JP4873706B2 - 流体機械のシール構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール式圧縮機、スクロール式真空ポンプ等に適用され、固定部材の内面に沿って移動する可動部材の端面に該可動部材の移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にシール部材を嵌合して該シール部材の摺接面を固定部材の内面に所定圧力で摺接させて、該シール部材の摺接面と固定部材の内面との間の流体シールを行なうようにした流体機械のシール構造に関する。
スクロール式圧縮機、スクロール式真空ポンプ等のスクロール式流体機械においては、固定スクロールに対応して設けられ回転駆動される可動スクロールと端板との間の作動流体のシール機能が該スクロール式流体機械の容積効率を大きく支配することから、該可動スクロールと端板との間のチップシール構造には、多くの技術が提供されている。
かかるスクロール式流体機械におけるチップシール構造は、一般に、端板の内面に沿って移動する可動スクロールの端面に該可動スクロールの移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にチップシール部材を嵌合して該チップシール部材の摺接面を前記端板の内面に所定圧力で摺接させて、該チップシール部材の摺接面と端板の内面との間の流体シールを行なうように構成されている。
図4は前記スクロール式流体機械における可動スクロールの斜視図であり、1は固定スクロール(図示省略)に対応して設けられ端板(図5参照)の内面に沿って移動する可動スクロールで、該可動スクロール1の基板6a上に渦巻き状に立設されたラップ6には、該可動スクロール1の移動方向(図4のY矢印方向)に沿って刻設されたシール用溝10にチップシール部材2を嵌合している。
図5は前記可動スクロール1におけるチップシール構造の従来の一例を示し、図において、6は可動スクロール1のラップ、7は固定部材である端板、10は前記ラップ6の端部に可動スクロール1の移動方向(図4のY矢印方向)に沿って刻設されたシール用溝である。02sは該シール用溝10に嵌合されたチップシール組立品で、端部の摺接面08が前記端板7に摺接するチップシール02及び該チップシール02の内側に配置されたばね材からなるバックアップリング05により構成される。
前記チップシール02は、前記バックアップリング05の外側面05aに当接されて、該バックアップリング05のばね力及びバックアップリング05の内側隙間9に導入される流体の圧力によって、その摺接面08が前記端板7の内面に押し付けられて、該チップシール02の摺接面08と端板7の内面との間の流体シールを行なっている。
また、特許文献1(特開平4−214977号公報)には、端板の内面に沿って移動する可動スクロールの端面に該可動スクロールの移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にチップシールを嵌合して該チップシールの摺接面を前記端板の内面に所定圧力で摺接させて、該チップシールの摺接面と端板の内面との間の流体シールを行なうように構成されたチップシール構造において、前記チップシールを端板の内面に摺接するC形断面の外側シールの内周にC形断面のばねからなるバックアップ部材を嵌合し、さらに該バックアップ部材の内周にOリングを嵌合させ、前記Oリング及びC形断面のバックアップ部材の弾力によって前記外側シールを端板の内面に所定圧力で摺接させている。
また、特許文献2(特開2001−248576号公報)には、ラップに形成されたシール用溝内に端板の内面に摺接するチップシールを嵌合するとともに、該チップシールの背部にゴム材からなる中空円形断面のバックアップリングを設置して、該バックアップリングの弾性によって前記チップシールを前記端板の内面に押し付けるようにしたスクロール式流体機械のシール構造が開示されている。
特開平4−214977号公報 特開2001−248576号公報
スクロール式流体機械においては、作動中、可動スクロールのラップが高温になる。然るに、図5に示される従来技術にあっては、チップシール02の内側に外側面05aを介して当接されたバックアップリング05が、作動中高温になるラップ6と直接接触するため、該ラップ6からの伝熱によってバックアップリング05が加熱されて熱劣化を生じ、該バックアップリング05の耐久性が低下する。
また、前記バックアップリングの熱劣化によって、チップシール02を所要圧力で端板の内面に押し付けて該チップシール02の摺接面08と端板7の内面との間の流体シールを行わしめるバックアップ機能が喪失し、前記流体シールによる作動流体のシール機能が低下して、容積効率の低下を招く。
また、特許文献1(特開平4−214977号公報)の技術にあっては、チップシールを、C形断面の外側シールの内周にC形断面のばねからなるバックアップ部材を嵌合し、さらに該バックアップ部材の内周にOリングを嵌合させ、前記Oリング及びC形断面のバックアップ部材の弾力によって外側シールを端板の内面に所定圧力で摺接させる構造であるため、C形断面の外側シールの外周面が実質的に線接触で端板の内面に押し付けられることから該外側シールの接触部の面圧が上昇し、外側シールの耐久性が低下するとともに、外側シールの接触部のへたりが発生して、外側シールと端板内面とのシール性が低下し、スクロール式流体機械の容積効率の低下を招く。
また、C形断面の外側シールの内周にC形断面のばねからなるバックアップ部材を嵌合し、さらに該バックアップ部材の内周にOリングを嵌合させ、前記Oリング及びC形断面のバックアップ部材の弾力によって外側シールを端板の内面に所定圧力で摺接させるように構成されているため、構造が複雑でチップシールの組立、分解工数が増加する。
等の問題がある。
また、特許文献2(特開2001−248576号公報)にあっては、中空円形断面のバックアップリングの弾性力によってチップシールを安定した押付力で端板の内面に摺接させることができるが、ゴム材からなるバックアップリングが直接ラップのシール用溝に接触しているため、前記特許文献1と同様なバックアップリングの過熱の問題が残る。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、きわめて簡単でかつ組立、分解工数が容易な構造で以って、可動部材のシール溝とバックアップリングの接触を防止して、かかる接触に伴うバックアップリングの熱劣化の発生及びこれによる作動流体のシール機能の低下及び容積効率の低下を防止した流体機械のシール構造を提供することを目的とする。
本発明はかかる目的を達成するもので、固定部材の内面に沿って移動する可動部材の端面に該可動部材の移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にシール部材を嵌合して該シール部材の摺接面を前記固定部材の内面に所定圧力で摺接させて、該シール部材の摺接面と固定部材の内面との間の流体シールを行なうようにした流体機械のシール構造において、前記シール部材を前記摺接面方向の面で2分割して、前記摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとを構成し、該上部リング及び下部リングの分割面に、前記シール用溝に臨むことなく且つ前記摺接面の方向に沿ってバックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝に弾性材からなるバックアップリングを嵌合したことを特徴とする。
また、前記シール構造をスクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプに適用した発明は、端板の内面に沿って移動する可動スクロールの端面に該可動スクロールの移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にチップシール部材を嵌合して該チップシール部材の摺接面を前記端板の内面に所定圧力で摺接させて、該チップシール部材の摺接面と端板の内面との間の流体シールを行なうようにしたスクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプからなる流体機械のシール構造において、前記チップシール部材を前記摺接面方向の面で2分割して、前記摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとを構成し、該上部リング及び下部リングの分割面に、前記シール用溝に臨むことなく且つ前記摺接面の方向に沿ってバックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝に弾性材からなるバックアップリングを嵌合したことを特徴とする。
かかる発明において、具体的には、前記バックアップリングを、断面形状が円形断面あるいは多角形断面あるいは十字状断面のいずれかに形成する。
かかる発明によれば、固定部材の内面に摺接して移動する可動部材の端面に該可動部材の移動方向に沿って刻設されたシール用溝に嵌合されるシール部材を、前記固定部材への摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとに摺接面方向の面で2分割し、
スクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプからなる流体機械においては、端板の内面に摺接して移動する可動スクロールの端面に該可動スクロールの移動方向に沿って刻設されたシール用溝に嵌合されるチップシール部材を、前記端板への摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとに摺接面方向の面で2分割し、
各分割面に、シール用溝に臨むことなく且つ前記摺接面の方向に沿ってバックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝内に弾性材からなるバックアップリングを嵌合したので、前記シール用溝内のシール部材との隙間に流入する作動流体の圧力と弾性材からなる前記バックアップリングの弾力とで前記上部リングの摺接面を前記固定部材(前記端板)の内面に押圧して前記両面間の流体シールを確実にできる。
また、前記上部リングと下部リングとの分割面にシール用溝に臨むことなく上部リング及び下部リングの内側に位置するように刻設したバックアップリング溝内にバックアップリングを嵌合したので、バックアップリングが可動部材に接触することがなく、スクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプの前記可動スクロールのように、可動部材が高温状態で作動しても、該可動部材からバックアップリングへの伝熱が抑制されて、前記従来技術のように、かかる伝熱によってバックアップリングが加熱されて熱劣化を生じるのを回避できる。
従って、固定部材の内面との接触に伴う熱劣化の発生を防止することにより、バックアップリングの耐久性が向上するとともに、上部リングの摺接面と固定部材(端板)との内面間に押付力を付与するバックアップリングのバックアップ機能が熱により低下するのを回避できて、前記可動スクロールのように高温作動状態にあっても、前記内面間の流体シールを常時確実に保持することが可能となり、高い容積効率を保持できる。
尚、前記バックアップリングの断面形状は円形断面が好適であるが、多角形断面あるいは十字状断面に形成することもできる。
バックアップリングの断面形状を多角形断面あるいは十字状断面に形成すれば、バックアップリングの多角形断面あるいは十字状断面の平面部によって、前記上部リングと下部リングとの相対的な廻り止めがなされるので、上部リングと下部リングとを相対回転することなく安定してシール用溝内に設置できる。
また、本発明は、前記シール部材あるいはチップシール部材を、前記上部リング及び下部リングが同一形状に形成されるとともに、前記上部リング及び下部リング及びバックアップリングが個別に前記シール用溝に組み込みあるいは該シール用溝から取外し可能に構成したことを特徴とする。
かかる発明によれば、上部リング及び下部リングを同一形状に形成し、且つ上部リング及び下部リング及びバックアップリングを個別にシール用溝に組み込みあるいは取外し可能に構成したので、上部リングと下部リングとの組み替えが自在にでき、上部リングの摺接面が摩耗した場合には、下部リングを上部リングの位置に組み替えて、該下部リングの上面を前記固定部材(端板)の内面との摺接面とすることにより、再使用することができる。従って、結果として、バックアップリングの使用寿命を延長できる。
本発明によれば、スクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプからなる流体機械の端板等の固定部材の内面に摺接して移動する可動スクロール等の可動部材のシール用溝に嵌合されるシール部材を、固定部材への摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとに摺接面方向の面で2分割し、各分割面に、シール用溝に臨むことなく上部リング及び下部リングの内側に位置するようにバックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝内に弾性材からなるバックアップリングを嵌合したので、シール用溝内のシール部材との隙間に流入する作動流体の圧力と弾性材からなる前記バックアップリングの弾力とで前記上部リングの摺接面を前記固定部材(端板)の内面に押圧して前記両面間の流体シールを確実に行うことができるとともに、
バックアップリングが可動部材に接触することがなく、スクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプの前記可動スクロールのような高温状態で作動する可動部材からバックアップリングへの伝熱を抑制できて、かかる伝熱によってバックアップリングが加熱されて熱劣化を生じるのを回避できる。
これにより、固定部材の内面と上部リングの摺接面との流体シールを確実に保持しつつ、バックアップリングの耐久性が向上するとともに、上部リングの摺接面と固定部材との内面間に押付力を付与するバックアップリングのバックアップ機能が熱により低下するのを回避できて、前記可動スクロールのように高温作動状態にあっても、前記内面間の流体シールを常時確実に保持することが可能となり、高い容積効率を保持できる。
また、本発明によれば、上部リング及び下部リングを同一形状に形成し、且つ上部リング及び下部リング及びバックアップリングを個別にシール用溝に組み込みあるいは取外し可能に構成したので、上部リングと下部リングとの組み替えが自在にでき、上部リングの摺接面が摩耗した場合には、下部リングを上部リングの位置に組み替えて、該下部リングの上面を前記固定部材(端板)の内面との摺接面とすることにより、再使用することができる。従って、結果として、バックアップリングの使用寿命を延長できる。
要するに本発明によれば、摺接面が形成された上部リングとシール用溝の底面に臨む下部リングとを構成し、該上部リング及び下部リングの分割面に、バックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝にバックアップリングを嵌合するという、きわめて簡単でかつ組立、分解工数が容易な構造で以って、可動部材のシール溝とバックアップリングの接触を防止しかかる接触に伴うバックアップリングの熱劣化の発生及びこれによる作動流体のシール機能の低下及び容積効率の低下を防止した流体機械のシール構造を提供できる。
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図4は本発明が適用されるスクロール式流体機械における可動スクロールの斜視図であり、1は固定スクロール(図示省略)に対応して設けられ端板7(図1参照)の内面に沿って移動する可動スクロールで、該可動スクロール1の基板6a上に渦巻き状に立設されたラップ6には、該可動スクロール1の移動方向(図4のY矢印方向)に沿って刻設されたシール用溝10にチップシール2を嵌合している。
本発明は、かかるスクロール式流体機械に適用されるシール部材(チップシール)の摺接面と固定部材の内面との間の流体シールを行なうシール構造に関するものである。
図1は、本発明の第1実施例に係るスクロール式流体機械のチップシール構造を示す要部断面図(図4のA−A線断面図)である。
図1において、6は前記可動スクロール1のラップ、7は固定部材を構成する端板、10は前記ラップ6の端部に前記可動スクロール1の移動方向(図4のY矢印方向)に沿って刻設されたシール用溝である。
2は該シール用溝10に嵌合されたチップシールで、前記端板7の内面への摺接面8が形成された上部リング3と、前記シール用溝10の底面10aに臨む下部リング4とに、前記摺接面方向の面で2分割して構成される。
3a及び4aは、前記上部リング3及び下部リング4の分割面3b及び4bに刻設された円形状のバックアップリング溝で、該バックアップリング溝3a及び4aは前記シール用溝10に臨むことなく該上部リング3及び下部リング4の内側つまり中央部に位置するように刻設されている。
5は弾性材からなるバックアップリングで、前記バックアップリング溝3a及び4a嵌合されている。
かかる第1実施例によれば、端板7の内面に摺接して移動する可動スクロール1の端面に該可動スクロール1の移動方向に沿って刻設されたシール用溝10に嵌合されるチップシール2を、前記端板7への摺接面8が形成された上部リング3と前記シール用溝10の底面10aに臨む下部リング4とに摺接面方向の面で2分割し、各分割面3b,4bに、前記シール用溝10に臨むことなく且つ前記摺接面8の方向に沿ってバックアップリング溝3a,4aをそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝3a,4a内に弾性材からなるバックアップリング5を嵌合したので、前記シール用溝10内のチップシール2との隙間9に流入する作動流体の圧力と、弾性材からなる前記バックアップリング5の弾力とで前記上部リング3の摺接面8を前記端板7の内面に押圧して前記両面間の流体シールを確実に行うことができる。
また、かかる第1実施例によれば、前記上部リング3と下部リング4との分割面3b,4bにシール用溝10に臨むことなく該上部リング3及び下部リング4の内側に位置するように刻設したバックアップリング溝3a,4a内にバックアップリング5を嵌合したので、該バックアップリング5が可動スクロール1のラップ6に接触することがなく、作動時に該ラップ6が高温になっても、該ラップ6からバックアップリング5への伝熱が抑制されて、かかる伝熱によってバックアップリング5が加熱されて熱劣化を生じるのを回避できる。
これにより、バックアップリング5の耐久性が向上するとともに、上部リング3の摺接面8と端板7の内面間に押付力を付与するバックアップリング5のバックアップ機能が熱によって低下するのを回避できて、前記可動スクロール1が高温作動状態にあっても、前記内面間の流体シールを常時確実に保持することが可能となり、高い容積効率を保持できる。
また、かかる第1実施例によれば、上部リング3及び下部リング4を同一形状に形成し、且つ上部リング3及び下部リング4及びバックアップリング5を個別にシール用溝10に組み込みあるいは取外し可能に構成したので、上部リング3と下部リング4との組み替えが自在にでき、上部リング3の摺接面8が摩耗した場合には、下部リング4を上部リング3の位置に裏返して組み替えて、該下部リング4の上面を前記端板7の内面との摺接面8とすることにより、再使用することができる。また、可動スクロール1のラップ6に取り付けられている上部リング3及び下部リング4及びバックアップリング5を、劣化の状況に応じて、固定スクロール側のラップに取り付けられている上部リング、下部リング、バックアップリングと入れ替えて再使用することもできる。すなわち、熱劣化の受けにくい側のスクロールに装着されている上部リング、下部リング、バックアップリングを再使用することもできる。従って、その結果として、バックアップリング5の使用寿命を延長できる。
図2(A)、(B)は本発明の第2実施例を示す図1対応図である。
この第2実施例においては、前記バックアップリング5の断面形状を4隅に面取りを施した4角形断面に形成している。
図2(A)の場合は、4角形断面を45°傾斜させて、3角形状のバックアップリング溝3a及び4aに嵌合している。図2(B)の場合は、4角形断面の辺部を上下方向に向けて、4角形状のバックアップリング溝3a及び4aに嵌合している。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
かかる第2実施例によれば、バックアップリング5及びバックアップリング溝3a,4aの平面部によって、前記上部リング3と下部リング4との相対的な廻り止めがなされるので、該上部リング3と下部リング4とを相対回転することなく安定してシール用溝10内に設置できる。
図3は本発明の第3実施例を示す図1対応図である。
この第3実施例においては、前記バックアップリング5の断面形状を十字状断面に形成し、垂直部5yを4角形状のバックアップリング溝3a及び4aに嵌合し、水平部5zを上部リング3及びと下部リングの分割面3b,4b間に挟み込んでいる。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
かかる第3実施例によれば、バックアップリング5の垂直部5yと水平部5z、及びバックアップリング溝3a,4aの平面部によって、前記上部リング3と下部リング4との相対的な廻り止めがなされるので、該上部リング3と下部リング4とを相対回転することなく安定してシール用溝10内に設置できる。
本発明によれば、きわめて簡単でかつ組立、分解工数が容易な構造で以って、可動部材のシール溝とバックアップリングの接触を防止して、かかる接触に伴うバックアップリングの熱劣化の発生及びこれによる作動流体のシール機能の低下及び容積効率の低下を防止した流体機械のシール構造を提供できる。
本発明の第1実施例に係るスクロール式流体機械のチップシール構造を示す要部断面図(図4のA−A線断面図)である。 (A)、(B)は本発明の第2実施例を示す図1対応図である。 本発明の第3実施例を示す図1対応図である。 本発明が適用されるスクロール式流体機械の可動スクロールの斜視図である。 従来技術を示す図1対応図である。
符号の説明
1 可動スクロール
2 チップシール
3 上部リング
4 下部リング
3a,4a バックアップリング溝
3b,4b 分割面
5 バックアップリング
6 ラップ
7 端板
8 摺接面
10 シール用溝

Claims (4)

  1. 固定部材の内面に沿って移動する可動部材の端面に該可動部材の移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にシール部材を嵌合して該シール部材の摺接面を前記固定部材の内面に所定圧力で摺接させて、該シール部材の摺接面と固定部材の内面との間の流体シールを行なうようにした流体機械のシール構造において、前記シール部材を前記摺接面方向の面で2分割して、前記摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとを構成し、該上部リング及び下部リングの分割面に、前記シール用溝に臨むことなく且つ前記摺接面の方向に沿ってバックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝に弾性材からなるバックアップリングを嵌合したことを特徴とする流体機械のシール構造。
  2. 端板の内面に沿って移動する可動スクロールの端面に該可動スクロールの移動方向に沿ってシール用溝を刻設し、該シール用溝にチップシール部材を嵌合して該チップシール部材の摺接面を前記端板の内面に所定圧力で摺接させて、該チップシール部材の摺接面と端板の内面との間の流体シールを行なうようにしたスクロール式圧縮機あるいはスクロール式真空ポンプからなる流体機械のシール構造において、前記チップシール部材を前記摺接面方向の面で2分割して、前記摺接面が形成された上部リングと前記シール用溝の底面に臨む下部リングとを構成し、該上部リング及び下部リングの分割面に、前記シール用溝に臨むことなく且つ前記摺接面の方向に沿ってバックアップリング溝をそれぞれ刻設して、該バックアップリング溝に弾性材からなるバックアップリングを嵌合したことを特徴とする流体機械のシール構造。
  3. 前記バックアップリングは、断面形状が円形断面あるいは多角形断面あるいは十字状断面のいずれかに形成されたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の流体機械のシール構造。
  4. 前記シール部材あるいはチップシール部材は、前記上部リング及び下部リングが同一形状に形成されるとともに、前記上部リング及び下部リング及びバックアップリングを個別に前記シール用溝に組み込みあるいは該シール用溝から取外し可能に構成したことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の流体機械のシール構造。
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