のサイクル中に低状態である第1パルスを発生する。フロップ−フロップ「b6」を駆動するNANDゲートは、フロップ−フロップ「b1」及び「b4」により駆動されるタップ点に接続され、ph0の3つのサイクル中に高状態で且つ22個のサイクル中に低状態で、しかも、第1パルスから6サイクル遅れた第2パルスを発生する。「b7」を駆動する否定入力ORゲートは、第1及び第2パルスを合成して、25個のph0サイクル又は5個のリンククロック又は4個のピクセルクロックの周期を有する複雑な波形「A」を得る。
上述した12ビットモードの分割器と同様に、フロップ−フロップ「c0」乃至「c5」及び「d0」乃至「d6」は、波形「A」を12.5のph0クロックだけ遅延して、波形「B」を発生する。この分数遅延は、ph7及びph5と、先に述べた技術とを使用することにより達成される。
最終的な否定入力ORファンクション302(フロップ−フロップ「b8」及び「d7」により駆動される)は、波形「A」及び「B」を合成して、25個のph0サイクル(又は5個のリンククロック)当たり4倍のサイクルである希望のピクセルクロック(図12及び13の各々に示す信号「A+B」)を発生する。これにより得られる波形は、3個のph0サイクル中に高状態で、且つ3個(時には3.5個)のph0サイクル中に低状態である。信号(A+B)は、リンククロック周波数をLとすれば、周波数(L/1.25)を有するピクセルクロック「pck」である。
図10乃至13の分数クロック分割器設計の利点は、従来のPLLベースの周波数分割器解決策より少ないダイエリアしか必要とせず、且つ少数のフロップ−フロップ及びゲートを使用するだけで、PLL位相検出器、ループフィルタ及びVCOに対するエリア又は厳密な設計を必要としないことである。
図10乃至13のクロック分割器設計の一般的原理は、リンククロックに関係した最も速い入手可能なクロック信号の利点を取り入れることである。通常、デシリアライザ144(図9に示す)の動作には、M個の位相と、リンクレートのN倍に等しい周波数とを有するクロックセット(但し、M及びNは整数で、Mは通常偶数である)が必要とされる。このようなクロックは、リンククロックのM*N細分化を定義する。好ましい実施形態では、M=10及びN=5が、リンククロック周期の50個までの細分化を与える。他の実施形態は、N=10及び2以上のMを有し、少なくとも20個の細分化を与えてもよい。本発明の好ましい実施形態は、リンククロック周期の使用可能な細分化ポイントを使用して波形を定義し(ここに示す実施形態では、これは、ジョンソンカウンタを使用することにより遂行される)、そして使用可能な細分化ポイントを使用して波形の2つ以上のコピーを位相シフトし及び合成して(例えば、OR又はNORゲートを使用して)、リンククロックに対して必要な分数比(例えば、図9のアンパッキングシステムにより要求される)を厳密に(又は充分に正確に)与えるピクセルクロックを発生する。ピクセルクロックのデューティサイクルは、使用可能な細分化の数(M*N)及び所要のクロック比に基づいて、厳密に50%であるか又は50%に非常に近い近似値である。細分化の数が多いほど、近似が改善されるか、又は厳密なピクセルクロックが生じる。
ある実施形態では、本発明の送信器は、ビデオデータのエンコードされたKビットワードを送信するように構成されたシリアルリンクを経てNビットビデオを送信する。このような実施形態では、送信器は、N≠Kで且つ各フラグメントがビデオデータのKビットより成るとすれば、少なくとも1つのNビットモードにおいてビデオデータのNビットワードのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックするように動作できるサブシステムと、このサブシステムに結合された回路で、シリアルリンクに結合されるよう構成された少なくとも1つの出力を有している回路とを備え、この回路は、フラグメントのシーケンスにおける各フラグメントをエンコードすることによりエンコードされたフラグメントのシーケンスを発生し、そしてそれらエンコードされたフラグメントのシーケンスを少なくとも1つの出力へアサートするように構成され、これにより、エンコードされたフラグメントは、前記リンクが少なくとも1つの出力に結合されたときにそのリンクを経て送信することができる。好ましくは、エンコードされたフラグメントのシーケンスは、M個のエンコードされたフラグメントのグループのシーケンスであり、但し、M=N/Dであり、Dは、N及びKの大きい方の共通の除数であり、更に、ビデオデータのNビットワードは、単位時間当たりNビットワードのPに等しい第1レートでサブシステムへアサートされ、そして前記回路は、単位時間当たりエンコードされたフラグメントの(N/K)Pに少なくとも実質的に等しい第2レートで、エンコードされたフラグメントのシーケンスを少なくとも1つの出力にアサートするように構成される。又、好ましくは、送信器は、各Nビットモードにおける動作中に各々M個の状態(例えば、図4−6を参照して上述した状態)より成る状態シーケンスを実行するように構成される。この状態シーケンスは、アクティブなビデオインターバルシーケンス(例えば、図4の状態10P0乃至10P4のシーケンス)であって、このアクティブなビデオインターバルシーケンスの各々の間にM個のエンコードされたフラグメントが少なくとも1つの出力にアサートされるようなシーケンスと;ブランキングインターバルシーケンス(例えば、図4の状態10C0ないし10C4のシーケンス)であって、このブランキングインターバルシーケンスの各々の間にM個のブランキングキャラクタが少なくとも1つの出力にアサートされると共に、前記M個のブランキングキャラクタの1つが前記M個のブランキングキャラクタの別の1つに等しいようなシーケンスと;アクティブなビデオ対ブランキング遷移シーケンス(例えば、図4の状態10P1、10PC2、10PC3、10PC4及び10C1のシーケンス)であって、このアクティブなビデオ対ブランキング遷移シーケンスの各々の第1状態の間にエンコードされたフラグメントの1つが少なくとも1つの出力にアサートされ、そしてアクティブなビデオ対ブランキング遷移シーケンスの各々の最後の状態がブランキングインターバルにおいて生じるようなシーケンスと;ブランキング対アクティブなビデオ遷移シーケンス(例えば、図4の状態10C0、10P1、10P2、10P3及び10P4のシーケンス)であって、このブランキング対アクティブなビデオ遷移シーケンスの各々の最後の状態の間にエンコードされたフラグメントの1つが少なくとも1つの出力にアサートされ、そしてこのブランキング対アクティブなビデオ遷移シーケンスの各々の第1状態がブランキングインターバルにおいて生じるようなシーケンスとを備え、送信器は、充分な数の状態シーケンスサイクルを(完全に又は部分的に)実行することにより、いかなるエンコードされたフラグメントのアサーションも省略せずに、エンコードされたフラグメントのシーケンスを少なくとも1つの出力にアサートするように構成され、更に、状態シーケンスサイクルの各々は、任意の数のアクティブなビデオインターバルシーケンスと、その後、アクティブなビデオ対ブランキング遷移シーケンスの1つと、その後、ある数のブランキングインターバルシーケンスと、その後、ブランキング対アクティブなビデオ遷移シーケンスの1つとを含む。
本発明の送信器のある実施形態(例えば、図2の送信器201又はトランシーバ205がHDMI準拠の送信器として実施されるような実施形態)では、送信器は、アクティブなビデオインターバル中に、TMDSリンクの少なくとも1つのビデオチャンネル(又はシリアルビデオを送信するための少なくとも1つのチャンネルを有する他のTMDS状のリンク)を経て、エンコードされたビデオデータワード(例えば、8ビットのビデオデータワード、その各々は、TMDSエンコードアルゴリズムを使用して、10ビットの遷移最小化コードワードとしてエンコードされる)を送信するように動作できる。アクティブなビデオインターバルとインターバルとの間のブランキングインターバル(例えば、データアイランド)の部分中に、エンコードされたパッキング位相データ及び/又はエンコードされたカラーモードデータ(及び任意であるが、他のエンコードされたデータも)を含む(収容する)パケットが、リンクの少なくとも1つのビデオチャンネルを経て送信される。各データアイランド中に、エンコードされたデータを含む少なくとも1つのパケットが送信される。ある実施形態において、各パケットに収容された全てのエンコードされたデータは、10ビットのTMDS遷移最小化コードワードのシーケンスとしてエンコードされる。アクティブなビデオインターバルとデータアイランドとの間の周期(例えば、制御データ周期)中に、このような送信器は、制御ワード(2つの制御ビットCTL0及びCTL1又はCTL2及びCTL3を表わす10ビットの遷移最大化コードワードとして各々エンコードされた)、及び同期ワード(2つの同期ビットHSYNC及びVSYNCを表わす10ビットの遷移最大化コードワードとして各々エンコードされた)を、ビデオチャンネルを経て送信する。各アクティブなビデオインターバル中に、HSYNC、VSYNC、CTL0、CTL1、CTL2及びCTL3は、受信器により、アクティブなビデオインターバルがスタートしたときにそれらが有する値を維持すると仮定される。
HDMI準拠の実施形態では、HSYNC及びVSYNCビットを表わす遷移最小化コードワードが、各データアイランドの間にTMDSリンクの1チャンネル(CH0)を経て送信される(例えば、リンククロックサイクル当たり1つのコードワード、各ワードは、HSYNCビット、VSYNCビット、パケットヘッダビット、及び少なくとも1つの他のビットを表わす)。
HDMI準拠の実施形態では、各パケットは、32ビットパケットヘッダ及び4つのサブパケット(各々64ビットより成る)を有する。各サブパケットは、56個のデータビットと、それに続く8個のBCHパリティビットとを含む。リンククロックサイクル当たりパケットの9個のデータビットが送信される。本発明のある実施形態によれば、HDMI準拠の送信器は、データアイランド中に、TMDSリンクの少なくとも幾つかのデータチャンネルの各々を経て、エンコードされたパッキング位相データ及び/又はエンコードされたカラーモードデータを含むパケットを送信する。アクティブなビデオインターバル中に、エンコードされたビデオデータのパケットを表わすTMDSコードワードがリンクを経て送信される(例えば、本発明の他の実施形態を参照して上述したのと同様に)。
明確なパッキング位相データが受信器へ送信されない形式の実施形態(即ち、パッキング位相データを表わすメッセージがブランキングインターバル中に送信されない実施形態)では、線当たりの合計ビデオ(ピクセル+ブランキング)ワードを、パッキンググループサイズ(Gビデオワード)の整数倍に制限することにより、パッキング位相データを受信器へ暗示的に指示することができる。この制限は、幾つかの用途において受け容れることができる。この特殊なケースでは、チェックポイント(例えば、各線の最初又は最後のピクセルフラグメント)における位相が線ごとに変化せず(線当たりの合計キャラクタが一定であると仮定すれば)、そしてこの位相を送信器及び受信器の状態マシンの設計において固定して、リンクメッセージ(又は他の明確に送信されるパッキング位相データ)を経て位相を通信する必要性を排除することができる。例えば、送信器は、位相0(例えば、10ビットモードでは状態10P0)を有するフラグメントを送信することにより各線をスタートすることができ、そして受信器は、DEの立上り縁を観察することにより線のスタートを知ることができると共に、位相がDEにより暗示されるので、位相メッセージを必要とせずに、そのスタート位相を位相0に調整することができる。このような実施形態では、送信器(各Nビットモードで動作して、ビデオデータのNビットワードのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックし、但し、N≠Kであり且つ各フラグメントはKビットのビデオデータより成る)は、常に、各チェックポイント(例えば、各アクティブなビデオインターバルの開始又は終了)において固定の所定の位相(Mフラグメントのグループ内で)を有するビデオデータのフラグメント(Mフラグメントグループのフラグメント、但し、M=N/Dであり、そしてDは、N及びKの大きい方の共通の除数である)を送信する。このような実施形態は、送信されるビデオデータの水平線当たり任意のピクセルカウント(送信されるフラグメントの数)及びブランキングカウント(送信されるブランキングキャラクタの数)をサポートする。但し、これは、線当たりの合計(ピクセル+ブランキング)カウントが一定で且つピクセルグループサイズの整数倍に制限される(即ち、水平線当たり送信されるフラグメント+ブランキングキャラクタの合計数が、Xを整数とすれば、X*Mに制限される)場合である。
明確なパッキング位相データが受信器へ送信されない別の形式の実施形態では、送信器(各Nビットモードで動作して、ビデオデータのNビットワードのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックし、但し、N≠Kであり且つ各フラグメントはKビットのビデオデータより成る)が、常に、各チェックポイント(例えば、各アクティブなビデオインターバルの開始)においてパッキングシーケンスを再スタートするように、送信器を実施することにより、パッキング位相データを受信器に暗示的に指示することができる。例えば、これは、図14の状態図を実施するように送信器を(そして図15の状態図を実施するように受信器を)構成することにより行うことができ、それらは両方とも10ビットモードでの動作を仮定している。
図14の送信器状態図は、各線の始めにパッキングを再スタートするこの別の解決策の一実施形態を示す。ピクセルパッキング状態10P0乃至10P4は、図4に既に使用された同じシーケンスであり、この場合も、テーブル3に定義されたフラグメントを参照する。
遷移状態10PC0乃至10PC3及びブランキング状態10C0ないし10C4は、図4と同様であるが、次のような変更を伴う。
・ブランキング周期に入る(DEが0に変化する)ときに、フラグメントカウンタがスタートされる。これは、次の遷移の1つで生じる(線当たりのアクティブなピクセルカウントに基づいて):10P1から10PC2、10P2から10PC3、10P3から10PC4、又は10P4から10C0;
・フラグメントカウンタは、水平ブランキング周期から導出される初期カウントでスタートされ(以下に述べるように)、そして現在線カウントに基づいて変更される;
・ブランキング周期が進行するにつれて(いずれの10PCn状態も通らず、最終的には10Cn状態を経てループする考えられる初期遷移周期を含む)、フラグメントカウンタは、リンククロック当たり一度カウントダウンする;
・フラグメントカウンタが0になると(10Cn状態の1つにおいて)、ブランキング周期の終了位相に関わりなく、次の状態は、次の線を位相0でスタートして10P0に強制される;及び
・線カウンタは、各線の始めに増加される(10Cn状態の1つから10P0に入る)。このカウンタは、modulo G(ピクセルで表わしたパッキンググループサイズ)をカウントする。
ブランキング周期は、ピクセルクロックドメインでは固定されるが、一般に、リンククロックドメインでは、ビデオタイミングアクティブ及びブランキングピクセルカウントに基づいて1サイクルだけ変化する。リンククロックレートがピクセルクロックレートの(N/K)倍であるときに正しいピクセルクロックレートでビデオ(ピクセル及びブランキング)キャラクタを正しく回復するためには、リンククロック(HBL)の平均ブランキング周期がHBP*(N/K)でなければならない。但し、HBPは、ピクセルで表わしたブランキングカウントであり、Nは、ピクセルワードサイズ(この例では10ビット)であり、そしてKは、リンクフラグメントサイズ(この例では8ビット)である。480pのCEA−861デジタルテレビジョン規格のようなタイミングでは、HBP=138であり、そしてHBLは、この10ビットモードの例では、172.5となる。G本の線ごとに、線の半分が172個のフラグメントを有し、そして半分が173個のフラグメントを有する場合には、正しい平均が得られる。ブランキング周期の巾は、リンククロックドメインにおいて変化するように見えるが、ピクセルクロックドメインへ回復されたときには一定となる。
正しいブランキング時間巾は、リンククロックドメインでは、ブランキング周期に入るときにフラグメントカウンタ(上述した)を初期化し、HBLを切り捨てるか又はHBLを切り上げる(最も近い整数へ;この例では、172又は173へ)ことにより得られる。HBLの端数部分がFHBLと称される場合には、HBLは、G本の線ごとにFHBL*G本の線に切り上げねばならない。modG線カウンタ、及びFHBLを含むレジスタは、スタート値としてフラグメントカウンタへHBLの切り上げがロードされるか切り捨てがロードされるか制御するのに使用される。
図15の受信器状態図は、図14の送信器に対応する受信器の一実施形態を示す。シーケンスは、図4と同じであるが、次の変更を伴う。
・DEが1になると(10Cn個の状態の1つにおいて)、ブランキング周期の終了位相に関わらず、位相0の次の線で始めて、次の状態が10P0に強制される。
図15の状態図を実施する受信器は、DE=0からDE=1へ遷移したときに、常に送信器及び受信器が位相0(10P0)にならねばならないという合意したルールを使用することにより、リンク位相メッセージ(先に述べた明確な位相の解決策)を必要とせずに、図14の送信器を正しく追跡する。
図4乃至6の送信器及び受信器の状態図を使用する別の種類の実施形態では、明確な位相メッセージを回避する異なる方法を使用して、送信器の位相を受信器へ通信することができる。これらの状態図の各々において、ブランキングループの最終的位相(図4の10C4、図5の12C2及び図6の16C1)は、以前の状態で送信されるフラグメントの繰り返しである。通常のビデオタイミングでは、ブランキングコードは、ブランキングインターバルの時間巾(通常、数百のピクセルクロックサイクル又はそれ以上)に対して非常にゆっくりと変化する(ブランキングインターバル当たり3つの異なる値以下)。これら実施形態では、送信器は、繰り返しフラグメント(図4の10C4、図5の12C2、及び図6の16C1)を使用して、以前のフラグメントで送信された同期コードの相補体を送信する(例えば、ブランキングインターバル中の1つのリンククロックサイクル中にHS=1が送信された場合には、送信器は、次のリンククロックサイクル中にHS=0を送信する)。(通常そうであるように)同期コードがフラグメントグループレートに比して非常にゆっくりと変化するときには、受信器は、受信した同期コードをローパスフィルタして、意図された同期コードを推定することができ(10ビットの例では、5つのフラグメントのうちの4つが真の同期値となり、5つのうちの1つは、同期値の補数となる傾向であり)、そしてグループ内のどのフラグメントがその推定された真の同期値の補数であるか決定することができる。従って、受信器は、補数のフラグメントが位相0乃至(F−1)のうちの位相(F−1)でなければならないことを知る。受信器は、この情報を使用して、その状態マシンの位相を、上述したように送信器に一致させるよう調整することができる。
本発明の幾つかの態様を図示して説明したが、本発明は、特許請求の範囲のみにより限定されるもので、ここに示して説明した特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。
デジタル・ビジュアル・インターフェイス(DVI)リンクを含む従来のシステムのブロック図である。 本発明を実施するシステムのブロック図である。 本発明の送信器の典型的な実施形態の8ビットモードオペレーションの状態図である。 本発明の送信器の典型的な実施形態の10ビットモードオペレーションの状態図である。 本発明の送信器の典型的な実施形態の12ビットモードオペレーションの状態図である。 本発明の送信器の典型的な実施形態の16ビットモードオペレーションの状態図である。 本発明の送信器の好ましい実施形態のブロック図である。 図7のピクセルパッキングバッファ及びマルチプレクス回路の実施を示すブロック図である。 本発明の送信器の別の実施形態を示すブロック図である。 本発明の受信器の好ましい実施形態を示すブロック図である。 図9のピクセルアンパッキングバッファ及びマルチプレクス回路136の実施を示すブロック図である。 図9の受信器のクロック分割器に使用する回路のブロック図である。 図10の回路により受信され及び発生される信号のタイミング図である。 図9の受信器のクロック分割器に使用するための別の回路のブロック図である。 図12の回路により受信され及び発生される信号のタイミング図である。 パッキング位相を暗示して、各線のスタート時にパッキング位相を再スタートする本発明の送信器の実施形態の10ビットモードオペレーションを示す状態図である。 図14の送信器に対応する本発明の受信器の実施形態の10ビットモードオペレーションを示す状態図である。
符号の説明
100:送信器
101:FIFOバッファ
102:拡散スペクトルクロック発生回路
104:ピクセルパッキングバッファ及びマルチプレクス回路(パッカー)
106:クロックマルチプライヤ
107:制御レジスタ
108:エンコーダ及びシリアライザ
110:メインPLL(位相固定ループ回路)
123:状態マシン
124:LCMジェネレータ
125、126:レジスタ
127、128、129:マルチプレクサ
130:受信器
136:アンパッカー
140:クロックPLL
144:デシリアライザ及びデコード回路
146:遅延パイプライン
151:アッセンブルバッファ入力レジスタ
152:アンパッキングマルチプレクサ
154:FIFO
201:ビデオソース
202:モニタ
203:送信器
205:モニタコントローラ
207:ディスプレイサブシステム
208:パネルタイミングコントローラ
209:カラムドライバ
210:ガラスパネルディスプレイ

Claims (10)

  1. ビデオデータのエンコードされたKビットワードを送信するように構成されたシリアルリンクを経てNビットビデオを送信するための送信器において、
    少なくとも1つのNビットモードで動作して、ビデオデータのNビットワードのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックすることのできるサブシステムであって、N≠Kで且つ各フラグメントがビデオデータのKビットより成るようなサブシステムと、
    前記サブシステムに結合された回路で、前記シリアルリンクに結合されるよう構成された少なくとも1つの出力を有する回路であって、前記フラグメントのシーケンスにおける各フラグメントをエンコードすることにより、エンコードされたフラグメントのシーケンスを発生すると共に、そのエンコードされたフラグメントのシーケンスを前記少なくとも1つの出力へ提供し、これにより、前記リンクが前記少なくとも1つの出力に結合されたときに前記リンクを経て前記エンコードされたフラグメントを送信できるように構成された回路と、
    を備え、
    前記エンコードされたフラグメントのシーケンスは、エンコードされたフラグメントのグループのシーケンスであり、前記グループの各々は、ビデオデータのNビットワードの異なる1つを決定し、前記回路は、前記少なくとも1つの出力に対して順次に前記グループを提供するように構成されており、ビデオデータのNビットワードは、単位時間当たりNビットワードのPに等しい第1レートでサブシステムへ提供され、前記回路は、単位時間当たりエンコードされたフラグメントの(N/K)Pに少なくとも実質的に等しい第2レートで、エンコードされたフラグメントのシーケンスを少なくとも1つの出力に提供するように構成された送信器。
  2. 前記エンコードされたフラグメントのシーケンスは、M個のエンコードされたフラグメントのグループのシーケンスであり、但し、M=N/Dであり、Dは、N及びKの大きい方の共通の除数である請求項1に記載の送信器。
  3. 多数の異なる3Nビットピクセルモードの選択された1つで動作して、ビデオデータのNビットカラーコンポーネントのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックすることのできるサブシステムであって、N≠8であり、各フラグメントがビデオデータの8ビットより成り、そして3Nビットピクセルモードが、30ビットピクセルモード、36ビットピクセルモード、及び48ビットピクセルモードを含むようなサブシステムと、
    前記サブシステムに結合された回路で、遷移最小化差動シグナリング(TMDS)リンクに結合されるよう構成された出力を有している回路であって、前記フラグメントのシーケンスに対するTMDSエンコードを遂行することにより、エンコードされたフラグメントのシーケンスを発生すると共に、そのエンコードされたフラグメントのシーケンスをアクティブなビデオインターバル中に前記出力へ提供し、これにより、前記TMDSリンクが前記出力に結合されたときに前記TMDSリンクを経て前記エンコードされたフラグメントを送信できるように構成された回路と、
    を備えた送信器であって、この送信器は、前記サブシステムが24ビットピクセルの8ビットコンポーネントを前記回路に提供する24ビットピクセルモードで動作でき、前記回路は、前記8ビットコンポーネントの各々に応答して10ビットのTMDSコードワードを発生するように前記8ビットコンポーネントに対してTMDSエンコード動作を遂行し、更に、前記回路は、各々の前記TMDSコードワードを前記出力に提供し、そして
    前記フラグメントのシーケンスの各々は、複数のフラグメントグループのシーケンスであり、各グループにおけるフラグメントの各々は、そのグループ内に異なる位相を有し、前記回路は、ブランキングインターバル中にブランキングキャラクタを前記出力に提供するように構成され、そして前記送信器は、前記グループのうちの単一グループの異なるエンコードされたフラグメントの提供する動作間の境界において、且つ前記グループのうちの異なるグループの提供する動作間に生じる境界と境界との間で、前記エンコードされたフラグメントのシーケンスにおけるいずれのエンコードされたフラグメントの提供する動作も省略せずに、アクティブなビデオインターバルとブランキングインターバルとの間の遷移を実行する状態マシンシーケンスを実施するように構成されている送信器。
  4. シリアルリンクに結合されるように構成された入力を有する回路であって、それら入力の少なくともサブセットへ送信されたビデオデータのKビットワードを回復するように構成された回路と、
    Kビットワードのシーケンスを受信するように前記回路に結合され且つ少なくとも1つのNビットモードで動作できるサブシステムであって、前記Kビットワードのシーケンスは、N≠Kとすれば、NビットビデオデータワードのシーケンスのパックされたKビットフラグメントのシーケンスであり、そして前記サブシステムは、各々の前記Nビットモードで動作して、前記フラグメントをアンパックし、Nビットビデオデータワードのシーケンスを回復させるようなサブシステムと、
    を備えた受信器。
  5. 前記Kビットフラグメントのシーケンスは、Mフラグメントグループのシーケンスであり、各グループにおけるフラグメントの各々は、そのグループ内で異なる位相を有し、前記回路は、アクティブなビデオインターバル中にビデオデータのKビットワードを回復すると共に、アクティブなビデオインターバルとインターバルとの間の少なくとも幾つかのブランキングインターバル中に前記入力の少なくとも幾つかへ送信されたパッキング位相データを回復するように構成され、このパッキング位相データは、既知のチェックポイントとして送信されたフラグメントの1つの位相を指示し、そして前記回路は、前記パッキング位相データに応答して少なくとも1つの制御ビットを発生すると共に、前記制御ビットを前記サブシステムに提供して、前記サブシステムを、既知のチェックポイントに送信されたフラグメントの前記1つの位相に対応する状態にセットするように構成された、請求項4に記載の受信器。
  6. 前記回路は、前記シリアルリンクを経て前記入力の少なくとも幾つかへ送信されたビデオデータのKビットワードを表わすコードワードを回復すると共に、そのコードワードをデコードして、ビデオデータのKビットワードを回復するように構成された、請求項4に記載の受信器。
  7. 遷移最小化差動シグナリング(TMDS)リンクに結合されるように構成された入力を有する回路であって、前記入力の少なくともサブセットへ送信されたビデオデータの8ビットワードを表わすTMDSコードワードを回復し、そしてそのコードワードをデコードして、ビデオデータの8ビットワードを回復するように構成された回路と、
    8ビットワードのシーケンスを受信するように前記回路に結合され、多数の異なる3Nビットピクセルモードの選択された1つで動作でき、N≠8で、8ビットワードのシーケンスが3Nビットピクセルのパックされた8ビットフラグメントのシーケンスであるサブシステムであって、このサブシステムは、各々の前記3Nビットピクセルモードで動作し、フラグメントをアンパックして、3Nビットピクセルのシーケンスを回復することができ、前記3Nビットピクセルモードは、30ビットピクセルモード、36ビットピクセルモード及び48ビットピクセルモードを含むようなサブシステムと、
    を備えた受信器において、この受信器は、前記サブシステムにより受信された8ビットワードのシーケンスが24ビットピクセルのシーケンスである24ビットピクセルモードでも動作でき、そして
    前記回路は、前記TMDSリンクを経て前記入力の少なくともサブセットへ送信された周波数Lのリンククロックを回復するようにも構成され、更に、前記回路は、そのリンククロックを受信するように結合された周波数分割器であって、各々の前記3Nビットピクセルモードで動作して、前記リンククロックに応答して周波数Pが(8/N)Lに少なくとも実質的に等しいピクセルクロックを発生できる周波数分割器を備えている受信器。
  8. 送信器と、
    受信器と、
    前記送信器と受信器との間に結合されたシリアルリンクと、
    を備え、前記送信器は、
    少なくとも1つのNビットモードで動作して、ビデオデータのNビットワードのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックすることのできるサブシステムであって、N≠Kであり且つ各フラグメントがビデオデータのKビットより成るようなサブシステムと、
    前記サブシステムに結合された回路で、前記シリアルリンクのデータチャンネルに結合されるよう構成された出力を有している回路であって、前記フラグメントをエンコードすることにより、エンコードされたフラグメントのシーケンスを発生すると共に、そのエンコードされたフラグメントのシーケンスを前記出力へ提供して、前記リンクを経て前記受信器へ前記エンコードされたフラグメントを送信するように構成された回路と、
    を備え、
    前記エンコードされたフラグメントのシーケンスは、エンコードされたフラグメントのグループのシーケンスであり、前記グループの各々は、ビデオデータのNビットワードの異なる1つを決定し、前記送信器の前記回路は、前記グループを前記出力に対して順次に提供するように構成されており、ビデオデータのNビットワードは、単位時間当たりNビットワードのPに等しい第1レートで前記サブシステムへ提供され、前記送信器の前記回路は、単位時間当たり前記エンコードされたフラグメントの(N/K)Pに少なくとも実質的に等しい第2レートで前記エンコードされたフラグメントのシーケンスを前記出力に提供するように構成されたシステム。
  9. 前記エンコードされたフラグメントのシーケンスは、M個のエンコードされたフラグメントのグループのシーケンスであり、但し、M=N/Dであり、Dは、N及びKの大きい方の共通の除数である請求項8に記載のシステム。
  10. 送信器と、
    受信器と、
    前記送信器と受信器との間に結合されたシリアルリンクと、
    を備え、前記送信器は、
    少なくとも1つのNビットモードで動作して、ビデオデータのNビットワードのシーケンスをフラグメントのシーケンスへとパックすることのできるサブシステムであって、N≠Kであり且つ各フラグメントがビデオデータのKビットより成るようなサブシステムと、
    前記サブシステムに結合された回路で、前記シリアルリンクのデータチャンネルに結合されるよう構成された出力を有している回路であって、前記フラグメントをエンコードすることにより、エンコードされたフラグメントのシーケンスを発生すると共に、そのエンコードされたフラグメントのシーケンスを前記出力へ提供して、前記リンクを経て前記受信器へ前記エンコードされたフラグメントを送信するように構成された回路と、
    を備え、
    前記エンコードされたフラグメントのシーケンスは、M個のエンコードされたフラグメントのグループのシーケンスであり、各グループにおけるM個のエンコードされたフラグメントの各々は、そのグループ内で異なる位相を有し、更に、前記送信器は、アクティブなビデオインターバル中に前記エンコードされたフラグメントを前記出力へ提供すると共に、アクティブなビデオインターバルとインターバルとの間の少なくとも幾つかのブランキングインターバル中にパッキング位相データを前記出力の少なくとも1つに提供するように構成され、更に、ブランキングインターバル中に提供される前記パッキング位相データは、前記ブランキングインターバルの前に前記出力に提供された前記エンコードされたフラグメントの最後の1つの位相を指示するシステム。
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