JP4874415B1 - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】スパークプラグが小径化された場合であっても、主体金具の加締部によって絶縁碍子を強固に保持可能な技術を提供する。
【解決手段】スパークプラグ100は、先端側から後端側に向けて縮径するテーパ状の後端側段部15を有する絶縁碍子10と、後端側段部15を後端側から加締める加締部53を有する主体金具50と、を備える。このスパークプラグ100は、スパークプラグ100を軸線と直交する平面に投影したとき後端側段部15の外縁と加締部53の内縁とで囲まれる部分の面積Sが5mm2以上25mm2以下であり、後端側段部15のテーパ状の面と、軸線に垂直な平面とがなす角度θ1が、20°以上60°以下であり、加締部53の基部の先端から、加締部53の内面と後端側段部15とが接する部分の最も先端側の位置までの軸線に沿った距離Lが、0.4mm以上1.8mm以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、スパークプラグに関し、特に、絶縁碍子に主体金具を固定するための技術に関する。
近年、内燃機関の高出力化・省燃費化等の性能向上を目的として内燃機関の設計自由度を高くするために、スパークプラグの小型化・小径化が要望されている。例えば、スパークプラグを小径化することによって、スパークプラグが取り付けられるプラグホールを小径化することができれば、ウォータージャケットや吸排気ポートを拡径化することが可能になる。
ところが、単純にスパークプラグを小径化すると、主体金具に絶縁碍子を固定するために主体金具の一端部に設けられた加締部が小さくなり、例えば、気密漏れや主体金具から絶縁碍子が抜けてしまうといった問題が発生する虞がある(特許文献1参照)。
特開2007−258142号公報
上記問題を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、スパークプラグが小径化された場合であっても、主体金具の加締部によって絶縁碍子を強固に保持可能な技術を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]軸線に沿った軸孔を有し、後端側から先端側に向けて縮径する先端側段部と、前記先端側段部よりも後端側に位置し先端側から後端側に向けて縮径するテーパ状の後端側段部と、を外周面に有する略筒状の絶縁碍子と、
内周面に設けられ前記絶縁碍子の先端側段部が後端側から係止される係止段部と、後端部に設けられ前記絶縁碍子の後端側段部を後端側から加締める加締部とを有し、前記絶縁碍子の外周に固定される略筒状の主体金具と、を備えたスパークプラグであって、
前記スパークプラグを前記軸線と直交する平面に投影したとき前記後端側段部の外縁と前記加締部の内縁とで囲まれる部分の面積Sが5mm2以上25mm2以下であり、
前記後端側段部のテーパ状の面と、前記軸線に垂直な平面とがなす角度θ1が、20°以上60°以下であり、
前記加締部の基部の先端から、前記加締部の内面と前記後端側段部とが接する部分の最も先端側の位置までの前記軸線に沿った距離Lが、0.4mm以上1.8mm以下である
ことを特徴とするスパークプラグ。
このような構成により、上記面積Sを5mm2以上25mm2以下、上記角度θ1を20°以上60°以下、上記距離Lを0.4mm以上1.8mm以下とすることで、小径化されたスパークプラグにおいても、主体金具の後端部に設けられた加締部によって絶縁碍子を強固に保持することが可能になる。
[適用例2]適用例1に記載のスパークプラグであって、前記角度θ1が、20°以上50°以下であり、前記距離Lが0.8mm以上1.4mm以下である、スパークプラグ。
このような構成であれば、主体金具の後端部に設けられた加締部によって絶縁碍子をより強固に保持することが可能になる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載のスパークプラグであって、前記後端側段部のテーパ状の面を外周方向に向けて延伸させたと仮定した場合において、該テーパ状の面と前記加締部の外面とが交わる角度θ2が、15°以上50°以下である、スパークプラグ。
このような構成であれば、加締部の耐緩み性を向上させることができる。
[適用例4]適用例1から適用例3までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、前記後端側段部の最外周部分の直径が、7mm以上10mm以下である、スパークプラグ。
このような構成であれば、後端側段部の最外周部分の直径が7mm以上10mm以下という比較的小径なスパークプラグにおいても、主体金具の加締部によって絶縁碍子を強固に保持することが可能になる。
[適用例5]適用例1から適用例4までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、前記後端側段部と前記加締部の内面とがパッキンを介して接している、スパークプラグ。
このような構成であれば、絶縁碍子の後端側段部と加締部の内面との摩擦力が高まるため、絶縁碍子を主体金具の加締部によってより強固に保持することが可能になる。
本発明は、上述したスパークプラグとしての構成のほか、スパークプラグの製造方法やスパークプラグを備える内燃機関などとしても構成することが可能である。
本発明の一実施形態としてのスパークプラグの部分断面図である。 加締部の内面と絶縁碍子の後端側段部との接触部分を示す拡大図である。 加締部の内面と絶縁碍子の後端側段部との接触部分を示す拡大図である。 加締部の内面と絶縁碍子の後端側段部との接触部分を示す拡大図である。 距離Lと肩角度θ1と空気漏洩量との関係を示すグラフである。 蓋角度θ2と空気漏洩量との関係を示すグラフである。 絶縁碍子ダイヤ径Dと折れ発生モーメントとの関係を示すグラフである。 加締部の内面と後端側段部との間にパッキンが挿入された例を示す図である。
A.実施形態
図1は本発明の一実施形態としてのスパークプラグ100の部分断面図である。なお、図1において、スパークプラグ100の軸線方向ODを図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。図1において、一点破線で示す軸線O−Oの右側は、外観正面図を示し、軸線O−Oの左側は、スパークプラグ100の中心軸を通る断面でスパークプラグ100を切断した断面図を示している。
スパークプラグ100は、絶縁体としての絶縁碍子10と、主体金具50と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40とを備える。主体金具50には、軸線方向ODに貫通する挿入孔501が形成されている。この挿入孔501には、絶縁碍子10が挿入・保持されている。中心電極20は、絶縁碍子10内に形成された軸孔12内に軸線方向ODに保持されている。中心電極20の先端部は、絶縁碍子10の先端側に露出している。接地電極30は、主体金具50の先端部(図1における下側の端部)に接合されている。端子金具40は、中心電極20の後端部(図1における上側の端部)に設けられ、端子金具40の後端部は絶縁碍子10の後端側に露出している。
絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線方向ODへ延びる軸孔12が形成された円筒形状を有する。軸線方向ODの略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、それより後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19と後端側胴部18との間には、先端側から後端側に向けて縮径するテーパ状の後端側段部15が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には、後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径され、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド200に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。脚長部13と先端側胴部17との間には後端側から先端側に向けて縮径する先端側段部14が絶縁碍子10の外周面に形成されている。
主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド200にスパークプラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、絶縁碍子10を、その後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を取り囲むようにして保持している。すなわち、主体金具50の挿入孔501に絶縁碍子10が挿入され、絶縁碍子10の先端と後端がそれぞれ主体金具50の先端と後端から露出するように構成されている。主体金具50は低炭素鋼材より形成され、全体にニッケルメッキが施されている。主体金具50の後端部には、図示しないスパークプラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51が設けられている。主体金具50は、内燃機関の上部に設けられたエンジンヘッド200の取付ネジ孔201に螺合するネジ山が形成された取付ネジ部52を備えている。なお、本実施形態では主体金具50は全体にニッケルメッキが施されていることとしたが、全体に亜鉛メッキが施されていることとしても良い。
主体金具50の工具係合部51と取付ネジ部52との間には、鍔状のシール部54が形成されている。取付ネジ部52とシール部54との間のネジ首59には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けた際に、シール部54の座面55と取付ネジ孔201の開口周縁部205との間で押し潰されて変形する。このガスケット5の変形により、スパークプラグ100とエンジンヘッド200間が封止され、取付ネジ孔201を介した内燃機関内からの気密漏れが防止される。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の圧縮変形部58が設けられている。製造時において、加締部53を内側に折り曲げてこの加締部53の内面を絶縁碍子10の後端側段部15に接触させつつ、この加締部53を先端側に押圧することにより圧縮変形部58が圧縮変形し、圧縮変形部58の圧縮変形により、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。この押圧により、主体金具50の先端側の内周面に形成された係止段部56に、環状の板パッキン8を介して、絶縁碍子10の先端側段部14が押圧され、絶縁碍子10が主体金具50内に保持される。
中心電極20は、インコネル(商標名)600等のニッケルまたはニッケルを主成分とする合金から形成された電極母材21の内部に、電極母材21よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金からなる芯材25を埋設した構造を有する棒状の電極である。通常、中心電極20は、有底筒状に形成された電極母材21の内部に芯材25を詰め、底側から押出成形を行って引き延ばすことで作製される。芯材25は、胴部分においては略一定の外径をなすものの、先端側においては先細り形状に形成される。中心電極20の先端部分は、先端に向かって小径となるテーパ状に成形されている。テーパ形状部の先端には、電極チップ90が接合されている。電極チップ90は、耐火花消耗性を向上するために、高融点の貴金属を主成分として形成されている。この電極チップ90としては、例えば、イリジウム(Ir)や、Irを主成分としたIr合金によって形成される。
中心電極20は軸孔12内を後端側に向けて延設され、シール体4およびセラミック抵抗3を経由して、後方の端子金具40に電気的に接続されている。端子金具40には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加される。
接地電極30の電極母材は耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、ニッケル合金が用いられる。本実施形態では、インコネル(商標名)600(INC600)と呼ばれるニッケル合金が用いられている。この接地電極30の母材基端部32は、主体金具50の先端面に溶接にて接合されている。接地電極30の母材先端部31の一側面は、中心電極20の電極チップ90と、軸線O上で軸線方向ODに対向するように屈曲されている。そして、この接地電極30の母材先端部31の一側面と電極チップ90の先端面との間には火花ギャップが形成される。
図2および図3は、加締部53の内面と絶縁碍子10の後端側段部15との接触部分を示す拡大図である。図2に示すように、本実施形態では、加締部53の内面と絶縁碍子10の後端側段部15との接触を良好に保ち、気密性を高めるため、加締部53の内面と絶縁碍子10の後端側段部15とを軸線Oと直交する一平面に投影したときに、後端側段部15の外縁OEと加締部53の内縁IEとで囲まれる部分の面積S(以下、「投影面積S」という)が5mm2以上25mm2以下であることとした。また、図3に示すように、本実施形態では、後端側段部15のテーパ状の面と、軸線Oに垂直な平面とがなす角度のうちの狭角(以下、「肩角度θ1」という)が、20°以上60°以下であることした。また、本実施形態では、加締部53の基部の先端T1から、加締部53の内面と後端側段部15とが接する部分の最も先端側の位置T2までの軸線Oに沿った距離Lが、0.4mm以上1.8mm以下であることとした。なお、肩角度θ1および距離Lは、肩角度θ1が20°〜50°で、かつ、距離Lが0.8mm以上1.2mm以下であることがより好ましい。なお、距離Lにおける「加締部53の基部の先端T1」とは、工具係合部51の後端側の斜面51aと加締部53の外面OSとをそれぞれ仮想的に延長した場合に、これらが交わる交点の位置のことをいう。図4に示すように、工具係合部51の後端側が斜面51aではなく水平面51bを有している場合には、「加締部53の基部の先端T1」は、この水平面51bと加締部53の外面OSとの交点の位置とする。
その他、本実施形態では、図3に示すように、後端側段部15のテーパ状の面を外周方向に向けて延伸させたと仮定した場合において、このテーパ状の面と加締部53の外面OSとが交わる角度のうちの狭角(以下、「蓋角度θ2」という)が、15°以上50°以下であることが好ましい。また、後端側段部15の最外周部分の直径(以下、「絶縁碍子ダイヤ径D」という)は、7mm以上10mm以下であることが好ましい。
以上で説明した本実施形態における各条件をまとめると、次のようになる。
・条件1:投影面積Sが、5mm2以上25mm2以下
・条件2:肩角度θ1が、20°以上60°以下
・条件3:距離Lが、0.4mm以上1.8mm以下
・条件4:蓋角度θ2が、15°以上50°以下
・条件5:絶縁碍子ダイヤ径Dが、7mm以上10mm以下
以下、上述したこれらの条件の根拠を種々の評価試験の結果に基づき説明する。
B.各種評価試験:
(B1)条件1〜3について
上記条件1,2に関し、図2に示した投影面積Sと図3に示した肩角度θ1とを評価するため、これらの値を適宜変更した複数種類のスパークプラグを用意し、これらについて、「JIS B 8031_7.5項」に準ずる気密試験を実施した。この気密試験の結果を表1に示す。この気密試験では、スパークプラグを150℃雰囲気の中に30分保った後、その状態で、火花ギャップ付近に1.5MPaの空気圧を加えて、プラグの内部から加締部53を通じて外部に空気が漏れるか否かを確認した。
Figure 0004874415
表1に示すように、本試験では、投影面積Sが、3,5,10,15,20,25,30mm2のスパークプラグについて、それぞれ、肩角度θ1を10°から80°まで10°刻みで変更したものを用意し、それぞれについて、上述した試験を行った。そして、加締部53を通じて気密漏れが生じたものについては、「×」を付し、気密漏れが生じなかったものについては「○」を付した。
表1のように、本試験では、投影面積Sが3mm2のものについては、すべての肩角度θ1について気密漏れが生じた。一方で、投影面積Sが30mm2のものについては、すべての肩角度θ1について気密漏れは生じなかった。つまり、投影面積Sが30mm2確保されていれば、肩角度θ1とは無関係に気密漏れが防止できると考えられる。また、投影面積Sが5〜25mm2のものについては、いずれも、肩角度θ1が10〜60°であれば気密漏れが生じず、肩角度θ1が70〜80°のものについては気密漏れが生じた。
以上のことから、上記条件1のように、投影面積Sが5mm2以上25mm2以下のスパークプラグについては、肩角度θ1が10°以上60°以下であれば気密漏れに関しては良好な性能を発揮することが確認できた。
続いて、表1における投影面積Sが5mm2と25mm2のスパークプラグについて、それぞれ、肩角度θ1を0°から40°まで5°刻みで変化させたものを用意し、それぞれについて加締部53に割れが生じているか否かを目視で確認した。この結果を表2に示す。
Figure 0004874415
この表2に示すように、投影面積Sが5mm2のスパークプラグについても25mm2のスパークプラグについても、いずれも肩角度θ1が15°以下では、加締部53に割れが生じ、20°以上では割れは生じていなかった。よって、加締部53の割れを考慮すると、上記条件2のように、肩角度θ1については、20°以上であることが好ましい。
なお、肩角度θ1が小さくなれば、製造時における加締めの荷重A(図3参照)に応じて、加締部53が後端側段部15を押す荷重Acosθは大きくなる。よって、肩角度θ1が小さいほど、より強い力で絶縁碍子10を保持することができ、気密性を向上させることができる。しかし、肩角度θ1が小さくなりすぎると、加締部53は製造時において急激に曲げられることになるため、加締部53に割れが生じる場合があり、気密性が確保できても強度的に脆弱になる可能性がある。よって、上記条件2の肩角度θ1については、表1および表2に示した試験結果から20°以上60°以下と規定し、気密性能と強度との双方を確保することとした。
次に、上記条件3における距離Lの評価を行うため、表1における投影面積Sが5mm2と25mm2のスパークプラグについて、それぞれ、距離L(図3参照)を0mmから0.8mmまで0.1mm刻みで変化させたものを用意し、それぞれについて加締部53に割れが生じているか否かを目視で確認した。この結果を表3に示す。
Figure 0004874415
この表3に示すように、投影面積Sが5mm2のスパークプラグについても25mm2のスパークプラグについても、いずれも距離Lが0.3mm以下では、加締部53に割れが生じており、0.4mm以上では割れは生じていなかった。距離Lが短すぎる場合には、加締部53が製造時に急激に曲げられることになり割れが発生すると考えられるからである。よって、加締部53の割れを考慮すると、上記条件3の距離Lについては、0.4mm以上であることが好ましい。
なお、距離Lが長すぎる場合には、火花ギャップ側から絶縁碍子10を押し上げる力が働いた時に、加締部53にかかるモーメントが大きくなり、加締部53の耐力が低下する。そこで、距離Lの上限値を評価するため、距離Lを0.4mmから2.4mmまで0.2mm刻みで変化させつつ、更に、肩角度θ1を20°から80°まで10°刻みで変化させたスパークプラグを用意し、上述した気密試験を行った。この結果を図5に示す。
図5(A)は、投影面積Sが5mm2の場合における距離Lと肩角度θ1と空気漏洩量との関係を示すグラフである。一方、図5(B)は、投影面積Sが25mm2の場合における距離Lと肩角度θ1と空気漏洩量との関係を示すグラフである。これらのグラフを参照すると、投影面積Sが5mm2および25mm2の両方の場合において、内燃機関の運転に支障のない範囲の漏洩量(10ml/min)以下の空気漏洩量となる条件は、肩角度θ1が20°〜60°で、かつ、距離Lが0.4mm以上1.8mm以下という条件であった。この試験結果は、表1〜表3に示した試験結果とも整合し、上記条件3の距離Lの上限が、1.8mmであることが確認された。なお、投影面積Sが5mm2および25mm2の両方において空気漏洩量がゼロとなる条件は、肩角度θ1が20°以上50°以下で、かつ、距離Lが0.8mm以上1.2mm以下という条件であった。つまり、上記実施形態では、肩角度θ1が20°〜50°であり、かつ、距離Lが0.8mm以上1.2mm以下であることがより好ましいといえる。
(B2)条件4について
上記条件4では、蓋角度θ2(図3参照)を、15°以上50°以下と規定している。この蓋角度θ2について評価するため、上記条件1〜3を満たすスパークプラグ(投影面積Sが15mm2、肩角度θ1が40°、距離Lが1.2mm)について、蓋角度θ2を5°から60°まで5°刻みで変化させたものを用意し、これらの新品時の空気漏洩量と、「ISO11565 3.4.4項」に準ずる熱間振動試験を行った後の空気漏洩量とを上述した気密試験に基づいて測定した。この測定結果を、図6に示す。なお、前述の熱間振動試験では、周波数帯が50〜500Hz、スイープ速度が1オクターブ/min、加速度が30Gという振動を、加熱状態(約200℃)にあるスパークプラグの軸線方向とその直交方向とにそれぞれ8時間ずつ与えた。
図6は、蓋角度θ2と空気漏洩量との関係を示すグラフである。この図6に示すように、新品時のスパークプラグについては、蓋角度θ2が5°から60°までのどのような角度であろうと、空気漏洩量はゼロであった。しかし、熱感振動試験後では、蓋角度θ2が15°未満および50°以上において、空気漏洩量は大幅に上昇した。そこで、スパークプラグが取り付けられる内燃機関の運転に支障のない範囲の漏洩量(10ml/min)を考慮すると、蓋角度θ2は、15°以上50°以下と規定することが好ましいことが確認された。このような蓋角度θ2であれば、蓋角度θ2が小さすぎることにより後端側段部15に対する加締部53のかかりが弱くなり耐緩み性が低下することや、蓋角度θ2が大きすぎることにより加締部53が絶縁碍子10を十分に押し下げることができず耐緩み性が低下することを抑制することができる。
(B3)条件5について
上記条件5では、絶縁碍子ダイヤ径D(図2,3参照)を、7mm以上10mm以下と規定している。この絶縁碍子ダイヤ径Dについて評価するため、上記条件1〜3のいずれかを満たしていないスパークプラグ(投影面積Sが15mm2、肩角度θ1が10°、距離Lが2mm)と、上記条件1〜3を満たすスパークプラグ(投影面積Sが15mm2、肩角度θ1が40°、距離Lが1.2mm)とについて、それぞれ、絶縁碍子ダイヤ径Dを7mmから14mmまで1mm刻みで変化させ、「JIS B 8031_7.8項」に準ずる絶縁体強度試験を行い、絶縁碍子に折れが発生したモーメントを測定した。この結果を図7に示す。なお、前述の絶縁体強度試験は、鉄製の試験治具にスパークプラグを規格の最大トルクで締め付け、絶縁碍子の先から5mm以内の位置に、モーメントアームとスパークプラグに加える荷重との積が15N・mになるように垂直荷重を徐々に加えていき、割れなどが発生していないかを目視で調べる試験である。この試験では、スパークプラグに衝撃が加わらないように、荷重を加える速度が10mm/min以下に規制されている。
図7は、絶縁碍子ダイヤ径Dと折れ発生モーメントとの関係を示すグラフである。この図7に示すように、上記条件1〜3を満たさないスパークプラグは、絶縁碍子ダイヤ径Dが10mm以下になると、急激に、折れ発生モーメントが小さくなり、その値は、規格値(15N・m)以下になる。これに対して、上記条件1〜3を満たすスパークプラグは、絶縁碍子ダイヤ径Dが7〜14mmの範囲では、折れ発生モーメントに有意な差は見られず、いずれも、規格値以上であった。絶縁碍子ダイヤ径Dが10mmでは、上記条件1〜3を満たすスパークプラグと、上記条件1〜3を満たさないスパークプラグとの強度比は、約2.5倍であり、絶縁碍子ダイヤ径Dが7mmでは、6倍にもなる。つまり、上記条件1〜3を満たしていれば、絶縁碍子ダイヤ径Dが7〜10mmという比較的小径なスパークプラグであっても、十分な強度を確保可能であることが確認された。
以上で説明した各評価試験の結果によれば、上記実施形態のスパークプラグ100は、上記条件1〜3を満たすことで、絶縁碍子10の後端側段部15と加締部53との接触部分における強度や気密性、耐力を確保することができる。また、更に、この条件1〜3を満たせば、条件5のように、絶縁碍子ダイヤ径Dが小さくなっても、十分に強度を確保することができる。また、更に、条件4を満たせば、耐緩み性についても好適な性能を有するスパークプラグを提供することが可能になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。
例えば、図8に示すように、加締部53の内面と後端側段部15との間には、板状のパッキン16が挿入されていてもよい。こうすることで、加締部53と後端側段部15との間の気密性をより向上させることができる。パッキン16としては、例えば、鉄製のパッキンを用いることができ、鉄製のパッキンには、ニッケルメッキや亜鉛メッキ等のメッキを施すことがより好ましい。メッキを施すことで、メッキの施された加締部53との間の摩擦係数を大きくすることができるからである。なお、加締部53の内面と後端側段部15との間にパッキン16を挿入する場合には、上記距離Lの後端の位置T2は、加締部53の内面とパッキン16とが接する部分のうち最も先端側の位置とする。
3…セラミック抵抗
4…シール体
5…ガスケット
8…板パッキン
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
14…先端側段部
15…後端側段部
16…パッキン
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…鍔部
20…中心電極
21…電極母材
25…芯材
30…接地電極
31…母材先端部
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
55…座面
56…係止段部
58…圧縮変形部
59…ネジ首
90…電極チップ
100…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ネジ孔
205…開口周縁部
501…挿入孔

Claims (5)

  1. 軸線に沿った軸孔を有し、後端側から先端側に向けて縮径する先端側段部と、前記先端側段部よりも後端側に位置し先端側から後端側に向けて縮径するテーパ状の後端側段部と、を外周面に有する略筒状の絶縁碍子と、
    内周面に設けられ前記絶縁碍子の先端側段部が後端側から係止される係止段部と、後端部に設けられ前記絶縁碍子の後端側段部を後端側から加締める加締部とを有し、前記絶縁碍子の外周に固定される略筒状の主体金具と、を備えたスパークプラグであって、
    前記スパークプラグを前記軸線と直交する平面に投影したとき前記後端側段部の外縁と前記加締部の内縁とで囲まれる部分の面積Sが5mm2以上25mm2以下であり、
    前記後端側段部のテーパ状の面と、前記軸線に垂直な平面とがなす角度θ1が、20°以上60°以下であり、
    前記加締部の基部の先端から、前記加締部の内面と前記後端側段部とが接する部分の最も先端側の位置までの前記軸線に沿った距離Lが、0.4mm以上1.8mm以下である
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記角度θ1が、20°以上50°以下であり、前記距離Lが0.8mm以上1.4mm以下である、スパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグであって、
    前記後端側段部のテーパ状の面を外周方向に向けて延伸させたと仮定した場合において、該テーパ状の面と前記加締部の外面とが交わる角度θ2が、15°以上50°以下である、スパークプラグ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記後端側段部の最外周部分の直径が、7mm以上10mm以下である、スパークプラグ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記後端側段部と前記加締部の内面とがパッキンを介して接している、スパークプラグ。
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