JP2002307399A - 微小物を封入したマイクロカプセル及びこれを用いた微小物の固定方法 - Google Patents

微小物を封入したマイクロカプセル及びこれを用いた微小物の固定方法

Info

Publication number
JP2002307399A
JP2002307399A JP2001108892A JP2001108892A JP2002307399A JP 2002307399 A JP2002307399 A JP 2002307399A JP 2001108892 A JP2001108892 A JP 2001108892A JP 2001108892 A JP2001108892 A JP 2001108892A JP 2002307399 A JP2002307399 A JP 2002307399A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microcapsule
minute
minute thing
capsule
photocurable resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001108892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4875247B2 (ja
Inventor
Tomomasa Usami
智正 宇佐美
Koichi Fujita
浩一 藤田
Kazuhiro Goto
和広 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BF CO Ltd
Original Assignee
BF CO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BF CO Ltd filed Critical BF CO Ltd
Priority to JP2001108892A priority Critical patent/JP4875247B2/ja
Publication of JP2002307399A publication Critical patent/JP2002307399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4875247B2 publication Critical patent/JP4875247B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micromachines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小物をマイクロカプセル内に封じ込めるこ
とによって、微小物の取り扱いを容易にするとともに、
当該微小物を短時間で所望の位置に固定する。 【解決手段】 光硬化樹脂及び光重合開始剤と微小物を
芯物質とし、これらを硬質殻材料によるカプセルに内包
させてマイクロカプセルを形成する。微小物のサイズを
0.5ミリメートル以下とし、かつ、マイクロカプセル
のサイズを1乃至1.5ミリメートルとすることによ
り、その取扱性を良好にするとともに、マイクロカプセ
ルを取り付け対象物上で破壊した後、これに紫外線を照
射することにより光硬化樹脂を硬化させて微小物を当該
対象物に短時間で固定できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップや微粒子等
の微小物についてその取り扱いを容易にすることを目的
として当該微小物を内包させたマイクロカプセル及びこ
れを用いた微小物の固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微小チップ等の部品を基板(被装着物)
に実装する工程において、当該チップを基板上の所定場
所に取り付ける場合には、チップを個々に分離して供給
する装置や、チップをキャリアテープ等の搬送媒体に取
り付ける装置、あるいは、チップを目的の位置に位置決
めして実装する装置、チップを半田付けする装置等、数
種類の装置が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、携帯電
話に代表されるように電気機器の小型化が進むにつれ、
これらに使用されるチップについても小型化が進んでお
り、その結果、当該チップを取り扱う装置もその対応を
迫られることになるが、異なるチップサイズが多種類に
亘って使用されるようになると、これに応じて装置仕様
の変更を余儀なくされる。即ち、チップサイズが微小に
なると、従来よりも高精度の装置が必要になり、同一の
装置では異なるサイズのチップを取り扱うことが困難と
なってしまうという問題が生じることになる。
【0004】そこで、例えば、微小チップをマイクロカ
プセル内に接着剤とともに封じ込めることでサイズを調
整して取り扱い性の向上を図る方法が考えられるが、そ
の場合には、チップ固定に要する時間の短縮化が問題と
なる。
【0005】即ち、マイクロカプセルの破壊後におい
て、チップと共に流出した内包物(接着剤)によりチッ
プを所定の位置に固定するに際して、接着剤がその接着
性を発現するためには、接着剤中の溶媒等の液体が蒸発
して系外に去ること、あるいは接着対象物に浸透して系
外に去ること等の状態変化が必要となるが、当該変化に
は、ある程度の長い時間を必要とするので、所望の位置
に微小物を速やかに固定することが難しいという問題が
ある。
【0006】本発明は、微小物をマイクロカプセル内に
封じ込めることによって、微小物の取り扱いを容易にす
るとともに、当該微小物を短時間で対象物に固定するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマイクロカ
プセルは、上記した課題を解決するために、光硬化樹脂
及び光重合開始剤と微小物を芯物質としてこれらをカプ
セルに内包させた、微小物を封入したマイクロカプセル
であって、微小物のサイズを0.5mm(ミリメート
ル)以下とし、マイクロカプセルのサイズを0.5乃至
1.5mmとしたものである。
【0008】また、本発明に係るマイクロカプセルを用
いた微小物の固定方法は、マイクロカプセルをその取り
付け対象物上で破壊した後、これに紫外線を照射するこ
とにより光硬化樹脂を硬化させて微小物を当該対象物に
固定するようにしたものである。
【0009】従って、本発明によれば、光硬化樹脂と光
重合開始剤を微小物とともにマイクロカプセルに封入さ
せることで微小物の取り扱いがし易くなることは勿論、
マイクロカプセルの破壊後における紫外線照射により光
硬化樹脂を瞬時に硬化させて微小物を対象物上に固定す
ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、微小物を取り扱い易く
するために、接着用材料とともに当該微小物をマイクロ
カプセル(小包体)を用いることを基本にしており、光
硬化樹脂(あるいは光硬化性樹脂、感光性樹脂)及び光
重合開始剤と微小物を芯物質とし、これらを硬質殻材料
でできたカプセルに内包させたものである。
【0011】尚、微小物には、チップ状をした電気部品
や機械部品(マイクロマシン用部品等。)、発光体、蛍
光体、誘電体、絶縁体、磁性粉等の微粒子等をはじめと
する各種物質が挙げられ、その如何は問わないが、その
大きさについては0.5ミリメートル以下が好ましい。
その理由は、これ以上のサイズでは、微小物そのものを
直接的に取り扱うことができるようになるので、マイク
ロカプセル化の利点が生かされないからである。また、
微小物の下限サイズについては、当該微小物の如何によ
って自ずと規定され、また、極度に小さいものは精度の
良い位置決めに支障を来すこと等に起因する制限が課せ
られる。
【0012】また、マイクロカプセルのサイズについて
は、その許容範囲として0.5乃至1.5ミリメートル
が実用上好適な範囲であり、その上限値より大きくなる
と、マイクロカプセル化の利点が薄れ、他方、その下限
値よりも小さくなると、微小物を直接取り扱う場合と同
じ問題(取り扱い難さ)をかかえることになってしま
う。従って、カプセル化に際しては、これに封入する微
小物のサイズや特性を考慮してカプセルサイズを決定す
べきである。
【0013】本発明に係るマイクロカプセルに用いられ
る光重合開始剤としては、短波長域、例えば、波長33
0乃至450nm(ナノメートル)の光を浴びてラジカ
ル開裂によってラジカルを生成し光硬化樹脂の重合開始
剤となるものであれば如何なるものでも良い。
【0014】具体例としては、ベンゾイン、ベンゾイン
エチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェ
ニルエタン−1−オン、1−フェニル−2−ヒドロキシ
−2−メチルプロパン−1−オン等のベンゾイン系化合
物、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキ
シアセトフェノン等のアセトフェノン系化合物、チオキ
サンソン、2−メチルチオキサンソン等のチオキサンソ
ン系化合物、ジハロジベンゾイルメタン、ビストリハロ
メチルトリアジン等ハロゲン化合物などを単独に用い、
又はこれらを2種以上混合して用いることができる。
【0015】また、本発明に係るマイクロカプセルに内
包される光硬化樹脂としては上記した光重合開始剤から
放出されたラジカルを受けて重合を開始するものならば
如何なるものでも良い。
【0016】具体例としては、1,4−ビスヒドロキシ
エチルシクロヘキサン−P−フェニレンジアクリレー
ト、ポリメタクリロキシエチルシンナメート、ポリビニ
ロキシエチルフリルアクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート
等が挙げられる。
【0017】ところで、本発明に係るマイクロカプセル
については装置等で容易に取り扱えるようにすることを
目的としているので、装置で取り扱う際にマイクロカプ
セルが破壊されないだけの機械的強度を必要とするが、
カプセルの壁厚を増すことで所望の機械強度を得たマイ
クロカプセルを用いる場合には、当該カプセルを加圧に
より破壊した後に、カプセル壁の残骸が嵩高に残ってし
まうために、微小物の取り付け対象物にとって思わぬ不
具合を招く虞れが生じる。
【0018】そこで、本発明で用いる光硬化樹脂につい
ては、常温(25゜C)で固体であるか、又は高粘度
(例えば、3000cps(センチポアズ)以上)のも
のが好ましい。その理由は、芯物質によってマイクロカ
プセルの機械的強度を保つことができることや、保管時
にカプセルが高温に曝されても封入物質が溶け出さない
限界までカプセルの壁厚を薄くすることができるといっ
た、各種の利点が得られるからである。尚、カプセルの
壁厚を薄くできることは、カプセル破壊後の残骸(カプ
セル壁)が嵩高にならないという点で有利であるが、光
硬化樹脂を加熱して液体にする工程が必要となる。その
際には、カプセルを加熱しながら加圧により潰す方法
と、カプセルを加圧により潰してから加熱する方法等が
挙げられ、どちらを採用しても基本的には問題ないが、
微小物への影響等を考慮すると、固体又は高粘度の光硬
化樹脂を加熱して液体にしてからカプセルを破壊する方
法が好ましい。
【0019】常温で高粘度又は常温で固体の光硬化樹脂
としては、例えば、メトキシポリエチレングリコール#
1000メタクリレート、β−メタクリロイルオキシエ
チルハイドロジェンフタレート、ポリエチレングリコー
ル#1000ジメタクリレート、2,2−ビス[4−
(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、テ
トラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロ
ールメタンテトラアクリレート、イソシアヌル酸EO変
性トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタ
クリレート等が挙げられる。
【0020】上記の芯物質を封入したマイクロカプセル
作成方法としては、界面重合法、In Situ法、相
分離法、液中乾燥法等、既知の方法を用いることが可能
であり、被接着体や装着方法に応じて適宜に選択するこ
とができる。
【0021】これらの中でも比較的カプセル形成が容易
なポリウレアを壁膜剤とする界面重合法(以下、本方法
によって製造されるカプセルを「ポリウレアカプセル」
という。)を用いた場合について説明すると、概ね下記
のようになる(製造方法の個々具体的内容については後
に示す実施例の説明において詳述する。)。
【0022】先ず、光重合開始剤、光硬化樹脂、ポリイ
ソシアネートを含む油相を作って、これに微小物を混入
して攪拌により充分に分散させた後、水溶性高分子を溶
解した保護コロイド中に添加し乳化する。その後、乳化
液にポリアミンを加え所定時間反応させポリウレア壁膜
を形成する。所定時間経過後に温度を下げ、洗浄・濾過
後に乾燥させることでマイクロカプセルが得られ、上記
のサイズ条件(0.5乃至1.5mm)に適合するもの
だけを選別する。また、必要に応じ油相に重合防止剤、
光感度増感剤、増粘剤、沈殿防止剤などを混入しても良
い。
【0023】尚、ポリイソシアネートの具体例として
は、ノルボルネンジイソシアネート、m−フェニレンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレン
ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネ
ート、ジフエニルメタン−4,4−ジイソシアネート、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフエニル−ジイソ
シアネート、3,3’−ジメチルジフエニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジ
イソシアネート、4,4’−ジフエニルプロパンジイソ
シアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレ
ン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−
1,4−ジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシア
ネート類、4,4’、4”−トリフエニルメタントリイ
ソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネ
ート等のトリイソシアネート類、4,4’−ジメチルジ
フエニルメタン−2,2’、5,5’−テトライソシア
ネート、テトライソシアネート類が挙げられる。
【0024】さらには、ポリイソシアネートとポリオー
ルの付加物、例えば、トルイレンジイソシアネートとト
リメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソ
シアネートとトリメチロールプロパンの付加物等、イソ
シアーヌレート型ポリイソシアネート、ビュウレット型
ポリイソシアネート、アダクト型ポリイソシアネートな
どを用いることもできる。
【0025】また、ポリアミンの具体例としてはエチレ
ンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン、ペンタメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピル
アミン、キシリレンジアミン、p−フエニレンジアミ
ン、m−フエニレンジアミン、ピペラジン、2−メチル
ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−ヒドロ
キシトリメチレンジアミンなどが挙げられる。
【0026】そして、保護コロイドに用いる水溶性高分
子の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリアク
リルアミド、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースなどが挙げられる。
【0027】本発明に係るマイクロカプセルを用いて微
小物を対象物に固定する方法については、下記に示す工
程を含む。
【0028】(1)マイクロカプセルを取り付け対象物
上で破壊する工程 (2)紫外線を照射することにより光硬化樹脂を硬化さ
せ、微小物を所望の位置で当該対象物に固定する工程。
【0029】例えば、マイクロカプセルに所定の圧力を
加えてマイクロカプセルを破壊し、油層とともに流れ出
た微小物を含む芯物質に紫外線を照射して光硬化樹脂を
瞬時に硬化させることで、微小物を対象物上に速やかに
固定すれば良い。
【0030】尚、光源としては水銀灯やキセノンラン
プ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ等を各種の
ものを利用できるが、紫外線を利用する理由には、一般
に光重合開始剤が紫外線照射でラジカルを生成するもの
であることや、紫外線のもつエネルギー量が非常に大き
いために分子間結合を解離させラジカルを生成し易いこ
と等が挙げられる。つまり、可視光では多くの光量を必
要とし、また、逆に少ない光量で反応を起こすようでは
管理、保守の面で取り扱いが難しくなること、そして、
赤外線による熱重合では反応時間や芯物質への影響等が
問題になるので、短時間で反応を引き起して微小物等に
悪影響を及ぼすことなく反応を終了させるには、紫外線
の利用が好ましい。
【0031】
【実施例】本発明に係る各実施例(実施例1、実施例
2)について、それぞれの製造工程を箇条書きにしてま
とめると以下のようになる。
【0032】実施例1 (A.油相の作成) (1)酢酸エチル1gに熱重合禁止剤0.01g(p−
メトキシフェノール)、NKエステルTMPT(新中村
化学社製光硬化樹脂)を2g、イルガキュア651(チ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光重合開始剤)
0.1g加えて撹拌した。
【0033】(2)アエロジルR972(日本アエロジ
ル社製)0.1gを加え粘度を調整した。
【0034】(3)微小物質0.3グラム、バーノック
D−750(大日本インキ化学工業社製のポリイソシア
ネートとポリオールの付加物)1.25g、バーノック
DN−950(大日本インキ化学工業社製ポリイソシア
ネートとポリオールの付加物)1.25gを加え2分間
撹拌した。
【0035】(B.乳化)予め50゜Cに加熱したポリ
ビニルアルコール(重合度500、けん化度86.5乃
至89%)1.5wt%(重量百分率)水溶液150g
に油相を加えスリーワンモーター(新東科学社製撹拌装
置)を用いて200rpmの回転数で5分間撹拌して乳
化液とした。
【0036】(C.反応)乳化液に2.5wt%のジエ
チレントリアミン水溶液5gを添加し、50゜Cに保ち
ながら140rpmの回転数で攪拌しながら所定時間
(3時間程度)に亘って反応させた。
【0037】(D.洗浄・濾過・乾燥工程)上記反応系
の温度を室温まで下げてから、数回の水洗浄工程により
不要物(ポリビニルアルコール等。)を洗い流した後、
濾過して常温で数日間(3日程度)、乾燥風にあてて乾
燥させる。これにより、チップを内包したポリウレアカ
プセルを得た。
【0038】(E.選別工程)出来上がったマイクロカ
プセルをふるい(あるいはフィルタ)にかけ、0.5乃
至1.5mmサイズのマイクロカプセルだけを選別し
た。
【0039】実施例2 (A′.油相の作成) (1)酢酸エチル1gに熱重合禁止剤0.01g(p−
メトキシフェノール)、NKエステルA−9300(新
中村化学社製、常温固体の光硬化樹脂)2gを加え60
゜Cの湯煎で溶解したのち、イルガキュア651(チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ社製光重合開始剤)0.
1gを加え撹拌した。
【0040】(2)アエロジルR972(日本アエロジ
ル社製)0.1gを加え粘度を調整した。
【0041】(3)微小物質0.3グラム、バーノック
D−750(大日本インキ化学工業社製のポリイソシア
ネートとポリオールの付加物)0.3g、バーノックD
N−950(大日本インキ化学工業社製ポリイソシアネ
ートとポリオールの付加物)0.3gを加え2分間撹拌
した。
【0042】尚、乳化及びそれ以降の作業工程は、前記
実施例1の場合(上記B乃至E工程を参照)と同様とし
た。
【0043】上記の工程を経てそれぞれ作成されたマイ
クロカプセルの性能評価を行うに当たり、下記に示す比
較例を設定した。
【0044】比較例:NKエステルTMPT(新中村化
学社製)を用いてマイクロカプセルを作成したもの。
尚、壁材の量は実施例2と同様とした。
【0045】・耐圧性について 実施例1、実施例2、比較例各々のマイクロカプセルに
所定の圧力(5kg/cm2)を加えカプセルの状態を
観察した。
【0046】上記圧力を加えると実施例1、実施例2の
カプセルは若干変形する程度であったが、比較例のマイ
クロカプセルについては、そのカプセル壁の機械強度が
不足しており、反応終了後の洗浄・濾過・乾燥工程でカ
プセルが潰れてしまったため、耐圧性を調べることがで
きなかった。
【0047】・カプセルの残骸の高さについて マイクロカプセルに30kg/cm2の圧を加え、実施
例1、実施例2のカプセルを破壊し、さらに紫外線を照
射して光硬化樹脂を硬化させた後、カプセルの残骸の高
さを測定した。なお比較例では既述のように洗浄・濾過
・乾燥工程でカプセルが潰れてしまったので試験対象か
ら外した。
【0048】測定結果は、実施例1に係るマイクロカプ
セルの残骸は高さ0.2mmであり、実施例2に係るマ
イクロカプセルの残骸は高さ0.1mmであった。
【0049】また、90゜Cに加熱したプレートを用い
てマイクロカプセルに30kg/cm2の圧力を加え、
実施例1,実施例2のカプセルを破壊し、さらに紫外線
を照射し光硬化樹脂を硬化させた後、カプセルの残骸の
高さを測定した(比較例を除外した理由は、既述の通り
である。)。
【0050】測定結果は、実施例1に係るマイクロカプ
セルの残骸については高さ0.2mmであり、実施例2
に係るマイクロカプセルの残骸については高さ0.06
4mmであった。
【0051】以上の結果から実施例1、実施例2のマイ
クロカプセルは十分な機械強度をもつことが判明した。
特に、実施例2に示した、常温固体の光硬化樹脂を用い
たマイクロカプセルにあっては、熱を加えて、カプセル
内に内包した常温固体の光硬化樹脂を溶かしマイクロカ
プセルを破壊することでカプセル壁の残骸の嵩を少なく
することができた。
【0052】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1や請求項3に係る発明によれば、微小物を
光硬化樹脂及び光重合開始剤とともに所定サイズのマイ
クロカプセル内に封入することにより、そのままではサ
イズが小さすぎて取り扱いの不便な微小物について、そ
の取り扱い性を良好にできることは勿論、微小物の大き
さによって使用する装置を適宜に変更する必要がなくな
る(つまり、カプセル化によって対象物のサイズが規格
化される。)。また、マイクロカプセルを所望の場所に
位置決めして、圧力をかけて当該カプセルを破壊した
後、流れ出た微小物を含む芯物質に紫外線を照射するこ
とで光硬化樹脂が短時間で硬化し微小物を対象物上に完
全に固定することができ、作業効率が格段に向上すると
いう効果が得られる。
【0053】請求項2に係る発明によれば、常温で固体
又は高粘度の光硬化樹脂を用いることによって、カプセ
ルの機械的強度を保つことができ、また、壁厚を薄くす
ることで微小物の固定終了後にカプセル壁の残骸が嵩高
に残らないという効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 和広 埼玉県所沢市南永井667番地の1 株式会 社ビーエフ所沢工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光硬化樹脂及び光重合開始剤と微小物を
    芯物質とし、これらをカプセルに内包させた、微小物を
    封入したマイクロカプセルであって、 上記微小物のサイズが0.5ミリメートル以下であっ
    て、かつ、マイクロカプセルのサイズが0.5乃至1.
    5ミリメートルであることを特徴とする微小物を封入し
    たマイクロカプセル。
  2. 【請求項2】 常温で固体又は高粘度の光硬化樹脂を用
    いたことを特徴とする請求項1に記載の微小物を封入し
    たマイクロカプセル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載したマイク
    ロカプセルを用いた微小物の固定方法であって、 上記マイクロカプセルを取り付け対象物上で破壊した
    後、これに紫外線を照射することにより光硬化樹脂を硬
    化させて微小物を当該対象物に固定することを特徴とす
    るマイクロカプセルを用いた微小物の固定方法。
JP2001108892A 2001-04-06 2001-04-06 マイクロカプセルを用いた微小物の固定方法 Expired - Fee Related JP4875247B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001108892A JP4875247B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-06 マイクロカプセルを用いた微小物の固定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001108892A JP4875247B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-06 マイクロカプセルを用いた微小物の固定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002307399A true JP2002307399A (ja) 2002-10-23
JP4875247B2 JP4875247B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=18960945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001108892A Expired - Fee Related JP4875247B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-06 マイクロカプセルを用いた微小物の固定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4875247B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015122220A1 (ja) * 2014-02-17 2015-08-20 富士フイルム株式会社 感圧接着性マイクロカプセル、感圧接着性マイクロカプセル含有液、粘着シート及びその製造方法、並びに積層体の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5814943A (ja) * 1981-07-17 1983-01-28 Mitsubishi Paper Mills Ltd 光硬化型マイクロカプセル
JPS5816886A (ja) * 1981-07-22 1983-01-31 Mitsubishi Paper Mills Ltd 光定着型自己発色性感圧記録紙
JPS63275688A (ja) * 1987-05-07 1988-11-14 Fuji Photo Film Co Ltd 接着剤マイクロカプセル及びこれを用いた基板の接着方法
JP2000031688A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Toppan Printing Co Ltd 電磁波シールド材
JP2002121531A (ja) * 2000-10-12 2002-04-26 Bf Co Ltd 微小物を封入したマイクロカプセル

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5814943A (ja) * 1981-07-17 1983-01-28 Mitsubishi Paper Mills Ltd 光硬化型マイクロカプセル
JPS5816886A (ja) * 1981-07-22 1983-01-31 Mitsubishi Paper Mills Ltd 光定着型自己発色性感圧記録紙
JPS63275688A (ja) * 1987-05-07 1988-11-14 Fuji Photo Film Co Ltd 接着剤マイクロカプセル及びこれを用いた基板の接着方法
JP2000031688A (ja) * 1998-07-14 2000-01-28 Toppan Printing Co Ltd 電磁波シールド材
JP2002121531A (ja) * 2000-10-12 2002-04-26 Bf Co Ltd 微小物を封入したマイクロカプセル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015122220A1 (ja) * 2014-02-17 2015-08-20 富士フイルム株式会社 感圧接着性マイクロカプセル、感圧接着性マイクロカプセル含有液、粘着シート及びその製造方法、並びに積層体の製造方法
JP2015151479A (ja) * 2014-02-17 2015-08-24 富士フイルム株式会社 感圧接着性マイクロカプセル、感圧接着性マイクロカプセル含有液、粘着シート及びその製造方法、並びに積層体の製造方法
US10030173B2 (en) 2014-02-17 2018-07-24 Fujifilm Corporation Pressure-sensitive adhesive microcapsule, pressure-sensitive adhesive microcapsule-containing liquid, gluing sheet and method for manufacturing same, and method for manufacturing laminate

Also Published As

Publication number Publication date
JP4875247B2 (ja) 2012-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140322522A1 (en) B-stageable silicone adhesives
US20220152439A1 (en) Fire extinguishing micro-capsule, method for manufacturing same, and fire extinguisher including same
US20160052239A1 (en) Microcapsules adapted to rupture in a magnetic field to enable easy removal of one substrate from another for enhanced reworkability
EP0453307B1 (en) Photocurable self-retainable gel, shaped article prepared therefrom, applications and preparations thereof
US8318060B2 (en) Microencapsulation of amines
JP2008511736A5 (ja)
TWI288169B (en) Latent curing agent
TW201538655A (zh) 黏著劑組成物、使用黏著劑組成物之半導體裝置的製造方法、及固態成像元件
KR20160139315A (ko) 자가치유 마이크로캡슐, 이를 포함하는 자가치유 시스템 및 이의 제조 방법
JP2002307399A (ja) 微小物を封入したマイクロカプセル及びこれを用いた微小物の固定方法
CN113773810B (zh) 一种密胺树脂壳层相变微胶囊及其制备方法
JP2006225521A (ja) 硬化剤内包微粒子、その製造方法、及び1液型エポキシ樹脂接着剤組成物
JPH029440A (ja) 白金族金属化合物のマイクロカプセル化方法
JP2000319620A (ja) 液状接着剤組成物
KR101385077B1 (ko) 에폭시 조성물용 잠재성 하드너
TW200416228A (en) Moisture barrier resins
JP3538377B2 (ja) 微小物を封入したマイクロカプセル
JPS63275688A (ja) 接着剤マイクロカプセル及びこれを用いた基板の接着方法
CN105785666B (zh) 封框胶组合物、对盒方法和显示面板
JP2003093868A (ja) 芳香性微粒子
JP3186783B2 (ja) マイクロカプセルの製造方法
JP2000323193A (ja) 電子部品装置
JP3354615B2 (ja) 複合壁マイクロカプセルの製造方法
JP6970197B2 (ja) 制御された粒径分布
JPH0569502A (ja) マイクロカプセル層付着体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080403

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110314

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110317

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20110422

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141202

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees