JP4875247B2 - マイクロカプセルを用いた微小物の固定方法 - Google Patents

マイクロカプセルを用いた微小物の固定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チップや微粒子等の微小物についてその取り扱いを容易にすることを目的として当該微小物を内包させたマイクロカプセルを用いた微小物の固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微小チップ等の部品を基板(被装着物)に実装する工程において、当該チップを基板上の所定場所に取り付ける場合には、チップを個々に分離して供給する装置や、チップをキャリアテープ等の搬送媒体に取り付ける装置、あるいは、チップを目的の位置に位置決めして実装する装置、チップを半田付けする装置等、数種類の装置が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、携帯電話に代表されるように電気機器の小型化が進むにつれ、これらに使用されるチップについても小型化が進んでおり、その結果、当該チップを取り扱う装置もその対応を迫られることになるが、異なるチップサイズが多種類に亘って使用されるようになると、これに応じて装置仕様の変更を余儀なくされる。即ち、チップサイズが微小になると、従来よりも高精度の装置が必要になり、同一の装置では異なるサイズのチップを取り扱うことが困難となってしまうという問題が生じることになる。
【0004】
そこで、例えば、微小チップをマイクロカプセル内に接着剤とともに封じ込めることでサイズを調整して取り扱い性の向上を図る方法が考えられるが、その場合には、チップ固定に要する時間の短縮化が問題となる。
【0005】
即ち、マイクロカプセルの破壊後において、チップと共に流出した内包物(接着剤)によりチップを所定の位置に固定するに際して、接着剤がその接着性を発現するためには、接着剤中の溶媒等の液体が蒸発して系外に去ること、あるいは接着対象物に浸透して系外に去ること等の状態変化が必要となるが、当該変化には、ある程度の長い時間を必要とするので、所望の位置に微小物を速やかに固定することが難しいという問題がある。
【0006】
本発明は、微小物をマイクロカプセル内に封じ込めることによって、微小物の取り扱いを容易にするとともに、当該微小物を短時間で対象物に固定することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るマイクロカプセルを用いた微小物の固定方法は、微小物がチップ状の電気部品とされ、マイクロカプセルを取り付け対象物上で加熱しながら所定の圧力を加えて破壊し、流れ出た微小物を含む芯物質に紫外線を照射して光硬化樹脂を瞬時に硬化させることにより微小物を当該対象物上に速やかに固定するようにしたものである。
【0009】
従って、本発明によれば、光硬化樹脂と光重合開始剤を微小物とともにマイクロカプセルに封入させることで微小物の取り扱いがし易くなることは勿論、マイクロカプセルの破壊後における紫外線照射により光硬化樹脂を瞬時に硬化させて微小物を対象物上に固定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、微小物を取り扱い易くするために、接着用材料とともに当該微小物をマイクロカプセル(小包体)を用いることを基本にしており、光硬化樹脂(あるいは光硬化性樹脂、感光性樹脂)及び光重合開始剤と微小物を芯物質とし、これらを硬質殻材料でできたカプセルに内包させたものである。
【0011】
尚、微小物は、チップ状をした電気部品とされ、その大きさについては0.5ミリメートル以下が好ましい。その理由は、これ以上のサイズでは、微小物そのものを直接的に取り扱うことができるようになるので、マイクロカプセル化の利点が生かされないからである。また、微小物の下限サイズについては、当該微小物の如何によって自ずと規定され、また、極度に小さいものは精度の良い位置決めに支障を来すこと等に起因する制限が課せられる。
【0012】
また、マイクロカプセルのサイズについては、その許容範囲として0.5乃至1.5ミリメートルが実用上好適な範囲であり、その上限値より大きくなると、マイクロカプセル化の利点が薄れ、他方、その下限値よりも小さくなると、微小物を直接取り扱う場合と同じ問題(取り扱い難さ)をかかえることになってしまう。従って、カプセル化に際しては、これに封入する微小物のサイズや特性を考慮してカプセルサイズを決定すべきである。
【0013】
本発明に係るマイクロカプセルに用いられる光重合開始剤としては、短波長域、例えば、波長330乃至450nm(ナノメートル)の光を浴びてラジカル開裂によってラジカルを生成し光硬化樹脂の重合開始剤となるものであれば如何なるものでも良い。
【0014】
具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等のベンゾイン系化合物、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン系化合物、チオキサンソン、2−メチルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物、ジハロジベンゾイルメタン、ビストリハロメチルトリアジン等ハロゲン化合物などを単独に用い、又はこれらを2種以上混合して用いることができる。
【0015】
また、本発明に係るマイクロカプセルに内包される光硬化樹脂としては上記した光重合開始剤から放出されたラジカルを受けて重合を開始するものならば如何なるものでも良い。
【0016】
具体例としては、1,4−ビスヒドロキシエチルシクロヘキサン−P−フェニレンジアクリレート、ポリメタクリロキシエチルシンナメート、ポリビニロキシエチルフリルアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
【0017】
ところで、本発明に係るマイクロカプセルについては装置等で容易に取り扱えるようにすることを目的としているので、装置で取り扱う際にマイクロカプセルが破壊されないだけの機械的強度を必要とするが、カプセルの壁厚を増すことで所望の機械強度を得たマイクロカプセルを用いる場合には、当該カプセルを加圧により破壊した後に、カプセル壁の残骸が嵩高に残ってしまうために、微小物の取り付け対象物にとって思わぬ不具合を招く虞れが生じる。
【0018】
そこで、本発明で用いる光硬化樹脂については、常温(25゜C)で固体であるか、又は高粘度(例えば、3000cps(センチポアズ)以上)のものが好ましい。その理由は、芯物質によってマイクロカプセルの機械的強度を保つことができることや、保管時にカプセルが高温に曝されても封入物質が溶け出さない限界までカプセルの壁厚を薄くすることができるといった、各種の利点が得られるからである。尚、カプセルの壁厚を薄くできることは、カプセル破壊後の残骸(カプセル壁)が嵩高にならないという点で有利であるが、光硬化樹脂を加熱して液体にする工程が必要となる。その際には、カプセルを加熱しながら加圧により潰す方法と、カプセルを加圧により潰してから加熱する方法等が挙げられ、どちらを採用しても基本的には問題ないが、微小物への影響等を考慮すると、固体又は高粘度の光硬化樹脂を加熱して液体にしてからカプセルを破壊する方法が好ましい。
【0019】
常温で高粘度又は常温で固体の光硬化樹脂としては、例えば、メトキシポリエチレングリコール#1000メタクリレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、ポリエチレングリコール#1000ジメタクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0020】
上記の芯物質を封入したマイクロカプセル作成方法としては、界面重合法、In Situ法、相分離法、液中乾燥法等、既知の方法を用いることが可能であり、被接着体や装着方法に応じて適宜に選択することができる。
【0021】
これらの中でも比較的カプセル形成が容易なポリウレアを壁膜剤とする界面重合法(以下、本方法によって製造されるカプセルを「ポリウレアカプセル」という。)を用いた場合について説明すると、概ね下記のようになる(製造方法の個々具体的内容については後に示す実施例の説明において詳述する。)。
【0022】
先ず、光重合開始剤、光硬化樹脂、ポリイソシアネートを含む油相を作って、これに微小物を混入して攪拌により充分に分散させた後、水溶性高分子を溶解した保護コロイド中に添加し乳化する。その後、乳化液にポリアミンを加え所定時間反応させポリウレア壁膜を形成する。所定時間経過後に温度を下げ、洗浄・濾過後に乾燥させることでマイクロカプセルが得られ、上記のサイズ条件(0.5乃至1.5mm)に適合するものだけを選別する。また、必要に応じ油相に重合防止剤、光感度増感剤、増粘剤、沈殿防止剤などを混入しても良い。
【0023】
尚、ポリイソシアネートの具体例としては、ノルボルネンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフエニルメタン−4,4−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフエニル−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフエニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフエニルプロパンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート類、4,4’、4”−トリフエニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート等のトリイソシアネート類、4,4’−ジメチルジフエニルメタン−2,2’、5,5’−テトライソシアネート、テトライソシアネート類が挙げられる。
【0024】
さらには、ポリイソシアネートとポリオールの付加物、例えば、トルイレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物等、イソシアーヌレート型ポリイソシアネート、ビュウレット型ポリイソシアネート、アダクト型ポリイソシアネートなどを用いることもできる。
【0025】
また、ポリアミンの具体例としてはエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−ヒドロキシトリメチレンジアミンなどが挙げられる。
【0026】
そして、保護コロイドに用いる水溶性高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
【0027】
本発明に係るマイクロカプセルを用いて微小物を対象物に固定する方法については、下記に示す工程を含む。
【0028】
(1)マイクロカプセルを取り付け対象物上で破壊する工程
(2)紫外線を照射することにより光硬化樹脂を硬化させ、微小物を所望の位置で当該対象物に固定する工程。
【0029】
例えば、マイクロカプセルに所定の圧力を加えてマイクロカプセルを破壊し、油層とともに流れ出た微小物を含む芯物質に紫外線を照射して光硬化樹脂を瞬時に硬化させることで、微小物を対象物上に速やかに固定すれば良い。
【0030】
尚、光源としては水銀灯やキセノンランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ等を各種のものを利用できるが、紫外線を利用する理由には、一般に光重合開始剤が紫外線照射でラジカルを生成するものであることや、紫外線のもつエネルギー量が非常に大きいために分子間結合を解離させラジカルを生成し易いこと等が挙げられる。つまり、可視光では多くの光量を必要とし、また、逆に少ない光量で反応を起こすようでは管理、保守の面で取り扱いが難しくなること、そして、赤外線による熱重合では反応時間や芯物質への影響等が問題になるので、短時間で反応を引き起して微小物等に悪影響を及ぼすことなく反応を終了させるには、紫外線の利用が好ましい。
【0031】
【実施例】
本発明に係る各実施例(実施例1、実施例2)について、それぞれの製造工程を箇条書きにしてまとめると以下のようになる。
【0032】
実施例1
(A.油相の作成)
(1)酢酸エチル1gに熱重合禁止剤0.01g(p−メトキシフェノール)、NKエステルTMPT(新中村化学社製光硬化樹脂)を2g、イルガキュア651(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光重合開始剤)0.1g加えて撹拌した。
【0033】
(2)アエロジルR972(日本アエロジル社製)0.1gを加え粘度を調整した。
【0034】
(3)微小物質0.3グラム、バーノックD−750(大日本インキ化学工業社製のポリイソシアネートとポリオールの付加物)1.25g、バーノックDN−950(大日本インキ化学工業社製ポリイソシアネートとポリオールの付加物)1.25gを加え2分間撹拌した。
【0035】
(B.乳化)
予め50゜Cに加熱したポリビニルアルコール(重合度500、けん化度86.5乃至89%)1.5wt%(重量百分率)水溶液150gに油相を加えスリーワンモーター(新東科学社製撹拌装置)を用いて200rpmの回転数で5分間撹拌して乳化液とした。
【0036】
(C.反応)
乳化液に2.5wt%のジエチレントリアミン水溶液5gを添加し、50゜Cに保ちながら140rpmの回転数で攪拌しながら所定時間(3時間程度)に亘って反応させた。
【0037】
(D.洗浄・濾過・乾燥工程)
上記反応系の温度を室温まで下げてから、数回の水洗浄工程により不要物(ポリビニルアルコール等。)を洗い流した後、濾過して常温で数日間(3日程度)、乾燥風にあてて乾燥させる。これにより、チップを内包したポリウレアカプセルを得た。
【0038】
(E.選別工程)
出来上がったマイクロカプセルをふるい(あるいはフィルタ)にかけ、0.5乃至1.5mmサイズのマイクロカプセルだけを選別した。
【0039】
実施例2
(A′.油相の作成)
(1)酢酸エチル1gに熱重合禁止剤0.01g(p−メトキシフェノール)、NKエステルA−9300(新中村化学社製、常温固体の光硬化樹脂)2gを加え60゜Cの湯煎で溶解したのち、イルガキュア651(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光重合開始剤)0.1gを加え撹拌した。
【0040】
(2)アエロジルR972(日本アエロジル社製)0.1gを加え粘度を調整した。
【0041】
(3)微小物質0.3グラム、バーノックD−750(大日本インキ化学工業社製のポリイソシアネートとポリオールの付加物)0.3g、バーノックDN−950(大日本インキ化学工業社製ポリイソシアネートとポリオールの付加物)0.3gを加え2分間撹拌した。
【0042】
尚、乳化及びそれ以降の作業工程は、前記実施例1の場合(上記B乃至E工程を参照)と同様とした。
【0043】
上記の工程を経てそれぞれ作成されたマイクロカプセルの性能評価を行うに当たり、下記に示す比較例を設定した。
【0044】
比較例:NKエステルTMPT(新中村化学社製)を用いてマイクロカプセルを作成したもの。尚、壁材の量は実施例2と同様とした。
【0045】
・耐圧性について
実施例1、実施例2、比較例各々のマイクロカプセルに所定の圧力(5kg/cm2)を加えカプセルの状態を観察した。
【0046】
上記圧力を加えると実施例1、実施例2のカプセルは若干変形する程度であったが、比較例のマイクロカプセルについては、そのカプセル壁の機械強度が不足しており、反応終了後の洗浄・濾過・乾燥工程でカプセルが潰れてしまったため、耐圧性を調べることができなかった。
【0047】
・カプセルの残骸の高さについて
マイクロカプセルに30kg/cm2の圧を加え、実施例1、実施例2のカプセルを破壊し、さらに紫外線を照射して光硬化樹脂を硬化させた後、カプセルの残骸の高さを測定した。なお比較例では既述のように洗浄・濾過・乾燥工程でカプセルが潰れてしまったので試験対象から外した。
【0048】
測定結果は、実施例1に係るマイクロカプセルの残骸は高さ0.2mmであり、実施例2に係るマイクロカプセルの残骸は高さ0.1mmであった。
【0049】
また、90゜Cに加熱したプレートを用いてマイクロカプセルに30kg/cm2の圧力を加え、実施例1,実施例2のカプセルを破壊し、さらに紫外線を照射し光硬化樹脂を硬化させた後、カプセルの残骸の高さを測定した(比較例を除外した理由は、既述の通りである。)。
【0050】
測定結果は、実施例1に係るマイクロカプセルの残骸については高さ0.2mmであり、実施例2に係るマイクロカプセルの残骸については高さ0.064mmであった。
【0051】
以上の結果から実施例1、実施例2のマイクロカプセルは十分な機械強度をもつことが判明した。特に、実施例2に示した、常温固体の光硬化樹脂を用いたマイクロカプセルにあっては、熱を加えて、カプセル内に内包した常温固体の光硬化樹脂を溶かしマイクロカプセルを破壊することでカプセル壁の残骸の嵩を少なくすることができた。
【0052】
以上に記載したところから明らかなように、本願発明によれば、チップ状の電気部品とされた微小物を光硬化樹脂及び光重合開始剤とともに所定サイズのマイクロカプセル内に封入することにより、そのままではサイズが小さすぎて取り扱いの不便な微小物について、その取り扱い性を良好にできることは勿論、微小物の大きさによって使用する装置を適宜に変更する必要がなくなる(つまり、カプセル化によって対象物のサイズが規格化される。)。また、マイクロカプセルを所望の場所に位置決めして取り付け、加熱しながら圧力をかけて当該カプセルを破壊した後、流れ出た微小物を含む芯物質に紫外線を照射することで光硬化樹脂が短時間で硬化し微小物を対象物上に速やかに固定することができ、作業効率が格段に向上するという効果が得られる。
【0053】
また、マイクロカプセルを破壊する際には加熱するので、常温で固体又は高粘度の光硬化樹脂を用いることが可能になり、そのため、カプセルの機械的強度を保つことができ、また、壁厚を薄くすることでチップ状の電気部品とされた微小物の固定終了後にカプセル壁の残骸が嵩高に残らないという効果が得られる。

Claims (1)

  1. 常温で固体又は高粘度の光硬化樹脂及び光重合開始剤とサイズが0.5ミリメートル以下の微小物を芯物質とし、これらをカプセルに内包させた、微小物を封入したサイズが0.5乃至1.5ミリメートルのマイクロカプセルを用いた微小物の固定方法であって、
    上記微小物がチップ状の電気部品とされ、上記マイクロカプセルを取り付け対象物上で加熱しながら所定の圧力を加えて破壊し、流れ出た上記微小物を含む上記芯物質に紫外線を照射して上記光硬化樹脂を瞬時に硬化させることにより上記微小物を当該対象物上に速やかに固定する
    ことを特徴とするマイクロカプセルを用いた微小物の固定方法。
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