JP4879304B2 - 減圧乾燥装置及び減圧乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被処理基板上に形成された塗布液の膜(塗布膜)に減圧状態で乾燥処理を施す減圧乾燥装置および減圧乾燥方法に関する。
たとえばフラットパネルディスプレイ(FPD)製造のフォトリソグラフィー工程においては、ガラス基板等の被処理基板上に塗布したレジスト液の塗布膜をプリベーキングに先立って適度に乾燥させるために減圧乾燥装置が用いられている。
従来の代表的な減圧乾燥装置は、たとえば特許文献1に記載されるように、上面が開口しているトレーまたは底浅容器型の下部チャンバと、この下部チャンバの上面に気密に密着または嵌合可能に構成された蓋状の上部チャンバとを有している。下部チャンバの中にはステージが配設されており、このステージ上に基板を水平に載置してから、チャンバを閉じて(上部チャンバを下部チャンバに密着させて)減圧乾燥処理を行う。
この種の減圧乾燥処理では、下部チャンバの底に設けた排気口を通じて外の真空ポンプによりチャンバ内の真空排気を行う。この真空排気により、チャンバ内の圧力がそれまでの大気圧状態から減圧状態に変わり、この減圧状態の下で基板上のレジスト塗布膜から溶剤(シンナー)が蒸発し、レジスト塗布膜の表面に変質層(固い層)が形成される。そして、減圧乾燥を開始してから一定時間が経過した時点で、あるいは設定圧力に到達した時点で、減圧乾燥処理を終了させる。このために、下部チャンバ内の隅に設けたパージポートより不活性ガス(たとえば窒素ガスあるいはエア)を噴出または拡散放出させ、チャンバ内の圧力を大気圧に戻す。この後、上部チャンバを持ち上げてチャンバを開け、基板を搬出する。
特開2000−181079
最近、上記のようなレジスト塗布膜の減圧乾燥においては、減圧乾燥処理の最中に基板の上で不活性ガスを一方向に流して、減圧乾燥を促進させ、それによって処理時関の短縮化を図るだけでなく、レジスト表面に形成される変質層を一層固くして現像後のレジストパターンの残膜率を高める技法が注目されている。この技法に対応すべく、減圧乾燥処理の最中に基板の上で不活性ガスを一方向に流せるように構成した減圧乾燥装置が開発されている。
しかしながら、レジストパターンの残膜率とパターン断面形状および線幅との間には相関関係があり、残膜率が高いほどレジストパターンの肩部が張って線幅は狭くなり、残膜率が低いほどレジストパターンの肩部が落ちて線幅は逆テーパ状に広くなる。通常、デバイスの微細化には残膜率の高い前者のパターン特性が望ましいが、多層配線構造で配線を交叉させるときは残膜率の低い後者のパターン特性が好まれることもある。したがって、デバイスの仕様等に応じて残膜率の高い減圧乾燥処理もしくは残膜率の低い減圧乾燥処理のいずれかが選択される。どちらが選択されても、減圧乾燥処理後のレジスト塗布膜が所望の膜質特性を面内均一に帯びるような装置性能を求められる。
本発明は、上記のような従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、被処理基板上の塗布膜に対する減圧乾燥処理を急速に行うプロセスと緩慢に行うプロセスとの選択的な切り換えを可能とし、かつどちらのプロセスでも所望の膜質特性が基板上で面内均一に得られるようにする減圧乾燥装置および減圧乾燥方法を提供する。
本発明の第1の観点における減圧乾燥装置は、被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥装置であって、基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、 水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記チャンバ内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部と、前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの一部が前記載置部に載置されている前記基板の下を通過することなく不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとの間で切り換え可能な気流制御部とを有する。
本発明の第2の観点における減圧乾燥装置は、被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥装置であって、基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、 水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記チャンバ内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部と、前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとの間で切り換え可能な気流制御部とを具備し、前記気流制御部は、前記第1の方向と直交する水平な第2の方向において前記チャンバの側壁の内側で前記載置部の両側に配置される第1の仕切板と、前記第1の仕切板を、前記第1のモード用の第1の高さ位置と、前記第2のモード用の第2の高さ位置との間で昇降移動させる第1の昇降機構とを有する。
本発明の第1の観点における減圧乾燥方法は、基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記チャン内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部とを有する減圧乾燥装置を用いて、被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥方法であって、前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの一部が前記載置部に載置されている前記基板の下を通過することなく不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと、不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとを選択的に切り換える。
本発明の第2の観点における減圧乾燥方法は、基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記チャン内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部とを有する減圧乾燥装置を用いて、被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥方法であって、前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと、不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとを選択的に切り換え、前記第1の方向と直交する水平な第2の方向において前記チャンバの側壁の内側で前記載置部の両側に配置される第1の仕切板を使用し、前記第1の仕切板の高さ位置を、前記第1のモード用の第1の高さ位置と、前記第2のモード用の第2の高さ位置との間で切り換える。
本発明によれば、気流制御部が第1のモードを選択したときは、減圧乾燥処理中に第1の給気ポートよりチャンバ内に供給された不活性ガスの一部が載置部に載置されている基板の下を通過することなく不活性ガスの多く(好ましくは大部分)が載置部および基板の上で一方向に流れ、基板上の塗布膜から揮発する溶剤が速やかに不活性ガスの気流に運ばれるため、減圧乾燥が促進され、急速・短時間の減圧乾燥処理が可能であり、しかも基板上の塗布膜の膜質特性に対する急速減圧乾燥の効果を面内均一に得ることができる。
また、気流制御部が第2のモードを選択したときは、チャンバ内で、特に載置部および基板周りで、不活性ガスの気流に規制がかからないので、減圧乾燥処理の開始直後の真空引きや減圧乾燥処理の終了時のパージングを効率よく行えるだけでなく、減圧乾燥処理中に基板上に一方向の気流を形成せずにチャンバ内に不活性ガスを供給することも可能である。これによって、緩慢・長時間の減圧乾燥プロセスも安定・良好に実施可能であり、基板上の塗布膜の膜質特性に対する緩慢減圧乾燥の効果を面内均一に得ることができる。
本発明の減圧乾燥装置または減圧乾燥方法によれば、上記のような構成および作用により、被処理基板上の塗布膜に対する減圧乾燥処理を急速に行うプロセスと緩慢に行うプロセスとの選択的な切り換えを可能とし、かつどちらの減圧乾燥プロセスでも基板上で所望の膜質特性を面内均一に得ることができる。
一実施形態におけるFPD製造用のレジスト塗布装置の構成を示す一部分解側面図である。 上記レジスト塗布装置の構成を示す平面図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける給気システムの一構成例を示す図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおける排気システムの一構成例を示す図である。 実施形態のレジスト塗布ユニットにおけるチャンバ内部の構成を示す一部断面平面図である。 気流制御部で第1のモードを選択しているときの図5のI−I線についての縦断面図である。 気流制御部で第2のモードを選択しているときの図5のI−I線についての縦断面図である。 気流制御部で第1のモードを選択しているときの図5のII−II線についての縦断面図である。 気流制御部で第2のモードを選択しているときの図5のII−II線についての縦断面図である。 減圧乾燥処理の開始直後のチャンバ内の各部および気流の状態を示す平面図である。 減圧乾燥処理の開始直後のチャンバ内の各部および気流の状態を示す縦断面図である。 減圧乾燥処理中に第1のモードを選択した場合のチャンバ内の各部および気流の状態を示す平面図である。 減圧乾燥処理中に第1のモードを選択した場合のチャンバ内の各部および気流の状態を示す縦断面図である。 基板上のクリアランス調整に対する気流制御部の対応を示す縦断面図である。 減圧乾燥処理中に第2のモードでチャンバ内に不活性ガスを供給する場合の選択した場合の各部および気流の状態を示す平面図である。 減圧乾燥処理の終了時にチャンバ内を不活性ガスでパージングする際の各部および気流の状態を示す縦断面図である。 ブロック構造のステージとリフトピンを用いる実施形態の装置構成および作用を示す一縦断面図である。 ブロック構造のステージとリフトピンを用いる実施形態の装置構成および作用を示す別の縦断面図である。 ステージの下に排気ポートを設ける実施形態の装置構成を示す平面図である。 ステージの下に排気ポートを設ける実施形態の装置構成および作用を示す縦断面図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1および図2に、本発明の減圧乾燥装置または減圧乾燥方法の適用可能なFPD製造用のレジスト塗布装置の一構成例を示す。
このレジスト塗布装置は、支持台10の上に、レジスト塗布部12と、減圧乾燥ユニット14とを併設している。減圧乾燥ユニット14は、本発明の一実施形態による減圧乾燥装置である。
支持台10上で、レジスト塗布部12および減圧乾燥ユニット14の両側には一対のガイドレール16が設けられ、一対の搬送アーム18がガイドレール16上を水平なX方向で平行移動して被処理基板たとえば矩形のガラス基板Gを搬送できるようになっている。
レジスト塗布部12は、基板G上にスピンレスの平流し方式でレジスト液Rを塗布するために、支持台10の上を搬送方向(X方向)と直交する水平なY方向に横断するブリッジ構造のノズル支持体20を設け、このノズル支持体20にY方向に延びる長尺型のスリットノズル22を取り付けている。
レジスト塗布処理を行う時は、搬送アーム18が基板Gを水平に保持しながらノズル支持体20の下を一定速度でX方向に通過するのに合わせて、レジスト液供給部(図示せず)よりレジスト液Rが所定の流量でスリットノズル22に給送され、スリットノズル22の吐出口から基板G上にレジスト液Rが帯状に供給される。これにより、基板G上には搬送方向の前端部から後端部に向かってあたかも絨毯を敷くように一定の膜厚でレジスト液Rの塗布膜が形成される。
このレジスト塗布装置においては、上記のようにレジスト塗布部12でレジスト液Rを塗布されたばかりの基板Gがそのまま搬送アーム18によって隣の減圧乾燥ユニット14へ搬入される。
減圧乾燥ユニット14は、図1に示すように、チャンバ本体を構成する固定構造の下部チャンバ24と上蓋を構成する可動の上部チャンバ26とを有し、たとえば昇降手段を有するチャンバ開閉機構28により上部チャンバ26を上げ下げして、下部チャンバ24に対する密着(チャンバ密閉)と分離(チャンバ解放)を切り替えられるようにしている。
レジスト塗布部12からの基板Gを搬入する時は、図1に示すように、上部チャンバ26を持ち上げてチャンバ解放とする。そして、下部チャンバ24の中央部に設けられている矩形のステージ(載置部)30の上に基板Gが載置されると、上部チャンバ26を下してチャンバ密閉状態にする。
このレジスト塗布部12においては、後述するように、基板G上のレジスト塗布膜に関して高残膜率(たとえば残膜率99%以上)の膜質特性を得るのに適している急速な短時間の減圧乾燥プロセスと、低残膜率(たとえば残膜率95%以下)の膜質特性を得るのに適している緩慢な長時間の減圧乾燥プロセスのいずれも選択的に実施可能であり、どちらの減圧乾燥プロセスを選択しても、所望のレジスト膜質特性が面内均一に得られるようになっている。
減圧乾燥ユニット14で1回(基板1枚分)の減圧乾燥処理が終了すると、チャンバ開閉機構28が上部チャンバ26を持ち上げてチャンバ解放状態とし、そこに搬送アーム18がアクセスしてステージ30より処理済みの基板Gを受け取って搬出し、次工程のプリベーキングを行うプリベーキングユニット(図示せず)へ基板Gを搬送するようになっている。
以下に、減圧乾燥ユニット14の詳細な構成および作用を説明する。
下部チャンバ24は、図2に示すように、平面視で矩形に構成されている。この下部チャンバ24の内側には、その四辺のチャンバ壁部24(1),24(2),24(3),24(4)にそれぞれ隣接して4個(あるいは4組)の給気ポート32(1),32(2),32(3),32(4)が設けられるとともに、四隅に4個(あるいは4組)の排気ポート34(1),34(2),34(3),34(4)が設けられている。
図3に、この減圧乾燥ユニット14における給気システムの一例を示す。給気ポート32(1),32(2),32(3),32(4)は、不活性ガスタンク36および送風機(またはコンプレッサ)38を有する共通の不活性ガス供給源40にそれぞれガス供給管42(1),42(2),42(3),42(4)を介して接続されている。ガス供給管42(1),42(2),42(3),42(4)の途中には、流量調整弁44(1),44(2),44(3),44(4)および開閉弁46(1),46(2),46(3),46(4)がそれぞれ設けられている。使用される不活性ガスは、たとえば窒素ガスである。
図4に、この減圧乾燥ユニット14における排気システムの一例を示す。排気ポート34(1),34(2),34(3),34(4)は、真空ポンプ48および圧力制御弁50を有する共通の排気装置51にそれぞれ排気管52(1),52(2),52(3),52(4)を介して接続されている。ガス供給管52(1),52(2),52(3),52(4)の途中には、開閉弁54(1),54(2),54(3),54(4)がそれぞれ設けられている。
図5〜図7に、この減圧乾燥ユニット14の主たる特徴部分である気流制御部の構成を示す。図5は下部チャンバ24内の構成を示す一部断面平面図、図6Aおよび図6Bは図5のI−I線についての縦断面図、図7Aおよび図7Bは図5のII−II線についての縦断面図である。
図5において、気流制御部60は、Y方向において下部チャンバ24の相対向する側壁24(2),24(4)の内側でステージ30の両側(好ましくはステージ30にできるだけ近接した位置)に配置される第1の仕切板(または隔壁)62A,62Bと、この第1の仕切板62A,62Bを図6Aに示す第1の高さ位置と、図6Bに示す第2の高さ位置との間で昇降移動させる第1の昇降機構64とを有している。
第1の仕切板62A,62Bは、図5に示すように、X方向において、ステージ30の片側(図の左側)に設けられている給気ポート32(1)の近くの位置、つまりチャンバ壁部24(1)に殆ど接する位置からステージ30の反対側(右側)の給気ポート32(3)および排気ポート34(3),34(4)の手前の位置まで延びている。また、第1の仕切板62A,62Bは、鉛直方向(Z方向)において、好ましくは、下部チャンバ24の底面から上部チャンバ26の下面(天井)に達するサイズを有している。
そして、第1の仕切板62A,62Bは、第1の高さ位置では下部チャンバ24の底面から上部チャンバ26の下面(チャンバ天井)に達する高さか、またはその近くの高さまで鉛直方向に突出し(図6A)、第2の高さ位置では第1の仕切板62A,62Bの上端が下部チャンバ24の底面に近い高さか、またはそれよりも低い高さに沈むようになっている(図6B)。下部チャンバ24の底壁には、第1の仕切板62A,62Bをそれぞれ第2の高さ位置に沈ませる(退避させる)ための凹部65A,65Bが形成されている。
第1の昇降機構64は、第1の仕切板62A,62Bの下端にそれぞれ接続された鉛直方向に延びる各1本または各複数本の支持棒66A,66Bと、これらの支持棒66A,66Bを平行に支持する水平な支持板68と、この水平支持板68に昇降駆動軸70を介して結合された昇降アクチエータ72とを有している。昇降アクチエータ72は、たとえばエアシリンダまたは電動リニアモータからなる。支持棒66A,66Bは、下部チャンバ24の底壁を上下移動可能に貫通し、シール部材74によって真空封止されている。
さらに、気流制御部60は、図5に示すように、ステージ30の周囲または傍らに配置される横断面コ字状の第2の仕切板(または隔壁)76と、この第2の仕切板76を図6Aまたは図7Aに示す第3の高さ位置と図6Bまたは図7Bに示す第4の高さ位置との間で昇降移動させる第2の昇降機構78とを有している。
第2の仕切板76は、ステージ30の第1の給気ポート32(1)と対向する図の左側の傍らでY方向に延びる第1の平板部76aと、ステージ30の第1の仕切板62A,62Bと対向する図の上側および下側の傍らでX方向に延びる第2の平板部76b,76cとを有する。ステージ30の反対側(図の右側)を第2の仕切板76で仕切る構成も可能ではあるが、ステージ30下の空間の排気性の観点からこの実施形態のように解放する構成が好ましい。
そして、第2の仕切板76は、第3の高さ位置では下部チャンバ24の底面からステージ30に載置されている基板Gの裏面(下面)に接する高さか、またはその近くの高さまで鉛直方向に突出し(図6A、図7A)、第4の高さ位置ではその上端が下部チャンバ24の底面に近い高さかまたはそれよりも低い高さに沈むようになっている(図6B、図7B)。下部チャンバ24の底壁には、第2の仕切板76を第4の高さ位置に沈ませる(退避させる)ための凹部80が形成されている。
なお、第1の仕切板62A,62Bと第2の仕切板76の第2の平板部76b,76cとの間では、第1の仕切板62A,62Bが第1の高さにあり、かつ第2の仕切板76が第3の高さにあるときに、両者が接触しない程度の可及的に小さな隙間を介して近接するのが好ましい。
第2の昇降機構78は、第2の仕切板76の下端に接続された鉛直方向に延びる1本または複数本の支持棒82と、これらの支持棒82を平行に支持する水平な支持板84と、この水平支持板84に昇降駆動軸86を介して結合された昇降アクチエータ88とを有している。昇降アクチエータ88は、たとえばエアシリンダまたは電動リニアモータからなる。支持棒82は、下部チャンバ24の底壁を上下移動可能に貫通し、シール部材90によって真空封止されている。
ステージ30は、鉛直方向に延びる昇降駆動軸92を介して昇降アクチエータ94に結合されており、搬送アーム18(図1、図2)と基板Gの受け渡しを行う時、あるいは減圧乾燥処理におけるチャンバ天井(上部チャンバ26の下面)との距離またはクリアランスHを調節するために昇降移動できるようになっている。昇降駆動軸92は、下部チャンバ24の底壁を上下移動可能に貫通し、シール部材96よって真空封止されている。
この実施形態において、図の左側の給気ポート32(1)が第1の給気ポートであり、他の給気ポート32(2),32(3),32(4)は第2の給気ポートである。また、図5に示すように、チャンバ(24,26)内で、給気ポート32(1)と第2の仕切板76との間の領域が第1の領域[E1]であり、この第1の領域[E1]を除いた領域、特に給気ポート32(1)から見て第1および第3の位置にそれぞれ在るときの第1の仕切板62A,62Bおよび第2の仕切板76の陰に位置する全ての領域が第2の領域[E2]である。
この減圧乾燥ユニット14には、各部および全体の動作を制御するメインコントローラ(図示せず)が備わっている。気流制御部60は、メインコントローラの制御の下で第1および第2の昇降機構64,78の昇降動作を制御する局所コントローラ(図示せず)を有してよい。
次に、図8〜図12につき、この減圧乾燥ユニット14における気流制御部60の作用を示す。
気流制御部60は、上記のような構成を有することにより、図の左側の第1の給気ポート32(1)より噴出した不活性ガスの大部分がステージ30および基板Gの上を通過して図の右側の排気ポート34(3),34(4)に到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと不活性ガスあるいは他のガスに対する上記のような気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとを選択的に切り換えできるようになっている。
また、この減圧乾燥ユニット14では、高残膜率の膜質特性を得るのに適している急進な短時間の減圧乾燥プロセスと、低残膜率の膜質特性を得るのに適している緩慢な長時間の減圧乾燥プロセスのいずれも選択的に実施可能である。どちらの減圧乾燥プロセスが選択されても、第2のモードで減圧乾燥処理を開始するのが好ましい。
図8Aおよび図8Bに、減圧乾燥処理を開始した直後のチャンバ(24,26)内の状態を示す。好ましくは全ての給気ポート32(1)〜32(4)を閉めて、不活性ガスを導入することなく、排気システム(図4)を作動させて、全ての排気ポート34(1)〜34(4)を介して真空排気が行われる。図示のように、チャンバ(24,26)内に残留している空気、さらには基板G上のレジスト塗布膜から揮発した溶剤(シンナー)は、チャンバ四隅の排気ポート34(1)〜34(4)へ均一な吸引力で引き込まれ、速やかに排出される。もっとも、別の実施例として、この開始直後の真空引きの際に給気ポート32(1)〜32(4)を開けて不活性ガスを所定の流量で導入することも可能である。
チャンバ(24,26)内に収容されている処理対象の基板Gに対して急進・短時間の減圧乾燥プロセスが選択されたときは、減圧乾燥処理が開始されてから所定時間が経過した時点、あるいはチャンバ内の圧力が設定値(たとえば約400Pa)に達した時点で、図8Aおよび図8Bに示す第2のモードから図9Aおよび図9Bに示す第1のモードに切り換えられる。
この場合、気流制御部60は、第1の昇降機構64を作動させて、第1の仕切板62A,62Bをそれまでの第2の高さ位置から第1の高さ位置まで上昇移動させるとともに、第2の昇降機構78を作動させて、第2の仕切板76をそれまでの第4の高さ位置から第3の高さ位置まで上昇移動させる。
さらに、給気システム(図3)において、開閉弁46(1)が開けられ、他の全ての開閉弁46(2),46(3) ,46(4)は閉状態に保持される。これにより、チャンバ(24,26)内では、第1の給気ポート32(1)だけが不活性ガスを噴出する。他の給気ポート32(2),32(3) ,32(4)はいずれも閉じたままである。ここで、給気ポート32(1)より供給される不活性ガスの流量が設定値(たとえば20L(リットル)/min)になるように、流量制御弁44(1)が調節される。
一方、排気システム(図4)において、開閉弁54(3),54(4)は開状態を維持し、残りの開閉弁54(1) ,54(2)は閉状態に切り換えられる。これにより、チャンバ(24,26)内では、第1の給気ポート32(1)から見てステージ30の反対側に位置する排気ポート34(3),34(4)は排気動作を継続し、給気ポート32(1)に近い排気ポート34(1),34(2)は排気動作を休止する。ここで、給気ポート32(1)よりチャンバ内に供給される不活性ガスの流量に応じて、チャンバ内で所定の圧力あるいは排気速度が得られるように圧力制御弁50が調節される。
図9Aおよび図9Bに示すように、第1のモードでは、第1の仕切板62A,62Bおよび第2の仕切板76による隔壁作用または気流規制作用により、給気ポート32(1)より噴き出した窒素ガスの殆どまたは大部分(好ましくは90%以上)が、ステージ30および基板Gの上をX方向に流れ(通過し)、向かい側の排気ポート34(3),34(4)へ吸い込まれる。
このように、減圧乾燥処理の最中に基板Gの上を不活性ガスが一方向(X方向)に好ましくは層流で均一に流れることにより、基板G上のレジスト塗布膜から揮発した溶剤が気流に乗って速やかに排除され、溶剤の揮発速度が高くなり、ひいてはレジスト表面の変質(固化)が促進され、しかも基板G上で高残膜率のレジスト膜質特性が面内均一に得られる。こうして、減圧乾燥処理の所要時間は短くて(たとえば約30秒)で済む。
なお、減圧乾燥処理においては、圧力や不活性ガスの流量だけでなく、基板Gとチャンバ天井(26)との間の距離間隔(クリアランス)Hも重要なプロセスパラメータであり、このためにステージ30の高さ位置を可変することがある。この場合は、図10に示すように、ステージ30の高さ位置調整に合わせて、気流制御部60が第2の仕切板76の第3の高さ位置を可変調整し、第1のモードでは任意のクリアランスHに対して常に基板Gの下面に第2の仕切板76の上面が接する程に近接した状態を保つようにする。これによって、給気ポート32(1)より噴き出した不活性ガスの一部が基板Gの下を通過するのを十全に防止することができる。
処理対象の基板Gに対して緩慢・長時間の減圧乾燥プロセスが選択されたときは、減圧乾燥処理が開始されてから所定時間が経過した時点、あるいはチャンバ内の圧力が設定値(たとえば約400Pa)に達した時点で、第2のモードを維持したまま図8Aおよび図8Bの状態から図11に示すような状態に切り換えられる。
この場合、給気システム(図3)において、全ての開閉弁46(1),46(2),46(3) ,46(4)が開けられる。これにより、チャンバ(24,26)内では、全ての給気ポート32(1),32(2),32(3) ,32(4)が不活性ガスを噴出する。ただし、流量調整弁44(1) ,44(2),44(3) ,44(4)が調節され、不活性ガスの供給流量は少な目(たとえば2L/min)に設定される。また、給気ポート3(1),3(2),3(3) ,3(4)の吐出流量を均一にするのが好ましい。
一方、排気システム(図4)においては、開閉弁54(1),54(2) ,54(3) ,54(4)をすべて開状態に維持し、全ての排気ポート34(1) ,34(2),34(3) ,34(4)に排気を継続させる。ただし、給気ポート32(1) ,32(2),32(3) ,32(4)より供給される不活性ガスの流量に合わせて、チャンバ内で所定の圧力が維持されるように圧力制御弁50が調節される。また、給気ポート32(1),32(2),32(3) ,32(4)の吐出流量はステージ30上の基板Gに対して均一にするのが好ましい。
このように、減圧乾燥処理中に第2のモードで全ての給気ポート32(1),32(2),32(3) ,32(4)が開(オン)状態でステージ30上の基板Gに向けて不活性ガスを均一かつ小流量で吐出し、かつ全ての排気ポート34(1) ,34(2),34(3) ,34(4)が開(オン)状態で排気を行うようにした場合は、チャンバ内に供給された不活性ガスの多くが基板Gないしステージ30の下や周囲を流れて排気されやすく、基板Gの上で気流、特に一方向の気流が形成されることは殆どない。このため、基板Gのレジスト塗布膜より揮発した溶剤は付近に滞留しやすく、揮発速度は抑えられる。これにより、減圧乾燥によるレジスト表面の変質(固化)が緩慢になり、基板G上で低残膜率のレジスト膜質特性が面内均一に得られる。また、減圧乾燥処理の所要時間は長くなる(たとえば約60秒)。
なお、緩慢・長時間の減圧乾燥プロセスが選択されたときの別の実施例として、減圧乾燥処理を開始してから所定時間が経過した後、あるいはチャンバ内の圧力が設定値に達した後は、給気ポート32(1) ,32(2),32(3) ,32(4)の全部を閉(オフ)状態に保持したまま、排気ポート34(1) ,34(2),34(3) ,34(4)の全部を用いて排気動作を継続することも可能である。この場合は、基板Gのレジスト塗布膜より揮発した溶剤が主な排気ガスになる。
この減圧乾燥ユニット14において、減圧乾燥処理を終了させるときは、図12に示すように、第2のモードが選択され、全ての給気ポート32(1),32(2),32(3) ,32(4)が開(オン)状態で不活性ガスを大流量で吐出すると同時に、全ての排気ポート34(1) ,34(2),34(3) ,34(4)が開(オン)状態でいったん高速排気(パージング)を行い、次いで排気ポート34(1) ,34(2),34(3) ,34(4)が全部閉じられる。これにより、チャンバ(24,26)内の雰囲気が減圧状態から大気圧状態に切り換り、上部チャンバ24の開操作(チャンバ解放)が可能となる。
上記のように、この実施形態において、急進・短時間の減圧乾燥プロセスが選択された場合は、減圧乾燥処理の開始直後の真空引きおよび減圧乾燥処理の終了時のパージングでは、第1の仕切板62A,62Bをそれぞれ第2の高さ位置および第4の高さ位置に退避させる第2のモードを選択し、全ての給気ポート32(1) ,32(2),32(3) ,32(4)を用いて不活性ガスをチャンバ内に供給し、全ての排気ポート34(1) ,34(2),34(3) ,34(4)を用いてチャンバ内を排気できるので、このタイプの減圧乾燥プロセスを一層効率よく行い、処理時間の一層の短縮化も図れる。
もっとも、別の手順として、効率は多少低下するが、減圧乾燥処理の開始から終了まで、第2のモードを一切選択せずに、第1のモードを保持することも可能である。その場合でも、各段階に応じて不活性ガスの流量および排気速度を切り換える必要はある。
また、減圧乾燥処理を開始してから所定時間が経過し、あるいはチャンバ内の圧力が設定値に達してから減圧乾燥処理を終了するまでの間に、第1のモードによる不活性ガス使用の減圧乾燥(図9A、図9B)と第2のモードによる不活性ガス使用の減圧乾燥(図11)とを順次または交互に切り換えることも可能である。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種種の変形または変更が可能である。
たとえば、図13Aおよび図13Bに示すように、基板Gを載置するステージ30' が基板Gの下の空間を下部チャンバ24の底面まで埋めるようなブロック構造を有してもよい。このようなステージ構造においては、下部チャンバ24の底壁およびステージ30' を下から貫通して昇降可能なリフトピン100と昇降アクチエータ102とを有するリフト機構104が、ステージ上で基板Gを上げ下げして基板のローディング/アンローディングを行う。
この場合、第1のモードでは、給気ポート32(1)より噴き出される不活性ガスに対して,ブロック構造のステージ30' が基板Gの下の通過を阻止して、第1の仕切板62A,62Bとの協働により基板Gの上に一方向(X方向)の気流を形成する機能を奏する。したがって、第2の仕切板76をステージ30' で代用することができる。
もっとも、上記のようなクリアランスHの可変調整のために、減圧乾燥処理中に基板Gをステージ30' の上面から上に離す場合は、図示省略するが、上記実施形態と同様に第2の仕切板76を備える構成が好ましい。
また、排気システムに関しては、図14Aおよび図14Bに示すように、ステージ30の下に1つまたは複数の排気ポート106を設ける構成も可能である。この場合、第1のモードでは、給気ポート32(1)より噴き出した不活性ガスの殆どまたは大部分がステージ30および基板Gの上を一方向(X方向)に流れ、基板Gの反対側(図の右側)の端を過ぎてから基板Gおよびステーシ30の下に回り(潜り)込んで排気ポート106に吸い込まれる。
また、上述した実施形態では、第1の仕切板62A,62Bおよび第2の仕切板76を第1の昇降機構64および第2の昇降機構78により昇降移動させるので、チャンバ(24,26)を閉めている間でもモード切り換えを行うことができる。別の実施形態として、モード切り換えのために第1の仕切板62A,62Bおよび/または第2の仕切板76を手動で着脱可能にチャンバ内に取付または装着する構成も可能である。
チャンバ自体の構造や形状はもちろん、チャンバ内外の各部、特にステージ、給気ポート、排気ポートの構造、個数、配置位置等も、上述した実施形態のものに限らず、種種の変形が可能である。
本発明における被処理基板はLCD用のガラス基板に限るものではなく、他のフラットパネルディスプレイ用基板や、半導体ウエハ、CD基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。減圧乾燥処理対象の塗布液もレジスト液に限らず、たとえば層間絶縁材料、誘電体材料、配線材料等の処理液も可能である。

Claims (19)

  1. 被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥装置であって、
    基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、
    前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、
    水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、
    前記チャンバ内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部と、
    前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの一部が前記載置部に載置されている前記基板の下を通過することなく不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとの間で切り換え可能な気流制御部と
    を有する減圧乾燥装置。
  2. 被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥装置であって、
    基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、
    前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、
    水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、
    前記チャンバ内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部と、
    前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとの間で切り換え可能な気流制御部と
    を具備し、
    前記気流制御部は、
    前記第1の方向と直交する水平な第2の方向において前記チャンバの側壁の内側で前記載置部の両側に配置される第1の仕切板と、
    前記第1の仕切板を、前記第1のモード用の第1の高さ位置と、前記第2のモード用の第2の高さ位置との間で昇降移動させる第1の昇降機構と
    を有する、減圧乾燥装置。
  3. 前記第1の仕切板は、前記第1の高さ位置では前記チャンバの底面から天井に接する高さか、またはその近くの高さまで鉛直方向に突出し、前記第2の高さ位置ではその上端が前記チャンバの底面に近い高さか、またはそれよりも低い高さになるように沈む、請求項に記載の減圧乾燥装置。
  4. 前記第1の仕切板は、前記第1の方向において、前記第1の給気ポートの近くの位置から前記載置部の反対側の位置まで延びる、請求項2または請求項3記載の減圧乾燥装置。
  5. 前記気流制御部は、
    前記載置部の少なくとも前記第1の給気ポートと対向する側の傍らに配置された第2の仕切板と、
    前記第2の仕切板を、前記第1のモード用の第3の高さ位置と前記第2のモード用の第4の高さ位置との間で昇降移動させる第2の昇降機構と
    を有する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の減圧乾燥装置。
  6. 前記第2の仕切板は、前記第3の高さ位置では前記チャンバの底面から基板の裏面に接する高さか、またはその近くの高さまで鉛直方向に突出し、前記第4の高さ位置ではその上端が前記チャンバの底面に近い高さかまたはそれよりも低い高さになるように沈む、請求項5に記載の減圧乾燥装置。
  7. 前記第2の仕切板は、前記載置部の前記第1の給気ポートと対向する側の傍らで前記第2の方向に延びる第1の平板部と、前記載置部の前記第1の仕切板と対向する側の傍らで前記第1の方向に延びる第2の平板部とを有する、請求項5または請求項6に記載の減圧乾燥装置。
  8. 前記不活性ガス供給部は、前記第2の領域に第2の給気ポートを有し、基板上の塗布膜が前記第1のモードで減圧乾燥処理を受ける時は、その処理中に前記第2の給気ポートを閉じるとともに前記第1の給気ポートを開けて前記チャンバ内に不活性ガスを供給し、減圧乾燥処理の終了後に前記第2のモードで前記チャンバ内の圧力を大気圧に戻す時は、前記第1および第2の給気ポートの全部を開けて前記チャンバ内に不活性ガスを供給する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の減圧乾燥装置。
  9. 前記不活性ガス供給部は、基板上の塗布膜が前記第2のモードで減圧乾燥処理を受ける時は、その処理中に前記第1および第2の給気ポートの全部を開けて前記チャンバ内に不活性ガスを供給する、請求項8に記載の減圧乾燥装置。
  10. 前記チャンバは平面視で矩形であり、その四辺の中の一辺のチャンバ側壁に近接して前記第1の給気ポートが設けられ、残りの三辺の一部または全部のチャンバ側壁に近接して前記第2の給気ポートが設けられる、請求項8または請求項9に記載の減圧乾燥装置。
  11. 前記排気部は、前記第2の領域内で前記排気ポートを前記載置部の周囲に複数設け、前記第1のモードで前記チャンバ内の真空排気を行う時は前記載置部から見て前記第1の給気ポートに相対的に近い排気ポートを閉じて前記第1の給気ポートから相対的に離れている排気ポートを開け、前記第2のモードで前記チャンバ内の真空排気を行う時は前記複数の排気ポートを全部開ける、請求項1〜10のいずれか一項に記載の減圧乾燥装置。
  12. 基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記チャン内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部とを有する減圧乾燥装置を用いて、被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥方法であって、
    前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの一部が前記載置部に載置されている前記基板の下を通過することなく不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと、不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとを選択的に切り換える減圧乾燥方法。
  13. 基板を出し入れ可能に収容する減圧可能なチャンバと、前記チャンバ内で基板を載置する載置部と、水平な第1の方向において前記チャンバ内の前記載置部の片側に設けられる第1の給気ポートを有し、前記第1の給気ポートを介して前記チャンバ内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記チャン内で前記第1の給気ポートと前記載置部との間の第1の領域を除く第2の領域に設けられる排気ポートを有し、前記排気ポートを介して前記チャンバ内を真空排気する排気部とを有する減圧乾燥装置を用いて、被処理基板上に形成された塗布液の膜を減圧状態で乾燥させるための減圧乾燥方法であって、
    前記第1の給気ポートより噴出した不活性ガスの多くが前記載置部および前記基板の上を通過して前記排気ポートに到達するように不活性ガスの気流のルートを規制する第1のモードと、不活性ガスに対する前記気流ルートの規制を実質的に解除する第2のモードとを選択的に切り換え、
    前記第1の方向と直交する水平な第2の方向において前記チャンバの側壁の内側で前記載置部の両側に配置される第1の仕切板を使用し、
    前記第1の仕切板の高さ位置を、前記第1のモード用の第1の高さ位置と、前記第2のモード用の第2の高さ位置との間で切り換える減圧乾燥方法。
  14. 前記第1の仕切板は、前記第1の高さ位置では前記チャンバの底面から天井に接する高さか、またはその近くの高さまで鉛直方向に突出し、前記第2の高さ位置ではその上端が前記チャンバの底面に近い高さか、またはそれよりも低い高さになるように沈む、請求項13に記載の減圧乾燥方法。
  15. 前記載置部の少なくとも前記第1の給気ポートと対向する側の傍らに配置された第2の仕切板を使用し、
    前記第2の仕切板の高さ位置を、前記第1のモード用の第3の高さ位置と前記第2のモード用の第4の高さ位置との間で切り換える、
    請求項12〜14のいずれか一項に記載の減圧乾燥方法。
  16. 前記第2の仕切板は、前記第3の高さ位置では前記チャンバの底面から基板の裏面に接する高さか、またはその近くの高さまで鉛直方向に突出し、前記第4の高さ位置ではその上端が前記チャンバの底面に近い高さかまたはそれよりも低い高さになるように沈む、請求項15に記載の減圧乾燥方法。
  17. 前記第2の仕切板は、前記載置部の前記第1の給気ポートと対向する側の傍らで前記第2の方向に延びる第1の平板部と、前記載置部の前記第1の仕切板と対向する側の傍らで前記第1の方向に延びる第2の平板部とを有する、請求項15に記載の減圧乾燥方法。
  18. 基板上の塗布膜が前記第1のモードで減圧乾燥処理を受ける時は、その処理中に前記第2の領域に設けられている第2の給気ポートを閉じるとともに前記第1の給気ポートを開けて前記チャンバ内に不活性ガスを供給し、減圧乾燥処理の終了後に前記第2のモードで前記チャンバ内の圧力を大気圧に戻す時は、前記第1および第2の給気ポートの全部を開けて前記チャンバ内に不活性ガスを供給する、請求項12〜17のいずれか一項に記載の減圧乾燥方法。
  19. 基板上の塗布膜が前記第2のモードで減圧乾燥処理を受ける時は、その処理中に前記第1および第2の給気ポートの全部を開けて前記チャンバ内に不活性ガスを供給する、請求項18に記載の減圧乾燥方法。
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